JP3727866B2 - 電動動揺装置及び該電動動揺装置を用いた模擬体験装置 - Google Patents

電動動揺装置及び該電動動揺装置を用いた模擬体験装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基台と動揺台との間に架設された複数のアクチュエータを選択的に伸縮して動揺台に支持された被動揺部に動揺を付与する電動動揺装置及び該電動動揺装置を用いた模擬体験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
模擬体験装置、例えばドライビングシミュレーション装置は、図9に概要を示すように、床面2上に配設された動揺装置130によって傾斜及び動揺が付与される模擬運転室120及び仮想視界状況を表示するディスプレイ装置110等を備えている。
【0003】
ディスプレイ装置110は、模擬運転室120の後方に取り付けられたプロジェクタ111と、模擬運転室120の前方に配設されて上記プロジェクタ111から投映された映像を映し出すスクリーン112を備えている。
【0004】
模擬運転室120は、例えば実車の車体を模造したものであって、内部にシートや、ハンドル装置、ペダル類等の実車に倣った模擬操作装置が備えられ、利用者がドア(図示せず)から乗降できるように構成されている。
【0005】
動揺装置130は、図7に示すように床面上に取り付けられた基台131と、模擬運転室120を支持する揺動台132との間に両端が揺動自在に支持されて架設された複数のアクチュエータ140を有し、各アクチュエータ140を選択的に伸長或いは収縮させることによって動揺台132上に取付支持された模擬運転室120に種々の傾斜及び動揺を与えるように構成されている。
【0006】
動揺装置130の各アクチュエータ140は、図8に示すように、基台131に取り付けられる第1自在継手141と動揺台132に取り付けられる第2自在継手142とを有し、第1自在継手141と第2自在継手142との間に伸縮部141が掛け渡されている。
【0007】
伸縮部144は、第1自在継手141に設けられたケーシング143に基端がベアリングを介して回転自在に支持されたスクリューシャフト146と、第2自在継手142に基端が設けられた円筒状のスリーブ147と、スクリューシャフト146の外周に形成された螺旋状のボール溝146aとスリーブ147の先端内周に形成された螺旋状のボール溝147aとの間に嵌合するボール148とからなるボールねじ機構によって形成されている。
【0008】
ケーシング143は、スクリューシャフト146に対して平行配置される回転子151を備えた正逆回転可能な電動モータ150を取付支持すると共に、電動モータ150からの動力をスクリューシャフト146に伝達する伝動機構155が収容されている。
【0009】
そして、電動モータ150を正逆回転することによって、伝動機構155の歯車諸元に従って減速してスクリューシャフト146が正逆回転駆動されて、ボール溝146a、147a、ボール148によって螺合するスリーブ147が移動して図8(a)に示す収縮状態と図8(b)に示す伸長状態の間で伸縮するように構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記動揺装置130によると、基台131と動揺台132との間に架設された複数のアクチュエータ140を、選択的に伸長或いは収縮させることによって支持台132上に取付支持された模擬運転室120に種々の傾斜及び動揺を付与することができる。
【0011】
しかし、各アクチュエータ140は、スクリューシャフト146の基端部と電動モータ150との間に介装された伝動機構155によってスクリューシャフト146に螺合するスリーブ147の移動量が制限されてアクチュエータ140の十分な収縮が達成できず、また、電動モータ150がスクリューシャフト146に対して偏倚しかつ第1自在継手141に配設されることに起因して、基台131に対するアクチュエータ140の傾倒角度が制限され、基台131と動揺台132との間に大きな高さ寸法を要しして設計の自由度が制限される。
【0012】
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、基台と動揺台との間に架設された複数のアクチュエータを選択的に伸縮して動揺台に支持された被動揺部に動揺を付与する電動動揺装置において、各アクチュエータの十分な傾倒角度が得られる電動動揺装置及び該電動動揺装置を用いた模擬体験装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1に記載の電動動揺装置の発明は、設置部に設けられる基台と動揺台との間に複数のアクチュエータを架設し、該各アクチュエータを選択的に伸縮して上記動揺台に支持された被動揺部に動揺を付与する電動動揺装置において、上記各アクチュエータは、自在継手を介して上記基台及び動揺台のいずれか一方に基端部が取付支持されたラック軸と、自在継手を介して上記基台及び動揺台の他方に基端が取付支持され上記ラック軸が移動自在に挿通する筒状のギヤボックスと、該ギヤボックスに回転自在に軸支されて上記ラック軸と交差して噛合するピニオン軸と、上記ラック軸と交差する方向に延在する回転軸を有し伝動機構を介して上記ピニオン軸を正逆回転駆動する上記ギヤボックスに配設された電動モータとを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明によると、自在継手を介して基台及び動揺台のいずれか一方に基端部が取付支持されラック軸と、自在継手を介して他方に基端が取付支持されてラック軸が移動自在に挿通する筒状のギヤボックスと、このギヤボックスに回転自在に軸支されてラック軸と噛合するピニオン軸と、ラック軸と交差する方向に延在する回転軸心を有してギヤボックスに配設された電動モータによって構成することから、収縮状態においてラック軸が筒状のギヤボックスを貫通してラック軸の移動量が確保できる。即ちアクチュエータのストロークが確保でき、かつ自在継手に延設された筒状のギヤボックスに電動モータをラック軸と交差する方向に延在して配設することから、基台と電動モータとの間隔が確保され、基台に対するアクチュエータの傾倒範囲の増大が確保できる。
【0015】
この結果、動揺台の最下位置と最高位置との間の増大が可能になる一方、電動動揺装置の大型化を伴うことなく大きな電動モータの配置が可能になり、高出力の電動動揺装置が得られる。また、昇降範囲が同じ電動動揺装置にあっては電動動揺装置のコンパクト及び軽量化が得られ、電動動揺装置の設置スペースを抑制することができる。
【0016】
また、ピニオン軸とラック軸の歯車諸元によって大きな減速比が得られ、電動モータの出力に比べ電動動揺装置の大きな出力が得られ、より小型の電動モータの使用が可能になり、基台に対するアクチュエータの傾倒範囲の増大が期待でき一層の電動動揺装置のコンパクト及び軽量化が可能になる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1の電動動揺装置において、上記伝動機構は、
上記ピニオン軸の一端に取り付けられたウォームホイールと、該ウォームホイールに噛合すると共に上記電動モータによって正逆回転されるウォームとを備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明によると、電動モータのピニオン軸へ回転を伝動する伝動機構が、ピニオン軸に取り付けられたウォームホイールと、電動モータによって正逆回転するウォームを備えることから、これらの噛合によって更に大きな減速比が得られ、より小型の電動モータの使用が可能になり、かつ電動動揺装置のコンパクト及び軽量化が得られる。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項2の電動動揺装置において、更に、ピニオン軸の他端に連結されてラック軸の位置を検出するロータリエンコーダが上記ギヤボックスに配設されたことを特徴とする。
【0020】
請求項3の発明によると、ピニオン軸の他端側にロータリエンコーダを配置することから、電動モータや伝動機構に影響されることなくロータリエンコーダの設置スペースが容易に確保できる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、請求項3の電動動揺装置において、上記電動モータ及びウォームが上記ギヤボックスに脱着可能に取り付けられた電動モータ取付ベースに配設され、かつ上記ロータリエンコーダが上記ギヤボックスに上記電動モータ取付ベースと独立して脱着可能に取り付けられたセンサハウジングに配設されたことを特徴とする。
【0022】
請求項4の発明によると、予め電動モータ及びウォームを電動モータ取付ベースに組み付け、同様にロータリエンコーダを予めセンサハウジングに組み付けてからギヤボックスに組付ける、いわゆるサブアッセンブリが可能になり組立作業性に優れると共に、互いに影響されることなく単独で脱着することが可能になり、電動モータ及びロータリエンコーダの交換等のメンテナンス作業が容易になる。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの電動動揺装置において、上記ギヤボックスの基端は、該ギヤボックスの基端から突出する上記ラック軸の先端部の挿入を許容する筒状の支持管を介在して上記自在継手に結合されたことを特徴とする。
【0024】
請求項5の発明によると、ギヤボックスの基端をラック軸の先端部の挿入を許容する筒状の支持管を介して自在継手に結合することから、ラック軸の移動量、即ちアクチュエータのストロークがより確保でき、かつギヤボックスのコンパクト及び軽量化が確保できる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの電動動揺装置において、上記ラック軸の上記先端部が自在継手に当接してアクチュエータの収縮端を規制することを特徴とする。
【0026】
請求項6の発明によると、自在継手にラック軸の先端部を当接することによってアクチュエータの収縮端を規制することから、別途アクチュエータの収縮端を規制する規制手段を要することなく、構成の簡素化が得られる。
【0027】
請求項7に記載の模擬体験装置の発明は、上記請求項1〜6のいずれかに記載の電動動揺装置を用いたことを特徴とする。
【0028】
請求項7の発明によると、模擬体験装置の動揺装置として請求項1〜6のいずれかに記載の模擬体験装置を用いることによって、電動装置がコンパクトでかつ軽量であることから、模擬体験装置の軽量及びコンパクト化が期待でき、必要設置スペースの削減が得られることと相俟ってその取り扱い性に優れた模擬体験装置が可能になる。
【0029】
請求項8に記載の発明は、請求項7の模擬体験装置において、上記被揺動部は、乗降可能な模擬運転室であることを特徴とする。
【0030】
請求項8の発明によると、被動揺部が乗降可能な模擬運転室である場合において、擬運転室が比較的低位置に配置することが可能になり、乗降性に優れると共に安定性の向上が得られる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下本発明による電動動揺装置及び模擬体験装置の実施の形態をドライビングシミュレーション装置を例に図を参照して説明する。
【0032】
ドライビングシミュレーション装置1は、図9にに点鎖線で示すように、設置部となる床面2上に電動動揺装置20によって傾斜及び動揺が付与させる被動揺部となる模擬運転室10が配設され、かつ模擬運転室10からの仮想視界状況を表示するディスプレイ装置60等を備えている。
【0033】
模擬運転室10には、例えば実車の車体を模造したものであって、内部にはシートや、ハンドル装置、操作ペダル等の実車に倣った模擬操作装置が備えられ、利用者がドア(図示せず)を開閉して乗降できるように構成されている。
【0034】
電動動揺装置20は、図1に側面図を示し図2に平面図を示すように、略中空六角形の板状に形成されて床面2上に配置される基台21と、この基台21と模擬運転室10を支持する動揺台25との間に両端が首振可能に均等配分されて架設された複数、本実施の形態では6本のアクチュエータ30を有している。
【0035】
各アクチュエータ30は、例えば図1及び図2に示すように、基台21に形成された取付部22と動揺台25に形成された取付部26との間に各軸線30aが互いに異なる方向に延在するように傾斜して架設され、各アクチュエータ30を収縮させて図1に示すように動揺台25を下降させた最下位置と各アクチュエータ30を伸長させて仮想線25aで示すように動揺台25を上昇させた最高位置との間で、実車の走行に伴う車体の傾斜及び動揺等に倣った仮想走行特性データに基づく制御装置からの指示に従って各アクチュエータ30を選択的に伸長或いは収縮させることにより動揺台25を傾斜及び動揺させ、動揺台25上に配設された模擬運転室10に揺動を付与すると共に、模擬運転室10に設けられた振動発生装置(図示せず)によって模擬運転室10に振動を与えるように構成されている。
【0036】
各アクチュエータ30は、基台21に形成された取付部22に連結される第1自在継手となるユニバーサルジョイント31と、動揺台25に形成された取付部26に連結される第2自在継手となるボールジョイント32と、これらユニバーサルジョイント31とボールジョイント32との間に配置される伸縮部33を有している。
【0037】
図3にアクチュエータ30の側面図を示しかつ、図4に図3のA矢視図を示すように、伸縮部33は、ユニバーサルジョイント31に基端が結合されてアクチュエータ31の軸線30a方向に沿って延在する中空状の支持管34を有し、支持管34の先端に伸縮機構35及び電動モータ50が配設されている。
【0038】
伸縮機構35は、ブラケット36によって支持管34に取付支持され、かつ支持管34の先端に基端37aが接合されて軸線30a方向に延在する円筒状のギヤボックス37を有している。ギヤボックス37内には、軸線方向30aに沿って往復移動自在にラック軸38が挿通して支持され、ラック軸38の先端部38aがギヤボックス37の基端37aから延出して支持管34内に挿入する一方、基端部38bがギヤボックス37の先端37bから突出してボールジョイント32に連結されている。なお、ギヤボックス37の先端37bとラック軸38の基端部38bとの間はゴムブーツ39によって防水及び防塵処理が施されている。
【0039】
ギヤボックス37には、その中間部に図5に図3のI−I線断面図を示し、かつ図6に図4のII−II線断面図を示すようにラック軸38と交差して噛合するピニオン軸40が配設され、ピニオン軸40はギヤボックス37に互いに脱着可能に取り付けられた中空状のセンサハウジング41及び電動モータ取付ベース42に各々配設されたベアリング43及び44によって回転自在に支持されている。
【0040】
ピニオン軸40の一端にはウォームホイール45が取り付けられ、かつ図5に示すように電動モータ取付ベース42にベアリング46によって回転自在に軸支されたウォーム47と噛合している。このウォーム47と同軸上に電動モータ50の回転軸51が配置されて連結され、電動モータ50の回転をウォーム47とウォームホイール45によって形成された伝動機構を介してピニオン軸40に伝動するように構成されている。電動モータ50は、電動モータ取付ベース42に配設されて図1及び図2に示すようにその回転軸心50aがアクチュエータ30の軸線方向30aと交差、即ちラック軸30と交差する略水平方向に延在した状態で電動動揺装置20の中心側に突出するように配置されている。
【0041】
また、図6に示すようにピニオン軸40と同軸上でセンサハウジング41にロータリエンコーダ52が配設され、ロータリエンコーダ52とピニオン軸40の他端とは連結軸53によって連結されている。
【0042】
電気モータ50が正逆回転するとウォーム47が回転し、歯車諸元に従って減速してウォームホイール45が回転し、ピニオン軸40が正逆回転駆動されてピニオン軸40に噛み合うラック軸38を軸線30a方向に沿って直線往復運動させる。一方、ピニオン軸40は連結軸53を介してロータリエンコーダ52を回転させ、その回転数によりラック軸38の位置が求められ、ロータリエンコーダ52によって求められたラック軸38の位置は、フィードバック信号として電動モータ50の制御に使用される。
【0043】
また、図6に示すようにギヤボックス37に形成されたスリーブ装着孔37cに装着される半割形状の一対のスリーブ54の先端54aをスプリング55によってラック軸38に圧接することによって、ラック軸38の撓み等の湾曲変形を抑制してピニオン軸40とラック軸38の円滑な噛み合いを確保し、電動モータ50によるアクチュエータ30の滑らかな伸縮作動を確保している。更に、支持管34の基端近傍にリミットスイッチ56が設けらる一方、ラック軸38の先端部38aにリミットスイッチ56を作動させるスイッチ作動部57が設けられている。
【0044】
そして、電動モータ50を正転或いは逆回転することによって、ウォーム47が回転して歯車諸元に従ってウォームホイール45を介して減速してピニオン軸40を回転駆動し、ピニオン軸40に噛み合うラック軸38を収縮状態と伸長状態との間で円滑に移動させる。アクチュエータ30を収縮端位置まで収縮させた際、図4に仮想線で示すようにラック軸38の先端部38aがユニバーサルジョイント31に当接して収縮端が規制されると共に、スイッチ作動部57によってリミットスイッチ56が作動するように構成されている。このユニバーサルジョイント31にラック軸38の先端部38aを当接させて収縮端を規制することによって、別途アクチュエータ30の収縮端を規制する規制手段を設ける必要がなくなり構成の簡素化を図っている。
【0045】
このように構成された電動動揺装置20によると、収縮状態においてラック軸30の先端部38aが支持管34内を移動してユニバーサルジョイント31に達することから、ラック軸30の移動量、即ち十分な有効ストロークが確保でき、かつ電動モータ50がユニバーサルジョイント31に取り付けられた支持管34を介在して取り付けられたギヤボックス37に設けられた電動モータ取付ベース42に配設されることから、基台21と電動モータ50との間隔が大きく、しかも電動モータ50の回転軸線50aが電動動揺装置20の中心側に突出するように配置することと相俟って、基台21と電動モータ50の当接が有効的に回避されて基台21に対するアクチュエータ30の傾倒範囲の増大が確保できる。
【0046】
この結果、電動動揺装置20の動揺台25を図1に示す最下位置と仮想線25aで示す最高位置と昇降範囲Lの増大が可能になる。換言すると、最下位置と最高位置との間の昇降範囲Lを同一に設定する場合には、最下位置及び最高位置を各々低位置に設定することができる。
【0047】
一方、電動動揺装置20の大型化を伴うことなく大きな電動モータ50の配置が容易になり、高出力の電動動揺装置20が得られ、出力当たりの製造コストの抑制が期待できる。換言すると、同出力の電動動揺装置20にあっては、電動動揺装置20のコンパクト及び軽量化が得られ、電動動揺装置20の設置スペースを抑制することができる。
【0048】
また、電動モータ50によって回転駆動されるウォーム47とウォームホイール45との歯車諸元及びピニオン軸40とラック軸38の歯車諸元によって大きな減速比が得られ、電動モータ50の出力に比べ大きな電動動揺装置20の出力が得られ、より小型の電動モータ50の使用が可能になり、更に基台2に対するアクチュエータ30の傾倒範囲の増大が期待できると共に電動動揺装置20のコンパクト及び軽量化が期待できる。
【0049】
一方、電動モータ50とロータリエンコーダ52が各々分離してギヤボックス37に各々独立して脱着可能に取り付けられた電動モータ取付ベース42及びセンサハウジング41を介してギヤボックス37に取り付けられることから、予め電動モータ50及びウォーム47等を電動モータ取付ベース42に組み付け、同様にロータリエンコーダ52を予めセンサハウジング41に組み付けてからギヤボックス37に組付ける、いわゆるサブアッセンブリが可能になり組立作業性に優れると共に、互いに影響することなく単独で脱着することが可能になり、電動モータ50及びロータリエンコーダ52の交換等のメンテナンス作業が容易になり、メンテナンスコストの低減が期待できる。
【0050】
また、ギヤボックス37の基端37aをラック軸38の先端部38aの挿入を許容する筒状の支持管34を介してユニバーサルジョイント31に結合することから、ラック軸38の移動量、即ちアクチュエータ30のストロークがより容易に確保でき、かつギヤボックス37のコンパクト及び軽量化が期待できる。
【0051】
ディスプレイ装置60は、例えば、模擬運転室10の後方で建屋の上部に取り付けられたプロジェクタ61と、模擬運転室10の前方に配設され、かつ上記プロジェクタ61から投影された映像を映し出すスクリーン62等によって形成されている。
【0052】
次に、このように構成されたドライビングシミュレーション装置1の作用について説明する。
【0053】
ドライビングシミュレーション1の使用に先行して、電動動揺装置20の各アクチュエータ30を収縮させて図1に示す最下位置まで動揺台25を下降させて模擬運転室10を乗降位置に待機させる。
【0054】
この各アクチュエータ30の収縮は、各アクチュエータ30に設けられた電動モータ50を正転或いは逆回転することによって、ウォーム47を回転してウォームホイール45に連結されたピニオン軸40を回転駆動し、ピニオン軸40に噛み合うラック軸38を収縮端位置まで収縮させるとラック軸38の先端部38aがユニバーサルジョイント31に当接して収縮端が規制されると共に、スイッチ作動部56によるリミットスイッチ55の作動により電動モータ50が停止することによってなされる。このようにして乗降位置となる最下位置まで下降して待機する模擬運転室10内に利用者が搭乗する。
【0055】
しかる後、操作室(図示せず)内のオペレータによる開始操作、或いは模擬運転室10内の利用者による開始操作に伴う信号により仮想視界状態データ等に基づく制御装置からの指示によって、ディスプレイ装置60のプロジェクタ61からスクリーン62に模擬運転室10のシートに着座した利用者の前方視界として仮想走行時の道路や周辺風景等の仮想視界が映し出される。
【0056】
そして、シートに着座した利用者は、スクリーン62に映し出された前方の仮想視界状態を目視ながら上記模擬運転室10に設けられたハンドル装置やペダル類等の操作装置を操作する。
【0057】
同時に、ハンドル装置やペダル類等の操作装置の作動に従って、車体の傾斜や振動等の仮想車体走行特性データに基づく制御装置の指示に従って、各アクチュエータ30の電動モータ50を選択的に正逆回転制御して、各アクチュエータ30の伸長及び収縮を繰り返すことによって、動揺台25を図1に示す最下位置と仮想線25aで示す最高位置との間で揺動させ、模擬運転室10を種々方向に傾斜及び動揺すると共に、模擬運転室10に設けられた振動発生装置によって模擬運転室10に振動を付与する。
【0058】
従って、模擬運転室10の前方に設けられたスクリーン61に仮想走行時の道路や周辺風景等の仮想視界状況が映し出され、かつ電動動揺装置20による十分な動揺範囲が確保された状態で、かつ十分に確保された電動動揺装置20の出力によって模擬運転室10に揺動が付与されることから、模擬運転室10に搭乗している利用者に恰も実車を運転しているかのような臨場感が与えられる。
【0059】
しかる後、操作室内のオペレータによる操作、或いは模擬運転室10内の利用者による操作に伴う信号により各アクチュエータ30の電動モータ50によって各アクチュエータ30を収縮させて図1に示す最下位置に動揺台25を下降させてアクチュエータ30の収縮及び振動発生装置を停止する。そして模擬運転室10に搭乗している利用者は模擬運転室10から降りる。
【0060】
このように構成されたドライビングシミュレーション装置1によると、電動装置20がコンパクトでかつ軽量であることから、電動動揺装置20の設置スペースを抑制することができ、ドライビングシミュレーション装置1の軽量及びコンパクト化が期待できる。また必要設置スペースの削減が得られることと相俟ってその取り扱い性に優れ、かつ電動動揺装置20における動揺台25の最下位置及び最高位置を従来より低位置に設定することが可能になり、模擬運転室10を安定した状態で動揺を付与することが可能になると共に、模擬運転室10への乗降性が向上する。
【0061】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では支持管34側を第1自在継手を介して基台21に取り付け、かつラック軸30の基端部38b側を第2自在継手を介して揺動台25に取り付けたが、支持管34側を第2自在継手を介して動揺台25に、かつラック軸30の基端部38b側を第1自在継手を介して基台21側に取り付けることも可能である。
【0062】
また、上記実施の形態では支持管34とギヤボックス37を別体に形成したが、支持管34とギヤボックス37を一体形成することによって構成部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることも可能である。アクチュエータ30は6本に限定されることなく、他の複数本に変更することも可能である。更に、電動動揺装置20をドライビングシミュレーション装置1に適用した場合を例に説明したが、航空機の模擬操縦を体験させる訓練装置や遊戯装置等の模擬体験装置に広く適用することも可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上説明した本発明の電動動揺装置によると、基台と動揺台との間に選択的に伸縮する複数のアクチュエータを架設して動揺台に支持された被動揺部に動揺を付与する電動動揺装置において、各アクチュエータを、自在継手を介して基台及び動揺台の一方に基端部が取付支持されラック軸と、自在継手を介して他方に基端が取付支持されてラック軸が移動自在に挿通する筒状のギヤボックスと、このギヤボックスに回転自在に軸支されてラック軸と噛合するピニオン軸及びラック軸と交差する方向に延在する回転軸を有する電動モータによって構成することによって、アクチュエータのストロークが確保でき、かつ基台と電動モータとの間隔が確保され、基台に対するアクチュエータの傾倒範囲の増大が確保できる。
【0064】
この結果、動揺台の最下位置と最高位置と昇降範囲の増大が可能になる一方、電動動揺装置の大型化を伴うことなく大きな電動モータの配置が可能になり、高出力の電動動揺装置が得られる。また、同出力の電動動揺装置にあっては電動動揺装置のコンパクト及び軽量化が得られ、電動動揺装置の設置スペースを抑制することができる。
【0065】
また、この電動動揺装置を用いた模擬体験装置は、電動装置がコンパクトでかつ軽量であることから、模擬体験装置の軽量及びコンパクト化が期待でき、必要設置スペースの削減が得られることと相俟ってその取り扱い性に優れた模擬体験装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動動揺装置の実施の形態の概要を示す側面図である。
【図2】同じく、電動動揺装置の平面図である。
【図3】同じく、アクチュエータの側面図である。
【図4】同じく、図3のA矢視図である。
【図5】同じく、図3のI−I線断面図である。
【図6】同じく、図4のII−II線断面図である。
【図7】従来の電動動揺装置の説明図である。
【図8】同じく、従来のアクチュエータの説明図であり、(a)はアクチュエータの収縮状態を示し、(b)は伸長状態を示している。
【図9】ドライビングシミュレーション装置の概要説明図である。
【符号の説明】
1 ドライビングシミュレーション装置(模擬体験装置)
2 床面(設置部)
10 模擬運転室(被揺動部)
20 電動動揺装置
21 基台
25 動揺台
30 アクチュエータ
30a 軸線
31 ユニバーサルジョイント(自在継手)
32 ボールジョイント(自在継手)
33 伸縮部
34 支持管
35 伸縮機構
37 ギヤボックス
37a 基端
37b 先端
38 ラック軸
38a 先端部
38b 基端部
40 ピニオン軸
41 センサハウジング
42 電動モータ取付ベース
45 ウォームホイル
47 ウォーム
50 電動モータ
50a 回転軸心
52 ロータリエンコーダ

Claims (8)

  1. 設置部に設けられる基台と動揺台との間に複数のアクチュエータを架設し、該各アクチュエータを選択的に伸縮して上記動揺台に支持された被動揺部に動揺を付与する電動動揺装置において、
    上記各アクチュエータは、
    自在継手を介して上記基台及び動揺台のいずれか一方に基端部が取付支持されたラック軸と、
    自在継手を介して上記基台及び動揺台の他方に基端が取付支持され上記ラック軸が移動自在に挿通する筒状のギヤボックスと、
    該ギヤボックスに回転自在に軸支されて上記ラック軸と交差して噛合するピニオン軸と、
    上記ラック軸と交差する方向に延在する回転軸心を有し伝動機構を介して上記ピニオン軸を正逆回転駆動する上記ギヤボックスに配設された電動モータと、を備えたことを特徴とする電動動揺装置。
  2. 上記伝動機構は、
    上記ピニオン軸の一端に取り付けられたウォームホイールと、
    該ウォームホイールに噛合すると共に上記電動モータによって正逆回転されるウォームと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電動動揺装置。
  3. 更に、ピニオン軸の他端に連結されてラック軸の位置を検出するロータリエンコーダが上記ギヤボックスに配設されたことを特徴とする請求項2に記載の電動動揺装置。
  4. 上記電動モータ及びウォームが上記ギヤボックスに脱着可能に取り付けられた電動モータ取付ベースに配設され、かつ上記ロータリエンコーダが上記ギヤボックスに上記電動モータ取付ベースと独立して脱着可能に取り付けられたセンサハウジングに配設されたことを特徴とする請求項3に記載の電動動揺装置。
  5. 上記ギヤボックスの基端は、
    該ギヤボックスの基端から突出する上記ラック軸の先端部の挿入を許容する筒状の支持管を介在して上記自在継手に結合されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電動動揺装置。
  6. 上記ラック軸の先端部が上記自在継手に当接してアクチュエータの収縮端を規制することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電動動揺装置。
  7. 上記請求項1〜6のいずれかに記載の電動動揺装置を用いたことを特徴とする模擬体験装置。
  8. 上記被動揺部は、乗降可能な模擬運転室であることを特徴とする請求項7に記載の模擬体験装置。
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