JP3727720B2 - 湿分分離加熱器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿り度の高い蒸気から湿分を除去し、さらにその蒸気を加熱蒸気によって加熱する湿分分離加熱器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、原子力プラントにおいては高圧タービンで仕事を終えた蒸気には12%程度の湿分が含まれている。この蒸気を湿分の除去と同時に、より高温の加熱蒸気として低圧タービン(図示せず)に導くために湿分分離加熱器が使用される。
【0003】
従来の湿分分離加熱装置を図7ないし図11を参照して説明する。
図7において、湿分分離加熱器1は横向き円筒形状の容器1a内に湿分分離器2と2個の加熱器3を内蔵している。この加熱器3は高圧タービン抽気により加熱する第1段加熱器3aと原子炉から送られる主蒸気により加熱する第2段加熱器3bから構成されている。この構造は、容器1aの軸線方向の中央面A−Aに対して対称の形状となっている。
【0004】
第1段および第2段加熱器3a,3bはそれぞれ内部を仕切板5a,5bによって隔離された加熱器ヘッダ4a,4bと、これらの加熱蒸気ヘッダ4a,4b同士を連通する容器1aの長手方向に沿って設けられるU字状伝熱管6a,6bとから構成される。この第1段および第2段加熱器3a,3bには、器外との連絡のため容器1aをそれぞれ貫く加熱蒸気管22a,22b、ベント管23a,23b、ドレン管24a,24bが接続される。熱交換はU字状伝熱管6a,6b配置部と加熱蒸気ヘッダ4a,4b配置部とを仕切る鏡側仕切板25と湿分分離加熱器1の中央部に配設された中央側仕切板26で形成された領域で行われる。
【0005】
一方、湿分分離器2は図8に示すように、2個が容器1aの軸線方向に対面して設けられる。この湿分分離器2と上記の第1段および第2段加熱器3a,3bにサイクル蒸気を導く通路は、湿分分離加熱器1下部のサイクル蒸気入口7から湿分分離加熱器1上部のサイクル蒸気出口8にかけて仕切板9,10a,10bを順次配置して形成される。
【0006】
この仕切板9,10a,10bにより、サイクル蒸気が湿分分離器2および加熱器3a,3bを通過するよう湿分分離加熱器1内部が複数の空間に仕切られている。そして、仕切板9と仕切板10aに囲まれた空間が湿分分離器2下流側と、仕切板10aと仕切板10bに囲まれた空間が第1段加熱器3a下流側とそれぞれ連通している。また、このサイクル蒸気通路から隔離されて底板12,天井板13により成るドレン流路11が形成される。
【0007】
一方、図9に示すように、サイクル蒸気流入部以外のドレン通路は、天井板13および2枚の側板14,14によって形成される。また、ドレン流路内のドレンを器外に排出するためのドレン排出管15が湿分分離加熱器1底部に接続される。図10はこの部分を拡大した斜視図で示したものである。ところで、ドレン水位の検出は、図9に示すように、湿分分離器2のサイクル蒸気入口側容器壁1bに配設された上側レベル検出座16とドレン排出管15に配設された下側レベル検出座17および上,下側レベル検出座16,17に接続し、その途中にレベルスイッチ18を設けたレベル検出配管41にて行なう。図11はレベル検出装置40の全体構成を示したものであり、容器の外に排出されるドレンは、湿分分離加熱器1の下部に複数配設されたドレン搬出管15を介してドレン排出合流管21によって集められ湿分分離器ドレンタンク19に流入する。この湿分分離器ドレンタンク19内の水位の調整は湿分分離ドレンタンク19の底部に配設され系外へドレンを排出する排水管42に配設されたドレン弁20を開閉することによって行われる。
【0008】
このような構成の湿分分離加熱器1およびそのレベル検出装置40において、通常の運転時には、ドレン弁20により水位の調整は安定している。ところが、ドレン弁20が故障しドレンタンク19からドレンの排出が不能になると、湿分分離器2によって分離されたドレンは、湿分分離器ドレンタンク19からドレン排出合流管21およびドレン排出管15を経て湿分分離加熱器1の内部へと溜まってゆくことになる。これによって、前記器内のドレンレベルが上昇すると、湿分分離器2の機能が停止し、高圧タービンの排気蒸気はそのまま第1段および第2段加熱器3a,3bに流入することになる。
【0009】
この第1段および第2段加熱器3a,3bは、ほとんど湿り気のない蒸気を加熱するための熱交換器であることから、湿分が急激に増大すると、完全に乾いた蒸気に加熱することが出来ない。従って、サイクル蒸気出口8から湿り蒸気が低圧タービンへと排出されることになる。ところが、低圧タービンに大量の湿分が流入すると、低圧タービンに急収縮や急加速などが生じ、損傷に至る恐れがある。よって、このような事故を防ぐために、ドレン水位をレベルスイッチ18により監視し、レベルスイッチ18から湿分分離加熱器1のほぼ底部のレベルに相当する『水位高』の信号が発せられると、タービントリップやプラント停止に至るような制御としている。また、誤動作を防ぐため、それぞれのレベルを検出するのに複数のレベルスイッチ18を併用している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8,図9に示すように湿分分離加熱器1内における湿分分離器2に流入する前のサイクル蒸気の挙動を詳しくみると、サイクル蒸気28は湿分分離器2に入る前に方向を大きく反転して流れるため、比重の大きい湿分は遠心力の作用により容器壁1bの内面に押し付けられる。そのため、湿分分離加熱器1の内壁には壁面に沿う液膜29が形成される。
【0011】
上側レベル検出座16は、湿分分離器2のサイクル蒸気上流側の容器壁1bに配設されているのに対し、下側レベル検出座17は湿分分離器2で分離したドレン30が流れるドレン排出管15に配設されているため、圧力は上側レベル検出座16の方が下側レベル検出座17より高く、上側レベル検出座16からレベル検出配管41を介して下側レベル検出座17へと蒸気の流れが形成される。
【0012】
従って、湿分分離加熱器1の内壁の液膜29は、圧力の高い上側レベル検出座16を覆うように形成され、レベル検出配管41から圧力の低い下側レベル検出座17へと液膜29はドレン31として常時流れるようになる。通常運転において、このような流れが生じても、液膜29のドレン31はドレン排出管15からドレンタンク19へ排出されるのみであるから問題とならない。
【0013】
しかし通常のプラントにおいては、通常状態からタービン出力を変更して運転することがある。特に、タービン出力を下げる場合、湿分分離加熱器1の器内圧力はタービン出力とともに降下するのに対し、ドレンタンク19は湿分分離器2で分離した飽和ドレンが大量に溜まっており、ドレンの自己蒸発のため圧力は下がりにくい。このためドレン排出管15が、湿分分離加熱器1内より、一時的に圧力が高くなってしまう。この時、上側レベル検出座16からレベル検出配管41を介してドレン排出管15内へ流入するドレンは、下側レベル検出座17からドレン排出管15への排出が不能となり上側レベル検出座16と下側レベル検出座17の間に溜まってしまうことになる。このため、タービン出力降下速度が比較的早い場合、湿分分離加熱器1の器内にドレンが溜まっていないにもかかわらず、レベルスイッチ18はドレン水位がそこまでの高さとして検知することになる。さらに、このレベルスイッチ18から出た信号は異常信号としてタービントリップ等に至りプラントは停止する。
【0014】
そこで、本発明の目的は、湿分分離加熱器の器内圧力がタービン出力に伴って変化しても、タービントリップ等のプラント停止に至る誤信号の発生のない湿分分離加熱器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1項記載の発明に係る湿分分離加熱器は、横向き円筒形状の容器内に、相対峙して設けられた一対の湿分分離器およびこの湿分分離器の上部に加熱器を有し、サイクル蒸気が前記容器底部から入り湿分分離器から加熱器の順に通過するよう前記容器内を複数の空間に分ける仕切板を設け、この容器内に上側レベル検出座を配設し、容器の底部に接続された容器内のドレンを系外へ排出するドレン排出管に下側レベル検出座を配設し、前記上側レベル検出座と下側レベル検出座をレベルスイッチを配設したレベル検出配管にて接続した湿分分離加熱器において、前記上側レベル検出座を湿分分離器下流側空間と連通する容器壁に配設するとともに、前記上側レベル検出座の先端開口を湿分分離器上端より高い位置に開放したことを特徴とする。このように構成された請求項1記載の本発明は、通常運転時においては、検出座付近を通るサイクル蒸気はすでに湿分分離器を通り湿分を除かれた蒸気のためレベル検出座先端開口部に流入するドレンはなくなる。また、湿分分離器下流側に位置する検出座付近の圧力は、湿分分離器により分離されたドレンの下流側となるドレン排出管に設けた下側レベル検出座付近の圧力と等しいため、上側レベル検出座から下側レベル検出座への蒸気の流れはほとんどない。このため、上側レベル検出座と下側レベル検出座の間にはドレンは存在しない。したがって、タービン出力低下時における湿分分離加熱器の器内圧力低下時におけるドレン排出管側圧力が一時的に高い状態におかれても、上側検出レベル座へドレンが逆流することはない。よって、湿分分離加熱器の器内までドレン水位の上昇がない限り水位高の信号は発生しない。また、上側レベル検出座先端開口部を湿分分離器上端の位置より高くすることにより、先端開口部付近には湿分が取り除かれた蒸気のみが存在することになり、先端開口部からドレンが入り込むことは無い。
【0016】
請求項2項記載の発明に係る湿分分離加熱器は、横向き円筒形状の容器内に、相対峙して設けられた一対の湿分分離器およびこの湿分分離器の上部に加熱器を有し、サイクル蒸気が前記容器底部から入り湿分分離器から加熱器の順に通過するよう前記容器内を複数の空間に分ける仕切板を設け、この容器内に上側レベル検出座を配設し、容器の底部に接続された容器内のドレンを系外へ排出するドレン排出管に下側レベル検出座を配設し、前記上側レベル検出座と下側レベル検出座をレベルスイッチを配設したレベル検出配管にて接続した湿分分離加熱器において、前記上側レベル検出座を前記容器内の仕切板を貫通させ、その先端開口を湿分分離器下流側空間と連通する容器壁と仕切板に囲まれた空間でかつ湿分分離器上端より高い位置に開放したことを特徴とする。このように構成された請求項2記載の本発明は、上側レベル検出座を湿分分離器の上流側空間を形成する仕切板,容器壁および湿分分離器で囲まれた空間における容器壁に取り付け、器内にて湿分分離器下流側の空間と連通する仕切板と容器で囲まれた空間までその先端開口部を延伸する。これにより、通常運転時は、先端開口部のある領域には湿分が除かれたサイクル蒸気が通るため、上側レベル検出座に流入するドレンはない。よって上側レベル検出座と下側レベル検出座を連通する配管の中に溜まるドレンもないため、たとえ一時的に下側レベル検出座周辺の領域の圧力が高くなろうとも、ドレンの逆流はなく水位高の信号が出ることはない。また、上側レベル検出座先端開口部を湿分分離器上端の位置より高くすることにより、先端開口部付近には湿分が取り除かれた蒸気のみが存在することになり、先端開口部からドレンが入り込むことは無い。
【0017】
請求項3項記載の発明に係る湿分分離加熱器は、横向き円筒形状の容器内に、相対峙して設けられた一対の湿分分離器およびこの湿分分離器の上部に加熱器を有し、サイクル蒸気が前記容器底部から入り湿分分離器から加熱器の順に通過するよう前記容器内を複数の空間に分ける仕切板を設け、この容器内に上側レベル検出座を配設し、容器の底部に接続された容器内のドレンを系外へ排出するドレン排出管に下側レベル検出座を配設し、前記上側レベル検出座と下側レベル検出座をレベルスイッチを配設したレベル検出配管にて接続し前記容器の長手方向中心位置で内部を長手方向に対称的に複数の空間に区画するため中央側仕切板を前記容器内に設けて成る湿分分離加熱器において、この中央側仕切板を貫通させて前記上側レベル検出座を配設し、この上側レベル検出座の先端開口を湿分分離器下流側空間まで延伸させて成ることを特徴とする。このように構成された請求項3記載の本発明は、上流側レベル検出座を容器長手方向中心位置で内部を長手方向に対称的に複数の空間を区画するために設けられた2枚の中央側仕切板とその仕切板と容器壁に囲まれる空間を形成する部分の容器壁に取り付け、その先端開口部が容器内にて中央仕切板を貫通し湿分分離器下流側空間まで延伸させることにより、上側レベル検出座の取り付け位置にかかわらず、先端部付近には湿分が取り除かれた蒸気のみが存在することになり、その先端開口部からドレンが入り込むことは無い。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について以下、図1から図6を参照して説明する。なお、図1から図6において図7から図11に示した従来技術と同一構成部分には同一符号を付しその構成の説明を省略する。
【0020】
以下、図1の縦断面図により第1の実施の形態を示す。
図1において、湿分分離加熱器1には上側レベル検出座50、下側レベル検出座17、レベル検出配管52およびレベルスイッチ18から構成されるレベル検出装置51が配設されている。上側レベル検出座50は、仕切板9と仕切板10aの間の容器壁1bに配設している。この仕切板9と仕切板10aおよび容器壁1bで囲まれた空間は湿分分離器2の下流側と連通している。
【0021】
また、湿分分離器2の下流側は飽和蒸気が存在し、仕切板9上部が濡れて水が溜まる可能性があることから、上側レベル検出座50を仕切板9より高い位置となる湿分分離器2上端より高い位置に設定している。
【0022】
このような構成の湿分分離加熱器1おいては、従来例に示した液膜は仕切板9にて遮蔽され、上側レベル検出座50のレベル検出器先端開口27から流入するドレンはない。また、通常運転時においては、検出座付近を通るサイクル蒸気はすでに湿分分離器2を通り湿分を除かれた蒸気のためレベル検出座先端開口27に流入するドレンはなくなる。また、湿分分離器2下流側に位置する検出座付近の圧力は、湿分分離器2により分離されたドレンの下流側となるドレン排出管15に設けた下側レベル検出座17付近の圧力と等しいため、上側レベル検出座50から下側レベル検出座17への蒸気の流れはほとんどない。このため、上側レベル検出座50と下側レベル検出座17の間にはドレンは存在しない。このため、湿分分離加熱器1の器内圧が降下する時、ドレン排出管15内が湿分分離加熱器1の器内より一時的に圧力が高くなっても、上側レベル検出座50からレベル検出配管52を介して下側レベル検出座17にドレンが逆流し、レベルスイッチ18を稼動させることはない。従って、湿分分離加熱器1の器内圧力が降下するときでもタービントリップ等に至る『水位高』の誤信号は発生しない。
【0023】
次に図2を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。図2において、湿分分離加熱器1には、上側レベル検出座60、下側レベル検出座17、レベル検出配管61およびレベルスイッチ18から構成されるレベル検出装置62が配設されている。
【0024】
この第2の実施の形態においては、上側レベル検出座60を仕切板9の下側の容器壁1bに設置し、その先端開口63は容器1a内で仕切板9を貫通し、湿分分離器2下流側と連通する空間に開放している。そして、湿分分離器2下流側は飽和蒸気が存在し、仕切板9上部が濡れて水が溜まる可能性があることから、レベル検出座60の先端開口63の位置を湿分分離器2上端より高い位置になるよう仕切板9に突き出している。
【0025】
このような構成の湿分分離加熱器1においては、従来例に示した液膜は仕切板9にて遮蔽され、上側レベル検出座60から流入するドレンがない。このため、湿分分離加熱器1の器内圧が降下する時、ドレン排出管15内が湿分分離加熱器1の器内より一時的に圧力が高くなっても、上側レベル検出座60からレベル検出配管62を介して下側レベル検出座17にドレンが逆流し、レベルスイッチ18を稼動させ、タービントリップに至る『水位高』の誤信号の発生はない。
【0026】
次に図3および図4を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図3は本発明の第3の実施の形態を示す湿分分離加熱器の縦断面図(図4のIII −III 断面に相当)であり、図4はこの湿分分離加熱器の軸方向縦断面図である。この湿分分離加熱器1には、上側レベル検出座70、下側レベル検出座17、レベル検出配管71およびレベスイッチ18から構成されるレベル検出装置72が配設されている。
【0027】
この実施の形態においては、上側レベル検出座70を中央側仕切板26で仕切られた湿分分離加熱器1のほぼ中央部分の容器壁1bに取り付け、容器1a内にてその先端開口73を中央側仕切板26を貫通し、湿分分離器2下流側に開放する。
【0028】
このような構成の湿分分離加熱器1においては、従来例に示した液膜は仕切板9にて遮蔽され、上側レベル検出座70から流入するドレンがない。このため、湿分分離加熱器1の器内圧力が降下する時でも第1の実施の形態と同様に、ドレンが上側レベル検出座70からレベル検出配管72を介して下側レベル検出座17へ逆流することがないため、タービントリップ等に至る『水位高』の誤信号は発生しない。
【0029】
次に、図5および図6を参照して、本発明の第4の実施の形態を説明する。なお、図5,6において図1と同一部分には同一の符号を付しその部分の構成の説明は省略する。
【0030】
図5は本発明の第4の実施の形態を示す湿分分離加熱器の縦断面図(図6のV−V断面に相当)であり、図6はこの湿分分離加熱器の軸方向断面図である。図5,図6において、湿分分離加熱器1には、上側レベル検出座50、下側レベル検出座80、レベル検出配管82およびレベルスイッチ18から構成されるレベル検出装置81が配設されている。そして、この湿分分離加熱器1においては、湿分分離器ドレンタンク83が湿分分離加熱器1の容器1aに直に接続されている。そして、上側レベル検出器50の設置位置は第1の実施の形態と同一であり、下側レベル検出座80が湿分分離器ドレンタンク83に接続されている。
【0031】
このような構成の湿分分離加熱器1においても、上述した第1の実施の形態と同様に液膜が仕切板9で遮蔽され、上側レベル検出座16から流入するドレンがないから、湿分分離加熱器1の器内圧が低下する時でもタービントリップ等に至る『水位高』の誤信号は発生しない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の湿分分離加熱器は、上側レベル検出座を湿分分離器下流側と連通する部分に取り付けてドレン水位を検出するように構成したことにより、通常運転時においては液膜が湿分分離器の上部に接続された仕切板にて遮蔽され上側レベル検出座に流入するドレンはなくなる。また、検出座付近を通るサイクル蒸気はすでに湿分分離器を通り湿分を除かれた蒸気のため上側レベル検出座先端開口に流入するドレンはなくなる。
【0033】
従って、タービン出力を下げ、湿分分離加熱器の器内圧力がタービン出力とともに低下するような場合にも、上側レベル検出座からレベル検出配管にドレンが逆流し、上側レベル検出座と下側レベル検出座を接続するレベル検出配管にドレンが溜まってしまうことはない。よって、タービントリップに至る『水位高』の誤信号の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態を示す湿分分離加熱器の縦断面図。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態を示す湿分分離加熱器の縦断面図。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態を示す湿分分離加熱器の縦断面図。
【図4】図3に示す湿分分離加熱器の軸方向縦断面図。
【図5】本発明に係る第4の実施の形態を示す湿分分離加熱器の縦断面図。
【図6】図5に示す湿分分離加熱器の軸方向縦断面図。
【図7】湿分分離加熱器の従来例を示す軸方向縦断面図。
【図8】図7に示す湿分分離加熱器のVIII−VIII線に沿って切断した縦断面図。
【図9】図7に示す湿分分離加熱器のIX−IX線に沿って切断した縦断面図。
【図10】図7に示す湿分分離加熱器の主要部を示す斜視図。
【図11】図7に示す湿分分離加熱器を含む湿分分離ドレン配管系統図。
【符号の説明】
1…湿分分離加熱器、1a…容器、1b…容器壁、2…湿分分離器、3a,3b…加熱器、4a,4b…加熱器ヘッダ、5a,5b…仕切板、6a,6b…U字状伝熱管、7…サイクル蒸気入口、8…サイクル蒸気出口、9,10a,10b…仕切板、11…ドレン流路、12…底板、13…天井板、14…側板、15…ドレン排出管、16,50,60,70…上側レベル検出座、17,80…下側レベル検出座、18…レベルスイッチ、19,83…湿分分離器ドレンタンク、20…ドレン弁、21…ドレン排出合流管、22a,22b…加熱蒸気管、23a,23b…ベント管、24a,24b…ドレン管、25…鏡側仕切板、26…中央側仕切板、27,63,73…レベル検出器先端開口、28…サイクル蒸気、29…液膜、30…ドレン流れ、31…ドレン。

Claims (3)

  1. 横向き円筒形状の容器内に、相対峙して設けられた一対の湿分分離器およびこの湿分分離器の上部に加熱器を有し、サイクル蒸気が前記容器底部から入り湿分分離器から加熱器の順に通過するよう前記容器内を複数の空間に分ける仕切板を設け、この容器内に上側レベル検出座を配設し、容器の底部に接続された容器内のドレンを系外へ排出するドレン排出管に下側レベル検出座を配設し、前記上側レベル検出座と下側レベル検出座をレベルスイッチを配設したレベル検出配管にて接続した湿分分離加熱器において、前記上側レベル検出座を湿分分離器下流側空間と連通する容器壁に配設するとともに、前記上側レベル検出座の先端開口を湿分分離器上端より高い位置に開放したことを特徴とする湿分分離加熱器。
  2. 横向き円筒形状の容器内に、相対峙して設けられた一対の湿分分離器およびこの湿分分離器の上部に加熱器を有し、サイクル蒸気が前記容器底部から入り湿分分離器から加熱器の順に通過するよう前記容器内を複数の空間に分ける仕切板を設け、この容器内に上側レベル検出座を配設し、容器の底部に接続された容器内のドレンを系外へ排出するドレン排出管に下側レベル検出座を配設し、前記上側レベル検出座と下側レベル検出座をレベルスイッチを配設したレベル検出配管にて接続した湿分分離加熱器において、前記上側レベル検出座を前記容器内の仕切板を貫通させ、その先端開口を湿分分離器下流側空間と連通する容器壁と仕切板に囲まれた空間でかつ湿分分離器上端より高い位置に開放したことを特徴とする湿分分離加熱器。
  3. 横向き円筒形状の容器内に、相対峙して設けられた一対の湿分分離器およびこの湿分分離器の上部に加熱器を有し、サイクル蒸気が前記容器底部から入り湿分分離器から加熱器の順に通過するよう前記容器内を複数の空間に分ける仕切板を設け、この容器内に上側レベル検出座を配設し、容器の底部に接続された容器内のドレンを系外へ排出するドレン排出管に下側レベル検出座を配設し、前記上側レベル検出座と下側レベル検出座をレベルスイッチを配設したレベル検出配管にて接続し前記容器の長手方向中心位置で内部を長手方向に対称的に複数の空間に区画するための中央側仕切板を前記容器内に設けて成る湿分分離加熱器において、この中央側仕切板を貫通させて前記上側レベル検出座を配設し、この上側レベル検出座の先端開口を湿分分離器下流側空間まで延伸させて成ることを特徴とする湿分分離加熱器。
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