JP3727396B2 - レトルト容器 - Google Patents

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JP3727396B2
JP3727396B2 JP00156796A JP156796A JP3727396B2 JP 3727396 B2 JP3727396 B2 JP 3727396B2 JP 00156796 A JP00156796 A JP 00156796A JP 156796 A JP156796 A JP 156796A JP 3727396 B2 JP3727396 B2 JP 3727396B2
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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、レトルト容器に関し、さらに詳しくは、衛生性、柔軟性、耐衝撃性、透明性、耐熱性等に優れた、血液、薬液等を入れる医療用容器、および調理済みの食品等を入れるレトルト食品用容器に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
現在、使用されている医療用容器としては、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなる硬質の容器と、可塑剤を含むポリ塩化ビニルからなる軟質の袋が知られている。しかしながら、上記の硬質の容器は、血液、薬液などの内容液を滴下する際に、通気針または通気孔付きの輸液セットを用いて空気を導入する必要があり、また、これらの器具による内容液の汚染などが生じる虞がある。一方、軟質の袋は、内容液を滴下する際に、上記の硬質の容器とは異なり、空気の導入が不要であり、内容液の滴下とともに袋自体が大気圧によって絞られるため、衛生性、運搬の便利性、廃棄物の嵩が小さい等の利点がある。しかしながら、ポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤、残留モノマーの毒性等の問題がある。
【0003】
これに対し、柔軟性、透明性、衛生性等の向上を目的として、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エラストマー等のポリマーを中間層に用いた医療用袋が提案されている(特開昭58−165866号公報)。しかしながら、この医療用袋では、中間層に使われるポリマーの耐熱性が乏しいため、レトルト滅菌処理時に袋にシワ状態が発生するなどの問題がある。また従来のポリエチレンを原料とした医療用袋は、耐熱性がやや不十分で滅菌温度を高くすることができないため、滅菌処理時間が長くなったり、あるいはクリーン度の高い雰囲気下で滅菌処理を行なわなければならないなどの滅菌処理工程での効率の悪さが問題になっている。
【0004】
したがって、衛生性および柔軟性が良好で、日本薬局方に示されている115℃以上の滅菌処理を行なっても透明性が失われず、しかも、耐熱性に優れ、シワや変形が生じたりしないようなポリエチレン製の医療用容器、たとえば多層または単層フィルムからなる医療用袋、多層または単層からなる医療用ボトルの出現が望まれている。
【0005】
ところで、一般に食品ラミネート包装材料のシーラントフィルムには、ポリオレフィン系樹脂が使用されており、レトルト食品用としては耐熱性の観点から融点の高いポリプロピレンフィルムが用いられることが多かった。
【0006】
しかしながら、近年の大型業務用容器のパウチ化等により低温時および寒冷地における長期保存を実現するため、レトルト食品用フィルムは、耐低温衝撃性が要求されるようになってきており、同時に、内容物が確認できる方が良いとの観点から透明性も要求されるようになっている。
【0007】
ポリプロピレンフィルムは、一般に耐低温衝撃性に劣っているため、上記要求を満足させることができない。耐低温衝撃性を改良したフィルムとして、エチレン・プロピレンブロック共重合体等のフィルムがあるが、これらのフィルムは、透明性に劣るため、透明性を必要とする分野には使用することができない。
【0008】
一方、従来の低密度ポリエチレンフィルムは、耐低温衝撃性および透明性に優れ、さらに低温シール性に優れているため、上記ポリプロピレンフィルムの欠点を克服できるが、耐熱性に劣るため滅菌処理温度を上げることができないという問題がある。また、低密度ポリエチレンに高密度ポリエチレンを配合した組成物を使用すると、得られるフィルムの耐熱性は向上するものの、透明性が低下するという問題がある。さらに、このフィルムは、滅菌処理(レトルト処理)による透明性の低下が問題となる。
【0009】
したがって、衛生性が良好で、透明性に優れ、シワや変形が生じたりしないようなポリエチレンフィルム層を少なくとも1層有する単層または多層フィルムからなるレトルト食品用容器の出現が望まれている。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、衛生性および柔軟性が良好で、115℃以上の滅菌処理を行なっても透明性が失われず、しかも、耐熱性に優れ、シワや変形が生じたりしないようなポリエチレン製のレトルト容器を提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】
本発明に係るレトルト容器は、
エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させて得られる直鎖状ポリエチレンからなる層を有する容器であり、
該直鎖状ポリエチレンは、
(i)密度が0.918〜0.940g/cm3 の範囲にあり、
(ii)GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)が1.5〜3.0の範囲にあり、かつ、
該直鎖状ポリエチレンからなる層は、
(a)レトルト滅菌処理後のヘイズが30%以下であり、
(b)変形開始温度(Td[℃])が滅菌処理温度よりも高温である
ことを特徴としている。
【0012】
上記直鎖状ポリエチレンは、
(iii) 23℃におけるデカン可溶成分分率(W[重量%])と密度(d[g/cm3 ])とが、
MFR≦10g/10分のとき、
W<80× exp(−100(d−0.88))+0.1
MFR>10g/10分のとき、
W<80×(MFR−9)0.26× exp(−100(d−0.88))+0.1
で示される関係を満たしていることが好ましい。
【0013】
上記直鎖状ポリエチレンとしては、下記の一般式[I]で表わされるメタロセン触媒成分(A)を含むオレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させることにより得られる直鎖状ポリエチレンが好ましい。
【0014】
ML1 x ・・・ [I]
[式中、Mは、周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、
1 は、遷移金属原子Mに配位する配位子であり、これらのうち少なくとも1個の配位子L1 は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子L1 は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、SO3R (ただしRはハロゲンなどの置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8の炭化水素基)、ハロゲン原子または水素原子であり、
xは、遷移金属原子Mの原子価である。]
上記一般式[I]で表わされる遷移金属化合物のうち、下記一般式[II]で表わされる遷移金属化合物が特に好ましく用いられる。
【0015】
ML2 x ・・・ [II]
[式中、Mは、周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、L2 は、遷移金属原子Mに配位する配位子であり、これらのうち少なくとも2個の配位子L2 は、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基または炭素原子数3〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基であり、
(置換)シクロペンタジエニル基以外の配位子L2 は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であり、
xは、遷移金属原子Mの原子価である。]
本明細書においては、「メタロセン」という語は、シクロペンタジエン環を少なくとも1個有するシクロペンタジエニル錯塩の意味で使用している。
【0016】
本発明においては、前記直鎖状ポリエチレンに、高密度ポリエチレンを両成分の合計量100重量部に対して、5〜30重量部配合した直鎖状ポリエチレン組成物からなるレトルト容器が好ましい。
【0017】
上記レトルト容器は、医療用容器および食品用容器として好適である。
【0018】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るレトルト容器について具体的に説明する。
本発明に係るレトルト容器は、多層もしくは単層フィルムからなる袋、または単層もしくは多層ボトル等であり、多層フィルムの少なくとも1層、単層フィルム、多層ボトルの少なくとも1層、単層ボトルが特定の直鎖状ポリエチレンで形成されている。この直鎖状ポリエチレンは、高密度ポリエチレンを含んでいてもよい。
【0019】
直鎖状ポリエチレン
本発明で用いられる直鎖状ポリエチレンは、エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させて得られたエチレン・α- オレフィン共重合体である。
【0020】
このようなα- オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、4-メチル-1- ペンテン、オクテン-1などが挙げられる。中でも、ヘキセン-1、4-メチル-1- ペンテン、オクテン-1が好ましい。
【0021】
本発明で用いられる直鎖状ポリエチレンは、エチレンから導かれる構成単位が通常95〜99モル%、好ましくは96〜98モル%の割合で存在し、炭素原子数3〜12のα- オレフィンから導かれる構成単位が通常1〜5モル%、好ましくは2〜4モル%の割合で存在する。
【0022】
直鎖状ポリエチレンの組成は、通常10mmφの試料管中で約200mgの直鎖状ポリエチレンを1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させた試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅1500Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μsec.の測定条件下で測定して決定される。
【0023】
この直鎖状ポリエチレンは、密度が0.918〜0.940g/cm3 、好ましくは0.920〜0.930g/cm3 の範囲である。密度が上記範囲にある直鎖状ポリエチレンを用いると、115℃以上の滅菌温度で滅菌処理した際に変形したり、シワを生じたりする虞のないレトルト容器が得られる。
【0024】
また、この直鎖状ポリエチレンのメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)は、通常0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜10g/10分、さらに好ましくは0.5〜5g/10分の範囲である。
【0025】
本発明で用いられる直鎖状ポリエチレンは、GPCにおいて測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)が1.5〜3.0、好ましくは1.5〜2.5の範囲にある。
【0026】
なお、分子量分布(Mw/Mn)は、ミリポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測定した。
分離カラムは、TSK GNH HTであり、カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはO-ジクロロベンゼン[和光純薬工業(株)製]および酸化防止剤としてBHT[武田薬品工業(株)製]0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106 については東ソー(株)製を用い、1000<Mw<4×106 についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
【0027】
本発明で用いられる直鎖状ポリエチレンからなる層は、レトルト滅菌処理後のヘイズ(ASTM D-1003-61 )が30%以下、好ましくは20〜0%である。
【0028】
また、本発明で用いられる直鎖状ポリエチレンからなる層は、変形開始温度(Td[℃])が滅菌温度よりも高温である。
なお、この変形開始温度(Td[℃])は、以下のようにして測定する。すなわち、直鎖状ポリエチレンから成形された単層フィルムからなる袋、または単層ボトルの試料を、アルプ社製RK−4016型小型レトルト高圧蒸気滅菌器にて、滅菌温度×30分間の熱水滅菌を行ない、滅菌器から取り出した試料について目視観察してその変形を評価する。110℃の滅菌温度から始めて、1回の滅菌が終わる毎に滅菌温度の設定を1℃上げる。この操作を繰り返し、滅菌器から取り出した試料に初めて変形が認められたとき、その滅菌温度を変形開始温度(Td[℃])とする。
【0029】
また、本発明で用いられる直鎖状ポリエチレンは、23℃におけるデカン可溶成分量分率(W[重量%])と密度(d[g/cm3 ])とが下記に示される関係を満たしていることが好ましい。
【0030】
MFR≦10g/10分のとき、
W<80× exp(−100(d−0.88))+0.1
MFR>10g/10分のとき、
W<80×(MFR−9)0.26× exp(−100(d−0.88))+0.1
なお直鎖状ポリエチレンのn-デカン可溶成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分布が狭い)の測定は、ポリエチレン約3gをn-デカン450mlに加え、145℃で溶解した後23℃まで冷却し、濾過によりn-デカン不溶部を除き、濾液よりn-デカン可溶部を回収することにより行なわれる。
【0031】
さらに、直鎖状ポリエチレンは、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm[℃])と密度(d[g/cm3 ])とが、
Figure 0003727396
で示される関係を満たしていることが望ましい。
【0032】
なお示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)は、試料約5mgをアルミパンに詰め10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃/分で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー社製DSC-7 型装置を用いる。
【0033】
このように、n-デカン可溶成分量分率(W)と密度(d)との関係、そして示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク位置の温度(Tm)と密度(d)との関係が上記のような関係を有するような直鎖状ポリエチレンは組成分布が狭いと言える。
【0034】
本発明においては、上記のような直鎖状ポリエチレンを単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。
本発明においては、上記のような特性を有する直鎖状ポリエチレンのうち、特にメタロセン触媒成分(A)を含むオレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・α- オレフィン共重合体が好ましい。
【0035】
オレフィン重合用触媒
[メタロセン触媒成分(A)]
本発明で好ましく用いられるメタロセン触媒成分(A)としては、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも1個有する周期表第4族の遷移金属化合物がある。このような遷移金属化合物としては、たとえば下記一般式[I]で示される遷移金属化合物が挙げられる。
【0036】
ML1 x ・・・ [I]
[式中、Mは、周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、
1 は、遷移金属原子Mに配位する配位子であり、これらのうち少なくとも1個の配位子L1 は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子L1 は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、SO3R (ただしRはハロゲンなどの置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8の炭化水素基)、ハロゲン原子または水素原子であり、
xは、遷移金属原子Mの原子価である。]
上記一般式[I]において、Mは周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、具体的には、ジルコニウム、チタン、ハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
【0037】
上記のような遷移金属原子Mに配位するシクロペンタジエニル骨格を有する配位子L1 としては、たとえばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、ブチルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基等のアルキル置換シクロペンタジエニル基、あるいはインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などを例示することができる。
【0038】
これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
これらの配位子の中では、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
【0039】
上記一般式[I]で表わされる化合物がシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上含む場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデンジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基などの置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0040】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子L1 としては、具体的には、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子が挙げられる。
【0041】
炭素原子数1〜12の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、より具体的には、
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基などが例示され、
シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが例示され、
アリール基としては、フェニル基、トリル基などが例示され、
アラルキル基としては、ベンジル基、ネオフィル基などが例示される。
【0042】
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基などが例示され、
アリーロキシ基としては、フェノキシ基などが例示され、
トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基などが例示され、
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが例示される。
【0043】
SO3R で表わされる配位子としては、P-トルエンスルホナト基、メタンスルホナト基、トリフルオロメタンスルホナト基などが例示される。
上記一般式[I]で表わされる遷移金属化合物のうち、好ましい遷移金属化合物としては、たとえば下記の一般式[II]で表わされる化合物が挙げられる。
【0044】
ML2 x ・・・ [II]
[式中、Mは、周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、
2 は、遷移金属原子Mに配位する配位子であり、これらのうち少なくとも2個の配位子L2 は、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基または炭素原子数3〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基であり、
(置換)シクロペンタジエニル基以外の配位子L2 は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であり、
xは、遷移金属原子Mの原子価である。]
上記式[II]におけるMは、上述した一般式[I]におけるMと同じである。
【0045】
2 は、遷移金属原子Mに配位した配位子であり、これらのうち少なくとも2個の配位子L2 はシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基または炭素原子数3〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基である。
【0046】
なお、置換シクロペンタジエニル基は、置換基を2個以上有していてもよく、2個以上の置換基は各同一でも異なっていてもよい。置換シクロペンタジエニル基は、置換基を2個以上有する場合は、少なくとも1個の置換基が炭素原子数3〜10の炭化水素基であればよく、他の置換基はメチル基、エチル基または炭素原子数3〜10の炭化水素基である。また、遷移金属原子Mに配位している置換シクロペンタジエニル基は同一でも異なっていてもよい。
【0047】
炭素原子数3〜10の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などを挙げることができる。
アルキル基としては、具体的には、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基などが挙げられる。
【0048】
シクロアルキル基としては、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アリール基としては、具体的には、フェニル基、トリル基などが挙げられる。
【0049】
アラルキル基としては、具体的には、ベンジル基、ネオフィル基などが挙げられる。
これらのうち、アルキル基が好ましく、特にn-プロピル基、n-ブチル基が好ましい。
【0050】
本発明では、遷移金属原子Mに配位する(置換)シクロペンタジエニル基としては、置換シクロペンタジエニル基が好ましく、炭素原子数3以上のアルキル基が置換したシクロペンタジエニル基がより好ましく、二置換シクロペンタジエニル基がさらに好ましく、1,3-置換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
【0051】
また、上記式[II]において、遷移金属原子Mに配位する(置換)シクロペンタジエニル基以外の配位子L2 は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子である。
【0052】
これらの具体例としては、一般式[I]で表わされる遷移金属化合物において上述した炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子の具体例と同様の基、原子が挙げられる。
【0053】
このような一般式[II]で表わされる遷移金属化合物としては、具体的には、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(メチル-n- プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(メチル-n- ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(ジメチル-n- ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムブトキシクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジエトキシド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムベンジルクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムハイドライドクロリド
などが挙げられる。
【0054】
なお、上記例示において、シクロペンタジエニル環の二置換体は、1,2-および1,3-置換体を含み、三置換体は1,2,3-および1,2,4-置換体を含む。また、上記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム金属を、チタン金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることができる。
【0055】
これらの遷移金属化合物のうちでは、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチル-3-n- プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチル-3-n- ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
が特に好ましい。
【0056】
また、上記一般式[II]で表わされる遷移金属化合物は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子L2 のうち、2個の配位子L2 が炭化水素基、シリレン基または置換シリレン基を介して結合されていてもよい。
【0057】
炭化水素基としては、エチレン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基が挙げられ、
置換シリレン基としては、ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基などが挙げられる。
【0058】
このような遷移金属化合物としては、具体的には、
エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、
エチレンビス(インデニル)ジエチルジルコニウム、
エチレンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、
エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、
エチレンビス(インデニル)エチルジルコニウムモノクロリド、
エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノブロミド、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、
エチレンビス{1-(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)}ジメチルジルコニウム、
エチレンビス{1-(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)}メチルジルコニウムモノクロリド、
エチレンビス{1-(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジブロミド、
エチレンビス{1-(4-メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(5-メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(6-メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(7-メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(5-メトキシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(2,3-ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(4,7-ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス{1-(4,7-ジメトキシインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル- フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル-2,7- ジ-t- ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル- メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
などが挙げられる。
【0059】
なお、上記例示において、シクロペンタジエニル環の二置換体は、1,2-および1,3-置換体を含み、三置換体は1,2,3-および1,2,4-置換体を含む。本発明では、上記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム金属を、チタン金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることができる。
【0060】
これらの遷移金属化合物のうちでは、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
が特に好ましい。
【0061】
本発明では、上述したような遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物がメタロセン触媒成分(A)として用いられる。
[有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)]
オレフィン重合用触媒の調製に用いられる有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)の代表例は、アルミノオキサンである。具体的には、式
−Al(R)O−[ただし、Rはアルキル基である]
で表わされる繰り返し単位が通常3〜50程度のメチルアルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、メチルエチルアルミノオキサン等が用いられる。
【0062】
このようなアルミノオキサンは、従来公知の製造方法で調製することができ、少なくとも1種以上のトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物と水との反応で得ることができる。具体的には、次のようなアルミノオキサンの製造方法が挙げられる。
(1) 吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、有機アルミニウム化合物と吸着水または結晶水とを反応させる方法。
(2) ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水や氷や水蒸気を作用させる方法。
【0063】
これらの方法のうちでは、(1) の方法を採用するのが好ましい。
なお、アルミノオキサンは、アルミニウム以外の有機金属成分を少量含有していても差し支えない。また回収された上記のアルミノオキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解してもよい。
【0064】
アルミノオキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物として具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert- ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウム等のトリシクロアルキルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライド;
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド;
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシド;
ジエチルアルミニウムフェノキシド等のジアルキルアルミニウムアリーロキシド
などが挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウムおよびトリシクロアルキルアルミニウムが特に好ましい。
【0065】
[微粒子状担体]
オレフィン重合用触媒の調製で用いられる微粒子状担体は、無機あるいは有機の化合物であって、粒径が通常10〜300μm程度であり、好ましくは20〜200μmの顆粒状ないし微粒子状の固体である。
【0066】
このうち、無機担体としては多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSiO2 、Al23 、MgO、ZrO2、TiO2 、B23、CaO、ZnO、BaO、ZnO2 、SnO2 、ThO2 等またはこれらの混合物、たとえばSiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V25、SiO2-Cr23、SiO2-TiO2-MgO等を例示することができる。これらの中では、SiO2およびAl23からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分を主成分とする酸化物が好ましい。
【0067】
なお、上記無機酸化物には、少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3 、MgCO3 、Na2SO4、Al2(SO43 、BaSO4 、KNO3 、Mg(NO32 、Al(NO33、Na2O 、K2O 、Li2O 等の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差し支えない。
【0068】
このような担体は、その種類および製法により性状は異なるが、本発明で好ましく用いられる担体は、比表面積が50〜1000m2/g 、好ましくは100〜700m2/g であり、細孔容積が0.3〜2.5cm3/g であることが望ましい。
【0069】
この担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で焼成して用いられる。
また、微粒子状担体として用いられる有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテンなどの炭素原子数2〜14のα- オレフィンを主成分として生成される(共)重合体、あるいはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される重合体もしくは共重合体を例示することができる。
【0070】
[有機アルミニウム化合物触媒成分(C)]
オレフィン重合用触媒の調製において必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物触媒成分(C)としては、具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
イソプレニルアルミニウム等のアルケニルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;
メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハライド;
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライド;
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のアルキルアルミニウムハイドライド
などが例示できる。
【0071】
[その他の触媒成分]
その他メタロセン触媒成分(A)と併用することができる触媒成分として、さらにイオン化イオン性化合物、たとえばUSP−547718号公報に記載されたルイス酸、イオン性化合物およびカルボラン化合物が挙げられる。
【0072】
ルイス酸としては、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、MgCl2、Al23、SiO2−Al23 などが例示できる。
【0073】
イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリn-ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが例示できる。
【0074】
カルボラン化合物としては、ドデカボラン、1-カルバウンデカボラン、ビスn-ブチルアンモニウム(1-カルベドデカ)ボレート、トリn-ブチルアンモニウム(7,8-ジカルバウンデカ)ボレート、トリn-ブチルアンモニウム(トリデカハイドライド-7- カルバウンデカ)ボレートなどが例示できる。
【0075】
このようなイオン化イオン性化合物触媒成分(D)は、単独で、または2種以上混合して用いることができる。
[オレフィン重合用触媒の調製]
本発明の直鎖状ポリエチレンの調製の際に用いられるオレフィン重合用触媒は、上述した微粒子状担体と、メタロセン触媒成分(A)と、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)とから構成されるが、上述したメタロセン触媒成分(A)と併用することができる触媒成分、すなわち有機アルミニウム化合物触媒成分(C)、イオン化イオン性化合物触媒成分(D)等の触媒成分の一部または全部を用いてもよい。
【0076】
微粒子状担体とメタロセン触媒成分(A)および/または有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)等の触媒成分を接触させるには、たとえば不活性炭化水素溶媒中で微粒子状担体と、メタロセン触媒成分(A)および/または有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)等の触媒成分とを混合する。
【0077】
不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン炭化水素;
あるいはこれらの混合物
などが挙げられる。
【0078】
上記のようなオレフィン重合用触媒を調製する際の微粒子担体、メタロセン触媒成分(A)、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)、有機アルミニウム化合物触媒成分(C)およびイオン化イオン性化合物触媒成分(D)等の触媒成分の接触順序は、任意に選ばれるが、好ましくは微粒子担体と、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)および/またはイオン化イオン性化合物触媒成分(D)等の触媒成分とを混合接触させ、次いで、メタロセン触媒成分(A)を混合接触させることが行なわれる。
【0079】
有機アルミニウム化合物触媒成分(C)を用いる場合、微粒子状担体と有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)とを混合接触させ、次いで、メタロセン触媒成分(A)を混合接触させ、さらに有機アルミニウム化合物触媒成分(C)を混合接触させることが行なわれる。
【0080】
上記の各触媒成分を微粒子状担体に混合接触させる際の各触媒成分は、たとえば次のような割合で使用される。
微粒子状担体、メタロセン触媒成分(A)および有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)を混合接触させるに際して、成分(A)は、微粒子状担体1g当たり、遷移金属原子に換算して通常5×10-6〜5×10-4モル、好ましくは10-5〜2×10-4モルの量で用いられ、成分(A)の濃度は、約10-4〜2×10-2モル/リットル(溶媒)、好ましくは2×10-4〜10-2モル/リットル(溶媒)の範囲である。
【0081】
有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)は、成分(B)中のアルミニウム原子と成分(A)中の遷移金属原子との原子比[Al/遷移金属]が通常10〜500、好ましくは20〜200となるような量で用いられる。
【0082】
また、有機アルミニウム化合物触媒成分(C)を用いる場合、成分(B)は前記と同様の量で用いられ、成分(C)は、成分(C)中のアルミニウム原子と成分(B)中のアルミニウム原子との原子比[成分(C)のAl/成分(B)のAl]が通常0.02〜3、好ましくは0.05〜1.5となるような量で用いられる。
【0083】
イオン化イオン性化合物触媒成分(D)を用いる場合、成分(D)は、成分(A)と成分(D)とのモル比[成分(A)/成分(D)]が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で用いられる。
【0084】
微粒子状担体、メタロセン触媒成分(A)および有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)、さらに必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物(C)、イオン化イオン性化合物触媒成分(D)等の触媒成分を混合接触させる際の混合温度は、通常−50℃〜150℃、好ましくは−20℃〜120℃であり、接触時間は1分〜50時間、好ましくは10分〜25時間である。
【0085】
このようにして得られた固体触媒が、たとえばメタロセン触媒成分(A)および有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)のほかに、有機アルミニウム化合物触媒成分(C)を含んでいる場合、この固体触媒は、微粒子状担体1g当たり成分(A)に由来する遷移金属原子が5×10-6〜5×10-4グラム原子、好ましくは10-5〜2×10-4グラム原子の量で担持され、微粒子状担体1g当たり成分(B)および成分(C)に由来するアルミニウム原子が10-3〜5×10-2グラム原子、好ましくは2×10-3〜2×10-2グラム原子の量で担持されていることが望ましい。
【0086】
[直鎖状ポリエチレンの調製]
本発明で用いられる直鎖状ポリエチレン(エチレン・α- オレフィン共重合体)は、たとえば上記のようなメタロセン触媒成分(A)を含むオレフィン重合用触媒の存在下に、気相、またはスラリー状あるいは溶液状の液相で種々の条件で、エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させることにより得ることができる。
【0087】
スラリー重合法または溶液重合法においては、不活性炭化水素を溶媒としてもよいし、オレフィン自体を溶媒とすることもできる。
スラリー重合法および溶液重合法で用いられる不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、
プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素;
シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環族炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
ガソリン、灯油、軽油等の石油留分
などが挙げられる。これら不活性炭化水素溶媒のうち、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、石油留分が好ましい。
【0088】
重合を実施する際には、上記のようなオレフィン系重合用触媒は、重合反応系内の遷移金属原子の濃度で、通常10-8〜10-3グラム原子/リットル、好ましくは10-7〜10-4グラム原子/リットルの量で用いられることが望ましい。
【0089】
また、重合に際して、担体に担持されている有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)および有機アルミニウム化合物触媒成分(C)に加えて、さらに担持されていない有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)および/または有機アルミニウム化合物触媒成分(C)を用いてもよい。この場合、担持されていない有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(B)および/または有機アルミニウム化合物触媒成分(C)に由来するアルミニウム原子(Al)と、メタロセン触媒成分(A)に由来する遷移金属原子(M)との原子比[Al/M]は、5〜300、好ましくは10〜200、さらに好ましくは15〜150の範囲である。
【0090】
スラリー重合法における重合温度は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲であり、溶液重合法における重合温度は、通常−50〜500℃、好ましくは0〜400℃の範囲である。また、気相重合法における重合温度は、通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲である。
【0091】
重合圧力は、通常常圧ないし100kg/cm2 、好ましくは2〜50kg/cm2 の加圧条件下であり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式においても行なうことができる。
【0092】
本発明においては、上記直鎖状ポリエチレンの調製に際し、必要に応じて(1)多段重合、(2) 液相と気相の多段重合、または(3) 液相での予備重合を行なった後に気相での重合を行なう等の手段を採用することができる。
【0093】
上記のようなメタロセン触媒成分(A)を含むオレフィン重合用触媒を用いて調製された直鎖状ポリエチレンからなるレトルト容器が、115℃以上の滅菌処理に耐え得るのは、得られたポリマーの物性に起因する。すなわち、オレフィン重合用触媒を構成するメタロセン触媒成分(A)の効果により、分子量分布、組成分布が狭くローポリマーの少ない直鎖状ポリエチレンが生成されることによる。このことは、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線からも確認される。
【0094】
本発明の直鎖状ポリエチレンからなるレトルト容器は、115℃以上の滅菌処理時に変形が生じたり、透明性が低下したりすることはない。
これに対し、従来の直鎖状ポリエチレンからなる容器は、115℃以上の滅菌処理時に変形が生じたり、透明性が低下したりする等の理由により、レトルト容器として不十分であった。。
【0095】
本発明の直鎖状ポリエチレン、たとえば後述する参考例2では、図1のようにシャープなピークが見られる。
一方、従来の直鎖状ポリエチレン、たとえば後述する比較例1のチタン系の担持型触媒を用いて調製した直鎖状ポリエチレンについて示差走査型熱量計により測定した吸熱曲線では、図2のように比較的ブロードなピークを示す。
【0096】
したがって、直鎖状ポリエチレンがシャープなピークを有するか否かが、115℃以上の滅菌処理時における容器の形状維持と透明性に関与していると考えられる。
【0097】
高密度ポリエチレン
本発明で必要に応じて用いられる高密度ポリエチレンは、エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させて得られたエチレン・α- オレフィン共重合体である。
【0098】
このようなα- オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、4-メチル-1- ペンテン、オクテン-1などが挙げられる。中でも、ヘキセン-1、4-メチル-1- ペンテン、オクテン-1が好ましい。
【0099】
本発明で用いられる高密度ポリエチレンは、エチレンから導かれる構成単位が通常95〜99モル%、好ましくは96〜98モル%の割合で存在し、炭素原子数3〜12のα- オレフィンから導かれる構成単位が通常1〜5モル%、好ましくは2〜4モル%の割合で存在する。
【0100】
高密度ポリエチレンの組成は、通常10mmφの試料管中で約200mgの高密度ポリエチレンを1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させた試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅1500Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μsec.の測定条件下で測定して決定される。
【0101】
この高密度ポリエチレンは、密度が0.970g/cm3 以下で0.940g/cm3 を超える範囲、好ましくは0.945〜0.965g/cm3 の範囲にある。密度が上記範囲にある高密度ポリエチレンを用いると、変形開始温度(Td)が高く、しかも、透明性が殆ど損なわれることがないフィルムまたはボトルを成形し得る直鎖状ポリエチレン組成物が得られる。このような組成物を用いると、滅菌処理温度(レトルト温度)を高くすることができ、滅菌処理時間(レトルト時間)を短縮することができる。
【0102】
この高密度ポリエチレンのメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)は、通常0.1〜20g/10分、好ましくは1.0〜15g/10分、さらに好ましくは2.0〜15g/10分の範囲にある。
【0103】
上記のような高密度ポリエチレンは、従来公知の方法、たとえばいわゆるチーグラー法、フィリップス法により調製することができる。
本発明においては、高密度ポリエチレンは、上記の直鎖状ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンの合計量100重量部に対して、5〜30重量部、好ましくは5〜20重量部、さらに好ましくは5〜10重量部の割合で用いられる。
【0104】
[レトルト容器の製造]
本発明に係るレトルト容器は、既に上述したように、多層フィルムからなる袋、単層フィルムからなる袋または単層および多層からなるボトルなどであり、多層フィルムの少なくとも1層、単層フィルム、多層ボトルの少なくとも1層、単層ボトルは、上述したオレフィン重合用触媒を用いて調製された密度が0.918〜0.940g/cm3 の直鎖状ポリエチレンで形成されている。
【0105】
本発明に係るレトルト容器は、水冷式または空冷式のインフレーション法、Tダイ法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、中空成形法などにより製造することができる。
【0106】
レトルト用袋の成形法としては、衛生性、経済性などの点からインフレーション法および共押出Tダイ法が好ましく、レトルト用ボトルの成形としては中空成形法が好ましい。
【0107】
本発明のレトルト容器は、厚さが0.05〜1.00mm、好ましくは0.1〜0.7mm、さらに好ましくは0.15〜0.3mmの範囲である。容器の厚さが0.05mm以上であれば、耐衝撃性も良好で実用上問題となることはない。
【0108】
【発明の効果】
本発明に係るレトルト容器は、衛生性および柔軟性が良好で、115℃以上の滅菌処理を行なっても透明性が失われず、しかも、耐熱性に優れ、シワや変形が生じたりすることはない。特に上述した直鎖状ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなる組成物で形成されるレトルト容器は、耐熱性に優れているので、滅菌処理温度を高くすることができ、滅菌処理時間を短縮することができる。
【0109】
本発明に係るレトルト容器は、医療用容器、食品用容器として優れた性能を発揮する。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0110】
なお、実施例および比較例において中空成形品(ボトル)およびフィルムの物性評価は、下記のようにして行なった。
(1)密度
ポリエチレンの密度は、JIS K 7112のD法に従い、23±0.1℃の温度下で測定した。
(2)メルトフローレート(MFR)
ポリエチレンのメルトフローレートは、ASTM D 1238(190℃、荷重2.16kg)に従って測定した。
(3)ヘイズ(透明性)
115℃で30分レトルト処理した中空成形品およびフィルムの透明性の指標となるヘイズは、ASTM D-1003-61に従って測定した。
(4)外観
115℃で30分レトルト処理した中空成形品およびフィルムの外観を肉眼で観察し、変形が認められた場合の外観評価を×で表示し、変形が認められなかった場合の外観評価を○で表示し、変形が認められるものの斑状の曇りが発生した場合の外観評価を△で表示した。
(5)ヤング率(柔軟性)
ヤング率は、JIS K 6781に準拠して測定した。
【0111】
参考例1
[オレフィン重合用触媒の調製]
250℃で10時間乾燥したシリカ6.3kgを100リットルのトルエンで懸濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアルミノオキサンのトルエン溶液(Al;0.96モル/リットル)41リットルを1時間で滴下した。この際、系内の温度を0℃に保った。引続き0℃で60分間反応させ、次いで、1.5時間かけて95℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し上澄液をデカンテーション法により除去した。
【0112】
このようにして得られた固体成分をトルエンで2回洗浄した後、トルエン125リットルで再懸濁化した。この系内へビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr;42.7ミリモル/リットル)15リットルを30℃で30分間かけて滴下し、更に30℃で2時間反応させた。その後、上澄液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することにより、1g当り6.2mgのジルコニウムを含有する固体触媒を得た。
【0113】
[予備重合触媒の調製]
14モルのトリイソブチルアルミニウムを含有する300リットルのヘキサンに、上記で得られた固体触媒8.5kgを加え、35℃で7時間エチレンの予備重合を行なうことにより、固体触媒1g当り3gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒を得た。
【0114】
[直鎖状ポリエチレンの調製]
連続式流動床気相重合装置を用い、全圧18kg/cm2 −G、重合温度80℃でエチレンと1-ヘキセンとの共重合を行なった。上記で調製した予備重合触媒をジルコニウム原子換算で0.15ミリモル/h、トリイソブチルアルミニウムを10ミリモル/hの割合で連続的に供給し、重合の間一定のガス組成を維持するためにエチレン、1-ヘキセン、水素、窒素を連続的に供給した(ガス組成;1-ヘキセン/エチレン=0.021、水素/エチレン=0.0015、エチレン濃度=16%)。
このようにして得られた直鎖状ポリエチレンの収量は5.0kg/hであり、密度が0.920g/cm3 であり、メルトフローレートが3.7g/10分であり、23℃におけるデカン可溶成分量分率が0.8重量%であり、Mw/Mnが2.2であり、Tmが116℃であった。
【0115】
[中空成形品の製造]
この直鎖状ポリエチレンから、プラコー社製ブロー成形機を用いて、シリンダー温度160〜180℃、ダイス温度180℃、金型温度20℃、ブロー圧力3kg/cm2 Gの条件で中空成形品(ボトル)を成形した。
得られた中空成形品について、115℃、30分でレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定、評価した。
結果を第1表に示す。
【0116】
参考例2
参考例1と同様の方法で、第1表に示す特性値を有する直鎖状ポリエチレンを調製し、この直鎖状ポリエチレンから参考例1と同様して中空成形品を得た。
【0117】
得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。
結果を第1表に示す。
【0118】
また、参考例2で用いた直鎖状ポリエチレンについて示差走査型熱量計で測定した吸熱曲線を図1に示す。
【0119】
【比較例1】
[オレフィン重合用触媒の調製]
窒素気流中で市販の無水塩化マグネシウム10モルを、脱水精製したヘキサン50リットルに懸濁させ、攪拌しながらエタノール60モルを1時間かけて滴下した後、室温にて1時間反応させた。
次いで、この反応液に27モルのジエチルアルミニウムクロリドを室温で滴下し1時間攪拌した。
続いて、四塩化チタン100モルを加えた後、系を70℃に昇温して3時間攪拌しながら反応を行なった。生成した固体部はデカンテーションによって分離し、精製ヘキサンにより繰り返し洗浄した後、ヘキサンの懸濁液とした。
【0120】
[直鎖状ポリエチレンの調製]
200リットルの連続重合反応器に、脱水精製した溶媒ヘキサンを80リットル/hr、前記担体付き触媒をチタンに換算して1.2ミリモル/hr連続的に供給し、重合器内において同時にエチレン13kg/hr、1-ブテン13.0kg/hr、水素100リットル/hrの割合で連続供給し、重合温度145℃、全圧30kg/cm2 G、滞留時間1時間、溶媒ヘキサンに対する共重合体の濃度が120g/lとなる条件で共重合体の調製を行なった。
【0121】
上記のようにして得られた直鎖状ポリエチレンは密度が0.920g/cm3であり、メルトフローレートは2.0g/10分であり、23℃におけるデカン可溶成分量分率が2.7重量%であり、Mw/Mnが2.8であり、Tmが116℃であった。
【0122】
また、この直鎖状ポリエチレンについて示差走査型熱量計で測定した吸熱曲線を図2に示す。
【0123】
[中空成形品の製造]
上記直鎖状ポリエチレンを参考例1と同じ条件で成形して中空成形品を得た。得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第1表および第5表に示す。
【0124】
【比較例2】
[直鎖状ポリエチレンの調製]
200リットルの連続重合反応器に、脱水精製した溶媒ヘキサンを100リットル/hr、前記担体付き触媒をチタンに換算して0.45ミリモル/hr、トリエチルアルミニウムを10ミリモル/hr連続的に供給し、重合器内において同時にエチレン13kg/hr、4-メチルペンテン-1 38リットル/hr、水素35Nl/hrの割合で連続供給し、重合温度165℃、全圧30kg/cm2 G、滞留時間1時間、溶媒ヘキサンに対する共重合体の濃度が130g/lとなる条件で共重合体の調製を行なった。
上記のようにして得られた直鎖状ポリエチレンは密度が0.920g/cm3であり、メルトフローレートは2.0g/10分であり、23℃におけるデカン可溶成分量分率が3.3重量%であり、Mw/Mnが4.0であり、Tmが122℃であった。
【0125】
[中空成形品の製造]
上記直鎖状ポリエチレンを参考例1と同じ条件で成形して中空成形品を得た。得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第1表および第5表に示す。
【0126】
【表1】
Figure 0003727396
【0127】
参考例3
[フィルムの製造]
参考例1の直鎖状ポリエチレンを、モダン社製キャストフィルム成形機により、シリンダー温度180〜220℃、ダイス温度220℃、ロール温度30℃の条件で、フィルム成形して厚さ200μmのフィルムを得た。
【0128】
得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。
結果を第2表に示す。
【0129】
参考例4
参考例3において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに参考例2の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例3と同様にして、厚さ200μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第2表に示す。
【0130】
【比較例3】
参考例3において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに比較例1の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例3と同様にして、厚さ200μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第2表に示す。
【0131】
【比較例4】
参考例3において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに比較例2の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例3と同様にして、厚さ200μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第2表に示す。
【0132】
【表2】
Figure 0003727396
【0133】
参考例5
[フィルムの製造]
参考例1の直鎖状ポリエチレンを、モダン社製キャストフィルム成形機により、シリンダー温度180〜220℃、ダイス温度220℃、ロール温度30℃の条件で、フィルム成形して厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第3表に示す。
【0134】
参考例6
参考例5において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに参考例2の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例5と同様にして、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第3表に示す。
【0135】
参考例7
参考例1と同様の方法で、第3表に示す特性値を有する直鎖状ポリエチレンを調製し、この直鎖状ポリエチレンから、参考例5と同様にして、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第3表に示す。
【0136】
【比較例5】
参考例5において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに比較例1の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例5と同様にして、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第3表および第6表に示す。
【0137】
【比較例6】
参考例5において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに比較例2の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例5と同様にして、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第3表および第6表に示す。
【0138】
【表3】
Figure 0003727396
【0139】
参考例8
[フィルムの製造]
参考例1の直鎖状ポリエチレンを、モダン社製キャストフィルム成形機により、シリンダー温度180〜220℃、ダイス温度220℃、ロール温度30℃の条件で、フィルム成形して厚さ50μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第4表に示す。
【0140】
参考例9
参考例8において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに参考例2の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例8と同様にして、厚さ50μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第4表に示す。
【0141】
参考例10
参考例8において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに参考例7の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例8と同様にして、厚さ50μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第4表に示す。
【0142】
参考例11
参考例1と同様の方法で、第4表に示す特性値を有する直鎖状ポリエチレンを調製し、この直鎖状ポリエチレンから、参考例8と同様にして、厚さ50μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第4表に示す。
【0143】
【比較例7】
参考例8において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに比較例1の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例8と同様にして、厚さ50μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第4表に示す。
【0144】
【比較例8】
参考例8において、参考例1の直鎖状ポリエチレンの代わりに比較例2の直鎖状ポリエチレンを用いた以外は、参考例8と同様にして、厚さ50μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第4表に示す。
【0145】
【表4】
Figure 0003727396
【0146】
実施例1
[中空成形品の製造]
参考例1において、参考例1の直鎖状ポリエチレン95重量部と、高密度ポリエチレン[HDPE(a)と略す;密度=0.941g/cm3 、MFR=2.0g/10分、Mw/Mn=2.4、Tm=128℃]5重量部とからなる直鎖状ポリエチレン組成物を用いた以外は、参考例1と同様して中空成形品(ボトル)を得た。得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第5表に示す。
【0147】
実施例2
実施例1おいて、参考例1の直鎖状ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン[HDPE(a)]の配合量をそれぞれ90重量部、10重量部とした以外は、実施例1と同様して、中空成形品を得た。得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第5表に示す。
【0148】
実施例3
実施例1において、高密度ポリエチレン[HDPE(a)]5重量部の代わりに高密度ポリエチレン[HDPE(b)と略す;密度=0.960g/cm3、MFR=15g/10分、Mw/Mn=2.8、Tm=132℃]5重量部を用いた以外は、実施例1と同様して、中空成形品を得た。得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第5表に示す。
【0149】
実施例4
実施例3おいて、参考例1の直鎖状ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン[HDPE(b)]の配合量をそれぞれ90重量部、10重量部とした以外は、実施例3と同様して、中空成形品を得た。得られた中空成形品について、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第5表に示す。
【0150】
【表5】
Figure 0003727396
【0151】
実施例5
[フィルムの製造]
参考例5において参考例1の直鎖状ポリエチレン95重量部と実施例1の高密度ポリエチレン[HDPE(a)]5重量部とからなる直鎖状ポリエチレン組成物を用いた以外は、参考例5と同様して厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第6表に示す。
【0152】
実施例6
実施例5おいて、参考例1の直鎖状ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン[HDPE(a)]の配合量をそれぞれ90重量部、10重量部とした以外は、実施例5と同様して、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第6表に示す。
【0153】
実施例7
実施例5において、高密度ポリエチレン[HDPE(a)]5重量部の代わりに実施例3の高密度ポリエチレン[HDPE(b)]5重量部を用いた以外は、実施例5と同様して、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第6表に示す。
【0154】
実施例8
実施例7おいて、参考例1の直鎖状ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン[HDPE(b)]の配合量をそれぞれ90重量部、10重量部とした以外は、実施例7と同様して、厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、115℃、30分のレトルト処理した後、ヘイズ、外観およびヤング率を上述した方法で測定ないし評価した。結果を第6表に示す。
【0155】
【表6】
Figure 0003727396

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る参考例2の直鎖状ポリエチレンについて示差走査型熱量計で測定した吸熱曲線を示す図である。
【図2】図2は、比較例1の直鎖状ポリエチレンについて示差走査型熱量計で測定した吸熱曲線を示す図である。

Claims (5)

  1. エチレンと炭素原子数3〜12のα-オレフィンとを共重合させて得られる直鎖状ポリエチレンに、
    (i)密度が0.970g/cm3 以下で0.940g/cm3 を超える範囲にあり、
    (ii)GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)が1.5〜4.0の範囲にある
    高密度ポリエチレンを両成分の合計量100重量部に対して、5〜30重量部配合した直鎖状ポリエチレン組成物からなる層を有する容器であり、
    該直鎖状ポリエチレンは、
    (i)密度が0.918〜0.940g/cm3 の範囲にあり、
    (ii)GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)が1.5〜3.0の範囲にあり、かつ、
    該直鎖状ポリエチレン組成物からなる層は、
    (a)レトルト滅菌処理後のヘイズが30%以下であり、
    (b)変形開始温度(Td[℃])が滅菌処理温度よりも高温である
    ことを特徴とするレトルト容器。
  2. 前記直鎖状ポリエチレンは、
    (iii) 23℃におけるデカン可溶成分量分率(W[重量%])と密度(d[g/cm3 ])とが、
    MFR≦10g/10分のとき、
    W<80× exp(−100(d−0.88))+0.1
    MFR>10g/10分のとき、
    W<80×(MFR−9)0.26× exp(−100(d−0.88))+0.1
    で示される関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1に記載のレトルト容器。
  3. 前記直鎖状ポリエチレンは、下記の一般式[I]で表わされるメタロセン触媒成分(A)を含むオレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜12のα- オレフィンとを共重合させることにより得られ、かつ、
    (i)密度が0.918〜0.940g/cm3 の範囲にあり、
    (ii)GPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)が1.5〜3.0の範囲にあり、
    (iii)23℃におけるデカン可溶成分量分率(W[重量%])と密度(d[g/cm3])とが、
    MFR≦10g/10分のとき、
    W<80×exp(−100(d−0.88))+0.1
    MFR>10g/10分のとき、
    W<80×(MFR−9)0.26×exp(−100(d−0.88))+0.1
    で示される関係を満たす
    ことを特徴とする請求項2に記載のレトルト容器;
    ML1 x ・・・ [I]
    [式中、Mは、周期表第4族から選ばれる遷移金属原子であり、
    1は、遷移金属原子Mに配位する配位子であり、これらのうち少なくとも1個の配位子L1は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、
    シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子L1は、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、SO3R(ただしRはハロゲンなどの置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8の炭化水素基)、ハロゲン原子または水素原子であり、
    xは、遷移金属原子Mの原子価である。]。
  4. 医療用容器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレトルト容器。
  5. 食品用容器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレトルト容器。
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