JP3727321B2 - ケーブル架設装置 - Google Patents

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本発明は架設装置に係り、特に、操作者が電柱上もしくは梯子上または地上から操作することにより、ケーブルをスパイラルハンガに架設するための装置に関する。
古くから通信ケーブルとして用いられていた銅線ケーブルは、データ通信需要の急増などに答えるべく、光ファイバーケーブルへの置き換えが進められるとともに、全国的にネットワーク化が図られている。さらに、光アクセスシステムいわゆるπシステムの導入に伴い架設されるケーブルの条数が増加している。このπシステムのケーブル構成は、光ファイバーケーブル、集合ドロップ光ファイバ、屋外線等のケーブルにより構成され、電柱間に張った支持線により保持されている。ケーブルの条数の増加により、光幹線ケーブルでは支持線からの架渉点の不足により、ケーブルが離間して美観を損ねる場合がありケーブルの一束化が図られている。この一束化の方法として、スパイラルハンガ工法が多く用いられている(特許文献1)。
このスパイラルハンガ工法は、通常、高所作業車を用いることができない場所で採用される。ここで、スパイラルハンガについて説明する。図8は、スパイラルハンガの説明図である。図8(a)および(b)に示すように、スパイラルハンガ44は、螺旋をなすように形成されており、また(c)に示すように、鋼製ワイヤにポリエチレン製の被覆を設けたものである。また、このスパイラルハンガ44を用いケーブルを架設する場合は、この螺旋によって形成される円筒状空間の中にケーブルを引き込んで行う。よって、既設ケーブル40は、この円筒状空間内に位置することになる。さらに、この円筒状空間内には、スパイラルハンガ44を支持する図示しない支持線が存在している。
さらに、スパイラルハンガ工法におけるケーブル架設作業の具体例として、新たなケーブルを追加架設する場合について図9に従って説明する。図9は、従来のスパイラルハンガへのケーブル架設方法を示す説明図である。まず、地上から架設対象ケーブル46の一端を電柱52A、52B間のスパイラルハンガ44の位置まで引き上げる。この際、作業者50は、梯子54または電柱52Bを使って架設対象ケーブル46を引き上げる。次に、架設対象ケーブル46をスパイラルハンガ44の内部、すなわち円筒状空間内に引き込む。そして、梯子上から作業者50が架設対象ケーブル46を電柱52A側に引く。さらに、梯子54を1m程度電柱52A側にずらし、架設対象ケーブル46を電柱52A側に引く作業を繰り返し、架設対象ケーブル46の先端が電柱52Aに到達するように引き込んで行く。なお、電柱52A、52B間の距離は、通常30m前後である。
特願平11−89030号公報
ところが、このケーブル架設作業の前提となる高所作業は、作業者にとって身体的負担の大きい作業である上に、転落事故などの危険を伴うものである。さらには、梯子の移動、据え付け作業を繰り返すために、ケーブルの架設に相当な時間を要していた。
そこで、本発明は、スパイラルハンガ工法におけるケーブルの架設において、効率的にかつ安全に作業を行えるケーブル架設装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、ケーブル架設装置として、基体部の一端部に回動軸を設け、前記基体部の前記回動軸近傍の部位におもりを設け、前記回動軸にスパイラルハンガが成す螺旋スパンの1スパン長よりも長いガイド部を枢設してなる誘導具と、先端部に前記基体部の他端部を着脱自在とする装着具を設けるとともに、支持線に架設されたスパイラルハンガにより形成される円筒状空間内に配置された前記誘導具を押進可能とする推進ワイヤまたは通線ロッドと、を少なくとも有することを特徴としたものである。
また、上記のケーブル架設装置において、前記ガイド部前記スパイラルハンガがなす螺旋スパンの2スパン長よりも短く形成してなることを特徴としたものである。
また、上記のケーブル架設装置において、前記ガイド部の先端部近傍に当該先端部寄りの部分を鋭角状に突出させて形成した板状体を設けてなることを特徴としたものである。
また、上記のケーブル架設装置において、先端部近傍が屈曲して形成されるとともに、前記推進ワイヤまたは通線ロッドを挿通可能に形成されてなる操作棒を有することを特徴としたものである。
また、上記のケーブル架設装置において、前記推進ワイヤまたは前記通線ロッドの断面形状を略横長矩形状としたことを特徴としたものである。
また、上記のケーブル架設装置において、前記操作棒の先端部近傍には、前記支持線に操作棒を掛ける掛止具を備えたことを特徴としたものである。
上記構成によれば、ケーブル架設装置において、基体部の一端部に回動軸を設け、前記基体部の前記回動軸近傍の部位におもりを設け、前記回動軸にスパイラルハンガが成す螺旋スパンの1スパン長よりも長いガイド部を枢設してなる誘導具と、先端部に前記基体部の他端部を着脱自在とする装着具を設けるとともに、支持線に架設されたスパイラルハンガにより形成される円筒状空間内に配置された前記誘導具を押進可能とする推進ワイヤまたは通線ロッドを有するものとしたので、誘導具をスパイラルハンガにより形成される円筒状空間内に配置して、これを押進すると、おもりがスパイラルハンガの構成ワイヤとその隣の構成ワイヤとの間に位置した時に、おもりが自重によりガイド部を上方に回動させつつ下方に変位する。よって、ガイド部の先端は上方に持ち上がり、スパイラルハンガの下部の構成ワイヤから離隔する。よって、誘導具のガイド部の先端部が構成ワイヤに当接して、誘導具の押進が妨げられることを防止することができる。また、誘導具がスパイラルハンガの構成ワイヤの間から落下することを防止できる。
また、上記のケーブル架設装置において、前記ガイド部前記スパイラルハンガがなす螺旋スパンの2スパン長よりも短く形成してなるものとしたので、誘導具がスパイラルハンガの構成ワイヤの間から落下することを防止でき、くわえて比較的軽いおもりでも回動を可能とすることができる。
また、上記のケーブル架設装置において、前記ガイド部の先端部近傍に当該先端部寄りの部分を鋭角状に突出させて形成した板状体を設けてなるものとしたので、誘導具がスパイラルハンガの構成ワイヤに衝突しても、構成ワイヤが鋭角状に形成した部分の面を摺動し、衝突状態を解消することが可能となる。
また、上記のケーブル架設装置において、先端部近傍が屈曲して形成されるとともに、前記推進ワイヤまたは前記通線ロッドを挿通可能に形成されてなる操作棒を有する構成としたので、地上から操作棒を介して推進ワイヤまたは通線ロッドをスパイラルハンガに仮架設することができる。くわえて、先端部近傍を屈曲させたので、推進ワイヤまたは通線ロッドの先端部に装着した誘導具を水平状態で保持することが容易にできる。
また、上記のケーブル架設装置において、前記操作棒の先端部近傍には、前記支持線に操作棒を掛ける掛止具を備えたので、支持線に掛止具を掛止することにより、操作棒を安定的に保持した状態で作業を行うことができる。くわえて、誘導具をスパイラルハンガに架設されたケーブル等に対して好適な高さに保持することが容易にできる。
なお、掛止具は操作棒に対する取り付け位置を自在に変更できる、あるいは伸縮自在とすることが好ましい。
また、上記のケーブル架設装置において、前記推進ワイヤまたは通線ロッドの長手方向に対する断面形状を略横長矩形状としたので、推進ワイヤまたは通線ロッドがねじれにくくなる。よって、推進ワイヤまたは通線ロッドのねじれによって、誘導具がケーブル等から浮き上がる、あるいはケーブル等から落下することを防止可能となる。
以下に、本発明に係るケーブル架設装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るケーブル架設装置に関連する実施形態について説明する。なお、本発明の関連実施形態は、既設ケーブルが存在する場合に用いられるものである。図7は、本発明の関連実施形態に係るケーブル架設装置の全体を示す斜視図である。
本発明の関連実施形態に係るケーブル架設装置は、大別すると、(1)推進ワイヤまたは通線ロッドに押進されて既設ケーブルやスパイラルハンガが架設された支持線に沿って移動し、推進ワイヤまたは通線ロッドを仮架設する誘導具10Bと、(2)誘導具の押進ならびに架設対象ケーブルまたは牽引用ロープの引き込み架設に供される推進ワイヤまたは通線ロッド18と、(3)地上において誘導具の押進および架設対象ケーブルの引き込み架設の操作を行うことを可能とする操作棒20と、に分けることができる。なお、推進ワイヤと通線ロッドとは、同じように使用できるものであり、本発明の関連実施形態または本発明の実施形態においていずれを選択しても良い。
次に、推進ワイヤまたは通線ロッド18について説明する。推進ワイヤまたは通線ロッド18は、鋼を材質としたスチールワイヤやグラスファイバなど柔軟性のあるロッドからなるものである。また、推進ワイヤまたは通線ロッド18の断面は、略矩形状に形成されており(図示せず)、ねじれにくいものとされている。よって、推進ワイヤまたは通線ロッド18のねじれに起因して、誘導具10Bがケーブルもしくはケーブル束またはスパイラルハンガが架設された支持線から落下することが防止される。さらに、図7に示すように、推進ワイヤまたは通線ロッド18の一端には、装着具16が設けられており、誘導具10Bや、後述するように架設対象ケーブルまたは牽引用ロープの先端部を装着することが可能である。また、推進ワイヤまたは通線ロッド18は、円筒状の操作棒20の内部を挿通して設けられている。さらに、推進ワイヤまたは通線ロッド18の他端側には、巻き取りドラム26が設けられており、推進ワイヤまたは通線ロッド18の巻き取り、繰り出しが可能である。
続けて、操作棒20について説明する。操作棒20は、円筒状の棒であり、かつ伸縮可能であり、電柱の上部に架設された支持線やスパイラルハンガに到達するように伸張することが可能である。また、操作棒20の先端部20Aは、約90度屈曲した状態に形成されている。よって、操作棒20の下方部20Bを垂直に保持すれば、先端部20Aを水平に保持することができ、図7に示すように、誘導具10Bを水平状態で保持することを可能としている。よって、後述する方法により、誘導具10Bに架設されたケーブルまたはケーブル束、または支持線を保持させることが容易にできる。くわえて、下方部20Bの開口に推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り入れれば、先端部20Aから推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り出すことができる。
また、先端部20Aの近傍には、掛止具22が設けられている。掛止具22は、支持線に掛けることが可能な掛止部22Aが形成されており、さらに、操作棒20に止着あるいは取り外し自在な止着部22Bが設けられている。よって、後述するケーブル架設作業時に、支持線に掛止部22Aを掛けて作業を行うと、作業中に操作棒20がふらつくことを防止できる上、操作棒20等からかかる荷重を支持線に分散させることができるので、操作棒20を操作する作業者の負担を軽減することができる。
次に、誘導具について説明する。図3は、本発明の関連実施形態に係る誘導具の説明図であり、(1)はその正面図、(2)はその平面図、(3)はその側面図である。図3(1)および(2)に示すように、誘導具10Bは、本体部11と接続部12とからなる。本体部11は、図3(3)に示すように、円筒状の形状を呈している。また、長手方向に沿って切断部110を形成しているので、切断部110を開くことにより、誘導具10Bに開口が形成される。また、後述する方法により、スパイラルハンガに架設されたケーブルもしくはケーブル束、または支持線をこの開口部から挿入し、挿入後に開口部を閉じることにより、ケーブルもしくはケーブル束、または支持線を本体部11の内部に保持することができる。よって、このままの状態でケーブルもしくはケーブル束、または支持線に沿って押進しても、落下することがない。
また、図3(2)に示すように、先端部112と後端部114は、鋭角をなすように突出して形成されている。よって、誘導具10Bが押進されている時に、先端部112がスパイラルハンガに衝突しても、そのまま押進すれば、スパイラルハンガ等に対して鋭角な先端部112とが接した状態で滑り動く、つまり、誘導具10Bがスパイラルハンガを乗り越えるように進ませることができる。したがって、衝突したまま動かなくなることを防止できる。また、誘導具10Bを引き戻す必要が生じた場合でも、後端部114についても鋭角をなして形成されているので、引き戻し中に後端部114がスパイラルハンガ等に衝突しても、衝突状態のまま押進できなくなる可能性が小さい。
また、接続部12は、図3(1)および(2)に示すように、棒状を呈している。また、本体部11の内側に設けられており、その一部が本体部11から突出している。さらに、後述するように、装着具を介して推進ワイヤまたは通線ロッドに接続される。くわえて、本体部11に対して先端側がわずかに下り勾配になるように設けられている。よって後述するように、スパイラルハンガに衝突した際、当該スパイラルハンガの下を潜って進むことが可能となる。なお、接続部12の形状は、装着具に装着可能であれば、板状など棒状以外の形状であっても良い。また、本体部11の外側に設けても良い。
さらに、把持具について説明する。図5は、本発明の関連実施形態に係る把持具の説明図である。図5に示すように、把持具24は、2つの円筒を平行に、かつ両者の端部付近で一体にしたような形状を呈している。すなわち、図5(a)に示すように、把持具24は、開口部が形成されているとともに、誘導具10Bを開口状態で把持する把持部24Aと、操作棒20の先端部20Aに差込装着が可能な装着部24Bとからなる。
ここで、把持部24Aについて詳しく説明する。把持部24Aは、誘導具10Bの本体部11をその外側に巻き付けるように把持することができる。誘導具10Bの本体部11を把持した状態において、本体部11は大きく開口している。また、把持部24Aにも開口部を設けているので、両者の開口が一致するように本体部11を把持すれば、後述するように、ケーブルもしくはケーブル束、または支持線をこれらの開口部から挿入することができる。
次に、装着部24Bについて詳しく説明する。装着部24Bは、円筒状に形成されているので、誘導具10Bの接続部12を挿入することができる。よって、誘導具10Bの本体部11を把持部24Aに把持した状態において、装着部24Bの内部に接続部12を装着具16に接続した状態で保持することが可能である。
続けて、本発明の関連実施形態のケーブル架設装置によるケーブル架設の作業手順について説明する。図1は、本発明の関連実施形態の使用状態を示す説明図である。なお、図1は、図示しない電柱間に架設された支持線42にスパイラルハンガ44が架設されている状態を示している。また、以下に説明するのは、このような状態において、新たなケーブルを追加架設する場合の手順である。
まず、予め誘導具10Bを把持具24の把持部24Aに把持させておく。同時に、装着部24Bの内部に接続部12を装着具16に接続した状態で保持させておく。次に、図1(1)に示すように、所定の位置、例えばある電柱の近傍において、操作棒20を伸張しつつ操作して、誘導具10Bの本体部11の開口部と把持部24Aの開口部を支持線42の下方に、かつ支持線42に平行となるように位置させる。なお、この際、操作棒20のふらつきを押さえるために、掛止具22を支持線42に掛け止めて作業を行う。
そして、図1(2)に示すように、矢印Dの方向に誘導具10Bおよび把持具24を動かして、支持線42を上記開口部に挿入する。
次に、操作棒20の下方部20Bの開口に推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り入れ、先端部20Aから推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り出す。これにより、図1(3)に示すように、推進ワイヤまたは通線ロッド18は、支持線42に平行に繰り出され、誘導具10Bが矢印Eの方向に押進される。よって、誘導具10Bは、把持部24Aの外面を摺動しながら前進し、ついには把持部24Aから離脱することになる。
そして、推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り出し続ければ、誘導具10Bはそのまま所定の位置まで進んで行く。また、前述したように、接続部12は、本体部11に対して先端側がわずかに下り勾配になるように設けられているので、誘導具10Bは、スパイラルハンガの下を潜るように進む。図6は、本発明の第1の実施の形態に係る誘導具の推進状態を示す説明図である。すなわち、図6(a)および(b)に示すように、誘導具10Bを押進している推進ワイヤまたは通線ロッド18は概ね水平状態にある。そして、推進ワイヤまたは通線ロッド18に接続されている接続部12もほぼ水平状態に保たれる。よって、本体部11は、ほぼ水平状態にある接続部12に対して、先端部112側に向かって下り勾配となる。このように、下り勾配となった本体部11の最先端部は、確実に支持線42に接した状態になる。したがって、押進される本体部11は、支持線42とスパイラルハンガとの間の僅かな間隙に入り込み、スパイラルハンガ440に示したように、スパイラルハンガの下を潜って進む。
次に、誘導具10Bを所定の位置、例えば、隣の電柱の位置まで押進したら、装着具16から取り外し、代わりに装着具16に架設対象ケーブルまたは牽引用ロープの先端部を装着し、元の位置まで装着具16を逆進させて、架設対象ケーブルまたは牽引用ロープの架設を行う。
以上の手順により、架設対象ケーブルまたは牽引用ロープを架設することができる。くわえて、以上の手順において、高所作業はなく、すべての作業が地上で行える。なお、操作棒20の先端部20Aを操作棒20から取り外し可能とすれば、作業者が電柱に昇った状態において、以上の作業を行うことも可能となる。
また、上記の事例においては、誘導具10Bを支持線42に保持させたが、誘導具10Bの内部に挿入可能な太さであれば、既設ケーブルまたは既設ケーブルの束に保持させてケーブル架設作業を行うことも可能である。したがって、誘導具10Bは、既設ケーブルの有無に関係なく利用できるものである。
次に、本発明の実施の形態に係るケーブル架設装置について説明する。この実施の形態は、図7の本発明の関連実施形態において、誘導具と把持具の有無のみを異なるものとしており、その他の構成はすべて関連実施形態と同じである。よって、この実施の形態においては誘導具のみについて説明する。なお、本発明の実施の形態は、既設ケーブルが存在する場合、既設ケーブルが存在しない場合の両方に用いられることができるものである。
図4は、本発明の実施の形態に係る誘導具の説明図であり、(1)はその正面図、(2)はその平面図である。なお、後述するように、関連実施形態とは異なり、既設ケーブルまたは支持線に保持または支持されるものではない。図4(1)および(2)に示すように、誘導具10Cは、ガイド部14と基体部15とからなり、スパイラルハンガによって形成される円筒形状の空間内を押進されるものである。
ガイド部14は、図4(1)に示すように、後述する回動軸に枢着され、矢印Kに示すように上方に回動自在なガイド棒14Aと、ガイド棒14Aの先端部上部に設けられて、略菱形板状に形成されたガイド板14Bと、が設けられている。また、ガイド棒14Aおよびガイド板14Bは、誘導具10Cの押進中、スパイラルハンガの1つの螺旋スパンを通過する毎に、概略ガイド棒140Aおよびガイド板140Bに示す位置まで回動して持ち上がり、直ちに水平状態に戻るように落下する運動を繰り返す。よって、ガイド棒14Aの長さは、スパイラルハンガの間から落下せず、かつガイド棒14Aが回動してその先端部が持ち上がっているときに、当該先端部がスパイラルハンガの外側に離脱しない範囲の長さ、具体的には、スパイラルハンガの螺旋スパンの1つ分よりも長く、かつ2つ分よりも短いものとすることが望ましい。
また、ガイド板14Bは、前方部142および後方部144を鋭角に形成しており、関連実施形態の場合と同様に、スパイラルハンガと衝突しても、そのまま押進すれば、スパイラルハンガ等に対して鋭角な、前方部142とが接した状態で滑り動く、つまり、誘導具10Cがスパイラルハンガを乗り越えるように進ませることができる。したがって、衝突したまま動かなくなることを防止できる。また、誘導具10Cを引き戻す必要が生じた場合でも、後方部144についても鋭角に形成されているので、引き戻し中に後方部144がスパイラルハンガ等に衝突しても、衝突状態のまま押進できなくなる可能性が小さい。なお、ガイド棒140Aおよびガイド板140Bは、1枚の板を切削して上述の形状になるように形成したものであっても良い。
また、基体部15は、装着具に装着される棒状の接続部12と、接続部12の端部付近に設けられたおもり15Aと、おもり15Aを設けた側の端部に設けられた回動軸15Bと、からなる。おもり15Aは、誘導具10Cの押進中に、誘導具10C全体がガイド棒14Aのいずれか一点がスパイラルハンガに当接して、この一点で誘導具10C全体が支持されている時に、おもり15Aの荷重によりガイド棒14Aが回動軸を中心にして上方に回動するように設けたものである。
また、回動軸15Bは、上記のように、誘導具10Cが水平状態にある場合において、ガイド棒14Aが上方にのみ回動するように設けられている。
続けて、本発明の実施の形態のケーブル架設装置によるケーブル架設の作業手順について説明する。図2は、本発明の実施の形態の使用状態を示す説明図である。なお、図2は、図示しない電柱間に架設された支持線42にスパイラルハンガ44のみが架設されている状態を示している。また、以下に説明するのは、このような状態において、ケーブルを架設する場合の手順である。
まず、予め誘導具10Cの接続部12を装着具16に接続しておく。次に、図2(1)に示すように、所定の位置、例えばある電柱の近傍において、操作棒20を伸張しつつ操作して、誘導具10Cをスパイラルハンガ44上に配置する。なお、この際、操作棒20のふらつきを押さえるために、掛止具22を支持線42に掛け止めて作業を行う。
そして、操作棒20の下方部20Bの開口に推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り入れ、先端部20Aから推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り出す。これにより、誘導具10Cは押進されて前方へ進むが、図2(1)に示すように、誘導具10C全体がガイド棒14Aのいずれか一点がスパイラルハンガに当接して、この一点で誘導具10C全体が支持されている状態になると、おもり15Aが自重で矢印Gに示すように変位し、これによりガイド棒14Aが矢印Hに示すように回動軸を中心にして上方に回動する。この動作により、ガイド棒14Aの最先端部が、最下部442に接近した時に、当該最先端部が必ず最下部442よりも上方に位置するので、当該最先端部が最下部442の下に離脱して、誘導具10Cが地上に落下することが防止される。
また、誘導具10Cが図2(1)の状態から先へ進むと、図2(2)に示すように、誘導具10Cは、スパイラルハンガ44に対してガイド部14および基体部15の2点で支持された状態になるので、安定して前進する。
そして、推進ワイヤまたは通線ロッド18を繰り出し続け、誘導具10Cを所定の位置、例えば、隣の電柱の位置まで押進したら、関連実施形態の場合と同様に、装着具16から取り外し、代わりに装着具16に架設対象ケーブルまたは牽引用ロープの先端部を装着し、元の位置まで装着具16を逆進させて、架設対象ケーブルまたは牽引用ロープの架設を行う。
以上の手順により、架設対象ケーブルまたは牽引用ロープを架設することができる。くわえて、以上の手順において、高所作業はなく、すべての作業が地上で行える。なお、操作棒20の先端部20Aを操作棒20から取り外し可能とすれば、作業者が電柱に昇った状態において、以上の作業を行うことも可能となる。
以上のように、本発明の実施の形態においては、地上においてケーブル架設作業のすべてを行うことが可能であり、安全でかつ効率的に作業を行うことができる。また、必要に応じて、電柱または梯子上において作業をすることも可能である。
本発明の関連実施形態の使用状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態の使用状態を示す説明図である。 本発明の関連実施形態に係る誘導具の説明図であり、(1)はその正面図、(2)はその底面図、(3)はその側面図である 本発明の実施の形態に係る誘導具の説明図であり、(1)はその正面図、(2)はその平面図である 本発明の関連実施形態に係る把持具の説明図である。 本発明の関連実施形態に係る誘導具の推進状態を示す説明図である。 本発明の関連実施形態に係るケーブル架設装置の全体を示す斜視図である。 スパイラルハンガの説明図である。 従来のスパイラルハンガへのケーブル架設方法を示す説明図である。
符号の説明
10B………誘導具、10C………誘導具、11………本体部、12………接続部、14………ガイド部、14A………ガイド棒、14B………ガイド板、15………基体部、15A………おもり、15B………回動軸、16………装着具、18………推進ワイヤまたは通線ロッド、20………操作棒、20A………先端部、20B………下方部、22………掛止具、22A………掛止部、22B………止着部、24………把持具、24A………把持部、24B………装着部、26………巻き取りドラム、40………既設ケーブル、42………支持線、44………スパイラルハンガ、44A………鋼線部、44B………被覆部、46………架設対象ケーブル、50………作業者、52A………電柱、52B………電柱、54………梯子、110………切断部、112………先端部、114………後端部、142………前方部、144………後方部、146………角部、140A………ガイド棒、140B………ガイド板、242………開口部、440………スパイラルハンガ、442………最下部。

Claims (6)

  1. 基体部の一端部に回動軸を設け、前記基体部の前記回動軸近傍の部位におもりを設け、前記回動軸にスパイラルハンガが成す螺旋スパンの1スパン長よりも長いガイド部を枢設してなる誘導具と、
    先端部に前記基体部の他端部を着脱自在とする装着具を設けるとともに、支持線に架設されたスパイラルハンガにより形成される円筒状空間内に配置された前記誘導具を押進可能とする推進ワイヤまたは通線ロッドと、
    を少なくとも有することを特徴とするケーブル架設装置。
  2. 前記ガイド部前記スパイラルハンガがなす螺旋スパンの2スパン長よりも短く形成してなることを特徴とする請求項1に記載のケーブル架設装置。
  3. 前記ガイド部の先端部近傍に当該先端部寄りの部分を鋭角状に突出させて形成した板状体を設けてなることを特徴とする請求項1に記載のケーブル架設装置。
  4. 先端部近傍が屈曲して形成されるとともに、前記推進ワイヤまたは前記通線ロッドを挿通可能に形成されてなる操作棒を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のケーブル架設装置。
  5. 前記推進ワイヤまたは通線ロッドの断面形状を略横長矩形状としたことを特徴とする請求項1に記載のケーブル架設装置。
  6. 前記操作棒の先端部近傍には、前記支持線に操作棒を掛ける掛止具を備えたことを特徴とする請求項4に記載のケーブル架設装置。
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