JP2008228667A - 鳥害防止装置、細線中継部材、細線搬送治具、および鳥害防止装置の設置方法 - Google Patents

鳥害防止装置、細線中継部材、細線搬送治具、および鳥害防止装置の設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において、高所作業車を用いることなく容易に設置可能であり、かつ極めて安価な鳥害防止装置を提供することを目的としている。
【解決手段】ケーブル16の上方に細線22を張設してなる鳥害防止装置20において、細線22の少なくとも両端をケーブル16の上方に離隔させて支持する支持部材24と、細線22の中途部に固定された細線中継部材30とを備え、細線中継部材30はケーブル16を内挿するループ形状を有し、ケーブル16に対してスライド移動可能であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電柱などに張架されたケーブルに鳥類が留まることを防止する鳥害防止装置に関するものである。
電柱や建物に張架されたケーブルは木の枝に似て、以前からカラスや鳩、雀などの鳥類の格好の留まり場所となっている。ケーブルにカラスや鳩などの鳥類が留まると、糞を落下させて機器や周囲の住宅、通行する人間に被害を及ぼす可能性がある。また鳥の数が増えればゴミを漁ったり、時として人間に襲いかかったりするため、ケーブルが鳥の居住空間として利用されてしまうことを防止する必要がある。
さらに電柱の上においては、濡れた鳥がケーブル間に触れたり、鳥がケーブルをつついて被覆やカバーを破いてしまい、地絡して停電するなど事故を発生する原因となる。すなわち鳥は、人にも電気設備にも支障を及ぼす可能性があるため、ケーブルに留まることを防止したいという要請がある。
ケーブルに留まる鳥が原因で糞害が発生すると、ケーブルの管理者に連絡がきて、何らかの対策を取ることになる。また短絡などの設備の故障が発生した場合には、やはり設備(ケーブル)の管理者が対策を取ることになる。したがって管理者にとって、鳥害対策は重要な事項の一つになっている。対策の一つとしては、例えばケーブルが電線である場合、電線の位置をずらすことが考えられる。もう一つの手としては、電線に鳥が留まらないようにケーブルに鳥害防止具を取り付けることが考えられる。
従来からも、ケーブルに鳥を留まらせないようにして鳥害を防止する鳥害防止具として、さまざまな構成が提案されている。その中の一つとして、鳥が掴めない程度の径の線条体(細線)を電線(ケーブル)の上方に離隔して架設することにより、鳥を架空電線の広い領域で留まれなくする構成がある。これは、鳥がケーブルに留まる際に、足や羽根に糸が触れるのをいやがる習性を利用したものである。
特許文献1(特開2001−211534)には、細線の把持部材であって、工具を使用することなくケーブルに取り付けることが可能な把持部材が開示されている。なおケーブルの上方に細線を張設する鳥害防止装置においては、細線をケーブルから大きく離すとその隙間にスズメやムクドリが留まってしまい、小さく離すとカラスや鳶などの大形の鳥が細線ごとケーブルを掴んでしまう。そこで特許文献1の構成では、複数の高さで細線を張設することができるように、複数の異なる高さに細線固定溝が設けられている。
また特許文献2(特開2000−134777)には、一側縁で分割された管体の上端面に立設した支持杆にワイヤーを張設した鳥害防止具が記載されている。すなわち管体の切れ込みに電線を嵌め込むことにより、被せるようにして設置するものである。
特開2001−211534号公報 特開2000−134777号公報
しかし、上記従来の構成にあっては、細線を取り付ける作業に多大な労力を有していた。まず特許文献1のように一定間隔で把持部材を取り付ける構成では、工具不要で取り付けられるとはいえ、高所作業車の使用が必要となる。高所作業車が侵入できない場所には、特許文献2のように管体を成した鳥害防止具をケーブルの一端から取り付け、ケーブルの反対側まで順次押し出すことによって設置している。
しかし管体の鳥害防止具を取り付けると、ケーブルにかかる荷重および風圧荷重が高くなる。そのときケーブルの線種が細い場合(例えば銅5mm角)には、強風時に断線のおそれがあるため、ケーブルの張り替えが必要となる場合がある。またケーブルが電柱に張架された電線である場合、図7(a)に示すような引通し装柱で支持されている場合には強風時に激しく振動すると断線の危険があるため、図7(b)に示すような引留装柱への変更が必要となる。これらのことから、非常に高価な鳥害対策方法となってしまうのが現状である。
そこで本発明は、ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において、高所作業車を用いることなく容易に設置可能であり、かつ極めて安価な鳥害防止装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる鳥害防止装置の代表的な構成は、ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において、細線の少なくとも両端をケーブルの上方に離隔させて支持する支持部材と、細線の中途部に固定された細線中継部材とを備え、細線中継部材はケーブルを内挿するループ形状を有し、該ループ形状によって設置時にはケーブルに沿ってスライド移動する際のガイドをなし、設置後にはケーブルと細線との離間距離を保持することを特徴とする。
なおケーブルは両端を支持されて張架された状態において懸垂線(カテナリー曲線)を描き、中央部が下方に垂れた状態となる。したがって、細線の両端を支持部材に支持させると、張力にもよるが、細線はケーブルの中央部に行くほどケーブルから上方に離れることとなる。そして細線中継部材は、ケーブルを内挿するループ形状であることから、細線をケーブルから所定以上離隔しないようにその間隔を規制するものである。上記の構成は極めて軽量であり、強風であっても風圧荷重は極めて小さいから、ケーブルの張り替えや装柱の変更は必要とせず、安価な鳥害防止装置とすることができる。
細線中継部材は可撓性を有する長尺部材であって、一端にラッチ機構を有し、他端側にラック部を有し、該長尺部材のいずれかの位置に細線を固定する細線固定部を有し、ケーブルを巻回してラック部をラッチ機構に係合させることによってループ形状を形成させることでもよい。
すなわち細線中継部材は、いわゆる結束バンドに細線固定部を設けることにより構成することができる。したがって、長尺部材の本体を巻いて先端のラック部をラッチ機構に挿入するだけで取り付けることができ、極めて簡単且つ迅速に取り付け作業をすることができる。また樹脂材料によって安価に大量生産することができ、極めて安価に製造することができる。
細線中継部材のラッチ機構は、ラック部を挿通する筒部と、ラック部と係合する固定爪と、固定爪をラック部に付勢する付勢部とを有し、細線固定部は筒部に設けた貫通穴と固定爪とからなり、貫通穴の位置は、ラック部を筒部に挿入した際に、該固定爪またはラック部が貫通穴に挿通した細線を屈曲させる位置であることが好ましい。
上記構成によれば、先端のラック部をラッチ機構に挿入するだけで、ケーブルを内挿するループを形成すると同時に、細線中継部材を細線に固定することができる。これによりさらに簡単且つ迅速に取り付け作業をすることができる。
細線中継部材は、細線を固定する位置と異なる位置に、他の細線を支持する1以上の細線支持部を有していてもよい。これにより、複数の細線を異なる高さで支持することができ、小型の鳥から大型の鳥まで鳥害防止の対象とすることができる。
また本発明にかかる鳥害防止装置の細線中継部材の代表的な構成は、ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において細線に固定される細線中継部材であって、細線中継部材は可撓性を有する長尺部材からなり、該長尺部材の一端に配置されたラッチ機構と、他端側に配置されたラック部と、細線を固定する細線固定部とを有し、ラッチ機構は、ラック部を挿通する筒部と、ラック部と係合する固定爪と、固定爪をラック部に付勢する付勢部とを有し、細線固定部は筒部に設けた貫通穴と固定爪またはラック部とからなり、貫通穴の位置は、ラック部を筒部に挿入した際に、該固定爪またはラック部が貫通穴に挿通した細線を屈曲させる位置であることを特徴とする。
上記構成の細線中継部材を用いれば、極めて簡単、迅速かつ容易に鳥害防止装置を設置可能であり、また安価に製造することができる。
また本発明にかかる鳥害防止装置の細線搬送治具の代表的な構成は、ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置を設置する際に細線を搬送するための治具であって、細線を収納し且つ繰り出し可能な細線収納部と、細線収納部をボルト穴または枠体に掛止するための掛止部と、細線を把持する把持部とを有することを特徴とする。
上記の細線搬送治具を用いれば、細線と細線中継部材とを組み合わせた状態で、かつ、すぐに引き出し可能な状態で搬送することができる。したがって作業者がこれを携帯して電柱に登りやすく、また高所での作業も容易なものとすることができる。
把持部は把持力の低いピンチであって、細線を把持した状態において該細線を引き出し可能であることが好ましい。これにより、細線を弛ませてしまうことなく安定的に引き出すことができ、設置作業をさらに容易にすることができる。
また本発明にかかる鳥害防止装置の設置方法の代表的な構成は、張架されたケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置の設置方法であって、細線と、細線をケーブルの上方に離隔させて支持する支持部材と、上述の細線中継部材と、ケーブルをつたって移動する移動機とを用いて、細線を所定数の細線中継部材の貫通穴に挿通し、移動機に細線を接続してケーブルの一端から牽引し、移動機が所定距離進むごとに、細線中継部材を撓ませてケーブルを巻回しつつラック部を筒部に挿入して固定爪と係合させることにより細線に固定し且つケーブルを内挿するループ形状を形成し、移動機が細線をケーブルの他端まで牽引した後に、該細線の両端をケーブルに取り付けた支持部材に固定することを特徴とする。
上記の設置方法によれば、長いケーブルにも安全、確実、かつ簡単に細線を沿わせて牽引することができ、容易に設置作業を行うことができる。
本発明によれば、ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において、高所作業車を用いることなく容易に設置可能であり、かつ極めて安価な鳥害防止装置を提供することができる。
本発明にかかる鳥害防止装置の実施形態について説明する。図1は本実施形態にかかる鳥害防止装置を設置した状態を説明する図、図2は細線中継部材を説明する図、図3は細線中継部材を取り付ける際の状態を説明する図、図4は細線中継部材の他の構成を説明する図、図5は細線搬送治具を説明する図、図6は移動機の説明をする図である。なお、以下の実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
図1に示すように、電柱10に取り付けられた腕金12には引通し装柱14が設けられ、次の電柱10との間にケーブル16が張架されている。ケーブル16は架空電線であって、その太さや長さは任意である。そして鳥害防止装置20は、ケーブルの上方に張設される細線22と、細線22の少なくとも両端をケーブル16の上方に離隔させて支持する支持部材24と、細線22の中途部に固定された細線中継部材30とから構成される。
細線22は、例えばフッ化ビニロンやナイロン糸、フロロカーボン、ポリエチレンなどのテグスを好適に用いることができる。なお細線22としては、耐候性があり、かつ伸びが少なく張力をかけられるものが好ましい。
支持部材24は、細線22を固定して、細線22をケーブル16から所定高さの上方に離隔させて支持するものである。支持部材24は、細線22に張力を与えるために、ケーブル16に対してなるべく強固に固定できるものが好ましい。なお複数の電柱10にわたって長い細線22を張り巡らす場合にも、その中継として電柱近傍に支持部材24を配置することが好ましい。その意味において、支持部材24は必ずしも細線22の両端のみに配置するに限らず、細線22の中途部にも設けてよい。
細線中継部材30は、ループ形状を有し、ケーブル16を内挿するように設置する。ここでケーブル16は、両端を支持されて張架された状態において懸垂線(カテナリー曲線)を描き、中央部が下方に垂れた状態となる。したがって、細線22を張力をかけて張架することにより、細線22はケーブル16の中央部に行くほどケーブル16から上方に離隔する。そして細線中継部材30は、ケーブル16を内挿するループ形状であることから、細線22をケーブル16から所定以上離隔しないようにその間隔を規制する。これにより細線22は、ケーブル16に対してほぼ一定の離間距離を保った状態で、その上方に支持される。
上記構成によれば、細線中継部材30がループ形状であって、ケーブル16に対して固定されていないことから、ケーブル16に沿ってスライド移動可能であり、その際のガイドとなる。したがって、電柱の近傍において細線中継部材30のループ形状にケーブル16を内挿した状態で、細線22を次の電柱に向かって牽引することができる。そして、細線22の両端を支持部材24に取り付けて支持させることによって設置が完了する。すなわち電柱間の高所で作業する必要がなく、高所作業車を必要としないため、容易に設置することが可能である。
また上記の構成は極めて軽量であり、かつ強風であっても風圧荷重は極めて小さい。したがって細いケーブルであったとしても張り替えや装柱の変更を必要とせず、設置のためのコストを低廉に抑えることができる。
図2は細線中継部材30の具体的な構成の例を示している。図に示すように細線中継部材30は可撓性を有する長尺部材であって、本体30aの一端にラッチ機構34を有し、他端側(先端側)にラック部32を有している。ラッチ機構34は、ラック部32を挿通する筒部34aと、ラック部32と係合する固定爪34bと、固定爪34bをラック部32に付勢する付勢部34cとを有している。いわゆる結束バンドと同様の構成であって、ラック部32を撓ませてラッチ機構34に挿入することにより、固定爪34bがラック部32と係合してループ形状が形成される。また本体30aは断面円形に形成されており、ケーブル16に対して低い摺動抵抗でスライド移動可能なように構成されている。
さらに図3に示すように、本実施形態においては、ラッチ機構34に細線22を固定する細線固定部を設けている。具体的には、筒部34aにラック部32の挿入方向とは略直交する方向に貫通穴34dを設け、この貫通穴34dに細線を挿入可能とする。貫通穴34dの位置は、ラック部を筒部に挿入した際に、ラック部32が貫通穴34dに挿通した細線22を屈曲させる位置とした。狭い範囲で屈曲された細線22は高い摺動抵抗を示し、細線22と細線中継部材30とは容易に外れない力で固定される。すなわち本実施形態において細線固定部は、貫通穴34dとラック部32とによって構成されている。
上記構成によれば、先端のラック部32をラッチ機構34に挿入するだけで、ループ形状を形成すると同時に、細線中継部材30を細線22に固定することができる。したがって、極めて簡単且つ迅速に取り付け作業をすることができる。また細線中継部材30の材質としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂材料を用いることができる。したがって安価に大量生産することができる。
なお図4に示すように、細線中継部材30には、1本目の細線22を固定する位置と異なる位置に、他の細線を支持する1以上の細線支持部38を有していてもよい。また支持部材24にも複数の高さで細線22を固定する複数の溝を設けていることが好ましい。追加の細線支持部38は、これにより、複数の細線22を異なる高さで支持することができる。小型の鳥から大型の鳥まで鳥害防止の対象とすることができる。
図5に示すのは、鳥害防止装置20を設置する際に、作業者が細線22および細線中継部材30を携帯して電柱に登るための細線搬送治具40である。細線搬送治具40は、細線22を収納する細線収納部42と、細線収納部42を装柱のボルト穴または枠体に掛止するための掛止部44と、細線22を把持する把持部46とを有している。
細線収納部42は細線22を巻回して収納したリールを内包し、細線22を引き出し可能になっている。掛止部44は略コの字型をしたアーム40aの両先端にそれぞれ設けられた2つの穴44aと、これに挿通されたシャフト44bとから構成される。したがってアーム40aの間に腕金を通し、例えば腕金のボルト穴44aに44bを挿通することにより、腕金12に細線搬送治具40を掛止することができる。把持部46はバネなどの付勢部材によって細線22を把持するピンチである。
作業者は、上記の細線搬送治具40を用いて、まず事前に細線22に細線中継部材30の貫通穴34dに挿通し、まだループを形成していない状態で、細線22の先端を把持部46によって把持する。このように細線22と細線中継部材30とを組み合わせた状態で、かつ、すぐに引き出し可能な状態で搬送することにより、作業者はこれを携帯して電柱に登りやすく、また高所での作業も容易なものとすることができる。
また把持部46の把持力は低く設定しており、細線22を把持した状態においてこれを引き出し可能となっている。このように細線22の引き出しに対して抵抗をかけることにより、細線22を弛ませてしまうことなく安定的に引き出すことができ、設置作業をさらに容易にすることができる。
次に、鳥害防止装置20を設置する手順について説明する。作業者は、細線搬送治具40を携帯して一方の電柱10に登り、掛止部44によって細線搬送治具40を腕金12に掛止する。そして他方の電柱に向かって細線22を繰り出しつつ、一定間隔(例えば4m)ごとに細線中継部材30を細線22に固定する。このとき細線中継部材30は、ケーブル16を巻回して内挿させ、ラック部32をラッチ機構に係合することによってループ形状を形成する。またケーブル16の電柱近傍の両端に、支持部材24を取り付ける。そして細線22の先端が他方の電柱に到達したら、その両端を支持部材24に張力をかけながら固定する。
細線22を他方の電柱10に向かって牽引する方法としては、例えば細線22を長く出し、地上を歩いて他方の電柱に登り、他方の電柱から引くことができる。ただしこの方法では必要量の倍の長さの細線22を消費してしまうので、細線22の先端に牽引用のワイヤーを接続し、牽引用のワイヤーは数次にわたって使用することが望ましい。
また図6は、細線22を牽引するための移動機50を示している。移動機50は内部に駆動モータを備え、ケーブル16に沿って移動可能となっている。また移動機50の進退動作は、無線コントローラ52によって制御可能となっている。そして細線22を牽引する際には、一定間隔ごとに移動機50を停止させ、細線中継部材30を細線22に固定する。
このようにケーブル16をつたって移動する移動機50を用いることにより、長いケーブル16にも安全、確実、かつ簡単に細線22を沿わせて牽引することができ、容易に設置作業を行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において細線中継部材30は結束バンドに近い構造のものであると説明した。しかし本発明はこれに限定するものではなく、ケーブル16を内挿してスライド可能なループ形状と、細線22に対して固定可能な細線固定部とを有していればよい。したがって例えばループ形状は、可撓性を有しない円弧形状をつないで係止することにより形成してもよい。
また、上記実施形態において細線固定部は貫通穴34dとラック部32とによって細線22を屈曲させることにより固定しているが、貫通穴34dと固定爪34bとによって固定してもよい。さらに、例えば細線22を挟持する既知の他の固定方法としてもよい。
本発明は、電柱などに張架されたケーブルに鳥類が留まることを防止する鳥害防止装置として利用することができる。
実施形態にかかる鳥害防止装置を設置した状態を説明する図である。 細線中継部材を説明する図である。 細線中継部材を取り付ける際の状態を説明する図である。 細線中継部材の他の構成を説明する図である。 細線搬送治具を説明する図である。 移動機の説明をする図である。 引通し装柱および引留装柱を説明する図である。
符号の説明
10 …電柱
12 …腕金
14 …装柱
16 …ケーブル
20 …鳥害防止装置
22 …細線
24 …支持部材
30 …細線中継部材
32 …ラック部
34 …ラッチ機構
34a …筒部
34b …固定爪
34c …付勢部
34d …貫通穴
38 …細線支持部
40 …細線搬送治具
40a …アーム
42 …細線収納部
44 …掛止部
44a …穴
44b …シャフト
46 …把持部
50 …移動機
52 …無線コントローラ

Claims (8)

  1. ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において、
    前記細線の少なくとも両端を前記ケーブルの上方に離隔させて支持する支持部材と、
    前記細線の中途部に固定された細線中継部材とを備え、
    前記細線中継部材は前記ケーブルを内挿するループ形状を有し、該ループ形状によって設置時には前記ケーブルに沿ってスライド移動する際のガイドをなし、設置後には前記ケーブルと前記細線との離間距離を保持することを特徴とする鳥害防止装置。
  2. 前記細線中継部材は可撓性を有する長尺部材であって、一端にラッチ機構を有し、他端側にラック部を有し、該長尺部材のいずれかの位置に前記細線を固定する細線固定部を有し、
    前記ケーブルを巻回して前記ラック部を前記ラッチ機構に係合させることによってループ形状を形成することを特徴とする請求項1記載の鳥害防止装置。
  3. 前記細線中継部材のラッチ機構は、前記ラック部を挿通する筒部と、前記ラック部と係合する固定爪と、前記固定爪を前記ラック部に付勢する付勢部とを有し、
    前記細線固定部は前記筒部に設けた貫通穴と前記固定爪または前記ラック部とからなり、
    前記貫通穴の位置は、前記固定爪が前記ラック部を挿入することによって移動した際に、該固定爪が前記貫通穴に挿通した細線を屈曲させる位置であることを特徴とする請求項1記載の鳥害防止装置。
  4. 前記細線中継部材は、前記細線を固定する位置と異なる位置に、他の細線を支持する1以上の細線支持部を有することを特徴とする請求項1記載の鳥害防止装置。
  5. ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置において前記細線に固定される細線中継部材であって、
    前記細線中継部材は可撓性を有する長尺部材からなり、該長尺部材の一端に配置されたラッチ機構と、他端側に配置されたラック部と、前記細線を固定する細線固定部とを有し、
    前記ラッチ機構は、前記ラック部を挿通する筒部と、前記ラック部と係合する固定爪と、前記固定爪を前記ラック部に付勢する付勢部とを有し、
    前記細線固定部は前記筒部に設けた貫通穴と前記固定爪または前記ラック部とからなり、
    前記貫通穴の位置は、前記ラック部を前記筒部に挿入した際に、該固定爪または前記ラック部が前記貫通穴に挿通した細線を屈曲させる位置であることを特徴とする鳥害防止装置の細線中継部材。
  6. ケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置を設置する際に前記細線を搬送するための治具であって、
    細線を収納し且つ繰り出し可能な細線収納部と、
    前記細線収納部をボルト穴または枠体に掛止するための掛止部と、
    前記細線を把持する把持部とを有することを特徴とする細線搬送治具。
  7. 前記把持部はピンチであって、前記細線を把持した状態において該細線を引き出し可能であることを特徴とする請求項6記載の細線搬送治具。
  8. 張架されたケーブルの上方に細線を張設してなる鳥害防止装置の設置方法であって、
    細線と、
    前記細線を前記ケーブルの上方に離隔させて支持する支持部材と、
    請求項5記載の細線中継部材と、
    前記ケーブルをつたって移動する移動機とを用いて、
    前記細線を所定数の前記細線中継部材の貫通穴に挿通し、
    前記移動機に前記細線を接続して前記ケーブルの一端から牽引し、
    前記移動機が所定距離進むごとに、前記細線中継部材を撓ませて前記ケーブルを巻回しつつ前記ラック部を前記筒部に挿入して前記固定爪と係合させることにより前記細線に固定し且つ前記ケーブルを内挿するループ形状を形成し、
    前記移動機が前記細線を前記ケーブルの他端まで牽引した後に、該細線の両端を前記ケーブルに取り付けた前記支持部材に固定することを特徴とする鳥害防止装置の設置方法。
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