JP3726915B1 - 入浴介助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 座面が座面昇降位置と座面移乗位置との間を移動可能な入浴介助装置であって、特にこの座面の移動性に優れた入浴介助装置を提供する。
【解決手段】 座面600と、当該座面に移動可能に取り付けられた基台500と、座面及び基台を浴槽内に昇降させる昇降装置300とを有し、座面がその幅方向中心線より偏倚した位置に配置された回転軸510により基台に対して当該座面を水平旋回可能に支持した入浴介助装置において、座面と基台が接触するすべり部550を当該基台又は当該座面の裏面であって回転軸の周囲所定位置に備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば高齢者や身体障害者などの入浴時に介助を必要とする者の入浴を助ける入浴介助装置に関する。
浴槽の縁部に取り付けられ、例えば高齢者や身体障害者など入浴時に介助を必要とする者の入浴を助ける入浴介助装置は従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる特許文献1に記載の入浴介助装置は、浴槽の側壁部に支持される装置本体と、装置本体に昇降可能に設けられた介助椅子と、介助椅子を昇降動作させる昇降装置と、昇降装置に取り付けられた介助椅子が昇降位置と移乗位置との間で旋回可能な支持部を備えると共に、この介助椅子が移乗位置にあるときに座面の底部が浴槽側壁(側方リム)の上面に支持されるようになっている。
特開平11−347092号公報(5頁、図4)
特許文献1に記載したような入浴介助装置は、座面への移乗性を向上させる必要上回転軸を偏倚させているが、昇降装置に取り付けられた介助椅子が昇降位置と移乗位置との間で旋回可能な支持部のみで支持されているので、被介助者が着座するとその者の体重による曲げモーメントが支持部(回転軸)に直接作用する。その結果、このような入浴介助装置は、介助椅子の旋回途中における支持部の強度不足を招くおそれがある。
このようにこの入浴介助装置は介助椅子の中心から偏倚した位置に支持部が取り付けられてこの支持部のみで被介助者の体重を支えているので、介助椅子にかかる大きな曲げモーメントに耐えるように介助椅子の強度を十分確保しなければならない。介助椅子の強度を十分確保するためには例えばフレームを太くする必要があり、その結果、介助椅子の厚みが厚くなり、介助椅子上面の高さがその分高くなって介助椅子への移乗性が低下したり介助椅子を浴槽内に降下させたときに介助椅子上面が浴槽底面から高くなって被介助者が湯に十分浸かれなかったりするので好ましくない。
また、この入浴介助装置は、介助椅子が移乗位置にあるときに介助椅子の底部が浴槽側壁上面に支持されるようになっている。そのため、被介助者が介助椅子に座った後には、被介助者の体重が介助椅子の浴槽側壁上面との接触部に直接かかるので、介助椅子を旋回させると浴槽のリムを傷つけることがある。
本発明の目的は、座面が座面昇降位置と座面移乗位置との間を移動可能な入浴介助装置であって、特にこの座面の移動性に優れた入浴介助装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明にかかる入浴介助装置は、
座面と、当該座面に移動可能に取り付けられた基台と、前記座面及び基台を浴槽内に昇降させる昇降装置とを有し、前記座面の幅方向中心線より偏倚した位置に配置された回転軸により前記基台に対して当該座面を水平旋回可能に支持した入浴介助装置において、
前記座面と前記基台が接触するすべり部を当該基台又は当該座面の裏面であって、前記座面上面から見て偏倚した回転中心の偏倚側と反対側の位置に少なくとも設けたことを特徴としている。
座面回転途中において当該座面を支えるのに回転軸だけで支えるのではなく、すべり部でも支えることができるようにする。その結果、座面に必要とされる強度を下げることができ、座面の軽量化を図ることができると共に座面の厚さを薄くできる。これにより、座面移乗位置における座面上面の高さをその分低くでき、座面移乗時において座面への移乗性を向上させると共に、浴槽底部まで座面が降下したときに座面上面が浴槽底面に近くなり、被介助者が浴槽内において深く座れて湯に十分浸かることができるようになる。
また、座面への移乗性を向上させる必要上回転軸を偏倚させているので、この回転軸のみで座面を支えると被介助者が着座する際に着座者の体重による大きな曲げモーメントが回転軸や座面に作用するが、このようなすべり部を設けて座面の浴槽長手方向中心側に突出する部分を確実に支えるようにすることで、このような大きな曲げモーメントが回転軸や座面に作用しないように座面を支えることができる。
また、本発明の請求項2に記載の入浴介助装置は、
座面と、当該座面に移動可能に取り付けられた基台と、前記座面及び基台を浴槽内に昇降させる昇降装置とを有し、前記座面の幅方向中心線より偏倚した位置に配置された回転軸により前記基台に対して当該座面を水平旋回可能に支持した入浴介助装置において、
前記座面に着座者の着座による荷重がかからないときは当該座面の裏面又は当該基台と接触せず、前記座面に着座者の着座による荷重がかかったときは当該座面の裏面又は当該基台と接触するようになったすべり部を当該基台又は当該座面の裏面であって前記回転軸周囲の所定位置に備えたことを特徴としている。
すべり部が座面の裏面又は基台と常に接触していると、すべり部に対する座面回転の摺動性が悪くなる。しかしながら、着座者が座面に着座していないとき、すなわち荷重が座面にかからないときには座面の裏面又は基台とすべり部が接触しないようにクリアランスを設けるとともに、着座者が座面に着座しているとき、すなわち荷重が座面にかかるときには座面の裏面又は基台とすべり部が接触するような構成とすることで、座面の回転性を高めることができるようになる。
また、本発明の請求項に記載の入浴介助装置は、請求項1又は請求項2に記載の入浴介助装置において、
前記基台と前記座面が共に矩形形状を有し、座面移乗位置で当該座面と基台とで重なり合って構成される基台上の矩形領域のコーナー部に前記すべり部が形成されていることを特徴としている。
座面移乗位置において被介助者が座面に移乗する際に特に座面に衝撃過重が加わるが、このような矩形状基台の回転軸周囲に備わったデッドスペースを有効利用したすべり部を備えることで座面上のより広い範囲で荷重を受けられ、座面や回転軸に過大な応力や曲げモーメントが発生するのを防止する。
また、本発明の請求項に記載の入浴介助装置は、請求項1乃至請求項の何れかに記載の入浴介助装置において、
前記入浴介助装置の浴槽への取り付け状態で座面上昇位置において浴槽リムの内壁面よりも浴槽外側まで略水平に広がり、かつ座面下降位置において立ち上がる翼板を前記基台側縁部に備え、前記翼板は前記すべり部を有していることを特徴としている。
座面移乗位置において翼板のすべり部を介して座面にかかる荷重を支えることができるため、座面にかかる荷重を基台上のより広い面で受けることができるようになり、座面の強度を下げて軽量化を図ることができると共に座面をより薄くすることができる。
また、座面移乗位置において翼板のすべり部によっても座面が支持されているので、被介助者の座面への乗り降りに際して座面がぐらつかないようにできる。
また、座面の底面が浴槽のリムに直接接触しないようにでき、リムを傷つけたり座面の回転性が悪化したりするのを防止できる。
また、本発明の請求項に記載の入浴介助装置は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の入浴介助装置において、
前記昇降装置は前記浴槽のリム上に設置されるフレームを有し、前記フレームはベース部と当該ベース部の両端から前記浴槽の側方リム上に対応して延在するアーム部とからなり、かつ前記アーム部は前記すべり部を有することを特徴としている。
座面移乗位置において座面がアーム部の上に載ることで、アーム部のすべり部を介して座面にかかる荷重を支えることができる。そのため、座面にかかる荷重を基台上のより広い面で受けることができ、座面の強度を下げて軽量化を図ることができると共に座面をより薄くできる。また、座面がアーム部の上に載るので、浴槽を傷つけない。
また、座面移乗位置においてアーム部のすべり部によっても座面が支持されているので、被介助者の座面への乗り降りに際して座面がぐらつかないようにできる。
また、座面の底面が浴槽のリムに接触しないようにでき、リムを傷つけたり座面の回転性が悪化したりするのを防止できる。
また、本発明の請求項に記載の入浴介助装置は、請求項1乃至請求項の何れかに記載の入浴介助装置において、
前記すべり部は回転体で構成されていることを特徴としている。
すべり部における座面の滑りが良くなり、座面の回転性を向上させる。
本発明によると、座面が座面昇降位置と座面移乗位置との間を移動可能な入浴介助装置であって、特にこの座面の移動性に優れた入浴介助装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる入浴介助装置について説明する。本発明の一実施形態にかかる入浴介助装置1は、図1及び図2に示すように、上面視でコの字型を有するフレーム10と、フレーム10に取り付けられ浴槽内を昇降可能な背凭れ付きのシート50を備え、当該シート50は基台500と座面600を有して座面600のみが座面昇降上限位置と座面移乗位置との間を旋回移動するようになっている。なお、本実施形態に関する図においては座面600の金属パイプを挟む2枚の座面板については説明及び発明理解の容易化のため、図示を省略する。また、ここでいう座面昇降上限位置とは、入浴介助装置1を浴槽に取り付けた状態(以下、「装置取り付け状態」とする)でシート50の座面600が浴槽内を昇降する際に座面600が上限に達した位置を言い(図1参照)、座面移乗位置とは、座面600が浴槽のリム側に完全に移動して座面600に被介助者が乗り降りする位置を言う(図2参照)。
また、座面600はその幅方向中心線から偏倚した位置に配置された基台上の回転軸510廻りに基台500に対して水平旋回可能に支持されており、座面600の裏面と接触するすべり部550を基台500の回転軸510の周囲所定位置に備えている。なお、この回転軸510とすべり部550の構成については後に詳細に説明する。
また、基台500の両側方には翼板520,530が備わっている。翼板520,530は、基台500に対して起き上がり可能であり、かつ座面昇降上限位置においてその端部が浴槽内壁面よりも浴槽外方向へ突出する突出量を有している。
フレーム10は、例えばステンレスなどでできており、昇降装置300(図3参照)を備えたベース部100と、当該ベース部100の両端から略垂直に延在したアーム部200とからなる。そして、ベース部100が浴槽の長手方向片端部のリム上に載置され、アーム部200は浴槽の両側方のリム上に載置されるようになっている。また、フレーム10には、図1に示すように、そのベース部100には強度と成型のし易さを兼ね備えた樹脂でできたカバー101が被せられている。また、各アーム部200には強度と成型のし易さを兼ね備えた樹脂でできたカバー201が被せられている。
なお、図3及び図4は、フレーム10のカバー101,201(図1及び図2参照)を取り去った状態を示した平面図である。図3及び図4から明らかなように、ベース部100には昇降装置300を構成する各構成要素、すなわちDCモータ310、ウオーム歯車と平歯車との組み合わせを内蔵した減速ギアボックス320、ワイヤ繰り出し巻き取りドラム330が備わっている。なお、減速ギアボックス320とワイヤ繰り出し巻き取りドラム330は支持ブラケット(図示せず)でベース部100にしっかりと固定されている。また、ベース部100にはDCモータ310を駆動するバッテリ370及びDCモータ310の駆動を制御する制御ボックス360が備わっている。
ワイヤ繰り出し巻き取りドラム330には、ステンレス製の撚り線で周囲が樹脂で覆われたワイヤであってシート50を吊持するための可撓性部材をなす4本のワイヤWが各アーム部200に向かって2本ずつ巻回されている。また、ベース部100の両端部にはベースプーリ110が備わっている。
一方、各アーム部200には4本のワイヤWを各アーム部2本ずつその延在方向を変える第1プーリ210と第2プーリ220が備わっている。
以上の構成によって、ベース部100のワイヤ繰り出し巻き取りドラム330において一部巻き取られたワイヤWは、残りの部分がベース部両端部に向かって延在すると共にベースプーリ110を介してアーム部200に沿って延在し、その先方部分が第1プーリ210を介してそれぞれのアーム部200の対向するアーム部側に延在した後、第2プーリ220を介してシート50の下降方向に向かう。そして、各ワイヤWの端部は基台500に着脱可能に取り付けられ例えばステンレスでできた支持シャフト(図示せず)に結合される。
一方、図1に示すシート50は、例えば金属でできた上面視矩形の基台500と、例えば十分な強度を確保した樹脂でできた上面視略矩形の座面600と、座面600に金属パイプ680を介して取り付けられた背凭れ690と、座面600の一方の側縁に設けられた手すり685を有している。なお、図1及び図2においては説明の明確化を図るために座面600の金属パイプ680のみを示しているが、実際にはこの金属パイプ680を挟むように上下にPOM(ポリアセタール)でできた平らな座面板が備わっている。
また、基台上面と座面底面との間には座面600を基台500に対して回転可能とする回転軸510が備わっている。なお、回転軸510は、座面600の上面視で座面幅方向中心線より一方の側(図1においては右側)に偏倚して備わっている。また、座面底面には、回転軸510に隣接して座面600の回転を一定角度内で制限する回転ストッパ615及びストッパホルダ616が備わっている(図5参照)。そして、回転ストッパ615はストッパホルダ内に収容されたスプリング(図示せず)により、ストッパホルダ616から一定量だけ突出している。これによって、上述したように座面昇降上限位置と座面移乗位置との間を座面600が基台500に対して旋回移動するようになっている。
基台500は、図5に示すように、例えばステンレス鋼などの金属でできた一定の厚みを有する上面視で矩形状の箱体からなり、その幅方向長さを調整可能な基台幅調整部570を備えると共に、その上面に座面600を旋回移動させるための回転軸510及びこの座面600の旋回移動中座面600を支持すると共に座面600の旋回移動を滑らかに行わせるすべり部550が備わっている。
回転軸510は、基台500の上面ほぼ中央に配置されており、基台上に固定される回転支持部511と、座面600の座面板底面に固定され、基台500の回転支持部511に嵌合する上側回転体612及び下側回転体611と、下側回転体611と回転支持部511の間に介装され、これらを相対回転可能とする下側軸受け515と、上側回転体612と回転支持部511との間に介装され、これらを相対回転可能とする上側軸受け516を有している。
回転支持部511は上部に内向きフランジの形成された厚さの薄い円筒形状を有し、基台上に突設された固定ピン501及びねじ等の締結部材で固定されている。また、下側回転体611は円板形状を有し、上側回転体612は上部に外向きフランジの形成された厚さの薄い円筒形状を有し、これら上側回転体612と下側回転体611とは座面600の図示しない下側座面板底面に、ねじ等の締結部材で固定されている。また、下側軸受け515は、下側回転体611と回転支持部511の内向きフランジ下面との間に介装され、上側軸受け516は上側回転体612と回転支持部511の内向きフランジ上面との間に介装されている(図6参照)。また、回転支持部511の外周面の周方向一定範囲に座面600の回転角度を規制するための座面回転角度規制溝511aが形成されている。また、下側軸受け515は、一定幅を有するリング形状を有し、その周方向に等間隔でローラ515aが回動自在に取り付けられている。また、上側軸受け516も、一定幅を有するリング形状を有し、その周方向に等間隔でローラ516aが回動自在に取り付けられている。
このようにして座面600を基台500に対して水平方向に旋回可能としている。また、座面600の側面に備わった回転ストッパ615が、座面回転角度規制溝511aに係合して座面の回転角度を規制するようになっている(図5参照)。なお、座面回転角度規制溝511aの両端部には深さが深くなったストッパ係合凹部511bが形成され、ストッパホルダ616から図示しないスプリングによって突出するように付勢された回転ストッパ615がこのストッパ係合凹部511bにそれぞれ係合し、座面600を昇降上限位置と移乗位置とのそれぞれにおいてしっかりと停止させるようになっている。
なお、回転支持部511、上側回転体612、下側回転体611、上側軸受け516、下側軸受け515は本実施形態の場合、例えばPOM(ポリアセタール)でできており、ローラ515a,516a、回転ストッパ615、ストッパホルダ616は本実施形態の場合、例えばSUS(ステンレス鋼)でできている。
そして、回転軸510は座面600の幅方向中心線より偏倚した位置上に取り付けられているので、座面600を座面昇降上限位置から座面移乗位置に向かって回転させると、座面600の一部が浴槽の長手方向中心側に向かってせり出しながら旋回移動するようになっている。
また、基台500の基台幅調整部570の幅方向調整手段は、図6乃至図8に示すように、基台500の幅方向に伸縮可能な2本のスライドシャフト571とシャフトガイド572を備えている。そして、スライドシャフト571の先端部はブラケット573で連結され、ワイヤ吊持用の支持シャフトを支持するシャフト支持部574が備わると共に、基台500を座面昇降上限位置においてアーム部200に突き当てて固定する突き当てローラ575が備わっている。
スライドシャフト571の他端部には、図6及び図8に示すように、拡径段部からなるスライドストッパ571aが備わると共に、シャフトガイド572が基台500に固定されてスライドシャフト571がシャフトガイド572に対して摺動自在に係合していると共に、図8に示すように、このスライドストッパ571aがシャフトガイド572に突き当たるまでスライドシャフト571を延出させて浴槽の幅に基台500の幅を合わせるように調整可能となっている。また、基台500のスライドシャフト延出方向と反対側側部にはシャフト支持部574及び突き当てローラ575が基台500に直接備わっている。
基台500の上面には4つのすべり部550が設けられている。このすべり部550は、座面移乗位置で共に矩形形状を有する座面600と基台500とで重なり合って構成される基台上の矩形領域のコーナー部にそれぞれ設けられている。すべり部550は、図16(a)及び図16(b)に示すように、例えばPOMでできておりかつ基台上面から突設された円柱状のすべり回転体支持部551と、例えばSUSでできており、すべり回転体支持部551の上面凹み部552に支持部上面から一部露出した状態で回転自在に嵌め込まれた球状のすべり回転体553とからなる。
また、図1に示す基台500の側縁部には例えばPP(ポリプロピレン)などの樹脂材でできた矩形状の翼板520,530が備わっている。翼板520,530は、座面上昇位置において入浴介助装置1の浴槽への取り付け状態で浴槽リムの内壁面よりも浴槽外側まで略水平に広がる程度の大きさを有している。また、翼板520,530の基台取り付け部には、それぞれ例えばエラストマなどの弾力性のある材質でできたヒンジ部521,531(図13参照)が備わり、座面下降位置ではこのヒンジ部521,531を介して立ち上がるようになっている。また、翼板520は、座面移乗位置に至る直前に座面底面の一部が一方の翼板上面に乗り上げて座面600にかかる荷重をこの翼板520を介してアーム部200に伝えることで、この荷重を一部支えるようになっている。これによって、この一方の翼板520も本発明におけるすべり部としての役目を果たすようになっている。
なお、翼板520,530は、シート50が座面昇降上限位置にある際に、図1に示すように座面600と浴槽側壁の隙間を覆う役目も果たしている。また、翼板530の座面600との接続部であるヒンジ部近傍には、翼板520が起き上がった際に翼板520と座面600の手すり685との干渉を防止する図示しない切欠き部が形成されている。
続いて、上述した入浴介助装置1の実際の使用方法とその作用について説明する。なお、この実施形態にかかる入浴介助装置1は座面600に背凭れ690が備わった入浴介助装置であるが、本発明は背凭れ690の備わっていない入浴介助装置にも同様に適用可能である。
最初に上述した構成を有する入浴介助装置1を、図1及び図13に示すように浴槽リムの長手方向一方の端部に設置する。この状態においては、座面600は座面昇降上限位置にあり、座面600は基台500に対して座面昇降上限位置で固定されている。なお、この座面昇降上限位置は、図1及び図13に示すように、入浴介助装置1を浴槽に設置した状態においてシート50を昇降させることができる位置である。なお、この状態においては、図1から分かるように翼板520,530は座面600と浴槽側壁の隙間を覆うようになっている。
次いで、図示しない操作レバーを操作することでロック解除用ワイヤを引っ張り、回転ストッパ615とストッパ係合凹部511bとの係合を解除し、回転ストッパ615をストッパホルダ側に引っ込める。これによって回転ストッパ615が座面回転角度規制溝511aと係合する回転角度の範囲で座面600を基台500に対して移動可能とし、座面600を浴槽の被介助者が待機するリム側に旋回移動させる。
この際、回転軸510は座面600の幅方向中心線に対して一方に偏倚して備わっているので、座面600はその一方の側部(手すり側の側部)が浴槽の長手方向中央に向かってせり出しながら旋回し、やがては座面600の先端部分が一方の翼板520に乗り上げる。そして、座面600は基台500に対して完全に一側に偏倚した位置で90°向きを変えて停止する(図2、図9、及び図10参照)。なお、この座面移動中、座面600の下側座面板(図示せず)は基台500のすべり部550のすべり回転体553によって支持されると共に、座面移乗位置近傍からはすべり性のよい材質でできた一方の翼板520に乗り上げるので、座面600を滑らかに移動させることができる。
次いで、座面移乗位置において被介助者を座面600に着座させる。なお、翼板520,530は座面600と基台500の隙間を塞いでいるので、被介助者が着座する際にこの隙間に指や手を入れてしまうことはない。
この際、回転軸510が、上述のように座面の幅方向中心線より偏倚して備わっているので、この回転軸510のみで座面600を基台500に支持していると着座時に被介助者の体重により座面600に大きな衝撃が加わると共に、座面600及び回転軸510に大きな曲げモーメントが発生する。しかしながら、本実施形態にかかる入浴介助装置1は、図10に示すように、着座時に座面600を回転軸510とこれ以外のすべり部550及び翼板520で支持しているので、座面600に衝撃荷重が加わっても座面600及び回転軸510に大きな曲げモーメントが生じることはない。そのため、座面自体の強度が低くても問題ないので、座面600のフレームの太さを細くできる。すなわち、座面600の厚さを薄くできるので、座面移乗位置における座面上面の高さもその分低くなり、被介助者の移乗性を向上させることができる。
次いで、座面600に着座した被介助者(以下、「着座者」とする)を上述した座面600の動きと逆の動きにより座面昇降上限位置まで移動させる(図11、図12、及び図1参照)。この際、図示しない操作レバーを握ってロック解除用ワイヤを引っ張ることで、再び回転ストッパ615とストッパ係合凹部511bとの係合を解除し、着座者の上半身や背凭れ690を押えながら図10、図11、図12に至るように座面600を着座台中央の位置、即ち座面昇降上限位置まで移動させる。
座面移乗位置から座面昇降上限位置に至るまでは、座面移乗位置近傍のある角度回転角度では座面600の底面を基台500のすべり部550において支持すると共に、すべり性のよい材質でできた一方の翼板520に乗り上げながら滑らかに移動させ、その後の回転角度内においても座面600が基台500のすべり部550で支持されながら旋回移動するので、座面昇降上限位置まで着座者の体重を支えながら座面を滑らかに移動させることができ、座面移乗性を向上させることができる。なお、この座面移動中も翼板520,530は座面600と浴槽側壁の隙間を覆っているので、この隙間にも着座者の手や指が入り込むことはない。
座面600が座面昇降上限位置に達すると、回転ストッパ615がストッパ係合凹部511bに係合してこの位置で座面600が停止する(図1及び図12参照)。このようにして、座面600を座面昇降上限位置まで移動させた後、図13に示すように、座面600を浴槽底部に向かって下降させる。この下降に際しては図示しない操作レバーの昇降装置駆動スイッチの座面下降ボタンを押すことで、DCモータ310(図3及び図4参照)が所定方向に回転し、ワイヤ繰り出し巻き取りドラム330によって巻回されていたワイヤWが繰り出される。ワイヤWは昇降装置駆動スイッチの操作量に応じて第1プーリ210及び第2プーリ220によって延在方向を変えながら繰り出され、ワイヤ先端及びこのワイヤ先端が接続された支持シャフトが浴槽底部に向かって下降する。これによって、支持シャフトに取り付けられたシート50も着座者を載せながら下降して着座者を浴槽の湯に浸らせる。
なお、このシート下降の際に、基台500にヒンジ部521,531を介して連結された翼板520,530は、図13に示すようにシート50を浴槽内に下降させる際にワイヤWに押されて上方に起き上がり、これによって座面下降中にワイヤWの一部を覆って着座者の手や臀部がワイヤWの下部に触れないようにする。
このようにしてシート50が浴槽の底部に達するとワイヤ先端の移動も停止するので、繰り出されるワイヤWがワイヤ繰り出し部において撓む。このワイヤWの撓みによって図示しないリミットスイッチが作動してシート50が浴槽底部に達したことを検知する。これによって昇降装置300の駆動を停止して着座者がしばらく湯に浸る。
なお、この際も上述したように座面が薄型化しているので、浴槽底部からの座面上面の高さを低くでき、その分着座者は浴槽の湯にたっぷりと浸かることができ、快適な入浴を可能とする。
着座者が入浴を楽しんだ後、上述と逆の動作を行うことでシート50を上昇させて座面昇降上限位置を経由して座面移乗位置まで着座者を移動させる。具体的には、図示しない操作スイッチを操作することで昇降装置300のDCモータ310を座面上昇方向に駆動させ、ワイヤWを巻き取ってシート50を上昇させる。これによってシート50は浴槽内を上昇していく。なお、基台500の翼板520,530が起き上がってワイヤWの一部を覆ったまま着座者とワイヤWとの間に介在しており、シート50の上昇中に着座者がワイヤWの下部に触れることがないので、シート上昇中にワイヤWと浴槽側壁や入浴介助装置のアーム部200との間に手や指が挟まれることもなく、シート50を安心したまま上昇させることができる。
シート50が完全に上昇すると基台500の突き当てローラ575(図5参照)がアーム部200の突き当て部に突き当たると共に、アーム部200の適所に設けられたリミットスイッチに基台500が当たってこれを作動させ、昇降装置300の座面上昇動作を停止させる。シート50が上限位置に達すると翼板520,530はワイヤWと接触しなくなるので、翼板520,530はその一部がアーム部200のカバー201に乗り上げて水平状態まで倒れる。なお、座面昇降上限位置において翼板520,530は再び座面600と浴槽側壁の隙間を覆うので、この部分に隙間が生じ、着座した被介助者の座面600と浴槽側壁の間に手や指を入れることはない。
続いて、図示しない操作レバーを握ってワイヤWを引っ張ることで、圧縮バネの付勢力によって座面回転角度規制溝511aのストッパ係合凹部511bに係合していた回転ストッパ615のストッパ係合凹部511bとの係合を解除する。そして、着座者の上半身や背凭れ690を押えながら図2及び図9に示すように、座面600を基台500の一方のアーム部側即ち座面移乗位置まで移動させる。この際も、座面昇降上限位置から座面移乗位置に至るまでは、ある回転角度内では座面の底面を基台のすべり部の回転体において支持すると共に、座面移乗位置近傍からはすべり性の良い材質でできた一方の翼板520に乗り上げながら滑らかに移動させるので、座面600を、着座者の体重を支えながら座面昇降上限位置まで滑らかに移動させることができ、座面移乗性を向上させることができる(図11及び図10参照)。なお、座面昇降上限位置において翼板520,530は座面600と浴槽側壁の隙間を覆っているので、この隙間にも着座者の手や指が入り込むことはない。
このようにして図2に示す座面移乗位置まで座面600が達すると、座面600は基台500に対して完全に一側に偏倚した位置で90°向きを変えて停止する。この際、座面600が浴槽のリムに一部せり出すようになっているが、座面600と浴槽のリムとの間には翼板520及びアーム部200が介在しているので、座面600が座面移乗位置に達する際に浴槽のリムを傷つけるおそれはない。なお、着座者が座面600から降りる際も座面600に無理な力をかけることがあるが、座面移乗位置において座面600はその回転軸510のみならず4つのすべり部550及び一方の翼板520でしっかりと支持されているので、着座者が座面600から降りるに際して回転軸510及び座面600に衝撃荷重による大きな曲げモーメントがかかることはない。また、座面移乗位置に被介助者がシート50から降りる際に浴槽のリムと座面600の隙間に手や指を入れるおそれがなく、シート50から安心して降りることができる。
一方、上述したように被介助者の入浴を終えて被介助者以外の例えば家族が入浴する際には、基台500をワイヤ先端に連結された支持シャフトから外してフレーム10のみが浴槽のリムに載置した状態とし、これら被介助者以外の者が入浴する。これによってこれらの者も浴槽を広く使って入浴を十分楽しむことができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる入浴介助装置は座面600の裏面と接触するすべり部550を基台500の回転軸510の周囲所定位置に備えている。これによって、座面回転途中において当該座面600を支えるのに回転軸510だけで支えるのではなく、すべり部550でも支えることができる。その結果、座面600に必要とされる強度を下げることができ、座面600の軽量化を図ることができると共に座面600の厚さを薄くできる。これにより、座面上面の高さがその分低くなり、座面移乗位置における座面600への移乗性を向上させると共に、浴槽底部まで座面600が降下したときに座面上面が浴槽底面に近くなり、被介助者が浴槽内において深く座れて湯にたっぷりと浸かることができるようになる。
また、座面600の底面が浴槽のリムに接触しないようにでき、リムを傷つけたり座面600の回転性が悪化したりするのを防止できる。
また、座面600への移乗性を向上させる必要上回転軸510を偏倚させているので、被介助者が着座すると着座者の体重による曲げモーメントが回転軸510に作用するが、すべり部550は座面上面から見て偏倚した回転中心の偏倚側と反対側の座面裏面が通過する経路に対応する基台上の所定位置に設けられているので、座面600の浴槽長手方向中心側に突出する部分を確実に支えることができ、大きな曲げモーメントが回転軸510及び座面600に作用しないまま座面600を支えることができる。
また、基台500と座面600とが共に矩形形状を有し、座面移乗位置で座面600と基台500とで重なり合って構成される基台上の矩形領域のコーナー部にすべり部550が形成されている。座面移乗位置において被介助者が座面600に移乗する際に特に座面600に衝撃過重が加わるが、このような矩形状の基台500の回転軸周囲に備わったデッドスペースを利用したすべり部を備えることで、座面上のより広い範囲で荷重を受けることができ、座面600や回転軸510に過大な応力や曲げモーメントが発生するのを防止する。
また、座面側縁部に座面上昇位置では入浴介助装置1の浴槽への取り付け状態で浴槽リムの内壁面よりも浴槽外側まで略水平に広がり、座面下降位置では立ち上がる翼板520を備え、翼板520はすべり部としての機能も果たしている。これによって、座面上昇位置で座面600が回転した時に翼板520を介して座面600にかかる荷重を支えることができるため、座面600にかかる荷重を基台上のより広い面で受けることができ、座面600の強度を下げて軽量化を図ることができると共に座面600を薄くすることができる。
なお、本実施形態において好ましくは着座者の非着座時においてはすべり部550及び翼板520が座面裏面に接触せずに一定のクリアランスを保っており、着座者が着座したときだけ、すなわち座面600に例えば30kg程度以上の荷重がかかった時だけすべり部550及び翼板520が座面裏面に接触する形態を例えばスプリング等の適当な付勢手段を回転軸510に備えることで実現するのが良い。これによって、着座者の着座時における座面600のすべり部550及び翼板520に対する摺動性を確保しつ、着座者の非着座時における座面600の回転性を高めることができる。
なお、上述した入浴介助装置1の変形例として図14及び図15に示す入浴介助装置2が考えられる。以下、この変形例にかかる入浴介助装置2について説明する。なお、上述した実施形態と同様の構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略する。また、図14及び図15においても、説明及び発明理解の容易化のために、座面600の金属パイプ680を挟む上下座面板の図示を省略する。
本変形例にかかる入浴介助装置2は、上述した入浴介助装置1と同様に座面の幅方向中心線に対して一側に偏倚した位置に回転軸510を備えると共に、座面移乗位置で座面600と基台500とで重なり合って構成される基台上における矩形領域のコーナー部の4カ所に上述の実施形態と同様な構成のすべり部550を備えている。しかしながら、上述した実施形態の入浴介助装置1のような翼板を基台500の両側部に備えていない。すなわち、座面移乗位置において座面側の一部が浴槽の内壁よりも外側に突出すると共に、上述の実施形態のようにこの突出部が翼板に乗り上げる代わりにフレーム10のアーム部200に直接乗り上げている(図14参照)。そして、座面移乗位置においては、被介助者が座面に座った際の大きな荷重を上述の実施形態と同様に回転軸510及び回転軸510の周囲のすべり部550で受けると共に、上述の実施形態とは異なりアーム部200によってもその荷重を受けるようになっている。なお、アーム部200のカバー201は強度と成型性に優れ、かつ座面600との摺動性に優れた樹脂などでできている。
これによって、回転軸のみで座面を支えた従来の入浴介助装置のように回転軸や座面に着座者の体重による大きな曲げモーメントが発生することがなく、座面自体の必要強度も小さくすることができる。その結果、上述した実施形態と同様に座面600のフレームを細くすることで座面600の厚みを薄くすることができ、座面移乗位置における座面上面の高さをその分低くして座面600への移乗性を向上させることができる。
続いて、座面600を旋回移動させ、座面600を座面昇降上限位置まで移動させる。この際も上述の実施形態と同様に座面600が旋回当初は、回転軸510、すべり部550、及びアーム部200のカバー201で支えられると共に、その後は回転軸510及びすべり部550で支えられながら旋回移動する。すべり部550には、上述の実施形態と同様のすべり回転体553が備わっており、アーム部200のカバー201も摺動性に優れた材質でできているので、着座者を乗せたまま座面600を座面昇降上限位置まで滑らかに移動させることができる。
このようにして、座面昇降上限位置まで座面600を移動させた後(図15参照)、昇降装置(図15では図示せず)を駆動することによって浴槽内に座面600を降下させる。この際も上述したように座面自体が薄形化しているので、浴槽の底部に座面600の上面を従来の入浴介助装置に比べて近くに位置させることができ、着座者が湯にたっぷりとつかることができ、入浴を楽しめるようになる。
続いて、入浴を終えた後に座面600を座面昇降上限位置まで上昇させ、その後、座面600を座面移乗位置まで旋回移動させる(図14参照)。この際も、旋回当初は座面600が回転軸510及びすべり部550で支持されると共に、座面移乗位置に近づくに従って座面600は回転軸510、すべり部550、及びアーム部200のカバー201で支持されるようになる。そして、着座者が座面600から降りる際にも上述したように座面600が薄型化しているので座面移乗位置における座面上面の高さが低くその分座面600から降りやすい。また、座面600が回転軸510、すべり部550、及びアーム部200のカバー201によって支持されているので、座面自体の揺れが少なくなり着座者が座面600から安心して降りることが可能となる。
なお、本変形例において好ましくは着座者の非着座時においてはすべり部550及びアーム部200のカバー201が座面裏面に接触せずに一定のクリアランスを保っており、着座者が着座したときだけ、すなわち座面600に例えば30kg程度以上の荷重がかかった時だけすべり部550及びカバー201に座面裏面が接触する形態を例えばスプリング等の適当な付勢手段を回転軸510に備えることで実現するのが良い。これによって、着座者の着座時における座面600のすべり部550及びカバー201に対する摺動性を確保しつ、着座者の非着座時における座面600の回転性を高めることができる。
なお、上述した実施形態のようにすべり部に図16(a)及び図16(b)に示した球状のすべり回転体553を備える代わりに、図16(c)に示すようにローラ状のすべり回転体554を備えても良い。これによっても、座面を回転軸以外の場所で支持できると共に座面600の滑らかな旋回移動を助けることが可能となる。
また、すべり部は上述した実施形態のように必ずしも回転体周囲の4カ所に配置されたすべり部及び翼板から構成される必要はなく、回転体周囲に備わったすべり部のみで構成されていても良い。また、回転体周囲にすべり部を備えずに翼板のみがすべり部を構成しても良い。また、上述した変形例のように、すべり部が回転体周囲の4カ所に形成されたすべり部とアーム部とから構成される代わりに、アーム部のみから構成されていても良い。また、回転体周囲に配置されたすべり部は必ずしもコーナー部に4カ所構成される必要はなく、回転体が偏倚して形成された偏倚方向と反対側に少なくとも構成されていれば良い。これによっても本発明の作用を十分発揮することが可能となる。
なお、この場合も好ましくは着座者の非着座時においては座面裏面と翼板又は座面裏面とアーム部との間が接触せずに一定のクリアランスを保っており、着座者が着座したときだけ、すなわち座面に例えば30kg程度以上の荷重がかかった時だけ座面裏面と翼板又は座面裏面とアーム部が接触する形態を例えばスプリング等の適当な付勢手段を回転軸に備えることで実現するのが良い。これによって、着座者の着座時における座面の翼板及びカバーに対する摺動性を確保しつ、着座者の非着座時における座面の回転性を高めることができる。
また、上述の実施形態にかかる座面は座面のフレームパイプを例えばPOMなどの硬質の座面板で上下からサンドイッチ状に挟み込んだ構成であったが、必ずしもこのような構成にする必要はなく、例えばPE(ポリエチレン)などの材質を用いて座面のフレームパイプと共に座面を一体成型しても良い。
また、すべり部のローラは必ずしも基台のすべり部側に備わっている必要はなく、例えば基台のすべり部が、上面が平たんな単なる突状体からなり、これに対応する座面の裏面、すなわち座面の移動中この突状体と接触する座面裏面の経路上にローラや球状の回転体を並べて配設しても良い。
なお、この場合も好ましくは着座者の非着座時においては基台のすべり部と座面裏面のローラや回転体との間が接触せずに一定のクリアランスを保っており、着座者が着座したときだけ、すなわち座面に例えば30kg程度以上の荷重がかかった時だけ基台のすべり部が座面裏面のローラや回転体に接触する形態を例えばスプリング等の適当な付勢手段を回転軸に備えて実現するのが良い。これによって、着座者の着座時における基台のすべり部と座面裏面のローラや回転体との間の摺動性を確保しつ、着座者の非着座時における座面の回転性を高めることができる。
なお、上述の実施形態及びその変形例で記載した具体的材質名は単なる例示であって、それらの材質に限定されるものでないことは言うまでもない。
本発明の一実施形態にかかる入浴介助装置を説明の都合上座面の上下座面板を取り外した状態で浴槽に取り付け、斜め上方から示した斜視図である。 図1に示した入浴介助装置の座面を座面移乗位置まで移動させた状態を示す斜視図である。 図1に示した入浴介助装置のフレーム及び昇降装置のみをこれらのカバーを取り外した状態で示した斜視図である。 図3に示したフレーム及び昇降装置を図3とは異なる方向から示した斜視図である。 図1に示した入浴介助装置の回転軸を取り外して分解した状態を基台と共に示した分解斜視図である。 図5の分解斜視図に示した各部品を組み付けた状態の基台の側面図である。 図6に示した基台のスライドシャフトを幅方向に伸ばした状態で示した斜視図である。 図7に示した基台の前後方向中央部を幅方向に沿って切断した状態を示した断面斜視図である。 図2に示した座面移乗位置における入浴介助装置を浴槽上方から示した平面図である。 図9に対応する図であり、入浴介助装置の座面と基台のみを座面移乗位置において示した斜視図である。 図10に示した座面と基台が座面移乗位置から若干旋回移動した状態を示した斜視図である。 図1に対応する図であり、座面昇降上限位置における入浴介助装置を浴槽上方から示した平面図である。 入浴介助装置の座面をある程度浴槽内に降下させた状態を浴槽の断面と共に示した正面図である。 本発明の実施形態の変形例を示す図であって、当該変形例に係る入浴介助装置の座面が座面移乗位置にある状態を示した斜視図である。 図14に対応する斜視図であり、座面が座面昇降上限位置にある状態を示した斜視図である。 本実施形態のすべり部を有した斜視図(図16(a))、図16(a)のXVIB-XVIB断面図及びその変形例のすべり部を示した斜視図(図16(c))である。
符号の説明
1,2 入浴介助装置
10 フレーム
50 シート
100 ベース部
101 カバー
110 ベースプーリ
200 アーム部
201 カバー
210 第1プーリ
220 第2プーリ
300 昇降装置
310 DCモータ
320 減速ギアボックス
330 ワイヤ繰り出し巻き取りドラム
360 制御ボックス
370 バッテリ
500 基台
510 回転軸
511 回転支持部
511a 座面回転角度規制溝
511b ストッパ係合凹部
515 下側軸受け
515a ローラ
516 上側軸受け
516a ローラ
520 翼板
521 ヒンジ部
530 翼板
531 ヒンジ部
550 すべり部
551 すべり回転体支持部
552 上面凹み部
553,554 すべり回転体
570 基台幅調整部
571 スライドシャフト
571a スライドストッパ
572 シャフトガイド
573 ブラケット
574 シャフト支持部
575 突き当てローラ
600 座面
611 下側回転体
612 上側回転体
615 回転ストッパ
616 ストッパホルダ
680 金属パイプ
685 手すり
690 背凭れ
W ワイヤ

Claims (6)

  1. 座面と、当該座面に移動可能に取り付けられた基台と、前記座面及び基台を浴槽内に昇降させる昇降装置とを有し、前記座面の幅方向中心線より偏倚した位置に配置された回転軸により前記基台に対して当該座面を水平旋回可能に支持した入浴介助装置において、
    前記座面と前記基台が接触するすべり部を当該基台又は当該座面の裏面であって、前記座面上面から見て偏倚した回転中心の偏倚側と反対側の位置に少なくとも設けたことを特徴とする入浴介助装置。
  2. 座面と、当該座面に移動可能に取り付けられた基台と、前記座面及び基台を浴槽内に昇降させる昇降装置とを有し、前記座面の幅方向中心線より偏倚した位置に配置された回転軸により前記基台に対して当該座面を水平旋回可能に支持した入浴介助装置において、
    前記座面に着座者の着座による荷重がかからないときは当該座面の裏面又は当該基台と接触せず、前記座面に着座者の着座による荷重がかかったときは当該座面の裏面又は当該基台と接触するようになったすべり部を当該基台又は当該座面の裏面であって前記回転軸周囲の所定位置に備えたことを特徴とする入浴介助装置。
  3. 前記基台と前記座面が共に矩形形状を有し、座面移乗位置で当該座面と基台が重なり合って構成される基台上の矩形領域のコーナー部に前記すべり部が形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の入浴介助装置。
  4. 前記入浴介助装置の浴槽への取り付け状態で座面上昇位置において浴槽リムの内壁面よりも浴槽外側まで略水平に広がり、かつ座面下降位置において立ち上がる翼板を前記基台側縁部に備え、前記翼板は前記すべり部を有していることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の入浴介助装置。
  5. 前記昇降装置は前記浴槽のリム上に設置されるフレームを有し、前記フレームはベース部と当該ベース部の両端から前記浴槽の側方リム上に対応して延在するアーム部とからなり、かつ前記アーム部は前記すべり部を有することを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の入浴介助装置。
  6. 前記すべり部は回転体で構成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項の何れかに記載の入浴介助装置。
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