JP3726558B2 - 全方向ローラ - Google Patents

全方向ローラ Download PDF

Info

Publication number
JP3726558B2
JP3726558B2 JP14659599A JP14659599A JP3726558B2 JP 3726558 B2 JP3726558 B2 JP 3726558B2 JP 14659599 A JP14659599 A JP 14659599A JP 14659599 A JP14659599 A JP 14659599A JP 3726558 B2 JP3726558 B2 JP 3726558B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
barrel
rotating body
omnidirectional
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14659599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000335726A (ja
Inventor
宏一 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP14659599A priority Critical patent/JP3726558B2/ja
Publication of JP2000335726A publication Critical patent/JP2000335726A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3726558B2 publication Critical patent/JP3726558B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、載せた物品を略平面上の任意方向に移動させることができる全方向ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7に示すように、実公平5−11209に記載されたような全方向ローラが提案されている。この全方向ローラは、回転体本体1外周部に軸心と直交する面内にて回転自在に両端部が支持された複数の支持軸9を等間隔に設け、この支持軸9に樽型ローラ3を支持させて回転体4を形成し、樽型ローラ3は回転体4の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成してあり、この一対の回転体4を主軸5上にて位相をずらして同心に突き合わせて形成されている。樽型ローラ3は通常振動を抑えるために表面部が弾力性を有するゴム材で形成されている。
【0003】
このような全方向ローラは、例えば、物品搬送路上に配列したブラケットに主軸の両端を支持して配備されており、物品を樽型ローラ上を滑らせて任意の方向に搬送できる。また、全方向ローラは、台車の車輪として用いられ、物品を載せる台板の下側に突設したブラケットに主軸の両端を支持させて配設され、台車を任意の方向に走行できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の全方向ローラにおいては、図8に示すように、台車の車輪として用いる場合、無負荷時に略円状外周を形成する各樽型ローラ3の稜線が、負荷時に樽型ローラ3表面のゴム材が変形して変形するため、台車の走行時に回転体が主軸回りに回転して走行面26と接する樽型ローラ3が入れ替わるときに、段差が生じ振動が発生するという問題がある。特に、樽型ローラ3端面部での変形が中央部よりも大きくなるため、走行面26と接する樽型ローラ3が入れ替わるときの振動が大きくなるものである。また、樽型ローラ3端面部での摩耗が大きくなり、全方向ローラの耐久性が低下するという問題もある。さらに、全方向ローラが主軸5方向に移動するとき、回転体本体1の樽型ローラ間の部分が走行面上の突出部に接触し、安定した走行ができない場合がある。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、樽型ローラが入れ替わるときの振動が低減するとともに、安定して走行でき耐久性の向上した全方向ローラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、主軸回りに一対の回転体が回転する全方向ローラであって、回転体本体外周部に一対の対向する支持片を複数組突設し、この一対の支持片間にそれぞれに主軸の軸心と直交する面内にて回転自在に樽型ローラを支持させて回転体を形成し、樽型ローラは回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成してあり、この一対の回転体を主軸上にて回転方向に角度をずらして同心に突き合わせてなる全方向ローラにおいて、支持片両外側に樽型ローラ軸心と略同軸に回転自在とされた端部ローラを設けてなり、この端部ローラが回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されていることを特徴として構成している。
【0007】
このような全方向ローラでは、支持片両外方に支持片に樽型ローラ軸心と略同軸に回転自在とされた端部ローラを設け、この端部ローラが回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されているので、台車の走行時に回転体が主軸回りに回転して走行面と接する樽型ローラが入れ替わるときに、いったん端部ローラが走行面と接し、樽型ローラ端面部にかかる集中荷重を端部ローラに分散させることになり、樽型ローラ端面部での変形が抑制されて段差が小さくなり、振動を小さくできる。また、樽型ローラ端面部の変形が抑制されるため、支持片先端部が走行面に接触することがなくなり、支持片先端部の接触によって走行面が傷ついたくことがない。さらに、端部ローラが回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されているため、端部ローラが走行面と接したときにも回転体の軸心と走行面との距離が変わらず、回転体がスムーズに回転することができる。さらに、走行面上に突出部があっても、端部ローラが突出部上を走行するため、突出部に支持片が干渉せず安定した走行ができる。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、端部ローラの表面部硬度を樽型ローラよりも大きく形成してなることを特徴として構成している。
【0009】
このような全方向ローラでは、端部ローラの表面部硬度が樽型ローラよりも大きいので、端部ローラが樽型ローラより小さいために端部ローラ表面部に大きな圧力がかかっても樽型ローラ表面部の変形量と同程度に端部ローラ表面部を変形させることができる。したがって、端部ローラが走行面と接したときにも回転体の軸心と走行面との距離が変わらず、より回転体がスムーズに回転することができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、樽型ローラおよび端部ローラの表面部を軟質材から形成するとともに、端部ローラの軟質材の厚みを樽型ローラよりも小さく形成してなることを特徴として構成している。
【0011】
このような全方向ローラでは、端部ローラの軟質材の厚みが樽型ローラよりも小さいので、走行時に樽型ローラ表面部の変形量と同程度に端部ローラ表面部を変形させることができ、端部ローラが走行面と接したときにも回転体の軸心と走行面との距離が変わらず、より回転体がスムーズに回転することができる。また、端部ローラまたは樽型ローラの軟質材の厚みを変えることによって、簡単に端部ローラ表面部または樽型ローラ表面部の硬度を変形量が同程度になるよう設定することができる。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の発明において、樽型ローラを回転体半径方向に移動自在に設け、樽型ローラと回転体本体との間に樽型ローラを回転体半径方向の外向きに付勢するバネ材を設けてなることを特徴として構成している。
【0013】
このような全方向ローラでは、走行面に凹凸が有る場合に、凹凸による樽型ローラの上下動をバネ材によって吸収するため、安定して走行することがができる。
【0014】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4記載の発明において、支持軸孔を貫通して支持片先端部間に支持軸保持部を架設するとともに、この支持軸保持部の外側端部に支持軸を設けてなることを特徴として構成している。
【0015】
このような全方向ローラでは、支持軸孔を貫通して支持片先端部間に支持軸保持部を架設するとともに、この支持軸保持部の外側端部に支持軸を設けているので、支持片先端部が樽型ローラの軸心よりも回転体中央寄りに配置されて走行面との距離が遠くなり、走行時に樽型ローラ端面部が変形しても支持片先端部が走行面に接触することがなくなり、支持片先端部の接触によって走行面が傷つくことがない。
【0016】
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5記載の発明において、主軸を両回転体間で分割して分割軸を設け、両分割軸の対向する端部を分割軸が互いに主軸の軸心と直交する方向に移動可能に連結してなることを特徴として構成している。
【0017】
このような全方向ローラでは、両回転体が互いに軸心と直交する方向に移動可能に連結されているので、一方の回転体だけが凹凸のある走行面の段差を乗り越えるときに、この回転体だけが上方へ移動するため、他方の回転体を浮かせずに安定して走行することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の全方向ローラを図1乃至図6に基づき以下に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態の全方向ローラを示す縦断面図である。また、図2は、同上の全方向ローラの取付状態を示す縦断面図である。また、図3は、同上の全方向ローラを取り付けた台車を下方向から見た図である。
【0020】
図1乃至図3に示すように、この全方向ローラは、回転体本体1外周部に一対の対向する支持片2を複数組突設し、この一対の支持片2,2間にそれぞれに軸心と直交する面内にて回転自在に樽型ローラ3を支持させて回転体4を形成し、樽型ローラ3は回転体4の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成してあり、この一対の回転体4を主軸5上にて位相をずらして同心に突き合わせて形成されている。そして、支持片2両外側に樽型ローラ3軸心と略同軸に回転自在とされた端部ローラ6を設け、この端部ローラ6が回転体4の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されている。また、この全方向ローラは、端部ローラ6の表面部硬度が樽型ローラ3よりも大きく形成され、樽型ローラ3および端部ローラ6の表面部を軟質材13から形成するとともに、端部ローラ6の軟質材13の厚みを樽型ローラ3よりも小さく形成されている。
【0021】
回転体本体1は、主軸5が貫通する主軸孔7を開設した本体部の外周に120°の間隔を隔ててリブ14が突設され、リブ14の先端にY字型の二股に分かれた支持片2が形成されている。樽型ローラ3は、両端面間を貫通する支持軸孔8が開設され、隣り合うリブ14の対向する支持片2,2間に挿入配置され、この支持軸孔8および支持片2に設けた支持孔10を貫通する支持軸9によって回転自在に回転体本体1に支持されている。支持軸9は、両支持片2間の間隔よりも長く形成された丸棒の外周面上略中央に長手方向に沿って係止片9aが突設されて形成されている。また、支持軸孔8および支持孔10は、丸棒外径と略同寸の内径を有する丸孔状に形成され、支持軸孔8内周面上に支持軸9の係止片9aが嵌入係止する凹溝11が形成されている。支持孔10の内面部にはベアリングなどの回転補助部材12が設けられている。そして、樽型ローラ3の支持軸孔8に貫設された支持軸9が両支持片2,2の支持孔10,10を貫通し、両端部が両支持片2,2の外方に突出した状態で回転補助部材12によって回転自在に支持されている。端部ローラ6は、頂部を水平に切断した円錐形状に形成され、支持軸9が貫通する樽型ローラ3と同様の支持軸孔8が形成されている。そして、この支持片2外方に突出した支持軸9両端部がこの支持軸孔8に貫設されて端部ローラ6が先細部を外側にした状態で保持されている。
【0022】
回転体4における樽型ローラ3および端部ローラ6の各外周を結んだ軸方向視の稜線は略円状に形成され、主軸孔7に貫通した主軸5回りに回転体4が回転する際の回転外周を形成している。樽型ローラ3および端部ローラ6は、それぞれ芯材外面をゴム板などの平板状の軟質材13で被覆されているとともに、端部ローラ6側の軟質材13の厚みが樽型ローラ3側よりも薄く形成されている。したがって、端部ローラ6の方が樽型ローラ3よりも表面部硬度が大きく形成されている。
【0023】
主軸5は、丸棒状に形成され、外周面上に長手方向に沿って係止凸片5aが突設されて形成されている。また、主軸孔7は、丸棒外径と略同寸の内径を有する丸孔状に形成され、内周面上に主軸5の係止凸片5aが嵌入係止する係止凹溝7aが形成されている。また、一対の回転体4は、係止凹溝7aの位置が互いに60°ずらして設けられ、一方の回転体4の係止凹溝7aは隣り合うリブ14の略中間位置に、他方の回転体4の係止凹溝7aはリブ14位置に設けられている。そして、これらの係止凹溝7a位置が異なる各回転体4を一対にして、各回転体4を位相を60°ずらして係止凹溝7aを連通させて対向配置させ、両係止凹溝7aに係止凸片5aを位置合わせして主軸孔7に主軸5を嵌入することによって全方向ローラを組み立てる。
【0024】
このようして形成された全方向ローラは、例えば台車20の車輪として用いられる。台車20は、例えば、物品を載せる角板状の台板21と、この台板21下面の4角部にそれぞれ配設したローラ固定部22と、このローラ固定部22に支持された全方向ローラとを備えている。ローラ固定部22は、上板23aおよび上板23aの両端に垂下された両側板23b,23bからなる側面視略コ字型の保持部23と、保持部23の上板23a上面両端部に立設され、上端部が台板21に貫通して固設されたクッション材24と、一方の側板23bを貫通して取付られた駆動モータ25とから形成され、他方の側板23bと駆動モータ25先端の回転部との間に回転部の回転によって回転自在に主軸5が架設されることによって、保持部23に全方向ローラが支持されている。クッション材24はダンパーなどからなり、全方向ローラがその上を走行する走行面26の凹凸による台車20の振動を吸収している。駆動モータ25は駆動制御部(図示せず)によって回転速度制御される。台板21対角上に対向する両全方向ローラは、対角線に沿って主軸5の長手方向が配置され主軸5回りの回転方向が一致している。したがって、台板21辺上に隣り合う両全方向ローラは、両主軸5の長手方向のなす角度が略90度となっている。
【0025】
このような全方向ローラは、駆動制御部を操作して各駆動モータ25を適切に動作させることによって、主軸5回りの回転体4の回転および樽型ローラ3の回転を利用して台車20が任意方向に走行するようにしている。例えば、台板21対角上に対向する両全方向ローラの駆動モータ25を回転させ、残りの全方向ローラの駆動モータ25を停止させると、前者の全方向ローラの回転体4が回転し、この回転方向に台車20が走行する。このとき、後者の全方向ローラは、支持軸9が前者の全方向ローラの主軸5と同方向になるため、この支持軸9まわりに樽型ローラ3が回転し、台車20がスムーズに移動する。あるいは、4個すべての全方向ローラを回転させると、回転体4と樽型ローラ3との両方が回転し、両者の走行方向の中間の任意方向へ台車20を走行させることができる。
【0026】
また、支持片2両外方に支持片2に樽型ローラ3軸心と略同軸に回転自在とされた端部ローラ6を設け、この端部ローラ6が回転体4の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されているので、台車20の走行時に回転体4が主軸5回りに回転して走行面26と接する樽型ローラ3が入れ替わるときに、いったん端部ローラ6が走行面26と接し、樽型ローラ3端面部にかかる集中荷重を端部ローラ6に分散させることになり、樽型ローラ3端面部での変形が抑制されて段差が小さくなり、振動を小さくできる。また、樽型ローラ3端面部の変形が抑制されるため、支持片2先端部が走行面26に接触することがなくなり、支持片2先端部の接触によって走行面26が傷つくことがない。さらに、端部ローラ6が回転体4の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されているため、端部ローラ6が走行面26と接したときにも回転体4の軸心と走行面26との距離が変わらず、回転体4がスムーズに回転することができる。
【0027】
また、端部ローラ6の表面部硬度が樽型ローラ3よりも大きいので、端部ローラ6が樽型ローラ3より小さいために端部ローラ6表面部に大きな圧力がかかっても、樽型ローラ3表面部の変形量と同程度に端部ローラ6表面部を変形させることができるので、端部ローラ6が走行面26と接したときにも回転体4の軸心と走行面26との距離が変わらず、より回転体4がスムーズに回転することができる。また、端部ローラ6または樽型ローラ3の軟質材13の厚みを変えることによって、簡単に端部ローラ6表面部または樽型ローラ3表面部の硬度を変形量が同程度になるよう設定することができる。
【0028】
図4は、本発明の実施形態の同上と異なる全方向ローラの要部を示す側面図である。
【0029】
図4に示すように、この全方向ローラは、同上の全方向ローラと略同様に構成されている。異なる点は、樽型ローラ3を回転体4半径方向に移動自在に設け、樽型ローラ3と回転体本体1との間に樽型ローラ3を回転体4半径方向の外向きに付勢するバネ材30を設けていることである。
【0030】
樽型ローラ3を支持する一対の支持片2,2は、回転体4中心側の端部が連結片31によって連結されている。また、連結片31の回転体4中心側の両端部にスライド軸32が突設されている。回転体本体1は、各連結片31の内方に回転体4円周方向に長い固定板33をそれぞれ有している。固定板33は、各スライド軸32外径よりも大きい内径を有する軸貫通孔が回転体4半径方向に設けられている。バネ材30は、スライド軸32に外嵌できる大きさのコイルバネなどから形成されている。そして、バネ材30を外嵌させてスライド軸32を軸貫通孔に挿入し、スライド軸32端部に抜け止め34を設けている。バネ材30は、連結片31と固定板33との間に配設されている。
【0031】
このような全方向ローラでは、樽型ローラ3を回転体4中心方向に押圧すると、バネ材30がたわんでスライド軸32が回転体4中心方向にスライドするため、樽型ローラ3を回転体4中心方向に移動する。したがって、走行面26に凹凸が有る場合に、凹凸による樽型ローラ3の上下動をバネ材30によって吸収するため、安定して走行することがができる。
【0032】
図5は、本発明の実施形態の同上と異なる全方向ローラの要部を示す縦断面図である。
【0033】
図5に示すように、この全方向ローラは、同上の全方向ローラと略同様に構成されている。異なる点は、支持軸孔8を貫通して支持片2先端部間に支持軸保持部40を架設するとともに、この支持軸保持部40の外側端部に支持軸9を設けていることである。
【0034】
支持軸保持部40は、一対の支持片2先端部に着脱可能に設けられ、中央部が回転体4外方に向けて略コ字型に曲折突設され、両側片および先端片とで略コ字型の突設部41を形成している。また、両側片端部の両側面に、先端片長手方向に向けて同軸に支持軸9が突設されている。この支持軸9、突設部41および支持軸保持部40は一体に形成されて回転軸体42を構成している。支持軸孔8は、略円孔状に形成され、両端開口部内周面に回転保持部43を着脱自在に固定する固定部44が設けられている。回転保持部43は、軸貫通孔内径よりも小さい外径を有し、回転軸部が貫通する回転軸孔43aが設けられるとともに、回転軸孔43a内周に支持軸9を回転自在に保持するベアリング43bが埋設されている。
【0035】
このような全方向ローラでは、回転軸体42を樽型ローラ3の支持軸孔8に貫通させ、支持軸保持部40端部を支持片2先端部に固定した後、両支持軸9をそれぞれ対応する回転保持部43の回転軸孔43aに挿入し、両回転保持部43を固定部44に固定することにより、樽型ローラ3を回転体本体1に取り付ける。
【0036】
このような全方向ローラでは、支持軸孔8を貫通して支持片2先端部間に支持軸保持部40を架設するとともに、この支持軸保持部40の外側端部に支持軸9を設けているので、支持片2先端部が樽型ローラ3の軸心よりも回転体4中央寄りに配置されて走行面26との距離が遠くなり、走行時に樽型ローラ3端面部が変形しても支持片2先端部が走行面26に接触することがなくなり、支持片2先端部の接触によって走行面26が傷つくことがない。
【0037】
図6は、本発明の実施形態の同上と異なる全方向ローラの要部を示す縦断面図である。
【0038】
図6に示すように、この全方向ローラは、同上の全方向ローラと略同様に構成されている。異なる点は、主軸5を両回転体4間で分割して分割軸50を設け、両分割軸50,50の対向する端部を分割軸50が互いに軸心と直交する方向に移動可能に連結していることである。
【0039】
両分割軸50,50は、対向する内側端部が連結部51によって連結されている。連結部51は、両分割軸50が互いに軸心と直交する方向に移動可能となるように両分割軸50を連結している。このような連結部51としては、例えば、ゴムやバネなどの弾性体や、あるいは、リンク機構などが挙げられる。このような全方向ローラは、台車20の車輪として用いる場合、振動吸収機構52を介して台車20に取り付ける。振動吸収機構52としては、例えば、回転体4の主軸保持部53に立設した棒材54にコイルバネなどのバネ体55を被嵌させ、棒材54を台板21に設けた貫通孔に貫通させて先端部にストッパ56を設けたものが用いられる。
【0040】
このような全方向ローラでは、全方向ローラを台車20方向に押圧すると、コイルバネがたわんでスライド棒材54が台車20方向にスライドするため、全方向ローラを台車20方向に移動する。したがって、両回転体4が互いに軸心と直交する方向に移動可能に連結されているので、一方の回転体4だけが凹凸のある走行面26の段差を乗り越えるときに、この回転体4だけが上方へ移動するため、他方の回転体4を浮かせずに安定して走行することができる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、支持片両外方に支持片に樽型ローラ軸心と略同軸に回転自在とされた端部ローラを設け、この端部ローラが回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されているので、台車の走行時に回転体が主軸回りに回転して走行面と接する樽型ローラが入れ替わるときに、いったん端部ローラが走行面と接し、樽型ローラ端面部にかかる集中荷重を端部ローラに分散させることになり、樽型ローラ端面部での変形が抑制されて段差が小さくなり、振動を小さくできる。また、樽型ローラ端面部の変形が抑制されるため、支持片先端部が走行面に接触することがなくなり、支持片先端部の接触によって走行面が傷つくことがない。さらに、端部ローラが回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されているため、端部ローラが走行面と接したときにも回転体の軸心と走行面との距離が変わらず、回転体がスムーズに回転することができる。さらに、走行面上に突出部があっても、端部ローラが突出部上を走行するため、突出部に支持片が干渉しない。したがって、樽型ローラが入れ替わるときの振動が低減するとともに、安定して走行でき耐久性の向上した全方向ローラができる。
【0042】
また、請求項2記載の発明では、端部ローラの表面部硬度が樽型ローラよりも大きいので、端部ローラが樽型ローラより小さいために端部ローラ表面部に大きな圧力がかかっても樽型ローラ表面部の変形量と同程度に端部ローラ表面部を変形させることができるので、端部ローラが走行面と接したときにも回転体の軸心と走行面との距離が変わらず、より回転体がスムーズに回転することができる。
【0043】
また、請求項3記載の発明では、端部ローラの軟質材の厚みが樽型ローラよりも小さいので、走行時に樽型ローラ表面部の変形量と同程度に端部ローラ表面部を変形させることができ、端部ローラが走行面と接したときにも回転体の軸心と走行面との距離が変わらず、より回転体がスムーズに回転することができる。また、端部ローラまたは樽型ローラの軟質材の厚みを変えることによって、簡単に端部ローラ表面部または樽型ローラ表面部の硬度を変形量が同程度になるよう設定することができる。
【0044】
また、請求項4記載の発明では、走行面に凹凸が有る場合に、凹凸による樽型ローラの上下動をバネ材によって吸収するため、安定して走行することがができる。
【0045】
また、請求項5記載の発明では、樽型ローラの貫通孔に通した支持片先端部の支持軸の回転体外方に曲折形成した回転軸を貫通孔内面に設けた回転保持部に回転自在に支持させているので、支持片先端部が樽型ローラの軸心よりも回転体中央寄りに配置されて走行面との距離が遠くなり、走行時に樽型ローラ端面部が変形しても支持片先端部が走行面に接触することがなくなり、支持片先端部の接触によって走行面が傷つく主軸を両回転体間で分割して分割軸を設け、両分割軸の対向する端部を分割軸が互いに軸心と直交する方向に移動可能に連結してなることをことがない。
【0046】
また、請求項6記載の発明では、両回転体が互いに軸心と直交する方向に移動可能に連結されているので、一方の回転体だけが凹凸のある走行面の段差を乗り越えるときに、この回転体だけが上方へ移動するため、他方の回転体を浮かせずに安定して走行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全方向ローラを示す縦断面図である。
【図2】同上の全方向ローラの取付状態を示す縦断面図である。
【図3】同上の全方向ローラを取り付けた台車を下方向から見た図である。
【図4】本発明の実施形態の同上と異なる全方向ローラの要部を示す側面図である。
【図5】本発明の実施形態の同上と異なる全方向ローラの要部を示す縦断面図である。
【図6】本発明の実施形態の同上と異なる全方向ローラの要部を示す縦断面図である。
【図7】従来の全方向ローラの要部を示す側面図である。
【図8】従来の全方向ローラの問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 回転体本体
2 支持片
3 樽型ローラ
4 回転体
5 主軸
5a 係止凸片
6 端部ローラ
7 主軸孔
7a 係止凹溝
8 支持軸孔
9 支持軸
9a 係止片
10 支持孔
11 凹溝
12 回転補助部材
13 軟質材
14 リブ
20 台車
21 台板
22 ローラ固定部
23 保持部
23a 上板
23b 側板
24 クッション材
25 駆動モータ
26 走行面
30 バネ材
31 連結片
32 スライド軸
33 固定板
34 抜け止め
40 支持軸保持部
41 突設部
42 回転軸体
43 回転保持部
43a 回転軸孔
43b ベアリング
44 固定部
50 分割軸
51 連結部
52 振動吸収機構
53 主軸保持部
54 棒材
55 バネ体
56 ストッパ

Claims (6)

  1. 主軸回りに一対の回転体が回転する全方向ローラであって、回転体本体外周部に一対の対向する支持片を複数組突設し、この一対の支持片間にそれぞれに主軸の軸心と直交する面内にて回転自在に樽型ローラを支持させて回転体を形成し、樽型ローラは回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成してあり、この一対の回転体を主軸上にて回転方向に角度をずらして同心に突き合わせてなる全方向ローラにおいて、支持片両外側に樽型ローラ軸心と略同軸に回転自在とされた端部ローラを設けてなり、この端部ローラが回転体の略円状外周の一部を形成するような外面形状に形成されていることを特徴とする全方向ローラ。
  2. 端部ローラの表面部硬度を樽型ローラよりも大きく形成してなることを特徴とする請求項1記載の全方向ローラ。
  3. 樽型ローラおよび端部ローラの表面部を軟質材から形成するとともに、端部ローラの軟質材の厚みを樽型ローラよりも小さく形成してなることを特徴とする請求項2記載の全方向ローラ。
  4. 樽型ローラを回転体半径方向に移動自在に設け、樽型ローラと回転体本体との間に樽型ローラを回転体半径方向の外向きに付勢するバネ材を設けてなることを特徴とする請求項1乃至3記載の全方向ローラ。
  5. 支持軸孔を貫通して支持片先端部間に支持軸保持部を架設するとともに、この支持軸保持部の外側端部に支持軸を設けてなることを特徴とする請求項1乃至4記載の全方向ローラ。
  6. 主軸を両回転体間で分割して分割軸を設け、両分割軸の対向する端部を分割軸が互いに主軸の軸心と直交する方向に移動可能に連結してなることを特徴とする請求項1乃至5記載の全方向ローラ。
JP14659599A 1999-05-26 1999-05-26 全方向ローラ Expired - Fee Related JP3726558B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14659599A JP3726558B2 (ja) 1999-05-26 1999-05-26 全方向ローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14659599A JP3726558B2 (ja) 1999-05-26 1999-05-26 全方向ローラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000335726A JP2000335726A (ja) 2000-12-05
JP3726558B2 true JP3726558B2 (ja) 2005-12-14

Family

ID=15411281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14659599A Expired - Fee Related JP3726558B2 (ja) 1999-05-26 1999-05-26 全方向ローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3726558B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9248698B2 (en) 2009-10-23 2016-02-02 Rotacaster Wheel Ltd. Wheel frame
US10479136B2 (en) 2015-01-06 2019-11-19 Rotacaster Wheel Limited Wheel frame component

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100524609B1 (ko) * 2000-12-16 2005-11-01 주식회사 포스코 벨트 트리퍼의 물레형 롤러
US6981580B2 (en) 2003-07-17 2006-01-03 Robert Bosch Gmbh Apparatus for rotating an article
JP4896525B2 (ja) * 2006-01-06 2012-03-14 株式会社ジオ ローラ装置
KR20120087453A (ko) * 2011-01-28 2012-08-07 금성에이스산업(주) 유니버설 캐스터
DE102011053903A1 (de) * 2011-09-23 2013-03-28 Zdenek Spindler Mecanumrad sowie Mecanumradfahrzeug
US9809056B1 (en) * 2015-11-26 2017-11-07 X Development Llc Roller assemblies for a holonomic base
US20210291587A1 (en) * 2017-07-27 2021-09-23 Beijing Orion Star Technology Co., Ltd. Omnidirectional ball wheel
KR101972666B1 (ko) * 2017-11-01 2019-04-25 창원대학교 산학협력단 힘 측정이 가능한 메카넘휠용 롤러 장치
JP7083767B2 (ja) * 2019-03-08 2022-06-13 本田技研工業株式会社 筒体装着装置及び筒体装着方法
JP7453027B2 (ja) 2020-03-18 2024-03-19 ナブテスコ株式会社 バレルユニット、ホイール、及び、駆動ユニット

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9248698B2 (en) 2009-10-23 2016-02-02 Rotacaster Wheel Ltd. Wheel frame
USD804766S1 (en) 2009-10-23 2017-12-05 Rotacaster Wheel Ltd Wheel
US10479136B2 (en) 2015-01-06 2019-11-19 Rotacaster Wheel Limited Wheel frame component

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000335726A (ja) 2000-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3726558B2 (ja) 全方向ローラ
TW211546B (ja)
WO2010052890A1 (ja) 摩擦式駆動装置及びそれを用いた全方向移動体
JP3421290B2 (ja) 全方向移動車用車輪
JPH09254838A (ja) 球体移動装置
WO2013081008A1 (ja) クロスローラー軸受
JP2020045098A (ja) 自在キャスター
FI94512C (fi) Kuulatasolaite
JP4894021B2 (ja) 回転体付き車輪
WO2019019362A1 (zh) 车辆及其全向轮
JP5994175B2 (ja) 回転体付車輪及び移動体
JP5994173B2 (ja) 回転体付車輪及び移動体
WO2019019363A1 (zh) 全向移动轮
JP3060381B2 (ja) 等速度三脚継手
CN219749397U (zh) 多片式万向轮
US20240077134A1 (en) Driving force transmission device and rotary mechanism
JPH0748017A (ja) 平面運動体の支持装置
JPS61200003A (ja) 搬送車の従動輪
JP2000335406A (ja) 摩擦駆動移送装置
JP6106348B2 (ja) 全方向移動車両
JP5763196B2 (ja) 旋回走行玩具
JP2023048963A (ja) キャスタ、及び走行体
JPH0781301A (ja) 無人走行車の車体支持装置
JPH06344704A (ja) 自在車輪及びその自在車輪を備えた搬送車
JP2003299888A (ja) 模型自動車のディファレンシャル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050919

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081007

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131007

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees