JP2003299888A - 模型自動車のディファレンシャル装置 - Google Patents

模型自動車のディファレンシャル装置

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JP2003299888A
JP2003299888A JP2002106325A JP2002106325A JP2003299888A JP 2003299888 A JP2003299888 A JP 2003299888A JP 2002106325 A JP2002106325 A JP 2002106325A JP 2002106325 A JP2002106325 A JP 2002106325A JP 2003299888 A JP2003299888 A JP 2003299888A
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spherical
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holes
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Hirotaka Hanaumi
煕卓 華産
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦リングの反り変形を無くし、球体群と
の摩擦抵抗の増大を阻止する模型自動車のディファレン
シャル装置を提供する。 【解決手段】 一端に車輪14を固定した車軸11にデ
フギヤ12を設け、デフギヤ12には球体嵌合孔13を
周方向一定間隔に配設し、各嵌合孔13に球体19を嵌
合し、球体群19の一方側には車軸11側に設けた摩擦
リング21を当接させ、他方側には車軸11に套嵌した
伝動スリーブ20に設けた摩擦リング26を当接させ、
伝動スリーブ20の他端に車輪15を固定し、伝動スリ
ーブ20をデフギヤ12側へ押圧し、摩擦リング21,
26を球体群19の両端部に夫々圧接してなるディファ
レンシャル装置であり、複数の球体嵌合孔13は、デフ
ギヤ12の中心から孔13の中心までの長さが異なる複
数種類の孔からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオコントロー
ル式模型自動車のディファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1はラジオコントロール式模型自動車
のシャシを示す平面図で、フレーム1の前部にステアリ
ング装置2が設けられ、このフレーム1の後部にはディ
ファレンシャル装置3が設けられている。ステアリング
装置2は、左右前車輪4,5を回転自在に支持する車軸
6,6の夫々一端部をフレーム1に水平旋回自在に枢着
すると共に、その枢着端部から夫々一体に延びたナック
ルアーム7,7と、モーター(図示せず)により回転駆
動されるステアリングシャフト8と一体に水平揺動する
揺動台9とをリンク10,10により夫々枢支連結し、
操縦者が保持する制御ボックス(図示省略)から発信さ
れる電波によりステアリングシャフト8の駆動モーター
を遠隔制御することによって、模型自動車を任意の方向
に進ませるようにしている。
【0003】ディファレンシャル装置3について、図2
及び図3を参照して説明すると、図3から分かるよう
に、一端部に左後車輪14(駆動輪)を固定した車軸1
1の中間部にディファレンシャルギヤ22(以降、デフ
ギヤ22と言う)が軸受16を介して回転自在に設けら
れ、このデフギヤ22は、図1に示すように、フレーム
1に設置された駆動用モーター17によって駆動される
駆動ギヤ18と噛合している。
【0004】デフギヤ22には、図3に示すように複数
の球体嵌合孔23が周方向一定間隔おきに配設され、各
球体嵌合孔23には図4に示すように球体19がその両
側面部を当該孔23の両端面から突出するように嵌合さ
れ、そしてこの球体群19…の一方側の突出部には車軸
11側に同心状に設けられた摩擦リング21が当接さ
れ、他方側の突出部には、車軸11に軸受24,25に
よって回転自在で軸方向移動自在に套嵌された伝動スリ
ーブ20の一端部に同心状に設けられた摩擦リング26
が当接される。この伝動スリーブ20の他端部には右後
車輪15が固定される。
【0005】一方の摩擦リング21は、車軸11に固定
用ビス31で固定された取付フランジ27の端面の環状
凹部27aに嵌合して取り付けられ、他方の摩擦リング
26は、伝動スリーブ20の一端部に一体形成された取
付フランジ部28の端面の環状凹部28aに嵌合して取
り付けられる。また、車軸11の他端側ねじ部11aに
は軸受25外端側にスペーサリング29を挟んで締付ナ
ット30が螺合され、この締付ナット30を締め付ける
ことによって、伝動スリーブ20を介して両摩擦リング
21,26が前記球体群19…の両側突出部に夫々圧接
される。尚、図2に示すように、左後車輪14は、車軸
11に固定用ビス32で固定されたブラケット33に取
り付けられる。
【0006】上記のような構成のディファレンシャル装
置3によると、模型自動車が直進走行する時は、左右の
後車輪14,15にかかる抵抗が等しいため、左右の後
車輪14,15は同じ回転数で回転する。即ち、この
時、デフギヤ22と、前記球体群19…と、摩擦リング
21,26と、取付フランジ27と、車軸11と、伝動
スリーブ20とが一体に回転し、従ってデフギヤ22の
回転は、摩擦リング21から取付フランジ27を介して
車軸11に伝わり、左後車輪14を回転させる一方、摩
擦リング26から伝動スリーブ20に車軸11に伝わっ
て、右後車輪15を左後車輪14と同じ回転数で回転さ
せる。
【0007】しかして、模型自動車を例えば右に旋回さ
せる時には、右後車輪15の転がり抵抗が大きくなり、
左側車輪14の転がり抵抗が小さくなるため、右側の摩
擦リング26は、球体群19…に対し摺接しながら右側
の後車輪15を減速させ、左側の摩擦リング21は、球
体群19…に対し摺接しつつ、右後の車輪15が減速し
た分だけ左後車輪14を増速させ、従ってこのような球
体群19…と摩擦リング21,26とによる差動作用に
よって左右後車輪14,15はスリップを起こすことな
く右方向に旋回できることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のディフ
ァレンシャル装置3では、図3から分かるように、デフ
ギヤ22に周方向一定間隔おきに配設される複数の球体
嵌合孔23は、デフギヤ22の中心Oから各孔23の中
心23oまでの長さRが同じで、各孔23の中心23o
が、デフギヤ22の中心Oをその円の中心とする半径R
の仮想円周C上に位置しているから、この複数の球体嵌
合孔23…に夫々嵌合された球体群19…は、その両側
突出部に夫々圧接状態で配置される摩擦リング21,2
6との接点が各側において夫々同じ円周上に位置し、こ
のため摩擦リング21,26を球体群19…の両側突出
部に押し付けていくと、摩擦リング21,26は、図4
に示すように球体群19…との接点部分から外側へ反り
変形し易く、球体群19…との摩擦抵抗が増大する。
【0009】従って、直線路を走行中の模型自動車が例
えば左にカーブする所定曲率の曲線路に入って旋回する
時、本来であれば、内輪である左後車輪14の回転数が
その曲線路の曲率に応じた例えば90rpmに減速さ
れ、外輪である右後車輪15の回転数が例えば110r
pmに減速されて的確に旋回走行するところを、前記摩
擦リング21,26の反り変形による球体群19…との
摩擦抵抗の増大により、内輪である左後車輪14の回転
数が例えば95rpm、外輪である右後車輪15の回転
数が105rpmとなって、内外輪共に適正に減速、加
速されず、これがために模型自動車は走行路から離脱し
てしまうようなことがある。
【0010】本発明は、上記の問題点に鑑み、摩擦リン
グ21,26の反り変形を無くして、球体群19…との
摩擦抵抗の増大を阻止するようにした模型自動車のディ
ファレンシャル装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
一端部に車輪14を固定した車軸11の中間部に、駆動
ギヤ18と噛合するディファレンシャルギヤ(以降、デ
フギヤと言う)12を回転自在に設け、このデフギヤ1
2には複数の球体嵌合孔13を周方向一定間隔おきに配
設して、各嵌合孔13に球体19をその両側面部が孔1
3の両端面から突出するように嵌合し、この球体群19
…の一方側の突出部には車軸11側に同心状に設けた摩
擦リング21を当接させ、他方側の突出部には、車軸1
1に回転自在で軸方向移動自在に套嵌した伝動スリーブ
20の一端部に同心状に設けた摩擦リング26を当接さ
せ、伝動スリーブ20の他端部には車輪15を固定し、
車軸11の他端部に螺合した締付ナット30を締め付け
ることにより、伝動スリーブ20を介して両摩擦リング
21,26を前記球体群19…の両端突出部に夫々圧接
し、模型自動車の旋回時に前記両車輪14,15の転が
り抵抗が異なると、球体群19…と摩擦リング21,2
6とによる差動作用によって抵抗の多い側の車輪を減速
させ、抵抗の少ない側の車輪を増速させるようにしたデ
ィファレンシャル装置であって、デフギヤ12に周方向
に配設される複数の球体嵌合孔13…は、デフギヤ12
の中心から孔13の中心までの長さが夫々異なる複数種
類の孔からなると共に、周方向に隣合う孔13,13ど
うしは互いに種類を異にしていることを特徴とする。
【0012】請求項2は、請求項1に記載の模型自動車
のディファレンシャル装置において、デフギヤ12に周
方向に配設される複数の球体嵌合孔13…は、デフギヤ
12の中心Oからの半径をRaとして、この半径Raの
円周Ca上に中心を有する第1孔13aと、デフギヤ1
2の中心Oからの半径が前記半径Raと異なるRbの円
周Cb上に中心を有する第2孔13bとの2種類の孔か
らなると共に、周方向に隣合う球体嵌合孔13,13の
一方は第1孔13a、他方の孔は第2孔13bからなる
ことを特徴とする。
【0013】請求項3は、請求項1又は2に記載の模型
自動車のディファレンシャル装置において、デフギヤ1
2には、内周側寄りの位置に複数の球体嵌合孔13…を
周方向一定間隔おきに配設すると共に、この内周側寄り
の複数の球体嵌合孔13…の外周側に複数の球体嵌合孔
43…を周方向一定間隔おきに配設してなることを特徴
とする。
【0014】請求項4は、請求項1〜3の何れかに記載
の模型自動車のディファレンシャル装置において、各球
体嵌合孔13又は43には内周面の一端側の直径方向2
箇所に凸曲面状の球体係止用小突起34,34を設け、
その内周面の他端側には前記一端側に設けられた小突起
34に対し周方向に90°位相を異にした位置の直径方
向2箇所に凸曲面状の球体係止用小突起35,35を設
けてなることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係るディファレンシャル
装置3の実施形態について、図1及び図2を参照しつつ
図5〜図8に基づいて説明する。そして、本発明のディ
ファレンシャル装置3は、ディファレンシャルギヤ12
(以降、デフギヤ12と言う)以外は従来構造と同じで
あるため、デフギヤ12以外の構成については説明をほ
とんど省略する。また、図2においては、従来のデフギ
ヤを示す符号22の後に本発明に係るデフギヤを示す符
号12を括弧で括って示し、また従来の球体嵌合孔を示
す符号23後に本発明に係るデフギヤを示す符号13を
括弧で括って示す。
【0016】図5は本発明に係るディファレンシャル装
置3のデフギヤ12を示すもので、このデフギヤ12
は、合成樹脂によって形成されたもので、半径方向中間
部には8つの球体嵌合孔13が周方向一定間隔おきに
(周方向に45°の位相間隔で)配設されている。図6
に示すように、各球体嵌合孔13には金属製の球体19
がその両側面部を孔13の両端面から突出した状態に嵌
合され、これら球体群19…の一方側の突出部には車軸
11側に同心状に設けられた摩擦リング21が圧接さ
れ、球体群19…の他方側の突出部には、車軸11に回
転自在で軸方向移動自在に套嵌された伝動スリーブ20
の一端部に同心状に設けられた摩擦リング26が圧接さ
れている。尚、図5には、デフギヤ12にその周方向一
定間隔おきに配設された球体嵌合孔13及び各球体嵌合
孔13に嵌合された球体19を実線で示すと共に、この
球体群19…に圧接される摩擦リング21,26を仮想
線で示している。
【0017】デフギヤ12に周方向に配設される複数の
球体嵌合孔13は、図5に示すように、デフギヤ12の
中心Oからの半径を例えばRaとしたとき、この半径R
aの円周Ca上に中心aを有する第1孔13aと、デフ
ギヤ12の中心Oからの半径が前記半径Raよりも若干
長いRbの円周Cb上に中心bを有する第2孔13bと
の2種類の孔からなると共に、周方向に隣合う球体嵌合
孔13,13の一方は第1孔13a、他方の孔は第2孔
13bからなるものである。尚、第1孔13aと第2孔
13bは同じ孔径である。
【0018】上記のように、デフギヤ12に周方向に配
設された複数の球体嵌合孔13が、半径Raの円周Ca
上に中心aを有する第1孔13aと、前記半径Raと異
なる半径Rbの円周Cb上に中心bを有する第2孔13
bとの2種類の孔からなる共に、隣合う球体嵌合孔1
3,13の一方が第1孔13a、他方の第2孔13bか
らなる構成によって、これら複数の球体嵌合孔1に嵌合
された球体群19…の左右各側に配置された各摩擦リン
グ21,26と球体群19…との接点が、前記半径Rb
と半径Raとの差(Rb−Ra)に相当する一定の幅を
もつ帯域Zに交互に位置することになるから、摩擦リン
グ21,26を前記球体群19…の両側突出部に対して
ある程度強く押し付けても、両摩擦リング21,26
は、図4に示す従来のデフギヤ22のように反り変形す
ることがなく、図6に示すように球体群19…の両側で
平行状態を維持する。
【0019】このように球体群19…の両側突出部に当
接する摩擦リング21,26に反り変形が生じないこと
から、模型自動車の旋回時に摩擦リング21,26と球
体群19…との間に大きな摩擦抵抗を生ずることがな
い。従って、直線路を走行中の模型自動車が例えば左に
カーブする所定曲率の曲線路に入って旋回する時、内輪
である左後車輪14の回転数は、その曲線路の曲率に応
じた例えば90rpmに減速されると共に、外輪である
右後車輪15の回転数もその曲線路の曲率に応じた例え
ば110rpmに増速され、これによって模型自動車は
走行路から離脱するようなことなく、その曲線路に沿っ
てスムーズに旋回しながら適正な走行を行うことができ
る。
【0020】図7は本発明に係るデフギヤ12の他の実
施形態を示すもので、(A)は正面図、(B)は(A)
のX−X線断面図である。このデフギヤ12では、内周
側寄りに8つの球体嵌合孔13…が周方向一定間隔おき
に配設され、この内周側寄りに配設された8つの球体嵌
合孔13…の外周側に、別の8つの球体嵌合孔43…が
周方向一定間隔おきに配設されている。
【0021】上記内周側寄りに配設された8つの球体嵌
合孔13…は、図5に示すデフギヤ12の8つの球体嵌
合孔13…と同じもので、半径Raの円周Ca上に中心
を有する第1孔13aと、前記半径Raと異なる半径R
bの円周Cb上に中心を有する第2孔13bとの2種類
の孔からなる共に、隣合う球体嵌合孔13,13の一方
が第1孔13a、他方の第2孔13bからなる。またこ
れら球体嵌合孔13…の外周側に配設された8つの球体
嵌合孔43…は、半径10Raの円周10Ca上に中心
を有する第1孔43aと、前記半径10Raと異なる半
径10Rbの円周10Cb上に中心を有する第2孔43
bとの2種類の孔からなる共に、隣合う球体嵌合孔4
3,43の一方が第1孔43a、他方の第2孔43bか
らなる。尚、第1孔13a、第2孔13b、第1孔43
a及び第2孔43bの各孔径を同じである。
【0022】このようにデフギヤ12に内周側とその外
周側とに夫々球体嵌合孔13…,43…が配設されてい
る場合には、内周側の球体嵌合孔13…は車輪の径が比
較的小さい模型自動車のデフギヤ12として使用され、
外周側の球体嵌合孔43…は車輪の径が比較的大きい模
型自動車のデフギヤとして使用される。従って、1種類
のデフギヤ12で2種類の模型自動車に使用することが
できる。
【0023】図8の(A)は球体嵌合孔13又は43の
拡大縦断面図、(B)は(A)の矢印Yから見た正面図
である。この図面から分かるように、球体嵌合孔13又
は43には内周面の一端側の直径方向2箇所に凸曲面状
の球体係止用小突起34,34が設けられ、その内周面
の他端側には前記一端側に設けられた小突起34に対し
周方向に90°位相を異にした位置の直径方向2箇所に
凸曲面状の球体係止用小突起35,35がを設けられて
いる。
【0024】ここで、デフギヤ12に設けられた球体嵌
合孔13,43の内径を3.20mm、その長さを2.
0 90mm、球体19の直径を3.17mmとすれ
ば、係止用小突起34,35の孔内周面からの突出高さ
は、0.1mm程度である。従って、デフギヤ12は合
成樹脂で形成されているから、球体嵌合孔13,43に
球体19を嵌合させるには、球体19を球体嵌合孔1
3,43の一端から押し込めば、一端側の小突起34,
34又は35,35が弾性変形して、球体19は、球体
嵌合孔13,43内に嵌まり込むと共に、球体19の両
側部が嵌合孔13,43の両端から若干突出した状態で
小突起34,34又は35,35によって的確に係止さ
れる。
【0025】以上の実施形態では、デフギヤ12に周方
向に配設される複数の球体嵌合孔13を、半径Ra又は
10Raの円周Ca又は10Ca上に中心aを有する第
1孔13a又は43aと、前記半径Ra又は10Raと
異なる半径Rb又は10Rbの円周Cb又は10Cb上
に中心bを有する第2孔13b又は43bとの2種類の
孔からなるものとしたが、3種類以上の孔からなるもの
としてもよい。但し、この実施形態で説明したような2
種類の孔からなるもので所期の目的を十分達成でき、し
かも2種類の孔からなるものの方がデフギヤの製作が容
易でコストも安くつく。
【0026】
【発明の効果】請求項1に係る発明のディファレンシャ
ル装置によれば、デフギヤに周方向に配設される複数の
球体嵌合孔が、デフギヤの中心から孔の中心までの長さ
を夫々異なる複数種類の孔からなると共に、周方向に隣
合う孔どうしが互いに種類を異にしているから、摩擦リ
ングの反り変形を無くして、球体群との摩擦抵抗の増大
を阻止でき、これによって直線路を走行中の模型自動車
が例えば左にカーブする所定曲率の曲線路に入って旋回
する時、内輪である左後車輪の回転数を、その曲線路の
曲率に応じた適正な回転数に減速できると共に、外輪で
ある右後車輪の回転数もその曲線路の曲率に応じた適正
な回転数に増速でき、これによって模型自動車は走行路
から離脱するようなことなく、その曲線路に沿ってスム
ーズに旋回しながら的確な走行を行わせることができ
る。
【0027】請求項2に係る発明のように、デフギヤに
周方向に配設される複数の球体嵌合孔が、デフギヤの中
心からの半径をRaとして、この半径Raの円周上に中
心を有する第1孔と、デフギヤの中心からの半径が前記
半径Raと異なるRbの円周上に中心を有する第2孔と
の2種類の孔からなると共に、周方向に隣合う球体嵌合
孔の何れか一方が第1孔、他方の孔が第2孔からなるも
のとすることにより、所期の目的を十分達成できると共
に、製作が容易で、コストも安くつく。
【0028】請求項3に係る発明のように、デフギヤに
は内周側寄りの位置に複数の球体嵌合孔を周方向一定間
隔おきに配設すると共に、この内周側寄りの複数の球体
嵌合孔の外周側に複数の球体嵌合孔を周方向一定間隔お
きに配設するようにすれば、1種類のデフギヤを2種類
の模型自動車に使用できるから、有効である。
【0029】請求項4に係る発明のように、各球体嵌合
孔に、内周面の一端側の直径方向2箇所に凸曲面状の球
体係止用小突起を設け、その内周面の他端側には前記一
端側に設けられた小突起に対し周方向に90°位相を異
にした位置の直径方向2箇所に凸曲面状の球体係止用小
突起を設けるようにすれば、球体を、小突起によって球
体嵌合孔内に的確に係止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 模型自動車のシャシを示す平面図である。
【図2】 同模型自動車におけるディファレンシャル装
置の拡大縦断面図である。
【図3】 従来のデフギヤを示す正面図である。
【図4】 従来のディファレンシャル装置の要部拡大断
面図である。
【図5】 本発明に係るディファレンシャル装置のデフ
ギヤを示す正面図である。
【図6】 本発明のディファレンシャル装置の要部拡大
断面図である。
【図7】 本発明に係るデフギヤの他の実施形態を示す
もので、(A)は正面図、(B)は(A)のX−X線断
面図である。
【図8】 (A)は球体嵌合孔の拡大縦断面図、(B)
は(A)の矢印Yから見た正面図である。
【符号の説明】
3 ディファレンシャル装置 11 車軸 12 デフギヤ 13 球体嵌合孔 14 左後車輪 15 右後車輪 19 球体 20 伝動スリーブ 21,26 摩擦リング 30 締付ナット 43 球体嵌合孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に車輪を固定した車軸の中間部
    に、駆動ギヤと噛合するディファレンシャルギヤ(以
    降、デフギヤと言う)を回転自在に設け、デフギヤには
    複数の球体嵌合孔を周方向一定間隔おきに配設して、各
    嵌合孔に球体をその両側面部が孔の両端面から突出する
    ように嵌合し、この球体群の一方側の突出部には車軸側
    に同心状に設けた摩擦リングを当接させ、他方側の突出
    部には、車軸に回転自在で軸方向移動自在に套嵌した伝
    動スリーブの一端部に同心状に設けた摩擦リングを当接
    させ、伝動スリーブの他端部には車輪を固定し、車軸の
    他端部に螺合した締付ナットを締め付けることにより、
    伝動スリーブを介して両摩擦リングを前記球体群の両端
    突出部に夫々圧接し、模型自動車の旋回時に前記両車輪
    の転がり抵抗が異なると、球体群と摩擦リングとによる
    差動作用によって抵抗の多い側の車輪を減速させ、抵抗
    の少ない側の車輪を増速させるようにしたディファレン
    シャル装置であって、デフギヤに周方向に配設される複
    数の球体嵌合孔は、デフギヤの中心から孔の中心までの
    長さが夫々異なる複数種類の孔からなると共に、周方向
    に隣合う孔どうしは互いに種類を異にしている模型自動
    車のディファレンシャル装置。
  2. 【請求項2】 デフギヤに周方向に配設される複数の球
    体嵌合孔は、デフギヤの中心からの半径をRaとして、
    この半径Raの円周上に中心を有する第1孔と、デフギ
    ヤの中心からの半径が前記半径Raと異なるRbの円周
    上に中心を有する第2孔との2種類の孔からなると共
    に、周方向に隣合う球体嵌合孔の一方は第1孔、他方の
    孔は第2孔からなる請求項1に記載の模型自動車のディ
    ファレンシャル装置。
  3. 【請求項3】 デフギヤには、内周側寄りの位置に複数
    の球体嵌合孔を周方向一定間隔おきに配設すると共に、
    この内周側寄りの複数の球体嵌合孔の外周側に複数の球
    体嵌合孔を周方向一定間隔おきに配設してなる請求項1
    又は2に記載の模型自動車のディファレンシャル装置。
  4. 【請求項4】 各球体嵌合孔には内周面の一端側の直径
    方向2箇所に凸曲面状の球体係止用小突起を設け、その
    内周面の他端側には前記一端側に設けられた小突起に対
    し周方向に90°位相を異にした位置の直径方向2箇所
    に凸曲面状の球体係止用小突起を設けてなる請求項1〜
    3の何れかに記載の模型自動車のディファレンシャル装
    置。
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