JP3726406B2 - 放射線画像撮影システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像情報を記録した蓄積性蛍光体シートから画像情報を読み取って、その画像情報をデジタル化し、フィルムなどの記録媒体に出力するシステムである放射線画像撮影システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線画像撮影システムは、放射線を人体などに照射し、その透過放射線を放射線画像情報として記録した蓄積性蛍光体シートから画像情報を読み取って、当該画像情報をデジタル化し、画像処理を行い、フィルムなどの記録媒体に出力するシステムである。
【0003】
放射線画像撮影システムで放射線画像の撮影を行う場合は、担当医や、体の部位や、撮影方向等の、多数の撮影条件の中から撮影条件を選択して、適正な撮影を行っている。従来の放射線画像撮影システムにおける、撮影条件の選択方法について以下に述べる。
【0004】
従来の放射線画像撮影システムにおいて、多数の撮影条件は複数のページに分類されており、ページ毎にCRTディスプレイ等のモニタに表示される。そして、「前ページ」ボタンや、「後ページ」ボタンによって、ページを前後に順に送ることにより、選択したい撮影条件を含むページを探し、当該ページのモニタに表示された撮影条件の中から当該撮影条件を選択する。
【0005】
また、撮影条件が非常に多数である場合は、撮影条件を整理するために、撮影条件を階層構造とした。そして、階層毎に選択肢による選択を行っていくことで、目的の撮影条件にたどりつくことができるというものである。
【0006】
次に、従来の放射線画像撮影システムにおける、予約と撮影の関係について以下に述べる。
【0007】
従来の放射線画像撮影システムにおいては、予約情報を入力手段によって放射線画像撮影システムに入力することにより、放射線画像撮影の検査の予約を行っている。尚、予約情報には、患者の名前や、前述した撮影条件が含まれることが多い。そして、入力済の予約情報の一覧である予約リストをモニタ等に表示させ、予約情報選択可能状態とし、当該予約リストの中から予約情報を選択した後に、キー操作により、モニタに撮影画面を表示し、撮影可能状態とする。そして、撮影後、キー操作により、再び予約情報選択可能状態に戻し、新たな予約情報の選択を行い、再び撮影を行うということを繰り返している。
【0008】
又、放射線画像撮影システムにおいては、画像データのデジタル化を利用して、1枚のフィルムに放射線撮影画像を複数画像記録する、マルチフォーマットを採用している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
放射線画像撮影システムでの、撮影条件の選択において、撮影条件を複数のページに分類し、ページを順に送ることにより、選択したい撮影条件を含むページを探し、当該ページのモニタに表示された撮影条件の中から当該撮影条件を選択する、という方法では、撮影条件が増えるにつれ、後の方のページに含まれる撮影条件を選択するときは、非常にキー操作を多く必要とし、迅速性に欠け、撮影条件を探すことも非常に面倒である。また、キー操作が多くなればなるほど誤った撮影条件を入力する可能性が増える。
【0010】
放射線画像撮影システムは病院などの医療現場で用いられるものであり、撮影後、即診断に用いたいなどの要望がある場合が数多くあり、システム全体に迅速性が要求される。また、放射線画像撮影システムを集団検診時において用いることもあり、そのような場合にはさらなる迅速性が要求される。
【0011】
したがって、撮影条件の選択をより短時間で行えるようにする必要がある。また、放射線は人体に有害なものであるため、撮影の失敗による再撮影は極力避ける必要がある。したがって、キー操作を少なくすることにより、誤った撮影条件を入力する可能性を減少させる必要がある。
【0012】
また、撮影条件を階層構造とし、階層毎に選択肢の中から選択を行っていくことで、目的の撮影条件にたどりつく、という方法では、撮影条件が多数になれば、それに伴い階層も増加し、キー操作の数も増える。また、放射線画像撮影システムにおける撮影条件は、撮影条件によって選択頻度に非常に差があり、非常によく選択されるものと、殆ど選択されないものとがある。しかし、撮影条件を階層構造にした場合は、撮影条件を選択する際に、選択頻度に関係なく、必ず一定の数だけのキー操作を必要とするため、非常によく選択される撮影条件を選択する場合と、殆ど選択されない撮影条件を選択する場合で、要する時間にほとんど差がないという問題がある。
【0013】
次に、撮影後、撮影可能状態(撮影モード)から、キー操作により再び予約情報選択可能状態(予約情報選択モード)に戻し、新たな予約情報の選択を行うという方法では、撮影の度に、キー操作を行い、予約情報選択可能状態にしなければならず、迅速性、情報の入力の正確性という点から問題がある。特に大病院などで、本システムを用いる場合、予約数及び撮影数が多量となるため、迅速性に欠けるという問題がより顕著になる。また、前述したように、放射線画像撮影システムにおいて、迅速性、情報の入力の正確性に欠けるという問題は非常に大きな問題である。
【0014】
しかし、キー操作を省くために、1撮影毎に、撮影後自動的に予約情報選択可能状態にするという方法が考えられるが、この方法にも問題がある。例えば、一人の患者について複数回撮影を行う(これを、「1検査」とする)際に、1撮影毎に、撮影後自動的に予約情報選択可能状態になってしまうので、いちいちキー操作により撮影可能状態にして再び同一検査にかかる撮影を行わなければならないので、迅速性に欠けるという問題がある。
【0015】
次に、1枚のフィルムに複数の画像を記録するマルチフォーマットを設定した際には、従来の放射線画像撮影システムにおいて、以下のような問題がある。
【0016】
マルチフォーマットで、1枚のフィルムに2つの画像を記録する設定をしている場合に、1検査が1回の撮影で終了したときは、画像が1つしか得られないため、同じフィルムに記録するための2つ目の画像を得るまで、画像がフィルムに出力されず、キー操作により強制出力を指示しない限り、検査が終了しているのにいつまでもフィルムが記録手段で出力されないということが起こる。
【0017】
また、同様に、1枚のフィルムに2つの画像を記録する設定をしている場合に、1回の撮影をした後に、システムを立ち下げる場合は、画像が1つしか得られないため、同じフィルムに記録するための2つ目の画像を得るまで、画像がフィルムに出力されず、フィルムが記録手段で出力されないままシステムが立ち下げられてしまう、ということが起こる。撮影後、フィルムに画像が記録されない状態で、システムを立ち下げる場合は、立ち下げる前にキー操作を行わないと、システムの記録手段から画像を記録したフィルムが排出されず、残されたままとなる。
【0018】
また、複数の画像を1枚のフィルムに記録しようとする際に、各画像同士のフォーマットが不適合で、画像同士が重なってしまったり、画像がフィルムからはみだしてしまったりすると判断された場合、キー操作を行わないかぎり、画像を記録したフィルムが記録手段から排出されないという問題がある。
【0019】
以上のような場合に、キー操作を行わないと排出されないのでは、迅速性において問題がある。迅速性に欠けるというのは、前述したように、放射線画像撮影システムにおいては大きな問題となる。
【0020】
また、1の検査に係る画像と、他の検査に係る画像が同一のフィルムに記録されることは、誤診を招く可能性が高くなるため好ましくない。そういった点からも、1の検査が終了したにも係わらず、フィルムが記録手段で出力されないという状態になるのは好ましくない。
【0021】
また、1フィルムに記録する複数の画像をまとめて記録する方式ではなく、1画像毎にフィルムに記録を行っている場合には、システムの立ち下げ時に、潜像を記録したフィルムが記録手段から排出されないと、特に銀塩フィルムの場合、処理が行われず、長時間システムの記録手段内に残されておかれる状態となるため、潜像が劣化する可能性もあり、高画質を要求する医療分野などで用いられる放射線画像撮影システムにおいて好ましくない。
【0022】
本発明は、これらの問題点を鑑み成されたものである。したがって、本発明の第1の目的は、放射線画像撮影システムにおいて、撮影条件が増加しても、撮影条件を選択する際のキー操作の手間の増大を抑えることができ、さらに使用頻度によって、撮影条件を選択する際のキー操作の量に差をつけることができ、使用頻度の高い撮影条件は、少ないキー操作で選択することができる放射線画像撮影システムを提供することである。
【0023】
本発明の第2の目的は、放射線画像撮影システムにおいて、キー操作を行わなくても、1撮影毎ではなく、1検査終了後に自動的に予約情報選択可能状態に切り替わり、迅速に多量の撮影を行うことができる放射線画像撮影システムを提供することである。
【0024】
本発明の第3の目的は、放射線画像撮影システムにおいて、マルチフォーマットを採用する場合に、キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、検査の終了時、システムの立ち下げ時、又は複数画像間のフォーマットが不適合である場合に、画像を記録したフィルムを自動的に確実に排出することで、放射線画像記録の確実性、迅速性が向上した放射線画像撮影システムを提供することである。
【0025】
また、重なったり、はみでたりした不良画像を記録せずに、適切な画像の記録を行うことができる放射線画像撮影システムを提供すること、及び、1の検査と他の検査に係る画像が同一のフィルムに記録されることを防止する放射線画像撮影システムを提供することも本発明の目的である。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は以下に示す特許請求の範囲の請求項1により達成される。
(請求項1) 予約情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された前記予約情報の中から放射線画像撮影を行う予約情報を選択する予約情報選択手段と、
前記予約情報選択手段により選択された前記予約情報に基づいて放射線画像撮影を行う撮影手段とを有し、
予約情報選択可能状態である予約情報選択モードにおいて、前記予約情報選択手段により
前記予約情報を選択することが可能であり、
撮影可能状態である撮影可能モードにおいて、前記予約情報選択手段により選択された前記予約情報に基づいて前記撮影手段による放射線画像撮影を行うことができる放射線画像撮影システムにおいて、
前記予約情報選択モードにて、前記入力手段により入力された前記予約情報の中から前記予約情報選択手段により予約情報を選択するための表示と、
前記撮影可能モードにて、選択された予約情報に基づく撮影条件とを表示する
表示手段を有し、
前記表示手段の表示は、
前記予約情報選択手段による前記予約情報の選択の終了により、前記予約情報選択モードから前記撮影可能モードに遷移し、
前記予約情報選択手段により選択された前記予約情報に基づく全ての撮影が完了するまでは、前記撮影可能モードを維持し、撮影の完了により、前記予約情報選択モードに遷移することを特徴とする放射線画像撮影システム。
1検査に係る全ての放射線画像撮影を終了するまでは、撮影可能状態を継続し、1検査に係る全ての放射線画像撮影を終了すると、前記撮影可能状態から、予約情報選択可能状態となるので、放射線画像撮影システムにおいて、キー操作を行わなくても、1撮影毎ではなく、1検査終了後に予約情報選択可能状態に遷移可能となり、迅速に多量の撮影を行うことが可能となる。
特に大病院などで、本システムを用いる場合、予約数及び撮影数が多量となるため、迅速性優れる本発明の効果がより顕著なものとなる。
【0027】
本発明における好ましい態様として、下記1〜19も挙げることができる。
〔1〕『放射線画像撮影を行う際の条件を示す複数の撮影条件の少なくとも1部を表示させ、前記表示を上下又は左右方向にスクロールすることにより、全ての前記複数の撮影条件を表示することが可能である表示手段と、
前記表示手段に表示された前記複数の撮影条件の中から前記撮影条件を選択する撮影条件選択手段と、
前記撮影条件選択手段により選択された前記撮影条件に基づいて撮影を行う撮影手段とを有する放射線画像撮影システムにおいて、
前記複数の撮影条件の少なくとも1部は、その撮影条件へとジャンプして前記表示手段に表示するためのマークデータを付与されており、
前記マークデータを指定するマークデータ指定手段を有し、
前記マークデータ指定手段によって、前記マークデータを指定することにより、指定された前記マークデータに係る前記撮影条件にジャンプして、指定された前記マークデータに係る前記撮影条件を前記表示手段に表示することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
撮影条件にマークデータを付与し、マークデータを指定することにより、指定されたマークデータに係る撮影条件にジャンプして、表示手段に表示することにより、放射線画像撮影システムにおいて、撮影条件が増加しても、メニューを階層構造にした場合に比して、撮影条件を選択する際のキー操作の手間の増大を抑えることができ、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。さらに使用頻度によって、撮影条件を選択する際のキー操作の量に差をつけることができ、使用頻度の高い撮影条件は、少ないキー操作で選択することができるようになるため、撮影条件の種類が多量な場合にも、メニューを階層構造にした場合に比して、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。また、放射線画像撮影の撮影条件は撮影条件毎の使用頻度の差が非常に大きいため、この効果がより顕著なものとなる。
【0028】
したがって、放射線画像撮影のサイクルを迅速化することが可能となり、診断効率の向上、集団検診時の撮影効率の向上等を図ることができる。
【0029】
また、キー操作を少なくすることにより、誤った撮影条件を入力する可能性を減少させ、撮影の失敗による再撮影を減少させることができ、人体に有害な放射線を再度、同一の被検査者に照射する確率が減少する。
【0030】
〔2〕『放射線画像撮影を行う際の条件を示す複数の撮影条件を複数ページに分け、前記複数の撮影条件を1ページ毎に1画面に表示させ、前記ページを順送りまたは順戻しすることにより、全ての前記複数の撮影条件を表示することが可能である表示手段と、
前記表示手段に表示された前記複数の撮影条件の中から前記撮影条件を選択する撮影条件選択手段と、
前記撮影条件選択手段により選択された前記撮影条件に基づいて撮影を行う撮影手段とを有する放射線画像撮影システムにおいて、
前記撮影条件の少なくとも1部に、その撮影条件へとジャンプして前記表示手段に表示するためのデータであるマークデータが付与されており、
前記マークデータを指定するマークデータ指定手段を有し、
前記マークデータ指定手段によって、前記マークデータを指定することにより、指定された前記マークデータに係る前記撮影条件を有するページにジャンプして、指定された前記マークデータに係る前記撮影条件を前記表示手段に表示することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
撮影条件にマークデータを付与し、マークデータを指定することにより、指定されたマークデータに係る撮影条件にジャンプして、表示手段に表示することにより、放射線画像撮影システムにおいて、撮影条件が増加しても、メニューを階層構造にした場合に比して、撮影条件を選択する際のキー操作の手間の増大を抑えることができ、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。さらに使用頻度によって、撮影条件を選択する際のキー操作の量に差をつけることができ、使用頻度の高い撮影条件は、少ないキー操作で選択することができるようになるため、撮影条件の種類が多量な場合にも、メニューを階層構造にした場合に比して、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。また、放射線画像撮影の撮影条件は撮影条件毎の使用頻度の差が非常に大きいため、この効果がより顕著なものとなる。
【0031】
したがって、放射線画像撮影のサイクルを迅速化することが可能となり、診断効率の向上、集団検診時の撮影効率の向上等を図ることができる。
【0032】
また、キー操作を少なくすることにより、誤った撮影条件を入力する可能性を減少させ、撮影の失敗による再撮影を減少させることができ、人体に有害な放射線を再度、同一の被検査者に照射する確率が減少する。
【0033】
〔3〕『放射線画像撮影を行う際の条件を示す複数の撮影条件を複数ページに分け、前記複数の撮影条件を1ページ毎に1画面に表示させ、前記ページを順送りまたは順戻しすることにより、全ての前記複数の撮影条件を表示することが可能である表示手段と、
前記表示手段に表示された前記複数の撮影条件の中から前記撮影条件を選択する撮影条件選択手段と、
前記撮影条件選択手段により選択された前記撮影条件に基づいて撮影を行う撮影手段とを有する放射線画像撮影システムにおいて、
前記ページの少なくとも1部に、その撮影条件へとジャンプして表示手段に表示するためのデータであるマークデータが付与されており、
前記マークデータを指定するマークデータ指定手段を有し、
前記マークデータ指定手段によって、前記マークデータを指定することにより、指定された前記マークデータに係る前記ページにジャンプして、指定された前記マークデータに係る前記ページを前記表示手段に表示することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
ページにマークデータを付与し、マークデータを指定することにより、指定されたマークデータに係るページにジャンプして、表示手段に表示することにより、放射線画像撮影システムにおいて、撮影条件が増加しても、メニューを階層構造にした場合に比して、撮影条件を選択する際のキー操作の手間の増大を抑えることができ、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。さらに使用頻度によって、撮影条件を選択する際のキー操作の量に差をつけることができ、使用頻度の高い撮影条件は、少ないキー操作で選択することができるようになるため、撮影条件の種類が多量な場合にも、メニューを階層構造にした場合に比して、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。また、放射線画像撮影の撮影条件は撮影条件毎の使用頻度の差が非常に大きいため、この効果がより顕著なものとなる。
【0034】
したがって、放射線画像撮影のサイクルを迅速化することが可能となり、診断効率の向上、集団検診時の撮影効率の向上等を図ることができる。
【0035】
また、キー操作を少なくすることにより、誤った撮影条件を入力する可能性を減少させ、撮影の失敗による再撮影を減少させることができ、人体に有害な放射線を再度、同一の被検査者に照射する確率が減少する。
【0036】
〔4〕『前記マークデータの中から初期設定マークデータを指定することにより、指定された前記初期設定マークデータに係る前記撮影条件を、撮影条件として自動的に選択する1〜3のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
初期設定マークデータを指定し、初期設定マークデータに係る撮影条件を撮影条件として自動的に選択するという構成により、複数の放射線画像撮影を同一の撮影条件で行う場合や、同一の撮影条件で放射線画像撮影を行う事が非常に多い場合に、一々撮影条件を選択しなくても、所望の撮影条件で撮影が行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0037】
〔5〕『前記複数の撮影条件の中から、初期設定撮影条件を指定することにより、指定された前記初期設定撮影条件を、撮影条件として自動的に選択する1〜4のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
初期設定撮影条件を指定し、初期設定撮影条件を撮影条件として自動的に選択するという構成により、複数の放射線画像撮影を同一の撮影条件で行う場合や、同一の撮影条件で放射線画像撮影を行う事が非常に多い場合に、一々撮影条件を選択しなくても、所望の撮影条件で撮影が行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0038】
〔6〕『最も最近に選択した前記マークデータを、前記初期設定マークデータとし、前記初期設定マークデータに係る前記撮影条件を、撮影条件として自動的に選択する1〜5のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
最も最近に選択したマークデータを、初期設定マークデータとし、初期設定マークデータに係る撮影条件を撮影条件として自動的に選択するという構成により、複数の放射線画像撮影を同一の撮影条件で行う場合に、一々撮影条件を選択しなくても、所望の撮影条件で撮影が行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0039】
〔7〕『最も最近に選択した前記撮影条件を、初期設定撮影条件とし、前記初期設定撮影条件を、撮影条件として自動的に選択する1〜6のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
最も最近に選択した撮影条件を、初期設定撮影条件とし、初期設定撮影条件を撮影条件として自動的に選択するという構成により、複数の放射線画像撮影を同一の撮影条件で行う場合に、一々撮影条件を選択しなくても、所望の撮影条件で撮影が行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0040】
〔8〕『前記マークデータの中から初期設定マークデータを指定することにより、指定された前記初期設定マークデータに係る前記撮影条件を、撮影条件を選択する際の初期表示として、前記表示手段に表示する1〜7のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
初期設定マークデータを指定し、初期設定マークデータに係る撮影条件を初期表示として表示するという構成により、複数の放射線画像撮影を同一の撮影条件で行う場合や、同一の撮影条件や同一のマークデータに係る撮影条件で放射線画像撮影を行う事が非常に多い場合に、撮影条件の選択がより効率的に行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0041】
〔9〕『前記複数の撮影条件の中から、初期設定撮影条件を指定することにより、指定された前記初期設定撮影条件を、撮影条件を選択する際の初期表示として、前記表示手段に表示する1〜8のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
初期設定撮影条件を指定し、初期設定撮影条件を初期表示として表示するという構成により、複数の放射線画像撮影を同一の撮影条件で行う場合や、同一の撮影条件や同一のマークデータに係る撮影条件で放射線画像撮影を行う事が非常に多い場合に、撮影条件の選択がより効率的に行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0042】
〔10〕『最も最近に選択した前記マークデータを、前記初期設定マークデータとし、前記初期設定マークデータに係る前記撮影条件を、撮影条件を選択する際の初期表示として前記表示手段に表示する1〜9のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
最も最近に選択したマークデータを、初期設定マークデータとし、初期設定マークデータに係る撮影条件を初期表示として表示するという構成により、同一の撮影条件や同一のマークデータに係る撮影条件で放射線画像撮影を行う事が非常に多い場合に、撮影条件の選択がより効率的に行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0043】
〔11〕『最も最近に選択した前記撮影条件を、前記初期設定撮影条件とし、前記初期設定撮影条件を、撮影条件を選択する際の初期表示として前記表示手段に表示する1〜10のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
最も最近に選択した撮影条件を、初期設定撮影条件とし、初期設定撮影条件を初期表示として表示するという構成により、同一の撮影条件や同一のマークデータに係る撮影条件で放射線画像撮影を行う事が非常に多い場合に、撮影条件の選択がより効率的に行えるので、迅速かつ確実に撮影条件の選択を行うことが可能となる。
【0047】
〔12〕『放射線画像撮影を行い、得られた画像を1の記録媒体に複数記録することができる記録手段を有する放射線画像撮影システムにおいて、
1の検査は、1又は複数の前記放射線画像撮影からなり、
前記1の検査が終了し、前記1の検査に係る放射線画像撮影により得られた画像を1又は複数の記録媒体に記録した後に、
前記1の検査に係る放射線画像撮影により得られた画像を記録した前記1又は複数の記録媒体に、画像を記録できる領域がまだ存在していても、前記1の検査とは異なる他の検査に係る放射線画像撮影により得られた画像を記録せずに、前記1の検査に係る放射線画像撮影により得られた画像を記録した前記1又は複数の記録媒体を記録手段から排出することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
〔13〕『1の検査は、同一の被撮影者に係る1又は複数の前記放射線画像撮影からなる12に記載の放射線画像撮影システム。』
マルチフォーマット設定時に、1の検査に係る放射線画像撮影により得られた画像を1又は複数のフィルムなどの記録媒体に記録した後に、まだその記録媒体に画像を記録できる領域がまだ存在していても、他の検査に係る放射線画像撮影により得られた画像を記録せずに、記録手段から排出することにより、1の検査に係る画像と、他の検査に係る画像が同一のフィルムに記録されることがなくなり、1の検査に係る画像と、他の検査に係る画像が同一のフィルムにあることによって引き起こされる誤診がなくなる。
【0048】
また、キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、検査の終了時、に、画像を記録したフィルムを自動的に確実に排出することで、検査が終了しているのにいつまでもフィルムが記録手段で出力されないということがなくなり、放射線画像記録の確実性、迅速性が向上する。
【0049】
〔14〕『放射線画像撮影を行い、得られた画像を1の記録媒体に複数記録することができる記録手段を有する放射線画像撮影システムにおいて、
前記放射線画像撮影システムにシステム終了を指示した際に、前記記録手段に記録媒体が存在する場合に、前記記録媒体を前記記録手段から排出し、
前記排出後、放射線画像撮影システムを終了することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
マルチフォーマット設定時に、システム終了を指示した際に、記録手段にまだ記録媒体が存在している場合に、その記録媒体を記録手段から排出してからシステムを終了することにより、システムの記録手段から画像を記録したフィルムが排出されず、残されたままとなることがなくなる。
【0050】
キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、システムの立ち下げ時に、画像を記録したフィルムを自動的に確実に排出することで、放射線画像記録の確実性、迅速性が向上する。
【0051】
フィルムに2つの画像を記録する設定をしている場合に、1回の撮影をした後に、システムを立ち下げる場合は、画像が1つしか得られないため、同じフィルムに記録するための2つ目の画像を得るまで、画像がフィルムに出力されず、フィルムが記録手段で出力されないままシステムが立ち下げられてしまう、ということが起こる。撮影後、フィルムに画像が記録されない状態で、システムを立ち下げる場合は、立ち下げる前にキー操作を行わないと、システムの記録手段から画像を記録したフィルムが排出されず、残されたままとなる。
【0052】
〔15〕『前記放射線画像撮影システムにシステム終了を指示した際に、前記記録手段に記録媒体が存在し、前記記録手段において前記記録媒体に画像を記録している場合には、前記画像の記録の終了後、前記記録媒体を前記記録手段から排出し、
前記記録手段において前記記録媒体に画像を記録していない場合には、新たな画像を記録せずに、前記記録媒体を前記記録手段から排出し、
前記排出後、放射線画像撮影システムを終了する14に記載の放射線画像撮影システム。』
マルチフォーマット設定時に、システム終了を指示した際に、記録手段でまだ記録媒体に記録を行っている場合に、その記録の終了後、記録媒体を記録手段から排出してからシステムを終了することにより、画像の記録途中でシステムが終了されるということがなくなり、システムの記録手段から画像を記録したフィルムが排出されず、残されたままとなることがなくなる。
【0053】
キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、システムの立ち下げ時に、画像記録後、フィルムを自動的に確実に排出することで、放射線画像記録の確実性、迅速性が向上する。
【0054】
〔16〕『放射線画像撮影を行い、得られた画像を1の記録媒体に複数記録することができる記録手段を有する放射線画像撮影システムにおいて、
前記放射線画像撮影システムにシステム終了を指示した際に、前記システム終了前に行った放射線画像撮影に係る画像であって、まだ前記記録手段によって記録媒体に記録されていない未記録画像が存在する場合には、前記記録手段によって1又は複数の記録媒体に全ての前記未記録画像を記録し、前記未記録画像を記録した全ての前記記録媒体を前記記録手段から排出し、
前記排出後、放射線画像撮影システムを終了することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
マルチフォーマット設定時に、システム終了を指示した際に、放射線画像撮影を行ったが、フィルムにはまだ記録していない未記録の画像がある場合に、未記録の画像を全て記録した後に、その記録媒体を記録手段から排出し、システムを終了することにより、未記録の画像をファイルしたままシステムが終了されるということがなくなる。
【0055】
また、キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、システムの立ち下げ時に、画像記録後、フィルムを自動的に確実に排出することで、放射線画像記録の確実性、迅速性が向上する。
【0056】
〔17〕『前記記録媒体が、感光性銀塩フィルムであり、
前記放射線画像撮影システムの前記記録手段が、露光により前記感光性銀塩フィルムに画像を潜像として記録する記録手段であり、
前記放射線画像撮影システムが、前記記録手段により画像を潜像として記録された前記感光性銀塩フィルムを現像処理する現像処理手段を有しており、
前記放射線画像撮影システムにシステム終了を指示した際に、前記記録手段から排出された全ての前記記録媒体を、前記現像処理手段によって現像処理した後に放射線画像撮影システムを終了する14〜16のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
感光性銀塩フィルムを現像後排出することにより、感光性銀塩フィルムが、処理が行われず、長時間システムの記録手段内に残されておかれることによる、潜像が劣化を防止し、医療分野における高画質の要求に充分に対応できる。
【0057】
〔18〕『放射線画像撮影を行い、得られた画像を指定されたフォーマットに基づいて、1の記録媒体に複数記録することができる記録手段を有する放射線画像撮影システムにおいて、
1の記録媒体に記録しようとする複数の画像の中で、1の画像のフォーマットが他の画像のフォーマットと適合せず、前記1の記録媒体に前記複数の画像を正常に記録できない場合に、前記1の画像又は前記他の画像の一方を前記記録手段で前記1の記録媒体に記録した後に、前記1の記録媒体を前記記録手段から排出することを特徴とする放射線画像撮影システム。』
マルチフォーマット設定時に、フォーマットが不適合で1つの記録媒体に、ある画像と他の画像を記録できない場合に、どちらかの画像を記録したら、記録手段から記録媒体を排出することにより、重なったり、はみでたりした不良画像の記録を防止し、常に適切な画像の記録を行うことが可能となる。
【0058】
また、キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、システムの立ち下げ時に、画像記録後、フィルムを自動的に確実に排出することで、放射線画像記録の確実性、迅速性が向上する。
【0059】
〔19〕『前記記録媒体は感光性銀塩フィルムである12〜18のいずれかに記載の放射線画像撮影システム。』
記録媒体が感光性銀塩フィルムであるので、画像記録後、現像処理を行うことが必要であり、記録手段から排出されるサイクルが迅速なものとなることにより、現像処理のサイクルも迅速なものとなり、放射線画像記録の迅速性の向上という効果がより顕著である。
【0060】
〔用語の説明〕
本発明でいう、「放射線画像撮影システム」とは、被写体に放射線を照射して得られた画像をデジタル信号とし、当該画像のデジタル信号を用いて、被写体に放射線を照射して得られた画像のモニタへの表示や、画像処理や、記録媒体への記録等を行うことのできるシステムをいう。
【0061】
本発明でいう、「マークデータ」とは撮影条件の1部又は全部に付与するデータで、ある撮影条件へとジャンプして表示するポイントを指定するためのデータである。
【0062】
マークデータとしては、例えば、撮影条件の名称そのものや、撮影条件に付与された番号、ページ数、その撮影条件を使用する技師や、医師の名前、体の部位等が用いられる。
【0063】
撮影条件に付与されたマークデータを指定することにより、指定されたマークデータに係る撮影条件にジャンプして、その撮影条件が表示される。これにより、一々ページを順送りしたり、順戻ししたり、スクロールしたりすることによって撮影条件を探索する手間を省け、効率的に撮影条件の選択を行える。
【0064】
本発明でいう、「撮影条件を選択する際の初期表示」とは、放射線画像撮影システムにおいて、撮影条件を選択しうる状態以外の状態から、複数の撮影条件の中から撮影条件を選択しうる状態になった際に、放射線画像撮影システムの表示手段に最初に表示されるものをいう。例えば、放射線画像撮影システムを立ち上げた後、撮影条件を選択しうる状態になった際に、表示手段の最初の画面に表示される撮影条件又は分類項目であるとか、放射線画像撮影システムが、撮影可能状態等の撮影条件を選択しうる状態でない状態から、撮影条件を選択しうる状態になった際に、表示手段の最初の画面に表示される撮影条件又は分類項目等が挙げられる。
【0065】
本発明でいう、「1の画像のフォーマットが他の画像のフォーマットと適合せず、前記1の記録媒体に前記複数の画像を正常に記録できない場合」とは、1の画像と、他の画像とをそれぞれ指定されたフォーマットに基づいて1の記録媒体に記録しようとすると、1の画像と、他の画像とが重なってしまう場合、又は、1の記録媒体に、1の画像もしくは他の画像が書ききれなくなってしまう場合をいう。
【0066】
本発明でいう、「予約情報」とは、放射線画像撮影システムで放射線画像撮影を行う前に入力しておく情報であり、基本的に1の放射線画像撮影につき、1の予約情報を入力することが必要である。1の予約情報を入力して、すぐに当該予約情報に係る放射線画像撮影を行うことも可能である。
【0067】
予約情報は、被撮影者(患者等)の氏名や性別、年齢、放射線画像撮影をする際の撮影条件、ID番号等を含んでいることが好ましい。
【0068】
本発明でいう、「システム終了」とは放射線画像撮影システムの電源を落とすことをいう。但し、予備電源や、放射線画像撮影システムの1部が昼夜電源を入れ続けておかなければならない部分であるときに、それらの部分の電源がついていてもよい。
【0069】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に関する実施の形態の例を示すが、本発明はこれらに限定されない。また、以下の実施形態は、本発明の好ましい例を示すもので、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0070】
(共通事項)
最初に放射線画像撮影システムの概要について、図1を用いて説明する。
【0071】
図1は、放射線画像撮影システムの概略説明図を示している。
【0072】
放射線画像撮影システム100において、X線管等からなるX線照射装置1から照射されるX線は被撮影者2を透過して放射線画像変換パネル3に照射される。この放射線画像変換パネル3は、輝尽性蛍光体層を有しており、この蛍光体にX線が照射されると、そのX線のエネルギーの一部が、その照射量に応じて輝尽性蛍光体に潜像として蓄積される。以上のようにして、放射線画像撮影システム100の撮影手段であるX線照射装置1と放射線画像変換パネル3によって放射線画像撮影が行われる。そして、潜像としてX線のエネルギーを保持する放射線画像変換パネル3に、励起光照射装置4により可視光や赤外光等の励起光を照射すると、放射線画像変換パネル3は、輝尽性蛍光体が蓄積したX線のエネルギー量に応じて輝尽発光する。これにより、放射線画像変換パネル3は蓄積されたエネルギーに比例した輝尽発光を生じる。この発光光がフィルタ5を介して光電変換器6に入力され、光電変換器6は当該光信号を発光強度に比例する電圧信号に変換してA/D変換器7に出力する。
【0073】
このA/D変換器7は、入力された電圧信号をデジタル画像信号データに変換して、コントローラ8に出力する。コントローラ8は、CRT38、キーボード37、レーザーイメージャー9等と接続されている。コントローラ8は、前記デジタル画像信号データをメモリに記録させるとともに、CRT38での出力や、レーザーイメージャー9によるフィルム出力のためのデータ入出力制御を行い、又、キーボード37等の入力装置から入力した情報等に基づいて被写体の撮影条件の設定や画像処理を行う。その後、デジタル画像信号データは必要に応じて出力装置であるレーザーイメージャー9に転送される。
【0074】
また、コントローラ8には、ホストコンピュータや、遠隔から情報を入出力するための端末用コンピュータ101を接続するようにしてもよい。
【0075】
尚、画像の読取が終了した放射線画像変換パネル3に消去光源10から消去光を照射することにより、潜像を完全に消去し、当該放射線画像変換パネル3を繰り返して使用することができる。
【0076】
また、レーザーイメージャーや端末用コンピュータ101を含めたものまでを、放射線画像撮影システムとしてもよいし、レーザーイメージャーや端末用コンピュータ101を含めないものを、放射線画像撮影システムとしてもよい。
【0077】
次に、この放射線画像撮影システム100を用いて撮影を行う際の基準となる手順の流れを、図2を用いて説明する。図2は、本放射線画像撮影システム100を用いて撮影を行う場合の手順の流れの1例を示したフローチャートである。
【0078】
放射線画像撮影システム100を立ち上げると、まず、メニューモードとなり、コントローラ8のCRTにメニュー画面(図示せず)が表示される(S1)。このメニューモードにおいて予約情報入力モードを選択する。選択はコントローラ8のキーボード37やCRT38に設けたタッチパネルから行う(S2)。
【0079】
メニューモードにおいて予約情報入力モードを選択すると、予約情報入力モードとなり、CRT38には予約情報入力画面が表示される(S3)。そこで、予約情報を入力する(S4)。予約情報とは、放射線画像撮影システム100で放射線画像撮影をする予約をする際に入力する情報であり、基本的に1の放射線画像撮影につき1の予約情報を入力することが必要である。被撮影者(患者等)の氏名や、性別、年齢、放射線画像撮影をする際の撮影条件、ID番号等が予約情報に含まれていることが好ましい。予約情報の入力は、放射線画像撮影システム100のコントローラ8のキーボード37やCRT38に設けたタッチパネルから行う。
【0080】
そして、1の予約情報を入力した後、他の予約情報は入力せずに、コントローラ8のキーボード37やCRT38に設けたタッチパネルによって撮影を指示する(S5)。
【0081】
撮影の指示を受けると、撮影モードとなり、放射線画像撮影システム100において、S5において入力された予約情報に基づいて撮影が行われる(S6)。
【0082】
尚、撮影後、自動的に画像がレーザーイメージャー9でフィルムに記録されるように設定しておいてもよいし、プリントの指示を受けることによって、フィルムに画像の記録が行われるようにしてもよい。
【0083】
以上が、この放射線画像撮影システム100を用いて撮影を行う際の基準となる手順の流れであるが、これは1つの予約情報を入力する度に撮影を行うものである。複数の予約情報を予め入力しておき、後に入力された複数の予約情報の中から撮影を行う予約情報を選択し、予約する手順については、後述する実施形態3において説明する。
【0084】
(実施形態1)
以下に、図3〜図5を用いて予約情報の1つである撮影条件の選択及び入力について説明する。
【0085】
図3は、本実施形態における撮影条件とページとマークデータの対応表を示した説明図であり、図4は、タッチパネルを設けたCRTに複数の撮影条件を表示した撮影条件選択画面の初期表示を示す図であり、図5は、他の撮影条件を表示した撮影条件選択画面を示す図である。
【0086】
図3を用いて、撮影条件とページとマークデータの対応について説明する。
【0087】
撮影条件とは、放射線画像撮影する際に考慮すべき条件であり、撮影条件を選択してその撮影条件に基づいて撮影することにより、適正な放射線画像撮影を行うことができる。本実施形態においては、数々の条件の組み合わせを1の撮影条件としている。数々の条件としては、例えば、撮影部位(肺野、腹部、頭部等)、撮影体位(立位、臥位等)、撮影方向(正面、側面)、患者の特徴(性別、年齢、体格等)、病名等が挙げられる。例えば、図4における撮影条件キー15A等を選択することにより、胸部を前から撮影する際に適正な条件の組み合わせが自動的に設定される。
【0088】
図3に示すように、撮影条件を表示手段において表示する際の各ページに各撮影条件が対応付けられている。例えば、第1ページ60Aと、胸部の前からの撮影12A、胸部の左からの撮影12B、腹部の前からの撮影12C、腹部の左からの撮影12Dとが対応付けられている。したがって、図4に示すようにCRT等に撮影条件を表示する際に、第1ページには、対応付けられている撮影条件である、胸部の前からの撮影12A、胸部の左からの撮影12B、腹部の前からの撮影12C、腹部の左からの撮影12Dとが撮影条件として表示される。
【0089】
そして、複数のページの中の一部は、マークデータと対応付けられる。図3においてマークデータと対応付けられているのは、第1ページ60A、第2ページ60B、第3ページ60C、第4ページ60D、第6ページ60Fである。例えば、第1ページに表示される撮影条件は山田技師がよく使用するものであるので、第1ページ60Aは山田技師というマークデータ11Aと対応付けられ、同様に第2ページ60Bは木村技師というマークデータ11Bと対応付けられ、第3ページ60Cは田中医師というマークデータ11Cとが対応付けられる。また、第4ページ60Dと第5ページ60Eの両ページに表示される撮影条件は鈴木技師がよく使用するものであり、本実施形態においては、第4ページ60Dのみが鈴木技師というマークデータ11Dと対応付けられる。そして、第6ページ60Fは中村技師というマークデータ11Eと対応付けられている。
【0090】
鈴木技師のように多くの撮影条件を必要とし、1ページに表示しきれず、複数ページにわたる場合には、その先頭ページのみ「鈴木技師」というマークデータと対応付ければよい。
【0091】
尚、全ページをマークデータと対応付けするようにしてもよい。例えば、本実施形態において、第5ページ60Eも鈴木技師というマークデータ11Dと対応付けをするようにしてもよい。
【0092】
また、マークデータはデータの種類が特に限定されるものではない。例えば、本実施形態のように技師や医師をマークデータとしてもよいし、又は同じ体の部位に関する撮影条件を1ページ又は連続する複数ページに表示するような場合には体の部位をマークデータとしてもよい。また、ページ数そのものをマークデータとしてもよい。
【0093】
このような、マークデータとページと撮影条件とを対応付けたテーブルが、放射線画像撮影システム100のコントローラ8のメモリ等に記憶されている。尚、マークデータとページと撮影条件とを対応付けたテーブルの代わりに、マークデータのファイルにページを含ませ、ページのファイルに撮影条件を含ませ、当該ファイルを、コントローラ8のメモリ等に記憶させるようにしてもよい。
【0094】
以下に、表示手段にける撮影条件の表示について述べる。
【0095】
図4は、タッチパネルを設けたコントローラ8のCRT38に、複数の撮影条件を表示した撮影条件選択画面の初期表示を示す図である。
【0096】
撮影条件選択画面13には、表示中のページ数を示すページ表示70と、表示中のページに係る撮影条件を表示する撮影条件表示部50と、マークデータを指定するためのマークデータキー14と、システム終了つまり放射線画像撮影システムの立ち下げを指示する終了キー18と、メニューを選択するためのメニュー画面に戻るためのメニューキー19と、撮影条件表示部50のページを1つ前へ戻す前頁キー20と、撮影条件表示部50のページを1つ後ろへ送る後頁キー21とが表示されている。そして、マークデータキー14の中で、表示中の撮影条件に係るマークデータに係るマークデータキー(図4では「山田技師」)に色が付く、もしくは点滅する。
【0097】
撮影条件表示部50には、表示中のページに係る各撮影条件を撮影条件キー15A、15B、15C、15Dとして表示し、所望の撮影条件キーに触れることにより撮影条件を選択することができる。また、所望のマークデータキー14に触れることによりマークデータを指定することができる。したがって、本実施形態においてはCRT38が表示手段であり、撮影条件キーを表示した際のCRT38及びタッチパネルが撮影条件選択手段、マークデータ指定手段を兼ねている。
【0098】
また、終了キー18、メニューキー19、前頁キー20、後頁キー21、撮影条件キー15A、15B、15C、15Dは、CRT38の表示画面のそれぞれの該当部分に触れることにより、入力を行うことができる。
【0099】
放射線画像撮影システム100において、予約情報を入力する際や、撮影を支持する前に、CRTに表示されたメニュー画面(図示せず)で、撮影条件の選択を行う旨をタッチパネルから指示すると、コントローラから第1ページに係る撮影条件が読み出され、撮影条件選択時の初期表示として、第1ページに係る撮影条件の各撮影条件キー(胸部の前からの撮影15A、胸部の左からの撮影15B、腹部の前からの撮影15C、腹部の左からの撮影15D)を有する撮影条件選択画面13を表示する。
【0100】
撮影条件を選択する場合、まず、所望の撮影条件を撮影条件選択画面13に表示させる必要がある。そこで、前頁キー20、後頁キー21、及びマークデータキー14を用いて、所望の撮影条件を撮影条件選択画面13に表示させる。
【0101】
前頁キー20又は、後頁キー21によって、撮影条件表示部50のページを順に1ページずつ前へ戻したり、後へ送ることにより、所望の撮影条件を探し、撮影条件選択画面13に表示させることができる。しかし、1ページずつ送るこの方法では、撮影条件が多数の場合、撮影条件の探索が非常に面倒であり、困難である。
【0102】
そこで、マークデータキー14を用いて、所望の技師のマークデータを指定すると、指定したマークデータに係る先頭のページに一気にとんで、該マークデータに対応したページに係る撮影条件キーが表示される。したがって、所望の撮影条件を短時間で容易に撮影条件選択画面13に表示させることができる。
【0103】
例えば、本実施形態において、鈴木技師が前腕骨の前部から後部への撮影を行うために、撮影条件を選択する場合を考えてみる。
【0104】
第1の方法として、図4に示す撮影条件選択画面13の初期表示として第1ページを示している状態で後頁キー21に触れると、「木村技師」をマークデータとする第2ページに係る撮影条件が撮影条件表示部50に表示され、同様に続けて後頁キー21に触れることにより、「田中医師」をマークデータとする第3ページに係る撮影条件が撮影条件表示部に表示される。更にもう1度、後頁キー21に触れることにより、図5に示すように「鈴木技師」をマークデータとする第4ページに係る撮影条件が撮影条件表示部50Bに表示される。そして、撮影条件表示部50Bのうち所望の撮影条件キーである、「前腕骨の前部から後部への撮影」を示す撮影条件キー15Gに触れることにより、撮影条件の選択を行うことができる。
【0105】
一方、第2の方法としては、図4に示す撮影条件選択画面13の初期表示として第1ページを示している状態で、マークデータキー14の中の「鈴木技師」のキーに触れることにより、コントローラ8に記憶されている「鈴木技師」をマークデータとする第4ページに係る撮影条件が読み出され、図5に示す撮影条件選択画面13の撮影条件表示部50Bに、「鈴木技師」をマークデータとする第4ページに係る撮影条件が表示される。
【0106】
そして、「前腕骨の前部から後部への撮影」を示す撮影条件キー15Gに触れることにより、所望の撮影条件の選択を行うことができる。
【0107】
また、鈴木技師が「指骨の前部から後部への撮影」を撮影条件として選択したい場合は、図4に示す撮影条件選択画面13の初期表示として第1ページを示している状態で、マークデータキー14の中の「鈴木技師」のキーに触れ、撮影条件選択画面13に、図5の「鈴木技師」をマークデータとする第4ページに係る撮影条件を表示させた後に、後頁キー21に触れ、第5ページに係る撮影条件を表示させ、そこで「指骨の前部から後部への撮影」を示す撮影条件キーに触れることにより、所望の撮影条件の選択を行うことができる。
【0108】
以上のようにして撮影条件を選択することにより、撮影条件をスピーディーに選択することが可能となる。
【0109】
尚、初期表示に係るマークデータや初期表示に係る撮影条件を設定できるようにしてもよい。使用する頻度の高いマークデータ又は撮影条件を初期表示として予め設定しておけば、撮影条件選択画面13の初期表示に、使用する頻度の高いマークデータに係る撮影条件又は使用頻度の高い撮影条件が表示されるため、所望の撮影条件に到達するまでのキー操作を一層減らすことができ、操作の迅速化をより図ることができるため好ましい。
【0110】
また、最後に選択したマークデータや撮影条件が、次回の初期表示に係るマークデータや撮影条件として設定されるようにしてもよい。同一のマークデータや撮影条件を多く用いる場合に好適である。
【0111】
尚、撮影条件を指示せずに、放射線画像撮影を行う場合は、前述した方法で初期表示として設定した撮影条件、又は初期表示として設定したマークデータに係るページの先頭に表示される撮影条件を、自動的に当該放射線画像撮影の撮影条件として放射線画像撮影を行うようにしてもよい。同一撮影条件で多数の撮影を行わなければならない際に、予約情報を入力する際に撮影条件を一々入力しなくて済むので、予約情報の入力の簡略化を図ることができ、作業の迅速化を図ることができる。
【0112】
(実施形態2)
実施形態1のように、撮影条件をページ毎に分割せずに、撮影条件表示部を上下又は左右にスクロールさせることにより複数の撮影条件の表示を行わせるようにしてもよい。
【0113】
以下に、図6〜図8を用いて、撮影条件表示部を上下にスクロールさせて、所望の撮影条件を表示させ、選択する場合について説明する。
【0114】
図6は、本実施形態における撮影条件とマークデータの対応表を示した説明図であり、図7は、本実施形態におけるタッチパネルを設けたCRTに複数の撮影条件を表示した撮影条件選択画面の初期表示を示す図であり、図8は、本実施形態における他の撮影条件を表示した撮影条件選択画面を示す図である。
【0115】
図6を用いて、本実施形態における撮影条件とマークデータの対応について説明する。複数の撮影条件の一部と、マークデータ110A、B、C、D、Eとが対応付けられている。例えば、胸部や腹部に係る撮影条件は山田技師がよく使用するものであるので、その先頭の撮影条件となる「胸部における前部から後部への撮影」の撮影条件120Aと、山田技師というマークデータ110Aとが対応付けられており、同様に「頭蓋骨における前部から後部への撮影」の撮影条件120Bと木村技師というマークデータ110Bとが、もう1つの「胸部における前部から後部への撮影」の撮影条件120Cと田中医師というマークデータ110Cとが、「肩甲骨における前部から後部への撮影」の撮影条件120Dと鈴木医師というマークデータ110Dとが、「鎖骨における前部から後部への撮影」の撮影条件120Eと中村技師というマークデータ110Eとが、それぞれ対応付けられている。
【0116】
尚、全撮影条件をマークデータと対応付けるようにしてもよい。
【0117】
また、実施形態1と同様に、マークデータはデータの種類が特に限定されるものではない。例えば、本実施形態のように技師や医師をマークデータとしてもよいし、又は同じ体の部位に関する撮影条件を連続して表示するような場合には体の部位をマークデータとしてもよい。また、各撮影条件そのものをマークデータとしてもよい。
【0118】
このような、マークデータと撮影条件とを対応付けたテーブルが、放射線画像撮影システム100のコントローラ8のメモリ等に記憶されている。尚、マークデータと撮影条件とを対応付けたテーブルの代わりに、マークデータのファイルに撮影条件を含ませ、当該ファイルをコントローラ8のメモリ等に記憶させるようにしてもよい。
【0119】
以下に、表示手段にける撮影条件の表示について述べる。
【0120】
図7は、本実施形態におけるタッチパネルを設けたコントローラ8のCRT38に、複数の撮影条件を表示した撮影条件選択画面の初期表示を示す図である。
【0121】
撮影条件選択画面13には、表示中のページに係る撮影条件を表示する撮影条件表示部50Cと、マークデータを指定するためのマークデータキー14と、システム終了つまり放射線画像撮影システムの立ち下げを指示する終了キー18と、メニューを選択するためのメニュー画面に戻るためのメニューキー19と、画面を上下にスクロールするための上スクロールキー22、及び下スクロールキー23とが表示されている。そして、マークデータキー14の中で、表示中の撮影条件に係るマークデータに係るマークデータキー(図4では「山田技師」と「木村技師」)に色が付く、もしくは点滅する。
【0122】
撮影条件表示部50Cには、表示中のページに係る各撮影条件を撮影条件キー15I〜15Nとして表示し、所望の撮影条件キーに触れることにより撮影条件を選択することができる。また、撮影条件を選択する際に選択を行いやすくするために、撮影条件と対応付けられているマークデータ17A、17Bも撮影条件表示部50Cに表示している。また、所望のマークデータキー14に触れることによりマークデータを指定することができる。したがって、本実施形態においてはCRT38が表示手段であり、撮影条件キーを表示した際のCRT38及びタッチパネルが撮影条件選択手段、マークデータ指定手段を兼ねている。
【0123】
また、終了キー18、メニューキー19、上スクロールキー22、下スクロールキー23も、CRT38の表示画面のそれぞれの該当部分に触れることにより、入力を行うことができる。
【0124】
放射線画像撮影システム100において、予約情報を入力する際や、撮影を支持する前に、CRTに表示されたメニュー画面(図示せず)で、撮影条件の選択を行う旨をタッチパネルから指示すると、撮影条件選択時の初期表示として、最先頭の撮影条件である「胸部における前部から後部への撮影」の撮影条件キー15Iを含む、図7に示す撮影条件選択画面13を表示する。
【0125】
撮影条件を選択する場合、まず、所望の撮影条件を撮影条件選択画面13に表示させる必要がある。そこで、上スクロールキー22、下スクロールキー23、及びマークデータキー14を用いて、所望の撮影条件を撮影条件選択画面13に表示させる。
【0126】
上スクロールキー22、又は下スクロールキー23によって、撮影条件表示部50Cを上下にスクロールさせることにより、所望の撮影条件を探し、撮影条件選択画面13に表示させることができる。しかし、1行ずつスクロールするこの方法では、撮影条件が多数の場合、撮影条件の探索が非常に面倒であり、困難である。
【0127】
そこで、マークデータキー14を用いて、所望の技師のマークデータを指定すると、指定したマークデータに係る撮影条件に一気にとんで、該マークデータに係る撮影条件キーが表示される。したがって、所望の撮影条件を短時間で容易に撮影条件選択画面13に表示させることができる。
【0128】
例えば、本実施形態において、鈴木技師が前腕骨の前部から後部への撮影を行うために、撮影条件を選択する場合を考えてみる。
【0129】
第1の方法として、図7に示す撮影条件選択画面13の初期表示を示している状態で下スクロールキー23に触れ続けることにより、撮影条件表示部50を下スクロールさせ、図5に示すように「鈴木技師」をマークデータとする撮影条件が撮影条件表示部50Cに表示されるまでスクロールさせる。そして、撮影条件表示部50Cのうち所望の撮影条件キーである、「前腕骨の前部から後部への撮影」を示す撮影条件キー15Qが表示されたら、当該撮影条件キー15Qに触れることにより、撮影条件の選択を行うことができる。
【0130】
一方、第2の方法としては、図7に示す撮影条件選択画面13の初期表示を示している状態で、マークデータキー14の中の「鈴木技師」のキーに触れることにより、コントローラ8に記憶されている「鈴木技師」をマークデータとする撮影条件が読み出され、図8に示す撮影条件選択画面13の撮影条件表示部50Cに、「鈴木技師」をマークデータとする撮影条件が表示される。
【0131】
そして、「前腕骨の前部から後部への撮影」を示す撮影条件キー15Qに触れることにより、所望の撮影条件の選択を行うことができる。
【0132】
以上のようにして撮影条件を選択することにより、撮影条件をスピーディーに選択することが可能となる。
【0133】
尚、初期表示に係るマークデータや撮影条件を設定できるようにしてもよい。使用する頻度の高いマークデータや撮影条件を初期表示として予め設定しておけば、撮影条件選択画面13の初期表示に、使用する頻度の高いマークデータに係る撮影条件や、使用する頻度の高い撮影条件が表示されるため、所望の撮影条件に到達するまでのキー操作を一層減らすことができ、操作の迅速化をより図ることができるため好ましい。
【0134】
また、最後に選択したマークデータや撮影条件が、次回の初期表示に係るマークデータや撮影条件として設定されるようにしてもよい。同一のマークデータや撮影条件を多く用いる場合に好適である。
【0135】
尚、撮影条件を指示せずに、放射線画像撮影を行う場合は、前述した方法で初期表示として設定した撮影条件、又は初期表示として設定したマークデータに係る撮影条件を、自動的に当該放射線画像撮影の撮影条件として選択し、放射線画像撮影を行うようにしてもよい。同一撮影条件で多数の撮影を行わなければならない際に、予約情報を入力する際に撮影条件を一々入力しなくて済むので、予約情報の入力の簡略化を図ることができ、作業の迅速化を図ることができる。
【0136】
(実施形態3)
次に、図9〜図12を用いて、本放射線画像撮影システム100において、複数の予約情報を予め入力しておき、その中から1の検査に係る予約情報を選択し、その1の検査に係る放射線画像撮影が終了するまでの手順の流れについて説明する。
【0137】
1の検査とは、同一人に係る放射線画像撮影をまとめたものであり、複数回の放射線画像撮影を1の検査としても、1回の放射線画像撮影を1の検査としてもよい。
【0138】
図9は、複数の予約情報を予め入力しておき、その中から1の検査に係る予約情報を選択し、放射線画像撮影が終了するまでを示したフローチャートであり、図10は放射線画像撮影システムが予約情報選択モードである際に、CRTに表示される予約情報選択画面を示した図であり、図11は、その予約情報選択画面の他の例を示した図であり、図12は、放射線画像撮影システムが撮影モードである際に、CRTに表示される撮影画面を示した図である。
【0139】
まず、図9のフローチャートに基づいて、各ステップ毎に説明を行う。
【0140】
放射線画像撮影システム100を立ち上げると、まず、メニューモードとなり、コントローラ8のCRTにメニュー画面(図示せず)が表示される(S7)。このメニューモードにおいて予約情報入力モードを選択する。選択はコントローラ8のキーボード37やCRT38に設けたタッチパネルから行う(S8)。
【0141】
メニューモードにおいて予約情報入力モードを選択すると、予約情報入力モードとなり、CRT38には予約情報入力画面が表示される(S9)。尚、メニューモードにおいて予約情報選択モードを指示することも可能である。
【0142】
予約情報入力モードとなったら予約情報を入力する(S10)。予約情報の入力は、放射線画像撮影システム100のコントローラ8のキーボード37やCRT38に設けたタッチパネルから行う。入力された予約情報はコントローラ8に記憶される。
【0143】
予約情報の入力は、放射線画像撮影システム100のコントローラ8のキーボード37やCRT38に設けたタッチパネル等の入力手段から行ってもよいし、コントローラ8に情報を伝送することが可能である端末用コンピュータ101等の遠隔の入力手段から行うようにしてもよい。例えば、1の放射線画像撮影システムに対し、当該放射線画像撮影システムのコントローラに情報を伝送することが可能である放射線画像撮影の予約情報の入力手段として端末用コンピュータ101が複数あり、複数の診断場所にそれぞれ端末用コンピュータ101が設けられており、各々の端末用コンピュータ101から予約を行うことができる。
【0144】
そして、1の予約情報を入力した後、他の予約情報を入力する場合は、予約情報入力モードで予約情報の入力を続け、撮影を行う場合には、予約情報選択を指示する(S11)。
【0145】
予約情報選択を指示すると、放射線画像撮影システム100は、予約情報選択モード(予約情報選択可能状態)となり、コントローラ8に記憶されている予約情報を読み出し、図10に示すような、予約情報選択画面24をCRT38に表示する(S12)。
【0146】
本実施形態の予約情報選択モードにおける予約情報選択画面24には、既に入力されている予約情報を表示する予約情報表示部51と、システム終了つまり放射線画像撮影システムの電源を落とす指示をする終了キー18と、メニューを選択するためのメニュー画面に戻るためのメニューキー19と、予約情報表示部51のページを1つ前へ戻す前頁キー20と、予約情報表示部51のページを1つ後ろへ送る後頁キー21とが表示されている。また、予約情報表示部51は、各予約情報を表示する予約情報表示バー25A、25B、25C、25D、25E、25Fと、当該予約情報表示バーに表示される予約情報を選択するための予約情報選択手段である予約番号キー26とからなっている。尚、CRT38上にタッチパネルが設けられており、終了キー18、メニューキー19、前頁キー20、後頁キー21、予約番号キー26は、CRT38の表示画面のそれぞれの該当部分に触れることにより、入力を行うことができる。
【0147】
また、予約情報表示バー25A、25B、25C、25D、25E、25Fには、予約情報として、被撮影者を識別するためのID番号、被撮影者の氏名、性別、及び撮影条件が表示されている。1つ1つの予約情報表示バー25A、25B、25C、25D、25E、25Fは1回の撮影に対応しており、1検査として同一被撮影者を複数回撮影する場合も、1撮影毎に1つの予約情報表示バーに表示される。(例えば、25Cと25D、25Aと25E)
尚、図11に示すように、予約情報表示部51Bに、予約情報表示バー25G、25H、25I、25J、25K、25Lとともに、撮影回数表示部29を設け、同一被撮影者の撮影、つまり1検査に係る放射線画像撮影の予約情報は全てまとめて1つの予約情報表示バーに表示するようにしてもよい。
【0148】
予約情報選択モードとなり、予約情報選択画面24がCRT38に表示されたら、前頁キー20、後頁キー21を用いて、放射線画像撮影を行う予約情報を予約情報表示部51に表示させた後、所望の予約情報の予約番号キー26に触れることにより、予約情報選択画面24に表示されている予約情報の中から選択する(S13)。本実施形態では、被撮影者として、スズキタロウ氏(Suzuki
Taro)を指定する。
【0149】
尚、図10に示すような表示の場合、一人の被撮影者に係る1検査が、複数の撮影からなる場合に対応するために、複数の予約番号キー26を選択することができる。この場合、同一被撮影者に係る予約番号キー26以外の予約番号キーは、選択できないようにすることが好ましい。例えば、スズキタロウ氏に係る1番の予約番号キーを指定した後は、同じスズキタロウ氏に係る5番以外の予約番号キーを指定することを不可能にする。
【0150】
また、ある予約番号キーを選択すると、当該予約番号キーに対応する被撮影者と、被撮影者が同一である他の予約情報も自動的に選択されるようにしてもよい。例えば、スズキタロウ氏に係る1番の予約番号キーを指定すると、自動的に同じスズキタロウ氏に係る予約番号キー5番に係る予約情報も指定される。
【0151】
そして、予約情報選択画面24において、予約番号キー26により、放射線画像撮影を行う1もしくは複数の予約情報を選択した後に、予約情報選択画面24の撮影キー27に触れることにより、撮影を指示する(S14)。
【0152】
放射線画像撮影システムは、撮影の指示を受けると、撮影モード(撮影可能状態)となり、図10に示す撮影画面33をCRT38に表示し、撮影手段であるX線照射装置1からX線を被撮影者2に照射して、S13において選択された予約情報に基づいて放射線画像撮影を行う(S15)。
【0153】
本実施形態における撮影画面33には、撮影した放射線撮影画像を表示する撮影画像表示部30と、撮影を行う予約情報のうち、ID番号、被撮影者の氏名、性別、生年月日等を表示する予約情報表示部31と、撮影条件を表示する撮影条件表示部32と、システム終了つまりシステムの電源を落とす指示をする終了キー18と、メニューを選択するためのメニュー画面に戻るためのメニューキー19とが表示されている。尚、CRT38上にタッチパネルが設けられており、終了キー18、メニューキー19は、CRT38の表示画面のそれぞれの該当部分に触れることにより、入力を行うことができる。
【0154】
また、1検査が複数の撮影からなる場合は、撮影条件表示部32にそれぞれの撮影毎の撮影条件が表示される。本実施形態では、スズキタロウ氏は2回撮影を行うので、撮影条件が撮影条件表示部32に2つ表示されている。
【0155】
1の撮影が終わると、1の検査に係る全ての放射線画像撮影が終了したか否かをコントローラ8が確認する(S16)。1の検査に係る全ての放射線画像撮影が、まだ終了していないと判断した場合には、撮影モードを継続し、撮影画面33の撮影条件表示部32に表示された次の撮影条件に基づいて再び撮影が行われ、1の検査に係る全ての放射線画像撮影が、終了したと判断されるまで、撮影が繰り返される。そして、1の検査に係る全ての放射線画像撮影が終了したと判断した場合には、自動的に再び予約情報選択モードになり、CRT38に予約情報選択画面24が表示され、予約情報の選択を行うことができる。
【0156】
本実施形態では、スズキタロウ氏は、頭蓋骨の前部から後部への撮影条件に基づく撮影と、腹部の前部から後部への撮影条件に基づく撮影の2回の撮影を行った後、自動的に再び予約情報選択モードになる。
【0157】
また、システム立ち上げ時のCRTにおける初期表示を、メニュー画面ではなく、予約情報選択画面、又は撮影画面のどちらかに指定できるようにしてもよい。これにより、まとめて予約した後に撮影を実施したり、オンラインで予約後撮影する際には、予約情報選択画面が初期表示となるように設定しておけば、予約情報選択画面に切り換える必要がなくなるので作業の迅速化を図ることができる。
【0158】
尚、撮影後、自動的に画像がレーザーイメージャー9でフィルムに記録されるように設定しておいてもよいし、プリントの指示を受けることによって、フィルムに画像の記録が行われるようにしてもよい。
【0159】
(実施形態4)
次に、図13〜図16を用いて、マルチフォーマット設定時における感光性銀塩フィルムの強制出力及び強制排出について説明する。
【0160】
図13は、1枚のフィルムに2つの画像を記録したマルチフォーマットを説明する説明図であり、図14は、マルチフォーマットにおいて、1の検査が終了した場合に強制的にフィルムにプリントさせることを示すフローチャートであり、図15は、マルチフォーマットにおいて、システム立ち下げ時に、強制的にフィルムにプリントさせることを示すフローチャートであり、図16は、マルチフォーマットにおいて、フォーマットに問題があるときに、強制的にフィルムにプリントさせることを示すフローチャートである。
【0161】
図13は、マルチフォーマットにより、1枚のフィルム34に画像1(35)と画像2(36)の2画像を記録した状態を示している。
【0162】
マルチフォーマットとは、1の記録媒体、例えば1枚のフィルムに、複数の画像を記録することをいう。通常のマルチフォーマットの出力の方法について以下に説明する。
【0163】
マルチフォーマットを行う際には、出力手段であるレーザーイメージャー9で、通常の画像をマルチフォーマット用の画像に変換し、一気に1枚のフィルムに複数の画像を記録する場合と、放射線画像撮影システムのコントローラーで通常の画像をマルチフォーマット用の画像に変換する場合とがある。また、フィルムへの画像の記録も、画像情報を得る度にフィルムに記録を行う方法と、1枚のフィルムに記録できる画像情報を全て得てから、一度に記録する方法とがある。
【0164】
ここでは、図13に示す、出力手段であるレーザーイメージャー9で、通常の画像をマルチフォーマット用の画像に変換し、1枚のフィルムに記録できる画像情報を全て得てから、一度に記録する場合について、四つ切りの横向きのフィルムへの2つの画像の記録を例として、説明する。
【0165】
出力手段であるレーザーイメージャーで、通常の画像をマルチフォーマット用の画像に変換する場合、まず、レーザーイメージャーにマルチフォーマットを行う旨を指示する。指示は、レーザーイメージャーに直接入力することにより行ってもよいし、コントローラ8から送るようにしてもよい。
【0166】
次に、放射線画像1(35)のフォーマットに関する情報をレーザーイメージャーに入力する。具体的には、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録し、フィルムの左側の画像記録領域をセグメント1とし、セグメント1に放射線画像1を記録する旨のフォーマットの情報をレーザーイメージャーに入力する。そして、1枚目の画像として放射線画像1(35)をレーザーイメージャーに転送する。
【0167】
そして、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録し、フィルムの右側の画像記録領域をセグメント2とし、セグメント2に放射線画像2(36)を記録する旨のフォーマットの情報をレーザーイメージャーに入力する。そして、2枚目の画像として放射線画像2(36)をレーザーイメージャーに転送する。
【0168】
放射線撮影画像1(35)と放射線撮影画像2(36)を、セグメントを指定してレーザーイメージャーに転送した後に、レーザーイメージャーにプリントを指示することにより、フォーマット情報と画像情報に基づいて、四つ切りの横向きのフィルムに縦長の放射線撮影画像1(35)がフィルムの左側に、放射線撮影画像2(36)がフィルムの右側に記録される。そして、通常は、ある画像をセグメント1に、もう1つの画像をセグメント2に記録する旨の情報が入力され、両方のセグメントに記録する画像を得てから初めてフィルムへの画像の記録が行われ、レーザーイメージャーの記録部から画像を記録したフィルムが排出されるものであり、片方のセグメントにのみ画像情報を有する場合は、人がフィルムへの記録、及びフィルムの排出をレーザーイメージャーに指示しない限り、フィルムへの記録及び排出が行われない。
【0169】
以上が、通常のマルチフォーマットの態様である。
【0170】
続いて、図14を用いて、マルチフォーマットにおいて、1検査終了時のフィルムの強制出力及び強制排出について、各ステップ毎に以下に説明する。具体的には、図13に示すように、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録する際に、1の検査が1回の放射線画像撮影のみからなっているに場合について説明する。先述と同様に、本来1検査は、同一被撮影者に係る1又は複数の放射線画像撮影からなるものであるが、本実施形態では1回の放射線画像撮影とするものである。
【0171】
マルチフォーマットを行う旨を、コントローラを通じてレーザーイメージャーに指示し、放射線画像撮影を行う(S17)。放射線画像撮影は、先述した場合と同様なので説明を省略する。
【0172】
次に、撮影を行った放射線画像のフォーマットの情報を、コントローラを通じてレーザーイメージャーに入力する(S18)。具体的には、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録し、フィルムの左側の画像記録領域をセグメント1とし、セグメント1に放射線画像を記録する旨のフォーマットの情報をレーザーイメージャーに入力する。
【0173】
フォーマットを指定したのちに、レーザーイメージャーにコントローラ8から画像を転送する(S19)。
【0174】
次に、1の検査が終了したか否かを判断し(S20)、1の検査が終了していないと判断した場合は、続いて撮影を行う。本実施形態では、1の検査が1回の放射線画像撮影からなっているので、本ステップで、検査が終了したと判断される。検査が終了したと判断された場合は、コントローラ8が、セグメント2に記録する画像を得ていないにも係わらず、レーザーイメージャー9にフィルムに画像の記録をフォーマットに基づいて行う旨を自動的に指示する。そして、レーザーイメージャー9によってフィルムのセグメント1にのみ画像が記録され、他の画像はフィルムに記録せずにレーザーイメージャー9の記録部から強制排出される。
【0175】
次に、図15を用いて、マルチフォーマット設定時において、システム終了時のフィルムの強制出力及び強制排出について、各ステップ毎に以下に説明する。
【0176】
放射線画像撮影システム100においてマルチフォーマットを行う旨が設定されている場合に、放射線画像撮影システム100を終了させる旨を、コントローラに指示する(S23)。
【0177】
コントローラ8がシステム終了の指示を受けると、まだレーザーイメージャー9が画像を記録中であるか否かを判断し、レーザーイメージャー9が画像を記録中でないと判断した場合は、次に、レーザーイメージャー9にフィルムが有るか否かを判断する(S28)。例えば、マルチフォーマットが設定されていて、1枚のフィルムに2画像を記録する予定になっている場合に、1つ目の画像を記録し終わった後で、まだ2つ目の画像の記録を開始していないときに、システム終了の指示を受けた場合も、画像の記録中ではないと判断される。
【0178】
レーザーイメージャー9にフィルムが存在しないと判断した場合は、システムを終了させる(S27)。一方、レーザーイメージャー9にフィルムが有ると判断した場合は、レーザーイメージャーが現像装置を有している場合はフィルムを現像後、有していない場合は直ちに、レーザーイメージャー9から当該フィルムを排出させる(S26)。そしてフィルムの排出後、システムを終了させる(S27)。
【0179】
一方、まだレーザーイメージャー9が画像を記録中であると判断した場合には、引き続き画像の記録を行い(S25)、当該画像の記録終了後、レーザーイメージャー9が現像装置を有している場合はフィルムを現像後、有していない場合は直ちに、、レーザーイメージャー9から当該フィルムを排出させる(S26)。そしてフィルムを排出した後、システムを終了させる(S27)。
【0180】
また、マルチフォーマット設定時において、システム終了を指示した際に、未記録の画像データがあった場合に、その画像データに基づく画像をレーザーイメージャー9で全てフィルムに記録し、レーザーイメージャー9から排出した後にシステムを終了させるようにしてもよい。
【0181】
次に、図16を用いて、マルチフォーマットにおいて、1枚のフィルムに記録する予定の複数の画像のフォーマットが不適合で、適正な画像の記録が行えない場合の、フィルムの強制出力について、各ステップ毎に以下に説明する。具体的には、2回放射線画像撮影を行い、図13に示すように、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録しようとする場合について説明する。
【0182】
マルチフォーマットを行う旨を、コントローラを通じてレーザーイメージャーに指示し、1回目の放射線画像撮影を行う(S28)。
【0183】
次に、レーザーイメージャーに1回目の放射線画像撮影のフォーマットを、コントローラを通じて入力する(S29)。具体的には、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録し、フィルムの左側の画像記録領域をセグメント1とし、セグメント1に1回目の放射線画像撮影に係る画像(以下、「画像1」とする)を記録する旨のフォーマットの情報をレーザーイメージャーに入力する。
【0184】
そして、画像1をレーザーイメージャー9に転送する(S30)。
【0185】
画像1をレーザーイメージャー9に転送した後、続いて、2回目の放射線画像撮影を行う(S31)。
【0186】
2回目の放射線画像撮影を行った後、画像1と、2回目の放射線画像撮影に係る画像(以下、「画像2」とする)のフォーマットを、コントローラ8で比較判断する(S32、S33)。画像1と画像2のフォーマットが適合しており、1枚のフィルムに正常に画像1と画像2が記録できる場合は、レーザーイメージャー9に画像2のフォーマットの情報を入力する(S34)。
【0187】
ここで、画像2のフォーマットが、四つ切りの横向きのフィルムに2つの縦長の画像を横に並べて記録し、フィルムの左側の画像記録領域をセグメント1とし、セグメント1に画像2を記録する旨のフォーマットとした場合を考える。この場合、画像1と画像2が共に、セグメント1であるため、画像が重なってしまい、1枚のフィルムに正常に画像1と画像2が記録できない。つまり、S33で画像1と画像2のフォーマットが適合していないと判断される。
【0188】
画像1と画像2のフォーマットが適合していないと判断された場合には、コントローラは、既にレーザーイメージャー9に転送した画像1をフィルムに記録させるように、強制出力及び強制排出を行わせる旨の指示を、自動的にレーザーイメージャー9に送る(S36)。そして、レーザーイメージャー9で、画像1のみがフィルムのセグメント1に記録され、レーザーイメージャー9の記録部から排出される(S37)。そして、画像1をレーザーイメージャー9でフィルムに記録した後、画像2はレーザーイメージャー9別のフィルムに記録される。
【0189】
S33で画像1と画像2のフォーマットが適合しており、1枚のフィルムに正常に画像1と画像2が記録できると、コントローラで判断された場合は、レーザーイメージャーに画像2のフォーマットの情報を入力することができる(S34)。
【0190】
そして、画像2をレーザーイメージャーに転送し(S35)、レーザーイメージャーに転送した画像1及び画像2を1枚のフィルムに記録させるように、出力を行わせる旨の指示をレーザーイメージャーに送る(S36)。そして、レーザーイメージャーで、1枚のフィルムに画像1及び画像2を記録され、出力される(S37)。
【0191】
尚、本実施形態では、出力手段であるレーザーイメージャー9で、通常の画像をマルチフォーマット用の画像に変換する場合について説明したが、放射線画像撮影システム100のコントローラ8で通常の画像をマルチフォーマット用の画像に変換して、レーザーイメージャーに当該画像を転送する場合にも、適用することができる。
【0192】
また、マルチフォーマットの場合に、複数の画像をまとめてからフィルムに記録する方式ではなく、画像を1つ得るたびにフィルムに記録していく方式においても、本発明を適用することができる。
【0193】
【発明の効果】
本発明の第1の効果は、放射線画像撮影システムにおいて、撮影条件が増加しても、撮影条件を選択する際のキー操作の手間の増大を抑えることができ、さらに使用頻度によって、撮影条件を選択する際のキー操作の量に差をつけることができ、使用頻度の高い撮影条件は、少ないキー操作で選択することができる。
【0194】
本発明の第2の効果は、放射線画像撮影システムにおいて、キー操作を行わなくても、1撮影毎ではなく、1検査終了後に自動的に予約情報選択可能状態に切り替わり、迅速に多量の撮影を行うことができるようになる。
【0195】
本発明の第3の効果は、放射線画像撮影システムにおいて、マルチフォーマットを採用する場合に、キー操作によりフィルムの矯正排出を指示しなくても、検査の終了時、システムの立ち下げ時、又は複数画像間のフォーマットが不適合である場合に、画像を記録したフィルムを自動的に確実に排出することで、放射線画像記録の確実性、迅速性を向上することが可能となることである。
【0196】
また、重なったり、はみでたりした不良画像を記録せずに、適切な画像の記録を行うこと、及び、1の検査と他の検査に係る画像が同一のフィルムに記録されることを防止することも本発明による効果である。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像撮影システムの概略説明図。
【図2】放射線画像撮影システムを用いて撮影を行う場合の手順の流れの1例を示したフローチャート。
【図3】本実施形態における撮影条件とページとマークデータの対応表(テーブル)を示した説明図。
【図4】タッチパネルを設けたCRTに複数の撮影条件を表示した撮影条件選択画面の初期表示を示す図。
【図5】他の撮影条件を表示した撮影条件選択画面を示す図。
【図6】撮影条件とマークデータの対応表(テーブル)を示した説明図。
【図7】タッチパネルを設けたCRTに複数の撮影条件を表示した撮影条件選択画面の初期表示を示す図。
【図8】他の撮影条件を表示した撮影条件選択画面を示す図。
【図9】複数の予約情報を予め入力しておき、その中から1の検査に係る予約情報を選択し、放射線画像撮影が終了するまでを示したフローチャート。
【図10】放射線画像撮影システムが予約情報選択モードである際に、CRTに表示される予約情報選択画面を示した図。
【図11】予約情報選択画面の他の例を示した図。
【図12】放射線画像撮影システムが撮影モードである際に、CRTに表示される撮影画面を示した図。
【図13】1枚のフィルムに2つの画像を記録したマルチフォーマットを説明する説明図。
【図14】マルチフォーマットにおいて、1の検査が終了した場合に強制的にフィルムにプリントさせることを示すフローチャート。
【図15】マルチフォーマットにおいて、システム立ち下げ時に、強制的にフィルムにプリントさせることを示すフローチャート。
【図16】マルチフォーマットにおいて、フォーマットに問題があるときに、強制的にフィルムにプリントさせることを示すフローチャート。
【符号の説明】
8 コントローラ
11A、11B、11C、11D、11E マークデータ
13 撮影条件選択画面
14 マークデータキー
23 CRT
24、24B 予約情報選択画面
33 撮影画面
50 撮影条件表示部
100 放射線画像撮影システム
110A、110B、110C、110D、110E マークデータ
Claims (1)
- 予約情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された前記予約情報の中から放射線画像撮影を行う予約情報を選択する予約情報選択手段と、
前記予約情報選択手段により選択された前記予約情報に基づいて放射線画像撮影を行う撮影手段とを有し、
予約情報選択可能状態である予約情報選択モードにおいて、前記予約情報選択手段により前記予約情報を選択することが可能であり、
撮影可能状態である撮影可能モードにおいて、前記予約情報選択手段により選択された前記予約情報に基づいて前記撮影手段による放射線画像撮影を行うことができる放射線画像撮影システムにおいて、
前記予約情報選択モードにて、前記入力手段により入力された前記予約情報の中から前記予約情報選択手段により予約情報を選択するための表示と、
前記撮影可能モードにて、選択された予約情報に基づく撮影条件とを表示する
表示手段を有し、
前記表示手段の表示は、
前記予約情報選択手段による前記予約情報の選択の終了により、前記予約情報選択モードから前記撮影可能モードに遷移し、
前記予約情報選択手段により選択された前記予約情報に基づく全ての撮影が完了するまでは、前記撮影可能モードを維持し、撮影の完了により、前記予約情報選択モードに遷移することを特徴とする放射線画像撮影システム。
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