JP3725951B2 - 下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築施工において水平面に対する施工部の鉛直性の確認や地墨合わせをするための下げ振りを懸吊支持する下げ振り保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、下げ振り保持器は、基本的には建築構造物に磁石や止め針等の止着手段によって固定可能としたケース内に、下端に錘体を繋着した下げ振り糸を巻き取るリールと、このリールを巻き取り回転方向に付勢する渦巻きバネが内蔵された構造を有する。すなわちこの下げ振り保持器は、前記建築構造物に固定して下げ振り糸の上端を支持し、鉛直位置で静止したこの下げ振り糸によって柱等の鉛直度を確認したり、地墨合わせをするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の下げ振り保持器によれば、柱等に対する取付面からの下げ振り糸の距離が50mm程度に設定されているのが普通であり、このため、下げ振り保持器の取付位置と鉛直確認地点との間に小突起物が存在するような場合には、下げ振り保持器から下垂された下げ振り糸がこのような突起物に接触してしまうことがある。また、作業者の癖あるいは作業環境によっては、前記取付面からの下げ振り糸の距離が50mm以上でないと使いにくい場合もある。
【0004】
本発明は、上記のような事情のもとになされたもので、その技術的課題とするところは、下げ振り保持器からの下げ振り糸の下垂位置を可変とすることによって、使い勝手を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した技術的課題は、本発明によって有効に解決することができる。
すなわち本発明に係る下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器は、ケースの底部に蓋部材が前後方向可変に取り付けられ、この蓋部材の一端に偏在して糸出口が開設され、前記下げ振り糸が前記糸出口を通って外部へ導出され、前記ケースに、前記蓋部材の取付方向により変位する糸出口の各位置の真上に配置された糸掛けピンを備えるものである。なお、ここでいう「前後」とは、水平方向において当該下げ振り保持器の取付相手部材側を「前」として定義するものである。
【0006】
リールから繰り出された下げ振り糸は、ケース下部に取り付けられた蓋部材に設けられた糸出口を通って外部へ導出され、その先端に繋着される錘体に作用する地球引力によって鉛直に下垂される。本発明によれば、リールから繰り出される下げ振り糸をケース外部へ導出する糸出口が、ケースの底部に前後方向可変に取り付けられた蓋部材の一端近傍に偏在して開設されているため、ケースに対する前記蓋部材の取付方向を逆にすることによって、糸出口の位置が前後に変化するので、各位置の真上に配置された糸掛けピンから前記糸出口を通して下げ振り糸を下垂することができる。したがって、建築構造物における下げ振り保持器の据え付け位置の下方における突起物の有無等に応じて、下げ振り糸の下垂位置(鉛直測定位置)を変えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器の好ましい一実施形態を示す内部構造説明図であり、図2は図1におけるII−II’線上で切断した断面図である。参照符号10は、複数のビス穴11の各々にねじ込まれるビス(図示省略)によって図示の面と直交する方向に対称に組み合わされるケースで、すなわち図1は、一方のケースを取り去って内部を露出させた状態を示すものである。
【0008】
参照符号20はケース10内に収納されこのケース10に形成された軸21の周りに回転されて下げ振り糸1を巻き取るリール、22はこのリール20と軸21の間の空間に設けられてリール20を下げ振り糸1の巻き取り方向に付勢する渦巻きバネである。下げ振り糸1は、リール20の外周から、ケース10内に配置された複数の糸掛けピン12(121 〜128 )のうちのいくつかに接触するように蛇行し、ケース10の下端の蓋部材13に設けた糸出口13aを通ってケース10の外部へ導出され、その端部に、錘体2が繋着される。
【0009】
糸掛けピン121 〜128 のうち、2本の糸掛けピン124 ,125 は、調整ツマミ14に設けられており、この調整ツマミ14は、ケース10に所定の角度範囲内で回転可能な状態に設けられている。すなわち、調整ツマミ14をケース10の外部から任意の角度だけ回転させることによって、糸掛けピン124 ,125 も共に回転して、糸掛けピン123 〜126 間での下げ振り糸1の蛇行角度が変化するので、錘体2の重量に応じて下げ振り糸1に対する摩擦抵抗を増減させることができる。
【0010】
蓋部材13は、図3の斜視図にも示すように、コ字形の断面形状を呈するものであって、その底部131の一端に形成された鈎部131aをケース10の下端開口部における前縁101又は後縁102に掛合し、かつ両側フランジ部132の内側面に形成された嵌合突起132aをケース10の下端外側面103に形成された嵌合凹部にスナップ嵌合することによって、ケース10の下部に嵌め込んだ状態に取り付けられる。また糸出口13aは、底部131の鈎部131a寄りの位置に偏在して設けられている。
【0011】
ケース10の前面の取付面10aには、このケース10(下げ振り保持器)を建築物における鉄骨柱に固定するための永久磁石30が取り付けられており、ケース10内の上部には、ケース10(下げ振り保持器)を建築物における木製柱等の木部に止着するための止め針40がケース10の取付面10aに対して略垂直な方向へ移動自在に挿入されている。
【0012】
止め針40は、取付面10aの上部に開設された小孔10bから突出可能な針本体41と、その後部の針柄42からなる。針柄42の前方(図1における左側)には圧縮コイルスプリング43が配置されており、止め針40は、この圧縮コイルスプリング43の伸長方向の付勢力によって、通常は針本体41が前記小孔10bからケース10の内部に没入すると共に、針柄42の後端の頭部42aが、ケース10の背面10cから外部へ突出している。
【0013】
止め針40の針柄42の先端部上面には係合突起42bが形成され、前記針柄42の下面にはラック状歯部42c及び係合凹部42dが形成されている。前記係合突起42bは、止め針40が図1に示す後退位置にある場合に、ケース10の上端面10dに回転自在に取り付けられたスライダ15の下面のストッパ15aと衝合し、これによってケース10内からの止め針40の脱落が阻止されている。また、ケース10の背面10cにおける針柄42の突出位置の下側には、ロック部材16が上下摺動可能に設けられており、このロック部材16の上端部を前記針柄42の下面の係合凹部42dに挿入係合することによって、針本体41の不用意な突出を確実に防止することができるようになっている。
【0014】
ケース10内の下部には、ラックプレート50が止め針40と略平行な方向へ移動自在に収容され、その後端の頭部51が前記ケース10の背面10cの下部に形成された開口部から突没されるようになっている。ケース10内の前記止め針40とラックプレート50との間には、止め針40のラック状歯部42cと噛合する第一の歯車部61及びラックプレート50のラック状歯部52と噛合する第二の歯車部62が形成されたリンク部材60が配置されている。このリンク部材60は、第一の歯車部61寄りの部分で、ピン軸63を中心としてケース10に回転可能に取り付けられ、引っ張りコイルスプリング64によって、図1における時計回りの方向へ付勢されている。
【0015】
すなわち、この下げ振り保持器を取り付けようとする取付相手面が木材からなる場合は、ケース10の背面10cから突出した針柄42の頭部42aを押圧又は叩打することによって止め針40の針本体41を前記取付相手面に刺し込めば良い。またこのとき、リンク部材60が図1における反時計回りに回転されることによって、ラックプレート50が図中二点鎖線で示すように後方へ突出するため、止め針40を引き抜くことによって下げ振り保持器を取り外すには、突出したラックプレート50の頭部51をケース10内へ押し込めば、これに伴って、リンク部材60が時計回りに回転されるので、止め針40が後退方向に移動されて引き抜かれる。
【0016】
上述の構成を備える下げ振り保持器を用いて、下げ振りによる鉛直測定作業を行う際には、取付相手面が鉄骨等からなる場合は永久磁石30の磁気吸着力によって、また、木材からなる場合は、ケース10の背面10cから突出した針柄42の頭部42aを押圧又は叩打することによって止め針40の針本体41を前記取付相手面に刺し込み、これによって当該下げ振り保持器を所定高さに取り付ける。鉛直測定作業は、上記取付状態において、錘体2を繋着した下げ振り糸1を、糸出口13aからケース10の下方へ繰り出し、鉛直に下垂することによって行う。
【0017】
ケース10に対して、蓋部材13を図1に示す向きに取り付けた場合は、糸出口13aはリール20の軸心のほぼ直下に位置しており、この場合、糸掛けピン126 から前記糸出口13aを通ってA位置から下垂される下げ振り糸1の取付相手面からの測定距離L1 は例えば50mmである。また、蓋部材13を図1に示す向きと反対に取り付けた場合は、糸出口13aは前記A位置より後方のB位置へ移動する。この場合、下げ振り糸1は、糸掛けピン126 から前記B位置の真上にあるもうひとつの糸掛けピン127 に掛けられ、糸出口13aを通って下垂される下げ振り糸1の取付相手面からの測定距離L2 は例えば80mmである。
【0018】
すなわち、通常は蓋部材13を図1に示す向きに取り付けておくことによって、下げ振り糸1をA位置、すなわち取付相手面から50mmの位置で下垂し、鉛直測定を行う。また、取付相手面の下方に小突起等の障害物が存在するような場合は、蓋部材13を図1に示す向きと反対向きに付け替えることによって、下げ振り糸1の下垂位置をB位置、すなわち取付相手面から80mmの位置に切り替えることができる。
【0019】
また、取付相手面の状況等によっては、糸出口13aから導出した下げ振り糸1を糸掛けピン128 を経由させ、すなわち取付面10aの直下であるC位置から下垂することもできる。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器によると、ケースの下部に取り付けられた蓋部材を逆向きに付け替えることによって、取付相手面からの下げ振り糸の測定距離を切り替えることができるので、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器の好ましい一実施形態を示す内部構造説明図である。
【図2】上記実施形態の下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器を図1のII−II’線上で切断して示す断面図である。
【図3】上記実施形態の下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器における蓋部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 下げ振り糸
2 錘体
10 ケース
10a 取付面
13 蓋部材
13a 糸出口
20 リール
Claims (1)
- ケース(10)に内蔵されたリール(20)から繰り出される下げ振り糸(1)が、前記ケース(10)の底部から下垂される下げ振り保持器において、
前記ケース(10)の底部に蓋部材(13)が前後方向可変に取り付けられ、
この蓋部材(13)の一端に偏在して糸出口(13a)が開設され、
前記下げ振り糸(1)が前記糸出口(13a)を通って外部へ導出され、
前記ケース(10)に、蓋部材(13)の取付方向により変位する糸出口(13a)の各位置の真上に配置された糸掛けピン(12 6 ,12 7 )を備えることを特徴とする下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器。
Priority Applications (1)
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JP33315096A JP3725951B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP33315096A JP3725951B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10160473A JPH10160473A (ja) | 1998-06-19 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33315096A Expired - Fee Related JP3725951B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 下げ振り下垂位置可変機構を備えた下げ振り保持器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3725951B2 (ja) |
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1996
- 1996-11-29 JP JP33315096A patent/JP3725951B2/ja not_active Expired - Fee Related
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