JP3724870B2 - 熱分解窒化ホウ素ルツボ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱分解窒化ホウ素ルツボ、特にはLEC法によってIII−V族化合物半導体単結晶育成時に用いる大型ルツボに適した熱分解窒化ホウ素ルツボに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
III−V族化合物半導体単結晶、例えばGaAs単結晶やInP単結晶の引き上げには、成分元素の揮発を防ぐために液体封止チョクラルスキー法(LEC法)が採用されている。
この方法は、例えば図1に示したように、チャンバ1のほぼ中央に回転上下動自在の支持軸2で保持されたカーボンサセプタ3、ルツボ4を配置し、このルツボ4に単結晶製造原料としての多結晶、およびその上に成分元素の揮発を防ぐための封止剤を充填する。これをルツボを囲繞するように配置された、例えばカーボン製の2ゾーンヒータ7で加熱して多結晶原料および封止剤を溶融し、多結晶原料融液5、封止剤融液6とする。次に、上部より原料融液5に回転上下動自在のシャフト8に懸吊した種結晶9を浸漬し、前記シャフト8を回転しながらゆっくりと引き上げることによって、目的とする棒状の単結晶10を育成することができる。
【0003】
このようなLEC法では、原料融液および封止剤を収容するルツボとして、従来より石英ルツボが採用されているが、この石英ルツボを使用すると、石英の構成成分たるSiが結晶中に不純物として混入してしまい、しかもSiはIII−V族化合物半導体に対し両性ドーパントとして働いてしまうという問題が生じる。従って、石英ルツボを用いて、III−V族化合物半導体単結晶をLEC法で育成する場合には、通常Crをドープして引き上げを行うという方法が採られている。
【0004】
しかし、このようにCrをドープすると結晶の絶縁性が低下するため、これらはIC用基板として適さないものとなる。そこで、最近では高純度でノンドープのIII−V族化合物半導体単結晶基板を得るために、その製造用ルツボとして熱分解窒化ホウ素(PBN)ルツボが採用されはじめている。このPBNをルツボとして用いれば、例え単結晶中にルツボの構成成分たる、B、Nの不純物が混入しても不純物レベルを形成しないため、得られるIII−V族化合物半導体単結晶の電気特性の劣化をきたすこともないという有利性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このPBNは積層表面方向、すなわち面方向の熱伝導率が大きく、厚さ方向の30〜70倍という異方性を呈し、大型ルツボではルツボ内の温度分布コントロールが難しいという、LEC法による単結晶製造用のルツボとしてはふさわしくない性格を有する。
【0006】
また、前記LEC法においては、ヒータはルツボを囲繞するように配置されるため、原料融液はルツボの側部から加熱される。従って、図2に概念図を示したように、原料融液はルツボの周辺部では下から上へ、中心部では上から下への対流が生じる。この場合、ルツボの底部と側部との温度差が余り大きくなると、前記の対流が激しくなり、結晶成長が不安定となって、単結晶が有転位化し易くなるという問題が生じる。つまり、LEC法においては通常加熱源は側部にあり、ルツボの側部が高温となり、底部までは熱が伝わりにくい結果、底部は比較的低温となる。PBNは面方向に熱伝導性が良いのではあるが、ルツボの肉厚が比較的薄いことから、熱伝搬面積が小さいために、底部を充分加熱する熱量を伝えることができないのである。従って、LEC法ではルツボの底部の温度を、側部に対し余り下がらないようにし、原料融液の対流をできるだけ抑制することで、単結晶の有転位化を防止する必要がある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、ルツボ底部における輻射線の透過率を上げることにより、底部から原料融液への熱の伝導を強め、ルツボ内の原料融液の対流を抑制するとともに、ルツボ内の温度分布コントロールを容易化することができるPBNルツボを提供し、高純度のIII−V族化合物半導体単結晶の単結晶化率の向上をはかることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明では、熱分解窒化ホウ素ルツボであって、3700cm-1〜6500cm-1の光の吸収係数が、底部で1.7以下であることを特徴とする。このようにルツボの底部の吸収係数を小さくし、輻射線すなわち輻射熱の透過を良くすることで、ルツボ底部から原料融液への熱の伝導を強め、ルツボ内の原料融液の対流を抑制することができる。従って、このようなルツボを用いてLEC法によりIII−V族化合物半導体単結晶を育成すれば、単結晶の有転位化を防止することができる。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の発明では、熱分解窒化ホウ素ルツボであって、底部における3700cm-1〜6500cm-1の光の吸収係数が、側部より0.5以上小さいことを特徴とする。このようにルツボの底部と側部とで光の吸収係数を変えることによって、底部では輻射熱の透過による原料融液への熱の伝導を強めると共に、側部ではルツボが輻射熱を吸収しやすくなり、そしてこの吸収された熱は前記PBNの異方性に基づき面方向に熱伝導が起こりやすい結果、底部に熱が伝わりやすいものとなる。従って、このようなPBNルツボを用いれば、原料融液の対流は一層抑制することができ、LEC法によるIII−V族化合物半導体単結晶の育成において、単結晶の有転位化を防止する効果が大きい。
【0010】
本発明の請求項3に記載の発明は、熱分解窒化ホウ素ルツボであって、4700cm-1〜5700cm-1の光の吸収係数が、底部で1.7以下であることを特徴とする。また、本発明の請求項4に記載の発明は、熱分解窒化ホウ素ルツボであって、底部における4700cm-1〜5700cm-1の光の吸収係数が、側部より0.5以上小さいことを特徴とする。このようにルツボが4700cm-1〜5700cm-1の光に対する吸収係数となっていれば、特にGaAsの単結晶をLEC法によって育成する場合において、前述と同様の作用により好適なものとなる。
【0011】
本発明の請求項5に記載の発明は、前記請求項1〜4に記載した熱分解窒化ホウ素ルツボであって、LEC法におけるIII−V族化合物半導体単結晶製造用であることを特徴とする。このように前記請求項1〜4に記載した熱分解窒化ホウ素ルツボは、LEC法におけるIII−V族化合物半導体単結晶製造用として用いられた場合に、PBNが不純物レベルを形成しないため、特にその効果を発揮することができる。
【0012】
以下、本発明につき更に詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らはまず、ルツボ底部で透過されるべき輻射線の波長について検討してみた。LEC法でIII−V族化合物半導体単結晶製造プロセスに用いられる温度領域は約800〜1,600℃とされるが、この時の最大エネルギー伝熱波長λmax は、下記の(1)式で表される。
λmax =2,898(μm・K)/T ・・・・(1)
(ここでTは絶対温度である。)
そこで、上記温度領域について、(1)式からλmax を求めると、3700cm-1〜6500cm-1という値が得られる。特に、製造するIII−V族化合物半導体単結晶がGaAsである場合は、GaAsの融点が約1,237℃であることからλmax は、5,200±500cm-1、すなわち4700cm-1〜5700cm-1となる。
【0013】
従って、ルツボ底部において、3700cm-1〜6500cm-1、特にGaAs単結晶を製造する場合には4700cm-1〜5700cm-1、の光の吸収係数を小さく、すなわち透過率を上げることができれば、LEC法において底部からの伝熱特性が良くなり、温度分布の制御性が良くなると共に、原料融液中の対流を抑制でき、育成するIII−V族化合物半導体単結晶の単結晶化率の向上を図ることができる。
【0014】
この場合、底部の吸収係数を下げるとともに、側部の吸収係数はできるだけ下げない方が好ましい。具体的には、底部における3700cm-1〜6500cm-1、特には4700cm-1〜5700cm-1の光の吸収係数が、側部より0.5以上、更には1.0以上小さくするのが良い。これは、底部では輻射熱の透過による原料融液への熱の伝導特性が良くなると共に、側部ではルツボが輻射熱を吸収しやすくなり、この吸収された熱は前記PBNの異方性に基づき面方向に熱伝導が起こりやすい結果、底部に熱が伝わりやすいものとなる。従って、このようなPBNルツボを用いれば、原料融液の対流は一層抑制することができると共に、温度分布の制御性もより向上するからである。従って、このようなルツボを用いたLEC法によるIII−V族化合物半導体単結晶の育成においては、単結晶の有転位化を防止できる効果が大きい。
【0015】
ところで、窒化ホウ素(BN)の光学的特性については、バンドギャップ(Eg)は5.8eVとされており(無機材質研究所研究報告書 第27号 P26参照)、このIR吸収は1,380cm-1、810cm-1とされている(D.N.Bose,H.K.Henisch,J.Am.Cer.Soc.53,281頁(1970)参照)。従って、前記3700cm-1〜6500cm-1および4700cm-1〜5700cm-1の光に対しては透明であるはずであるが、熱分解窒化ホウ素(PBN)については、その結晶の乱れ、ターボスタティック結晶の混在等により不透明となり、実際には前記波長領域でも、ある程度の吸収があるものとなっている。
【0016】
そこで、従来LEC法で使用されているPBNは、その密度が2.1〜2.2の理論密度2.25に近い高配向度のものであるが、このように高配向度のPBNは、前記3700cm-1〜6500cm-1の光に対して、およそ1.9以上の吸収係数が測定される。従って、本発明にあっては、従来に比し底部での吸収係数を小さくし、輻射熱を有効に透過させるためには、少なくとも底部における吸収係数を1.7以下とする必要がある。
また、底部と側部との吸収係数に差をつけ、底部では輻射熱を透過させ、側部ではこれを吸収し、かつ底部へ有効に伝熱するためには、少なくとも吸収係数の差が0.5以上、望ましくは1.0以上あることが要求される。
【0017】
それでは、本発明のごとき底部で吸収係数が小さく、側部で吸収係数が大きいPBNルツボの製造方法について言及する。
一般にPBNルツボの製造は、CVD反応による生成物をグラファイト製の型(心金)上に蒸着させ、その後心金と分離することによってルツボの成形体を得ると言う方法が用いられる。
例えば、ハロゲン化ホウ素とアンモニアを原料として10Torr以下の圧力下、1600℃〜2000℃の高温で、所望とする形状のグラファイト製心金の上に、CVD反応によって熱分解窒化ホウ素膜を必要な膜厚まで析出させた後、常温に冷却し、グラファイト製心金を除去し、最終形状に加工することによってPBNルツボを製造することができる。
【0018】
ところが、本発明者らによる実験的研究の結果、PBNの3700cm-1〜6500cm-1の光に対する透過率、吸収係数が、このPBNのCVD反応による蒸着時の条件、特に圧力条件に依存することが見出された。
すなわち、CVD反応を比較的圧力の高い条件で行うと、析出するPBNの密度が低くなる傾向があり、透過率が上り、吸収係数が下がる。一方、CVD反応を比較的低い圧力の下で行うと、逆の結果となる傾向があることがわかった。
【0019】
このような現象の詳細な理論は不明であるが、比較的高い圧力下でCVD反応を行うと、できたPBNの密度が低下する傾向にあることから、析出したPBNの一部にガラス化が生じ、その結果3700cm-1〜6500cm-1の光に対し透明化が進むものと考えられる。
【0020】
この現象を利用することにより、底部での光の吸収係数を低下させ、また底部と側部とで吸収係数の差異を生じさせることが可能となる。
すなわち、前述のようにPBNルツボの製造は、減圧下のCVD反応によるため、反応炉内をポンプで吸引しながら原料ガスを供給することにより行われる。従って、反応炉内は一般に原料ガス供給側の圧力は高く、ポンプで吸引する側の圧力は低いという圧力分布となる。よって、CVD反応時に前記グラファイト製心金の配置を、PBNルツボの底部に当たる部分を、原料ガスが供給される側、すなわち高圧力側になるようにし、PBNルツボの開口端部がポンプ側、すなわち低圧力側となるようにして蒸着を行えば、得られるPBNルツボの光の吸収係数を、底部で小さく、側部で大きいものとすることができる。
【0021】
特に、底部と側部とで吸収係数の差異を大きくしたい場合には、底部が配置される位置と側部が配置される位置との圧力差を大きくすれば良い。従って、この場合はCVD反応炉内のいわゆる圧損を大きくし、圧力分布の勾配を急にする必要がある。これには、原料ガスの供給量およびポンプの排気能力の調整、CVD反応炉内に邪魔板を設けて、強制的に圧力損失が生じるようにするなど、一般に行われる方法で容易に実施することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
(実施例、比較例)
黒鉛製円筒型CVD反応炉内に、グラファイト製の心金を、実施例ではルツボの底部が原料ガス供給側となるように配置し、比較例ではルツボの開口端部、すなわち側部が原料ガス供給側となるように配置した。この場合、CVD反応炉は細長い円筒型とし、炉内の圧力勾配が急になるようにした。
これに三塩化ホウ素2L/min,アンモニア5L/minを供給し、炉の中心における平均圧力2Torr、1850℃の条件で反応させて、厚さが0.8〜1.3mmで直径8インチ、高さ180mmのPBNルツボを製造した。この時、CVD反応炉の原料ガス供給側は、約4Torr,排気側は約2Torrであった。反応終了後、PBNと心金を分離し、その後加工を施し直径8インチのPBNルツボを作製した。
【0024】
こうして得られたPBNルツボの底部中央、側部中央、および開口端部の3700cm-1〜6500cm-1における吸光量AをIRスペクトルメータで測定し、下記の(2)(3)式から、それぞれ吸光係数Bを求めたところ、表1に示した通りの結果が得られた。
吸光量(A)=Log10(Io /I) ・・・・(2)
(ここで、Io は入射光、Iは透過光である。)
吸光係数(B)=A/t ・・・・(3)
(ここで、tは厚さである。)
【0025】
【表1】
【0026】
表1の結果を見れば明らかなように、実施例のルツボでは、底部の吸収係数がが小さく、逆に側部では吸収係数が大きいことから、このルツボをLEC法に用いれば、底部での輻射熱の透過および、側部から底部への熱の伝導により、ルツボ内の原料融液の対流が抑制されることが期待されるのに対し、比較例のルツボでは、底部、側部ともに吸収係数が大きいので、温度分布コントロールが難しく、かつ底部からの熱の伝導し難い、原料融液の対流も激しいものとなる。
【0027】
次に、上記実施例、比較例で得られたPBNルツボを使用し、前記図1に示したような装置を用いて、実際にLEC法で3インチのGaAs単結晶を引き上げてみた。その結果を表2に示した。表2からわかるように、特に実施例によるPBNルツボを用いた場合には、ほぼ90%の確率で単結晶化が達成されており、原料融液の対流が抑制されるため、極めて安定して単結晶の育成ができた。
一方、比較例のPBNルツボを用いた場合は、温度コントロールが難しく、原料融液の対流も激しいことから、結晶の成長は極めて不安定で、単結晶化率の低い結果となった。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、底部での輻射熱の透過性の良いPBNルツボが得られるので、ルツボ内の原料融液の温度コントロールが容易となり、しかも原料融液内の対流の抑制をすることができる。従って、これをLEC法によって、III−V族化合物半導体単結晶の製造に使用すれば、その単結晶化率を向上させることができ、著しく製造効率を上げることができるので、産業界でのその利用価値はすこぶる高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】LEC法の装置の概略断面図である。
【図2】LEC法における、原料融液の対流の様子を示した概念図である。
【符号の説明】
1 チャンバ 2 支持軸
3 カーボンサセプタ 4 ルツボ
5 多結晶原料融液 6 封止剤融液
7 2ゾーンヒータ 8 シャフト
9 種結晶 10 単結晶
Claims (5)
- 3700cm-1〜6500cm-1の光の吸収係数が、底部で1.7以下であることを特徴とする熱分解窒化ホウ素ルツボ。
- 底部における3700cm-1〜6500cm-1の光の吸収係数が、側部より0.5以上小さいことを特徴とする熱分解窒化ホウ素ルツボ。
- 4700cm-1〜5700cm-1の光の吸収係数が、底部で1.7以下であることを特徴とする熱分解窒化ホウ素ルツボ。
- 底部における4700cm-1〜5700cm-1の光の吸収係数が、側部より0.5以上小さいことを特徴とする熱分解窒化ホウ素ルツボ。
- ルツボがLEC法におけるIII−V族化合物半導体単結晶製造用であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のルツボ。
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