JP3724608B2 - 感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップ搭載用リードフレーム(以下リードフレームと略す)製造、メタルマスク製造などの精密金属加工に好適な感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
リードフレーム、メタルマスクなどの金属精密加工の方法として、金型を用いて打ち抜くスタンピング法と、感光性樹脂を用いて写真法で像を形成した後エッチング加工するエッチング法の二つに大別される。
近年の軽薄短小化、少量多品種化の傾向下においては、スタンピング法では、小型化に伴う狭小品の製造ができない、少量多品種化に伴う金型代の高騰があり、軽薄短小化、少量多品種化には狭小品の製造が可能で金型の不要なエッチング法が有利である。
【0003】
このようなエッチング法において用いられる感光性樹脂としては、水溶性液状感光性樹脂、溶剤含有型液状感光性樹脂、感光性フィルムの三つがある。
液状感光性樹脂を用いる場合、塗工装置に莫大な投資が必要であり、また塗工にかなり手間がかかる、感光性樹脂そのもの及び感光性樹脂を塗工したあとの可使期間が短い、感度が低いといった共通欠点がある。さらに個別の欠点として、水溶性液状感光性樹脂は、カゼインやPVA(ポリビニルアルコール)をクロム酸塩を用いて硬化させるため、有害な重金属塩を使用後に処理する廃液処理工程が煩雑である。溶剤含有型液状感光性樹脂では、有機溶剤を塗工中に排出するため環境に悪影響を与える恐れがある。
【0004】
一方、感光性フィルム法は、感光性フィルムを下地金属上に加熱圧着した後、像を形成して用いるため、液状感光性樹脂に比べ設備投資が少なく、感度も高く、可使期間が長い特長があり、金属精密加工に好適な方法として注目されている。
しかしながら、従来の感光性フィルムは、下地金属として用いられる42アロイ(Fe/Ni=58/42)やSUSなどに対して密着性が悪く、エッチング時にレジストと金属界面にエッチング液がしみこみやすく、金属表層部が侵されやすい(エッチングもぐりと称する)という問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は、下地金属との密着性を向上し、エッチングもぐりが少なく、金属精密加工に有用な感光性樹脂組成物を提供するものである。
請求項2記載の発明は、下地金属との密着性を向上し、エッチングもぐりが少なく、金属精密加工に有用な感光性樹脂組成物を有する感光性フィルムを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを構成単量体として含むバインダポリマー、
(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマー、
(C)光重合開始剤及び
(D)一般式(I)
【化2】
(式中、R1、R2及びR3は、各々独立に、アルキレン基又はアリーレン基により結合されたトリアルコキシシリル基を示す)
で表されるイソシアヌレート化合物
を含む感光性樹脂組成物に関する。
【0007】
また、本発明は、支持フィルム上に前記感光性樹脂組成物の層を積層してなる感光性フィルムに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを構成単量体として含むバインダポリマー、(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマー、(C)光重合開始剤及び(D)前記一般式(I)で表されるイソシアヌレート化合物を含むものである。
【0009】
本発明における(A)アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを構成単量体として含むバインダポリマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと、これらと共重合し得るビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。これらの共重合体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0010】
アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル等のアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルや、これらのアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基、アミノ基、アルキルアミノ基が置換したアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル等が挙げられる。
アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルや、アクリル酸又はメタクリル酸と共重合し得るビニルモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。これらの構成単量体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0011】
本発明における(B)分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、一官能ビニルモノマと多官能ビニルモノマーが挙げられる。
一官能ビニルモノマとしては、例えば、前記(A)成分で例示した共重合成分であるビニルモノマー等が挙げられる。
【0012】
多官能ビニルモノマーとしては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物(ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート(エチレン基の数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリメタクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、グリセロールプロポキシトリアクリレート等)、ビスフェノールAポリオキシエチレンジアクリレート類又はビスフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレート類(ビスフェノールAジオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレンジメタクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジメタクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジアクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジメタクリレート等)、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する物質(β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート等)とのエステル化物、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステル(アクリル酸メチルエステル、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、ウレタンアクリレート又はウレタンメタクリレート(トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリル酸エステル又は2−ヒドロキシエチルメタクリル酸エステルとの反応物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノールと2−ヒドロキシエチルアクリル酸エステル又は2−ヒドロキシエチルメタクリル酸エステルとの反応物、ヘキサメチレンジイソシアネートとポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールと2−ヒドロキシエチルアクリル酸エステル又は2−ヒドロキシエチルメタクリル酸エステルとの反応物等)などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0013】
これらのうち、耐薬品性、密着性等を向上し、エッチングもぐりが少なくなる点から、少なくとも1種類は、1分子内に少なくとも二つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物を使用することが好ましく、1分子内に少なくとも二つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有するウレタンアクリレート又はウレタンメタクリレートを含有することがより好ましい。
【0014】
本発明における(C)光重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等)、ベンゾイン (メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等)、アクリジン化合物(ベンジルジメチルケタール、β−(アクリジン−9−イル)アクリル酸のジエステル化合物、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等)などが挙げられる。
また、α−アミノケトンである2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(イルガキュア−369、日本チバガイギー社商品名)を組み合わせて使用してもよく、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0015】
本発明における(D)一般式(I)
【化3】
で表されるイソシアヌレート化合物において、一般式(I)中のR1、R2及びR3は、各々独立に、アルキレン基又はアリーレン基により結合されたトリアルコキシシリル基であり、アルキレン基又はアリーレン基は置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、アミノ基、水酸基、アルコキシル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0016】
上記アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等の炭素数が1〜10のアルキレン基が挙げられる。
上記アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
【0017】
このような(D)一般式(I)で表されるイソシアヌレート化合物としては、例えば、下記に示すNo.1〜No.9の化合物等が挙げられる。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
これらのうち、No.1の化合物(1,3,5−N−トリス(トリメトキシシリルプルピル)イソシアヌレート)は、日本ユニカー(株)より商業的に入手可能である。
【0022】
本発明における(A)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部として、10〜80重量部とすることが好ましく、30〜70重量部とすることがより好ましい。この配合量が10重量部未満では、充分な感度が得られない傾向があり、80重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。また、(A)成分の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値)は、塗膜性、膜強度、現像性等の点から10,000〜200,000とすることが好ましい。
【0023】
本発明における(B)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部として、20〜90重量部とすることが好ましく、30〜70重量部とすることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では、光硬化物が脆く、充分な物性が得られない傾向があり、90重量部を超えると、充分な感度が得られない傾向がある。
【0024】
本発明における(C)成分の配合量は、(A)成分及び成分(B)の総量100重量部に対して、0.03〜20重量部とすることが好ましく、0.05〜10重量部とすることがより好ましい。この配合量が0.03重量部未満では、充分な感度が得られない傾向があり、20重量部を超えると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増加して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0025】
本発明における(D)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.05〜5重量部とすることが好ましく、0.1〜1重量部とすることがより好ましい。この配合量が0.05重量部未満では、基材との充分な密着性が得られない傾向があり、5重量部を超えると、安定性が低下し、現像残りを引き起こし易くなる傾向があり、また、コストアップとなる傾向がある。
【0026】
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤、熱重合禁止剤、染料、顔料、充填剤、密着性付与剤、香料、イメージング剤等を配合することができる。これらのうち、ブロック型イソシアネートを用いることで、更に基材との密着性を向上することが可能となる。
【0026】
本発明の感光性樹脂組成物は、例えば、液状レジストとして、金属面(銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金など)の上に、常法により塗布、乾燥し、その上に保護フィルムを被覆する等して使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、トルエン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルグリコール、エチルグリコール、プロピレングリコール、モノメチルエーテル、ジメチルホルムアミド等の溶剤及びこれらの混合溶剤と混合して溶液として塗布することもできる。
【0027】
本発明の感光性フィルムは、支持フィルム上に前記本発明の感光性樹脂組成物の層を積層したものである。
本発明の感光性フィルムは、ポリエステル等の支持フィルム上に、前記本発明の感光性樹脂組成物を、常法により、塗布、乾燥した後、積層し、必要に応じて、ポリオレフィン等の保護フィルムを積層することにより得ることができる。
塗布方法としては、ロールコート法、ナイフコート法等が挙げられ、乾燥温度は、通常、70〜150℃であり、乾燥時間は、通常、1〜60分間である。
感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで、10〜100μmであることが好ましい。
保護フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムなどの透明で不活性なフィルムが使用できる。
【0028】
前記で得られた感光性樹脂組成物の層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマクスパターンを通して活性光線が照射された後、現像液で現像され、レジストパターンとされる。
この際用いられる活性光線としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。
現像液としては、安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられ、本発明におけるようなアルカリ現像型のフオトレジストでは炭酸ナトリウムの希薄溶液などが用いられる。現像方法としては、デイップ方式、バドル方式、スプレー方式等が挙げられ、高圧スプレー方式が解像度向上のためには好ましい。
【0029】
現像後の処理として、必要に応じて加熱(80〜250℃)や露光(0.2〜5J/cm2)によりレジストをさらに硬化して用いても良い。
現像後に行われるエッチングには、塩化第2銅溶液、塩化第2鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液等を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から、塩化第2鉄溶液を用いることが好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1
表1及び表2の材料を配合して感光性樹脂組成物溶液を得た。
【0031】
【表1】
【化7】
【0032】
【表2】
【0033】
次いで、この感光性樹脂組成物溶液を16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ロールコート法で均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で5分間乾燥して感光性フィルムを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は20μmであった。
一方、0.15mmt42アロイ(ヤマハ社製)を10重量%NaOH溶液に50℃で2分間浸漬し、その後、水洗乾燥し、得られた基材上に、前記感光性フィルムを110℃に加熱しながらラミネートした。
【0034】
次いで、このようにして得られた基材に、ネガフィルムを使用し、3kW高圧水銀灯(オーク製作所社製、HMW−590)で70mJ/cm2の露光を行った。この際、光感度を評価できるように、光透過量が、段階的に少なくなるように作られたネガフィルム(光学密度0.05を1段目とし、1段ごとに光学密度0.15ずつ増加するステップタブレット)を用いた。
次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、30℃で1重量%炭酸ナトリウム水溶液を20秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。
42アロイ基材上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の光感度を評価した結果、8.0段を示した。なお、光感度はステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど光感度が高いことを示している。
【0035】
次いで、現像処理したものを、45ボーメ塩化第2鉄溶液(ボーメは溶液の比重を表す。数値が大きいほど比重が大きい)で50℃、2kg・f/cm2、8分間スプレーすることでエッチングを終了し、3重量%NaOH溶液に50℃で2分間浸漬し、レジストをはく離し、水洗乾燥してエッチングされた42アロイ基材を得た。得られた42アロイ基材のライン際を観察し、エッチングもぐりを調べたところエッチングもぐりは発生していなかった。
同様に、作成した感光性フィルムを42アロイ基材にラミネートした後、30℃−90%RH条件下で1日放置し、その後、上記と同様に露光、現像し安定性の評価を行った。安定性の不良なものは、基材上に現像されなかったレジストが付着しているため目視で容易に発見される。実施例1のものは安定性は良好であった。
【0036】
実施例2〜3、比較例1
実施例1において、表1に示される(B)成分及び(C)成分の配合を、表3に示す配合に代えた以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物溶液を得た後、この感光性樹脂組成物溶液を用いて、実施例1と同様にして、感光性フィルムを得た。
以下、実施例1と同様にして評価試験を行い、結果を表3に併せて示した。
【0037】
【表3】
【0038】
表3から明らかなように、本発明における(D)成分を含有している本発明の感光性樹脂組成物(実施例1〜3)は、比較例に比べエッチングもぐりが少なく、改良されていることがわかる。
さらに、本発明における(B)成分として、ウレタンアクリレートモノマ(UA−11)を含む実施例1〜2は、使用していない実施例3に比較して、エッチングもぐりがさらに向上していることがわかる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の感光性樹脂組成物は、下地金属との密着性を向上し、エッチングもぐりが少なく、金属精密加工に有用なものである。
請求項2記載の感光性フィルムは、下地金属との密着性を向上し、エッチングもぐりが少なく、金属精密加工に有用な感光性樹脂組成物を有するものである。
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