JP3724033B2 - 高強度・高耐熱アルミニウム合金およびその製造方法、導電線ならびに架空用電線 - Google Patents
高強度・高耐熱アルミニウム合金およびその製造方法、導電線ならびに架空用電線 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム合金およびその製造方法に関し、特にアルミニウム合金線と電気用アルミニウム線を撚りあわせた導電線に用いられ、引張強さや導電率が高く、耐熱性に優れたアルミニウム合金およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、電力輸送用の導電線としては、アルミニウムの純度が99.7%以上の電気用アルミニウム(以下、ECAlと称する)を鋼線の周囲に撚りあわせた導電線(以下、ACSRと称する)と、アルミニウム合金線のまわりにECAl線を撚りあわせたアルミニウム導電線が知られている。
【0003】
このアルミニウム導電線には、鉄塔に架線される際に大きな張力が加わる。また、導電線の導電率が高いほど、電力輸送におけるエネルギ損失を減らすことができる。そのため、アルミニウム導電線においては、強度、導電率を一定水準以上に上げる必要がある。ここで、アルミニウム導電線を構成するECAlの強度、導電率は改善の余地がなく、これ以上向上させることができない。そのため、アルミニウム導電線の強度、導電率を上げるためには、アルミニウム合金線の強度、導電率を上げる必要がある。
【0004】
また、ショート等の事故により、アルミニウム導電線に大電流が流れると、アルミニウム導電線から大量の熱が発生する。そのため、事故等の際には、アルミニウム導電線の温度が100℃以上になることがある。そのため、アルミニウム導電線には、室温まで冷却された後にも昇温前の強度と同程度の強度、すなわち耐熱性が要求される。ここで、アルミニウム導電線を構成するECAlの耐熱性は改善の余地がない。そのため、アルミニウム導電線が実用に供されるためには、アルミニウム合金線が高い耐熱性を有することが必要とされる。
【0005】
以上に述べたように、アルミニウム導電線に用いられるアルミニウム合金は、高強度、高耐熱性、高導電率を有することが必要とされる。
【0006】
一方、鉄塔間にアルミニウム導電線を架線すると、弛度が生ずる。
ここで、弛度について説明する。図4は、電線を架線した鉄塔を示す模式図である。図4を参照して、鉄塔101aは、支持部分107a、108a、109aを、鉄塔101bは、支持部分107b、108b、109bを備える。鉄塔101a、101bの間に電線103、104、105が架線されている。電線103は支持部分107a、107bにより鉄塔101a、101bに固定されている。電線104、105についても同様である。
【0007】
このように架線された電線において、109a、109bを結ぶ直線と電線105の弛みが最も大きい部分との距離(図中H)を弛度という。
【0008】
ここで、鉄塔間の距離が長くなった場合にも、この弛度が大きくならないことが必要である。そのためには、導電線への張力を大きくする必要がある。張力を大きくするためには、導電線中のアルミニウム合金の強度を高める必要がある。
【0009】
また、この強度としては、前述のように、導電線に大電流が流れることによって導電線の温度が高くなり、その後室温まで冷却された後でも昇温前と同程度の強度が要求される。
【0010】
つまり、鉄塔間の距離が長くなった場合には、従来よりもアルミニウム合金線の強度を高め、耐熱性を上げる必要がある。
【0011】
このような高強度、高耐熱性のアルミニウム合金としては、KTAlが知られており、高耐熱性のアルミニウム合金としては、XTAlおよびZTAlが知られている。これらのアルミニウム合金の特性を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
表1中、「1H保持後」とは、試料を温度200℃に1時間保った後、室温まで冷却した後の試料の引張強さを示す。また、「1000H保持後」とは、試料を温度200℃に1000時間保った後、試料を室温まで冷却した後の試料の引張強さを示す。
【0014】
また、表1中、導電率の単位として、「%IACS」を用いている。ここで、X%IACSとは、抵抗率が、100/(58×X)Ωmm2 /mであることを示す。後述の実施例の表2、4、5、7においても同様に示す。
【0015】
表1からわかるように、KTAlは、特に、強度が高く、耐熱性に優れたアルミニウム合金であると言える。このKTAlは、一例として特開昭63−293146号公報に示されているように、0.25〜0.7重量%のジルコニウム、0.10〜0.4重量%の珪素、0.10〜1.0重量%の鉄および0.10〜0.40重量%の銅を含み、残部がアルミニウムと不純物からなる合金である。
【0016】
このような高強度、高耐熱性のKTAlを電線に用いることによって、導電線の弛度を小さくし、鉄塔間の距離を長くすることができる。
【0017】
しかし、近年では、海峡横断等において、鉄塔間の距離をますます長くすることが望まれている。そのため、架線の際の張力をさらに大きくする必要があり、KTAlでも強度が足りない場合がある。そのような場合には、KTAl以上の強度を有するアルミニウム合金が必要となる。
【0018】
ここで、KTAlよりも強度が高いアルミニウム合金としては、JIS呼称5083H112、JIS呼称6061T6、JIS呼称7075T6が知られている。しかし、これらのアルミニウム合金は、それぞれ導電率が29%IACS、43%IACS、33%IACSと低く、導電用(50%IACS以上)合金に適さない。
【0019】
そこで、本発明の目的は、高強度、高耐熱、高導電率のアルミニウム合金を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金は、引張強さが28kgf/mm2 以上であり、かつ導電率が50%IACS以上であり、かつ温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが熱履歴の前の引張強さの90%以上であることを特徴とするものである。
【0021】
このような高強度・高耐熱アルミニウム合金においては、引張強さが28kgf/mm2 であるため、導電線として用いた場合に、従来よりも高い張力で架線することができる。そのため、導電線の弛度を少なくすることができ、導電線を支持する鉄塔間の距離を長くすることができる。
【0022】
また、温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが熱履歴の前の引張強さの90%以上である。ここで、温度180℃で400時間熱履歴するというのは、温度150℃で36年間熱履歴することに匹敵する。そのため、本発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を導電電として用いた場合には、長期間の熱履歴に耐えることができ、長期間の使用が可能である。
【0023】
さらに、導電率が50%IACS以上とは、抵抗率が1/29Ω・mm2 /m以下であることを示す。そのため、送電時の発熱によるエネルギ損失を低減することができる。
【0024】
また、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金は、引張強さが28kgf/mm2 以上であり、かつ熱伝導率が200W/m・K以上であり、かつ温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが熱履歴の前の引張強さの90%以上であることを特徴とするものである。ここで、熱伝導率は、導電率に比例し、熱伝導率が200W/m・K以上というのは、導電率が50%IACS以上であることと対応する。
【0025】
このような高強度・高耐熱アルミニウム合金においては、高強度、高耐熱性、高熱伝導性が要求される部材に応用することができる。たとえば、輸送機器等の部材では、エンジンブロック、エンジンヘッド、ラジエターなどが挙げられる。
【0026】
このように、輸送機器の部材にこの発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を適用することにより、従来これらの部材が鉄合金で構成されていた場合に比べて、輸送機器の大幅な軽量化を図ることができる。
【0027】
この発明に従った高強度・高耐熱アルミニウム合金は0.28〜0.80重量%のジルコニウムと、0.10〜0.40重量%の銅と、0.16〜0.30重量%の珪素と、0.10〜0.38重量%のマンガン、または、0.10〜0.30重量%のバナジウム、コバルト、クロムおよびモリブデンからなる群より選ばれた少なくとも1種の少なくともいずれかと、残部としてのアルミニウムと通常の不純物からなることを特徴とする。
好ましくは、引張強さが28kgf/mm2以上であり、かつ導電率が50%IACS以上であり、かつ温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが熱履歴の前の引張強さの90%以上である。
好ましくは、引張強さが28kgf/mm2以上であり、かつ熱伝導率が200W/m・K以上であり、かつ温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが熱履歴の前の引張強さの90%以上である。
この発明に従った導電線は、上述のいずれかに記載の高強度・高耐熱アルミニウム合金からなる線材を撚り線として形成される。
この発明に従った架空用電線は、上述の導電線を用いて形成される。
【0031】
これらの元素の作用について、以下に説明する。
【0032】
まず、ジルコニウムについて説明する。ジルコニウムは、ある範囲の大きさのAl3 Zrの析出物または晶出物を形成し、アルミニウム合金中に分散したときに耐熱性を向上させると考えられている。ここで、析出物とは、晶出物を核として熱処理により成長したものも含む。ここで、ジルコニウムの含有率が0.28重量%未満であると、耐熱性を向上させるAl3 Zrの析出物、晶出物の量を十分確保できないため、耐熱性を向上させることができない。また、ジルコニウムの含有率が0.8重量%を超えると、通常の鋳造速度では、冷却過程において、Al3 Zrが大きな塊りとなって晶出し、アルミニウム合金中に分散しない。そのため、アルミニウム合金の耐熱性が低下する。ジルコニウムの含有率が0.80重量%を超える場合には、耐熱性を向上させるために、アトマイズ等の粉末冶金的手法により、Al3 Zrの晶出物を分散させる必要がある。ただし、このような手法を用いると、製造コストが高くつくことが予想される。そのため、ジルコニウムの含有率は、0.28〜0.80重量%の範囲内であることが好ましい。
【0033】
さらに、ジルコニウムの含有率が0.50重量%以下であれば、ジルコニウムを含むアルミニウム合金の液相線温度は、810℃以下となる。ここで、一般のアルミニウム合金の鋳造設備は、温度850℃にまで耐えれるように設計されていることが多い。そのため、ジルコニウムの含有率が0.50重量%以下であれば、一般のアルミニウム合金の鋳造設備でこの発明のアルミニウム合金を製造することができる。そのため、ジルコニウムの含有率は0.28〜0.50重量%の範囲内であることが最も好ましい。
【0034】
次に、銅について説明する。銅は、アルミニウム合金に添加されることにより、アルミニウム合金の室温での引張強さを増加させる働きをする。銅の含有率が0.1重量%未満では、アルミニウム合金の室温での引張強さの増加の効果が小さい。銅の含有率が0.4重量%を超えると、室温での引張強さは増加するものの、耐食性および耐熱性が低下する。そのため、銅の含有率は0.10〜0.40重量%の範囲内であることが好ましい。
【0035】
次に、マンガンについて説明する。マンガンは、銅と同様にアルミニウム合金の室温での引張強さの増大をもたらすが、耐熱性を向上させる役割も大きい。先に示したように、銅は、アルミニウム合金の室温での引張強さを増大させる。一方、銅の添加量が増えると、アルミニウム合金の耐熱性が低下する。これを補うために、ジルコニウムを増加させることも考えられる。しかし、ジルコニウムを増加させると、上述の理由により、アトマイズなどの粉末冶金的な手法が必要となる。そのため、製造コストが高くつき、製造が困難となる。そこで、マンガンをアルミニウム合金に添加することにより、ジルコニウムの添加量を増やすことなく耐熱性を向上させることができる。
【0036】
ただし、マンガンの含有率が0.1重量%未満では、耐熱性向上の効果が小さい。また、マンガンの含有率が0.8重量%を超えると、導電率が50%IACSを下回る可能性がある。そのため、マンガンの含有率は0.10〜0.80重量%の範囲内であることが好ましい。
【0037】
また、マンガンと類似の効果をもたらすものとして、クロム、バナジウム、コバルトおよびモリブデンがある。ただし、これらの元素をアルミニウム合金に添加すると、導電率が大幅に低下するため、これらの元素の含有量の総和が0.1〜0.3重量%の範囲内であることが好ましい。
【0038】
次に、珪素について説明する。珪素は、Al3 Zrの析出の際に核となる働きをする。すなわち、アルミニウム合金に熱処理を施した場合に、アルミニウム合金に珪素が分散して含まれていれば、珪素を核としてAl3 Zrの析出が分散して起こる。そのため、Al3 Zrの析出物は広くアルミニウム合金中に分散するので、アルミニウム合金の耐熱性が向上する。
【0039】
ただし、珪素の含有率が0.16重量%未満であると、上述のような働きをするのに十分な量とは言えない。また、珪素の含有率が0.3重量%を超えると、アルミニウム合金の導電率が50%IACSを下回る可能性がある。そのため、珪素の含有率は、0.16〜0.30重量%の範囲内であることが好ましい。
【0040】
また、冷間加工の割合と比較して、熱間加工の割合が多い場合には、Al3 Zrの析出量も多くなる。ここで、ケイ素が多く含まれていると、上述のような働きにより、アルミニウム合金の耐熱性を向上させることができる。そのため、熱間加工の割合が大きい場合には、珪素の含有率を0.16〜0.30重量%の範囲内で多めにすることが望ましい。
【0041】
この発明のアルミニウム合金を撚り線構造の導電線に用いることができる。また、この導電線を架空用電線として用いることができる。このように構成された導電線は、高強度、高耐熱性であるため、大きな張力で架線でき、弛度を小さくすることができる。
【0042】
この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金の製造方法は、0.28〜0.80重量%のジルコニウムと、0.10〜0.40重量%の銅と、0.16〜0.30重量%の珪素と、0.10〜0.38重量%のマンガン、または、0.10〜0.30重量%のバナジウム、コバルト、クロムおよびモリブデンからなる群より選ばれた少なくとも1種の少なくともいずれかと、残部としてのアルミニウムと通常の不純物からなる原材料を{750+227×(Z−0.28)}℃以上(ここで、Zはジルコニウムの含有重量%の値である)の温度で鋳込み、その後、0.1℃/秒以上の冷却速度で冷却することにより、鋳造アルミニウムを形成する工程と、その鋳造アルミニウムに熱間加工を施すことにより、1次アルミニウム合金を形成する工程と、その1次アルミニウム合金に熱処理を施すことにより、2次アルミニウム合金を形成する工程と、その2次アルミニウム合金に冷間加工を施す工程とを備えたことを特徴とする。
好ましくは、熱処理は、温度320℃以上390℃以下の雰囲気中で、30〜300時間行なわれることが好ましい。
【0047】
このような方法で製造されたアルミニウム合金は、0.28〜0.80重量%のジルコニウム、0.10〜0.80重量%のマンガン、0.10〜0.40重量%の銅を含む。また、アルミニウム合金は、0.16〜0.30重量%の珪素を含む。また、アルミニウム合金は、マンガンに代えてまたは加えてバナジウム、コバルト、クロムおよびモリブデンからなる群より選ばれた少なくとも1種を0.1〜0.3重量%含む。そのため、強度、導電率が高く、耐熱性に優れたアルミニウム合金を提供することができる。
【0048】
また、鋳込み温度は{750+227×(Z−0.28)}℃以上である。ここで、Zは、ジルコニウムの含有重量%の値を示す。この式は、ジルコニウムの液相線を示す式に非常に近いものである。そのため、この式で示す温度より低い温度で鋳込みを開始すると、鋳込む前にAl3 Zrが晶出し、溶湯中のジルコニウムの量が減少するのでアルミニウム合金の耐熱性が損なわれる。
【0049】
また、鋳込んだ後の冷却速度は、0.1℃/s以上である。そのため、晶出物(Al3 Zr)が大きく成長するのを抑制できるため、アルミニウム合金の耐熱性を高めることができる。
【0050】
また、この熱処理は、温度320℃以上390℃以下の雰囲気中で30〜300時間行なわれることが好ましい。
【0051】
このような温度、時間の範囲内では、耐熱性を最も効果的に発揮できる大きさのAl3 Zrが析出(晶出物を核として析出する場合も含む)する。そのため、アルミニウム合金の耐熱性を向上させることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を用いた例について、以下に説明する。
【0053】
図1(A)は、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を用いた線材と、ECAl線とを撚りあわせた導電線の模式的な断面図である。図1(A)を参照して、導電線1はECAl線2と、アルミニウム合金線3a、3bを備えている。アルミニウム合金線3a、3bは、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金からなる。導電線1は、アルミニウム合金線3aを中心としてアルミニウム合金線3bその外側にECAl線2を撚りあわせた、同心撚り線構造となっている。
【0054】
また、図1(B)は、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を用いた線材を撚りあわせた導電線の模式的な断面図である。図1(B)を参照して、導電線4は、アルミニウム合金線5a、5b、5cを備えている。アルミニウム合金線5a、5b、5cは、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金からなる。導電線4は、アルミニウム合金線5aを中心として、アルミニウム合金線5b、その外側にアルミニウム合金線5cを撚りあわせた、同心撚り線構造となっている。
【0055】
このように構成された導電線1、4は、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金(引張強さ28kgf/mm2 以上)からなる線材を備えている。そのため、従来のKTAl(引張強さ26.5kgf/mm2 )を用いた導電線に比べ、高い引張強さを有する。
【0056】
図2は、架空地線、架空送電線が取付られた鉄塔の模式図である。図2を参照して、鉄塔12に、架空地線11が取付けられている。そのため、架空地線11と鉄塔12は電気的に接続されている。碍子14を介在させて鉄塔12に架空送電線13が取付けられている。鉄塔12と架空送電線13は碍子14により電気的に絶縁されている。架空地線11、架空送電線13は、図1で示す本発明のアルミニウム合金を用いた導電線によって構成されている。
【0057】
このようにこの発明のアルミニウム合金を用いた導電線を架空地線、架空送電線に使用することにより、大きな張力で架線でき、弛度を小さくすることができる。そのため、従来に比べて鉄塔間の距離を長くすることができる。また、図示していないが、この発明のアルミニウム合金を用いた撚り線、単線は、架空配電線としても用いることができる。
【0058】
図3は、トロリー線の模式図である。図3を参照して、レール23の上に電車24が位置している。電車24のパンタグラフ25と接するようにトロリー線21が設けられている。トロリー線21とレール23は直流または交流電源22に電気的に接続されている。このトロリー線21にこの発明のアルミニウム合金を用いることができる。
【0059】
【実施例】
(実施例1)
表2で示される組成のアルミニウム合金の原料を準備した。これらの原料を表2で示す温度で鋳造し、表2で示す冷却速度で冷却し、鋳塊(直径200mm×長さ300mm)を得た。これらの鋳塊を温度450℃で0.5時間加熱した。
【0060】
サンプルNo.1〜5については、押出加工により、これらの鋳塊を直径30mmの丸棒とした。表2に示す熱処理条件でこの丸棒に熱処理を施した後、冷間伸線して、直径12mmの丸棒とした。
【0061】
サンプルNo.6、7については、押出加工により、これらの鋳塊を外径15mm、内径12mmのパイプとした。表2に示す熱処理条件でこのパイプに熱処理を施した後、冷間伸線して外径8mm、内径6mmのパイプとした。このようにしてサンプルNo.1〜7(本発明品)を用意した。
【0062】
従来品として、材質がJIS呼称3004−Oのアルミニウム合金、材質がJIS呼称5056−Oのアルミニウム合金、KTAl(ジルコニウム:0.33重量%、銅:0.2重量%、珪素:0.3重量%、鉄:0.2重量%、残部アルミニウム)を準備した。これらのアルミニウム合金を外径8mm、内径6mmのパイプに加工し、サンプルNo.8〜10とした。
【0063】
サンプルNo.1〜10について、室温における引張強さ、温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さおよび導電率を調査した。これらの結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
表2中、「熱処理条件」が390×300であれば、温度390℃で300時間熱処理を行なったことを示す。「履歴後引張強さ」は、サンプルを温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さを示す。また、「残存強度」は、以下の式で算出した。
【0066】
【数1】
【0067】
サンプルNo.1〜7(本発明品)は、サンプルNo.8(従来品)よりも引張強さと熱履歴後の引張強さが高い値を示した。また、本発明品は、サンプルNo.9(従来品)よりも導電率が高い値を示した。また、本発明品は、サンプルNo.10(従来品)よりも、室温引張強さと熱履歴後の引張強さが高い値を示した。
【0068】
次に、温度200℃に保ったオイル中にサンプルNo.6〜10のパイプ(外径8mm、内径6mm)を浸した。オイルに浸されたパイプの部分の長さは1mであった。その後、このパイプの一方端からパイプ内部に温度25℃の水を流した(流速1.51m/分)。パイプの他方端から出てくる水の温度(出口水温)を測定した。また、温度200℃に保ったオイル中にサンプルNo.6〜10のパイプを1000時間浸した後、パイプの引張試験を実施した。これらの結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】
表3中、「1000H後引張強さ」は、温度200℃に保ったオイル中にサンプルNo.6〜10のパイプを1000時間浸した後の引張強さを示す。また、表3中、「残存強度」は、以下の式で算出した。
【0071】
【数2】
【0072】
表3中の「出口水温」からわかるように、サンプルNo.10、6、7、8、9の順に伝熱性が高かった。また、サンプルNo.10以外は、残存強度が80%以上の値を示した。そのため、高伝熱性、高強度および高耐熱性が要求される部材には、本発明品(サンプルNo.6、7)が最も優れているということがわかる。
【0073】
(実施例2)
まず、ジルコニウム、マンガン、銅、珪素、クロム、バナジウム、コバルト、およびモリブデンの重量%が表4、表5で示されるアルミニウム合金の原料を準備した。これらの原料を、直径30mm×長さ300mmのサイズの金型に表4、表5で示す温度で鋳込み、0.5〜0.9℃/sの冷却速度で冷却し、鋳塊を形成した。
【0074】
この鋳塊を温度410℃で0.3時間加熱した後、熱間スエージ加工により、直径12mmの線材とした。
【0075】
この線材を冷間伸線して、直径を4.1mmとし、表4、表5に示す熱処理条件で熱処理を施した。この線材をさらに冷間伸線して、直径を0.8mmとし、この線材の室温引張強さ、温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さおよび導電率を調査した。
【0076】
また、熱履歴前の同一重量の線材に塩水を1000時間噴射し続けた後線材を取出し、腐食後の線材を重量を調査した。これらの結果を表4、5に示す。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
表4、表5中、サンプルNo.11〜33は、この発明の範囲内の組成、鋳造温度および熱処理条件を備えたものである。サンプルNo.34〜53は、組成、鋳造温度または熱処理条件がこの発明の範囲外の比較品である。。また、サンプルNo.54の材質は、サンプルNo.10(KTAl)と同一である。また、「残存強度」は、(数1)で示される式により算出した。また、「耐食性」の欄では、サンプルNo.54(KTAl)の腐食後の重量を基準値とし、腐食後の重量が基準値の95〜105%までの値を示したものを「○」、腐食後の重量が基準値の105%を超え、耐食性に優れるものを「◎」、腐食後の重量が基準値の95%未満であり、耐食性に劣るものを「×」とした。
【0080】
表4、5より、この発明の高強度、高耐熱アルミニウム合金(サンプルNo.11〜33)は、KTAl(サンプルNo.54)よりも室温引張強さと熱履歴後の引張強さが高い値を示した。また、比較品(サンプルNo.34〜53)は上述した理由により、本発明品に対して室温引張強さ、熱履歴後の引張強さまたは導電率が小さい値を示し、耐食性も劣るものがあった。
【0081】
(実施例3)
表4のサンプルNo.11〜33と同一組成の原料を準備した。これらの原料をさまざまな温度で金型に鋳込んだ。このとき、鋳込み温度が{750+227×(Z−0.28)}℃未満では、坩堝を恒温保持したときに、溶湯中のジルコニウムがAl3 Zrとなって晶出した。ここでZはジルコニウムの重量%を示す。この晶出を避けるためには、鋳込み温度を上述の式で示す温度以上の温度にする必要があった。
【0082】
表6で示す鋳造温度で原料を鋳込んだ後、冷却速度をさまざまに変えて(0.05〜2.0℃/s)、鋳塊(直径30mm×長さ200mm)を形成した。これら鋳塊を実施例2と同様の方法で加工し、直径4.1mmの線材とした。
【0083】
これらの線材に、サンプルNo.55については、サンプルNo.11、サンプルNo.56については、サンプルNo.12…と同じ熱処理条件で熱処理を施し、その後、室温引張強さおよび温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さおよび導電率を調査した。これらの結果を表6に示す。
【0084】
【表6】
【0085】
表6中、「○」は、表4中の同一組成を有するサンプルよりも室温引張強さが高い値を示し、残存強度90%以上であったことを示す。また、「●」は、室温引張強さが28kgf/mm2 以上、「○」以下であり、かつ残存強度が90%以上であったことを示す。また「×」は、室温引張強さ28kgf/mm2 未満または残存強度が未満90%以下であったことを示す。
【0086】
表6から、冷却速度は、0.1℃/s以上であれば、室温引張強さが28kgf/mm2 かつ残存強度が90%以上となることがわかる。また、表には示していないが、すべてのサンプルで導電率は50%IACS以上であった。
【0087】
(実施例4)
この発明のアルミニウム合金をプロペルチ連続鋳造圧延方法で製造した例を以下に示す。
【0088】
まずジルコニウムの含有率が0.40重量%、マンガンの含有率が0.46重量%、銅の含有率が0.30重量%、珪素の含有率が0.25重量%のアルミニウム合金の原料を準備した。この原料を温度780℃で鋳型に鋳込み、溶湯を形成した。この溶湯を冷却し、鋳塊を形成した。この鋳塊の断面積は、3500mm2 であった。この鋳塊をサンプリングし、デンドライト間隔を測定することにより、冷却速度を推定した。冷却速度は、0.9〜32℃/sの範囲内であった。
【0089】
この鋳塊に熱間圧延加工を施し、直径を4.0mmの線材を形成した。この線材に温度300℃で80時間熱処理を施した。その後、この線材を冷間伸線し、直径を4.0mmとした。
【0090】
このようにして製造した線材の組成は、原料の組成と同一であった。また、線材の室温引張強さは32.1kgf/mm2 であり、、導電率は51%IACSであった。また、この線材を温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さは29.9kgf/mm2 であったので、残存強度は93%であった。
【0091】
このように、プロペルチ連続鋳造圧延方法は、この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を製造するための有効な製造手段であるといえる。
【0092】
(実施例5)
実施例4で製造した直径4.0mmの線材を19本撚りあわせて撚り線とした。一方、KTAlからなる線材を19本撚りあわせて撚り線とした。これらの撚り線の導電率、引張強さおよび同一弛度での鉄塔間隔を比較した。これらの結果を表7に示す。
【0093】
【表7】
【0094】
表7中、「鉄塔間隔」は、鉄塔に撚り線を架線する際の最大使用張力を、撚り線引張強さの1/3.5とし(安全率3.5)、弛度が29mとなる状態での鉄塔間隔を示す。
【0095】
表7より、この発明のアルミニウム合金を用いた撚り線は、KTAl合金を用いた撚り線に対して、重量は同等で、撚り線引張強さは大きい値を示していた。KTAl合金を用いた撚り線の鉄塔間隔が700mであったのに対して、この発明のアルミニウム合金を用いた撚り線では、撚り線引張強さが大きいため、鉄塔間隔は800mとなった。
【0096】
このように、この発明のアルミニウム合金を用いた撚り線は、従来の撚り線に比べて、鉄塔間隔が長くなった場合の架線に適用可能である。
【0097】
(実施例6)
実施例4において、プロペルチ連続鋳造圧延方法により製造した直径10mmの線材(熱処理済)を伸線して成形線とした。この成形線が中心部、ECAlの成形線が周辺部となるよう撚りあわせて図1に示すような送電線とした。この送電線と、ACSR(鋼線の周囲にECAl線を撚りあわせた導電線)との特性の比較を表8に示す
【0098】
【表8】
【0099】
表8中、「EC−アルミ断面積」は、導電線中のECAl線の断面積を示す。また、「本発明断面積」は、導電線中の本発明のアルミニウム合金を用いた線材の断面積を示す。また、「鋼断面積」は、ACSR中の鋼線の断面積を示す。また、表8中、「弛度」は、鉄塔に架線する際の最大使用張力を5tfとし、鉄塔間隔を400mとした場合の弛度を示す。本発明品とACSRを比較すると、導電率、引張強さは同等であった。また、本発明品は、ACSRと比較して軽量化がなされていた。そのため、本発明品の弛度は、ACSRと比較して1.2m小さかった。
【0100】
このように、撚り線引張強さを低下させずに軽量化を図れば、従来と同様の張力で架線しても弛度が小さくなる。そのため、この導電線は、間隔の長い鉄塔間に架線可能である。また、導電線が軽量化すれば、導電線を支持する鉄塔の強度を下げることができるため、鉄塔のコストを低下させることができる。
【0101】
今回開示された実施例、実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の高強度・高耐熱アルミニウム合金を用いた導電線の模式的な断面図である。
【図2】架空地線、架空送電線とが取付られた鉄塔の模式図である。
【図3】トロリー線の模式図である。
【図4】鉄塔に電線を架線した場合の模式図である。
【符号の説明】
1、4 導電線
2 ECAl線
3a、3b、5a、5b、5c アルミニウム合金線。
Claims (7)
- 0.28〜0.80重量%のジルコニウムと、
0.10〜0.40重量%の銅と、
0.16〜0.30重量%の珪素と、
0.10〜0.38重量%のマンガン、または、0.10〜0.30重量%のバナジウム、コバルト、クロムおよびモリブデンからなる群より選ばれた少なくとも1種の少なくともいずれかと、
残部としてのアルミニウムと通常の不純物からなることを特徴とする、高強度・高耐熱アルミニウム合金。 - 引張強さが28kgf/mm2以上であり、かつ導電率が50%IACS以上であり、かつ温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが前記熱履歴の前の引張強さの90%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の高強度・高耐熱アルミニウム合金。
- 引張強さが28kgf/mm2以上であり、かつ熱伝導率が200W/m・K以上であり、かつ温度180℃で400時間熱履歴した後の引張強さが前記熱履歴の前の引張強さの90%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の高強度・高耐熱アルミニウム合金。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度・高耐熱アルミニウム合金からなる線材を撚り線としたことを特徴とする、導電線。
- 請求項4に記載の導電線を用いたことを特徴とする、架空用電線。
- 0.28〜0.80重量%のジルコニウムと、0.10〜0.40重量%の銅と、0.16〜0.30重量%の珪素と、0.10〜0.38重量%のマンガン、または、0.10〜0.30重量%のバナジウム、コバルト、クロムおよびモリブデンからなる群より選ばれた少なくとも1種の少なくともいずれかと、残部としてのアルミニウムと通常の不純物からなる原材料を{750+227×(Z−0.28)}℃以上(ここで、Zはジルコニウムの含有重量%の値である)の温度で鋳込み、その後、0.1℃/秒以上の冷却速度で冷却することにより、鋳造アルミニウムを形成する工程と、
その鋳造アルミニウムに熱間加工を施すことにより、1次アルミニウム合金を形成する工程と、
その1次アルミニウム合金に熱処理を施すことにより、2次アルミニウム合金を形成する工程と、
その2次アルミニウム合金に冷間加工を施す工程とを備えたことを特徴とする、高強度・高耐熱アルミニウム合金の製造方法。 - 前記熱処理は、温度320℃以上390℃以下の雰囲気中で、30〜300時間行なわれることを特徴とする、請求項6に記載の高強度・高耐熱アルミニウム合金の製造方法。
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