JP3724023B2 - 水浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は風呂水、プール用水等の水を浄化する業務用あるいは家庭用の水浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の水浄化装置は図4において点線矢印に示すように、浴槽1内の湯を抜き出して再び浴槽1に戻すポンプ2と、ポンプ2の吐出側と浴槽1とを接続する往き管3と、ポンプ2の吸引側と浴槽1を接続する戻り管4と、ポンプ2の吐出側に設けられ、濾過槽5と排水管6とに切り替える三方弁7、濾過槽5に接続され、往き管3と戻り管4とを切り替える三方弁8とで構成されていた。
【0003】
この装置の濾過時の動作を説明する。ポンプ2を運転すると浴槽1内の湯が戻り管4からポンプ2を通過して直ちに往き管3から浴槽1内に戻される水流と、三方弁7を通り濾過槽5で濾過されて戻り管4を通り再びポンプ2を経て往き管3から浴槽1内に流入する水流とがある。また逆洗時の動作を説明すると、実線矢印のようにポンプ2を運転すると浴槽1内の湯が戻り管4からポンプ2を通過して三方弁8を通過後、濾過槽5に流入し、中に充填されている粒状濾材を洗浄し、三方弁7を通過して排水管6から排水されるようになる(例えば、実公平4−10893号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の様な構成では、濾過槽(濾材)5を洗浄する際に浴槽1の水を排水しており、給水しなければ浴槽内の水位が低下し、浄化・洗浄運転ができないといった課題を有していた。
【0005】
また濾過槽5を洗浄する時は、浄化(濾過)運転を停止するために浄化運転を連続して行うことができず、洗浄運転を行う時間帯に制限があるという課題を有していた。
【0006】
また微生物濾過槽で浄化運転を行う場合は、上記した物理的濾過槽に比べ逆洗回数が減少させることができるが、微生物による十分な浄化能力を発揮するまで10日程度かかるという課題を有していた。
【0007】
本発明は、この様な従来の課題を解決するもので、逆洗に使用した洗浄水を排水せずに、利用することで浴槽内の水位を低下させない水浄化装置を提供するものである。
【0008】
また浄化運転を自由な時間に設定できる水浄化装置を提供しようとするものである。
【0009】
また初期の浄化性能を確保する水浄化装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載に係る発明の水浄化装置は、被浄化水を通水する循環回路と、循環回路に設けられた強制循環手段と、循環回路に設けられた第1の濾過手段と、第1の濾過手段を逆洗する洗浄手段と、洗浄手段で逆洗時に使用した被浄化水を浄化再生し循環回路に戻す第2の濾過手段と、循環回路で第1の濾過手段の下流側から第2の濾過手段を分岐し、第1の濾過手段で浄化運転しながら第2の濾過手段の洗浄運転を行う制御手段を有するものである。
【0011】
また請求項2記載に係る発明の水浄化装置は、被浄化水を通水する循環回路と、循環回路に設けられた強制循環手段と、循環回路に設けられた微生物濾過槽と、微生物濾過槽を逆洗する洗浄手段と、洗浄手段で逆洗時に使用した被浄化水を浄化再生し循環回路に戻す物理的濾過槽とを有する構成としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1記載に係る発明の水浄化装置は、循環回路に設けられた第1の濾過手段と、第1の濾過手段を逆洗する洗浄手段と、洗浄手段で逆洗時に使用した被浄化水を浄化再生し循環回路に戻す第2の濾過手段とを有する構成としたので、浄化時には第1の濾過手段により湯垢や細菌等が捕捉される。また第1の濾過手段の洗浄時には第1の濾過手段により捕捉されていた湯垢や細菌等が洗浄されるだけでなく、第2の濾過手段で第1の濾過手段に捕捉されていた被浄化水に含まれる湯垢や細菌等が捕捉される。これと同時に循環する被浄化水に含まれる湯垢や細菌等が第2の濾過手段で捕捉されるようになり、被浄化水も浄化されるようになる。このため排水することなく第1の濾過手段を逆洗できる。また、第1の濾過手段の下流側から第2の濾過手段を分岐して、第1の濾過手段で浄化運転しながら第2の濾過手段の洗浄運転を行う様にし、第1の濾過手段で被浄化水を浄化すると同時に、第1の浄化手段で浄化した浄化水を第2の濾過手段の下流側から流入させることで、第2の濾過手段が洗浄される。このため第1の浄化運転を停止させずに第2の濾過手段を逆洗できる。
【0013】
また請求項2記載に係る発明の浄化装置は、第1の濾過手段を微生物濾過槽、第2の濾過手段を物理的濾過槽とすることにより、浄化時には微生物濾過槽で濾過手段に湯垢や細菌等が捕捉されると共に、湯垢等が微生物の働きにより湯垢等が分解される。しかし設置して例えば10日目までは、微生物による浄化性能が発揮できないため、微生物濾過槽を逆流しながら微生物による浄化性能を向上させ、物理的濾過槽で浄化再生させることにより被浄化水が浄化される。このため微生物濾過槽を用いることで濾過槽の逆洗回数を減少させることができると共に、微生物濾過槽が浄化性能を発揮するまでは物理的濾過槽を使用することで浄化性能が確保できる。
【0014】
上記のように、各請求項の構成による作用を発揮するように本発明の水浄化装置を実現できるものであり、その具体的な実施の形態を以下に述べる。
【0015】
以下、本発明における実施の形態1を添付図面に基づいて説明する。図1ないし図3において、10は浴槽であり、浴槽10には吸込口11及び吐出口12が設けられている。また13は強制循環手段である循環ポンプであり、浴槽10内の被浄化水を通水する循環回路に設けられていて吸込管14が循環ポンプ13の吸込側16と吸込口11を接続するように設けられている。循環ポンプ13の吐出側15と吐出口12との間には往き管17が、三方弁18、第1の濾過手段である微生物濾過槽19、二方弁(A)20、殺菌手段21、加熱手段22が介してある。また微生物濾過槽19の上流側に設けられた三方弁18から微生物濾過手段の下流側で且つ二方弁(A)20の微生物濾過槽19側とは洗浄回路23が設けられている。さらに微生物濾過槽19の上方には排水管24が二方弁(B)25、二方弁(C)26を介して設けられている。また排水管24に設けられた二方弁(B)25と二方弁(C)26の間には洗浄水の再生回路である送り管27が第2の濾過槽である物理的濾過槽28を介して設けられ、二方弁(A)20と殺菌手段21の間に合流するように設けられている。29は循環ポンプ13、三方弁18、二方弁(A)20、二方弁(B)25、二方弁(C)26、殺菌手段21、加熱手段22を制御するコントローラである。30は微生物濾過槽19の洗浄及び洗浄した水を再生させた状態での水の流れを示す矢印であり、31は微生物濾過槽19で浄化(濾過)させたときの水の流れを示す矢印である。32は微生物濾過槽19で浄化(濾過)させながら物理的濾過槽28を洗浄したときの水の流れを示す矢印である。
【0016】
まず、微生物濾過槽19の洗浄及び洗浄水の再生動作を図1を用いて説明する。三方弁18は微生物濾過槽側を閉、二方弁(A)20は閉、二方弁(B)25は開、二方弁(C)26は閉の状態で循環ポンプ13を運転するようにコントローラ29を制御すると浴槽10内の浴槽水が吸込管14、循環ポンプ13、往き管17、三方弁18、洗浄回路23を通過して微生物濾過槽19の下方側から上方側に浴槽水が流れる。この時に微生物濾過槽19内が洗浄され捕捉された浴槽内の汚れや微生物が流し出される。さらに微生物濾過槽19から流し出された浴槽水(洗浄水)が、排水管24の一部、二方弁(B)25を通過し、物理的濾過槽28に流れ込み、物理的濾過槽28で洗浄水の汚れが捕捉されて微生物を含んだ浴槽水(再生水)として流し出される。さらに通過した再生水は送り管27を通過して殺菌手段21で殺菌され、さらに加熱手段22で一定温度まで加熱されて、吐出口12から浴槽10内に戻される。
【0017】
次に浴槽水の浄化(濾過)動作を図2を用いて説明する。三方弁18は洗浄回路23側を閉、二方弁(A)20は開、二方弁(B)25は閉、二方弁(C)26は閉の状態で循環ポンプ13を運転するようにコントローラ29を制御すると、浴槽10内の浴槽水が吸込管14、循環ポンプ13、往き管17、三方弁18を通過して微生物濾過槽19に流れ込む。微生物濾過槽19に流れ込んだ浴槽水は微生物濾過槽19で比較的大きい微粒子状の汚れが濾過分離され、比較的小さい微粒子状の汚れや微生物の死骸等が分解されて流し出される。流し出された浴槽水(浄化水)は、殺菌手段21で殺菌され、加熱手段22で一定温度まで加熱されて、吐出口12から浴槽10内に戻される。
【0018】
また物理的濾過槽28の洗浄手段は定期的に交換するカートリッジタイプのフィルタでも、洗浄水で逆洗する粒状濾材の様なものでもよい。
【0019】
次に浴槽水の浄化(濾過)及び物理的濾過手段の洗浄を同時に行う動作を図3を用いて説明する。三方弁18は洗浄回路23側を閉、二方弁(A)20は開、二方弁(B)25は閉、二方弁(C)26は開の状態で循環ポンプ13を運転するようにコントローラ29を制御すると、浴槽10内の浴槽水が吸込管14、循環ポンプ13、往き管17、三方弁18を通過して微生物濾過槽19に流れ込む。微生物濾過槽19に流れ込んだ浴槽水は微生物濾過槽19で比較的大きい微粒子状の汚れが濾過分離され、比較的小さい微粒子状の汚れや微生物の死骸等が分解されて流し出される。流し出された浴槽水(浄化水)は送り管27を流れる。送り管27に流れた水は物理的濾過槽28に流れ込み物理的濾過槽28に捕捉されていた比較的大きい粒状の汚れを含む水となって排水される。また往き管27に分流しなかった浄化水は殺菌手段21で殺菌され、加熱手段22で一定温度まで加熱されて、吐出口12から浴槽10内に戻される。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水浄化装置によれば次の効果が得られる。
【0021】
第1の濾過手段を逆洗する際に逆洗に使用した洗浄水を第2の濾過手段で浄化再生することで、排水せずに第1の濾過手段の洗浄運転ができる。このため節水効果があると共に、浴槽中の水位が低下して浄化運転や洗浄運転ができなくなるといったことがない。
【0022】
また第1の濾過手段で浄化運転しながら第1の濾過手段で浄化された水の一部を利用して、第2の濾過手段の洗浄運転を行うことで、第1の濾過手段の浄化運転を第1の濾過手段及び第2の濾過手段の逆洗運転にかかわらず、第1の濾過手段の浄化運転を自由な時間に設定できる。このため使用者の自由な時間帯での使用が可能となる。
【0023】
また第1の濾過手段を微生物濾過槽、第2の濾過手段を物理的濾過槽とすることにより、第1の濾過手段の逆洗回数をできるだけ減少させると共に、微生物濾過槽の浄化性能が確保できるまでは、第2の濾過手段である物理的濾過槽で初期の浄化性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態における水浄化装置の第1の濾過手段の逆洗動作及び第2の濾過手段の浄化動作(第1の濾過手段の洗浄水の再生)を示すシステム構成図
【図2】 同装置の第1の濾過手段の浄化(濾過)動作を示すシステム構成図
【図3】 同装置の第1の濾過動作及び第2の濾過手段の逆洗動作を同時に行った状態を示すシステム構成図
【図4】 従来例の水浄化装置のシステム構成図
【符号の説明】
10 浴槽
13 循環ポンプ
17 往き管
19 微生物濾過槽
23 洗浄管
24 排水管
27 送り管
28 物理的濾過槽
Claims (2)
- 被浄化水を通水する循環回路と、前記循環回路に設けられた強制循環手段と、前記循環回路に設けられた第1の濾過手段と、前記第1の濾過手段を逆洗する洗浄手段と、前記洗浄手段で逆洗時に使用した被浄化水を浄化再生し循環回路に戻す第2の濾過手段と、前記第1の濾過手段の下流側から前記第2の濾過手段を分岐し、前記第1の濾過手段で浄化運転しながら、前記第2の濾過手段の洗浄運転を行う制御手段とを有する水浄化装置。
- 第1の濾過手段を微生物濾過槽、第2の濾過手段を物理的濾過槽とした請求項1記載の水浄化装置。
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JP29393695A JP3724023B2 (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 水浄化装置 |
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JP29393695A JP3724023B2 (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 水浄化装置 |
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JPH09136008A JPH09136008A (ja) | 1997-05-27 |
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ID=17801092
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JP29393695A Expired - Fee Related JP3724023B2 (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 水浄化装置 |
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-
1995
- 1995-11-13 JP JP29393695A patent/JP3724023B2/ja not_active Expired - Fee Related
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