JP3723649B2 - ２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は２４時間風呂の浴槽に発生するぬめりを防止する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
２４時間風呂、別名循環温浴器は、浴槽の湯を浄化装置、殺菌装置及び保温ヒーターを介して循環させることにより、湯のリサイクル及び随時入浴を可能とする風呂である。この２４時間風呂は循環する浴水が浄化、殺菌されることから清潔感がある、風呂掃除がほとんど不要になる、節水できるなどの利点があることから、一般家庭に近年急速に普及している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、浴水の喫水付近の浴槽内内側面や浴槽内で浴水が循環しにくい部位にぬめりが生じるという問題がある。当該ぬめりの発生は清潔感を特長の一つとしている２４時間風呂にとって極めて重大な問題である。
【０００４】
従って、本発明の目的は２４時間風呂の浴槽のぬめりの発生を効率良く防止する方法を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は２４時間風呂の浴槽のぬめりの発生と浴湯の性質について種々検討したところ、循環した浴湯は充分に浄化、殺菌されているものの、浴槽中での浴湯の滞留により浴槽の内壁面上で短時間のうちに微生物が増殖することからぬめりが発生するという知見を得た。当該ぬめりの発生を防止するには浴槽に抗菌剤を投入すればよいが、かくすると２４時間風呂の浴水の浄化には微生物が利用されている場合が多く、投入した抗菌剤により浄化用微生物が死滅してしまう。そこで本発明者はさらに検討した結果、投入後８時間以内に抗菌活性が１／１０以下に失活する抗菌剤を用いれば、浄化用微生物を死滅させず、かつ浴槽のぬめりが防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００６】
すなわち、本発明は、塩化シアヌル酸、過炭酸ナトリウム及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる抗菌剤を、５〜５００時間に１回の割合で、微生物処理器及び殺菌装置を備える２４時間風呂の浴槽に投入することを特徴とする２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法を提供するものである。
【０００７】
また、本発明は、上記殺菌装置がオゾン発生装置である２４時間風呂のぬめり防止法を提供するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる抗菌剤の例としては、塩素系殺菌剤では塩化シアヌル酸、酸素系殺菌剤としては過炭酸ナトリウム、硫黄系殺菌剤としては二酸化チオ尿素等が挙げられ、このうち塩化シアヌル酸が特に好ましい。
【０００９】
この抗菌剤の投入量は、浴槽内壁面付近の微生物を殺菌できる量であれば特に制限されないが、通常浴湯１リットルあたり０．０１〜１０ｇ程度、特に０．１〜３ｇ程度が好ましい。
【００１０】
また、かかる抗菌剤の投入方法としては、連続して投入せず、５〜５００時間に１回の割合で投入するのが好ましい。投入手段は手で投入してもよいが、タイマーをセットして自動的に５〜５００時間毎に投入してもよい。
【００１１】
抗菌剤は直接浴槽中に投入してもよいが、賦形剤、香料等とともに錠剤、顆粒際等の形態に製剤化して用いてもよい。
【００１２】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【００１３】
実施例１
２４時間風呂（浄化装置として、微生物処理器；保温ヒーターとして電気ヒーター；殺菌装置としてオゾン発生装置を採用したもの。浴槽：プラスチック製、容量２００リットル）を運転し、４人家族が毎日１回ずつ入浴した。運転開始１日目〜３日目までは浴槽にぬめりは生じなかったが、４日目ごろからぬめりが生じるようになった。
【００１４】
上記と同様な条件で２４時間風呂を運転し、入浴した。運転開始２日目から２４時間毎に塩化シアヌル酸を１回０．３ｇ、浴湯中に投入した。そして、浴槽のぬめりを観察したところ、４日目になってもぬめりは観察されなかった。その後同様に７２時間毎に、１回ずつ０．３ｇを投入して入浴を続けたが７日目になってもぬめりは観察されず、また浴水の浄化性能は低下しなかった。
【００１５】
実施例２
実施例１において抗菌剤として用いた塩化シアヌル酸０．３ｇを過炭酸ナトリウム０．５ｇに代えた以外は、実施例１と同様にして浴槽のぬめりを観察したところ、実施例１と同様の結果が得られた。
【００１６】
実施例３
実施例１において抗菌剤として用いた塩化シアヌル酸０．３ｇを二酸化チオ尿素０．３ｇに代えた以外は実施例１と同様にして浴槽のぬめりを観察したところ、実施例１と同様の結果が得られた。
【００１７】
【発明の効果】
本発明方法によれば、２４時間風呂の浴槽内のぬめりの発生を長期間防止し、清潔に入浴することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は２４時間風呂の浴槽に発生するぬめりを防止する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
２４時間風呂、別名循環温浴器は、浴槽の湯を浄化装置、殺菌装置及び保温ヒーターを介して循環させることにより、湯のリサイクル及び随時入浴を可能とする風呂である。この２４時間風呂は循環する浴水が浄化、殺菌されることから清潔感がある、風呂掃除がほとんど不要になる、節水できるなどの利点があることから、一般家庭に近年急速に普及している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、浴水の喫水付近の浴槽内内側面や浴槽内で浴水が循環しにくい部位にぬめりが生じるという問題がある。当該ぬめりの発生は清潔感を特長の一つとしている２４時間風呂にとって極めて重大な問題である。
【０００４】
従って、本発明の目的は２４時間風呂の浴槽のぬめりの発生を効率良く防止する方法を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は２４時間風呂の浴槽のぬめりの発生と浴湯の性質について種々検討したところ、循環した浴湯は充分に浄化、殺菌されているものの、浴槽中での浴湯の滞留により浴槽の内壁面上で短時間のうちに微生物が増殖することからぬめりが発生するという知見を得た。当該ぬめりの発生を防止するには浴槽に抗菌剤を投入すればよいが、かくすると２４時間風呂の浴水の浄化には微生物が利用されている場合が多く、投入した抗菌剤により浄化用微生物が死滅してしまう。そこで本発明者はさらに検討した結果、投入後８時間以内に抗菌活性が１／１０以下に失活する抗菌剤を用いれば、浄化用微生物を死滅させず、かつ浴槽のぬめりが防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００６】
すなわち、本発明は、塩化シアヌル酸、過炭酸ナトリウム及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる抗菌剤を、５〜５００時間に１回の割合で、微生物処理器及び殺菌装置を備える２４時間風呂の浴槽に投入することを特徴とする２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法を提供するものである。
【０００７】
また、本発明は、上記殺菌装置がオゾン発生装置である２４時間風呂のぬめり防止法を提供するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる抗菌剤の例としては、塩素系殺菌剤では塩化シアヌル酸、酸素系殺菌剤としては過炭酸ナトリウム、硫黄系殺菌剤としては二酸化チオ尿素等が挙げられ、このうち塩化シアヌル酸が特に好ましい。
【０００９】
この抗菌剤の投入量は、浴槽内壁面付近の微生物を殺菌できる量であれば特に制限されないが、通常浴湯１リットルあたり０．０１〜１０ｇ程度、特に０．１〜３ｇ程度が好ましい。
【００１０】
また、かかる抗菌剤の投入方法としては、連続して投入せず、５〜５００時間に１回の割合で投入するのが好ましい。投入手段は手で投入してもよいが、タイマーをセットして自動的に５〜５００時間毎に投入してもよい。
【００１１】
抗菌剤は直接浴槽中に投入してもよいが、賦形剤、香料等とともに錠剤、顆粒際等の形態に製剤化して用いてもよい。
【００１２】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【００１３】
実施例１
２４時間風呂（浄化装置として、微生物処理器；保温ヒーターとして電気ヒーター；殺菌装置としてオゾン発生装置を採用したもの。浴槽：プラスチック製、容量２００リットル）を運転し、４人家族が毎日１回ずつ入浴した。運転開始１日目〜３日目までは浴槽にぬめりは生じなかったが、４日目ごろからぬめりが生じるようになった。
【００１４】
上記と同様な条件で２４時間風呂を運転し、入浴した。運転開始２日目から２４時間毎に塩化シアヌル酸を１回０．３ｇ、浴湯中に投入した。そして、浴槽のぬめりを観察したところ、４日目になってもぬめりは観察されなかった。その後同様に７２時間毎に、１回ずつ０．３ｇを投入して入浴を続けたが７日目になってもぬめりは観察されず、また浴水の浄化性能は低下しなかった。
【００１５】
実施例２
実施例１において抗菌剤として用いた塩化シアヌル酸０．３ｇを過炭酸ナトリウム０．５ｇに代えた以外は、実施例１と同様にして浴槽のぬめりを観察したところ、実施例１と同様の結果が得られた。
【００１６】
実施例３
実施例１において抗菌剤として用いた塩化シアヌル酸０．３ｇを二酸化チオ尿素０．３ｇに代えた以外は実施例１と同様にして浴槽のぬめりを観察したところ、実施例１と同様の結果が得られた。
【００１７】
【発明の効果】
本発明方法によれば、２４時間風呂の浴槽内のぬめりの発生を長期間防止し、清潔に入浴することができる。
Claims (2)
- 塩化シアヌル酸、過炭酸ナトリウム及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる抗菌剤を、５〜５００時間に１回の割合で、微生物処理器及び殺菌装置を備える２４時間風呂の浴槽に投入することを特徴とする２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法。
- 殺菌装置がオゾン発生装置である請求項１記載のぬめり防止法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31599196A JP3723649B2 (ja) | 1996-11-27 | 1996-11-27 | ２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31599196A JP3723649B2 (ja) | 1996-11-27 | 1996-11-27 | ２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10158108A JPH10158108A (ja) | 1998-06-16 |
| JP3723649B2 true JP3723649B2 (ja) | 2005-12-07 |
Family
ID=18072031
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31599196A Expired - Fee Related JP3723649B2 (ja) | 1996-11-27 | 1996-11-27 | ２４時間風呂の浴槽のぬめり防止法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3723649B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100330274B1 (ko) * | 2000-03-15 | 2002-04-01 | 서상동 | 저온반응형 직물항균가공제 및 그 제조방법과직물항균가공방법 |
-
1996
- 1996-11-27 JP JP31599196A patent/JP3723649B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10158108A (ja) | 1998-06-16 |
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