JP3723172B2 - 除湿機構および除湿方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気分解を利用して生成される陰極ガスおよび/又は陽極ガスに対し除湿を行う除湿装置および除湿方法に関し、特に水の電気分解を利用して生成される水素ガスおよび/又は酸素ガスに対し除湿を行う除湿機構および除湿方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電気分解(以下、電解ともいう)を利用して陰極ガス(例えば水素)及び陽極ガス(例えば、酸素)を生成する方法が知られている。斯かるガス生成方法は、高純度の生成ガスを使用の都度製造でき、ボンベやコールドエバポレータ等のタンク等での保管の必要がなく、安全面の向上等を図り得る為に、広く利用されている。
ところで、電解作用を利用して陰極ガスおよび陽極ガスを生成した場合、該生成ガスには多量の水分が含まれた湿潤状態となっている。従って、一般的に、電解作用を利用して陰極ガスおよび陽極ガスを生成する場合には、湿潤状態の生成ガス(以下、被処理ガスともいう)に対する除湿機構が備えられる。
【0003】
従来、斯かる被処理ガスを除湿するための除湿機構としては、除湿剤を充填した除湿装置を2以上備え、一方の除湿装置で被処理ガスの除湿を行う際には他方の除湿装置で除湿剤の再生を行い得るように構成されたものが使用されている。そして、このような除湿装置を所定時間毎に除湿と再生とを交互に切り換えて使用することにより、乾燥した被処理ガスを連続的に供給することとしている。
【0004】
ところで、この種の除湿機構に使用される除湿剤は、一般に常温程度で所定の除湿性能を発揮し、高温に加熱することによって再生されるものであるため、上述のような切換運転に際しては、加熱と冷却とを繰り替えし行う必要がある。即ち、除湿剤の使用量は、除湿剤の再生に要する時間を一つの算出基準として決定されることとなる。よって、除湿剤量を低減するためには、該除湿剤の加熱冷却をできるだけ速やかに行う必要がある。
【0005】
また、電気分解を利用して生成する被処理ガスは、ボンベ等と同様に高純度であることが求められるため、除湿機構によってそのガス純度を下げないように図る必要がある。
【0006】
そこで、前記従来技術においては、加熱中の一の除湿装置に他の除湿装置で除湿処理された被処理ガスの一部を除湿剤に供給することにより、除湿剤からの水分の除去を図っている。また、冷却中にも他の除湿装置で除湿処理された被処理ガスの一部を供給することにより除湿剤の冷却を図っている(特許文献1)。
【0007】
また、除去すべき水分量が多い場合には多量の除湿剤が必要になり、装置も大型化するため、このような被処理ガスの一部を用いた冷却だけでは再生時間を充分に短縮することができず、前記被処理ガスの浪費を招くこととなる。そこで、除湿装置への負荷を低減し装置を小型化すべく、除湿装置の前段に被処理ガスを冷却して水分を凝縮除去するためのガスクーラーを設置する方法も考えられる。
【0008】
【特許文献1】
特開昭57−105226号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来技術においては、被処理ガス自体を冷却に使用することによって除湿装置内を高純度に維持することができるものの、使用後の被処理ガスはパージガスとして大気放出するか、又は、再利用しようとすれば再び除湿および加圧する必要があり、いずれにしても被処理ガスの生成コストを上昇させるという問題がある。
【0010】
また、ガスクーラーを用いた場合であっても、夏季に32℃程度になる冷却塔水を冷媒として使用しただけでは冷却による水分の凝縮除去効果が充分ではなく、例えば5〜10℃程度に冷やしたチラー水を冷媒として使用しなければ、除湿剤を実質的に減量できるような効果的な水の凝縮除去を行うことはできない。
しかしながら、チラーの運転には多くのエネルギーを要し、また、凝縮水用のドレンポット等の付属品が必要となって装置構成が非常に大がかりになり、装置価格も高くなるという種々の問題がある。
【0011】
また、電気分解を利用したガス生成方法は、需要先に於ける使用の都度製造され、或いは使用量に応じて発生量を調整するように運転されるものである。よって、ガス発生量が少なければ除湿剤はまだ充分に除湿能を有していると考えられ、それにもかかわらず上述のような所定時間毎の除湿・再生の切換え運転を行うとすれば、加熱のためのエネルギーや、パージガスが浪費されることとなる。
【0012】
そこで本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガス(被処理ガス)の除湿処理を効率化することにより、該被処理ガスの生成コストをより一層低減することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガス又は陽極ガスの被処理ガスに対し除湿を行う除湿機構であって、前記被処理ガスの除湿を行う除湿剤が容器本体に収容されてなる除湿装置を備え、前記容器本体には冷却用ガスを導通させるための容器本体の外表面上に均等間隔で螺旋に配設された冷却トレースが備えられていることを特徴とする除湿機構を提供する。
該除湿機構において、好ましくは、前記被処理ガスを陰極ガス又は陽極ガスの一方とし、前記冷却用ガスを陰極ガス又は陽極ガスの他方とする。
【0014】
また、本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスに対し除湿を行う除湿機構であって、前記被処理ガスの除湿を行う除湿剤が容器本体に収容され且つ除湿工程と再生工程とを切り換えて用いられる除湿装置を備え、前記容器本体の下部には除湿剤の収容されていない空洞部が形成されてなることを特徴とする除湿機構を提供する。
【0015】
また、本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿機構であって、前記被処理ガスの除湿を行う除湿剤が容器本体に収容され且つ除湿工程と再生工程とを切り換えて用いられる除湿装置を備え、前記容器本体が計量器によって支持されていることを特徴とする除湿機構を提供する。
【0016】
また、本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿機構であって、除湿装置の前段には前記被処理ガスと水とを分離するための分離タンクと、該分離タンクで分離された被処理ガスを冷却するためのガス冷却器とを備え、前記ガス冷却器で凝縮した水が前記分離タンクへ自然流下するように構成されてなることを特徴とする除湿機構を提供する。
【0017】
さらに、本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガス又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿方法であって、前記被処理ガスの一方を除湿剤で除湿する除湿工程と、該除湿剤を加熱して再生させる再生工程とを有し、前記再生工程に於いて加熱後の除湿剤を前記被処理ガスの他方によって間接的に冷却することを特徴とする除湿方法を提供する。
【0018】
また、本発明は、電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿方法であって、前記被処理ガスを除湿剤で除湿する除湿工程と、該除湿剤を加熱して再生させる再生工程とを有し、前記除湿工程および/又は再生工程に於いて測定した除湿剤の重量を基準として、前記除湿工程と再生工程との切換えを行うことを特徴とする除湿方法を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の除湿機構の一実施形態を示したフロー図である。図1に示したように、該実施形態の除湿機構1は、水電解モジュールで生成された陰極ガスである水素ガスを被処理ガスとし、該水素ガスの除湿を行うものである。水素ガスは、ガス分離器およびガス冷却器を経て除湿装置1へ供給されるように構成されている。
【0021】
水電解モジュールは、例えば、固体高分子電解質膜の両側に電極板と給電体とが積層された電解セルを複数組積層することによって構成されたものであり、陽極側に供給された純水を電気分解して陰極ガスとして水素ガス、陽極ガスとして酸素ガスを発生させるものである。
【0022】
図2は、除湿装置の前段、即ち水電解モジュールと除湿装置との間に配されたガス分離器40とガス冷却器50との位置関係を示した概略図である。図2に示したように、ガス冷却器50は、ガス分離器40の上方に配置され、且つ、ガス分離器40からガス冷却器50へ達する配管は、ガス冷却器50へ向かって上向き(水平を含む)となるように配されており、即ち、前記ガス冷却器50で凝縮した水は前記分離タンク40へ自然流下するように構成されている。
【0023】
ガス分離器40及びガス冷却器50については特に限定されず、公知の装置構成よりなるものを使用することができ、ガス冷却器50としては、例えば、冷却水を向流に導入するプレート型の熱交換器を好適に使用できる。
また、水電解モジュールによって生成される被処理ガスは、一般的に、温度が約45℃で露点が約45℃であるが、後段に設ける除湿装置の容量を考慮すると、該ガス冷却器50としては、該被処理ガスの温度を約35℃、露点を約35℃とし得るようなものが好ましい。
【0024】
本実施形態において、除湿装置10は、図1に示したように、第1除湿装置と第2除湿装置とが並列に配されてなり、一方が除湿工程にある際には他方が再生工程となるように構成されている。従って、第1除湿装置が除湿工程にあり第2除湿装置が再生工程にある場合には、ガス冷却器を出た水素ガスは、第1除湿装置へ供給されて所定の露点まで除湿された後、需要先へ供給される。さらに、その場合において、第1除湿装置で除湿処理された水素ガスの一部は、再生工程にある第2除湿装置へ除湿工程とは逆方向から供給され、除湿剤の再生及び冷却に使用された後にパージガスとして放出されるように構成されている。
さらに、再生工程にある第2除湿装置には、冷却用ガスが供給されるように構成されている。
【0025】
図3は、除湿装置10の構成を一部断面によって示した正面図である。該図3に示したように、除湿装置10は、内部に除湿剤20を収容した容器本体11と、該容器本体11の上下両端側に設けられた水素ガス供給用配管12aおよび水素ガス排出用配管12bと、前記容器本体11の外表面上に略均等間隔で配設された冷却トレース13と、該冷却トレースの螺旋の間隙に同じく略均等間隔で配設された電熱線15を備えてなる。
【0026】
また、容器本体11の下部には、除湿剤20が収容されていない空洞部16が形成されている。
【0027】
水素ガス供給用配管12aおよび水素ガス排出用配管12bの一部、並びに冷却トレース13の供給側および排出側の一部は、それぞれ変形自在なフレキシブルホースにより構成されており、除湿装置10の下部を支持する支持板には、固定部材(図示せず)に対して容器本体11が上下方向に移動自在となるようなスライド機構31が設けられている。
そして、該除湿装置10は、計量器30によって上から吊り下げられた状態で支持されており、容器本体11等を含めた全重量を測定することにより、除湿剤20の重量変動を随時検知し得るように構成されている。
【0028】
冷却トレース13は、容器本体11の内部に収容された除湿剤20を冷却用ガスによって間接的に冷却するものであり、具体的には、ステンレスあるいは銅等の金属製配管が容器本体11の外表面に溶接又はクリップ止めによって着設される。容器本体11が、例えば図3のように円筒状である場合には、該冷却トレース13は、円筒状の容器本体11の外周面に沿って螺旋状となるように配される。
【0029】
また、冷却トレース13に導通させる冷却用ガスとしては圧縮空気を使用することができるが、好ましくは、前記水電解モジュールで生成された他方のガスを使用する。従って、例えば、本実施形態のように被処理ガスとして水素ガスを除湿処理する場合には、冷却用ガスとしては水電解モジュールで生成された酸素ガスを使用することが好ましい。
【0030】
また、電熱線15としては、金属細管の中に発熱線を絶縁物で保持したシーズヒーターなどの公知のものを使用することができ、例えばクリップ止めと電熱セメントによって容器本体11に着設される。
【0031】
一方、被処理ガスの除湿を行うための除湿剤20としても特に限定されず、合成ゼオライトや、活性アルミナ等の一般的な除湿剤を使用することができる。
【0032】
次に、斯かる実施形態の除湿装置11の運転方法について説明する。
まず、除湿工程にある除湿装置10に送られた水素ガスは、容器本体11下部の水素ガス供給用配管12aより容器本体11内へ供給され、除湿剤20によって所定の露点まで除湿された後、上部の水素ガス排出用配管12bより容器本体11外へ排出される。除湿工程においては、冷却トレース13による冷却および電熱線15による加熱は必須とするものではないが、例えば除湿によって除湿剤が発熱するような場合には、該除湿剤の温度上昇を抑制するために冷却用ガスを冷却トレース13に導通させても良い。
【0033】
そして、該除湿装置10より排出された水素ガスは需要先へ供給されることとなるが、図1に示したように、その一部は、再生工程にある除湿装置10へ送られる。
【0034】
除湿装置10の再生工程は、より詳細には、除湿剤を加熱することによって水分を除去する加熱工程と、加熱された除湿剤を常温程度にまで冷却する冷却工程とからなる。図3に示したような、本実施形態の除湿装置10において各工程を説明すると、加熱工程では、電熱線15によって容器本体11全体が加熱され、冷却工程では、冷却用ガスが冷却トレース13に導通され、除湿剤20が所定の除湿性能を回復するまで冷却される。
また、上記再生工程においては、除湿処理された水素ガスの一部は、水素ガス排出用配管12bから容器本体11へ供給され、除湿剤20の水分除去又は冷却を行った後に水素供給用配管12aから排出され、パージガスとして放出される。
【0035】
そして、本実施形態の除湿装置10は、計量器30によって除湿工程に於ける除湿開始からの重量を連続的に測定し、測定された重量を基準として除湿工程と再生工程とを切り替えるように運転される。より具体的には、計量器30によって、容器本体11に収容された除湿剤20が水を吸収して破過した際の除湿装置10全体の重量を予め測定しておき、除湿工程の際に測定される重量が所定の重量(例えば、破過した際の重量の95%)に達したところで除湿工程と再生工程とを切り換える。
また、好ましくは、再生工程における加熱の際にも同様に計量器30により重量測定を行い、予め測定された乾燥状態での重量と略同一となった際に加熱を停止させてもよい。
【0036】
本実施形態の除湿機構および除湿方法によれば、以下のような効果を奏する。即ち、ガス冷却器50で凝縮した水が分離タンク40へ自然流下するように構成されているため、凝縮した水がパージとして外部へ放出されることなく、純水として有効に再利用することが可能となる。また、機器構成が簡素になってコストダウンが図れるだけでなく、外部と確実に遮蔽されるために水電解によって生成された高純度水素ガスの純度を低下させるおそれがない。
【0037】
また、容器本体11の下部には、除湿剤20が収容されていない空洞部16が形成されているため、除湿工程で凝縮により生じた水を該空洞部16で一時的に貯留した後、再生工程でパージガスと共に水素供給用配管12aより排出することができる。このように、除湿装置10にドレン機能をもたせることにより、ガス冷却器と除湿装置との間にドレン用の装置を設置する必要がなくなり、装置の簡略化とガス純度の維持を図ることができる。
また、空洞部16を冷却器と除湿装置との間で凝縮により生じる水分量よりも充分に大きな容量とすることで、除湿工程において、前記除湿により生じた水によって除湿剤が浸漬するのを防止することができる。
【0038】
また、本実施形態の除湿機構では、除湿装置10として、冷却用ガスを導通させる冷却トレースを備えたものを使用した為、高温となった容器本体11が急激に冷やされることがなく、温度差による容器への悪影響、例えば、熱疲労による疲労クラックの発生などを防止することができる。また、除湿剤を間接的に冷却するものであるため、水素ガスの純度を低下させるおそれがない。
【0039】
さらに、該冷却トレースは、ジャケットによる冷却方式と比べて以下の利点を有する。即ち、ジャケットでは、冷却ガスが入口から出口へバイパスしたり或いは淀んだりして容器全体が不均一に冷却されることとなるが、冷却トレースでは冷却ガスがチューブに沿って流れるため、容器全体を均一に冷却することができる。そして、同じ流速では、ジャケットよりも冷却トレースの方が冷却ガスの出口温度が高く冷却効率に優れたものとなる。
また、ジャケットによって同じ効率で且つ容器全体を均一に冷却しようとすれば、ジャケット内部に非常に細かい仕切板を多数設ける必要があり、さらに該仕切板に電気ヒータを貫通させねばならず、制作が非常に煩雑となる。これに対して冷却トレースでは、容器本体にチューブを巻き付けるだけであるため、制作が非常に簡単であるという効果がある。
加えて、2重筒となるジャケットでは熱応力が大きく耐久性に劣ったものとなる。また、熱応力を逃がす為にはベローズが必要となり、コストアップやサイズの増大につながる。一方、冷却トレースではチューブを巻き付けたものであるため、コストアップやサイズの増大を招くことなく、熱応力が逃げやすく耐久性に優れたものとなる。
【0040】
従って、冷却の際、上述のような冷却トレースに冷却用ガスを導通させることにより、除湿剤を速やかに冷却することが可能となり、冷却工程を大幅に短縮させることができる。このような冷却工程の短縮は、除湿剤を減量し得るのみならず、再生のためのエネルギー消費量やパージガス量をも大幅に低減し得るものであるため、水電解装置のガス発生効率を顕著に改善するものとなる。
【0041】
例えば、除湿剤(合成ゼオライト)を円筒形状の除湿装置本体(直径約10cm、長さ約1m)に充填した除湿装置を用い、300℃からの冷却時間を対比すると、冷却トレースに何も流さない場合には、約3時間後に約200℃にしかならず約5時間後でも約150℃にしかならないが、冷却トレースに圧縮空気を流した場合には、約3時間後に約50℃にまで冷却することが可能である。
【0042】
さらに、水電解モジュールで生成された他方の酸素ガスは、水素ガスと同様に多量の水分を含有し熱容量が大きいものであるため、これを冷却用ガスとして冷却トレースに導通させることにより、より効率的に冷却を行うことができる。
また、酸素ガスの圧力、流量を利用してエジェクターにより空気を吸い込み、その空気を冷却ガスとして利用することもできる。この場合、空気流量が増加(3〜7倍)するので、より一層効率的に冷却することができる。
このようにして、該冷却トレースによって効率的に除湿剤を冷却することにより、冷却時間を短縮でき、再生工程で消費される水素ガス(パージガス)量を可及的に減少させることができる。
【0043】
さらに、本実施形態の除湿機構では、除湿装置10が計量器30によって測定された重量を基準として除湿工程と再生工程とを切り替えるように運転されるため、水素ガスの生成量が少ないような場合に除湿工程と再生工程との切換え頻度を少なくし、再生工程で消費される熱エネルギーと、パージガス量とを低減させ、且つ、除湿剤の劣化を抑制して交換頻度を少なくするという顕著な効果を奏する。
【0044】
また、再生工程における加熱の際にも計量器30による重量測定結果に基づいて加熱を停止することができるため、再生工程における熱エネルギーの浪費を防止することができる。
【0045】
尚、上記実施形態では、陰極ガスである水素ガスを被処理ガスとする場合について説明したが、当然ながら、陽極ガスである酸素ガスを被処理ガスとすることも可能である。また、純水以外の電解液を電気分解して生成させた他の陰極ガスおよび陽極ガスを被処理ガスとすることも可能である。
【0046】
また、水素ガス供給用配管及び排出用配管の一部にはフレキシブルホースを採用することとしたが、これ以外にもスイベル管継手を用いて垂直方向に移動自在とすることもできる。
さらに、計量器30については、除湿装置10の下部に配置してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る除湿機構および除湿方法によれば、電気分解を利用して生成された陰極ガス及び/又は陽極ガスの除湿処理を効率化することができ、該陰極ガスおよび陽極ガスの生成コストをより一層低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除湿機構の一実施形態を示したフロー図。
【図2】ガス分離器とガス冷却器との位置関係を示した概略図。
【図3】本発明に係る除湿機構に使用する除湿装置の一実施形態を一部断面で示した正面図。
【符号の説明】
1 除湿機構
10 除湿装置
11 容器本体
13 冷却トレース
15 電熱線
20 除湿剤
30 計量器
40 ガス分離器
50 ガス冷却器

Claims (7)

  1. 電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスに対し除湿を行う除湿機構であって、
    前記被処理ガスの除湿を行う除湿剤が容器本体に収容されてなる除湿装置を備え、
    前記容器本体には冷却用ガスを導通させるための容器本体の外表面上に均等間隔で螺旋に配設された冷却トレースが備えられていることを特徴とする除湿機構。
  2. 前記被処理ガスが陰極ガス又は陽極ガスの一方であり、前記冷却用ガスが陰極ガス又は陽極ガスの他方であることを特徴とする請求項1記載の除湿機構。
  3. 電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスに対し除湿を行う除湿機構であって、
    前記被処理ガスの除湿を行う除湿剤が容器本体に収容され且つ除湿工程と再生工程とを切り換えて用いられる除湿装置を備え、
    前記容器本体の下部には除湿剤の収容されていない空洞部が形成されてなることを特徴とする除湿機構。
  4. 電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿機構であって、
    前記被処理ガスの除湿を行う除湿剤が容器本体に収容され且つ除湿工程と再生工程とを切り換えて用いられる除湿装置を備え、
    前記容器本体が計量器によって支持されていることを特徴とする除湿機構。
  5. 電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿機構であって、
    除湿装置の前段には前記被処理ガスと水とを分離するための分離タンクと、該分離タンクで分離された被処理ガスを冷却するためのガス冷却器とを備え、
    前記ガス冷却器で凝縮した水が前記分離タンクへ自然流下するように構成されてなることを特徴とする除湿機構。
  6. 電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿方法であって、
    被処理ガスの一方を除湿剤で除湿する除湿工程と、
    該除湿剤を加熱して再生させる再生工程とを有し、
    前記再生工程に於いて加熱後の除湿剤を前記被処理ガスの他方によって間接的に冷却することを特徴とする除湿方法。
  7. 電気分解を利用して生成された陰極ガスおよび/又は陽極ガスの被処理ガスを除湿するための除湿方法であって、
    被処理ガスを除湿剤で除湿する除湿工程と、
    該除湿剤を加熱して再生させる再生工程とを有し、
    前記除湿工程および/又は再生工程に於いて測定した除湿剤の重量を基準として、前記除湿工程と再生工程との切換えを行うことを特徴とする除湿方法。
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