JP3723001B2 - ブレーキブースタの負圧低下判定装置 - Google Patents

ブレーキブースタの負圧低下判定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負圧低下判定装置に係り、特に、ブレーキ操作を助勢するブレーキブースタの負圧低下を判定するうえで好適な負圧低下検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平10−157613号に開示される如く、ブレーキブースタ用負圧センサの異常検出装置が知られている。ブレーキブースタは内燃機関の吸気管から供給された負圧を動力源としてブレーキ操作を助勢する機構である。上記従来の装置では、吸気管の負圧を検出し、ブレーキブースタ用負圧センサの出力値が、検出された吸気管負圧に対して所定の範囲外となった場合に、ブレーキブースタの異常を判定することとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキブースタを備えるシステムには、例えば、ブレーキブースタへ負圧を供給する負圧供給管の損傷やブレーキブースタ自体の故障等、ブレーキブースタの負圧が低下するような異常(以下、負圧低下異常と称す)が生ずることがある。このような負圧低下異常が生ずると、ブレーキブースタは所期の機能を発揮し得なくなるため、負圧低下異常を的確に検出することが要求される。負圧低下異常を検出する手法として、上記従来の異常検出装置と同様に、負圧センサの出力値が所定の値よりも低下した場合に負圧低下異常の発生を判定することが考えられる。
【0004】
しかしながら、ブレーキブースタの負圧は、ブレーキ操作に伴って消費されることにより一時的に低下することがある。また、内燃機関の運転状態によっては吸気管に十分な負圧が発生しない場合があり、この場合にも、ブレーキブースタの負圧は所期の値よりも小さくなることがある。従って、単に、ブレーキブースタの負圧が低下したことを検出することのみでは、負圧低下異常を、システム異常に起因しない負圧低下と区別して判定することができない。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、負圧センサを冗長に設けることで、負圧低下を確実に検出することが可能なブレーキブースタの負圧低下判定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、負圧を動力源としてブレーキ操作を助勢するブレーキブースタの負圧低下を判定するブレーキブースタの負圧低下判定装置であって、前記ブレーキブースタの負圧を検出する少なくとも2つのブースタ負圧検出手段と、該少なくとも2つのブースタ負圧検出手段による検出結果に基づいて、前記ブレーキブースタの負圧低下を判定する負圧低下判定手段と、前記ブレーキブースタの負圧低下が判定された場合に警報を発する警報発生手段とを備え、前記少なくとも2つのブースタ負圧検出手段は、何れか一のブースタ負圧検出手段の異常が他のブースタ負圧検出手段による検出結果へ影響を与えないように構成されていることを特徴とするブレーキブースタの負圧低下判定装置により達成される。
【0009】
本発明において、少なくとも2つのブースタ負圧検出手段により、ブレーキブースタが検出される。少なくとも2つのブースタ負圧検出手段は、何れか一のブースタ負圧検出手段の異常が他のブースタ負圧検出手段による検出結果へ影響を与えないように構成されている。このため、何れか一のブースタ負圧検出手段に異常が生じた場合にも、他のブースタ負圧検出手段は、その影響を受けることなく適正に負圧を検出することができる。従って、本発明によれば、ブースタ負圧検出手段の冗長性が確保される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例であるシステムの構成図である。本実施例のシステムは電子制御ユニット(以下、ECUと称す)10により制御される。図1に示す如く、本実施例のシステムは、ブレーキペダル12を備えている。ブレーキペダル12の近傍にはストップランプスイッチ14が配設されている。ストップランプスイッチ14はブレーキペダル12が踏み込まれるとオン状態となる。ECU10は、ストップランプスイッチ14のオン/オフ状態に基づいてブレーキ操作の有無を検出する。ブレーキペダル12には、ブレーキブースタ16が連結されている。ブレーキブースタ16は、マスタシリンダ18に固定されている。
【0011】
ブレーキブースタ16は、その内部に、ダイヤフラム16aにより画成された定圧室16b及び変圧室16cを備えている。定圧室16bには、負圧供給管20が連通している。後述する如く、定圧室16bには、負圧供給管20を介して負圧が供給される。なお、定圧室16b内の負圧を、以下、ブースタ負圧PBと称す。また、本明細書において、負圧が大きい(高い)とは、絶対圧として低圧(真空側)であることを意味するものとする。
【0012】
変圧室16cは、ブレーキペダル12が踏み込まれていない場合は、定圧室16bと連通し、ブースタ負圧PBと等圧に維持される。一方、ブレーキペダル12が踏み込まれると、そのペダル踏力に応じて調圧された大気圧が変圧室16cに導入される。このため、変圧室16cと定圧室16bとの間には、ペダル踏力に応じた差圧が発生する。かかる差圧によりペダル踏力に対して所定の倍力比を有するアシスト力が発生する。マスタシリンダ18が備える油圧室には、ペダル踏力とアシスト力との合力に応じたマスタシリンダ圧PM/C が発生する。このマスタシリンダ圧PM/C は図示しないブレーキ用液圧回路に供給される。
【0013】
定圧室16bには、負圧センサ22が連通している。負圧センサ22はブースタ負圧PBに応じた信号をECU10に向けて出力する。ECU10は、負圧センサ22の出力信号に基づいてブースタ負圧PBを検出する。
本実施例のシステムは、また、内燃機関24を備えている。内燃機関24の吸気ポート26には吸気管28が連通している。吸気管28にはスロットルバルブ30が配設されている。吸気管28のスロットルバルブ30より下流側の部位 (以下、吸気管下流部28aと称す)には上記した負圧供給管20が連通している。スロットルバルブ30の開度が絞られた場合、吸気管下流部28aには、内燃機関24の回転数(以下、機関回転数NEと称す)が高いほど大きな負圧し、この負圧がブレーキブースタ16の定圧室16bに供給される。以下、吸気管下流部28aに発生する負圧を吸気管負圧PMと称す。
【0014】
内燃機関22には回転数センサ32が設けられている。回転数センサ32は機関回転数NEに応じた信号をECU10に向けて出力する。ECU10は回転数センサ32の出力信号に基づいて機関回転数NEを検出する。また、ECU10には、警告灯34が接続されている。後述する如く、ECU10は、ブレーキブースタ16の定圧室16bの負圧を低下させるようなシステム異常、すなわち、負圧低下異常を検出した場合に警告灯34を点灯させる。負圧低下異常は、例えば、負圧供給管20の損傷や、ブレーキブースタ16の定圧室16bの気密性不良等による負圧の漏れに起因して発生する。
【0015】
上述の如く、本実施例のシステムにおいては、吸気管負圧PMがブレーキブースタ16の定圧室16bに供給されることにより定圧室16bにブースタ負圧PBが発生し、このブースタ負圧PBを動力源としてブレーキ操作が助勢される。従って、システムの安全性を確保するうえで、負圧低下異常を的確に検出し、負圧低下異常が検出された場合は、適当なフェールセーフ処理を行うことが必要である。
【0016】
上述の如く、機関回転数NEが高いほど大きな吸気管負圧PMが発生する。従って、機関回転数NEが低い場合には十分な吸気管負圧PMが発生せず、ブースタ負圧PBが所期の値よりも低下する場合がある。また、ブレーキ操作中にブレーキ踏力が弱められると、ブレーキブースタ16の定圧室16bから変圧室16cへ負圧が導入される。この場合、定圧室16bの負圧が消費されることに起因して、ブースタ負圧PBが一時的に低下する。このように、システム異常が生じていなくても、ブースタ負圧PBが低下することがある。従って、単に、負圧センサ22により検出されるブースタ負圧PBの大小を検出することのみでは、負圧低下異常を、システム異常に起因しない負圧低下と区別して検出することができない。
【0017】
これに対して、本実施例のシステムは、ブレーキブースタ16への負圧供給源である内燃機関24の運転状態、及び、ブレーキ操作に伴うブースタ負圧PBの低下を考慮することで、負圧低下異常を、システム異常に起因しない負圧低下と区別して判定し得る点に特徴を有している。以下、本実施例において、かかる性能を実現すべくECU10が実行する処理の内容について説明する。
【0018】
図2は、本実施例においてECU10が実行するルーチンのフローチャートである。図2に示すルーチンは、例えば内燃機関24の始動と共に開始される。図2に示すルーチンが開始されると、先ずステップ100の処理が実行される。
ステップ100では、機関回転数NEが所定値N0 を上回っているか否かが判別される。その結果、NE>N0 が不成立であれば、内燃機関24は、十分な吸気管負圧PMを発生できない、すなわち、ブレーキブースタ16の定圧室16bに十分な負圧を供給できない運転状態にあると判断される。この場合には、システム異常が生じていなくともブースタ負圧PBが低下する可能性があるため、負圧低下異常の判定を行うことはできない。従って、ステップ100においてNE>N0 が不成立である場合は、次にステップ102において計測時間カウンタCTがゼロにリセットされた後、再びステップ100の処理が実行される。一方、ステップ100において、NE>N0 が成立する場合は、内燃機関24は、定圧室16bに十分な負圧を供給し得る運転状態であると判断されて、次にステップ104の処理が実行される。
【0019】
ステップ104では、ストップランプスイッチ14のオン状態であるか否かが判別される。その結果、ストップランプスイッチ14がオン状態であれば、ブレーキ操作が行われており、定圧室16bからの負圧の消費に伴ってブースタ負圧PBが低下する可能性があると判断される。この場合、システム異常が生じていなくともブースタ負圧PBが低下する可能性があるため、負圧低下異常の判定を行うことはできない。従って、ステップ104においてストップランプスイッチ14がオン状態である場合は、次に上記ステップ102において計測時間カウンタCTがゼロにリセットされた後、再びステップ100の処理が実行される。一方、ステップ104においてストップランプスイッチ14がオン状態でなければ、定圧室16bから負圧が消費されることはないと判断されて、次にステップ106の処理が実行される。
【0020】
ステップ106では、負圧センサ22の出力値に基づいて検出されたブースタ負圧PBが所定値P0 未満であるか否かが判別される。上述の如く、ステップ106の処理は、ブレーキブースタ16の定圧室16bに十分な負圧が供給され (ステップ100)、かつ、その負圧が消費されることのない(ステップ102)状況下、すなわち、十分に大きなブースタ負圧PBが確保されるべき状況下で実行される。従って、ステップ106においてPB<P0 が不成立であれば、十分なブースタ負圧PBが確保されており、負圧低下異常は生じていないと判断される。この場合、次に上記ステップ102において計測時間カウンタCTがゼロにリセットされた後、再びステップ100の処理が実行される。一方、ステップ106において、PB<P0 が成立する場合は、十分なブースタ負圧PBが確保されるべき状況下であるにもかかわらず、ブースタ負圧PBは、それに見合った大きさに確保されていないことになる。この場合、負圧低下異常が生じている可能性があると判断されて、次にステップ108において、計測時間カウンタCTを進行させる処理が実行される。ステップ108の処理が終了すると、次にステップ110の処理が実行される。
【0021】
ステップ110では、計測時間カウンタCTが所定時間T0を上回っているか否かが判別される。所定時間T0は、負圧低下異常が生じておらず、ブレーキブースタ16の定圧室16bへ十分な負圧供給が行われ、かつ、定圧室16bから負圧が消費されない状況下で、ブースタ負圧PBが最大限に低下した状態から所定の負圧P0 まで回復するのに要する時間の下限値となるように設定されている。
【0022】
従って、ステップ110においてCT>T0が不成立であれば、ブースタ負圧PBが、システム異常に起因しない何らかの理由で低下した後、回復している過程にある可能性があると判断される。この場合、計測時間カウンタCTの値は維持されたまま再び上記ステップ100の処理が実行される。一方、ステップCT>T0が成立する場合は、例えば負圧供給経路20の漏れや、定圧室16bの気密性不良等のシステム異常により定圧室16bへの負圧の供給/蓄積が不可能な状態にあると判断される。この場合、次にステップ112において、負圧低下異常の発生が認識され、続くステップ114においてその旨が記憶される。そして、ステップ116において、負圧低下異常が生じた旨を警報すべく警告灯34が点灯された後、本ルーチンは終了される。
【0023】
上述の如く、本実施例では、ブレーキブースタ16の定圧室16bへの負圧供給が十分に行われ、かつ、定圧室16bからの負圧消費が行われない状況下で、ブースタ負圧PBに所定時間T0を越える期間にわたる低下が生じた場合に、負圧低下異常が生じたと判定される。このため、機関回転数NEが低く、定圧室16bへ十分な負圧が供給されない状態、及び、ブレーキ操作に伴う負圧の消費によりブースタ負圧PBが低下した状態では、負圧低下異常の発生が判定されることはない。すなわち、本実施例のシステムによれば、負圧低下異常を、システム異常に起因しないブースタ負圧PBの低下とは区別して判定することができる。そして、負圧低下異常の発生が判定された場合に警告灯34の点灯により警報が発せられることで、システムの検査又は修理を適切に行うことが可能となる。
【0024】
また、負圧低下異常が判定された場合には、補助システムによるフェールセーフ処理が実行されるが、本実施例では、負圧低下異常の判定が正確に行われることにより、フェールセーフ処理が的確なタイミングで実行され、システムの高い安全性を確保することが可能となる。
なお、上記実施例においては、内燃機関24が特許請求の範囲に記載した負圧供給源に、回転数センサ32が特許請求の範囲に記載した負圧供給源作動状態検出手段に、ストップランプスイッチ14が特許請求の範囲に記載した負圧消費状態検出手段に、負圧センサ22が特許請求の範囲に記載したブースタ負圧検出手段に、警告灯34が特許請求の範囲に記載した警報発生手段に、それぞれ相当し、また、ECU10が図2に示すルーチンを実行することにより特許請求の範囲に記載した異常判定手段が実現されている。
【0025】
ところで、上記実施例においては、負圧センサ22の出力信号に基づいてブースタ負圧PBを検出し、その検出値に基づいてブースタ負圧PBの低下を検知することとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、負圧センサ22に代えて、負圧が所定値を越えた(あるいは下回った)場合にオン/オフ状態が切り替わる負圧スイッチを用い、その状態変化に基づいてブースタ負圧の低下を検知することとしてもよい。
【0026】
また、上記実施例においては、機関回転数NEに基づいてブレーキブースタ16の定圧室16bへの負圧供給が十分に行われているか否かを判別することとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、車輪速を検出する車輪速センサを設け、車輪速が所定値を上回っている場合に、定圧室16bへの十分な負圧を供給するのに十分な機関回転数NEが確保されていると判断してもよい。あるいは、吸気管負圧PMを検出する負圧センサを設け、吸気管負圧PMが所定値を上回っている場合に、定圧室16への負圧供給が十分に行われていると判断してもよい。
【0027】
更に、上記実施例においては、ストップランプスイッチ14によりブレーキ操作の有無を判定し、ブレーキ操作が行われている場合にブレーキブースタ16の定圧室16bから負圧が消費されていると判断することとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、マスタシリンダ圧PM/C を検出する油圧センサを設け、マスタシリンダ圧PM/C に基づいてブレーキ操作の有無を判断してもよい。この場合、上述の如く、ブレーキ踏力が弱められた場合に定圧室16bから負圧が消費されるので、マスタシリンダ圧PM/C が低下している場合に負圧が消費されていると判断してもよい。
【0028】
また、上記実施例においては、内燃機関24の吸気管28に発生した吸気管負圧PMをブレーキブースタ16に供給することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、真空ポンプ等の専用の負圧発生源を設け、この負圧発生源からブレーキブースタ16に負圧を供給してもよい。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0029】
図3は、本実施例の第2実施例であるシステムの構成図である。なお、図3において上記図1と同一の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例のシステムにおいても上記第1実施例のシステムと同様に、ブレーキブースタ16の定圧室16bには、図3には示さない内燃機関24の吸気管下流部28aより負圧が供給される。
【0030】
図3に示す如く、本実施例のシステムにおいて、ブレーキブースタ16は、定圧室16bに連通する2つの圧力取り出しポート200及び202を備えている。圧力取り出しポート200には、圧力取り出し管204を介して、第1負圧センサ206が接続されている。また、圧力取り出しポート202には、圧力取り出し管208を介して、第2負圧センサ210が接続されている。
【0031】
第1負圧センサ206には、圧力取り出しポート200及び圧力取り出し管204を介してブースタ負圧PBが供給される。同様に、第2負圧センサ210には、圧力取り出しポート202及び圧力取り出し管208を介してブースタ負圧PBが供給される。第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210は、定圧室16bから供給されるブースタ負圧PBに応じた信号を出力する。第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210の出力信号は、それぞれ、互いに独立な電気配線212及び214によりECU10へ供給される。ECU10は、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210の出力信号に基づいてブースタ負圧PBを検出する。
【0032】
なお、定圧室16bから圧力取り出しポート200、圧力取り出し管204、第1負圧センサ206を経てECU10に至る系統、及び、定圧室16bから圧力取り出しポート202、圧力取り出し管208、第2負圧センサ210を経てECU10に至る系統を、それぞれ第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210の負圧検出系統と称す。
【0033】
圧力取り出しポート200及び202は、有効開口径が十分に小さくなるように構成されている。このため、圧力取り出し管204又は208が脱落して圧力取り出しポート200、202が大気開放状態となった場合にも、定圧室16bへの負圧供給が正常に行われている限り、定圧室16bからの負圧の漏れ、すなわち、ブースタ負圧PBの低下は小さく抑制される。
【0034】
ECU10には、上記第1実施例の警告灯34に代えて、第1警告灯216及び第2警告灯218が接続されている。後述する如く、ECU10はブースタ負圧PBに関連する異常を検出した場合に、その内容に応じて第1警告灯216又は第2警告灯218を点灯させる。
上述の如く、本実施例では、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210の出力信号が、互いに独立に設けられた電気配線212及び214によりECU10へ供給される。このため、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210からECU10に至る系統は、電気的に互いに独立しており、第1負圧センサ206又は第2負圧センサ210の一方に電気的な故障が生じても、他方の負圧センサの検出結果に影響を与えることが防止されている。
【0035】
また、上述の如く、圧力取り出しポート200及び202の有効開口径が十分に小さくされていることで、圧力取り出し管204又は208に、脱落、あるいは、破損等の異常が生じても、ブースタ負圧PBの低下は抑制される。従って、何れか一方の負圧検出系統の圧力取り出し管204又は208に上記の如き異常が生じても、ブースタ負圧PBを正常時とほぼ同一の値に維持することができると共に、そのブースタ負圧PBを他方の負圧検出系統の負圧センサ206又は210によって適正に検出することができる。
【0036】
このように、本実施例のシステムでは、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210が、定圧室16bからの負圧取り出し経路に関しても、また、ECU10への信号供給経路に関しても、互いに独立となるように構成されていることで、一方の負圧検出系統に異常が生じても、その影響を受けることなく、他方の負圧検出系統によりブースタ負圧PBを適正に検出することができる。従って、本実施例のシステムによれば、ブースタ負圧PBが低下した状態(以下、負圧低下状態と称す)を高い信頼度で判定することができる。
【0037】
図4は、上記の性能を実現すべくECU10が実行するルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンは、例えば内燃機関24の始動時に開始される。図4に示すルーチンが開始されると、先ずステップ250の処理が実行される。
ステップ250では、第1負圧センサ206の出力信号に基づくブースタ負圧PBの検出値PB1が所定値P0 を下回っているか否かが判別される。その結果、PB1<P0 が不成立であれば、次にステップ252の処理が実行される。
【0038】
ステップ252では、第2負圧センサ210の出力信号に基づくブースタ負圧PBの検出値PB2が所定値P0 を下回っているか否かが判別される。その結果、PB2<P0 が不成立であれば、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210の何れにおいてもブースタ負圧PBの低下は検出されないことになる。この場合、次にステップ254において、負圧低下状態ではないと判断され、再び上記ステップ250の処理が実行される。一方、ステップ252においてPB2<P0 が成立する場合は、第1負圧センサ206ではブースタ負圧PBの低下が検出されていないにもかかわらず、第2負圧センサ210でブースタ負圧PBの低下が検出されたことになる。この場合、次にステップ256において、何れか一方の負圧検出系統に異常が生じている旨を警報すべく第1警告灯216が点灯された後、本ルーチンは終了される。
【0039】
上記ステップ250において、PB1<P0 が成立する場合は、次にステップ258において、PB2<P0 が成立するか否かが判別される。その結果、PB2<P0 が不成立であれば、第1負圧センサ206ではブースタ負圧PBの低下が検出されているにもかかわらず、第2負圧センサ210ではブースタ負圧PBの低下が検出されないことになる。この場合、次に上記ステップ256において第1警告灯216が点灯された後、本ルーチンは終了される。一方、ステップ258において、PB2<P0 が成立する場合は、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210の何れにおいてもブースタ負圧PBの低下が検出されたことになる。この場合、ブースタ負圧PBが低下していると判断され、次にステップ260においてその旨を警報すべく第2警告灯218が点灯された後、今回のルーチンは終了される。
【0040】
上述の如く、本実施例では、2つの負圧センサ、すなわち、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210が設けられると共に、それらに対応する負圧検出系統が、ブースタ負圧PBの取り出し経路に関しても、ECU10への信号出力経路に関しても、互いに独立に構成されていることで、センサの冗長性が確保されている。従って、本実施例によれば、一方の負圧検出系統に異常が生じた場合にも、ブースタ負圧PBの低下を高い信頼度で検出することが可能となっている。
【0041】
なお、上記実施例では、2つの負圧センサを設けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の負圧センサを設けてもよい。
なお、上記第2実施例においては、第1負圧センサ206及び第2負圧センサ210が特許請求の範囲に記載したブースタ負圧検出手段に、第1警告灯216及び第2警告灯218が特許請求の範囲に記載した警報発生手段にそれぞれ相当し、また、ECU10が図4に示すルーチンを実行することにより特許請求の範囲に記載した負圧低下判定手段が、それぞれ実現されている。
【0042】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、複数の負圧低下検出手段を設けると共に、それらの冗長性を確保することで、ブースタ負圧の低下を確実に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるシステムの構成図である。
【図2】本実施例においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施例であるシステムの構成図である。
【図4】本実施例においてECUが実行するルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 電子制御ユニット(ECU)
16 ブレーキブースタ
22 負圧センサ
24 内燃機関
28 吸気管
32 回転数センサ
34 警告灯
206 第1負圧センサ
208 第2負圧センサ
216 第1警告灯
218 第2警告灯

Claims (1)

  1. 負圧を動力源としてブレーキ操作を助勢するブレーキブースタの負圧低下を判定するブレーキブースタの負圧低下判定装置であって、前記ブレーキブースタの負圧を検出する少なくとも2つのブースタ負圧検出手段と、該少なくとも2つのブースタ負圧検出手段による検出結果に基づいて、前記ブレーキブースタの負圧低下を判定する負圧低下判定手段と、前記ブレーキブースタの負圧低下が判定された場合に警報を発する警報発生手段とを備え、前記少なくとも2つのブースタ負圧検出手段は、何れか一のブースタ負圧検出手段の異常が他のブースタ負圧検出手段による検出結果へ影響を与えないように構成されていることを特徴とするブレーキブースタの負圧低下判定装置。
JP34330498A 1998-12-02 1998-12-02 ブレーキブースタの負圧低下判定装置 Expired - Fee Related JP3723001B2 (ja)

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