JP3722899B2 - 留置針 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は医療用の留置針、殊に人体表面に固定するための翼部片を具えた留置針に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
血管、胆管などに経皮的に穿刺留置して輸血、輸液や脱血、排液を行うため、またはカテーテルを挿通して治療や診断を行わせるための留置針は柔軟な細管である留置用のカニューレおよびその基部に設けられた機器類接続用のカニューレハブからなるカニューレ体と、カニューレに挿通された穿刺用の内針およびその基部に設けられてカニューレハブに係合する針基からなる内針体とによって構成されている。
【0003】
そして、留置針は長い時間に亘って人体に留置することが多いので、その間に患者が動いても抜け出したり或いは更に深く穿刺されたりすることがないように患者の体表面に固定する手段を具えたものがある。
【0004】
前記の固定手段は、特開昭63−197463号公報、実開平5−35149号公報などに記載されているように、留置針軸線方向に対して直角の両方向へ延びる翼部片からなり、この翼部片を体表面に重ねて絆創膏のような接着テープを用いて固定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
翼部片はカテーテルハブに一体成形により形成されており、従って施術者は翼部片が両側方へ突出している留置針を持って穿刺することとなる。ところが、施術者はもっとも操作しやすい個所を指先でつまんで穿刺するものであり、その個所に翼部片が突出していると邪魔になる。即ち、穿刺時の操作性と留置時の安定性とを両立させるのが困難な場合を生じることがある。
【0006】
また、翼部片を具えた留置針は、これを具えない留置針に比べて嵩ばっており、従って包装ケースも大型化するばかりか、その多数個を梱包するとき無駄な空間が多くなるのを避けられず、梱包および流通の価格が高騰する原因を作っている。
【0007】
本発明は翼部片を具えた留置針がもっている、操作性と安定性との両立が困難な場合がある、包装および流通の面で高価格化を避けられない、という前記の不都合を解消することを課題としてなされたものであって、翼部片を具えたうえでこれを具えないものと同じ取扱いができる留置針とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、そのために本発明は翼部片を留置針軸線にほぼ平行な位置と交叉する位置とに選択的に置くことができるようにカニューレ体に旋回可能に結合させた。
【0009】
このようにしたことにより、施術者が翼部片を嫌うときは平行な位置に置いて穿刺し、次に翼部片を旋回して外側方へ張出させ体表面に固定する、という手順で操作性と安定性とを両立させることができる。また平行な位置に置いて小形且つ形状簡単な包装ケースに収納し包装と流通の経費を低減させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
翼部片は、標準的には従来のカニューレハブに一体形成されているものと同様に両側方へ突出するように中央部でカニューレ体に結合されるが、一側方のみへ突出するように一端部でカニューレ体に結合されることもある。そして、これらにおいて、長手方向一側縁に沿い補助翼部片をヒンジ結合し、互いに重ねたコンパクトな状態で包装するが、これを拡げて広い面積で更に安定よく体表面に固定できるようにすることもある。
【0011】
このような翼部片をカニューレ体に旋回可能に結合する手段は、カニューレ体に短柱状の突起を設けるとともに翼部片に嵌め込み孔を設けてこれらを嵌め合わせる、という手段とするのが標準的である。この場合、翼部片が不用意に旋回して位置が不安定とならないように、突起と嵌め込み孔とを適度の摩擦をもった嵌め合い状態とする円形に形成するか、または留置針軸線に平行な位置と交叉する位置、一般には直角の位置との間の旋回に適度の抵抗をもたせるように角形或いは周面に凹凸を有する形状に形成することが好ましい。
【0012】
また、翼部片はカニューレ体の殊にカニューレハブに突起を設けてそこに旋回可能に直接結合させるのが標準的であるが、結合のための筒部片を別体に作ってこれをカニューレの基部からカニューレハブの全体に亘る適所に嵌装固定し間接的に結合するようにしてもよく、この場合は突起を翼部片に設け嵌め込み孔を筒部片に設けることができる。尚、翼部片が不用意に外れることを防ぐため、突起に抜け止め用の拡大頭部を一体または別体に設け、翼部片を押えつけるようにするのが好適である。
【0013】
【実施例】
図1,図2,図3は本発明の実施例を示すものであって、カニューレ体1は軟質合成樹脂で作られた細管からなるカニューレ2と硬質合成樹脂で作られたカニューレハブ5とからなり、カニューレ2は基端に円錐状の拡径部3およびそれより更に基端方向へ延びる延長部4を有している。
【0014】
カニューレハブ5は延長部4の基端部分を先端部分に嵌装固定した筒体6と、その基端を先端に嵌入しねじ結合させた押え部片7と、その基端部に嵌装固定したキャップ8とからなり、押え部片7の基端面はキャップ8に装入した高弾性材料で作られている弁部片9の周縁部に当接している。
【0015】
内針体11はキャップ8,弁部片9,押え部片7,筒体6を貫通してカニューレ2にほぼ隙間なく挿通され、先端の穿刺刃をカニューレ2の先端から突出させた内針12と、その基端を先端部に嵌入固定させた針基13と、その基端部に嵌装したキャップ体14とからなり、キャップ体14は空気を通過させるが血液などは通過させないフィルタ15を先端に有している。
【0016】
このような構成の留置針は、従来の留置針と同様の手順でカニューレ体1のカニューレ2を血管などに穿刺し、内針体11を抜き取ってから輸血用容器、脱血用吸引器、人造腎臓回路などから延びるチューブをカニューレハブ5に接続するものである。
【0017】
カニューレ2が長い時間に亘って人体に留置されるとき、患者が動いても抜け出したり深く穿刺されたりすることがないように人体表面に固定するための翼部片21は、本発明によると留置針軸線にほぼ平行な位置と交叉位置、一般にはほぼ直角の位置とに選択的に置かれるようにカニューレ体に旋回可能に結合されている。
【0018】
翼部片21はカニューレハブ5に結合してもよいが、本実施例では円錐部32および円筒部33を有する筒部片31をカニューレ2の拡径部3および延長部4に密に嵌装して接着剤により固定し、円錐部32の外側周面にその傾斜に沿って形成した取付座34の中心部に抜け止め拡大頭部を一体に有する突起35を突設して中央部に設けた嵌め込み孔45を嵌め合わせることによりカニューレ体1に旋回可能に結合した。
【0019】
そして、この翼部片21は図1,図2に示すように留置針軸線に長手方向を揃えて包装ケース55に収納することにより、翼部片21を具えていない留置針を収納するものと同程度の大きさ、形状の包装ケース55を使用することができ、従って無駄な空間を最小限にとどめて多数個を梱包することができる。
【0020】
施術者が翼部片21の外側方への張出しを嫌うときはそのままの状態で穿刺する。このとき、翼部片21は留置針軸線に対して斜めの取付座34に重ねられており、前方部分がカニューレ2,内針12に接近しているので、体表面に平行に近い姿勢で穿刺を行うとき翼部片21が邪魔になるという不都合を生じない。穿刺を終ったとき翼部片21を90度旋回して図3に示すようにカニューレ体1の両側方へ突出させ、絆創膏などの接着テープを用いて体表面に固定する。
【0021】
翼部片21が施術者の邪魔にならない場合は予めカニューレ体1の両側方へ突出させてから穿刺を行うことができる。
【0022】
本実施例によると、カニューレ2はその基部で翼部片21によって固定されるので遊びが殆どなく、安定した状態で留置される。また、内針体11を抜き取ってカニューレハブ5に輸血などのチューブを接続するとき、体表面に固定されている筒部片31とカニューレハブ5との間に柔軟質の延長部4が存在しているためカニューレハブ5の方向を自由に変えることができ、接続作業が容易であるという利点がある。
【0023】
次に、翼部片21は図1,図2および図4(A)に示したように中央部に嵌め込み孔45を設けたものに限られるものではなく、図4(B)に示したように翼部片22の一端部に嵌め込み孔45を設け一側方のみに突出させるようにしたものであってもよい。或いは、図4(C)に示したように中央部に嵌め込み孔45を設けた翼部片23の長手方向一側縁に沿って補助翼部片24を薄肉ヒンジ25により一体連設し、図示のように重ねた状態で包装するが、体表面に固定するときは拡げて広い面積とし、更に、安定よく固定できるようにすることもある。
【0024】
更に、このような翼部片をカニューレ体5に旋回可能に結合する手段である突起と嵌め込み孔とは、翼部片が不用意に旋回して位置が不安定とならないようにすることが好ましい。そのために、これらを円形とした場合は適度の摩擦をもった嵌合状態とするように無理嵌合する。このようにすると、翼部片21を任意の角度、方向へ張出させることができるので、穿刺場所やその周辺の体表面の状況に応じて固定できるという利点がある。
【0025】
または図5(A)に示したように突起36と嵌め込み孔46とを正方形に作り、翼部片26が留置針軸線方向に置かれた状態と直角方向に置かれた状態とでこれらが合致するが、旋回するときは突起36の角部分が嵌め込み孔46の壁面に圧接し抵抗を生じるようにする。或いは、図5(B)に示したように正方形の突起37の各辺中央に係合突起38を設けるとともに、正方形の嵌め込み孔47の各辺中央に係止くぼみ48を設け、翼部片27を留置針軸線方向および直角方向において係合突起38と係止くぼみ47とが互いに係合することにより更に安定よく定置されるようにするのも好適な一手段である。更にまた、図5(C)に示したように円形の突起39の周縁に四個の係止くぼみ40を円周方向等間隔で設けるとともに、円形の嵌め込み孔49の周面に四個の係合突起50を円周方向等間隔で設け、これらが無理嵌合しなくても翼部片28を留置針軸線方向および直角方向において係止くぼみ40と係合突起50とが互いに係合することにより安定よく定置されるようにするのも好適である。
【0026】
前記の各構成によると、翼部片21,26,27,28が90度ずつ360度の範囲で右方向、左方向のいずれへも旋回可能であり、使い勝手がよいとともに最大に張出した状態で固定できるという利点をもっているが、一方向へ90度旋回可能とされていても目的を達成させることができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、体表面に固定するための翼部片をカニューレ体に旋回可能に結合した本発明によると、翼部片が施術者の邪魔にならないばかりか、包装および流通の経費を低減することができる。また、必要に応じて外側方へ張出させ体表面に固定できるので、状況に対応して一個の留置針で翼部片を具えたものと具えないものとの両方の使用が可能となり、きわめて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す正面図。
【図2】図1の拡大縦断面部分図。
【図3】図1における翼部片を外側方へ突出させた状態の下面部分図。
【図4】翼部片の異なる実施例を示す斜視図。
【図5】翼部片の結合手段の異なる実施例を示す平面説明図。
【符号の説明】
1カニューレ体,2カニューレ,5カニューレハブ,11内針体,12内針,13針基,21翼部片,31筒部片,35突起,45嵌め込み孔,
Claims (1)
- 留置用のカニューレおよびその基部の機器類接続用のカニューレハブからなるカニューレ体と、前記カニューレに挿通された穿刺用の内針およびその基部の針基からなる内針体とを有し、前記カニューレ体に体表面への固定用の翼部片を具えている留置針において;
前記翼部片が留置針軸線にほぼ平行な位置および交叉する位置に選択的に置かれるように、前記カニューレ体に旋回可能に結合されている;
ことを特徴とする留置針。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP04065296A JP3722899B2 (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 留置針 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04065296A JP3722899B2 (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 留置針 |
Publications (2)
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JPH09206375A JPH09206375A (ja) | 1997-08-12 |
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ID=12586493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04065296A Expired - Lifetime JP3722899B2 (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 留置針 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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-
1996
- 1996-02-02 JP JP04065296A patent/JP3722899B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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