JP3722349B2 - 化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物 - Google Patents

化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学増幅型ポジ型ホトレジスト用樹脂成分として好適なアクリル系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、化学増幅型ポジ型ホトレジストを用いた0.25μm付近の解像性を必要とするリソグラフィープロセスの実用化が図られる一方、半導体素子の微細化への要求は益々高まり、KrFエキシマレーザーを用いた0.15〜0.22μmの微細パターンについての次世代プロセスの開発が進められている。
【0003】
そして、これらの要求にこたえるために、例えばヒドロキシル基含有スチレン単位、スチレン単位及びtert‐ブチルアクリレート又はメタクリレート単位を、モル比40:20:40又は33:17:50の割合で含む共重合体、すなわちヒドロキシル基含有スチレン単位が比較的少なく、tert‐ブチルアクリレート又はメタクリレート単位が比較的多い共重合体を樹脂成分として用いた化学増幅型ポジ型ホトレジストが提案されている(特開平7−209868号公報)。しかしながら、このようにヒドロキシル基含有スチレン単位が少なかったり、tert‐ブチルアクリレート又はメタクリレート単位が多い共重合体を用いたホトレジストは、0.15〜0.22μmという超微細パターンを形成させた場合、良好な断面形状のパターンが得られないという欠点がある。
【0004】
一方、最近、化学増幅型ポジ型レジストに用いる好適な酸発生剤としてオニウム塩、特にアニオンとしてスルホン酸イオンを含むものが注目され、これまでビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムカチオンとショウノウスルホン酸イオン、p‐メチルベンゼンスルホン酸イオン及びトリフルオロメタンスルホン酸イオンの中から選ばれたアニオンとの塩(特開平9−179302号公報)や、2,2,2‐トリフルオロエタンスルホン酸(4‐tert‐ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのような分子中のフェニル基に少なくとも1個の酸不安定基を有し、かつフルオロアルキルスルホン酸イオンを含むオニウム塩(特開平10−7650号公報)を用いた化学増幅型ポジ型レジストが提案されている。
【0005】
しかしながら、ショウノウスルホン酸イオンやp‐メチルベンゼンスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩は、レジスト溶剤に対する溶解性が低く、配合量が少なくなるため感度が低いし、またレジスト溶液の状態で保存安定性を欠き、しかも分子が大きくなるため、露光後加熱時の拡散距離が短かくなり、解像性がよくないという欠点がある。一方、トリフルオロメタンスルホン酸イオンは、分子が小さすぎるため、逆に拡散過剰となり、レジストパターンの細りの原因となる。
【0006】
また、酸不安定基を有し、かつフルオロアルキルスルホン酸イオンを含むオニウム塩は、レジスト溶剤に対する溶解性が低く、配合量が少なくなるため、感度が低下するのを免れない上、レジスト溶液の状態で保存安定性に欠くという欠点があり、さらにプレベーク(レジスト塗布後の乾燥処理)温度を120℃以上にした場合、酸不安定基が分解し、酸発生剤として作用しなくなるおそれがあり、必ずしも満足しうるものではない。
【0007】
そのほか、波長193nmのArFエキシマレーザー用レジストの酸発生剤として、ビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネートを用いることは知られているが、ArFエキシマレーザー用レジストは、基材樹脂としてアクリル系樹脂又はシクロオレフィンと無水マレイン酸の共重合体を用いており、ヒドロキシル基をもつα‐メチルスチレンとスチレンとアクリレート又はメタクリレートとの共重合体を基材樹脂とするKrFエキシマレーザー用レジストにおいて、良好な結果をもたらすか否かは全く予測できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放射線、例えばKrFエキシマレーザーを用いて微細なレジストパターンを形成する際に、優れた感度、解像度を示し、かつ断面形状の良好なパターンを与える化学増幅型ポジ型ホトレジストの樹脂成分として用いられるアクリル系樹脂組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、KrFエキシマレーザー用として適した化学増幅型ポジ型ホトレジスト用の基材樹脂を開発するために鋭意研究を重ねた結果、ヒドロキシル基含有スチレンとスチレンと酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリレート又はメタクリレートとの共重合体において、ヒドロキシル基含有スチレン単位の割合を多く、スチレン単位及び酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリレート又はメタクリレート単位の割合を少なくしたものと多くしたものとを混合したものを基材樹脂として用いることにより、感度、解像度が高く、かつKrFエキシマレーザーにより断面形状の良好な微細レジストパターンを与える化学増幅型ポジ型ホトレジストが得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、(A)(a1)ヒドロキシル基含有スチレン単位62〜68モル%、(a2)スチレン単位15〜25モル%及び(a3)酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリル酸又はメタクリル酸エステル単位12〜18モル%で構成される共重合体と、(B)(b1)ヒドロキシル基含有スチレン単位62〜68モル%、(b2)スチレン単位25〜35モル%及び(b3)酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリル酸又はメタクリル酸エステル単位2〜8モル%で構成される共重合体とからなることを特徴とする、酸によりアルカリ水溶液に対し不溶性から可溶性に変化する化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物は、ヒドロキシル基含有スチレン単位、スチレン単位及び酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリル酸又はメタクリル酸エステル単位から構成された2種の共重合体からなっている。上記のヒドロキシル基含有スチレン単位は、アルカリ水溶液に対する溶解性を大きくするためのもので、例えばヒドロキシスチレン単位、α‐メチルヒドロキシスチレン単位などがある。
【0012】
また、酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリル酸又はメタクリル酸エステル単位は、アルカリ水溶液に対する溶解抑制作用をもつ基で保護されたカルボキシル基をもち、露光すると酸発生剤から生じた酸により保護基が脱離してカルボキシル基を遊離するので共重合体はアルカリ可溶性となり、アルカリ水溶液を用いる現像処理によってレジストパターンを与える。この酸により脱離可能な溶解抑制基としては従来公知の保護基を挙げることができるが、これらの中でtert‐ブチル基、tert‐ペンチル基などの第三級アルキル基や、1‐エトキシエチル基、1‐メトキシプロピル基などのアルコキシアルキル基やこれらのアルキル基部分が相互に結合して環化したテトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基などが好適である。これらの溶解抑制基は1種でもよいし、2種以上でもよい。
【0013】
このような、酸により脱離可能な溶解抑制基として、アルコキシアルキル基又はそれが環化した基をもつアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル単位の例としては、一般式
【化1】
Figure 0003722349
で表わされる単位を挙げることができる。なお、Rは水素原子又はメチル基である。
【0014】
この構成単位としては、特にtert‐ブチルアクリレート又はメタクリレート単位、1‐エトキシエチルアクリレート又はメタクリレート単位、及びテトラヒドロピラニルアクリレート又はメタクリレート単位が、酸により分解しやすく、形状の優れたレジストパターンを与えるので、特に好ましい。
【0015】
本発明の(A)成分として用いる共重合体は、通常の溶解抑制基をポリヒドロキシスチレンに一部導入した樹脂に比べ、アルカリ溶解性の抑制力が大きいので、未露光部の膜減りがなく、良好な断面形状のレジストパターンが得られる。
【0016】
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物は、(A)成分として(a1)単位62〜68モル%、(a2)単位15〜25モル%及び(a3)単位12〜18モル%からなる共重合体と、(B)成分として(b1)単位62〜68モル%、(b2)単位25〜35モル%及び(b3)単位2〜8モル%からなる共重合体とからなるが、(A)成分と(B)成分とを、重量比9:1ないし5:5、好ましくは8:2ないし6:4の割合で混合したものが、より一層感度、解像性、レジストパターンの断面形状に優れるので、特に好適である。
【0017】
この(A)成分及び(B)成分として用いられる共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマト法(GPC法)に基づきポリスチレン基準で3,000〜30,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が前記範囲未満では被膜性に劣り、また前記上限範囲を超えるとアルカリ水溶液に対する溶解性が低下する。
【0018】
一方、本発明の化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物に配合して化学増幅型ポジ型ホトレジストを調製するための酸発生剤、すなわち放射線の照射により、酸を発生する化合物としては、炭素数3〜10のフルオロアルキルスルホン酸イオンをアニオンとして含むオニウム塩が好適である。
このオニウム塩のカチオンとしては、従来公知のものの中から任意に選ぶことができるが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n‐ブチル基、tert‐ブチル基などの低級アルキル基や、メトキシ基、エトキシ基などの低級アルコキシ基などで置換されていてもよいフェニルヨードニウムやスルホニウムなどが挙げられる。
【0019】
一方、アニオンは、炭素数3〜10のアルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホン酸イオンである。そして、炭素鎖が長くなるほど、またフッ素化率(アルキル基中のフッ素原子の割合)が小さくなるほど、スルホン酸としての強度が落ちることから、炭素数3〜5のアルキル基の水素原子の全部がフッ素原子で置換されたフルオロアルキルスルホン酸イオンが好ましい。
【0020】
このようなオニウム塩としては、例えば一般式
【化2】
Figure 0003722349
(式中のR1及びR2は、それぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基又はエトキシ基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、X-は炭素数3〜10のフルオロアルキルスルホン酸イオンである)
で表わされるヨードニウム塩、又は一般式
【化3】
Figure 0003722349
(式中のR3、R4及びR5は、それぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基又はエトキシ基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、X-は前記と同じ意味をもつ)
で表わされるスルホニウム塩などを挙げることができる。
【0021】
このようなオニウム塩の例としては、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4‐メチルフェニル)スルホニウムノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。これらの中で、ビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネートが好適である。
【0022】
この化学増幅型ポジ型ホトレジストにおいては、このオニウム塩を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その配合量は、前記樹脂組成物100重量部当り、1〜20重量部の範囲で選ばれる。このオニウム塩の量が1重量部未満では像形成ができにくいし、20重量部を超えると均一な溶液とならず、保存安定性が低下する。
【0023】
この化学増幅型ポジ型ホトレジストには、前記樹脂成分及び酸発生剤に加えて、放射線の照射により発生した酸の必要以上の拡散を防止し、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得るなどの目的で、所望により第二級アミンや第三級アミンを配合することができる。ここで、第二級アミンの例としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミンなどの脂肪族第二級アミンが好ましく挙げられる。また、第三級アミンの例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、N,N‐ジメチルプロピルアミン、N‐エチル‐N‐メチルブチルアミンなどの脂肪族第三級アミン、N,N‐ジメチルモノエタノールアミン、N,N‐ジエチルモノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの第三級アルカノールアミン、N,N‐ジメチルアニリン、N,N‐ジエチルアニリン、N‐エチル‐N‐メチルアニリン、N,N‐ジメチルトルイジン、N‐メチルジフェニルアミン、N‐エチルジフェニルアミン、トリフェニルアミンなどの芳香族第三級アミンなどが挙げられる。これらの第二級アミンや第三級アミンは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中で、第三級アルカノールアミンが好ましく、特にトリエタノールアミンのような炭素数2〜4の低級脂肪族第三級アルカノールアミンが好ましい。
【0024】
この化学増幅型ポジ型ホトレジストにおいては、前記アミンによる感度劣化を防止するとともに、解像性をさらに向上させるなどの目的で、所望により、アミンと共に、さらに有機カルボン酸を配合することができる。この有機カルボン酸としては、例えば飽和脂肪族カルボン酸、脂環式カルボン酸及び芳香族カルボン酸などを挙げることができる。ここで、飽和脂肪族カルボン酸の例としては、酪酸、イソ酪酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などの一価又は多価カルボン酸が挙げられ、脂環式カルボン酸の例としては、1,1‐シクロヘキサンジカルボン酸、1,2‐シクロヘキサンジカルボン酸、1,3‐シクロヘキサンジカルボン酸、1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸、1,1‐シクロヘキシルジ酢酸などが挙げられる。一方、芳香族カルボン酸の例としては、o‐,m‐又はp‐ヒドロキシ安息香酸、2‐ヒドロキシ‐3‐ニトロ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの水酸基やニトロ基などの置換基を有する芳香族モノカルボン酸やポリカルボン酸などがある。これらの有機カルボン酸は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】
これらの有機カルボン酸の中では、芳香族カルボン酸が適当な酸性度を有するので好ましく、特にo‐ヒドロキシ安息香酸が、レジスト溶剤に対する溶解性がよく、かつ各種基板に対して良好なレジストパターンを形成しうるので好適である。
【0026】
また、所望により用いられるアミンは、本発明の化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物100重量部当り、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部の範囲で含有させるのがよい。これにより、放射線の照射により発生した酸の必要以上の拡散を防止することができ、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得ることができる。
【0027】
さらに、所望により、前記アミンと共に用いられる有機カルボン酸は、本発明の化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物100重量部当り、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部の範囲で含有させるのがよい。これにより、前記アミンによる感度劣化を防止しうると共に、解像度をさらに向上させることができる。
【0028】
このようにして調製された化学増幅型ポジ型ホトレジストは、その使用に当たっては上記各成分を溶剤に溶解した溶液の形で用いるのが好ましい。このような溶剤の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2‐ヘプタノンなどのケトン類やエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール又はジプロピレングリコールモノアセテート、あるいはそれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体やジオキサンのような環式エーテル類や乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
この化学増幅型ポジ型ホトレジストには、さらに所望により混和性のある添加物、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤などの慣用されているものを添加含有させることができる。
【0029】
ところで、半導体リソグラフィーにおいて形成されるレジストパターンは大別して、(1)ライン巾とスペース巾が1:1となるラインアンドスペースパターン、(2)コンタクトホールを形成するホールパターン及び(3)ライン巾に対するスペース巾が1以上となるアイソレートパターンに分けられる。
0.15〜0.22μmのような超微細パターンの形成においては、上記(1)、(2)及び(3)を同時に満足するレジストの開発は非常に困難であり、それぞれの用途に応じたレジストの開発が従来にもまして一層必要となってきている。
そのような状況下にあって、本発明の樹脂組成物を用いて調製された化学増幅型ポジ型ホトレジストは特に0.20〜0.22μmのラインアンドスペースパターンとホールパターンを得るのに好適である。
【0030】
この化学増幅型ポジ型ホトレジストにより、このようなラインアンドスペースパターン及びホールパターンを形成するには、露光により生じた酸の拡散距離を制御する目的でプレベーク(塗布後の乾燥処理)とPEB(露光後の加熱処理)を次のような条件で行うと一層好ましい。すなわち、プレベークを120〜140℃、好ましくは130〜140℃の範囲で施し、PEBを110〜130℃の範囲で施す。ただし、必ずプレベーク温度をPEB温度より高くする。
また、ホールパターン形成を目的とした場合、ジメチルアセトアミドを配合するのが好ましい。その際の配合割合は、酸発生剤100重量部に対し0.1〜5.0重量部である。
【0031】
この化学増幅型ポジ型ホトレジストの使用方法としては従来のホトレジスト技術のレジストパターン形成方法が用いられるが、好適に行うには、まずヘキサメチルジシラザンなどにより密着性増強処理したシリコンウエーハのような支持体上に、該ホトレジストの溶液をスピンナーなどで塗布し、乾燥処理してレジスト層を形成させ、これに縮小投影露光装置などにより、KrFエキシマレーザー光などの放射線を所望のマスクパターンを介して照射したのち、加熱処理する。次いでこれを現像液、例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液などを用いて現像処理する。
このようにして、マスクパターンに忠実で、断面形状の良好な0.20〜0.22μm程度の微細なレジストパターンを形成することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明樹脂組成物を用いた化学増幅型ポジ型ホトレジストは、KrFエキシマレーザー用として適しており、感度、解像度が高く、かつマスクパターンに忠実で断面形状の良好な超微細パターンを与えることができる。また、電子線、X線用の化学増幅型ポジ型ホトレジストとしても好適に使用できる。
【0033】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0034】
実施例1
ヒドロキシスチレン単位65モル%とスチレン単位20モル%とtert‐ブチルアクリレート単位15モル%で構成された重量平均分子量10,000の共重合体I 60重量部、ヒドロキシスチレン単位65モル%とスチレン単位30モル%とtert‐ブチルアクリレート単位5モル%で構成された重量平均分子量10,000の共重合体II 40重量部とを混合して樹脂組成物を調製した。次にこの樹脂組成物をビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート3重量部、トリエタノールアミン0.5重量部及びサリチル酸0.5重量部と共に、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート800重量部に溶解した後、孔径0.2μmのメンブレンフィルターを通してろ過しポジ型レジスト溶液を得た。
【0035】
一方、ヘキサメチルジシラザン処理した6インチシリコンウエーハ上に上記ポジ型レジスト溶液をスピンコートし、ホットプレート上130℃で90秒間乾燥することにより、膜厚0.7μmのレジスト層を形成した。次いで、縮小投影露光装置FPA−3000EX3(キャノン社製)により、KrFエキシマレーザー光を選択的に照射したのち、120℃で90秒間加熱処置し、次いで2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間パドル現像することにより、ポジ型のレジストパターンを得た。
【0036】
このようにして得られた0.22μmのラインアンドスペースパターンが解像され、そのレジストパターン形状は基板面から垂直に切り立った矩形の良好なものであった。また、0.22μmのレジストパターンを得るのに要する最小露光量(感度)は30mJ/cm2であった。また、限界解像度は0.19μmであった。
【0037】
比較例1
実施例1において、樹脂成分として、該樹脂組成物の代わりに、ヒドロキシスチレン単位55モル%とスチレン単位20モル%とtert‐ブチルアクリレート単位25モル%とからなる重量平均分子量10,000の共重合体100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてレジストパターニングを行った。
その結果、0.25μmのラインアンドスペースパターンしか得られず、その断面形状はテーパー形状であり、0.25μmのラインアンドスペースパターンが得られた時の感度は30mJ/cm2であった。
【0038】
実施例2
ヒドロキシスチレン単位65モル%とスチレン単位20モル%とtert‐ブチルアクリレート単位15モル%とからなる重量平均分子量10,000の共重合体I 80重量部と、ヒドロキシスチレン単位65モル%とスチレン単位30モル%とtert‐ブチルアクリレート単位5モル%とからなる重量平均分子量10,000の共重合体II 20重量部とを混合して樹脂組成物を調製した。次に、この樹脂組成物と共にビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート3重量部、トリエタノールアミン0.5重量部、サリチル酸0.5重量部及びジメチルアセトアミド2重量部を、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート800重量部に溶解したのち、孔径0.2μmのメンブレンフィルターを通してろ過しポジ型レジスト溶液を得た。
【0039】
一方、ヘキサメチルジシラザン処理した6インチシリコンウエーハ上に上記ポジ型レジスト溶液をスピンコートし、ホットプレート上140℃で90秒間乾燥することにより、膜厚0.7μmのレジスト層を形成した。次いで、縮小投影露光装置FPA−3000EX3(キャノン社製)により、KrFエキシマレーザー光を選択的に照射したのち、130℃で90秒間加熱処理し、次いで2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間パドル現像することにより、ポジ型のレジストパターンを得た。
【0040】
このようにして、0.20μmのホールパターンが解像され、そのレジストパターン形状は基板底部まで垂直に貫通した良好なホールパターンであった。また、0.20μmのホールパターンを得るのに要する最小露光量(感度)は40mJ/cm2であった。また、限界解像度は0.19μmであった。
【0041】
比較例2
実施例2において、樹脂成分として、該樹脂組成物の代わりに、ヒドロキシスチレン単位55モル%とスチレン単位20モル%とtert‐ブチルアクリレート単位25モル%とからなる重量平均分子量10,000の共重合体100重量部を用いた以外は、実施例2と同様にしてレジストパターニングを行った。
その結果、0.30μmのホールパターンしか得られず、そのときの感度は40mJ/cm2であった。

Claims (2)

  1. (A)(a1)ヒドロキシル基含有スチレン単位62〜68モル%、(a2)スチレン単位15〜25モル%及び(a3)酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリル酸又はメタクリル酸エステル単位12〜18モル%で構成される共重合体と、(B)(b1)ヒドロキシル基含有スチレン単位62〜68モル%、(b2)スチレン単位25〜35モル%及び(b3)酸により脱離可能な溶解抑制基をもつアクリル酸又はメタクリル酸エステル単位2〜8モル%で構成される共重合体とからなることを特徴とする、酸によりアルカリ水溶液に対し不溶性から可溶性に変化する化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物。
  2. (A)成分と(B)成分との割合が重量比で9:1ないし5:5の範囲にある請求項1記載の化学増幅型ポジ型レジスト用アクリル系樹脂組成物。
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