JP3722346B2 - 位置決めステージ装置、半導体露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

位置決めステージ装置、半導体露光装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体露光装置や検査装置等に使用され、露光原版や被露光物、被検査物を所定の位置に位置決めするステージ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子製造に用いられる露光装置として、ステッパと呼ばれる装置とスキャナと呼ばれる装置が知られている。ステッパは、ステージ装置上の半導体ウエハを投影レンズ下でステップ移動させながら、レチクル上に形成されているパターン像を投影レンズでウエハ上に縮小投影し、1枚のウエハ上の複数箇所に順次露光していくものである。スキャナは、ウエハステージ上の半導体ウエハとレチクルステージ上のレチクルとを投影レンズに対して相対移動(走査移動)させ、走査移動中にスリット上の露光光を照射し、レチクルパターンをウエハに投影するものである。ステッパおよびスキャナは、解像度および重ね合わせ精度の性能面から露光装置の主流と見られている。
【0003】
図8に、このような露光装置に用いられるウエハステージの上面概略図を示す。
露光されるウエハ102は、不図示のウエハチャックを介してウエハステージ101に搭載される。露光光学系を基準とすると、同図において露光光軸103の位置を不動と考えることができる。よってウエハステージ101は、ウエハ全面を露光するために、露光光軸103に対してXY方向に移動する必要がある。結像焦点の調整のため、ウエハ102はZ方向およびチルト方向にも移動する必要があるが、ここでは説明を省略する。ウエハステージ101のXY方向の位置計測には、高精度の位置決めを実現するために高分解能のレーザ干渉計が使用される。レーザ干渉計を用いるためには、ウエハステージ101上にレーザ光を反射するための反射ミラー107を設ける必要がある。しかし、この反射鏡107は、ウエハステージ101の移動範囲全域においてレーザ光を反射するために、ウエハステージ101の移動距離と同じかそれ以上の長さが必要とされる。すなわち、Y方向のステージ移動距離をLyとすると、X計測用の反射鏡の長さはLy以上が必要となる。
【0004】
近年は生産性の向上のためウエハ径は例えば300mmと大型化の傾向にある。ウエハ全面を露光するためには、移動ステージは少なくともウエハ径以上の移動範囲が要求される。また、ウエハアライメントを行なう位置が露光位置と異なる場合や、ウエハ交換を考慮すると移動範囲はさらに大きくなければならない。必然的に反射鏡も長くしなければならない。
【0005】
例えば、図8において、X干渉計光軸105は露光光軸中心103を通り、Y干渉計光軸106は露光光軸中心103およびアライメント光軸中心104を通るものとし、Y方向のステージ移動距離(ウエハステージ101をY+方向に最大移動した位置(実線)とY−方向に最大移動した位置(破線)との距離)をLy、露光光軸中心103とアライメント光軸中心104との距離をL2とすると、反射鏡107の必要最小の長さLy2は、Ly2=Ly+L2となる。
【0006】
しかし、反射鏡107を長くすることは、(1)高精度な鏡面を持つ長い反射鏡を作成するのは困難であり、(2)長い反射鏡の鏡面の作成にコストがかかり、(3)反射鏡自体の重量がかさんでステージ全体の重量が大きくなり、(4)ステージ重量の増加によりステージ駆動装置の発熱が増大し、(5)ステージの機械系の固有振動数が低下して制御系の特性を下げてしまうことから、望ましくない。
【0007】
この問題の解決策として特開平7−253304号公報に示すような構成が示されている。この装置は、レーザ干渉計測長装置、移動鏡、XY移動ステージおよび演算装置から構成されている。移動鏡はY方向のステージ移動距離より短くなっており、X干渉計は複数個が設けられている。X干渉計の間隔は移動鏡の長さよりも短くなっており、ステージがどの位置にあってもいずれかのX干渉計の計測光は移動鏡に照射されており、また同時に2本の計測光が照射される場合もある。いずれのX干渉計が計測可能になっているかは、Y干渉計の値から演算装置により判定され、X方向の測長結果が得られる。Y方向にステージが移動する際は、新たに計測が可能になったX干渉計は、これまで計測されていた干渉計の値を用いて所定の位置において復帰動作が行なわれる。この値の受け渡しを順次用いて、長範囲の移動を短い移動鏡により測定を行なう構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−253304号公報に示す構成によれば、ステージに搭載する位置計測機構(反射鏡)を小型軽量化することができる。しかし、測定精度は、必ずしも十分なものとはいえない。
【0009】
本発明者の知見によると、それは以下の理由による。
すなわち、XYステージは高精度に位置決めが必要であり、ステージ位置の計測値の帰還を用いた制御系により位置決め動作が行なわれる。ステージ制御系は高周波数のサンプリングによるデジタル制御系で構成されており、高いゲインの帰還が用いられている。位置計測系の観測ノイズは制御系への外乱であり、この影響が大きいと制御系の閉ループ特性を高くすることができない。
【0010】
干渉計の復帰動作にはある程度の時間を要し、ステージ制御系の1サンプル時間内に収めることは不可能である。したがって、従来のような干渉計の復帰動作を行なっても、制御系へは連続的な計測値の受け渡しは不可能である。
【0011】
また、レーザ干渉計の計測値には振動的なノイズが必ず現れる。これは測定系での電気的ノイズや、反射鏡やレーザ干渉計自体の機械的振動のためである。したがって、干渉計の値の受け渡し時にも、このノイズがのった値を受け渡すことになる。例えば、レーザ干渉計の切り換え位置近傍でステージを静止位置決めする場合、わずかなステージの振動や、切り換え位置計測系のノイズのため、レーザ干渉計の切り換えおよび値の受け渡しが短時間に多数行なわれるチャタリングの現象が起きる可能性がある。ノイズののった値を多数回受け渡しを行なうと、誤差が蓄積されてステージの真の位置と計測値との間の測定誤差が大きくなってしまう危険性がある。
【0012】
そこで本発明は、ステージの移動範囲が大きくなっても、ステージに搭載する位置計測機構を小型軽量化し、かつ高精度のステージ位置計測が行なえる構成を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明の位置決めステージ装置は、第1方向と第2方向に移動可能なステージと、該第1方向の該ステージの変位を計測する第1のレーザ干渉計と、該第1のレーザ干渉計の計測光を反射する、該ステージ上に構成された第1の反射鏡と、該第2方向の該ステージの変位を計測する互いにほぼ平行な光軸を有する複数の第2のレーザ干渉計と、該第2のレーザ干渉計の計測光を反射する、該ステージ上に構成された第2の反射鏡と、該第1のレーザ干渉計の計測値から該ステージの該第1方向の変位を出力し、該複数の第2のレーザ干渉計のうち選択された第2の干渉計の計測値から該ステージの該第2方向の変位を出力する干渉計制御器とを有し、選択する第2のレーザ干渉計を隣接する他の第2のレーザ干渉計に切り換える際の該ステージの該第1方向の変位が、該ステージの該第1方向の移動方向により異なるように構成されている。
【0014】
【作用】
本発明によれば、ステージ移動距離が比較的長い第1の軸方向に直交する第2の軸方向のステージ位置を計測する第2のレーザ干渉計を複数設けることによって移動鏡の長さを短くし、これにより、移動鏡を搭載したステージを小型軽量化することができる。また、複数の第2のレーザ干渉計の計測値を第1のレーザ干渉計の計測値に応じて切り換えるのであるが、これを第1の軸方向への移動方向により異ならせている。これにより、切り換え位置にヒステリシス特性を持たせることができ、計測値の切り換えを頻繁に行なうチャタリングを防止し、高精度のステージ位置計測を行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る位置決めステージ装置の構成を示す。同図において、XYステージ1は不図示の定盤上に不図示の案内機構を用いてXY平面内に移動自由に支持されている。また、XYステージ1は不図示のアクチュエータによりXY方向および平面内の回転方向(θ)に駆動される。XYステージ1のY方向位置を計測するために第1Y干渉計2aが不図示の投影光学系を支持する不図示の鏡筒定盤と一体に設けられ、XYステージ1上に設けられた反射鏡3と組み合わせて用いられる。第1Y干渉計2aと所定の距離を離し、かつ第1Y干渉計2aの計測光軸4aと平行な光軸4bになるように第2Y干渉計2bが鏡筒定盤(不図示)と一体に設けられている。第1Y干渉計2aと第2Y干渉計2bの位置計測値の差分と、各々の計測光軸4a、4bの間隔からθ方向の変位が算出される。また、XYステージ1のX方向変位を計測するために、第1X干渉計5aおよび第2X干渉計5bが鏡筒定盤(不図示)と一体に設けられている。6aおよび6bはそれぞれ第1X干渉計5aおよび第2X干渉計5bの計測光軸である。
【0016】
干渉計制御系7はステージ制御系8で用いるステージ変位信号を出力する。具体的には、Y方向および前述したθ方向変位の算出と出力、ならびに2つのX干渉計5a,5bから制御演算に用いるX方向ステージ変位の出力を行なう。また、全干渉計の初期化および復帰動作も行なう。ステージ制御系は干渉計制御系から出力されたステージ変位信号と不図示の本体制御装置から出力されたステージ駆動プロファイルとに基づいて、XYステージの位置決め制御を行ない、制御指令をアクチュエータに出力する。
【0017】
図2を用いてX方向変位の第1X干渉計5aと第2X干渉計5bの切り換え動作について説明する。図中において、Aは第1X干渉計5aをBは第2X干渉計5bを示す。また、横方向にY方向変位をとり、各X干渉計5a,5bの計測光軸6a,6bとステージ位置との状況をイからへで示す。
【0018】
まずXYステージ1の状況がイであるとする。この時はBの計測光軸は反射鏡から外れておりBは計測不能である。Aは計測可能となっており、XYステージ1のX方向変位の測定はAの計測値を用いる。
XYステージがY+方向(紙面右方向)に移動し、ロの状況になったとする。ロの具体的な位置はBの計測光軸が反射鏡に照射され、BによるXYステージ1のX方向変位の計測が可能になった時点である。干渉計は干渉計測定系のカウンタのある初期値を基に被計測物の相対的な移動を計測するものであるので、一度でも計測光が反射鏡から外れると被計測物の位置測定は不可能になる。よって、再び計測光が反射鏡に照射された時点で復帰動作(リセット)を行なう必要がある。具体的には干渉計測定系でのエラークリア等が行なわれるがここでは省略し、カウンタを0とするということだけを記す。なお、復帰動作時にカウンタを零リセットするのではなく、Aの値を初期値としてBに与えてもよい。図2において干渉計制御系動作のロでの上向きの矢印は、この動作がイからロヘ移動した際のみに行なうことを示す。したがって、XYステージがハからロに移動してもBリセットは行なわない。この時点では、A,BともにXYステージ1のX方向変位が測定可能であるがステージ制御系はAの計測値を用いてステージの制御を行なう。
【0019】
さらにXYステージがY+方向に移動しハを通り越しニの状況になったとする。この時点でXYステージの制御に用いるX方向変位の測定値をAの計測値からBの計測値へ切り換える。この切り換えにおける値の受け渡し方法の詳細は後述する。図2において干渉計制御系動作のニでの上向きの矢印は、先と同様に、この動作がハからニへの移動のみに行なわれ、ホからニへの移動時には切り換えの動作は行なわないことを示す。さらにXYステージがY+方向に移動し、ホを過ぎるとAの計測光軸は反射鏡から外れ、Aは計測不能となる。ここまでをまとめると、XYステージがイからヘへ移動するときはイからニではAの計測値を、ニからへではBの計測値をX方向変位として用いる。
【0020】
XYステージがヘからイへY−方向に移動するときも先と同様な動作を行なう。即ち、ホの状況になった時点でAのリセットを行なう。図2の干渉計制御系動作のホでの下向きの矢印は、この動作がへからホヘ移動した際のみに行なうことを示す。この時点ではA,BともにXYステージ1のX方向変位が測定可能であるがステージ制御系はBの計測値を用いてステージの制御を行なう。
【0021】
XYステージがさらにY−方向に移動し、ハの状況になった時点でX方向変位の測定をBの計測値からAの計測値へ切り換える。図2の干渉計制御系動作のハの下向きの矢印は、この動作がニからハへ移動した際のみに行なうことを示す。したがって、XYステージがイからヘへ移動するときはヘからハまではBの計測値を、ハからイではAの計測値をX方向変位として用いる。
【0022】
ハとニの位置間隔の設定は次のように行なうのが望ましい。二つの干渉計の間の測定値の受け渡し(詳しくは後述)では、少なからずとも誤差が受け渡し値にのってしまう。受け渡し動作を多数回数行なうと誤差の累積により、測定値の信頼性が低くなり、最終的な露光精度にも悪影響を及ぼすことになる。したがって、受け渡しは少ないほど望ましい。XYステージをハとニの間で静止位置決めする状況を考える。この際、XYステージへの外乱によるサーボ誤差や測定系での観測ノイズなどにより、干渉計の計測値には位置決め指令位置を中心にこれらの誤差の振動成分が重なることになる。ハとニの位置が両者ともこの振動の範囲に入ってしまっていると、極短い時間間隔において多数回の受け渡しが行なわれるチャタリングが起きてしまい好ましくない。よって、ハとニの少なくともどちらかはこの振動領域から外れるような位置間隔に設定する。
【0023】
次に干渉計間の測定値の受け渡し方法について述べる。まず単純な場合として、Y方向のみステージが移動し、かつθ方向変位が常に零、反射鏡が真に平であるとする。この場合、測定値の受け渡しは第1X干渉計の値を第2X干渉計へ、またはその逆を行なえばよい。しかし、前述したようにX方向にステージを静止させた場合でも実際には両干渉計の差分値には図3のように中心値が0bitである信号において振動的な誤差成分がある(1bitは干渉計の計測分解能)。この図の場合では1サンプル値のみを用いると10bit以上の誤差をもって受け渡される可能性がある(例えば76サンプル目を受け渡すと14bitの誤差を生じる)。
【0024】
この状況を避けるために次のような処理を干渉計制御系で行なう。図3においてサンプル時刻100において受け渡しを行なうとする。この時、サンプル100以前の複数回のサンプル値を用いて平均値を求める。一例としてサンプル91から100までの平均をとると−1となり、実用において十分な精度で受け渡し値が得られる。平均を取る手法は最も簡単なものであり、他にも一般的なデータ処理に用いられる各種のフィルタを用いて平滑処理を行ない、差分値からノイズ成分を取り除いてもよい。つまり、受け渡し前の複数回のサンプル値を用いることで受け渡す値の信頼度を高めて、誤差を軽減している。
【0025】
今、ステージ原点出しからステージ位置を計測している第1X干渉計から、復帰動作を行なった後の第2X干渉計へ値を受け渡すものとする。第1X干渉計はステージのX方向変位を計測しているのに対し、第2X干渉計は復帰動作においてカウンタを0としている。したがって、両者の計測値はX方向変位に相当する値だけ差分が生じている。干渉計制御系では第2X干渉計の測定値に平滑化した差分値αをオフセットとして加えた値をX方向干渉計位置信号として出力する。
【0026】
受け渡しの概念を図4に示す。ステージがY方向に移動して第1X干渉計が一度計測領域から外れ、再び計測領域に戻り復帰動作を終えた後、第2X干渉計から第1X干渉計へ計測値を受け渡すときも同様に行なう。この際、第2X干渉計の計測値(オフセットαを含む)と第1X干渉計の差分値を平滑化したオフセットをβとして、第1X干渉計の計測値にβを加えたものをX方向計測値として干渉計制御系は出力する。干渉計を切り換えるごとに同様な作業を行なう。
【0027】
XYステージにθ方向変位が生じている場合を考える。図5のように第1X干渉計の光軸6aと第2X干渉計6bの光軸がdだけ離れているため、θ方向変位により各々のX方向計測値にはδ=dθだけ差が生じる。よって、前述したオフセットα、βの計算においてδの値を補正する必要がある。
【0028】
また、反射鏡は完全な平面ではなく、幾何学的な形誤差を生じている(図6)。そこで、別途算出した反射鏡の変形値の関数f1(y)、f2(y)を用いて補正する。関数f1、f2としては、それぞれ第1X干渉計および第2X干渉計のY方向ステージ位置yを引数とし、反射鏡の理想平面からのずれを出力する。f1とf2の間にはf1(y)=f2(y+d)なる関係がある。同様にして、第1Y干渉計および第2Y干渉計についても反射鏡の幾何学的誤差を補正関数fy1(x),fy2(x)を用いて補正する。
【0029】
全ての補正を用いた際の受け渡し時のオフセット値の算出動作は図7のようになる。この例では、第1X干渉計から第2X干渉計へ受け渡す際のオフセットαの算出方法を示している。X方向変位は第1干渉計の値とオフセットβの値の和となっている。X方向変位とY方向変位を用いて前述した補正関数により反射鏡の幾何学的誤差を補正する。第1Y干渉計と第2Y干渉計と、両者の光軸の間隔からXYステージのθ方向変位が求まる。このθ方向変位と第1X干渉計と第2X干渉計の光軸の間隔dから算出したδの補正を行ない差分値を算出し、その差分値の平滑化を行なってオフセット値αが算出される。第2X干渉計から、第1X干渉計へ受け渡すときは同様な手順によりオフセット値βが算出される。
【0030】
【デバイス製造方法の実施例】
次に上記説明した露光装置を利用した半導体デバイスの製造方法の実施例を説明する。
図9は半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の製造フローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0031】
図10は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを製造することができる。
【0032】
なお、本実施形態では、ステージのX方向変位を測定する干渉計が2つであったが、本発明はこれに限られるものではなく、2つ以上あってもよい。この場合、隣接する干渉計の光軸の間隔は反射鏡の長さよりも小さいことは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
本発明の位置決めステージ装置によれば、反射鏡の大きさを小さくすることができ、ステージの小型化・軽量化を図ることができ、かつチャタリングを防止し高精度のステージ位置計測を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るXYステージの上面図である。
【図2】 図1の装置における干渉計切り換え動作とステージ位置の関係を示す図である。
【図3】 図1の装置における干渉計測定値の例を示す図である。
【図4】 図1の装置における計測値受け渡しの概念図である。
【図5】 図1の装置におけるθ方向変位によるX方向変位の誤差の概念図である。
【図6】 図1の装置における反射鏡の幾何学的誤差の概念図である。
【図7】 図1の装置における全ての補正を用いた計測値受け渡しの動作を示す図である。
【図8】 従来のXYステージの上面図である。
【図9】 微小デバイスの製造のフローを示す図である。
【図10】 図9におけるウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。
【符号の説明】
1:XYステージ、2a,2b:Y干渉計、3:反射鏡、4a,4b,6a,6b:計測光軸、5a,5b:X干渉計、7:干渉計制御系、8:ステージ制御系。

Claims (8)

  1. 第1方向と第2方向に移動可能なステージと、
    該第1方向の該ステージの変位を計測する第1のレーザ干渉計と、
    該第1のレーザ干渉計の計測光を反射する、該ステージ上に構成された第1の反射鏡と、
    該第2方向の該ステージの変位を計測する互いにほぼ平行な光軸を有する複数の第2のレーザ干渉計と、
    該第2のレーザ干渉計の計測光を反射する、該ステージ上に構成された第2の反射鏡と、
    該第1のレーザ干渉計の計測値から該ステージの該第1方向の変位を出力し、該複数の第2のレーザ干渉計のうち選択された第2の干渉計の計測値から該ステージの該第2方向の変位を出力する干渉計制御器とを有し、
    選択する第2のレーザ干渉計を隣接する他の第2のレーザ干渉計に切り換える際の該ステージの該第1方向の変位が、該ステージの該第1方向の移動方向により異なることを特徴とする位置決めステージ装置。
  2. 前記干渉計制御器が選択する第2のレーザ干渉計を切り換える際に、切り換え前の複数の計測値に基づいて切り換え後の計測値を補正することを特徴とする請求項1記載の位置決めステージ装置。
  3. 前記干渉計制御器が選択する第2のレーザ干渉計を切り換える際に、切り換え前のレーザ干渉計の計測値の差分に基づいて切り換え後の計測値を補正することを特徴とする請求項1または2記載の位置決めステージ装置。
  4. 前記干渉計制御器が選択する第2のレーザ干渉計を切り換える際に、切り換える前のレーザ干渉計の計測値の差分値を平滑化して補正値の算出を行なうことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の位置決めステージ装置。
  5. 前記第1のレーザ干渉計の光軸と平行な光軸を持つ第3のレーザ干渉計と、該第1のレーザ干渉計と第3のレーザ干渉計との計測値から前記位置決めステージの水平面内の回転方向変位を算出する手段とをさらに有し、
    前記干渉計制御器が選択する第2のレーザ干渉計を切り換える際に、該回転方向変位に基づいて切り換え後のレーザ干渉計の計測値の補正を行なうことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の位置決めステージ装置。
  6. 前記干渉計制御器が選択する第2のレーザ干渉計を切り換える際に、前記第2の反射鏡の幾何学的形状誤差に基づいてレーザ干渉計の計測値の補正を行なうことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の位置決めステージ装置。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載の位置決めステージ装置を備えたことを特徴とする半導体露光装置。
  8. ウエハに感光剤を塗布する工程と、
    請求項7記載の半導体露光装置を用いてウエハに露光を行なう工程と、
    露光したウエハを現像する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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