JP3721759B2 - 画面操作指示方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、HTML形式の文書を解釈し表示を行うWWWブラウザ等の情報検索装置に関し、特にグラフィカルなインターフェースを用いて操作を指示する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
WWW(World Wide Web)ブラウザに代表されるブラウザにおいては、画面の表示領域をフレームと呼ばれる情報を表示するための複数の表示領域に分割し、情報を並行表示させている。これまでのブラウザでは、1つのウィンドウ内に複数のフレームがあった時、個々のフレームに対して操作メニューを個別に備えると、メニューがフレーム毎に出てくるために本来の必要な情報の表示領域が小さくなるという不便がある。
【0003】
そこで、各フレームに対する操作の内で、フレームのソースを表示する場合に次のページへ移る,前のページへ戻る,再表示をする等の、複数のフレームに対する共通操作については一つのボタンを共用し、このボタンをマウスなどのポインティングデバイスで指定してボタンを押すイメージで選択すると、一つずつ順次フレームに対して操作が行われていく方法がある。
【0004】
更に、フローティングパレットと呼ばれるサブウィンドウ内に各種操作ボタンを表示する方法もある。これにより操作ボタンを任意の位置に表示することができるため、必要に応じて情報の表示領域を確保することができる。
【0005】
また、特開平6−12212号公報に記載の、複数のウィンドウを表示する際に、全表示領域を縮小した画像を表示し、この縮小画像から実際に操作したいウィンドウを指示する方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この順次フレームに対する操作を行う方法やフローティングパレットを用いる方法では、複数フレームに対する操作を共通のボタンで行うことができるが、任意のフレームに対して個別に操作を行うことはできず、操作対象となるフレームを常に把握している必要があり、直感的に何が起きるか分からないという問題が発生する。
【0007】
また、特開平6−12212号公報に記載の、縮小画像から操作したいウィンドウを指示する方法は、任意のウィンドウに対する対話権を設定するための機能であり、任意のウィンドウに対する操作を指示するものではない。
【0008】
本発明は、1つのウィンドウに表示される複数のフレームに対して、共通する処理を同じ操作で指示する際に、操作対象となるフレームを直感的に把握することを可能にすることが課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、WWWブラウザなど共通の表示領域内に複数の情報を表示するフレームを操作するボタンに対し、表示領域内のフレーム形状を写像した操作エリアを設け、一つのボタンの中で操作対象となるフレームを操作エリアに対応付ける。
【0010】
このボタン内の操作エリアは、表示画面のフレーム構成を解析する表示命令解析手段と、表示命令解析手段により解析されたフレームの表示形状に基づいて、フレームの表示比率を保持したボタンの操作エリアを設定する手段を備え、フレームの画面表示形状と同じ形状の操作エリア形状をボタン内に設定する。
この各フレーム及びこのボタンを同一表示画面に表示する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による画面操作指示装置の一実施例の全体構成を図1に示す。ここでは、WWWブラウザの画面指示を行う例について操作指示のための手順を説明する。
【0012】
WWWブラウザに代表される画面操作指示装置20からの図示されていない画面表示要求に応じて、サーバ計算機10から、表示用のHTML(Hyper Text Markup Language)形式の画面表示命令が送られてくるものとする。画面表示命令受信部21にて受信したサーバ計算機10からの画面表示命令は、次に表示命令解釈部22において画面に表示するために解釈される。この表示命令解釈部22では、画面表示命令からまず画面に表示する文書の構造、つまり表示画面30の表示エリア32内でどのようなサブ領域に分割表示するかを解釈する。表示画面30内の分割状況やフレームと呼ぶタイル形式の分割された表示エリア32の形状を解析された結果の画面解析情報は、図4に示す。表示命令解釈部22内のフレームサイズ情報記憶部50にテーブルの形式で保持しておく。
【0013】
フレーム表示実行部23では、このフレームサイズ情報記憶部50に基づいて、具体的に表示する内容をレイアウトし表示画面30に文書を表示する。図1に示す例では、表示画面30内の表示エリア32は一つの画面であるが、その中で複数の情報を表示するために分割領域33,34,35のように別情報を表示する領域(フレーム)に分割している。
【0014】
ブラウザでは、通常表示エリア32の各分割領域に対して操作を行う操作ボタン31も表示するが、その操作の内容はフレームに対して共通の操作、例えば 「前のページに戻る」「次のページに進む」「再表示を行う」などであり、これらのボタンを押すイメージでボタンの表示領域を選択することにより、対応する操作が行われる。そのため、画面が複数のフレームに分割されている時は、ボタンは一つであるのに対し、その操作の対象となる画面は複数あるケースとなってしまうため、ボタン選択的にはどの分割領域に対する操作かを知らせる必要がある。
【0015】
本発明では、操作ボタン31の内部を、操作する分割領域に対応し画面の分割領域と同じ比率を保った操作反応エリアに分けることにより、ボタン領域選択時に直接各フレーム画面に対する操作を指定できるようにする。そのため、画面表示命令を解析した時に、表示命令解釈部22に記憶しているフレームサイズ情報記憶部50を元に、画面構成情報記憶部25にボタン内反応エリア座標情報27を記憶しておく。そして、表示エリア32に対する操作を行う操作ボタン31の描画を行うためのフレームボタン表示実行部24を設ける。フレームボタン表示実行部24では、画面構成情報記憶部25に保持したフレームの情報を元に表示エリア32内の分割領域の有無を判断し、複数の分割領域に分割されている場合には、画面構成情報記憶部25の情報からボタンサイズを解釈するとともに、操作ボタン31内に、フレームに対応した同じ形状比率の操作反応エリアを設定し操作ボタン31の描画処理を行う。
【0016】
画面表示完了後、オペレータにより、例えば操作ボタン内の操作反応エリア
41が押されたとする。この時、対応フレーム部探索部45では、表示画面の選択位置の座標から画面構成情報記憶部25に保存されている操作ボタンの座標情報を参照して、操作ボタン31内のどの操作反応エリアが選択されたかを検出する。そして、この操作反応エリア41に対応する分割領域33に対するボタン操作を有効とし、対応フレーム操作部46がこの分割領域33に対する操作を行う。
【0017】
これにより、分割された画面領域のどの分割領域に対する操作かを一つのボタンで直感的に指定し、フレームの操作をすることができる。
【0018】
図2にサーバ計算機10から送られてくる、画面表示命令の中の画面構成指示に関する命令を示す。この例では、最初のタグ“frameset”で、横(cols)方向に表示エリア32を「40%対60%」の比率で分割し、最初のフレームに“フレーム1”と名前を付け、文書“frame1.html”を表示することを示しており、3行目のタグ“frameset”で今度は、次のフレームを縦(rows)方向に「30%対70%」の比率で分割し、それぞれ“フレーム2”,“フレーム3”と名前を付けて、文書“frame2.html”,“frame3.html”を表示した表示画面30にすることを示している。なお、表示エリアを分割するためには、画面表示命令で比率ではなく絶対座標を直接示しても良いし、他の記法でも良い。
【0019】
図2の画面表示命令に従い、実際に画面を表示した例が図3である。この図では一つの例として画面表示エリアの横サイズが120ドット,縦サイズが130ドットの時の状態である。フレーム1,フレーム2,フレーム3の各分割画面が図3のようになり、A:B=40%:60%=2:3、またC:D=30%:70%=3:7となる位置関係とサイズで表示される。この各フレームサイズの解析は表示命令解釈部22によって行われる。表示命令解釈部22では、画面表示命令から表示する各フレームサイズの情報を作成し、図4に示すように、共通画面情報51として表示エリアの縦横のサイズを、フレームサイズ情報52として表示するフレームの識別番号であるフレーム番号とこれに対応するフレームの左上と右下の座標値を、フレームサイズ情報記憶部50にテーブルとして保持する。この各フレームのサイズ情報は画面の表示時に使用されるが、本発明ではこのフレームサイズ情報からボタン内に操作反応エリアを設定する際の情報を求める。
【0020】
操作ボタン31のサイズは事前に決まっていることが多く、フレームボタン表示実行部24では、フレームサイズ情報記憶部50のフレームサイズ情報52に基づいて、画面構成情報記憶部51に記憶された共通ボタンサイズ情報26のサイズに合わせ、図3に示すようにボタン内の操作反応エリアの形状を、表示エリア32のフレーム形状と同じ横方向がA:Bの比率,縦方向がC:Dの比率になるように予め計算しておき、その結果を操作ボタン31に表示する。縦横比率とサイズが表示エリア32と操作ボタン31とでは異なるが、操作ボタン31の操作反応エリアのサイズの求め方は画面の分割領域を作るのと同じ比率計算法である。計算結果は画面のフレームサイズ情報と同様の形式で、画面構成情報記憶部25内に記憶しておく。
【0021】
この画面構成情報記憶部25の構成を、図5に示す。画面構成情報記憶部25には、各フレームに共通に操作を指示する操作ボタン31の縦横サイズを格納した共通ボタンサイズ情報26と、操作ボタン31の描画領域を、表示エリア32を構成するフレームの形状に従ってフレームサイズ情報記憶部50の表示に基づき計算した操作反応エリアの各左上座標と右下座標の値を、対応する表示エリア32のフレーム番号と対応づけた、ボタン内反応エリア座標情報のテーブルを備えている。
【0022】
なお、操作ボタン31を表示する際は、そのボタン内の操作反応エリア41,42,43が目に見えるように、各操作反応エリア毎の区切り線を描画したり、操作反応エリア毎に色を違えるといった処理により、ユーザが操作対象となるフレームを容易に認識させることができる。
【0023】
操作者が表示画面30に対する処理として、操作ボタン31を選択する場合の、対応フレーム部探索部45内の処理フローを図6に示す。まず、対応フレーム部探索部45内では、ポインティングデバイスにより選択された座標が操作ボタン31内であるかどうかを判断し(61)、操作ボタン31が選択された場合には、操作ボタン31内の座標を求める(62)。次にこの操作ボタン内座標から画面構成情報記憶部25のボタン内反応エリア座標情報27を参照して(63)、どの操作反応エリアが押されたかを判断して対応するフレーム番号を決定する (64)。そして選択された操作反応エリアに対応するフレームに対して該当操作ボタンの操作を施すよう対応フレーム操作部46に指示する(46)。これにより、操作命令が設定され一つの操作ボタンで、複数の分割されたフレームに対して操作を指示することが可能となる。
【0024】
本発明の実施例においては、画面フレーム構成が複雑になったり、小さなフレームができたときには、ボタンサイズが小さくなったり、また操作反応エリアを識別することが困難になり、操作性が低下する場合がある。そこで、マウスポインタが操作ボタン内に入った場合、その操作ボタンのみをサブウィンドウに拡大表示し、ユーザはこのサブウィンドウ内に拡大表示された操作ボタン内の操作反応エリアを選択することによって、操作性の低下を防ぐことができる。
【0025】
操作ボタンの拡大表示を行う手順を図7に示す。まず、マウスポインタが操作ボタンの表示領域内に入ったかどうかを判定し(71)、表示領域に入った時には、対応フレーム部探索部45が動作する。その際、操作ボタンの操作反応エリアのうち、所定のサイズよりも縦又は横のサイズが小さすぎて操作しにくいと判断されるものがあるかどうかを判断する(72)。所定の値としては、概ね10ドット程度を基準にするが、これは画面表示装置の解像度等により可変となることが予想され、その際はチューニングを行って最適な値を求めれば良い。その結果、拡大表示が不要であれば、図6に示す処理フローに従って、通常のボタン選択処理が行われる(81)。一方、操作ボタンの拡大表示が必要と判断された場合には、所定の拡大倍率を求める(73)。この拡大倍率の値は概ね2倍程度が良いが、これも画面の解像度や操作反応エリアのサイズに合わせて自由に設定できる。拡大する倍数Nが決定されると、操作ボタンをN倍したサイズのサブウィンドウを元の操作ボタンの右下に作成し(74)、その中に、表示領域内にマウスポインタが入った操作ボタンを、縦横同じ比率で拡大して表示し(75)、元の操作ボタン上と相対的に同じサブウィンドウ上の位置にマウスポインタを移動させる。
【0026】
このサブウィンドウ内の拡大された操作ボタンは、拡大されない元の操作ボタンと同じ効果を持つため、以下の処理76〜79は図6で説明した操作ボタンの処理と同じである。ただし、操作ボタンの領域が拡大されているため、操作反応エリアに対するフレーム番号を求める場合には、画面構成情報記憶部25に保存されいるボタン内反応エリア座標情報27の座標値をN倍して処理を行う。フレームへの操作指示が終了したり、途中でマウスポインタが拡大表示された操作ボタンから出たりした場合には、サブウィンドウを消去し(80)、処理を終了する。
【0027】
以上の説明の如く、本発明はWWWブラウザの表示/操作において大きな効果を発揮するが、本発明はこれに限定されることなく、外付けのボタン部品として実施することにより、画面表示/操作を行う処理全般に効果を発揮する。
【0028】
【発明の効果】
本発明により、WWWブラウザのフレーム分割画面や他のCRT表示装置の操作における分割画面等の複数の分割領域に対して同じボタンにより操作を指示する場合に、共通の操作ボタン上に表示画面内の各分割領域形状に比例した反応エリアを設け、ボタンを選択した際には、どの選択した反応エリアに対応する分割領域に対してボタンに割り当てられた操作を行うことにより、フレーム形状に対応した直感的操作性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画面操作指示装置の全体構成を示す図である。
【図2】画面構成の分割を指示する表示命令の一例を説明した図である。
【図3】画面表示エリアに表示された分割領域に対応する操作ボタン内の分割された操作反応エリアの関係を示す図である。
【図4】フレームサイズ情報記憶部に保持する表示エリア形状の保持例を示す。
【図5】ボタン内の操作反応エリアの構成情報の記憶内容を示す。
【図6】ボタン押下時の処理フローを示す図である。
【図7】ボタンを拡大表示をする際の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
10…サーバ計算機、20…画面操作指示装置、21…画面表示命令受信部、22…表示命令解釈部、23…フレーム表示実行部、24…フレームボタン表示実行部、25…画面構成情報記憶部、30…表示画面、31…操作ボタン、32…表示エリア、33,34,35…分割領域、41,42,43…操作反応エリア、45…対応フレーム部探索部、50…フレームサイズ情報記憶部。
Claims (3)
- 画面表示領域を複数の分割領域に分割し、各分割領域に画像を表示する画面表示装置の画面操作指示方法において、
前記分割領域への表示内容に対する操作を、当該操作に対応したボタンを選択して行う場合に、
前記各分割領域の形状に比例した反応エリアを前記ボタンの描画領域上に設定し、
前記各分割領域及び前記ボタンを同一表示画面に表示し、
前記ボタンを選択した際には、選択された座標位置から前記反応エリアを決定し、
当該決定された反応エリアから対応する前記分割領域を求め、
前記選択された座標位置を含む描画領域を有するボタンに対応した操作を、求められた当該分割領域に対して行うことを特徴とする画面操作指示方法。 - 請求項1に記載の画面操作指示方法において、
ボタンの描画領域に設定された前記反応エリアが所定のサイズより小さいものを有する場合、
当該ボタンを所定の倍率に拡大してサブウィンドウ上に表示し、拡大表示されたボタンの描画領域を選択することにより分割領域に対する操作を指定することを特徴とする画面操作指示方法。 - 画面表示領域を複数の分割領域に分割し、各分割領域に画像を表示する画面表示装置の画面操作指示装置において、
前記分割領域の描画形状を記憶する手段と、
前記分割領域への表示内容に対する操作に対応したボタン表示領域に設定した、前記各分割領域の描画形状に比例した反応エリアを記憶する画面構成情報記憶手段と、
前記各分割領域及び前記ボタンを同一表示画面に表示する手段と、
前記ボタンを選択する場合に、選択された座標位置から前記画面構成情報記憶手段に保存された前記反応エリアの情報に基づき、対応する前記分割領域を求め、前記選択された座標位置を含む描画領域を有するボタンに対応した操作を、求められた当該分割領域に対して行うように指示する指示手段を有することを特徴とする画面操作指示装置。
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