JP3674164B2 - 表示装置及び表示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マルチウインドウで表示を行う表示装置に関し、とくに、情報処理装置の操作において、参照情報を表示するのに適した表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オーバーラップ型のマルチウインドウ方式を用いた表示が可能な情報処理装置が多く用いられるようになってきている。このようなマルチウインドウ方式を用いて表示を行う情報処理装置では、操作画面のウインドウと同時に別のウインドウを開いて参照画面とすることが可能である。
【0003】
しかし、ディスプレイやスクリーンの大きさが、仮想的には無限大に扱えても、物理的に有限であるため、一度に表示できる情報には限りがある。このため、オーバーラップすることによって、下側のウインドウの参照情報が隠れてしまい、上下関係の切替えなどを行わなければならず、操作性が悪くなるという欠点があった。
【0004】
また、文字や図を縮小することによって、表示できる情報量を増やすことが可能な場合はあるものの、視認性が悪くなる上に、縮小された文字や図が操作対象である場合には、マウスなどのポインティングデバイスでの操作性が悪くなるという欠点があった。
【0005】
これに対し、特開昭63−262719号公報においては、複数のウインドウが重なっている場合に他のウインドウの下にあるウインドウの文字を、見えている部分だけに割り付けることによって、文章として読むことが可能になる方式が開示されている。また、特開平1−76114号公報においては、複数の重なったウインドウの大きさや位置を、簡単な指示によって変更し、重ならないように再配置する方式が開示されている。また特開平2−28716号公報では、新しくウインドウを開く際に、下に隠れるウインドウの位置を重ならない位置に変更する参照情報表示装置が開示されている。さらに、特開平7−244870号公報では、参照画面が隠れないように、操作画面側のウインドウのサイズ変更操作を制限する参照情報表示装置が、それぞれ開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のウインドウ表示手法においては、参照情報をウインドウに表示することを前提としているため、参照情報の表示可能な領域が、ウインドウの形状、サイズ、あるいはウインドウのタイトルバーなどの付加情報の表示領域によって制約されてしまい、操作画面のサイズ変更や縮小などを行わなければ、参照情報の表示領域を必要なだけ十分に取ることができず、操作性が悪いという問題点があった。
【0007】
そこで、この発明は、上述した従来の問題点を解消して、ウインドウの形やサイズ等の付加情報の表示領域に制約されずに、視認性を落とすことなく、可能な限り多くの参照情報等を表示することができ、操作画面の表示情報の欠落を最小限に抑えることができる表示装置を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、上述の目的を達成するために、単一の背景部の前面にオーバーラップ型のウインドウを表示する表示装置に、アプリケーションの出力を上記ウインドウに表示する手段と、上記アプリケーションのウインドウにおける操作に応じて、アプリケーションに関連する情報を準備する手段と、上記背景部のうちの上記ウインドウに隠されていない部分に上記アプリケーションに関連する情報を表示する手段とを設けるようにしている。
【0009】
この構成によれば、背景部に参照情報等、アプリケーションに関連する情報を表示するようにしているので、ウインドウの形やサイズ、ウインドウ内のタイトルバー等に制約されることがなくなり、多くの情報を、より明瞭に表示することができる。
【0010】
この構成においては、上記アプリケーションに関連する情報を表示するときに、上記アプリケーションのウインドウの他にはウインドウを表示しないようにしてもよい。また、上記アプリケーションに関連する情報を表示するときに、上記アプリケーションのウインドウと当該アプリケーションのウインドウにおける操作を補助するウインドウとを除いてウインドウを表示しないようにしてもよい。さらに、上記背景内の上記ウインドウに隠されていない部分に、上記ウインドウに関連する情報を表示するスペースがないときに、表示中のウインドウの大きさを変更して十分なスペースを確保するようにしてもよい。
【0011】
また、この発明によれば、上述の目的を達成するために、表示装置に、アプリケーションの出力をウインドウに表示する表示手段と、上記アプリケーションに関連する情報を表示するときに、上記ウインドウを表示するモードを切り替える手段とを設けるようにしている。
【0012】
この構成においては、アプリケーションに関連する情報を表示するときには、それに適した表示モードで表示するようにしているので、通常の表示の利便性を犠牲にすることなく、アプリケーションに関連する情報を、ユーザにとって、より好ましい態様で表示することが可能になる。
【0013】
また、この発明においては、上述の目的を達成するために、オーバーラップ型のウインドウを表示する表示装置に、アプリケーションの出力をウインドウに表示する手段と、上記アプリケーションのウインドウにおける操作に応じて、上記アプリケーションに関連する情報を準備する手段と、第1のウインドウ管理データと第2のウインドウ管理データとをそれぞれ保持する手段と、上記アプリケーションに関連する情報を表示しないときに、上記第1のウインドウ管理データを用いて上記ウインドウを管理し、上記アプリケーションに関連する情報を表示するときに、上記第2のウインドウ管理データを用いて上記ウインドウを管理する手段とを設けるようにしている。
【0014】
この構成においては、アプリケーションに関連する情報を表示するときと、しないときとで、個別のウインドウ管理データを用いているので、通常の表示の利便性を犠牲にすることなく、アプリケーションに関連する情報を、ユーザにとって、より好ましい態様で表示することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、この発明の表示装置を含む情報処理装置の基本構成を示している。
【0016】
同図において、入力手段1は、情報処理装置に対してデータの入力およびポインティングを行うものであり、キーボード、マウス、ライトペン、デジタイザ、イメージスキャナ等の入力装置で構成される。この実施例ではキーボードとマウスを用いて入力を行っている。
【0017】
イベント管理手段2は、キーダウンイベント等の入力手段からの入力や、情報処理装置内部の状態の変更、例えばウインドウの移動により隠れていた部分が見えるようになった場合のウインドウ内部のアップデートイベントなどを、各アプリケーションに受けわたす等のイベント管理を行う。
【0018】
参照用アプリケーション起動手段3は、オンラインヘルプ等の参照情報の出力を行う参照用のアプリケーションを起動するものである。尚、参照用アプリケーションに、起動イベントと終了イベントを送ることができれば、参照用アプリケーション起動手段3は独立の手段としてではなく、イベント管理手段2の一部として構成しても構わない。
【0019】
ウインドウ管理手段4は、ウインドウサイズ、位置、ウインドウタイプ等の設定に基づいてウインドウの外枠の描画などを管理して、表示手段7に表示するものであって、このウインドウ管理手段4は、第1ウインドウ管理データ保持手段4aと第2ウインドウ管理データ保持手段4bとから構成されている。第1ウインドウ管理データ保持手段4aは、通常の表示状態におけるウインドウサイズ、位置、ウインドウタイプなどの設定値を保持する。第2ウインドウ管理データ保持手段4bは、参照情報の表示状態におけるウインドウサイズ、位置、ウインドウタイプ等の設定値を保持する。
【0020】
上述の参照用アプリケーション起動手段3とウインドウ管理手段4とが、参照情報を表示する処理を実行する部分であり、この部分を点線10で示す。
【0021】
アプリケーション5は、ユーザが操作を行う対象となる個々のプログラムであり、複数起動されていても構わない。参照用アプリケーション6は、操作対象となっているアプリケーション5を操作する上で参照する情報を出力するプログラムであり、例えば、オンラインヘルプなどが相当し、前処理の結果を表示するプログラムなどでも構わない。
【0022】
上記表示手段7は、CRT(カソードレイチューブ)、液晶表示装置等からなり、ウインドウ管理手段4の制御の下、種々のアプリケーション、システムプログラム等の出力を表示するようになっている。
【0023】
次に、参照情報の表示処理について説明する。図2は参照情報を表示する動作を説明するものである。図1および図2において、ヘルプボタン等の入力手段1を用いたユーザからの指示により参照情報表示処理が起動されると、先ず、第1ウインドウ管理データ保持手段4aから、第2ウインドウ管理データ保持手段4bに現在表示されているウインドウに関するウインドウ管理データがコピーされる(S1)。次に、第2ウインドウ管理データ保持手段4b上のウインドウ管理データを用いて、ウインドウの余白、すなわち背景部分がまとまった領域になるようにウインドウの属性が変更される(S2)。次に、参照用アプリケーション起動手段3により参照情報を出力するアプリケーションが起動され(S3)、出力された参照情報をウインドウの余白に割り付ける(S4)。続いて、操作入力を受け付けて(S5)、参照状態の解除の指示の有無の判定を行い(S6)、参照状態の解除の指示が無い場合(NO)は、ステップ5に戻って操作入力に応じた処理を行い、さらに操作入力を受け付ける。参照状態の解除の指示がある場合(YES)には、参照用アプリケーションを終了させ(S7)、表示を参照情報表示処理が起動される前の状態に準じる状態に戻す(S8)。尚、参照情報表示処理が起動される前の状態に準じる状態とは、参照状態において受け付けた操作入力が、通常状態で受け付けた操作であるように対応して処理が行われた状態である。
【0024】
次に、図2のウインドウ属性変更処理(S2)について説明する。図3は、参照情報の表示を行う前の画面の状態を示している。図3の例では3つのウインドウが表示されている。なお、以下では、画面の左上を原点として、横方向をX軸、縦方向をY軸とし、画面の左上の座標を(0,0)、右下の座標を(1280,800)として説明する。
【0025】
図4は、ウインドウ属性変更処理(S2)を説明するものであり、この図において、先ず、ウインドウの数を調べ(S11)、表示されているウインドウが複数ある場合(NO)は、ウインドウの選択を行い(S12)、ウインドウが1つだけの場合(YES)は、ウインドウのサイズが最大値を越えているか否かを判定して(S13)、越えていれば(YES)、表示範囲を決定する処理を行い(S14)、越えていなければ(NO)、図2のメインルーチンに復帰する。
【0026】
ステップS12において選択されるウインドウは、状態の変更を伴わずに編集可能なウインドウ、すなわちアクティブなウインドウである。例えば3つのウインドウが表示されている場合に、第1ウインドウ管理データ保持手段4aから第2ウインドウ管理データ保持手段4bにウインドウ管理データがコピーされた直後では(S11)、第2ウインドウ管理データ保持手段4bには、図5に示すようなウインドウ管理データテーブルが記憶されている。そして、アクティブなウインドウを判別してアクティブなウインドウのウインドウ管理データのみを残す。
【0027】
アクティブなウインドウは、ウインドウシステムの実現方法によって異なる。ウインドウシステムの実現方法は大きく分けて2種類あり、その内の1つは、編集可能なウインドウが常に手前にあって、オーバーラップしていない状態でもアクティブなウインドウとインアクティブなウインドウは表示状態が異なるもの、もう1つは、編集可能なウインドウのみキャレット(文字編集位置を示すポインタ)が表示されるものである。アクティブなウインドウとして、前者においては、最も手前のウインドウを選択し、後者では、キャレットが表示されているウインドウを選択するというように、どちらの場合も、アクティブなウインドウの検出は容易である。
【0028】
この実施例では、例えば、最も手前のウインドウがアクティブなウインドウであり、ウインドウ管理データテーブルの一番上にあるものとする。尚、ウインドウの位置はウインドウの左上の隅の座標を示すものとする。
【0029】
ウインドウの選択処理の結果、図6に示すように、1行のみのウインドウ管理データテーブルとなる。
【0030】
続いて、ステップS13において、ウインドウのサイズが大き過ぎないかどうかを判定し、ウインドウサイズが大き過ぎる場合は、ステップS14において表示範囲の決定を行う。このステップにおいては、ウインドウのサイズが、例えば全画面である場合、参照情報を表示する領域がなくなるので、ウインドウのサイズを変更し、参照情報を表示する領域をつくる処理を行う。
【0031】
この実施例(図4のフローチャート)では、ウインドウを1つに制限する方式としているが、この方式以外にも、表示されているウインドウの総面積を求め、参照情報を表示するための面積が確保できれば、全てのウインドウを再配置し、余白に参照情報を表示する方式を採用することも可能である。この場合、総面積が大き過ぎる場合に、参照情報を表示するための面積を確保するため、まず、後ろのウインドウから表示を取り止め、さらに残りの1つのウインドウのみでもウインドウが大き過ぎて、余白に参照情報が表示できない場合に、ウインドウを初めから1つに制限する場合と同様にサイズの変更処理を行なうことができる。
【0032】
図7は、ウインドウのサイズが大き過ぎる場合の表示例を示す。この場合、図8に示すように、ユーザが表示範囲(点線部)を指示するか、あるいは、例えば編集中のキャレットの位置に基づいて、キャレットが中央に来るように自動的に判別し、部分的な範囲を表示するように制御する。
【0033】
前者のユーザーが表示範囲を指示する場合については、表示範囲を示す矩形の始点と終点を指示する方法、最大表示可能範囲を示す枠をユーザーが所望する位置に移動する方法等がある。
【0034】
この内、矩形の始点と終点を指示する方法では、始点として例えば左上の点を指示した後、終点として右下の点を指示するにあたり、表示可能な最大範囲を越えてマウスカーソルが動かないように制限を加える。制限を加える方法には、ウインドウの幅と高さ両方に最大値を設定する方法が最も簡単な実現方法であり、この他に最大面積を設定し、ウインドウの幅と高さの積が最大面積を越えないように、マウスカーソルの動きを監視する方法等がある。
【0035】
上記枠を移動する方法では、例えば図8に示すように、最大表示可能範囲を示す枠を点線で表示し、マウスカーソルを用いて所望の位置に移動させるなどの方法で実現できる。
【0036】
また、編集中のキャレットの位置に基づいて自動的に判別する場合は、図9に示すように、最大表示可能枠Mの中央とキャレットCaの中央が一致するように表示範囲を決定する。ここで、図10に示すように、キャレットCaを中央に置くと、最大表示可能枠Mがウインドウに表示されている内容の端Wを越える場合がある。この場合には、最大表示可能枠Mの位置を、内容の端Wに揃えて表示領域を有効に使うように構成する。
【0037】
図11は、図8のウインドウを部分的な表示に変更し、ウインドウの位置を変更した例である。ウインドウの位置は、統一するために、例えば左上というように、常に同じ位置に移動する方法や、視線の移動を少なくするために、画面の四隅の一番近い位置に移動する方法があり、この実施例では、後者の方法を用いている。
【0038】
具体的には、画面の右下とサイズ変更後のウインドウの右下の距離、画面の右上とサイズ変更後のウインドウの右上の距離、画面の左下とサイズ変更後のウインドウの左下の距離、および画面の左上とサイズ変更後のウインドウの左上の距離の4つの中で最も小さい距離を持つものを調べ、画面の右下とサイズ変更後のウインドウの右下の距離が最も小さいので、ウインドウを画面の右下に移動した例である。
【0039】
次に、図2における背景部割付け処理について説明する。参照情報を余白に割り付ける場合、図12に示すように、参照情報が文字列の場合、余白の幅に合わせて文字流し込み処理を行うことで参照情報が割り付けられる。文字流し込み処理は、例えば特開平3−122773号公報等に開示されている技術で実現することができる。同図の例では、異なる幅の2つの領域A、Bがあるので、先ず、領域Aに文字流し込み処理を行い、領域Aが文字で一杯になった後、領域Bにも文字流し込み処理を行う。
【0040】
参照情報に図表が含まれている場合には、図13に示すように、図表を割り付けてから、その余白領域A、B、Cに文字流し込み処理を行うことにより参照情報の割り付けを容易に実現することができる。
【0041】
また、参照情報を余白に割り付ける処理が終了した状態の表示画面の例を、図14に示している。同図において、画面右上は参照情報に対するコントロールバーで、参照情報全体が割り付けきれなかった場合のページ送りボタンやスクロールバー、あるいは参照状態を解除するためのボタン等を含んでいる。ここで、ページ送りが指示された場合は、割り付けきれなかった最初のデータから余白の左上を起点にして参照情報を割り付ける処理を行うことによりページ送りが実現される。
【0042】
また、スクロールの場合は、図16に示すように、図表を一行分上に移動し、2行目の先頭のデータから余白の左上を起点にして参照情報を割り付ける処理を行うことによりスクロールが実現される。
【0043】
参照情報を表示した状態でウインドウのサイズを変更する場合は、図15に示すように、通常の表示状態と同様に、ウインドウの枠等をマウスカーソルで指示し、ドラッグと呼ばれるマウスボタンを押したままマウスカーソルを、例えば点線矢印方向に移動する方法で変更する。操作画面を広げる方向には、参照情報が表示できなくならないように、マウスカーソルの移動範囲を制限する。操作画面を縮める方向には、特殊な制限を行う必要はなく、情報処理装置そのものかウインドウに表示されている内容を処理しているアプリケーションによって規定されるウインドウの最小サイズより小さくならないように、マウスカーソルの移動範囲を制限すればよい。
【0044】
ウインドウのサイズが変更された場合は、余白の領域が変化するので、新しい余白領域について、上述した図12から図14に示す処理によって、参照情報の再割り付けを行う。
【0045】
また、一つのアプリケーションに対する操作に複数のウインドウが関与する例を図17に示しており、同図において、「ドキュメント」というウインドウを補助するウインドウとして「パレット」と「シェルツール」という2つのウインドウを表示している。
【0046】
この場合、図18に示すように、第1ウインドウ管理データ保持手段4aからコピーされた直後の第2ウインドウ管理データ保持手段4bに記憶されるウインドウ管理データテーブルに、アプリケーション情報として、ウインドウの所属するアプリケーション番号を保持することによって、関与するウインドウを容易に判別することができる。さらに、アプリケーション情報として、ツールパレット、カラーパレットのような、補助的なウインドウを区別するデータを追加しても構わない。同図の例では、「パレット」というタイトルのウインドウが最も手前にあり、さらに「ドキュメント」というタイトルのウインドウが「パレット」というタイトルのウインドウと同じアプリケーション番号を持つので、これら2つのウインドウが選択される。この結果、これら2つのウインドウを画面の四隅、例えば左上と右上に移動した例を図19に示している。
【0047】
また、図3及び図5に示される三つのウインドウから一つのウインドウを残した例において、手前に置くウインドウを切り替えられるようにした例を図20に示している。この実施例では、ウインドウのタイトルバーを、ウインドウ切替え手段であるポップアップメニュー8とし、図5のウインドウ管理データテーブルの元となる第1ウインドウ管理データ保持手段4aに保持されるウインドウ管理データテーブルからウインドウのタイトルを読み出し、表示したものである。ウインドウの切り替えは、選択されたタイトルのウインドウのデータを第2ウインドウ管理データ保持手段4bに保持されるウインドウ管理データテーブルにコピーすることによって容易に実現することができる。
【0048】
例えば、上記ポップアップメニュー8によって「メールツール」というタイトルのウインドウが選択されると、図21に示すように、「メールツール」に切り替えられた状態となる。参照情報は新しい余白に同様に割り付けられる。
【0049】
そして、図2おける参照状態の解除に対しては、この実施例ではアプリケーションが更新すべきデータをアドレスで保持し、直接書き換えるので、参照用アプリケーションを終了し、第1ウインドウ管理データ保持手段4aに保持されるウインドウ管理データテーブルを用いて、画面の再描画を行うことにより簡単に元の表示状態に復帰できる。
【0050】
なお、参照情報表示処理の起動時にアプリケーションが更新すべきデータを実態の形で第1ウインドウ管理データ保持手段4aに保持されるウインドウ管理データテーブルから、第2ウインドウ管理データ保持手段4bに保持されるウインドウ管理データテーブルにコピーする場合は、更新後のデータを第2ウインドウ管理データ保持手段4bに保持されるウインドウ管理データテーブルから第1ウインドウ管理データ保持手段4aに保持されるウインドウ管理データテーブルにコピーしてから画面の再描画を行えばよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、例えば必要最小限のウインドウを表示したり、ウインドウの大きさを変更したりして、ウインドウに隠されていない画面スペースをできるだけ確保し、この部分全面を利用して、アプリケーションに関連する情報を表示するので、ウインドウの形、ウインドウの最小の幅や最小の高さ、あるいはウインドウのタイトルバー等の付加情報の表示領域によって制約されずに、視認性を落とすことなく、可能な限り多くの参照情報を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例の情報処理装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施例の参照情報表示処理の概略を示すフローチャートである。
【図3】 参照情報の表示を行う前の画面の例を示す画面図である。
【図4】 図2のウインドウ属性変更処理の概略を示すフローチャートである。
【図5】 図3の画面において第2ウインドウ管理データ保持手段にコピーされるウインドウ管理データテーブルの例を示す図である。
【図6】 ウインドウが一つだけ選択された場合の第2ウインドウ管理データ保持手段のウインドウ管理データテーブルの例を示す図である。
【図7】 ウインドウのサイズが大き過ぎる場合の表示例を示す図である。
【図8】 ユーザが表示範囲を指示する例を示す図である。
【図9】 ウインドウが大き過ぎる場合にキャレットの位置に基づいてウインドウの表示領域を決定する例を示す図である。
【図10】 図9において、ウインドウの表示領域が表示内容の端よりも外側にある場合の例を示す図である。
【図11】 8図のウインドウを部分的な表示に変更し、ウインドウの位置を変更した例を示す図である。
【図12】 参照情報を余白に割り付ける処理の例を示す図である。
【図13】 図表を割り付けてからその余白に文字流し込み処理を行う例を示す図である。
【図14】 参照情報を余白に割り付ける処理が終了した状態の例を示す図である。
【図15】 参照情報を表示した状態でウインドウサイズを変更する例を示す図である。
【図16】 図14において参照情報を1行スクロールした例を示す図である。
【図17】 一つのアプリケーションに対する操作に複数のウインドウが関与する場合の例を示す図である。
【図18】 ウインドウ管理データテーブルにウインドウの所属するアプリケーション番号を保持する例を示す図である。
【図19】 2つのウインドウを残し画面の四隅に移動した例を示す図である。
【図20】 図3および図5に示される三つのウインドウから一つのウインドウを残す例において、ウインドウを切り替えられるようにポップアップメニューを表示した例を示す図である。
【図21】 図20において、「メールツール」というタイトルのウインドウに切り替えられた例を示す図である。
【符号の説明】
1 入力手段
2 イベント管理手段
3 参照用アプリケーション起動手段
4 ウインドウ管理手段
4a 第1ウインドウ管理データ保持手段
4b 第2ウインドウ管理データ保持手段
5 アプリケーション
6 参照用アプリケーション
7 表示手段

Claims (4)

  1. 単一の背景部の前面にオーバーラップ型のウインドウを表示する表示装置において、
    アプリケーションの出力を上記ウインドウに表示する手段と、
    上記アプリケーションのウインドウにおける操作に応じて、アプリケーションを操作する上で参照する参照情報を準備する手段と、
    上記背景部のうちの上記ウインドウに隠されていない部分にウインドウを用いることなく上記参照情報を文字流し込み処理により割りつけて表示する手段とを有することを特徴とする表示装置。
  2. さらに、第1のウインドウ管理データと第2のウインドウ管理データとをそれぞれ保持する手段と、
    上記アプリケーションを操作する上で参照する参照情報を表示しないときに、上記第1のウインドウ管理データを用いて上記ウインドウを管理し、上記参照情報を表示するときに、上記第2のウインドウ管理データを用いて上記ウインドウを管理する手段とを有し、
    上記第2のウインドウ管理データは上記アプリケーションのウインドウのみを表示する管理データであり、上記参照情報を表示するときに、上記アプリケーションのウインドウの他にはウインドウを表示しないようにする請求項1記載の表示装置。
  3. 上記背景内の上記ウインドウに隠されていない部分に、上記参照情報を表示するスペースがないときに、表示中のウインドウの大きさを変更して十分なスペースを確保する請求項1または2記載の表示装置。
  4. 単一の背景部の前面にオーバーラップ型のウインドウを表示する表示方法において、
    アプリケーションの出力を上記ウインドウに表示するステップと、
    上記アプリケーションのウインドウにおける操作に応じて、アプリケーションを操作する上で参照する参照情報を準備するステップと、
    上記背景部のうちの上記ウインドウに隠されていない部分にウインドウを用いることなく上記参照情報を文字流し込み処理により割りつけて表示するステップとを有することを特徴とする表示方法。
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