JP3721293B2 - 紙葉類払出し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動販売機、両替機等に使用される紙幣、薄型のカード等の紙葉類を払出す紙葉類払出し装置に関し、特に、内部に積載収容した紙葉類を最下部から1枚ずつ払い出す紙葉類払出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙幣(クーポン券等を含む)を取り扱う自動販売機等の機器本体内には、多数枚の紙幣を内部に積載収容するとともに、積載収容した紙幣を最下部から1枚ずつ払い出す紙幣払出し装置が配設されることがある。
図8は、従来の紙幣払出し装置の要部概念断面図である。
この従来の紙幣払出し装置51には、通常、図8で示すように、紙幣搬送路2に沿って多数枚の紙幣Aが積載収容されており、該積載収容された紙幣Aと紙幣搬送路2を挟んだ反対側には、一対の払出しローラ52が配設されている。
この一対の払出しローラ52は、通常、紙幣搬送路2の幅方向(図8の紙面に対し垂直方向)に所定の間隔を隔てて配設されている。
また、各払出しローラ52は、いずれも軸53に支承されており、この軸53を介し、図示せぬ駆動モータの一方向および他方向の回転力が、各払出しローラ52に伝達される。
また、各払出しローラ52は、軸53を支承する芯金部54と、該芯金部54の全周に接着する弾性部材55とから構成されており、該弾性部材55には、紙幣搬送路2内に突出する接触部55aが形成されている。
また、この一対の払出しローラ52が配設された紙幣搬送路2の下流には、分離ローラ56、フィードローラ57、および一対の搬送ローラ58が配設されている。
【0003】
この従来の紙幣払出し装置51では、図示せぬ駆動モータの駆動によって各払出しローラ52が回転駆動すると、図8で示すように、各弾性部材55の接触部55aがそれぞれ紙幣搬送路2に突出して、積載収容された紙幣Aのうち最下部の紙幣Aの側方にそれぞれ接触するので、これにより紙幣Aは、該弾性部材55の接触部55aによる摩擦力によって紙幣搬送路2の下流に払出される。
また、紙幣Aはその後、分離ローラ56とフィードローラ57、一対の搬送ローラ58を順次通過し、紙幣搬送路2に連通する図示せぬ紙幣払出し口から払出される。
【0004】
また、この従来の紙幣払出し装置51には、上述した各払出しローラ52の紙幣払出し動作を確実にするため、上記構成に加え、払出しローラ52の回転位置を検出する図示せぬセンサまたはエンコーダと、該検出結果に基づき動作する図示せぬ電磁クラッチとが配設されており、これらを制御することにより、各払出しローラ52が紙幣Aの払い出し動作後可及的に一定の回転位置(以下、「初期位置」という。)に復帰するように位置決めして、各払出しローラ52が回転した際その各接触部55aが確実に紙幣Aに接触するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の紙幣払出し装置51では、払出しローラ52による紙幣払い出し動作を確実にするため、払出しローラ52の回転位置を検出するセンサまたはエンコーダと、該検出結果に基づき動作する電磁クラッチとを配設し、これらを制御することにより、各払出しローラ52が可及的に初期位置に復帰するように位置決めしていたから、前記センサまたはエンコーダと電磁クラッチとを配設する分、紙幣払出し装置51の部品点数が多く、また、紙幣払出し装置51の製造コストが高くなるという問題があった。
また、上述した問題は、紙幣払出し装置だけでなく、自動販売機等の機器本体内に配設され、紙幣以外の紙葉類(たとえば薄型のカード)を内部に積載収容し、この積載収容した紙葉類を最下部から1枚ずつ払い出す紙葉類払出し装置(たとえば、カード払出し装置)でも問題となっていた。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑み、払出し動作が確実で、部品点数が少なく、かつ安価な紙葉類払出し装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この発明に係る紙葉類払出し装置は、紙葉類搬送路に配設される払出しローラの回転によって、前記紙葉類搬送路に沿って積載収容された多数枚の紙葉類を、最下部から1枚ずつ払出すようにした紙葉類払出し装置において、駆動モータの一方向の回転力のみを前記各払出しローラに伝達する一方向クラッチと、前記駆動モータの回転停止による慣性力によって、前記各払出しローラが一方向へ回転し前記紙葉類搬送路へ飛び出すことを阻止するシャッター手段と、前記各払出しローラの一方向の回転を許容するとともに前記各払出しローラの他方向の回転を阻止して前記各払出しローラを初期位置に位置決めする払出しローラ位置決め手段とを具えている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る紙葉類払出し装置の一例として、紙幣払出し装置について詳述する。
図1は、この発明に係る紙幣払出し装置の要部概念破断面図である。
この紙幣払出し装置1には、紙幣搬送路2に沿って、多数枚の紙幣Aが積載収容されており、この積載収容された紙幣Aと紙幣搬送路2を挟んだ反対側には、一対の払出しローラ11が配設されている。
また、この一対の払出しローラ11は、紙幣搬送路2の幅方向(図1の紙面に対し垂直方向)に所定の間隔を隔てて配設されている。
また、各払い出しローラ11は、軸3に支承されており、この軸3には、図示せぬ駆動モータの回転力が伝達される。
【0009】
また、各払出しローラ11の上方であって、紙幣搬送路2を形成するシュート4には、該払出しローラ11を紙幣搬送路2に露出させる各孔5が形成されている。
【0010】
一方、一対の払出しローラ11の側方には、シャッターレバー22からなるシャッター手段21が配設されている。
このシャッター手段21は、紙幣搬送路2の長手方向に沿って配設され、先端部22aが一対の払出しローラ11に向け配設されたシャッターレバー22と、該シャッターレバー22の後端部に連結するソレノイド23とから構成されている。
また、図1で示す各払出しローラ11は、その概念組み立て分解正面図で示す図2(a)、およびその概念組み立て分解側面図で示す図3(a)のように、芯金部12と、該芯金部12の上部に接着する弾性部材13と、芯金部12の正面に装着されるノックピン14(図3(a))と、芯金部13の正面および背面に嵌着支承され、かつ弾性部材13に接着される一対のリング15とから構成されている。
このうち、芯金部12は、図2(a)で示すように、断面略六角形の金属部材であって、断面六角形の金属部材に、弾性部材13の切り欠13aに嵌合する切り欠12aと、軸3を嵌挿する軸嵌挿孔12bと、ノックピン14(図3(a))を嵌着するノックピン嵌着溝12cと、各リング15を嵌着するリング嵌着溝12dとをエンドミル等の加工機械によって形成することにより形成される。 また、芯金部12の切り欠12aは、図2(a)で示すように、芯金部12の上部略中央および上部両サイドに形成された各溝12eから構成されている。また、芯金部12の各ノックピン嵌着溝12cは、芯金部12の正面に形成されている。また、芯金部12のリング嵌着溝12dは、図3(a)で示すように、芯金部12の正面および背面に形成されている。
また、芯金部12の内部には、一方向クラッチ9が配設されている。
一方、図2(a)で示す弾性部材13には、その下部に、芯金部12の切り欠12aに嵌着する切り欠13aが形成されており、また弾性部材13の上部には、紙幣搬送路2に突出する接触部13bが形成されている。
また、リング15には、図3(a)で示すように、芯金部12のリング嵌着溝12dに嵌挿する嵌着孔15aが形成されている。
【0011】
このような構成からなる各払出しローラ11では、図2(a)で示すように、一方向クラッチ9が内部に配設された芯金部12の切り欠12aに、弾性部材13の切り欠13aを嵌合して接着する。
次に、芯金部12のノックピン嵌着溝12cに、図3(a)で示すようにノックピン14を嵌着した後、芯金部12の正面及び背面の各リング嵌着溝12dに、それぞれ各リング15の嵌着孔15aを嵌挿させて該リング15を芯金部12に嵌着支承させるとともに、互いに接触するリング15の面15bと弾性部材13の面13cとを接着する。
すると、図2(b)および図3(b)で示すように払い出しローラ11を組み立てることができる。
なお、図2(b)は、組み立てられた払出しローラ11の概念平面図であり、また図3(b)は、組み立てられた払出しローラ11の概念側面図である。
また、このように組み立てられた各払出しローラ11の軸嵌挿孔12bを、図1の軸3に嵌挿させるとともに、各払出しローラ11の一方向クラッチ9を軸3に嵌着支承させると、各払い出しローラ11を、図1で示すように、紙幣払出し装置1に配置することができる。
【0012】
一方、図1の紙幣払い出し装置1内には、各払い出しローラ11に対応して、それぞれ払出しローラ位置決め手段31が配設されている。
この各払出しローラ位置決め手段31は、対応する各払出しローラ11に対して同一位置に配設されている。
また、この各払出しローラ位置決め手段31は、各払出しローラ11に突設された前記ノックピン14と、軸32を介し回動自在に支承されるラッチステー33と、該ラッチステー33の回動を所定回転角度内に規制するラッチステー案内手段34と、ラッチステー33の先端部33aを常時一方向(時計方向)へ付勢する付勢手段であるコイルスプリング38とから構成されている。
このうち、ラッチステー33は、その先端部33aが各払出しローラ11に向け配設されており、その後端部はコイルスプリング38に連結されている。
【0013】
また、ラッチステー33を一端に支承するコイルスプリング38の他端は、紙幣払出し装置1内の固定部材39に連結されている。
また、ラッチステー案内手段34は、図1で示すように、案内孔35と、該案内孔35に嵌挿する案内突起33bから構成されており、このうちの案内孔35は、紙幣払出し装置1内であって、各払出しローラ11の正面側に配設された図示せぬ板状部材に形成されている。また、案内突起33bは、ラッチステー33の側方に突設されている。
このラッチステー案内手段34によると、ラッチステー33の案内突起33bは、案内孔35に沿って案内されるので、これによりラッチステー33の軸32を中心とする回動は所定回転角度内に規制され、また、ラッチステー33の先端部33aは、コイルスプリング38によって常時一方向(時計方向)に付勢される。
【0014】
次に、上述した紙幣払出し装置1の動作を説明し、併せて構造をより詳細に説明する。
この紙幣払出し装置1では、図1で示す初期状態において、図示せぬ駆動モータはその駆動を停止しており、各払出しローラ11は、図1で示す初期位置に停止している。この初期位置では、各払出しローラ11のノックピン14はラッチステー33の先端部33aにその上方から当接している。
また、ノックピン14が当接するラッチステー33は、図1で示すように、コイルスプリング38による一方向の付勢力によって、その突起33bを案内孔35内の右端に当接させて停止しており、またこの当接によって、ラッチステー33は軸32を中心とする一方向(時計方向)への回転を阻止されている。
そのため、各払出しローラ11は、ノックピン14とラッチステー33の先端部33aとの当接によって、軸3を中心として一方向(時計方向)へ回転することを阻止されている。
なお、ラッチステー33の先端部33aは、軸32からラッチステー33の延長上にあり、該先端部33aは、各払出しローラ11のノックピン14の回転方向と直線で結ばれる位置で規制している。
【0015】
一方、この初期状態では、シャッター手段21のソレノイド23はオフしており、シャッターレバー22の先端部22aは各孔5に突出している。
そのため、一対の払出しローラ11が軸3を中心に一方向(時計方向)に回転すると、一対の払出しローラ11はシャッターレバー22の先端部22aに当接し、各接触部13bが紙幣搬送路2内に突出することは阻止される。
【0016】
次に、図1のシャッター手段21のソレノイド23をオンする。すると、図4のように、シャッターレバー22の先端部22aが、各孔5から脱出し、これにより、各払出しローラ11の一方向への回転は、許容されることとなる。
このとき、図示せぬ駆動モータを駆動してその駆動軸を一方向(時計方向)に回転すると、該駆動モータの一方向の回転力が、軸3および一方向クラッチ9を介し各払出しローラ11に伝達され、これにより各払出しローラ11は、図5のように、一方向(時計方向)に回転する。
なお、一方向クラッチ9は、図示せぬ駆動モータの一方向(時計方向)の回転力のみを各払出しローラ11に伝達する。
【0017】
また、このように一対の払出しローラ11が一方向に回転すると、各払出しローラ11の各接触部13bは、図5で示すように、それぞれ紙幣搬送路2内に突出して、積載収容された紙幣Aのうち最下部の紙幣Aの各側方に接触するので、該紙幣Aはこの弾性部材13の接触部13bによる摩擦力によって、紙幣搬送路2の下流へ払い出される。
なお、この一対の払出しローラ11の下流に位置する紙幣搬送路2には、従来と同様に、図8の分離ローラ56、フィードローラ57、一対の搬送ローラ58が配設されており、一対の払出しローラ11から払出された紙幣Aは、その後、分離ローラ56とフィードローラ57、一対の搬送ローラ58を順次通過して、紙幣搬送路2に連通する図示せぬ紙幣払出し口から払出される。
【0018】
一方、各払出しローラ11が一方向に回転し、図6で示すようにノックピン14がラッチステ−33の先端部33aにその下方から当接すると、その後、ノックピン14は、各払出しローラ11の回転力によって、ラッチステー33の先端部33aを下方から押圧するので、ラッチステー33は、図7で示すように、コイルスプリング38の付勢力に抗し、案内孔35に沿って軸32を中心に他方向(反時計方向)へ回転し、これによりノックピン15の回転ルートから退避する。そのため、各払出しローラ11はさらに一方向に回転する。
そして、各払出しローラ11のノックピン14が、図4で示すようにラッチステー33の先端部33aの上方に達するので、この時点で、図示せぬ駆動モータによる回転駆動を停止するともに、シャッター手段21のソレノイド23をオフする。
すると、各払い出しローラ11を支承する軸3は、図示せぬ駆動モータの回転停止により回転を停止するが、一方向クラッチ9が配設された各払出しローラ11は、慣性力によってさらに一方向に回転し、その各接触部13bは紙幣搬送路2に飛び出そうとする。一方、ソレノイド23がオフすると、シャッターレバー22の先端部22aは、図1で示すように、各孔5に突出する。
そのため、前記慣性力によって一方向に回転する各払出しローラ11は、シャッターレバー22の先端部22aに当接し、これにより、各払出しローラ11の一方向の回転によって各接触部13bが紙幣搬送路2内へ飛び出すことは阻止されることとなる。
また、このように各払い出しローラ11にシャッターレバー21の先端部22aが当接すると、当接した際の反作用によって、各払い出しローラ11は他方向(反時計方向)に回転するとも考えられる。
しかし、図1で示す初期状態で説明したように、ラッチステー33の先端部33aは軸32を中心とする一方向への回転が阻止され停止しているから、各払出しローラ11が他方向に回転すると、各払出しローラ11のノックピン14はラッチステー33の先端部33aにその上方から当接し、これにより各払出しローラ11は該払出しローラ11が該初期位置から軸3を中心に他方向へ回転することを阻止され、図1の初期位置に停止する。
また、この紙幣払出し装置1では、各払出しローラ11は、上述したように紙幣払出し動作後、図1の初期位置に停止するから、これにより、各払出しローラ11が一方向から他方向に回転する際、一方向クラッチ9の内部構造のくさび角が個々に異なることによって生じるくさび角の公差により、各払出しローラ11の停止位置が、紙幣払出し動作ごとにばらつく虞を可及的に阻止することができる。
したがって、この紙幣払出し装置1では、各払出しローラ11は紙幣Aの払出し動作後、一定の初期位置に可及的に位置決めされることとなり、これにより、各払出しローラ11を一方向に回転すると、各払出しローラ11の接触部13aは紙幣Aに確実に接触することとなり、これにより紙幣Aは確実に払出されることとなる。
なお、紙幣払出し装置には、一度払出しローラ11により紙幣搬送路2の下流へ払い出した紙幣Aを、再び該払出しローラ11によって紙幣搬送路2の上流へ戻して積載収容し直す紙幣払出し装置もあるが、この紙幣払出し装置では、払出しローラ11が初期位置に確実に復帰しないと、紙幣Aを積載収容し直すこともできないから、本願発明の紙幣払出し装置1は、特に有効である。
【0019】
また、この紙幣払出し装置1では、各払出しローラ11に対し同一位置に、払出しローラ位置決め手段31が配設されているから、該払出しローラ位置決め手段31によって、一対の払出しローラ11の各初期位置を可及的に一致させることができ、そのため、払出される紙幣Aの両側方の搬送状態は可及的に同一となって、紙幣Aは紙幣搬送路2内で詰まることなく安定搬送されることとなる。
【0020】
また、このように紙幣払出し装置1では、上述のように、一方向クラッチ9と、シャッター手段21と、払出しローラ位置決め手段31とによって、従来のように前記エンコーダまたはセンサ、および電磁クラッチを配設することなく、一対の払い出しローラ11を可及的に一定の初期位置に復帰させることができるから、前記エンコーダまたはセンサ、および電磁クラッチを配設しない分、紙幣払出し装置の部品点数を少なくすることができるとともに、紙幣払出し装置の製造コストを低下させることができ、また払出し動作も、図示せぬ駆動モータの停止時に、シャッター手段21のソレノイド23をオン・オフするのみでよいから、その制御動作を簡単にすることができる。
【0021】
また、この紙幣払出し装置1の各払出しローラ11は、その芯金部12の切り欠12aが、芯金部12の上部サイドに形成された溝12eからなり、また弾性部材13は、該切り欠13aに嵌着する切り欠13aからなるから、接触部13bの端部の弾性部材13と芯金部12との接触面積が、従来のように単に芯金部54(図8)の全周と弾性部材55とを接触させ接着する払出しローラ52に比べ大きく、そのため、弾性部材13の接触部13bの端部と芯金部12との接着力が強固で、これにより、紙幣Aに最初に接触する接触部13bの端部が、芯金部12から剥離する虞は可及的に防止されることとなる。
なお、上述した各払出しローラ11での弾性部材13の端部の剥離は、紙幣払出し動作を高速、高トルクで行う紙幣払出し装置の場合、特に問題となっていたから、高速、高トルクで紙幣払出し動作を行う紙幣払出し装置に、払出しローラ11を採用することは有効である。
なお、この各払出しローラ11のように、芯金部12の切り欠12aを、上部両サイドの2つの溝12eから構成すると、一度払出しローラ11により紙幣搬送路2の下流へ払い出した紙幣Aを、該払出しローラ11によって再び紙幣搬送路2の上流へ戻して積載収容し直す紙幣払出し装置では、その払出し動作によって生じる弾性部材13の一端部の剥離と、収容動作によって生じる弾性部材13の他端部の剥離の両方を可及的に阻止することができる。
さらに、各払出しローラ11の芯金部12に形成される切り欠12aは、上部略中央の溝12eを具えて構成されているから、この上部略中央の溝12eによって、接触部13bと芯金部12の接触面積は大きくなって、接触部13bと芯金部12との接着力はさらに強固となるので、これにより接触部13bが芯金部12から剥離する虞を可及的に防止することができる。
またさらに、各払出しローラ11は、芯金部12の正面および背面に嵌着支承され、かつ弾性部材13に接着される一対のリング15を具えているから、弾性部材13と芯金部12との嵌着力は一層強固となり、これにより弾性部材13が芯金部12から剥離することはさらに可及的に防止される。
【0022】
また、各払い出しローラ11の芯金部12は、その切り欠12aが各溝12eからなるので、断面六角形の金属部材に、軸嵌挿孔12b、各嵌着溝12cおよび各リング嵌着溝12dをエンドミル等の加工機械によって形成加工する際、これと同一機械によって切り欠13aを形成する加工処理を行うことができ、そのため、芯金部12の加工処理が簡単で、その加工時間が短時間となり、また芯金部12の加工コストを低下させることもできる。
また、この各払出しローラ11では、芯金部12の基となる金属部材を、断面六角形の金属部材から構成しているから、金属部材に切り欠12a、軸嵌挿孔12b、各嵌着溝12cおよび各リング嵌着溝12dを加工形成する際、これらを該金属部材に対し正確に位置決めすることができ、またその位置決め作業も簡単となる。そのため、払出しローラ11の加工精度が向上し、弾性部材13の剥離、およびノックピン14やリング15の脱落の虞は可及的に防止されて、払出しローラ11による紙幣払出し動作が確実に行われることとなる。
なお、上述した弾性部材13の剥離防止、およびノックピン14の脱落防止という作用効果は、紙幣払出し動作を高速、高トルクで行う紙幣払出し装置の場合、特に問題となっていたから、高速、高トルクで紙幣払出し動作を行う紙幣払出し装置に、払出しローラ11を採用することは有効である。
なお、上述した払出しローラ11の加工精度の向上等の作用効果は、この実施例の芯金部12のように、断面六角形の金属部材を加工して形成する場合に限らず、芯金部12が、断面多角形の金属部材を加工することにより形成されるものであれば達成される。
【0023】
なお、この実施例の紙幣払出し装置1では、一方向クラッチ9は、図示せぬ駆動モータの時計方向の回転力を各払出しローラ11に伝達する一方向クラッチとしたが、この発明の紙幣払出し装置では、一方向クラッチ9はこれに限定されず、一方向クラッチ9は、図示せぬ駆動モータの反時計方向の回転力のみを各払出しローラ11に伝達するものであってもよい。
【0024】
なお、この実施例では紙幣払出し装置1について説明したが、この発明の紙葉類払出し装置はこれに限定されず、紙葉類払出し装置は、紙葉類(たとえば薄型のカード)を内部積載収容し、この積載収容した紙葉類を最下部から1枚ずつ払い出す払出す装置(たとえばカード払出し装置)であればよい。
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る紙葉類払出し装置では、駆動モータの一方向の回転力のみを払出しローラに伝達する一方向クラッチと、駆動モータの回転停止による慣性力によって、払出しローラが一方向へ回転し紙葉類搬送路へ飛び出すことを阻止するシャッター手段と、払出しローラの一方向の回転を許容するとともに払出しローラの他方向の回転を阻止して払出しローラを初期位置に位置決めする払出しローラ位置決め手段とを具えているから、従来のようにセンサまたはエンコーダ、および電磁クラッチを配設せずに、払出しローラを可及的に一定の初期位置に位置決め復帰させることができ、これにより、払出しローラの払出し動作を確実にすることができるとともに、前記センサまたはエンコーダ、および電磁クラッチを配設しない分、紙葉類払出し装置の部品点数を少なく、かつ紙葉類払出し装置を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る紙葉類払出し装置の要部概念破断面図。
【図2】図2(a)は、この発明に係る紙葉類払出し装置を構成する払出しローラの概念組み立て分解正面図で、図2(b)は、図2(a)の払出しローラが組み立てられた様子を示す概念正面図。
【図3】図3(a)は、この発明に係る紙葉類払出し装置を構成する払出しローラの概念組み立て分解側面図で、図3(b)は、図3(a)の払出しローラが組み立てられた様子を示す概念側面図。
【図4】図4は、この発明に係る紙葉類払出し装置の動作を示す要部概念破断面図。
【図5】図5は、この発明に係る紙葉類払出し装置の動作を示す要部概念破断面図。
【図6】図6は、この発明に係る紙葉類払出し装置の動作を示す要部概念破断面図。
【図7】図7は、この発明に係る紙葉類払出し装置の動作を示す要部概念破断面図。
【図8】図8は、従来の紙幣類払出し装置を示す要部概念破断面図。
【符号の説明】
1…紙葉類払出し装置
2…紙葉類搬送路
9…一方向クラッチ
11…払出しローラ
12…芯金部
14…ノックピン
21…シャッター手段と、
22…シャッターレバー
23…ソレノイド
31…払出しローラ位置決め手段
32…軸
33a…ラッチステーの先端
33…ラッチステー
34…ラッチステー案内手段
38…付勢手段
A…紙葉類

Claims (4)

  1. 紙葉類搬送路に配設される払出しローラの回転によって、前記紙葉類搬送路に沿って積載収容された多数枚の紙葉類を、最下部から1枚ずつ払出すようにした紙葉類払出し装置において、
    駆動モータの一方向の回転力のみを前記各払出しローラに伝達する一方向クラッチと、
    前記駆動モータの回転停止による慣性力によって、前記各払出しローラが一方向へ回転し前記紙葉類搬送路へ飛び出すことを阻止するシャッター手段と、
    前記各払出しローラの一方向の回転を許容するとともに前記各払出しローラの他方向の回転を阻止して前記各払出しローラを初期位置に位置決めする払出しローラ位置決め手段
    とを具えるようにしたことを特徴とする紙葉類払出し装置。
  2. 前記シャッター手段は、
    前記紙葉類搬送路に沿って配設され、前記各払出しローラに当接するシャッターレバーと、該シャッターレバーを前記紙葉類搬送路に沿ってスライドさせるソレノイドから構成され、
    前記払出しローラ位置決め手段は、
    前記各払出しローラに突設されたノックピンと
    軸を介し回動自在に支承され、先端部が前記ノックピンに当接するラッチステーと、
    該ラッチステーの回動を所定回転角度内に規制するラッチステー案内手段と、
    前記ラッチステーの先端部を常時一方向へ付勢する付勢手段
    とから構成されるようにしたことを特徴とする請求項(1)記載の紙葉類払出し装置。
  3. 前記払出しローラは、前記紙葉類搬送路幅方向に所定間隔を隔てて一対配設されていることを特徴とする請求項(1)記載の紙葉類払出し装置。
  4. 前記払出しローラは、断面略六角形の芯金部から構成されていることを特徴とする請求項(1)記載の紙葉類払出し装置。
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