JP3721256B2 - ポペット弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポペットの移動によって流路を開閉するポペット弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、バランス型リリーフ弁として用いる従来のポペット弁である。このポペット弁は、筒状のハウジングhに、筒部材1と筒状のシート部材2とを組み込んでボディBを形成し、このシート部材2に、圧力ポート3と流出ポート4とを形成している。また、上記シート部材2には、オリフィス6を形成したメインポペット5を摺動自在に挿入している。
さらに、上記ボディBの開口端を、筒部材1に組み付けたプラグ7で塞いでいる。
また、筒部材1とシート部材2との間には、オリフィス11を形成したパイロットポペットシート部材10を組み込んで、このパイロットポペットシート部材10と上記プラグ7との間をポペット室15としている。
【0003】
このポペット室15には、スプリング8を介して、先端が円錐状のパイロットポペット9をパイロットポペットシート部材10に当接するように設けている。そして、通常は、上記スプリング8のバネ力によって、上記パイロットポペットシート部材10のシート部12に、パイロットポペット9を圧接するようにしている。
さらに、上記メインポペット5と上記パイロットポペットシート部材10との間にもスプリング13を介在させ、このスプリング13のバネ力で、メインポペット5が、通常はシート部材2のシート部2aに圧接するようにしている。
また、筒部材1には、通路14を形成している。ポペット室15は、この通路14から、ハウジングhの内周と筒部材1およびシート部材2の外周との間を介して、流出ポート4側に連通している。
【0004】
このようなポペット弁は、圧力ポート3側に圧力が立つと、その圧力はメインポペット5に作用するとともに、オリフィス6からメインポペット5内のスプリング室16、パイロットポペットシート部材10のオリフィス11を介して、パイロットポペット9にも作用する。
このパイロットポペット9に作用する圧力が低ければ、パイロットポペット9はパイロットポペットシート部材10のシート部12に圧接したままである。しかし、この圧力が、スプリング8のバネ力に打ち勝てば、パイロットポペット9が移動する。すると、圧力ポート3からの流体は、シート部12からポペット室15の通路14を介して、流出ポート4へ流れる。
このような流れが発生すると、メインポペット5に形成したオリフィス6の前後に差圧が発生するので、この圧力差によって、メインポペット5が移動し、圧力ポート3と流出ポート4とを連通させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記ポペット弁は、圧力ポート3側に圧力が立つと、まず、パイロットポペット9が移動して流れを発生させ、次にメインポペット5が移動する構成にしている。
このように、パイロットポペット9が移動してシート部12を離れると、図5に示すように、高圧側からの流体が、矢印aのように、シート部12を介してポペット室15に流れ込む。このように、シート部12とパイロットポペット9とが離れた瞬間に、両者の隙間から高圧噴流がポペット室15へ流れ込み急激に圧力を開放する。このときの噴流によって、キャビテーションが発生する。
なお、このポペット弁が、リリーフ弁の場合、シート部12前後の差圧が大きくなるので、よりいっそうキャビテーションが発生しやすくなる。
【0006】
しかも、この噴流は、矢印aのようにパイロットポペット9に沿った流れとなる。このため、シート部12のすぐ下流側に位置するポペット室15のコーナー部15aへは、流れが入り込みにくく、ここが低圧領域となってしまう。
このような低圧領域ができることによって、流路中の局所的な圧力差が大きくなり、キャビテーションがさらに激しくなる。
このキャビテーションが発生すれば、エロージョンや騒音が、発生してしまう。
【0007】
また、上記エロージョンにより、パイロットポペット9の表面や、パイロットポペットシート部材10が損傷するが、その損傷によってシート不良となり、ポペット弁として機能しなくなってしまうことがあった。
特に、このポペット弁がリリーフ弁の場合に、シート部12でのシート不良が発生すると、図示しない回路での負荷圧が下がってしまうことになり、大問題である。
この発明の目的は、ポペットが移動して高圧側から低圧側へ流れが生じたときに発生するキャビテーションを抑制し、キャビテーションによるエロージョンや騒音を低減することである。また、他の目的は、エロージョンにより、ポペットやシート部が損傷して、シート不良が発生することを防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
の発明のポペット弁は、ボディと、このボディに形成した上流側ポートと、下流側ポートと、これら両ポートを連通する流路と、この流路の途中に位置するシート部と、上記流路中に軸方向に設置したポペットと、このポペットをシート部に押圧するスプリングとを備えたポペット弁において、上記ポペットは、円錐状であり、上記ポペットがシート部を閉じている状態で、このポペットの外周部であってシート部より上流側に位置する円錐状の先端側外周部分に、軸方向断面を円弧状にした軸方向に延びる条溝を形成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図3に示すこの実施例は、図4に示す従来例のポペット弁のパイロットポペット9の代わりに、これとは形状が異なるパイロットポペット20を備えたもので、その他の構成は従来と同じである。そこで、全体については、図4を用いて説明する。
上記パイロットポペット20は、図1に示すように、円錐状の先端側外周に、軸方向に沿って延びる条溝19を複数形成している。この条溝19は、パイロットポペット20がシート部12に密着している状態で、このシート部12よりも上流側に位置している。シート部12に、条溝19がかかってしまうと、シートができなくなってしまうため、シート部12に対応する位置には条溝19を作らないようにしている。
また、この条溝19は、図2に示すように軸方向の断面形状を円弧状としている。そのため、軸方向に向きを合せた回転刃によって、条溝19を簡単に形成することができる。
【0010】
上記のようなパイロットポペット20が、圧力ポート3からの圧力により移動して、シート部12から離れると、両者の隙間から高圧噴流がポペット室15へ流れ込む。そして、ポペット室15から、筒部材1に形成した通路14を介して、流出ポート4へ流れる。すると、オリフィス6前後の差圧により、メインポペット5が移動するという作用は、従来例と同じである。
なお、この実施例において、上記圧力ポート3がこの発明の上流側ポートを、上記流出ポート4がこの発明の下流側ポートを構成する。
【0011】
この実施例のパイロットポペット20が上記シート部12から離れたときの状態は、図2に示すようになる。圧力ポート3からの噴流は、パイロットポペット20の外周に形成した条溝19の円弧に沿って、矢印bのようにその方向を変える。そのため、流れは、ポペット室15のコーナー部15aにも導かれ、コーナー部15aに低圧領域を作らない。
したがって、コーナー部15aを低圧領域とする従来例と比べて、キャビテーションの発生を抑制することができる。そのため、キャビテーションによるエロージョンや騒音を低減できる。
【0012】
また、シート部12での流路は、図3の断面図に示すシート部12の内周とパイロットポペット20の外周で囲まれたリング状の部分である。
この部分での流れの状態を表わすレイノズル数Reは、以下の式▲1▼で求めることができる。
Re=L・U/ν・・・▲1▼
なお、式▲1▼中、Lは管断面の大きさを表わす代表寸法(円管の直径に相当する長さ)、Uは流速、νは流体の動粘度である。
ただし、上記パイロットポペット20とシート部12との間の流れは、円管内の流れではないので、上記Lとして、(流路断面積A)/(流路断面における流路周の長さs)に比例する値を用いることができる。
【0013】
そして、パイロットポペット20の外周には、条溝19によって、多数の凹凸が形成されているので、流路断面における流路周の長さs、いわゆる濡れ縁長さが、条溝19を形成していない従来例と比べて大きくなる。
一方、パイロットポペット20と9の移動量が同じならば、流路断面積Aは、ほとんど変わらない。したがって、全体としての流速Uもほとんど差がないはずである。
このような条件下で、この実施例のパイロットポペット20は、条溝19を形成したために、流路断面における流路周の長さsが、従来例のパイロットポペット9と比べて長くなっている。従来例のパイロットポペット9の外周が、ポペット径だけに依存するのに対し、この発明のパイロットポペット20の場合は、条溝19の形状や数によって、その外周をより大きくすることができる。つまり、濡れ縁長さを長くできる。
【0014】
濡れ縁長さが長くなれば、上記式▲1▼中のLが小さくなる。そこで、レイノルズ数Reが低下して、キャビテーションを低減することができる。
したがって、キャビテーションによるエロージョンや騒音の発生を抑えることができる。
なお、この実施例では、パイロットポペット20に条溝19を形成し、パイロットポペット20が開いたときに発生する流れに伴うキャビテーションを抑えるようにしているが、このようなパイロットポペットを持たない直動型のリリーフ弁にも応用できる。
上流側ポートと下流側ポートとを連通する流路過程に設けたポペットであれば、そのシート部より上流側に条溝を形成することで、ポペットが開いたときに発生するキャビテーションを抑えることができる。
【0015】
また、この実施例のポペット弁は、リリーフ弁であるが、リリーフ弁として用いないポペット弁でも作用は同じである。
ただし、リリーフ弁の場合には、ポペットの前後での圧力差が大きくなるため、キャビテーションが発生しやすい条件になるうえ、シート不良が発生すると、負荷圧が下がってしまうので、エロージョンによりポペットやシート部が損傷することは大問題である。したがって、この発明は、リリーフ弁にとって、特に有効なものである。
【0016】
【発明の効果】
この発明によれば、ポペットのシート部より高圧側に、ポペットの軸方向に延びる条溝を形成したことにより、ポペットが開いたときに発生するキャビテーションを抑えることができる。
すなわち、条溝に沿って流れる噴流の流れ方向を変更して、低圧領域を無くし、キャビテーションの発生を抑制するとともに、ポペット外周の凹凸により濡れ縁長さを長くして、レイノルズ数を低下させることによって、キャビテーションの発生を抑制している。
したがって、キャビテーションを原因とするエロージョンや、騒音を低減することができる。そして、ポペットやシート部のエロージョンによるシート不良を防止できる。
【0017】
さらに、この発明では、条溝の断面形状を円弧状にしたため、圧力ポート3からの噴流は、上記条溝の円弧に沿って、その方向を変える。そのため、条溝に沿った噴流をポペット室のコーナー部へより導き易くなり、より確実にキャビテーションを抑制できる。
また、軸方向の断面が円弧状の条溝は、形成が簡単である。
なお、ポペット弁が、リリーフ弁の場合には、上流側の圧力が高く、ポペットの前後での圧力差が大きくなるため、キャビテーションが発生しやすい条件になる。そのうえ、リリーフ弁のシート部で、シート不良が発生すると、負荷圧が下がってしまうので、エロージョンによりポペットやシート部が損傷することは大問題である。したがって、この発明は、リリーフ弁にとって、特に有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施例のパイロットポペットのシート部付近の拡大図である。
【図2】この実施例のパイロットポペットがシート部を離れた状態のシート部付近の拡大図である。
【図3】図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】従来例のポペット弁である。
【図5】従来例のパイロットポペットがシート部を離れた状態のシート部付近の拡大図である。
【符号の説明】
B ボディ
3 圧力ポート
4 流出ポート
8 スプリング
12 シート部
19 条溝
20 パイロットポペット

Claims (1)

  1. ボディと、このボディに形成した上流側ポートと、下流側ポートと、これら両ポートを連通する流路と、この流路の途中に位置するシート部と、上記流路中に軸方向に設置したポペットと、このポペットをシート部に押圧するスプリングとを備えたポペット弁において、上記ポペットは、円錐状であり、上記ポペットがシート部を閉じている状態で、このポペットの外周部であってシート部より上流側に位置する円錐状の先端側外周部分に、軸方向断面を円弧状にした軸方向に延びる条溝を形成したことを特徴とするポペット弁。
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