JP3721230B2 - 電極継ぎ足し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極置き場で保管されている新規な電極を使用中の電気炉の電極に継ぎ足す電極継ぎ足し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気炉は、炉体内に差し込まれた複数本の黒鉛電極間にジュール熱を生じさせて、炉体内の処理物を溶融する。
このため、発生する高温の熱で黒鉛電極が消耗する現象が見られる。
【0003】
そこで、この対策として、従来より電極を継ぎ足す作業が行われている。
これは、炉体に差し込まれている現用電極の上端部に、所定の一定長さをもつ新規電極をねじ込み接続で継ぎ足す作業である。
【0004】
具体的には、電気炉から離れた電極置き場の床面に一定長さの新規電極を横置きして保管し、また電気炉に現用電極に対して新規電極をねじ込ませる電極継ぎ足し機構を設けておく。
【0005】
そして、現用電極が消耗して電極の補充が必要となったとき、人手作業で電極置き場から傾動スタンドを用いて横置きの新規電極を電気炉の現用電極に運び、さらに直立姿勢(縦向き)にして、使用中の現用電極の端部上方に設けてある電極継ぎ足し機構に組み込んだ後、電極継ぎ足し機構で新規な電極にねじ込み動作を与え、新規電極の先端に在るおねじ部を現用電極の端部に在るめねじ部にねじ込ませることで、新規電極を継ぎ足していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電極の継ぎ足し作業は、現用電極の補充が必要となるとき行われる作業なので、効率のよい作業が求められる。
ところが、横向きの電極を直立姿勢に整して電極継ぎ足し機構に組み込む作業は、電極の外形が大きく、しかも重量もかなりあるので、面倒であり、かなりの時間を費やしていた。
【0007】
このため、保管場所から新規電極を取り出し現用電極に接続するまでの作業効率があまりよいものではなかった。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、保管場所から新規電極を取り出し現用電極に接続するまでの作業効率を向上させることができる電極継ぎ足し装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の電極継ぎ足し装置は、昇降・搬送装置に着脱可能に吊持される吊持ベースと、この吊持ベースに支持されて下方へ延びる筒形のカバーとを有して構成され、昇降・搬送装置によって電極置き場と電気炉に装着してある現用電極との間を移動する本体部と、カバー内の下端部に設けられ、電極置き場に置かれた電極を把持する一対の開閉可能な把持片を有して構成される電極把持用の把持部と、カバー内に設けられ、把持部を該把持部の向きが縦向き、横向きになるよう駆動する駆動機構を有し、把持された電極の姿勢を変える姿勢変更機構と、把持部の上方に位置してカバー内に設けた電極接続用の下向きのねじ込みヘッド、このねじ込みヘッドを正・逆転方向に駆動する駆動機構、ねじ込みヘッドを昇降させる昇降機構を有して構成され、縦向きの電極を現用電極の端部にねじ込ませる継ぎ足し機構とを有して構成したことにある。
【0009】
この請求項1に記載の電極継ぎ足し装置によると、本体部の移動により電極置き場に導かれた把持部によって、電極置き場に置かれた横置きの電極が横向きのまま把持される。
【0010】
ついで、姿勢変更機構による把持部の駆動よって、この把持された電極が縦向きの姿勢に変更される。
これにより、電極の姿勢は、現用電極に継ぎ足す直立の体制に整えられていく。
【0011】
そして、現用電極の端部上方の地点に移動したところで、継ぎ足し機構により、直立姿勢の電極が現用電極の上端部に継ぎ足される。
これにより、かなり作業時間を費やした横向きから縦向きに変える工程の効率化が図れる。
【0012】
この結果、保管場所から新規電極を取り出し現用電極に接続するまでの作業効率が高められる。さらに熱的影響を抑制しつつコンパクトな電極継ぎ足し装置を実現する。
請求項2に記載の電極継ぎ足し装置は、さらに把持部を利用して電極継ぎ足し作業に必要な位置決めを行わせ電極の継ぎ足しまでの作業の効率化を図るために、請求項1に記載のカバーを昇降機構を介して吊持ベースに昇降可能に吊持して、把持部で現用電極に対する把持を行えるようにした
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1ないし図11に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1中1は例えば建物内に設置された電気炉(電気抵抗式溶融炉)を示し、2は同電気炉1の炉体である。
【0016】
炉体2は、例えば鋼製の炉殻3の内側に耐火物で壁を形成して、炉壁4および炉底5を構成してなる。
炉体2の上部開口には、炉蓋6が設けられている。
【0017】
炉蓋6の外面外周側には、溶融処理する被処理物、例えばばいじんを炉内へ投入するための投入ホッパー7が設けられている。
また炉蓋6の外面中央には、この炉蓋6を貫通して、複数本、例えば3本の黒鉛製の電極部8(本願の現用電極に相当)が設けられている。
【0018】
これら電極部8は、いずれも一端の軸心部分におねじ部9aを有し、他端の軸心部分にめねじ部9bを有する短柱状の電極9を軸方向に複数本、接続して一本の長尺な柱状に形成して構成される。
【0019】
そして、これら電極部8の先端部が炉内の溶融物に差し込まれ、通電に伴い電極部8間に発生するジュール熱により、投入ホッパー7から投入されたばいじん(被処理物)を溶融できるようにしてある。
【0020】
一方、図1中10は、例えば電気炉1から離れた建物内の地点に形成された電極置き場である。
この電極置き場10の床面には、新規な電極9が複数本、横置きに置かれ、電極部8の消耗に備えている、つまり、電極置き場10で、消耗に備える電極9を保管してある。
【0021】
また建物の天井側には、電極置き場10の上方から電気炉1の電極部8の上方に渡り、昇降・搬送装置、例えば天井クレーン11が設けられている。なお、12は天井クレーン11を構成する一対のガイドレール、13は同じくそのレール12間に掛け渡されて電極置き場10と電気炉1との間に配設された走行レール、14は同じくその走行レール12上を移動する巻上げ機を示す。
【0022】
この巻上げ機14から引き出された索状部材、例えばチェーン15を介して、下方へ吊り下がるフック16には、本発明の要部となる電極継ぎ足し装置20が吊持されている。
【0023】
図2〜図6には、この電極継ぎ足し装置20の各部の構造が示されている。
電極継ぎ足し装置20の構造について説明すれば、図2中21は電極継ぎ足し装置20の本体(本願の本体部に相当)を示す。
【0024】
本体21は、例えば上面にフック16と着脱可能に係合するフック掛け部22を有する矩形板状の吊持ベース22と、この吊持ベース22の下側に配置された下方へ延びる角筒状のカバー23とを有している。
【0025】
カバー23の両側の内面は、昇降機構、例えば一対の収縮可能な油圧シリンダ24を介して、対応する吊持ベース22の下面両側に接続されていて、カバー23を吊持ベース22に昇降可能に支持させてある。なお、25は油圧シリンダ端を回動自在に据え付けるためのブラケットを示す。
【0026】
またカバー23の下端開口には偏平箱状の可動フレーム26が設けられている。可動フレーム26は、例えば図6に示されるように中央に電極外径にならう円形の切り込みが形成された上下一対のガイド板27と、これらガイド板27の切込部26aが在る辺部を除く外周縁間を連結する周壁28とから構成されている。そして、この可動フレーム26の切込部26aを挟む両端側の周壁部分がそれぞれ回動軸29を介して、カバー23の周壁に回動自在に支持されている。なお、28は回動軸29を回動自在に支持するための軸受を示す。
【0027】
これにより、可動フレーム26の姿勢は、水平向き、垂直向きとの2つの姿勢に変えられるようにしてある。
そして、図5に示されるようにこの可動フレーム26内には把持部31が収められ、把持部31を水平向きと垂直向きとの2つの姿勢に変えられるようにしてある。
【0028】
具体的には、把持部31は、切込部26aを挟む可動フレーム26内の両側の内腔部分に、ガイド板27,27間に掛け渡した支点軸32を中心として、またガイド板27の内面をガイドとして開閉可能な一対の把持片33,33を収容してなる。
【0029】
把持片33,33は、切込部26aに臨む先端部分に電極外形の円弧面にならう形状の把持面部34が形成されている。また残る支点軸32を挟む把持片33,33の後端部間には、伸縮機構(駆動機構)、例えば油圧シリンダ35が介装されていて、この油圧シリンダ35の伸縮動作により把持片33,33において電極9の保持、保持解除に必要な開閉動作を行わせるようにしてある。
【0030】
また可動フレーム26の支点軸32から離れた部位、例えばガイド板27の支点軸32から離れた幅方向片側の端部分と、これから離れたカバー23の内面部分との間は、伸縮機構、例えば油圧シリンダ36で連結されていて、この油圧シリンダ35の伸縮動作により把持片33,33全体を横置きされた電極9の把持に適した縦向きの姿勢、電極9を直立させるのに適した横向きの姿勢に位置決められるようにしてある(本願の姿勢変更機構に相当)。
【0031】
この把持片33,33の姿勢変更動作、把持片33,33の把持動作、天井クレーン11の昇降動作の協同により、電極置き場10で保管されている横置きの電極9を横向きのまま把持する工程と、同横向きの電極9を縦向きの姿勢に変える工程とを行わせるようにしてある。
【0032】
なお、カバー23の下端側の周壁部分には、横向きに把持された電極9、さらには横向きから縦向きに変わるとき上下方向に回転する電極9と干渉しないよう、逃げのための切欠部23aが設けてある。
【0033】
また切込部26aの内面を形成するよう、ガイド板27,27間には例えば緩衝材で構成された電極外形にならう円弧形のプレート36aが設けられていて、このプレート36と把持面部34,34との間でも電極9を支えられるようにしてある。
【0034】
また可動フレーム上方のカバー23内の部位には、継ぎ足し機構40が収められている。
継ぎ足し機構40には、図2および図3に示されるように電極9のめねじ部9bにねじ込み可能に形成された電極接続用の下向きのねじ込みヘッド41をねじ込み動作させる構造が採用されている。
【0035】
具体的には、42はカバー23内に配置されたねじ込みユニットである。このねじ込みユニット42は、例えば下向きの油圧モータ43(回転駆動源)の下部に、油圧モータ43の回転を減速する減速装置44、下方へ延びる筒状のケース45を順に接続し、このケース45の下端からねじ込みヘッド41を突出させてなる。減速装置44の出力軸44aは、ケース45を通って、ケース45の下端開口端に配置された下向きのねじ込みヘッド41に連結されていて、ねじ込みヘッド41を正・逆回転(ねじ込み方向、緩める方向)に回転させるようにしてある。
【0036】
このねじ込みユニット42は、吊持ベース22の残る下面両側から吊り下がる複数の昇降機構、例えば一対の油圧シリンダ46にて、ねじ込みヘッド41が、把持部31で直立に保持された電極9と略同じ軸線上に並ぶように支持されている。なお、47は油圧シリンダ46と各部(ねじ込みユニット42,吊持ベース22)との間をつなぐブラケットを示す。
【0037】
そして、ねじ込みヘッド41の回転動作、油圧シリンダ46の昇降動作の協同により、把持片33,33で直立に保持した電極9のめねじ部9bにねじ込みヘッド41をねじ込ませるようにしてある。なお、電極9に対するねじ込みが良好に行えるよう、ケース45の下端部には電極外径にならう大きさをもち、かつ下端に外側に向かい傾斜したガイド壁48aが形成された周壁48が設けてある。
【0038】
またこれら動作に把持片33,33の昇降動作、把持片33,33の把持動作、天井クレーン11の昇降動作が加わることにより、新規電極を現用電極に継ぎ足すための工程、すなわち使用中の電極部8(現用電極)にねじ込みユニット42で保持された直立姿勢の電極9を位置決める工程、同電極9を使用中の電極部8の上端部にねじ込ませる工程を行えるようにしてある。
【0039】
なお、電極9を直立姿勢に保持させたとき下側に配置されるガイド板27の切込部26aの開口縁には、電極9の位置決め(芯出し)ための、外側に傾斜した壁部49aを有するガイド壁49が設けてある。
【0040】
そして、電極継ぎ足し装置20の各油圧機器に付いている制御部品、天井クレーン11の各駆動機器に付いている制御部品は、例えば建物内のうち、電極置き場10、電気炉1の電極部周辺を見回せる部位に設けた操作室50内に配備してあるコントローラ盤51に接続されていて、コントローラ盤51からの操作(指令)で、電極9の継ぎ足し作業が進められるようにしてある。
【0041】
但し、図1中、53は炉壁4に設けられた出湯口、54は出湯口53を開閉する開閉装置である。
図7〜図11にはこうした電極9の継ぎ足し作業の工程が示されている。
【0042】
つぎにこの工程について説明する。
すなわち、電気炉1の操業中、現用電極部が消耗し電極の補充が必要となったとする。
【0043】
このときには、操作室50内に居る作業者がコントローラ盤51を操作して、天井クレーン11を駆動し、上方で待機していた電極継ぎ足し装置20を電極置き場10に移動させ、同電極継ぎ足し装置20を電極置き場10に横置きされている電極群に位置合わせる。
【0044】
ついで、図7(a)に示されるように巻上げ機14を作動させて、フック16を下降させ、目標とする横置きされた中の1本の電極9の直上、具体的には電極9の中間部となる部位の直上で、電極継ぎ足し装置20を停止させる。
【0045】
このとき、可動フレーム26は、油圧シリンダ36の縮側の動作によって、切込部26aが下側(把持部31の出入口が在る側)に向くように位置決められていて、把持片33,33を電極9の横向き把持に適した向きに配置してある。
【0046】
つぎに、油圧シリンダ35を縮側に操作して、把持片33,33(把持部31)を開放させる。
ついで、図7(b)に示されるように油圧シリンダ24を伸側に操作して、横向きに置かれている電極9の中間部が切込部26aの深部に挿入されるまで、カバー23を下降させる。なお、カバー23の下端部には切欠部23aが形成してあるので、このときカバー23に電極9が干渉することはない。
【0047】
これにより、把持片33,33間には電極9が挿入される。
この後、油圧シリンダ35を伸側に操作し、把持片37で中間部を径方向から把持する。
【0048】
すると、横置きの電極9は、当初の横向きの保管状態(横向き)のまま、重心に近い部位が把持される。
つぎに、図8(a)に示されるように油圧シリンダ24を縮側に操作して、カバー23を上昇させ、電極9を横向きのまま電極長さ(全長)の約半分以上の地点にまで上昇させる。
【0049】
これによって、電極9の下側には横向きの電極9を縦向き(直立)に反転させるのに必要なスペースが確保される。
ついで、図8(b)に示されるように油圧シリンダ36aを伸側に操作して、可動フレーム26を回動軸29を支点として90°回動させる。
【0050】
すると、把持片33,33が回動変位して、把持片33,33の姿勢が下向きから横向きに変わり、電極9を中間部を支点として図8(b)中の二点鎖線で示されるように反時計回りに回動させていく。
【0051】
これにより、電極9の姿勢は、横向きから、おねじ部9aが下側、めねじ部9bが上側に配置される縦向き、すなわち直立の姿勢に変更される。
そして、電極9は、直上に配置されているねじ込みヘッド41と略同軸線上に配置されるよう、カバー23内に収められていく。
【0052】
つぎに、図9(a)に示されるように油圧シリンダ24を縮側に操作しながら油圧モータ43を回転操作し、直立姿勢の電極9を上昇させて、電極9のめねじ部9bをねじ込み方向に回転しているねじ込みヘッド41に接近させる。
【0053】
すると、電極9のめねじ部側、すなわち上端部は、ケース45の端部から突き出ているガイド壁48aおよび周壁48によって、めねじ部9bの軸心がねじ込みヘッド41の軸心と合致するよう案内されながら、同ねじ込みヘッド41にねじ込まれていく。
【0054】
このねじ込みを終えると、電極9は電極継ぎ足し機構40に移される。
つぎに、図9(b)に示されるように天井クレーン11を操作して、電極9を電気炉1へ移動させる。具体的には、電極9を内部に収めた電極継ぎ足し装置20を巻上げ機14で吊り上げ、ガイドレール12,走行レール13を用いて、電極部8のうちの電極補充が必要とされる電極部8上に移動する。そして、該電極部8の直上の地点で、電極継ぎ足し装置20を吊り下げる。
【0055】
ついで、油圧シリンダ35を縮側に操作して、電極9から把持片33,33を開放(アンクランプ)させ、ねじ込みヘッド41だけで電極9を吊持する状態にする。
【0056】
この後、図10(a)に示されるように油圧シリンダ24を伸側に操作し、カバー23の下降動作で、開放状態の把持片33,33を、現用電極の最上位に在る電極9の電極端に向かって下降させる。
【0057】
ここで、下側のガイド板27の開口縁からは、電極案内用のガイド壁49が突き出ているから、同ガイド壁49によって、電極部8の上端部が把持片33,33間を貫通するように案内される。
【0058】
そして、把持片33,33が電極部8の上段部分にまで挿入されたところで、カバー23の下降を停止する。
ついで、油圧シリンダ35を伸側に操作して、把持片33,33で使用中(既存)の電極端を把持させる。
【0059】
この把持片33,33のクランプにより、電極継ぎ足し装置20の下端部が電極部8に位置決められ、電極部8の最上端に在るめねじ部9bと電極継ぎ足し装置20内に格納されている新規な電極9のおねじ部9aとが同一軸線上に並ぶように位置決められる。
【0060】
ついで、図10(b)に示されるように油圧シリンダ46を伸側に操作しながら油圧モータ43をねじ込み方向に回転操作し、電極部8の最上部に在る電極9(現用電極)に対して、新規な電極9をねじ込み方向に回転させながら接近させる。
【0061】
すると、位置決めが保たれたまま、新規な電極9の下端に在るおねじ部9aが使用中の電極部8の最上端に在るめねじ部9bにねじ込まれていく。
このねじ込みは締め付け圧のバランスを取りながら行う。
【0062】
このねじ込みを終えると、新規な電極9が使用中の電極部8の上端に継ぎ足される。
ついで、電極継ぎ足し装置20を離脱する作業に入る。
【0063】
この作業には、まず、油圧シリンダ35を縮側に操作して、電極部8から把持片33,33を開放(アンクランプ)させる。
つぎに、図10(b)中の一点鎖線の矢印および図11(a)に示されるように油圧シリンダ24を縮側に操作して、把持片33,33を既存の電極9から新規な電極9ヘ移す。例えば新規な電極9の中間部にまで把持片33,33を移す。
【0064】
ついで、油圧シリンダ35を伸側に操作して、把持片33,33を新規な電極9に把持させる。
続いて、図11(a)に示されるように油圧モータ43を緩み方向に回転させながら油圧シリンダ46を縮側に操作する。
【0065】
ここで、継ぎ足された新規な電極9は、把持片33,33によって拘束されているから、図11(b)に示されるようにねじ込みヘッド41だけが新規な電極9のめねじ部9bから取り外されていく。
【0066】
ねじ込みヘッド41の取り外しを終えると、油圧シリンダ35を縮側に操作して、新規な電極9から把持片33,33を開放(アンクランプ)させる。
これにより、電極継ぎ足し装置20が新規な電極9から離脱される。
【0067】
その後、例えば天井クレーン11で上方の待機位置に移動させて、電極継ぎ足し装置20の各機器を初期状態に戻し、その状態で待機させておけば、電極9の継ぎ足し作業を終える。
【0068】
またさらに電極9の継ぎ足しが必要ならば、電極継ぎ足し装置20を電極置き場10へ移動させて、再び同様の作業を行えばよい。
このように電極置き場10と電気炉1の現用電極との間を往復動する電極継ぎ足し装置20を採用し、この電極継ぎ足し装置20自体に、電極置き場10に在る新規な電極9を横向きのまま把持して、直立の姿勢に変える構造を設けたので、面倒で、かなりの時間を費やすとされていた、電極9の向きを整えて継ぎ足し機構40へ組み込む作業は効率的に行える。
【0069】
したがって、保管場所から新規電極を取り出し現用電極に接続するまでの作業の効率を高めることができる。
しかも、把持部31の向きを変える構造の採用により、たとえ電極置き場10に置かれた新規の電極9のうちの一部が支持具などで縦向きで保管されていたとしても、把持部31の向きを縦方向でなく、横方向に向けて、カバー23の側方から縦置きの電極9の中間部を把持すれば同様に電極9の継ぎ足しを行えるので、対応性にも優れる。
【0070】
また電極継ぎ足し装置20は、天井クレーン11(昇降・搬送装置)によって昇降・搬送される筒形の本体21内に、縦・横向きに姿勢が可変可能な把持部21、同把持部21の姿勢を変える方向に駆動する駆動機構(油圧シリンダ36)、電極接続用のねじ込みヘッド41、同ねじ込みヘッド41を正・逆転方向に駆動する駆動機構(油圧モータ43)、ねじ込みヘッド41を昇降させる昇降機構(油圧シリンダ46)を集約して1つのユニットに構成してあるので、コンパクトである。しかも、機械部分の周囲は本体21を構成するカバー23にて覆われているから、機械部分が熱的に保護され、熱的影響の高い電気炉1の周辺の作業に適した電極継ぎ足し装置20を実現できる。
【0071】
特にカバー23を昇降機構(油圧シリンダ24)を介して吊持ベース22に吊持させる構造を採用すると、把持部31を利用して、電極9の継ぎ足し作業に求められる位置決めが行えるので、一層、電極継ぎ足しまでの作業の効率化が図れる。またカバー23とねじ込みヘッド41をそれそれ別々に昇降機構で、吊持べース22に支持させたので、種々の全長の異なる電極9にも容易に対応できる。
【0072】
またガイド板27に電極9の芯合わせ用のガイド壁48を設けると、たとえ現用電極と新規の電極9との芯がずれていたとしても、双方の位置合わせが確実に行えるので、安定した電極継ぎ足し作業が約束できる。
【0073】
なお、一実施形態では天井クレーンを用いて電極継ぎ足し装置を電極置き場と電気炉の使用中の電極との間を往復動可能にしたが、これに限らず、他の手段を用いて、電極継ぎ足し装置を昇降・搬送させてもよい。
【0074】
もちろん、例えば図7(a)中の二点鎖線、図9(b)中の二点鎖線で示されるように電極置き場10の上方、現用電極の上方に枠形の位置決めガイド60を設け、電極継ぎ足し装置20の吊持ベース22の周側に上記位置決めガイド60と係止自在な係止部61を設けて、位置決めガイド60に係止部61を係止させて電極継ぎ足し装置20を所定の位置に位置決めてから、電極継ぎ足しの作業を行うようにしても構わない。
【0075】
また一実施形態では、カバー23、可動フレーム26、把持部31、ねじ込みヘッド41といった各部の駆動に、油圧で動作する機器を用いたが、他の駆動機器を用いて、昇降、回転、回動などの動作を行うようにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明によれば、面倒で、かなりの時間を費やす、横置き電極を縦向きに変えて電極継ぎ足し機構へ移す作業を効率良く行うことができる。
【0077】
したがって、保管場所から新規電極を取り出し現用電極に接続するまでの作業効率を向上させることができる。
しかも、把持部の向きを変える構造により、たとえ電極置き場に置かれた新規の電極のうちの一部が縦向きで置かれていたとしても、これに容易に対応できるので、対応性にも優れる。
【0078】
さらに、熱的影響を抑制したコンパクトな電極継ぎ足し装置を実現することができるといった効果を奏する。
【0079】
請求項に記載の発明によれば、上記請求項の効果に加え、さらに把持部を利用して電極継ぎ足し作業に必要な位置決めを行わせることができ、一層、電極の継ぎ足しまでの作業の効率化を図ることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の電極継ぎ足し装置の外形を、それを用いる電気炉と共に示す図。
【図2】同電極継ぎ足し装置の内部構造を説明するための斜視図。
【図3】同電極継ぎ足し装置のそれぞれ異なる方向から見た断面図。
【図4】図3中のA−A線に沿う断面図。
【図5】図3中のB−B線に沿う把持部周辺の断面図。
【図6】把持部回りの構造を説明するための分解斜視図。
【図7】電極置き場に横置きされた電極を把持部で把持するまでの工程を説明するための図。
【図8】把持された電極を横向きから縦向きに反転する工程を説明するための図。
【図9】縦向きの電極を継ぎ足し機構に移して、電気炉の現用電極の直上に配置するまでの工程を説明するための図。
【図10】継ぎ足し機構で電極を現用電極の上部端に接続する工程を説明するための図。
【図11】継ぎ足された電極から電極継ぎ足し装置を離脱させる工程を説明するための図。
【符号の説明】
1…電気炉
8…電極部(現用電極)
9…電極
10…電極置き場
11…天井走行クレーン(昇降・搬送装置)
20…電極継ぎ足し装置
21…本体(本体部)
22…吊持ベース
23…カバー
24…油圧シリンダ(カバーを昇降する昇降機構)
26,35…可動フレーム,油圧シリンダ(駆動機構,姿勢変更機構)
29…回動軸
31…把持部
35…油圧シリンダ(把持部を開閉する駆動機構)
40…継ぎ足し機構
41…ねじ込みヘッド
42…ねじ込みユニット(ねじ込みヘッドを正・逆転駆動する駆動機構)
46…油圧シリンダ(ねじ込みヘッドを昇降させる昇降機構)。

Claims (2)

  1. 昇降・搬送装置に着脱可能に吊持される吊持ベースと、この吊持ベースに支持されて下方へ延びる筒形のカバーとを有して構成され、前記昇降・搬送装置によって電極置き場と電気炉に装着してある現用電極との間を移動する本体部と、
    前記カバー内の下端部に設けられ、前記電極置き場に置かれた電極を把持する一対の開閉可能な把持片を有して構成される電極把持用の把持部と、
    前記カバー内に設けられ、前記把持部を該把持部の向きが縦向き、横向きになるよう駆動する駆動機構を有し、前記把持された電極の姿勢を変える姿勢変更機構と、
    前記把持部の上方に位置して前記カバー内に設けた電極接続用の下向きのねじ込みヘッド、このねじ込みヘッドを正・逆転方向に駆動する駆動機構、前記ねじ込みヘッドを昇降させる昇降機構を有して構成され、前記縦向きの電極を前記現用電極の端部にねじ込ませる継ぎ足し機構と、
    を具備してなることを特徴とする電極継ぎ足し装置。
  2. 前記カバーは、昇降機構を介して吊持ベースに昇降可能に吊持されていることを特徴とする請求項に記載の電極継ぎ足し装置。
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