JP3720803B2 - 車載用レーダ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば自車両と目標物体(障害物や先行車両など)との間の相対距離(車間距離など)および相対速度を測定するための車両用レーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車載用レーダ装置は、送受共用アンテナを用いることにより、小型化を実現して自動車への搭載性を向上させている。
また、FMパルスレーダを用いることにより、通常のパルスレーダに比べて各距離レンジで距離分解能および精度を向上させるとともに、距離レンジで制限された範囲内の目標物体のスペクトルの周波数のみを観測することにより、複数の目標物体が存在するときのスペクトルの誤組み合わせによる偽像が発生しにくい構成としている。
しかしながら、この種の車載用レーダ装置は、他の無線機器や他の自動車用レーダの干渉波を受信した場合に、S/Nが劣化して検出不良を招いたり、誤検出を引き起こすおそれがあった。
【0003】
これに対して、送信電磁波としてパルス状のレーザ光を用い、入射光の受信レベルや検出の周期性、または、計測距離のばらつきなどにより、干渉の有無を検出し、干渉対策を施した車間距離計測装置も提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に参照される車間距離計測装置においては、1回のパルス送光に対して、あらかじめ決められたスレショルド以上のパルス光が受光されたときに、パルス光の送受信時間間隔で相対距離を求めている。
【0004】
すなわち、パルス光(電磁波)を送光してから、ターゲット(目標物体)からの反射光を受光する前に干渉パルスを受光した場合には、受光レベルが比較的一定で大きく且つ距離値が不正確になるという特性を利用して、受信レベルや測定距離のばらつきにより、干渉の有無を検出している。
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置においては、電磁波を用いたレーダ装置と光を用いたレーダ装置とで反射波を検出する原理が異なるので、電磁波式のレーダの場合に正しく機能しないおそれがある。
【0005】
特に、電磁波を用いた場合には、干渉波(干渉信号)および送信波が周波数変調、パルス変調、または、位相変調など、種々の変調が施されているので、それぞれの組み合わせによって、干渉波の出力信号も異なる。
また、電磁波を用いたレーダ装置の場合、観測時間内に入力された干渉波は、確実に検出性能の劣化や誤検出を引き起こすことになる。さらに、上記のように検出原理が異なるために、対策方法も異なることは言うまでもない。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−15415号公報(特許第3185547号)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車載用レーダ装置は以上のように、たとえば特許文献1に記載された装置のように、受信レベルや測定距離のばらつきから干渉を検出する場合には、電磁波を用いた場合と光を用いた場合とで反射波の検出原理が異なることから、特に電磁波を用いた場合に正しく機能しないという問題点があった。
【0008】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、干渉信号が受信されたときに、目標物体検出性能に影響しない程度(または、車載機器のシステム上問題とならない程度)に対策を施すことにより、高性能で安価な車載用レーダ装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車載用レーダ装置は、自車両に搭載されて、自車両と車外の目標物体との間の相対距離および相対速度を測定するための車載用レーダ装置であって、目標物体に向けてパルス波からなる送信電磁波を送信する送信手段と、目標物体で反射された受信電磁波を受信する受信手段と、送信電磁波および受信電磁波に基づいて、自車両と目標物体との間の相対距離および相対速度を測定する信号処理手段と、外部機器からの干渉信号を検出する干渉検出手段と、干渉信号が検出された場合に、干渉信号による受信手段の性能劣化を最小にするための干渉対策手段と、送信電磁波の送信方向および受信電磁波の受信方向を変更するビーム走査手段とを備え、干渉検出手段は、送信方向および受信方向があらかじめ決められた方向の場合に干渉検出を実行するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による車載用レーダ装置を示すブロック構成図であり、送受共用アンテナを用いて小型化を実現した回路構成を示している。
図1において、車載用レーダ装置は、所定周波数の信号を生成する発振器1と、発振器1の出力信号を送受信回路に供給するパワーデバイダ2と、発振器1の出力信号を増幅する送信アンプ3と、送信アンプ3の出力側に挿入された送受切替スイッチ4と、送受切替スイッチ4を介して送信アンプ3に接続された送受共用アンテナ5とを備えている。
【0011】
以上の各要素1〜5は、送信用回路を構成しており、発振器1、送受切替スイッチ4および送受共用アンテナ5は、受信用回路にも関連している。
送受共用アンテナ5は、送受切替スイッチ4に接続された1次放射器(ホーンアンテナ)51と、1次放射器51に対向配置されたリフレクタアンテナ(反射鏡アンテナ)52とにより構成されている。
リフレクタアンテナ52は、自車両前方の目標物体6に向けられている。
目標物体6は、障害物または先行車両などであり、自車両に対して、相対距離Rだけ離れており、相対速度Vで移動しているものとする。
【0012】
また、車載用レーダ装置は、送受切替スイッチ4を介して送受共用アンテナ5に接続された受信アンプ7と、発振器1および受信アンプ7の出力信号をミキシングしてビート信号を生成するミクサ8と、ミクサ8からのビート信号を濾波するフィルタ9と、フィルタ9の出力信号のゲインを自動調整するAGCアンプ10と、AGCアンプ10の出力信号をAD変換するAD変換器11とを備えている。
以上の各要素7〜11は、発振器1および送受共用アンテナ5と関連して、受信用回路を構成している。
【0013】
さらに、車載用レーダ装置は、マイクロコンピュータからなる信号処理回路12と、リフレクタアンテナ52の走査方向を調整するアンテナスキャン用モータ13と、自車両の運転者によるハンドル操作角を検出するハンドル角センサ14とを備えている。
信号処理回路12は、AD変換器11およびハンドル角センサ14の出力信号を取り込み、自車両と目標物体との間の相対距離および相対速度を測定する。
また、信号処理回路12は、発振器1の発振周波数を制御し、送受切替スイッチ4を切り替えるとともに、アンテナスキャン用モータ13を駆動してリフレクタアンテナ52の走査位置を制御する。
【0014】
次に、図1を参照しながら、この発明の実施の形態1による一般的な電磁波送信動作について説明する。
まず、発振器1からたとえば送信周波数ftx(=76.5[GHz])の電磁波パルスが出力されると、この電磁波は、パワーデバイダ2を介して送信アンプ3に入力され、送信アンプ3により増幅された後、送受切替スイッチ4に入力される。
送受切替スイッチ4は、送信アンプ3と送受共用アンテナ5とを接続しているので、送信アンプ3により増幅された電磁波は、送受切替スイッチ4を通過して、送受共用アンテナ5から自車両前方の空間に出力される。
【0015】
次に、図1とともに図2のタイミングチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による一般的な電磁波受信動作について説明する。
図2においては、パルス幅tgからなる1発目の送信パルスと、目標物体6で反射されて遅延時間Δtの経過後に受信される受信パルスと、受信パルスの受信時に生成されるビート信号と、送信パルス幅tgと同一時間間隔の距離ゲート(サンプル点)「1〜n」(たとえば、n=52)とが関連して示されており、横軸は時間tを示している。
【0016】
ここで、送信パルス幅tgは、受信用回路内のフィルタ9のカットオフ周波数(たとえば、30[MHz])の逆数からなる周期(=33.3[nsec])であり、カットオフ周波数の半波長距離(=5[m])に相当している。
まず、送信パルス(電磁波)の送信開始時から、パルス幅tg(=33.3[nsec])だけ経過した時点で、送受切替スイッチ4は、受信側(図1に示した状態)に切り替えられ、送受共用アンテナ5と受信アンプ7とを接続する。
【0017】
前述のように送受共用アンテナ5から空間に出力された電磁波は、自車両から相対距離Rの位置に存在する目標物体6により反射され、図2のように、相対距離Rに依存した遅延時間Δtだけ遅れて送受共用アンテナ5に入力される。
このとき、目標物体6が相対速度Vで移動している場合には、受信パルス(電磁波)の周波数は、送信パルスの周波数ftx(=76.5[GHz])に対して、ビート周波数(ドップラシフト周波数)fbだけドップラシフトされて送受共用アンテナ5に入力される。
【0018】
送受共用アンテナ5から入力された受信パルスは、受信アンプ7で増幅された後、ミクサ8において、パワーデバイダ2から入力されるLO用電磁波とミキシングされ、ドップラシフト周波数fb(相対速度V)に対応したビート信号(図2参照)を出力する。
こうして得られたビート信号は、カットオフ周波数が30MHzのフィルタ9を通過した後、AGCアンプ10により増幅され、さらに、AD変換器11を介してデジタルデータ信号となり、信号処理回路12に入力される。
【0019】
次に、図1および図2とともに、図3の説明図および図4の波形図を参照しながら、デジタルデータ信号に基づいて実行される信号処理回路12による相対距離Rおよび相対速度Vの演算動作について説明する。
図3において、(a)、(b)は、1発目〜4096発目の送信パルスを繰り返し送信したときに、距離ゲート「4」で取得される各受信パルスに基づくビート信号のサンプリングレベルと、時間tを横軸にとった場合の電圧レベル波形とをそれぞれ示している。
【0020】
また、図4は、信号処理回路12内のFFT演算により構成されるビート信号波形を示しており、ビート信号波形は、中心周波数となるビート周波数fbで電圧レベルが最大となる。
図4において、横軸は周波数f、縦軸は受信レベルMであり、受信レベルMには、受信回路の特性に起因して、常に低レベルの熱ノイズ成分N(破線参照)が含まれている。
【0021】
たとえば、信号処理回路12における速度分解能として、「1[km/h]」を達成したい場合、送信周波数ftx(=76.5[GHz])から、ドップラー周波数の分解能Δfは、以下の式(1)で表される。
【0022】
【数1】
【0023】
式(1)から明らかなように、上記速度分解能を得るためには、7.06[ms]の計測時間が必要であることが分かる。
ここで、たとえば、レーダ装置の最大検出距離を150[m]とし、前回のパルスが受信されないだけの距離マージンを考慮して、最大計測距離を260[m]程度とし、距離ゲート数n(図2参照)を「52」とした場合、パルス繰り返し周期Trは、33.3ns×52(=1.7[μs])となる。
したがって、上記速度分解能(=1[km/h])を得るためには、図3のように、距離ゲート「4」毎に、4096発分の送信パルスに対応したビート信号を取得し、その全てのデジタルデータを距離ゲート「4」毎にFFT演算処理を実行すればよい。
【0024】
上記FFT演算処理の結果、たとえば距離ゲート「4」に対して、図4のように、ドップラシフト周波数fbを中心周波数とする受信レベルMのビート信号が構成される。
これにより、目標物体6の相対距離Rおよび相対速度Vは、以下の式(2)、(3)により計算することができる。
【0025】
【数2】
【0026】
ただし、式(2)、(3)において、tgは距離ゲートの時間幅(送信パルス幅)、nは距離ゲート番号、Cは光速(=3×108[m/sec])、fbはビート周波数(ドップラシフト周波数)、f0は送信周波数(たとえば、ftx=76.5[GHz])である。
【0027】
次に、ビート信号波形(図4参照)の受信レベルMから目標物体6の方向を演算するための処理動作について説明する。
ここでは、一例として、信号処理回路12においてシーケンシャルロービング方式を適用した場合について説明する。
まず、信号処理回路12は、たとえば、目標物体6の相対距離Rおよび相対速度Vを第1の方向θ1で測定するとともに、受信レベルM1の受信パルスを第1の方向θ1で測定する。
続いて、信号処理回路12は、アンテナスキャン用モータ13を動作させて、リフレクタアンテナ52の向きを第2の方向θ2に移動させ、同様に、相対距離Rおよび相対速度Vとともに受信レベルM2を測定する。
次に、上記複数方向の検出データにおいて、同一の相対距離Rおよび相対速度Vのデータを選び出し、基本的に受信レベルM1と受信レベルM2との大小関係から目標物体6の方向θを測角する。
【0028】
具体的には、まず、第1および第2の方向θ1、θ2におけるアンテナビームパターンB1(θ)およびB2(θ)から、和パターンS(θ)および差パターンD(θ)を、以下の式(4)、(5)により求める。
【0029】
S(θ)=B1(θ)+B2(θ) ・・・(4)
D(θ)=B1(θ)−B2(θ) ・・・(5)
【0030】
次に、差パターンD(θ)を和パターンS(θ)で規格化したパターン比DS(θ)を、以下の式(6)により求める。
DS(θ)=D(θ)/S(θ) ・・・(6)
式(6)で与えられるパターン比DS(θ)は、和パターンS(θ)の半値幅θs内においては、目標物体6の方向θに対して、単調増加または単調減少の関係になる。
ここで、第1および第2の方向θ1、θ2の中心方向をθoとして、目標物体6の方向と中心方向θoとの偏差(=θ−θo)を半値幅θsで規格化した角度θnと、この規格化角度θnが「0」付近でのパターン比DS(θ)の傾きkとを、それぞれ、以下の式(7)、(8)により求める。
【0031】
θn=(θ−θo)/θs ・・・(7)
k=DS(θ)/θn ・・・(8)
【0032】
また、各方向θ1、θ2での受信レベルM1、M2から、観測で得られるパターン比DSを、以下の式(9)により求める。
【0033】
DS=(M1−M2)/(M1+M2) ・・・(9)
【0034】
したがって、あらかじめ計算可能な半値幅θs、傾きkおよび中心方向θoと、観測で得られたパターン比DSとから、目標物体6の方向θは、以下の式(10)により求めることができる。
【0035】
θ=θs/k・DS+θo ・・・(10)
【0036】
以下、信号処理回路12は、上記のように測定された目標物体6までの相対距離R、相対速度Vおよび方向θと、ハンドル角センサ14からのハンドル操作角などによって求められた道路の曲率とを用いることにより、目標物体6が自車両と同一レーン上を走行する先行車両か否かを判定し、車間距離警報駆動や、安全車間距離を保つ追従走行制御などを実行する。
【0037】
なお、信号処理器12は、発振器1の送信周波数をスイープすることにより、車載用レーダ装置をFMパルスレーダとして構成することもできる。
次に、図5を参照しながら、FMパルスレーダにおける相対距離Rおよび相対速度Vの算出処理動作について説明する。
図5は相対距離Rおよび相対速度Vの算出例を示す説明図であり、横軸は時間t、縦軸は送信周波数fを示している。
【0038】
図5において、実線で示す送信信号(送信パルス)は、一点鎖線で示す搬送波の基本周波数fo(たとえば、77[GHz])を変動中心として、周波数掃引帯域幅Bの範囲にわたって変調周期Tm毎にFM変調されている。
なお、変調周期Tmの間に、たとえば前述した4096発のサンプリングが行われるものとする。すなわち、変調周期Tmは、前述の計測時間に相当しており、速度分解能として、1[km/h]を達成したい場合には、7.06[ms]となる。
【0039】
また、一点鎖線および点線で示す受信パルスは、送信パルスが相対距離Rに存在する目標物体6で反射されて、送受共用アンテナ5に入力されるまでの遅延時間Δtだけ経過した後に受信される。
一点鎖線で示す受信パルスは、目標物体6の相対速度Vが「0」の場合、点線で示す受信パルスは、目標物体6の相対速度Vが「0」よりも大きい場合を示している。
【0040】
目標物体6が相対速度V(>0)を有している場合、受信信号(点線参照)の波形は、送信信号(実線参照)に対して、遅延時間Δtだけ位相シフトするとともに、周波数fdだけ増加側にドップラシフトする。
この場合、周波数上昇期間における送信信号と受信信号(点線参照)との周波数偏差fbuと、周波数下降期間における送信信号と受信信号(点線参照)との周波数偏差fbdとが、それぞれ、ビート信号として、ミクサ8により出力される。
【0041】
こうして得られたビート信号は、前述と同様に、A/D変換器11を介してデジタルデータに変換された後、信号処理器12に取り込まれて、FFT演算処理が施される。
これにより、前述と同様に、ビート信号から、周波数偏差fbu、fbdと、その受信レベルMとが求められる。なお、各周波数偏差fbu、fbdの受信レベル(振幅)は、一般的に同一レベルであり、それぞれ、受信レベルMとなる。
【0042】
こうして求められた周波数偏差fbu、fbdに加えて、変調周期Tmおよび周波数掃引帯域幅Bと、既知の光速C(=3.0×108m/s)と、搬送波の波長λとを用いて、目標物体6の相対距離Rおよび相対速度Vは、以下の式(11)、(12)により求められる。
【0043】
【数3】
【0044】
ただし、式(12)において、搬送波の波長λ(C/fo)は、前述のように基本周波数foが77[GHz]の場合には、4.0×10−3[m]となる。このように、発振器1の送信周波数をスイープするFMパルスレーダの場合には、送信周波数が一定のパルスレーダに比べて、各距離レンジで上記処理が実行されるので、距離分解能および精度が向上する。
また、距離レンジで制限された範囲内において、目標物体6のスペクトルの周波数偏差fbu、fbdのみしか観測されないので、複数の目標物体6が存在する場合に、各周波数偏差fbu、fbdのスペクトルの誤組み合わせによる偽像が発生しにくいという利点を有する。
【0045】
しかしながら、上記構成のみでは、前述した通り、他の外部機器の干渉波によるS/N比および検出精度の劣化を解消することはできない。
そこで、信号処理回路12は、外部機器からの干渉信号を検出する干渉検出手段と、干渉信号が検出された場合に、干渉信号による受信手段の性能劣化を最小にするための干渉対策手段とを備えている。なお、ここでは、干渉対策手段は、周波数変更手段からなるものとする。
【0046】
以下、図1とともに、図6のフローチャートを参照しながら、信号処理回路12内の干渉対策手段による具体的な処理動作について説明する。
図6において、まず、あらかじめ決められた方向に送受共用アンテナ5を向けてスキャン動作を実行し(ステップS1)、現在のアンテナ方向が、あらかじめ決められた干渉検出を実行する方向であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0047】
ステップS2において、干渉検出を実行する方向でない(すなわち、NO)と判定されれば、前述と同様に、測距および測速度処理とともに、受信レベル測定処理を実行し(ステップS3)、後述するスキャン完了判定処理(ステップS8)に進む。
一方、ステップS2において、干渉検出を実行する方向である(すなわち、YES)と判定されれば、送信をOFFして、図1内の送受切替スイッチ4を受信側に接続したままの状態を維持し、送信信号を出力しないようにする(ステップS4)。
【0048】
次に、受信波を計測して、前述のように、距離ゲート毎にFFT処理を実行し(ステップS5)、このとき、干渉波が受信されて観測(検出)されたか否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6において、干渉波が検出されない(すなわち、NO)と判定されれば、後述のステップS8に進み、干渉波が検出された(すなわち、YES)と判定されれば、干渉検出結果に基づき干渉対策処理を実行する(ステップS7)。
【0049】
次に、スキャン範囲全域をスキャンしたか否かを判定し(ステップS8)、スキャン範囲全域をスキャンしていない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS1にリターンし、上述の処理動作を繰り返す。
一方、ステップS8において、スキャン範囲全域をスキャンした(すなわち、YES)と判定されれば、測角処理を実行して、目標物体6(たとえば、先行車両)の方向を測定する(ステップS9)。
【0050】
続いて、上記ステップS3により得られた先行車両(検出点)の測距結果(相対距離R)および測速度結果(相対速度V)と、ステップS9により得られた先行車両の測角結果(方向θ)とから、先行車両の認識処理を実行する(ステップS10)。
また、ステップS10においては、ハンドル角センサ14からの検出情報(ハンドル操作角)に基づいて走行レーンの認識を行い、走行レーン上に存在する車両を先行車両と認識する。
【0051】
最後に、先行車両の情報(相対距離R、相対速度V、角度θなど)を自車両内のシステム側に出力し(ステップS11)、ステップS1にリターンする。
なお、ここでは、自車両の走行レーンを認識するために、ハンドル角センサ14からのハンドル操作角情報を用いたが、ハンドル角センサ14の代わりに、前方監視カメラやヨーレイトセンサなどを用い、前方画像情報やヨーレート情報に応じて走行レーンを認識しても良い。
【0052】
次に、図7の説明図を参照しながら、干渉波が観測(検出)されたときの上記干渉対策処理(ステップS7)について説明する。
図7は送信波スペクトルを干渉波スペクトルとともに便宜的に示しており、これらの波形は、実際には信号処理回路12において計測され得ないものである。
また、最初の受信帯域X1および変更後の受信帯域X2(一点鎖線参照)は、それぞれ、結果的に受信帯域と見込まれる受信帯域相当領域である。
図7において、横軸は送信周波数ft、縦軸は送信レベルMtであり、送信レベルMtには、低レベルのノイズ成分Nt(破線参照)が含まれている。
【0053】
この場合、信号処理回路12内において干渉波が検出されると、信号処理回路12内の干渉対策手段は、送信波の中心周波数を、電磁波法の範囲内で変更するようになっている。
図7に示すように、最初の受信帯域X1内には、送信波Y1(実線参照)に加えて、干渉波Zt(点線参照)が含まれている。一方、変更後の受信帯域X2内には、送信波Y2のみが含まれており、干渉波Ztは含まれていない。
【0054】
一般に、FM−CWレーダのようなCWレーダにおいては、受信帯域幅が狭い(数10KHz程度)ので、図7のように、干渉波Ztが受信されたときには、たとえば送信周波数を数MHz変化させるのみで、レーダの受信周波数帯域外に干渉波Ztを外すことができる。
したがって、図7内の白抜き矢印で示すように、受信帯域をX1からX2にシフトさせることのみで、干渉波Ztの影響を容易に回避することができる。
【0055】
すなわち、干渉波Ztが検出された際に、送信波の中心周波数を電磁波法の範囲内で変更することにより、自車両に搭載されたレーダ装置の送信周波数と、干渉原因となる他の外部機器(他車両のレーダ装置など)の送信周波数との差が大きくなるので、フィルタ9(図1参照)で限定される相互の受信帯域から干渉波Ztを外して干渉波Ztの影響を小さくし、レーダ装置の性能低下などの誤検出による悪影響を最小に抑制することができる。
また、このとき、特別なH/Wを付加する必要がなく、レーダ装置の信号処理回路12内の機能のみで実現することができるので、高性能で且つ安価な車載用レーダ装置を実現することができる。
【0056】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、干渉対策手段として周波数変更手段を用い、干渉波が検出されたときに送信波の中心周波数を変更したが、変調方式変更手段を用いて、干渉波の検出時に変調方式を変更してもよい。
以下、図8および図9を参照しながら、変調方式変更手段を用いたこの発明の実施の形態2について説明する。
【0057】
図8はこの発明の実施の形態2を示すブロック構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または、符号の後に「A」を付して詳述を省略する。また、図8に示されない一部構成は、図1と同様である。
図8においては、前述のFM−パルスドップラ方式とFM−CW方式とを容易に変更可能なレーダ構成が示されている。
【0058】
図8において、信号処理回路12Aは、干渉対策手段として、変調方式変更手段を備えており、干渉波が観測されたとき変調方式を変更するようになっている。
また、送信用回路において、パワーデバイダ2の出力側には、サーキュレータ15およびダイオードスイッチ16により構成されたRFスイッチが挿入されている。
さらに、送信系と送受共用アンテナの1次放射器51との接続端には、前述の送受切替スイッチ(RFスイッチ)4に代えて、サーキュレータ17が挿入されている。
【0059】
図8のレーダ装置をFM−パルスレーダとして動作させる場合には、ダイオードスイッチ16をON/OFFさせて送信波を吸収または反射させることにより、パルス波を生成する。
このとき、サーキュレータ17は、送信波を1次放射器51のアンテナ端に供給するとともに、リフレクタアンテナ52(図1参照)から1次放射器51を介して受信される受信波を、受信アンプ7側に供給する。
【0060】
一方、図8のレーダ装置をFM−CWレーダとして動作させる場合には、ダイオードスイッチ16をOFF状態に固定して、送信波を反射し続ければよい。
また、このとき、受信帯域を決定するフィルタ9Aは、上記各レーダ方式に望ましい受信帯域に変化させる。
【0061】
次に、図8とともに、図9の説明図を参照しながら、受信帯域内に干渉波が検出された場合の干渉対策処理について説明する。
図9はこの発明の実施の形態2による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、前述(図7参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
たとえば、図9のように、レーダ方式としてFM−パルス方式が選択されているときに、受信帯域X3内に送信波Y3のみならず干渉波Ztが検出された場合、白抜き矢印で示すように、変調方式をFM−CW方式に変更する。
【0062】
これにより、広い受信帯域X3から狭い受信帯域X4に変化するので、受信帯域X4内には、送信波Y4のみが検出されることになり、Y3干渉波Ztの影響を小さくすることができる。
また、このとき、送受信のタイミングや信号検出タイミングなどが変化するので、誤検出などの干渉波Ztの影響をさらに小さくすることができる。
さらに、サーキュレータ15およびダイオードスイッチ16からなる簡単な構成のRFスイッチを用いて、レーダ装置の変調方式を容易に変更することができる。
【0063】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、干渉対策手段として変調方式変更手段を用いたが、受信帯域変更手段を用いてもよい。
以下、図10を参照しながら、受信帯域変更手段を用いたこの発明の実施の形態3について説明する。
【0064】
図10はこの発明の実施の形態3による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、前述(図7、図9参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
この場合、干渉波Ztが観測されたときに、受信帯域を通常時よりも狭い値に変更するようになっている。
【0065】
一般に、パルスレーダの場合、図10に示すように、比較的広い受信帯域X3を設定しなければならないが、適正な受信帯域X3内に干渉波Ztが観測された場合には、白抜き矢印で示すように、広い受信帯域幅から送信波Y5のメインローブのみが観測できる程度に狭い受信帯域X5に設定する。
これにより、干渉波Ztは、受信帯域X5から逸脱するので、車載用レーダ装置の検出性能に影響をおよぼすことはない。
【0066】
このように、干渉波Ztを検出した際に受信帯域幅を狭い値に変更することにより、S/Nは多少劣化するものの、干渉波Ztの影響を小さくすることができる。
また、前述の実施の形態2のようにレーダ方式を変更する場合と比べて、干渉対策手段の機能が簡略化されるので、比較的簡単で且つ安価に構成することができる。
【0067】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1では、干渉対策手段として周波数変更手段を用いたが、検出しきい値変更手段を用いてもよい。
以下、図11を参照しながら、検出しきい値変更手段を用いたこの発明の実施の形態4について説明する。
【0068】
図11はこの発明の実施の形態4による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、前述(図4参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。また、図11においては、信号処理回路内でFFT処理された後の受信波Qの計測スペクトルが干渉波Zとともに示されている。
【0069】
この場合、干渉対策手段は、干渉波Zが検出されると、一点鎖線で示す信号検出用のしきい値(検出スレショルド)Th1を、通常時よりも高い検出スレッショルドTh2に変更するようになっている。
すなわち、検出しきい値変更手段は、前述(図6参照)の干渉波計測時(ステップS4、S5)において、電磁波を送信しないときの干渉波のレベルをあらかじめ求めておき、干渉波Zが検出されたときには、図11内の白抜き矢印に示すように、干渉波Zの受信レベル以上の値の検出スレッショルドTh2に変更する。これにより、計測目的となる受信波Qのみが検出され、干渉波Zは検出されなくなる。
【0070】
このように、干渉波Zを検出した際に検出スレッショルドTh2に変更することにより、干渉波Zを目標物体6(たとえば、障害物)として誤認識することがなくなるので、正しく測距処理、測速度処理および測角処理を実行することができる。
また、特別なH/Wを付加することなく、レーダ装置内の信号処理回路の干渉対策機能のみで実現することができるので、高性能で且つ安価な車載用レーダ装置を実現することができる。
【0071】
実施の形態5.
なお、上記実施の形態1では、干渉対策手段として周波数変更手段を用いたが、信号処理変更手段を用いて、前回の信号処理結果と同一の信号処理結果を、今回の信号処理結果として信号処理回路から出力させてもよい。
以下、図7の説明図を参照しながら、信号処理変更手段を用いたこの発明の実施の形態5について説明する。
【0072】
この場合、信号処理変更手段は、干渉波が検出された場合に、前回の信号処理結果を今回の信号処理結果として出力するようになっている。
たとえば、図7に示すように、受信帯域X1内に干渉波Ztが検出された場合、前回の計測結果である測距結果(相対距離R)、測速度結果(相対速度V)、測角結果(角度θ)を出力する。
また、ある方向で干渉波Ztが観測されたときには、その観測方向のみについて、前回の測距結果、測速度結果および受信レベル結果を用いた演算処理を実行する。または、ある方向で干渉波Ztが観測されたときには、その観測方向のみについて、前回のFFT処理結果を用いた測距演算、測速度演算および測角演算を実行する。
【0073】
このように、干渉波Ztが検出された際に、前回の信号計測処理結果を出力することにより、瞬間的な干渉発生に対して、たとえば車間距離制御などを中断させることなく、車載機器の制御機能を継続することができる。
また、このとき、干渉の影響を受けた部分のみのデータが前回値に設定されるので、他の計測精度などが特に悪化するようなことはない。
【0074】
なお、上記実施の形態5では、干渉対策手段として検出しきい値変更手段を用いたが、目標物体6の計測スペクトルレベルが干渉波レベルよりも低い場合を考慮して、干渉スペクトル除去手段を用い、信号処理回路で取得される計測スペクトルから、干渉信号に起因した干渉スペクトルを除去してもよい。
以下、図6のフローチャートとともに、図12〜図14を参照しながら、干渉スペクトル除去手段を用いた場合の一例について説明する。
【0075】
図12〜図14はこの発明に関連した参考例による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す波形図であり、前述(図11参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
図12〜図14においては、自車両レーダ装置と同種の他車両レーダ装置からの送信波が干渉波Zとして検出(受信)され、且つ、目標物体6の計測スペクトル(受信波Q)が障害物(先行車両の場合よりも低レベル)の場合に、あらかじめ干渉波Z(干渉スペクトル)を認識しておき、干渉波Zを除去して受信波Q(障害物スペクトル)を計測するために演算処理を示している。
【0076】
この場合、干渉スペクトル除去手段は、自車両の送信波の非送信時に干渉波Z(図12参照)が検出された場合に、自車両の送信波の送信時に取得される受信波Qおよび干渉波Z(図13参照)から、干渉波Z(干渉スペクトル)を除去して、最終目的とする受信波Qのみの計測スペクトル(図14参照)を取得するようになっている。
【0077】
上記処理を図6を参照して説明すると、自車両から送信波を出力していないタイミングにおいて、ステップS5により計測された受信波は、図12のように干渉波Zとして認識される。
また、通常の測定時における計測結果としては、図13のように、干渉波Zと受信波Q(障害物スペクトル)とが混在して検出される。
このときの通常計測結果(図13参照)において、図12内の干渉波Zは、障害物スペクトルではないので、図14のように、干渉波Z(干渉スペクトル)を除去して(ステップS7)、目標物体6(障害物)に対する測距処理、測速度処理および測角処理を実行する。
【0078】
このように、FFT処理による計測結果から干渉波Zを除いて測距処理、測速度処理および測角処理を実行することにより、干渉波Zによる誤検出が回避されるので、最大検出距離などの検出性能を劣化させることはない。
【0079】
実施の形態6.
なお、上記実施の形態1〜5では、干渉波が観測された場合に、他の車載システム制御機器(車間距離制御部など)に対する対策について特に言及しなかったが、干渉波検出時に干渉フェール信号を出力してもよい。
この場合、信号処理回路12(図1参照)は、干渉波検出時に、車間距離制御部など(図示せず)の車両システム側に干渉フェール信号を出力する。
【0080】
これにより、システム側においては、干渉波検出時における処置を各アプリケーションの目的に応じて判断して、制御の一定化や制御禁止などを選択して実行することができ、制御信頼性を大きく損なうことはない。
また、種々のアプリケーションに対して、同一のレーダ装置を汎用的に使用することができるので、レーダ装置を安価に実現することができる。
【0081】
実施の形態7.
なお、上記実施の形態1〜6では、もっぱら信号処理回路内の機能のみを用いて干渉対策手段を構成したが、送信電磁波の送信方向および受信電磁波の受信方向を変更するビーム走査手段(図1内のアンテナスキャン用モータ13)を、干渉対策手段に関連して制御してもよい。
この場合、干渉対策手段は、アンテナスキャン用モータ13によるビーム走査幅を変更する走査幅変更手段を含み、干渉波が検出された場合に、干渉波の受信方向を除く走査幅となるようにビーム走査幅を変更する。
以下、図1とともに、図15を参照しながら、アンテナスキャン用モータ13を干渉対策に用いたこの発明の実施の形態7について説明する。
【0082】
図15はこの発明の実施の形態7による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、横軸は送受共用アンテナの受信方向(ビーム走査方向)の横位置、縦軸はビーム走査方向の縦位置である。
図15においては、変更前(初期)の受信ビームD1の走査幅W1および変更後のビーム走査幅W2と、干渉波の受信方向Dzとを関連付けて図式的に示している。
【0083】
図15において、初期の受信方向D1によるビーム走査幅W1は、干渉波の受信方向Dzを含んでいるが、変更後の受信方向D2によるビーム走査幅W2は、干渉波の受信方向Dzを含んでいない。
すなわち、初期のビーム走査方向D1において、ある方向Dzから干渉波が検出されたときには、アンテナスキャン用モータ13が調整されて、初期のビーム走査幅W1から、干渉波の受信方向Dzを含まないビーム走査幅W2に変更される。
【0084】
このように、干渉波の受信方向Dzに対して無効となるビーム走査幅W2に変更することより、干渉波が検出された際にも、直ちに干渉波の影響を排除することができるので、正しく測距処理、測速度処理および測角処理を実行することができる。
また、アンテナスキャン用モータ13を調整することにより、ビーム走査方向毎に干渉対策を実行することができる。
また、この場合も、特別なH/Wを付加することなく、レーダ装置内の信号処理回路の干渉対策機能のみで実現することができるので、高性能で且つ安価な車載用レーダを実現することができる。
【0085】
実施の形態8.
なお、上記実施の形態7では、干渉対策手段に応答して狭いビーム走査幅W2に変更したが、干渉波の受信方向Dzを除く方向にビーム走査方向を変更してもよい。
以下、図16を参照しながら、走査方向変更手段を用いたこの発明の実施の形態8について説明する。
【0086】
図16はこの発明の実施の形態8による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、前述(図15参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
図16において、干渉対策手段内の走査方向変更手段は、ビーム走査方向D1の範囲内で、ある方向Dzから干渉波が受信されたときに、ビーム走査幅を変更することなく、干渉波受信方向Dzを含まないビーム走査方向D3に変更する。
【0087】
このように、干渉波の検出時に、干渉波の受信方向Dzを除いたビーム走査方向W3に変更することにより、干渉波の影響が排除されるので、前述と同様に、特別なH/Wを付加することなく、正しく測距処理、測速度処理および測角処理を実行することができる。
【0088】
実施の形態9.
なお、上記実施の形態7、8では、干渉対策手段に応答して、ビーム走査幅またはビーム走査方向を変更したが、ビーム走査周期を変更してもよい。
この場合、干渉対策手段は、アンテナスキャン用モータ13によるビーム走査周期を変更する走査周期変更手段を含み、干渉波の検出時にビーム走査周期を変更するようになっている。
【0089】
以下、図17を参照しながら、走査周期変更手段を用いたこの発明の実施の形態9について説明する。
図17はこの発明の実施の形態9による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、横軸は時間t、縦軸は角度(受信方向)θを示している。
【0090】
図17において、各黒丸点および○内の数字「1〜16」は、距離ゲート(計測サンプル点)の角度番号を示している。
いま、距離ゲート「7」に同期したタイミングで且つ同一角度の方向θzから干渉波が検出されたとすると(図17内の上段参照)、信号処理回路内の走査周期変更手段は、直ちにビーム走査周期を変更(たとえば、図17内の下段に示すように、延長)する。
【0091】
これにより、干渉波側の外部レーダ装置の走査タイミングと、自車両に搭載されたレーダ装置の走査タイミングとがずれるので、干渉波の影響を排除することができる。なお、ここでは、走査周期を延長方向に変更したが、走査周期を短縮する方向に変更してもよい。
このように、干渉対策手段として、ビーム走査手段によるビーム走査周期を変更する走査周期変更手段を設け、自車両のビーム走査方向と同期した干渉波が検出された場合に、直ちにビーム走査周期を変更することにより、前述と同様に、干渉波の影響を排除して、正しく測距処理、測速度処理および測角処理を実行するとともに、特別なH/Wを付加することなく高性能で且つ安価な車載用レーダ装置を実現することができる。
【0092】
実施の形態10.
なお、上記実施の形態9では、干渉対策手段として、ビーム走査周期を変更したが、ビーム走査タイミングを変更してもよい。
この場合、干渉対策手段は、アンテナスキャン用モータ13によるビーム走査タイミングを変更する走査タイミング変更手段を含み、干渉信号が検出された場合に、ビーム走査タイミングを変更するようになっている。
【0093】
以下、図18を参照しながら、走査タイミング変更手段を用いたこの発明の実施の形態10について説明する。
図18はこの発明の実施の形態10による干渉対策処理動作(図6内のステップS7に相当)を示す説明図であり、前述(図10参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図18において、距離ゲート「7」に同期したタイミングで且つ同一角度の方向θzから干渉波が検出されたとすると、信号処理回路内の走査タイミング変更手段は、直ちにビーム走査タイミングを変更する(たとえば、図18内の下段に示すように、位相を進める)。
【0094】
これにより、干渉波側の外部レーダ装置の走査タイミングと、自車両に搭載されたレーダ装置の走査タイミングとがずれるので、干渉波の影響を排除することができる。なお、ここでは、走査タイミング(位相)を進角させたが、走査タイミングを遅角させてもよい。
このように、干渉波検出時に、ビーム走査タイミングを変更して干渉波の影響を排除することにより、前述と同様に、正しく測距処理、測速度処理および測角処理を実行するとともに、特別なH/Wを付加することなく高性能で且つ安価な車載用レーダ装置を実現することができる。
【0095】
実施の形態11.
なお、上記実施の形態7〜10では、特に言及しなかったが、干渉対策手段に応答して、信号処理回路による計測結果の使用を禁止する計測結果禁止手段を設け、干渉波検出時には、干渉波が検出された受信方向に関する信号処理回路の計測結果を使用させないようにしてもよい。
このように、干渉波が検出された方向のみのデータを使用しないようにすることにより、目標物体6の誤検出を確実に防止することができる。
【0096】
また、この場合、計測結果禁止手段は、干渉波検出時に、干渉波が検出された受信方向に関する前回の計測結果を、今回の計測結果として置き換えて、信号処理手段の処理を実行させてもよい。
このように、干渉波検出時にも最新の情報を出力することにより、たとえば、自車両の他の車載機器(車間距離制御など)を中断させることがなく、システム的な影響を最小限に抑制することができる。
また、このとき、干渉波の影響を受けた走査方向のみのデータが前回値に置き換わるので、計測精度などが特に悪化することはない。
したがって、干渉波検出時の処理結果が得られなくても、測定処理に基づく制御を継続することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、自車両に搭載されて、自車両と車外の目標物体との間の相対距離および相対速度を測定するための車載用レーダ装置であって、目標物体に向けてパルス波からなる送信電磁波を送信する送信手段と、目標物体で反射された受信電磁波を受信する受信手段と、送信電磁波および受信電磁波に基づいて、自車両と目標物体との間の相対距離および相対速度を測定する信号処理手段と、外部機器からの干渉信号を検出する干渉検出手段と、干渉信号が検出された場合に、干渉信号による受信手段の性能劣化を最小にするための干渉対策手段と、送信電磁波の送信方向および受信電磁波の受信方向を変更するビーム走査手段とを備え、干渉検出手段は、送信方向および受信方向があらかじめ決められた方向の場合に干渉検出を実行し、干渉信号が受信されたときに、目標物体検出性能に影響しない程度に対策を施すようにしたので、高性能で安価な車載用レーダ装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による車載用レーダ装置を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による相対距離および相対速度の算出処理動作を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による相対距離および相対速度の算出処理動作を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による信号処理回路で算出される受信波の一例を示す波形図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による相対距離および相対速度の他の算出処理動作を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による干渉波検出時の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態1による干渉波検出時の送信周波数変更処理動作を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による車載用レーダ装置を示すブロック構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による干渉波検出時の変調方式変更処理動作を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態3による干渉波検出時の受信帯域変更処理動作を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態4による干渉波検出時の検出しきい値変更処理動作を示す説明図である。
【図12】 この発明に関連した参考例による送信波の非送信時に検出される干渉波を示す波形図である。
【図13】 この発明に関連した参考例による送信波の送信時に検出される受信波を示す波形図である。
【図14】 この発明に関連した参考例による干渉波を除いた目標物体のみの受信波を示す波形図である。
【図15】 この発明の実施の形態7による干渉波検出時のビーム走査幅変更処理動作を示す説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態8による干渉波検出時のビーム走査方向変更処理動作を示す説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態9による干渉波検出時のビーム走査周期変更処理動作を示す説明図である。
【図18】 この発明の実施の形態10による干渉波検出時のビーム走査タイミング変更処理動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 発振器、5 送受共用アンテナ、6 目標物体、9A フィルタ、10 AGCアンプ、11 AD変換器、12,12A 信号処理回路、13 アンテナスキャン用モータ、14 ハンドル角センサ、15、17 サーキュレータ、16 ダイオードスイッチ、D1、D2、D3 受信方向(ビーム走査方向)、Dz 干渉波の受信方向、fb ビート周波数、Q 受信波、R 相対距離、V 相対速度、W1、W2 ビーム走査幅、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5 送信波、Z、Zt 干渉波。
Claims (15)
- 自車両に搭載されて、前記自車両と車外の目標物体との間の相対距離および相対速度を測定するための車載用レーダ装置であって、
前記目標物体に向けてパルス波からなる送信電磁波を送信する送信手段と、
前記目標物体で反射された受信電磁波を受信する受信手段と、
前記送信電磁波および前記受信電磁波に基づいて、前記自車両と前記目標物体との間の相対距離および相対速度を測定する信号処理手段と、
外部機器からの干渉信号を検出する干渉検出手段と、
前記干渉信号が検出された場合に、前記干渉信号による前記受信手段の性能劣化を最小にするための干渉対策手段と、
前記送信電磁波の送信方向および前記受信電磁波の受信方向を変更するビーム走査手段とを備え、
前記干渉検出手段は、前記送信方向および前記受信方向があらかじめ決められた方向の場合に干渉検出を実行することを特徴とする車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記送信電磁波の変調方式を変更する変調方式変更手段を含み、
前記変調方式変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記変調方式を変更することを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダ装置。 - 前記送信手段は、サーキュレータおよびダイオードスイッチからなるRFスイッチを含み、前記RFスイッチにより設定された変調方式で前記送信電磁波を生成することを特徴とする請求項2に記載の車載用レーダ装置。
- 前記干渉対策手段は、前記受信電磁波の受信帯域を変更する受信帯域変更手段を含み、
前記受信帯域変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記受信帯域を通常時よりも狭い値に設定することを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記受信電磁波の検出しきい値を変更する検出しきい値変更手段を含み、
前記検出しきい値変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記検出しきい値を通常時よりも高い値に変更することを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダ装置。 - 前記検出しきい値変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記干渉信号が検出されることのない所定値に前記検出しきい値を設定することを特徴とする請求項5に記載の車載用レーダ装置。
- 前記干渉対策手段は、前回の信号処理結果と同一の信号処理結果を、今回の信号処理結果として前記信号処理手段から出力させる信号処理変更手段を含み、
前記信号処理変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記前回の信号処理結果を前記今回の信号処理結果として前記信号処理手段から出力させることを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記信号処理手段により取得される計測スペクトルから、前記干渉信号に起因した干渉スペクトルを除去する干渉スペクトル除去手段と、
前記干渉信号が検出された場合に干渉フェール信号を出力するフェール信号生成手段とを含み、
前記干渉スペクトル除去手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記計測スペクトルから前記干渉スペクトルを除去するとともに、前記自車両に搭載された車両側機器に前記干渉フェール信号を入力することを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダ装置。 - 前記ビーム走査手段は、前記干渉対策手段と関連して制御されることを特徴とする請求項1に記載の車載用レーダ装置。
- 前記干渉対策手段は、前記ビーム走査手段によるビーム走査幅を変更する走査幅変更手段を含み、
前記走査幅変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記干渉信号が検出された受信方向を除く走査幅となるように前記ビーム走査幅を変更することを特徴とする請求項9に記載の車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記ビーム走査手段によるビーム走査方向を変更する走査方向変更手段を含み、
前記走査方向変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記干渉信号が検出された受信方向を除く走査方向となるように前記ビーム走査方向を変更することを特徴とする請求項9に記載の車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記ビーム走査手段によるビーム走査周期を変更する走査周期変更手段を含み、
前記走査周期変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記ビーム走査周期を変更することを特徴とする請求項9に記載の車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記ビーム走査手段によるビーム走査タイミングを変更する走査タイミング変更手段を含み、
前記走査タイミング変更手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記ビーム走査タイミングを変更することを特徴とする請求項9に記載の車載用レーダ装置。 - 前記干渉対策手段は、前記信号処理手段による計測結果の使用を禁止する計測結果禁止手段を含み、
前記計測結果禁止手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記干渉信号が検出された受信方向に関する前記信号処理手段の計測結果を使用させないことを特徴とする請求項9から請求項13までのいずれか1項に記載の車載用レーダ装置。 - 前記計測結果禁止手段は、前記干渉信号が検出された場合に、前記干渉信号が検出された受信方向に関する前回の計測結果を、今回の計測結果として置き換えて、前記信号処理手段の処理を実行させることを特徴とする請求項14に記載の車載用レーダ装置。
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