JP2013238477A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】対象物の検出を継続しながら、外来電波を検出するとその干渉を回避することが可能なレーダ装置を提供する。
【解決手段】制御部131から送信部110に送信パルスを出力するパルス繰り返し周期の各期間に、対象物の検出を行う通常観測期間と、通常観測期間が経過した後の外来電波を検出するための干渉検出期間とが設けられている。演算処理部132は、FFT部133を用いて受信信号をFFT処理し、通常観測期間の受信レベルがしきい値Th1より大きく、かつ、干渉検出期間の受信レベルがしきい値Th2より大きいドップラー周波数の受信信号を外来電波と判定する。
【選択図】図1
【解決手段】制御部131から送信部110に送信パルスを出力するパルス繰り返し周期の各期間に、対象物の検出を行う通常観測期間と、通常観測期間が経過した後の外来電波を検出するための干渉検出期間とが設けられている。演算処理部132は、FFT部133を用いて受信信号をFFT処理し、通常観測期間の受信レベルがしきい値Th1より大きく、かつ、干渉検出期間の受信レベルがしきい値Th2より大きいドップラー周波数の受信信号を外来電波と判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電波を放射して対象物を検出するレーダ装置に関し、特に他の地点から放射された外来の電波との干渉を回避して対象物の検出が行えるレーダ装置に関するものである。
車両に搭載されるレーダ装置は、パルス状の超広帯域な送信波を放射し、これが対向車等の対象物で反射された反射波を受信して処理することで、対象物までの距離等の位置情報を検出する、このようなレーダ装置では、自車のレーダ装置から放射して対象物で反射された反射波と、他の地点から放射された外来の電波との干渉を回避する必要がある。すなわち、受信した電波が、自車のレーダ装置からの反射波であるか、あるいは外来電波であるかを判定し、対象物の位置情報の検出には自車からの反射波のみを用いるようにする必要がある。とくに、外来電波が自車のレーダ装置と同様のレーダ装置から放射された同じ周波数帯のパルス波のときは、これを自車からの反射波と区別するのは容易ではない。
このような反射波と外来電波とを区別できるようにする技術として、例えば特許文献1、2に開示されているものが知られている。特許文献1に記載のレーダ装置では、外来電波等の不要信号を計測するときは、送信部を停止させて送信波を放射させないようにし、受信部だけを動作させて受信信号の処理を行わせている。そして、受信信号の処理で得られた信号を不要波として記憶部に記憶しておき、通常の対象物の検出のときは、送信波を放射したときの受信信号から不要波を差し引くことで、不要信号の影響を低減している。
また特許文献2では、他車に搭載されたレーダ装置に関する情報(レーダ装置情報)と走行情報とを受信する通信装置を備えたレーダ装置が開示されている。通信装置は、受信したレーダ装置情報等に基づいて自車と他車とが近接していることを検知した場合等、一定の送信電波停止条件を満たすときに、レーダ装置から送信電波の送信を停止させる。また、通信装置は、送信電波を停止後、自車と他車とが近接しなくなったことを検知した場合等、一定の送信電波再開条件を満たすときに送信電波の送信を再開させる。
しかしながら、特許文献1に記載のレーダ装置では、外来の電波を計測するときは、送信波を放射させないようにしていることから、その間は対象物の検出を行うことができない、といった問題がある。また、特許文献2に記載のレーダ装置では、通信装置で他車からレーダ装置情報を受信しないと他車のレーダ装置との干渉を判定することはできず、また他車との干渉を判定する間は送信電波を停止させるため、その間は対象物を検出することができない、といった問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、対象物の検出を継続しながら、外来電波を検出するとその干渉を回避することが可能なレーダ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のレーダ装置の第1の態様は、所定のパルス幅の送信パルスを入力すると前記パルス幅の送信パルス信号を生成する送信部と、前記送信部から前記送信パルス信号を入力して空間に放射する送信アンテナと、電波を受信する受信アンテナと、所定の受信パルスを入力すると前記受信アンテナで受信された受信波を処理して受信信号を出力する受信部と、前記受信部から前記受信信号を入力して対象物の位置情報を検出する演算処理部と、所定のパルス繰り返し周期で前記送信部に前記送信パルスを出力するとともに前記送信パルスの出力タイミングから所定時間だけ遅らせて前記受信部に前記受信パルスを出力する制御部と、を備えたレーダ装置であって、前記パルス繰り返し周期のそれぞれの期間に、前記対象物を検出するための通常観測期間と、前記通常観測期間後に外来の電波を検出するための干渉検出期間とが設けられ、前記演算処理部は、前記通常観測期間における前記受信信号及び前記干渉検出期間における前記受信信号をFFT処理し、前記通常観測期間におけるj番目のドップラー周波数の受信レベルをM1(j)、前記干渉検出期間におけるj番目のドップラー周波数の受信レベルをM2(j)、前記通常観測期間及び前記干渉検出期間のそれぞれの前記受信信号に対するしきい値をそれぞれTh1、Th2とするとき、M1(j)>Th1、かつ、M2(j)>Th2を満たすj番目のドップラー周波数の受信信号を外来電波と判定し、M1(k)>Th1、かつ、M2(k)≦Th2を満たすk番目のドップラー周波数の受信信号を前記対象物からの反射波と判定することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の他の態様は、前記受信部は、前記制御部から前記受信パルスを入力して該受信パルスのパルス幅の間だけゲートを開放して前記受信波を通過させる受信相関器と、前記受信相関器からの出力信号を入力して増幅する受信アンプと、前記受信アンプからの出力信号を入力して所定の周波数帯域に制限するLPF(Low Pass Filter)と、前記LPFからの出力信号を入力して所定のサンプリング周期でサンプリングしてディジタル信号の前記受信信号を出力するA/D変換部と、を備え、前記制御部は、前記通常観測期間のときは前記受信パルスのパルス幅を前記送信パルスのパルス幅と等しくして前記受信相関器に出力し、前記干渉検出期間のときは前記受信パルスのパルス幅を前記干渉検出期間の時間長さと等しくして前記受信相関器に出力することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の他の態様は、前記LPFのカットオフ周波数は、前記通常観測期間のときは前記サンプリング周期に相当する周波数以上に設定され、前記干渉検出期間のときは前記サンプリング周期に相当する周波数以下に設定されることを特徴とする。
本発明のレーダ装置の他の態様は、前記演算処理部は、前記外来電波と判定された前記受信波が前記パルス繰り返し周期で放射されるパルス信号であり、かつ前記制御部から前記送信パルスが出力されるタイミングと前記外来電波の受信タイミングとの時間間隔が前記通常観測期間以下であると判定すると、前記時間間隔が前記通常観測期間より長くなるように前記送信パルスの出力タイミングを遅らせる遅延時間を決定して前記制御部に出力し、前記制御部は、前記遅延時間を入力すると、前記パルス繰り返し周期を前記遅延時間だけ遅らせて前記送信パルスを前記送信部に出力することを特徴とする。
本発明のレーダ装置の他の態様は、前記制御部は、前記送信パルスの出力タイミングを遅らせた直後に、前記送信パルスのパルス幅を一時的に変更して前記送信部に出力し、前記演算処理部は、前記外来電波と判定された前記パルス繰り返し周期で放射される前記パルス信号のパルス幅が一時的に変更された判定したときは、前記制御部に前記遅延時間を出力しないことを特徴とする。
本発明によれば、対象物の検出を継続しながら、外来電波を検出するとその干渉を回避することが可能なレーダ装置を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態におけるレーダ装置について、図面を参照して詳細に説明する。同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置を、図1を用いて以下に説明する。図1は、本実施形態のレーダ装置100の構成を示すブロック図である。本実施形態のレーダ装置100は、超広帯域なパルス信号を生成する送信部110と、送信部110からパルス信号を入力して空間に放射する送信アンテナ101と、電波を受信する受信アンテナ102と、受信アンテナ102で受信された受信波を入力して処理する受信部120と、受信部120で処理された信号から対象物の位置情報を検出するとともに、送信部110及び受信部120を制御する制御・演算部130と、を備えている。
本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置を、図1を用いて以下に説明する。図1は、本実施形態のレーダ装置100の構成を示すブロック図である。本実施形態のレーダ装置100は、超広帯域なパルス信号を生成する送信部110と、送信部110からパルス信号を入力して空間に放射する送信アンテナ101と、電波を受信する受信アンテナ102と、受信アンテナ102で受信された受信波を入力して処理する受信部120と、受信部120で処理された信号から対象物の位置情報を検出するとともに、送信部110及び受信部120を制御する制御・演算部130と、を備えている。
送信部110は、所定のパルス繰り返し周期(Tpとする)でパルス信号を生成するための制御信号として制御・演算部130から送信パルス10を入力すると、所定の高周波帯で超広帯域なパルス信号を生成し、これを送信アンテナ101に出力する。また、受信部120は、受信相関器121、受信アンプ122、LPF(Low Pass Filter)123、及びA/D変換部124を備えている。さらに、制御・演算部130は、制御部131、演算処理部132、FFT部133、及び記憶部134を備えている。
受信部120において、受信相関器121は、所定のタイミングで制御部131から受信パルス11を入力すると、受信パルス11のパルス幅の間だけゲートを開放して受信信号を出力する。これにより、受信パルス11の入力タイミング(距離に相当)と受信信号との相関をとることができる。受信パルス11は、送信パルス10と等しいパルス幅を有している。受信相関器121から出力された受信信号は、受信アンプ122で増幅され、LPF123で所望の周波数帯域に制限されたのちA/D変換部124に入力される。A/D変換部124では、受信信号をサンプリングしてディジタル信号に変換する。受信相関器121による受信パルス11の入力、及びA/D変換部124での受信信号のサンプリングは、所定のサンプリング周期(Tsとする)で行われる。
制御・演算部130において、制御部131は、送信部110でパルス信号を生成するために、パルス繰り返し周期Tpで送信部110に送信パルス10を出力する。また、制御部131は、受信相関器121で受信波との相関をとるために、サンプリング周期Tsで受信相関器121に受信パルス11を出力する。演算処理部132は、受信部120から入力した信号をもとに、FFT部133を用いて対象物までの距離、相対速度等の位置情報を検出する処理を行う。対象物の検出に用いられるしきい値等は、記憶部134から読み出して用いる。
対象物の位置情報の検出は、制御部131からの送信パルス10により送信アンテナ101からパルス信号が放射されてから、検出範囲の最大距離に相当する時間が経過するまでの期間に、受信アンテナ102で受信された受信波を処理して行われる。この位置情報の検出が行われる期間を、以下では通常観測期間T1とする。パルス繰り返し周期Tpのそれぞれの期間において、通常観測期間T1が経過した後に受信する反射波は、検出範囲よりさらに遠方で反射された電波を受信することになり、その強度(振幅)は大きく減衰している。従って、外来の電波がレーダ装置100で受信されるときは、反射波が外来電波に比べて十分に減衰する通常観測期間T1の経過後において、外来電波を容易に検出することが可能となる。
本実施形態では、パルス繰り返し周期Tpの各期間において、通常観測期間が経過した後の反射波が十分に減衰した期間に干渉検出期間T2を設けている。パルス繰り返し周期Tpの各期間に設けられる通常観測期間T1及び干渉検出期間T2の一例を図2に示す。図2では、上段から順に、送信パルス10、受信パルス11、12、及びA/D変換部124でサンプリングを行うためのサンプリングクロック13を示している。同図において、送信パルス10と次の送信パルス10との間のパルス繰り返し周期Tpの期間に、通常観測期間T1及び干渉検出期間T2が設けられている。また、干渉検出期間T2が終了してから次の送信パルス10が出力されるまでの間に、符号間干渉除去期間T3が設けられている。
ここでは、パルス繰り返し周期Tpを、一例として1μsとする。この期間内において、対象物の検出を行う通常観測期間T1を、送信パルス10が出力された時点を基準(0ns)として、0〜240nsの期間とする。このとき、対象物の検出範囲は、約36mとなる。また、通常観測期間T1終了後の干渉検出期間T2を、240〜984nsとする。さらに、次のパルス信号10が出力されるまでの984〜1000nsの期間を、符号間干渉除去期間T3とする。図2に例示するように、パルス繰り返し周期Tpの期間内において、干渉検出期間T2として、通常観測期間T1終了後の比較的長い期間を設けることができる。なお、図2では、通常観測期間T1の終了直後から干渉検出期間T2を開始しているが、通常観測期間T1と干渉検出期間T2との間に空き時間を設けてもよい。
通常観測期間T1における対象物の位置情報の検出では、距離分解能が送受信パルスのパルス幅(Wpとする)で決定される。光速をCとするとき、距離分解能は次式で与えられる。
距離分解能=C×パルス幅Wp÷2
一例として、パルス幅Wpを1nsとすると、距離分解能は15cmとなる。
距離分解能=C×パルス幅Wp÷2
一例として、パルス幅Wpを1nsとすると、距離分解能は15cmとなる。
受信相関器121における処理として、例えばパルス幅1ns程度の受信信号を搬送波でベースバンドのパルス信号にダウンコンバートし、これを受信信号として出力する場合には、距離分解能を保つために信号波形を維持したまま受信信号を演算処理部132まで伝送する必要がある。そのためには、受信信号の伝送経路を構成する受信アンプ122からA/D変換部124までの各回路が、電気的に1GHz程度の周波数特性を有している必要がある。ところが、受信アンプ122等の各回路は、一般的には100〜200MHz程度の周波数帯域に対応している。そのため、受信相関器121から出力される受信信号の波形が、受信アンプ122等で10〜20倍程度の時間幅に拡げられてしまい、距離分解能が劣化する。また、A/D変換部124におけるサンプリング周期も1GHzより低く、例えば62.5GHz(16ns)程度である。
上記のように、受信信号を演算処理部132まで伝送する経路の回路が要求される周波数特性を有していないと、受信信号の波形が演算処理部132に伝送されるまでに劣化してしまう。その結果、演算処理部132では信号波形から高い距離分解能で対象物の位置情報を得ることができなくなる。パルス幅1ns程度の受信信号を100〜200MHz程度の周波数帯域に対応した受信アンプ122等を用いて伝送した場合には、距離分解能が10〜20倍の150〜300cm程度に低下してしまう。
このような距離分解能の劣化を防ぐために、本実施形態の受信相関器121は、受信アンテナ102で受信した受信波を、受信パルス11を入力しているパルス幅1ns(周波数1GHz)の間だけゲートを開放することで切り出す構成としている。受信相関器121で切り出された受信信号は、後段の受信アンプ122等で波形が劣化することがあっても、しきい値を好適に設定することで、受信信号の強度だけで対象物の有無を判定することができる。そして、対象物が検出されると、受信パルスの入力タイミングをもとに対象物までの距離を検出することができる。このようにして得られた距離の分解能は、受信相関器121で受信波を切り出すのに用いた受信パルス11のパルス幅で決定される。
このように、本実施形態のレーダ装置100では、距離分解能が、受信相関器121で受信波を切り出すのに用いる受信パルス11のパルス幅だけで決まることから、例えば受信相関器121の周波数特性が、図3に例示するように、1GHzの高周波で十分な特性を有していない場合でも、所定の距離分解能を得ることができる。したがって、送信パルス10及び受信パルス11のパルス幅を1nsとしたときには、15cmの距離分解能で対象物を検出することができる。
本実施形態のレーダ装置100では、上記説明の対象物の位置情報を検出する通常観測期間T1が終了すると、次の干渉検出期間T2に、当該のレーダ装置100以外から放射されて受信アンテナ102で受信される外来電波の検出を行う。外来電波の検出では、距離を検知する必要はなく外来電波の有無を判定できればよい。そこで、干渉検出期間T2では、受信相関器121のゲートを開放したままにしておく。
通常観測期間T1においては、受信パルス11のパルス幅(1ns)の期間だけ受信相関器121のゲートを開放するが、干渉検出期間T2では全期間にわたって受信相関器121のゲートを開放する。これは、受信パルス11のパルス幅を、干渉検出期間T2には全期間T2に拡大することに相当する。図2に示す受信パルス11は、通常観測期間T1におけるパルス幅1nsのパルスであり、受信パルス12は、干渉検出期間T2におけるパルス幅T2のパルスである。なお、干渉検出期間T2におけるA/D変換部124のサンプリングクロック13は、通常観測期間T1におけるサンプリング周期Tsと同じ周期としてよい。
通常観測期間T1と干渉検出期間T2のそれぞれにおいて、受信相関器121から出力される受信信号の一例を図4に示す。同図(a)は、通常観測期間T1に受信相関器121から出力される受信信号の一例を示し、同図(b)は、干渉検出期間T2に出力される受信信号の一例を示している。ここで、点線は受信相関器121に入力される受信パルス11、12を示し、実線は受信相関器121から出力される受信信号のエネルギー分布を示している。なお、ここでは受信相関器121が、図3に例示するような周波数特性を有するものとしている。
図2に示すように、干渉検出期間T2においては受信相関器121のゲートが常時開放されていることから、その間受信信号がA/D変換部124に伝送される。そして、A/D変換部124において、通常観測期間T1のときと同じサンプリング周期Tsで複数回のサンプリングが行われる。すなわち、干渉検出期間T2では、A/D変換部124におけるサンプリング回数を大幅に増やすことができる。その結果、受信相関器121が高周波側で十分な周波数特性を有していない場合でも、図4(b)に示すように、受信信号の信号レベルを高めることができ、外来電波を高精度で検出することが可能となる。
また、干渉検出期間T2におけるサンプリング回数が増えると、FFT部133によるFFT処理のポイント数(周波数ポイント数)を増やすことができ、より細かい周波数間隔で外来電波の検出を行うことができ、外来電波のより詳細な情報を得ることが可能となる。
干渉検出期間T2終了後の符号間干渉除去期間T3は、つぎに出力される送信パルス10との干渉を防止するために設けられている。干渉検出期間T2は受信相関器121のゲートが常時開放されていることから、干渉検出期間T2の終了と同時に次の送信パルス10が出力されると、この送信パルス10と干渉して符号間干渉が生じるおそれがある。 そこで、この符号間干渉を無くすために符号間干渉除去期間T3を設けており、この期間T3は受信相関器121のゲートを閉じておく。これにより、次の送信パルス10が出力されるより前に受信相関器121のゲートを閉じられ、次の送信パルス10との符号間干渉を防止することができる。図2に示す一例では、符号間干渉除去期間T3を16nsとしたが、これに限定されず、干渉除去に好適な時間を設定することができる。
受信相関器121から出力される受信信号を入力して増幅する受信アンプ122について、その通過特性の一例を図5に示す。図5では、横軸を周波数、縦軸を信号強度(電圧)としており、受信アンプ122の通過特性を符号20で示している(図5(a))。また、図5(a)に、1GHzの受信信号(符号21で示す)と、それより低周波側(たとえば100MHz以下)の受信信号(符号22で示す)について、受信アンプ122に入力する時点のそれぞれの信号強度を示す。さらに、図5(b)に、受信アンプ122から出力される受信信号21、22の信号強度を示す。同図では、1GHzの受信信号21に対しては、受信アンプ122の増幅率が小さくなることが示されている。
受信アンプ122の通過特性は、図5(a)に例示するように、一般的には100〜200MHz程度で高い利得が得られ、1GHzの高周波側では十分な利得が得られない。そのため、パルス幅1ns(1GHz)の受信パルス11で切り出される受信信号21は、受信アンプ122で十分に増幅されず、その出力レベルが低い。これに対し、干渉検出期間T2に受信相関器121から出力される受信信号22は、1GHzより低い帯域で高い出力レベルが得られており、受信アンプ122で十分に増幅されてさらに高い出力レベルが得られる。これにより、干渉検出期間T2に外来電波を受信すると、これを高精度に検出することが可能となる。
受信信号には、外来電波以外にレーダ装置100内で発生するノイズも含まれている。そのため、通常観測期間T1において対象物の位置情報を検出するには、ノイズを除去して対象物からの反射波を検出する必要がある。そこで、演算処理部132では、対象物を検出するためのしきい値(Th1とする)を好適に設定し、このしきい値Th1より高い受信信号を検出すると対象物からの反射波と判定し、受信信号がしきい値Th1より低いときはノイズと判定してこれを除去する。
同様に、干渉検出期間T2に外来電波を検出するには、ノイズと区別して外来電波を検出する必要がある。そこで、演算処理部132では、外来電波を検出するためのしきい値(Th2とする)を好適に設定し、このしきい値Th2より高い受信信号を検出すると外来電波と判定する。外来電波を検出するためのしきい値Th2は、対象物の位置情報を検出するためのしきい値Th1と異なる値に設定することができる。
干渉検出期間T2には受信相関器121が常時開放されていることから、A/D変換部124におけるサンプリング回数が大幅に増えるとともに、受信アンプ122でも受信信号が高い利得で増幅される。これより、干渉検出期間T2に受信された外来電波から得られる受信信号は、高い出力を有している。その結果、外来電波を検出するためのしきい値Th2を高く設定することが可能となり、ノイズと区別して外来電波を高精度に検出することが可能となる。
演算処理部132において、FFT部133を用いて受信信号をFFT処理した結果の一例を図6に示す。ここで、横軸はドップラー周波数を示し、縦軸は受信信号の強度(受信レベル)を示している。図6(a)は、通常観測期間T1における受信信号をFFT処理した一例を示し、図6(b)は、干渉検出期間T2における受信信号をFFT処理した一例を示している。図6では、対象物からの反射波の受信レベルを符号31で示し、外来信号の受信レベルを符号32で示している。
受信レベルは、通常観測期間T1または干渉検出期間T2のそれぞれにおいて、A/D変換部124でサンプリングされた結果から算出することができる。一例として、受信相関器121においてI成分とQ成分の受信信号が切り出され、A/D変換部124におけるm回目のサンプリングでI成分ImとQ成分Qmが得られるとき、受信レベルMを次式で算出することができる。
ここで、Σはmの総和を示す。受信レベルMは、ドップラー周波数ごとに算出されることから、以下ではj番目のドップラー周波数での受信レベルMをM(j)と表記するものとする。
ここで、Σはmの総和を示す。受信レベルMは、ドップラー周波数ごとに算出されることから、以下ではj番目のドップラー周波数での受信レベルMをM(j)と表記するものとする。
通常観測期間T1における受信レベルM(j)をM1(j)とし、干渉検出期間T2における受信レベルM(j)をM2(j)とする。通常観測期間T1では、M1(j)>Th1を満たすとき、j番目のドップラー周波数において対象物を検出したと判定することができる。しかしながら、通常観測期間T1では、対象物からの反射波とともに外来電波も強く受信するおそれがある。図6(a)では、5番目のドップラー周波数(反射波)の受信レベル31と3番目のドップラー周波数の受信レベル32(外来信号)がしきい値Th1より高いとしている。このとき、反射波と外来信号とを区別することができない。
これに対し干渉検出期間T2では、図6(b)に示すように、外来電波である3番目のドップラー周波数の受信レベル32が高くなるのに対し、対象物からの反射波が大幅に減衰して5番目のドップラー周波数の受信レベル31が低くなる。その結果、しきい値Th2を好適に設定することにより、外来電波の受信レベル32のみがM2(3)>Th2を満たすようにすることができる。これにより、M1(j)>Th1、かつ、M2(j)>Th2を満たすj番目のドップラー周波数の受信信号を外来電波と判定することができる。また、M1(k)>Th1、かつ、M2(k)≦Th2を満たすk番目のドップラー周波数の受信信号を対象物からの反射波と判定することができる。
図6に例示するように、対象物からの反射波と外来電波とでドップラー周波数が異なる場合には、上記の外来電波の検出方法で両者を区別することが可能となる。これに対し、対象物からの反射波と外来電波とでドップラー周波数が極めて近い場合には、図7に示すように、対象物からの反射波と外来電波とで横軸の周波数が一致するため、両者を区別することができなくなる。図7(a)は、通常観測期間T1における受信信号のFFT処理結果の一例を示し、図7(b)は、干渉検出期間T2における受信信号のFFT処理結果の一例を示している。図7(a)では、反射波のドップラー周波数と外来電波のドップラー周波数がほぼ等しいことから、反射波の受信レベルと外来電波の受信レベルとが重なっており、両者を区別することができない例を示している。
この場合、干渉検出期間T2が通常観測期間T1に比べて長くサンプリング回数が多いことから、位相によりレベルが強弱することがあっても外来電波の信号レベルが高くなる。そこで、外来電波を検出するためのしきい値を高くしておくことで、これを超えるものを外来電波と判定することができる。また、干渉検出期間T2のFFT点数(ドップラー周波数)を増やすことで、図7(b)に示すように、より高い分解能で外来電波を検出することができる。
上記説明の外来電波の検出方法では、基地局やFMCW方式のレーダのように、常時電波を発信しているものから受信した外来電波に対しては、これを確実に検出することができる。これに対し、発信されるタイミングが少ない電波を外来電波として受信する場合には、外来電波の検出が難しくなるおそれがある。例えば、送信時間(送信幅)が短いパルス信号を外来電波として受信すると、外来のパルス信号の送信時間に比べてA/D変換部124のサンプリング周期Tsが長いため、外来のパルス信号をサンプリングすることができない場合がある。
外来のパルス信号のパルス幅を1nsとし、A/D変換部124のサンプリング周期Tsを16ns(62.5MHz)としたとき、A/D変換部124で行われるサンプリングの一例を図8に示す。図8(a)は、外来のパルス信号(符号35で示す)とA/D変換部124のサンプリングクロック13との位相がほぼ一致する場合を示しており、外来のパルス信号35のパルス幅の間にサンプリングクロック13が出力されている。この場合には、A/D変換部124で外来のパルス信号35をサンプリングすることができる。
これに対し、図8(b)は、外来のパルス信号35とA/D変換部124のサンプリングクロック13との位相がずれている場合を示しており、外来のパルス信号35のパルス幅の間にサンプリングクロック13が出力されていない。その結果、A/D変換部124で外来のパルス信号35をサンプリングすることができない。とくに、外来のパルス信号35を送信するパルスレーダが本実施形態のレーダ装置100と同じ周期で動作する場合には、外来のパルス信号35とA/D変換部124のサンプリングクロック13との位相がずれたまま持続され、外来のパルス信号35を検出することができなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態のレーダ装置100では、一般的に用いられる等価時間サンプリングの手法を用いている。等価時間サンプリングの一例を図9に示す。図9では、干渉検出期間T2における等価時間サンプリングを例に、外来のパルス信号35をA/D変換部124でサンプリングするためのサンプリングクロック13の位相の変化を示している。ここでは、1回の等価時間サンプリングで周期Ts毎に出力されるクロック13の1組を、1つのフィールドと呼んでいる。等価時間サンプリングでは、パルス繰り返し周期Tp毎に各フィールドのサンプリングクロック13の位相を一定幅ずつずらしており、これによりサンプリング周期Tsより短いサンプリング周期でサンプリングしたのと同等の高い検出精度を得ることができる。
しかしながら、等価時間サンプリングの手法では、サンプリングクロック13の位相をずらしながらサンプリング周期Tsの期間全体を網羅するのに長時間を要するといった問題がある。例えば、サンプリング周期Tsが16nsでサンプリングクロック13の位相を1nsずつずらしたとき、サンプリング周期Tsの期間全体を網羅するのに16回のパルス繰り返し周期Tpが必要となる。その結果、所定の検出範囲の検出を行うのに、等価時間サンプリングの手法では位相をずらさない手法に比べて16倍の時間を要することになる。
等価時間サンプリングの手法を用いた場合、外来のパルス信号35を放射する別のパルスレーダとの相対速度が0のときには、外来のパルス信号35を検出することが可能となるが、相対速度が0以外のときに検出できなくなる場合がある。例えば、図10に示すように、等価時間サンプリングによるサンプリングクロック13の位相のずれと、相対速度による距離の変化に相当する時間のずれ(図10に示すΔT)とがほぼ等しい場合には、外来のパルス信号35に対するサンプリングクロック13の位相を実質的にずらしたことにならなくなる。その結果、外来のパルス信号35を検出することができなくなる場合がある。外来のパルス信号35を放射する別のパルスレーダが、本実施形態のレーダ装置100と同一種類のものである場合には、パルス信号の送受信タイミングが同期するため、外来のパルス信号35の検出が行えないままになるおそれがある。
そこで、本実施形態のレーダ装置100では、外来電波をより確実に検出できるようにするために、A/D変換部124の前段に設けられているLPF123のカットオフ周波数を、通常観測期間T1と干渉検出期間T2とで変更している。カットオフ周波数の変更は、制御部131からの制御により行われる。LPF123の通過特性の一例を図11に示す。図11では、サンプリングクロック13の周波数を符号40で示し、通常観測期間T1における通過特性及び干渉検出期間T2における通過特性を、それぞれ符号41、42で示している。
LPF123のカットオフ周波数は、通常観測期間T1には数百MHz程度の高周波信号を通過させるように設定されているが、干渉検出期間T2にはA/D変換部124のサンプリングクロック13の周波数40以下の値まで低下させる。これにより、パルス幅の短い外来電波35は、LPF123でサンプリングク周期Ts程度まで時間的に引き延ばされる。
LPF123のカットオフ周波数が、入力信号の波形に与える影響を、図12を用いて説明する。図12は、カットオフ周波数を変更してLPF123にパルス信号を入力したときの出力波形の一例を示している。図12(a)は、LPF123に入力される外来パルス信号35を示す。また、図12(b)は、カットオフ周波数を通常観測期間T1における設定値にしたときの出力波形を示し、図12(c)は、干渉検出期間T2においてカットオフ周波数をA/D変換部124のサンプリングクロック13の周波数40以下の値まで低下させたときの信号波形を示している。さらに、図12(d)は、A/D変換部124におけるサンプリングクロック13を示している。
通常観測期間T1におけるLPF123は、カットオフ周波数が高いことから、図12(b)に示すように、LPF123から時間幅の短い信号が出力される。その結果、図12(b)に示す時間幅の短い信号の間に、図12(d)に示すA/D変換部124のサンプリングクロック13が出力されないと、受信信号を検出することができなくなる。
これに対し、干渉検出期間T2におけるLPF123は、カットオフ周波数がA/D変換部124のサンプリングクロック13の周波数40以下の周波数まで低下されていることから、図12(c)に示すように、サンプリング周期Tsのほぼ全期間にわたってLPF123から信号が出力される。その結果、A/D変換部124のサンプリングクロック13がサンプリング周期Tsのどの時点で出力されても、受信信号を検出することができる。
カットオフ周波数を低下すると、LPF123を通過した信号の振幅は小さくなってしまう。しかし、LPF123に入力される信号は、前段の受信アンプ122で増幅されており、また干渉検出期間T2におけるサンプリング回数が大幅に増えている。その結果、1回のサンプリングで得られる信号の振幅が小さくなっても、演算処理部132でこれを積算した受信レベルは高くなり、外来電波を高い感度で検出することができる。
上記説明のように、本実施形態のレーダ装置100によれば、対象物の検出を継続しながら外来電波を高感度に検出することが可能となっている。以下では、レーダ装置100により外来電波が検出されたときの処理について説明する。レーダ装置100で外来電波が検出されると、例えば上位の処理装置(ECU等)に外来電波からの干渉があることを伝達するようにするのがよい。外来電波が、基地局やFMCW方式のレーダからの電波のように、常時発信されている電波のときは、それからの干渉により対象物の検出が高精度に行えないおそれがあることを、運転者等に通知することができる。
また、外来電波がパルス信号の場合には、送信部110における送信信号の生成のタイミングをずらすことで、外来電波との干渉を低減させることができる可能性がある。とくに、外来電波の送信元が別の車両に搭載されたレーダ装置100である場合には、送信信号の生成のタイミングを調整することで、相互の干渉を回避させることが可能となる。自車に搭載されたレーダ装置100と他車に搭載されたレーダ装置100との間で、相互の干渉を回避する方法を以下に説明する。
演算処理部132は、外来電波と判定された受信波がパルス繰り返し周期Tpで放射されるパルス信号であり、かつ制御部131から送信パルスが出力されるタイミングと外来電波の受信タイミングとの時間間隔が通常観測期間T1以下であると判定したときは、該時間間隔が通常観測期間T1より長くなるように送信パルスの出力タイミングを遅らせるための遅延時間を決定して制御部131に出力する。また、制御部131は、演算処理部132から上記の遅延時間を入力すると、入力した遅延時間だけパルス繰り返し周期Tpを遅らせて送信パルスを送信部110に出力するように変更する。
以下では、図13を用いてさらに詳細に説明する。図13は、レーダ装置100を搭載した自車と他車との間で、それぞれのレーダ装置100の通常観測期間T1の時間的な関係を示している。図13(a)は、それぞれのレーダ装置100の通常観測期間T1が重なる場合を示しており、図13(b)は、それぞれのレーダ装置100の通常観測期間T1が重ならない場合を示している。図13(a)に示すようにそれぞれの通常観測期間T1が重なる場合には、他車のレーダ装置100から放射される送信信号を受信して反射波との間で干渉するおそれがある。これに対し、図13(b)に示すようにそれぞれの通常観測期間T1が重ならない場合には、それぞれの通常観測期間T1に他車のレーダ装置100から放射された送信信号を受信することはなく、その影響を受けずに対象物の検出を行うことができる。
通常観測期間T1が重なる場合には、同じパルス繰り返し周期Tpで放射される同等の周波数帯の信号が通常観測期間T1に反射波よりも高い出力で検出されることから、これを検出することで通常観測期間T1が重なる別のレーダ装置100と干渉していることが判定できる。そこで、演算処理部132において、通常観測期間T1が重なる別のレーダ装置100と干渉していることを判定すると、通常観測期間T1が重ならないように制御部131で調整できるようにする。
通常観測期間T1が重なる2以上のレーダ装置100が、それぞれで同じ時間幅だけ通常観測期間T1をずらすと、通常観測期間T1が再び重なってしまう。そこで、2以上のレーダ装置100のいずれか1台で通常観測期間T1の調整が行われると、これを別のレーダ装置100で検知できるようにする。1台のレーダ装置100で通常観測期間T1の調整が行われたことを、別のレーダ装置100で検知できるようにする方法として、図14に例示するように、例えば送信パルス10の通常のパルス幅(1ns)を一時的に変更して放射させる。パルス幅を一時的に変更した送信パルスを、図14に符号10’で示す。
制御部131は、演算処理部132から通常観測期間T1の調整を要求されると、送信パルス10の送信を例えば通常観測期間T1の2倍程度の時間だけ遅らせる。これにより、別のレーダ装置100の通常観測期間T1との重なりを回避することができる。制御部131はさらに、送信パルス10のパルス幅を一時的に変更して送信部110に出力し、送信部110でパルス幅の異なるパル信号を生成して送信アンテナ101から放射させる。これにより、別のレーダ装置100では、パルス幅の異なるパルス信号を検出することで、通常観測期間T1の調整を行わないようにする。通常観測期間T1が重なるレーダ装置100が3台以上あるときも、上記の処理を順次行うことで、相互の干渉を回避することが可能となる。
上記説明のように、本実施形態のレーダ装置によれば、通常観測期間に対象物の検出を行うとともに、干渉検出期間に外来電波を検出することができる。これにより、本実施形態のレーダ装置は、対象物の検出を中断させることなく、外来電波との干渉を回避することが可能となる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係るレーダ装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態におけるレーダ装置の細部構成及び詳細な動作などに関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
100 レーダ装置
101 送信アンテナ
102 受信アンテナ
110 送信部
120 受信部
121 受信相関器
122 受信アンプ
123 LPF
124 A/D変換部
130 制御・演算部
131 制御部
132 演算処理部
133 FFT部
134 記憶部
101 送信アンテナ
102 受信アンテナ
110 送信部
120 受信部
121 受信相関器
122 受信アンプ
123 LPF
124 A/D変換部
130 制御・演算部
131 制御部
132 演算処理部
133 FFT部
134 記憶部
Claims (5)
- 所定のパルス幅の送信パルスを入力すると前記パルス幅の送信パルス信号を生成する送信部と、前記送信部から前記送信パルス信号を入力して空間に放射する送信アンテナと、電波を受信する受信アンテナと、所定の受信パルスを入力すると前記受信アンテナで受信された受信波を処理して受信信号を出力する受信部と、前記受信部から前記受信信号を入力して対象物の位置情報を検出する演算処理部と、所定のパルス繰り返し周期で前記送信部に前記送信パルスを出力するとともに前記送信パルスの出力タイミングから所定時間だけ遅らせて前記受信部に前記受信パルスを出力する制御部と、を備えたレーダ装置であって、
前記パルス繰り返し周期のそれぞれの期間に、前記対象物を検出するための通常観測期間と、前記通常観測期間後に外来の電波を検出するための干渉検出期間とが設けられ、
前記演算処理部は、前記通常観測期間における前記受信信号及び前記干渉検出期間における前記受信信号をFFT処理し、前記通常観測期間におけるj番目のドップラー周波数の受信レベルをM1(j)、前記干渉検出期間におけるj番目のドップラー周波数の受信レベルをM2(j)、前記通常観測期間及び前記干渉検出期間のそれぞれの前記受信信号に対するしきい値をそれぞれTh1、Th2とするとき、
M1(j)>Th1、かつ、M2(j)>Th2を満たすj番目のドップラー周波数の受信信号を外来電波と判定し、
M1(k)>Th1、かつ、M2(k)≦Th2を満たすk番目のドップラー周波数の受信信号を前記対象物からの反射波と判定する
ことを特徴とするレーダ装置。 - 前記受信部は、
前記制御部から前記受信パルスを入力して該受信パルスのパルス幅の間だけゲートを開放して前記受信波を通過させる受信相関器と、
前記受信相関器からの出力信号を入力して増幅する受信アンプと、
前記受信アンプからの出力信号を入力して所定の周波数帯域に制限するLPF(Low Pass Filter)と、
前記LPFからの出力信号を入力して所定のサンプリング周期でサンプリングしてディジタル信号の前記受信信号を出力するA/D変換部と、を備え、
前記制御部は、前記通常観測期間のときは前記受信パルスのパルス幅を前記送信パルスのパルス幅と等しくして前記受信相関器に出力し、前記干渉検出期間のときは前記受信パルスのパルス幅を前記干渉検出期間の時間長さと等しくして前記受信相関器に出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記LPFのカットオフ周波数は、前記通常観測期間のときは前記サンプリング周期に相当する周波数以上に設定され、前記干渉検出期間のときは前記サンプリング周期に相当する周波数以下に設定される
ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーダ装置。 - 前記演算処理部は、前記外来電波と判定された前記受信波が前記パルス繰り返し周期で放射されるパルス信号であり、かつ前記制御部から前記送信パルスが出力されるタイミングと前記外来電波の受信タイミングとの時間間隔が前記通常観測期間以下であると判定すると、前記時間間隔が前記通常観測期間より長くなるように前記送信パルスの出力タイミングを遅らせる遅延時間を決定して前記制御部に出力し、
前記制御部は、前記遅延時間を入力すると、前記パルス繰り返し周期を前記遅延時間だけ遅らせて前記送信パルスを前記送信部に出力する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーダ装置。 - 前記制御部は、前記送信パルスの出力タイミングを遅らせた直後に、前記送信パルスのパルス幅を一時的に変更して前記送信部に出力し、
前記演算処理部は、前記外来電波と判定された前記パルス繰り返し周期で放射される前記パルス信号のパルス幅が一時的に変更された判定したときは、前記制御部に前記遅延時間を出力しない
ことを特徴とする請求項4に記載のレーダ装置。
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