JP3720190B2 - 電圧検出線の状態検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、接合する部材の接触部を通じて通電し、発生する抵抗熱を利用して加熱し、圧力を加えて溶接を行う抵抗溶接装置等に適用して好適な電圧検出線の状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、溶接電源を有する抵抗溶接装置においては、大電力を供給するために比較的に太い電線(以下、電力供給線ともいう。)を用いて前記溶接電源と溶接ヘッド間とが接続されている。溶接ヘッドには、溶接電極が取り付けられる。そして、溶接電極間に被溶接物としてのワークが挟まれる。
【0003】
このワークを溶接するための品質、いわゆる溶接品質を高品質に維持するために、従来から溶接電極間の電圧(溶接電圧)を溶接電源側に設けられた電圧検出器により検出し、検出した電圧に基づき、前記溶接電源に対して電圧制御および時間制御を施すことで、ワークに印加される溶接電圧を適当に制御して溶接を行う、いわゆるフィードバック式の抵抗溶接装置が実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、溶接電極間の電圧、すなわち溶接電圧を正確に検出するため、従来から、電圧検出線の一端側が溶接電極に接続され、電圧検出線の他端側が前記電圧検出器の入力側に接続される構成とされている。
【0005】
このように、溶接電源の出力箇所で電圧を検出するのではなく、電圧検出線を用いて溶接電極間の電圧(溶接電圧)を検出する理由は、前記溶接電源から前記電力供給線に流れる溶接電流の値がきわめて大きいことを原因として電力供給線の導体抵抗に基づく電圧降下が無視できないほど大きくなることと、できるだけ直接的に溶接電極間の電圧、すなわち溶接電圧を検出したいという要請に基づいている。
【0006】
通常、溶接電源から溶接電極に大電流を供給するための電力供給線としては、銅編組線や銅板等のように硬いが大電流を流しても抵抗損失の少ない太い導体が用いられる。硬くて太い導体であるため、断線が起こりにくく、また、一旦形状が決まると、その決まった形状に応じて配線をすることが可能となり、結果として、誤配線等が発生する確率も少なくなる。
【0007】
これに対して、電圧検出線は、電圧を検出できればよいので、微弱な電流を流すことが可能であり、かつ作業性の良い細い電線が用いられる。
【0008】
しかしながら、細い電線を用いるため、電圧検出線が断線したり、あるいは、逆接続による誤配線を発生する可能性があり、これら断線や誤配線が発生した場合には、溶接電圧を正確に検出して適切なフィードバック制御を行うことができなくなる等の問題がある。
【0009】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、電圧検出線の誤配線あるいは断線を簡易な構成で検出することを可能とする電圧検出線の状態検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明では、一対の溶接電極の入力側に電力供給線を介して接続される直流の溶接電源の出力間に抵抗器{抵抗器A(例えば、図1例中の抵抗器38)とする。}を接続し、この抵抗器Aに対して、電流供給器(例えば、図1例中の抵抗器44と電源+V1)から電圧検出線、前記溶接電極および前記電力供給線を介して電流を流し、この電流により抵抗器Aに発生する電圧を、前記電圧検出線の出力側に接続される電圧検出器により検出する構成としている。
【0011】
電流供給器は、例えば、電圧検出器を動作させるための低圧直流電源に抵抗器B(例えば、図1中、抵抗器44)を接続する簡単な構成で形成できる。
【0012】
この場合、電圧検出器により検出される抵抗器Aに発生する電圧の極性に基づき、電圧検出線の誤配線を検出することができる。
【0013】
また、電圧検出器により検出される抵抗器Aに発生する電圧に基づき、電圧検出線の断線を検出することができる。
【0015】
溶接中に断線が検出されたとき、電圧検出器の出力により溶接電源をオフ状態にすることで、被溶接物に対する溶接動作が遂行されないようにすることができる。
【0016】
電圧検出線に逆接続切替用の切替器を設け、電圧検出器により誤配線が検出されたとき、切替器を切り替えて電圧検出線の配線を自動的に入れ替えることで、正常な配線状態にすることができる。これにより、例えば、誤配線が存在しても、自動的に溶接可能な状態にすることができる。言い換えれば、結果として、電圧検出線における誤配線を原因とする不具合が発生しなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、この発明の一実施の形態が適用された抵抗溶接装置10の構成を示している。
【0019】
抵抗溶接装置10は、基本的には、直流電源である溶接電源12と、この溶接電源12から溶接用電力が供給される溶接ヘッド14とから構成される。溶接電源12の出力端子21、22に電力供給線16(16a、16b)の入力側が接続され、電力供給線16の出力側に溶接ヘッド14を構成する電極ホルダ20(20a、20b)の一端が接続される。電極ホルダ20(20a、20b)には、負荷用端子としての一対の溶接電極24(24a、24b)が着脱可能に取り付けられる。この溶接電極24に対向してワークWが配される。
【0020】
電極ホルダ20(20a、20b)の他端には、電圧検出線18(18a、18b)の入力側が接続され、電圧検出線18(18a、18b)の出力側が、溶接電源12の電圧検出用入力端子25、26に接続される。
【0021】
通常、電力供給線16としては、銅編組線や銅板等のように硬いが大電流を流しても抵抗損失の少ない太い導体が用いられる。硬くて太い導体であるため、断線が起こりにくく、また、一旦形状が決まると、その決まった形状に応じて配線することが可能となり、結果として、誤配線等が発生する確率も少なくなる。これに対して、電圧検出線18は電圧を検出できればよいので、作業性の良い細い3心ケーブル等が用いられる。3心ケーブル等を用いる電圧検出線18は、作業性は優れているが、断線および誤配線の発生する可能性がある。
【0022】
溶接電源12は、電源回路32を含み、電源スイッチ33を介して導入される100Vあるいは200V等のAC電源が、電源回路32により電圧Vwの溶接用電源と電圧±V1(この実施の形態では±12V)の低圧電源にされる。低圧電源の電圧±V1は、処理回路50、電圧検出器48、52等の電源として供給される。
【0023】
電圧Vwによりコンデンサ34が充電される。出力端子21、22間に、言い換えれば、溶接電源(直流電源)12の出力間に、さらに言い換えれば、溶接電源12に対して並列的に、断線検出、誤配線検出用の、抵抗値がR1(この実施の形態では、R1=10オーム)である抵抗器38が接続される。抵抗器38の両端に現れる電圧をV2とする。
【0024】
上述した電圧検出線18が接続される入力端子25、26間に発生する電圧をV3とする。一方の入力端子26は接地され、他方の入力端子25には、抵抗値がR2(この実施の形態では、R2≒500オーム)の抵抗器44が電源+V1との間に接続されている。抵抗器44と電源+V1により電流供給器46が形成される。
【0025】
入力端子25、26間に現れる電圧V3が、断線検出器として機能する第1の電圧検出器である電圧検出器48により、その入力端子48a、48bを通じて検出される。この電圧検出器48の出力信号である検出電圧V11が処理回路50に取り込まれる。
【0026】
抵抗器38の両端に現れる電圧V2が誤配線検出器として機能する第2の電圧検出器52により、その入力端子52a、52bを通じて検出され、電圧検出器52の出力信号である検出電圧V12が処理回路50に取り込まれる。
【0027】
なお、この実施の形態において、理解の容易化のために、電圧検出器48、52は、その入力インピーダンスが無限大であるものとする。
【0028】
電圧検出器48、52は、それぞれ、演算増幅器を含む回路で構成されている。なお、電圧検出器48の検出電圧V11は、溶接時において、フィードバック電圧として利用されるのでアナログ電圧出力が必要であるが、他方の電圧検出器52の検出電圧V12は、誤配線検出専用であるので、実際には、電圧検出器52の出力側には、コンパレータが内蔵され、誤配線を知らせるハイレベルまたは非誤配線(正常配線)を知らせるローレベルの2値出力になっている。
【0029】
処理回路50は、駆動・制御・処理・判断手段等として機能するマイクロコンピュータを含み、このマイクロコンピュータは、周知のように、中央処理装置(CPU)に対応するマイクロプロセッサ(MPU)と、このマイクロプロセッサに接続される入出力装置としてのAD変換回路やDA変換回路、I/Oポート、制御プログラム・システムプログラム・ルックアップテーブル等が予め書き込まれる読み出し専用メモリ(ROM)、処理データを一時的に保存等するランダムアクセスメモリ(RAMであり、書き込み・読み出しメモリ)、タイマ回路および割り込み処理回路等を1チップに集積したLSIデバイスとして提供される。
【0030】
処理回路50にゲート駆動回路54が接続され、ゲート駆動回路54の出力がMOSFET36のゲート端子に接続される。
【0031】
また、処理回路50には、断線や誤配線を通知するための報知手段(警報手段)としてのブザー56、電圧検出線18の誤配線表示用の発光ダイオード58および電圧検出線18の断線表示用の発光ダイオード60が接続されている。
【0032】
さらに、処理回路50には、溶接電極24a、24b間の溶接電圧(溶接時電電圧)や溶接時間を設定するための制御パネル62が接続されている。制御パネル62には、溶接開始スイッチ64が取り付けられている。
【0033】
上述した発光ダイオード58、60およびブザー56は、実際上、この制御パネル62と一体的に構成されている。
【0034】
次に、上述のように構成される抵抗溶接装置10の動作について説明する。
【0035】
まず、ユーザは、溶接電源12の電源スイッチ33および溶接開始スイッチ64のオフ状態において、電力供給線16を、出力端子21、22と電極ホルダ20間に配線して接続する。また、電圧検出線18を入力端子25、26と電極ホルダ20間に配線して接続する。
【0036】
次に、電源スイッチ33をオン状態にする。この状態において、自動的に、処理回路50により電圧検出線18の誤配線検出処理および断線検出処理がなされる。
【0037】
すなわち、断線検出用の電圧検出器48によりその入力電圧V3が検出され、その電圧V3が、図2に示すように、抵抗器44と抵抗器38との分圧電圧V2に等しい場合には(V3=V2)、この値に対応して得られる電圧検出器48の出力電圧である検出電圧V11(V11=V11aとする。)に基づき、処理回路50により断線状態ではないものと判断され、断線表示用の発光ダイオード60は点灯されない。ブザー56も鳴らされない。
【0038】
なお、処理回路50の図示していない記憶手段としてのROMには、予め、断線状態、非断線状態、および溶接時状態における各基準電圧値が記憶され、この基準電圧値と検出電圧V11とが比較されて断線状態にあるかどうかが判断される。例えば、非断線状態の基準電圧としては、上記の検出電圧V11aに誤差を見込んだ余裕分±ΔVが加算された値が、基準電圧(基準範囲電圧)V11a±ΔVとして記憶されている。
【0039】
一方、図3に示すように、例えば、電圧検出線18aが断線状態にあった場合には、入力端子48aに現れる入力電圧V3は電源電圧+V1となり(V3=+V1)、これに対応して電圧検出器48の検出電圧V11が変化するので(変化した検出電圧をV11bとする。)、処理回路50は、この検出電圧V11bと上記基準電圧V11a±ΔVと比較して、断線状態であると判断する。このとき、ブザー56を鳴らすとともに、断線表示用の発光ダイオード60を点灯させる。これにより、ユーザは電圧検出線18が断線状態にあることを知ることができる。この警報等により、ユーザは、断線状態にある電圧検出線18を容易に交換等して修復することができる。
【0040】
同様に、誤配線検出用の電圧検出器48により抵抗器38の両端電圧V2が検出され、図4に示すように、その検出された両端電圧V2が、抵抗器44と抵抗器38との正常な分圧電圧V2である場合には、電圧検出器52の出力電圧である検出電圧V12がローレベルとなり、処理回路50は誤配線状態ではないと判断する。この場合、電圧検出器52の一方の入力端子52aが正の分圧電圧とされ、他方の入力端子52bが接地電位とされる。
【0041】
その一方、図5に示すように、抵抗器44と抵抗器38の分圧電圧V2が逆極性で電圧検出器52に印加されている場合には、これに対応するハイレベルの検出電圧V12に基づき処理回路50は誤配線状態(逆接続状態)であると判断する。
【0042】
もちろん、この誤配線判断の際には、処理回路50の図示していない記憶手段としてのROMには、予め、誤配線状態および非誤配線状態における基準電圧値(この場合には、前記ローレベルとハイレベルの中間電圧)が記憶され、この基準電圧値と検出電圧V12とが比較されて、処理回路50により誤配線かどうかが判断される。
【0043】
この場合においても、電圧検出線18の配線が図4に示した状態になっており、処理回路50により、誤配線状態ではないと判断されたとき、誤配線表示用の発光ダイオード58は点灯されず、ブザー56も鳴らされない。
【0044】
しかし、電圧検出線18の配線が図5に示した状態になっており、電圧検出線18aと電圧検出線18bとが逆接続状態であることが検出された場合には、電圧検出器52の検出電圧V12は、これに対応するハイレベルに変化し、処理回路50は、誤配線状態であると判断する。このとき、ブザー56を鳴らすとともに、断線表示用の発光ダイオード60を点灯し、これにより、ユーザは、電圧検出線18が誤配線状態であることを知ることができ、電圧検出線18の配線を入れ替えて正常な配線状態にすることができる。
【0045】
電圧検出線18が、非断線状態であって、正常配線状態(非誤配線状態)であるときには正常状態であるとされ、ユーザが制御パネル62の溶接開始スイッチ64を押すことで、図示していないシリンダ等を通じて電極ホルダ20a、20bが接近し、溶接電極24a、24bによりワークWが挟まれる。ワークWが挟まれた状態で、図示しないシリンダにより加圧圧力が適当に保持される。
【0046】
この状態において、処理回路50は、ゲート駆動回路54を通じてMOSFET36をオン状態とし、所定の溶接電圧および溶接時間によりワークWに対する溶接を行う。溶接時における溶接電極24a、24b間の溶接電圧が電圧V3として電圧検出器48により検出され、これに対応する出力アナログ検出電圧V11(V11cとする。)に基づき、処理回路50が、ゲート駆動回路54を通じてフィードバック制御を行う。なお、実際上、図示はしないが、処理回路50では、溶接電流を検出してフィードバック制御を行うこともできる。
【0047】
このように、上述した実施の形態によれば、電圧検出線18の誤配線状態および断線状態を容易に検出することが可能になる。
なお、溶接中に、0[V]近傍になっている電圧V3の上昇により、電圧検出線18の断線状態が検出されたときには、処理回路50からゲート駆動回路54を通じてMOSFET36をオフ状態にし溶接電源がワークWに供給されないようにする。このため、溶接不良、製品不良および電極破損等を未然に防止することができる。
【0048】
また、電圧検出線18の断線状態を検出したとき、処理回路50により溶接電源12のオンオフ手段としてのMOSFET36をオフ状態にすることで溶接電源12をオフ状態にしてもよいが、これに限らず、電源スイッチ33を処理回路50からの切替信号によりオンオフ制御が可能な電源スイッチに代替し、誤配線状態および断線状態を検出したとき、この電源スイッチをオフ状態にするように制御してもよい。
【0049】
図6は、この発明の他の実施の形態が適用された抵抗溶接装置10Aの構成を示している。この抵抗溶接装置10Aでは、溶接電源12の中に、電圧検出線18a、18bの配線を入れ替えるための切替器70を設けている。この切替器70は、2回路2接点のリレーにより構成され、通常状態では、共通端子71a、72aがそれぞれ固定端子71b、72bに接続されている。電圧検出器52の検出電圧V11により誤配線を検出したときに、処理回路50の出力により切替器70を切り替えることで、共通端子71a、72aがそれぞれ固定端子71c、72c側に切り替えられ、これにより誤配線状態を自動的に解消することができる。
【0050】
この図6例の抵抗溶接装置10Aの場合には、誤配線状態が自動的に解消されるので、図1例の抵抗溶接装置10の溶接電源12に設けている誤配線表示用の発光ダイオード58が不要とされる。
【0051】
図7は、この発明のさらに他の実施の形態が適用された抵抗溶接装置10Bの構成を示している。この抵抗溶接装置10Bでは、溶接中に断線を検出した時点から溶接電源をオフ(MOSFET36をオフ)状態にするまでの処理をさらに高速に(短時間に)行うために、断線検出器として機能する電圧検出器48の出力とMOSFET36を駆動するゲート駆動回路54の入力を直接的に接続し、電圧検出器46の出力である検出電圧V11により、直接、ゲート駆動回路54Aをオフ状態にする構成としている。
【0052】
さらに、この図7例の抵抗溶接装置10Bでは、電流供給器46の構成をも変更している。詳しく説明すると、図1例、図6例における抵抗器44を抵抗器76と抵抗器78に分割し、抵抗器78に直列にフォトカプラ82を接続するようにしている。フォトカプラ82の出力にバッファ84、86を接続し、バッファ84、86にそれぞれ断線警告用のブザー88と断線表示用の発光ダイオード90を接続している。この抵抗溶接装置10Bでは、図7から分かるように、切替器70も設けているので、図1例および図6例の抵抗溶接装置10、10Aにおいて処理回路50に接続されているブザー56、発光ダイオード58、60を接続する必要がない。
【0053】
この図7例の抵抗溶接装置10Bは、断線および誤配線のない正常状態において、電圧検出器48の入力端子48aの電圧が接地電位に近い状態(+V1×R1/(R1+R2):R2は、ダイオード82aの直列抵抗分と抵抗器78の抵抗の直列抵抗に対して、抵抗器76の抵抗を並列に接続した値で約500オーム、抵抗器38の抵抗値R1はR1=10オームである。)にあるので、フォトカプラ82を構成するダイオード82aに電流が流れ、抵抗器81を通じてコレクタに電流が流れるフォトトランジスタ82bがオン状態となる。このため、バッファ84、86の入力電圧がローレベルとなるのでブザー88は鳴らず、発光ダイオード90も消灯状態とされる。
【0054】
なお、電圧検出線18aが誤配線の場合には、切替器70が自動的に切り替えられるが、切替器70の切り替え位置に係わらず、フォトカプラ82を構成するダイオード82aには電流が流れたままの状態となるので、ブザー88が鳴ることもなく、発光ダイオード90が消灯している状態が継続される。
【0055】
その一方、電圧検出線18bが断線していた場合には、ダイオード82aに電流が流れなくなってフォトトランジスタ82bがオフ状態となり、バッファ84、86の入力電圧がハイレベルとなる。このためバッファ84を通じてブザー88が鳴らされるとともに、バッファ86を通じて発光ダイオード90が点灯されるので、ユーザは断線状態であることを知ることができる。
【0056】
もちろん、図1例の抵抗溶接装置10に、切替器70を付けない状態で、図7に示す電流供給・断線報知回路80のみを接続する構成の抵抗溶接装置とすることもできる。
【0057】
このように上述した実施の形態によれば、溶接電源(直流電源)12の出力間に抵抗器38を接続し、この抵抗器38に対して、電流供給器46から電圧検出線18(18a、18b)を介して電流を流し、この電流により抵抗器38に発生する電圧を電圧検出器48、52により検出する構成としている。
【0058】
電流供給器46は、電圧検出器48、52を動作させるための低圧直流電源+V1に抵抗器44を接続する簡単な構成で形成できる。
【0059】
この場合、電圧検出器52により検出される抵抗器38に発生する電圧V2の極性に基づき、電圧検出線18の誤配線を検出することができる。
【0060】
また、電圧検出器48により検出される抵抗器38に発生する電圧V2に基づき、電圧検出線18の断線を検出することができる。
【0061】
なお、上述した実施の形態においては、断線検出用の電圧検出器48と誤配線検出用の電圧検出器52として異なるものを用いているが、電圧検出器48により断線および誤配線を検出するように構成を変更することもできる。
【0062】
また、上述の全ての実施の形態においては、この発明を抵抗溶接装置10(10A、10B)の溶接電源12に適用した例について説明しているが、この発明は、溶接電源12に限らず、例えば、スイッチング電源装置等、他の直流電源に適用することも可能である等、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、溶接電極間に接続される電圧検出線の誤配線あるいは断線を簡易な構成で検出することができるという効果が達成される。
【0064】
したがって、この発明を、例えば、溶接電極間電圧を検出してフィードバック制御する抵抗溶接装置に適用した場合には、前記電圧検出線の誤配線あるいは断線を原因とする溶接不良、製品不良、電極破損および溶接ジグの破損等を未然に防止することができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態が適用された抵抗溶接装置の構成を示す回路図である。
【図2】電圧検出線の非断線状態(正常状態)の動作説明に供される回路図である。
【図3】電圧検出線の断線状態の動作説明に供される回路図である。
【図4】電圧検出線の正常配線状態(正常接続状態)の動作説明に供される回路図である。
【図5】電圧検出線の誤配線状態(逆接続状態)の動作説明に供される回路図である。
【図6】この発明の他の実施の形態が適用された抵抗溶接装置の構成を示す回路図である。
【図7】この発明のさらに他の実施の形態が適用された抵抗溶接装置の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
10、10A、10B…抵抗溶接装置 12…溶接電源(直流電源)
14…溶接ヘッド 16(16a、16b)…電力供給線
18(18a、18b)…電圧検出線 20(20a、20b)…電極ホルダ
24(24a、24b)…溶接電極(負荷用端子)
36…MOSFET 38…抵抗器
46…電流供給器 48…電圧検出器(断線検出器)
52…電圧検出器(誤配線検出器)
Claims (7)
- 直流の溶接電源と、この溶接電源の出力に入力側が接続される電力供給線と、前記電力供給線の出力側に接続される一対の溶接電極と、前記溶接電極間に入力側が接続される電圧検出線と、前記電圧検出線の出力側に接続される電圧検出器とを有する電圧検出線の状態検出装置において、
前記溶接電源の出力間に接続される抵抗器と、
前記電圧検出線の出力側に接続される電流供給器とを備え、
前記溶接電源がオフ状態であるときに前記電流供給器から前記電圧検出線を介して前記抵抗器に電流を流し、該抵抗器に発生する電圧を前記電圧検出器により検出するようにした
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。 - 請求項1記載の電圧検出線の状態検出装置において、
前記電圧検出器により検出される前記抵抗器に発生する電圧の極性に基づき、前記電圧検出線の誤配線を検出する
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。 - 請求項1記載の電圧検出線の状態検出装置において、
前記電圧検出器により検出される前記抵抗器に発生する電圧に基づき、前記電圧検出線の断線を検出する
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。 - 請求項2記載の電圧検出線の状態検出装置において、
前記電圧検出線の配線を入れ替える切替器が挿入され、前記電圧検出線の誤配線が検出されたとき、この検出信号に基づき前記切替器を切り替えることで、正常な配線にもどす
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。 - 直流の溶接電源と、この溶接電源の出力に入力側が接続される電力供給線と、前記電力供給線の出力側に接続される一対の溶接電極と、前記溶接電極間に入力側が接続される電圧検出線と、前記電圧検出線の出力側に接続される電圧検出器とを有する電圧検出線の状態検出装置において、
前記溶接電源の出力間に接続される抵抗器と、
前記電圧検出線の出力側に接続される電流供給器とを備え、
前記溶接電源がオン状態であって溶接中に前記電流供給器から前記電圧検出線を介して前記抵抗器に電流を流し、該抵抗器に発生する電圧を前記電圧検出器により検出するようにした
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。 - 請求項5記載の電圧検出線の状態検出装置において、
前記電圧検出器により検出される前記抵抗器に発生する電圧に基づき、前記電圧検出線の断線を検出する
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。 - 請求項6記載の電圧検出線の状態検出装置において、
前記断線が検出されたとき、前記電圧検出器の出力により前記溶接電源をオフ状態にする
ことを特徴とする電圧検出線の状態検出装置。
Priority Applications (1)
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