JP3718743B2 - 灰中ダイオキシンの熱分解装置 - Google Patents

灰中ダイオキシンの熱分解装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ごみ焼却設備で発生する灰、たとえば飛灰中に含まれるダイオキシンを分解する装置に関する。
【0002】
この明細書において、「鉄」という語は純鉄およびステンレス鋼を除いた鉄系合金を意味するものとし、「銅」という語は純銅および銅系合金を意味するものとする。また、この明細書において、「球」という語は、完全な球体の他に、だ円球等の球体に近似した形状のものも含む意味で用いられる。
【0003】
【従来の技術】
飛灰中に含まれるダイオキシンは、飛灰を、所定の温度、たとえば200〜500℃、好ましくは300〜400℃、望ましくは350℃程度に加熱することにより熱分解することが知られている。
【0004】
従来、飛灰中に含まれるダイオキシンを熱分解する装置として、金属で形成されかつ両端が閉鎖されるとともに、内部全体が熱分解処理室となされた横型円筒状の熱分解槽と、熱分解処理室内に設けられかつ熱分解処理室内に投入された飛灰を攪拌する攪拌機と、熱分解槽の周壁の周囲に配置されかつ熱分解処理室内の飛灰を加熱する電気ヒータとを備えたものが考えられている。
【0005】
そして、この装置では、熱分解処理室内に不活性ガス、たとえば窒素ガスを注入して無酸素雰囲気とし、室内に投入された飛灰を攪拌機で攪拌しつつ、電気ヒータにより槽外から加熱することによりダイオキシンを熱分解するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置を用いた熱分解方法では、槽内の飛灰を電気ヒータにより槽外から加熱しているので加熱効率が悪く、飛灰が所定の温度、たとえば350℃に達するまでに長い時間を要するという問題があった。
【0007】
この発明の目的は、上記問題を解決し、灰を効率良く所定の温度まで加熱することができ、ダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することができる灰中ダイオキシンの熱分解装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、ダイオキシンを含有する灰と所定温度に加熱された加熱媒体とを熱分解処理室に入れ、熱分解処理室内において加熱媒体により灰を所定温度に加熱することにより、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解し、ダイオキシンが熱分解された処理済み灰と加熱媒体とを分離し、分離された加熱媒体を、熱分解処理室の外部において所定温度に加熱した後、再度熱分解処理室内に未処理灰とともに入れることよりなる灰中ダイオキシンの熱分解方法を実施するための装置であって、熱分解槽と、熱分解槽内の上部に設けられかつダイオキシンを含有する灰および加熱媒体を受け入れる熱分解処理室と、熱分解槽内における熱分解処理室の下端に設けられかつ灰と加熱媒体とを分離する分離手段と、熱分解槽内における分離手段の下方に設けられかつ分離手段により分離された灰を所定温度に加熱保持する灰保温室と、灰の加熱に使用されかつ分離手段により分離された加熱媒体を熱分解処理室の下端部の取出し口から外部に取出し、熱分解処理室の上端部の投入口からその内部に投入する加熱媒体循環手段と、加熱媒体循環手段により熱分解処理室の投入口から投入される前の加熱媒体を所定温度に加熱する加熱手段とを備えているものである。
【0009】
請求項1の発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置によれば、熱分解槽の熱分解処理室内にダイオキシンを含有した灰および所定温度に加熱された多数の加熱媒体が投入される。そして、灰が加熱媒体により加熱され、その結果灰中ダイオキシンが熱分解される。処理済みの灰と加熱媒体とは分離手段により分離され、灰は灰保温室に溜められてここで所定温度に加熱保持された後、槽外に排出される。一方、分離手段により分離された加熱媒体は、加熱媒体循環手段により熱分解処理室の下端部の取出し口から外部に取出され、加熱手段により加熱された後熱分解処理室の上端部の投入口からその内部に投入される。
【0010】
そして、熱分解処理室に投入された灰は、一緒に投入された加熱媒体により加熱されるので、従来の装置に比べて加熱効率が向上し、熱分解処理室内の灰を比較的短時間で所定の温度まで加熱することができる。したがって、灰に含有されているダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することが可能になる。また、加熱媒体は、分離手段により分離された後、加熱媒体循環手段により取出し口から外部に取取出されるとともに、加熱手段により加熱された後、再度熱分解処理室内に投入されるので、灰中ダイオキシンの熱分解処理を連続的に行うことができ、その結果ダイオキシンの熱分解処理効率が向上する。さらに、ダイオキシンの熱分解処理が行われかつ分離手段により分離された灰は、保温室で300〜500℃、好ましくは350〜400℃程度に保持された後に槽外に排出されるので、ダイオキシンの熱分解効率が高くなる。
【0011】
請求項2の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1の発明において、熱分解処理室内に、灰および加熱媒体を攪拌する攪拌装置が設けられているものである。この場合、加熱媒体による灰の加熱効率が一層向上し、その結果ダイオキシンの熱分解に要する時間の短縮化効果がより優れたものとなる。
【0012】
請求項3の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1または2の発明において、熱分解処理室の外周に、熱分解処理室からの放熱を防止する加熱手段が設けられていることがある。この場合、熱分解処理室からの放熱が防止されるので、加熱媒体による灰の加熱効率が一層向上し、その結果ダイオキシンの熱分解に要する時間の短縮化効果がより優れたものとなる。
【0013】
請求項1〜3のうちのいずれかの発明において、分離手段が、取出し口に向かって下方に傾斜したふるいからなることが好ましい。この場合、分離手段の構成が簡単なものになる。
【0014】
さらに、ふるいを振動させる加振装置を備えていることが好ましい。この場合、ふるいの目詰まりを防止することができるとともに、ふるいによる灰と加熱媒体との分離を効率良く行うことができる
【0015】
請求項4の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、ダイオキシンを含有する灰と所定温度に加熱された加熱媒体とを熱分解処理室に入れ、熱分解処理室内において加熱媒体により灰を所定温度に加熱することにより、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解し、ダイオキシンが熱分解された処理済み灰と加熱媒体とを分離し、分離された加熱媒体を、熱分解処理室の外部において所定温度に加熱した後、再度熱分解処理室内に未処理灰とともに入れることよりなる灰中ダイオキシンの熱分解方法を実施するための装置であって、一端部に未処理灰供給口が、他端部に処理済み灰排出口がそれぞれ設けられ、かつ内周面が円筒面となされた熱分解槽と、熱分解槽内に、その内周面と同軸状にかつ軸線の周りに回転自在に配置されるとともに、内部が熱分解処理室となされた中空円筒状回転ドラムと、回転ドラムを回転させる駆動手段と、熱分解槽内に、熱分解処理室の内外で循環するよう入れられた多数の球状加熱媒体と、熱分解槽の外側に配置され、かつ槽内の加熱媒体を加熱する加熱手段とを備えており、熱分解槽の処理済み灰排出口の大きさが加熱媒体が通過しないような大きさとなされ、回転ドラムの未処理灰供給口側の端部に、熱分解槽内の加熱媒体および未処理灰供給口から熱分解槽内に送り込まれた未処理灰を熱分解処理室内に投入する投入口が、他端部に、処理済み灰および加熱媒体を熱分解処理室外に取出す取出し口がそれぞれ設けられ、回転ドラムの外周面に加熱媒体が嵌まるねじ溝が形成され、処理済み灰は、回転ドラム内から取出し口および処理済み灰排出口を通って熱分解槽の外部に排出するようになされ、加熱媒体は、回転ドラム内から取出し口を通って熱分解槽内に取出されるとともに、回転ドラムが回転することによりねじ溝の働きによって投入口側に送られて投入口から熱分解処理室内に投入されるようになされ、加熱手段は、取出し口から取出された加熱媒体が投入口から投入される前に加熱媒体を加熱するようになされているものである。
【0016】
請求項4の発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置によれば、未処理灰供給口から熱分解槽内に供給されたダイオキシンを含有する未処理灰は、投入口から回転させられている回転ドラムの熱分解処理室内に投入される。一方、加熱媒体は、回転している回転ドラムのねじ溝の働きによって、加熱手段により加熱された後投入口から熱分解処理室内に投入される。そして、熱分解処理室内において、灰は加熱媒体により加熱され、その結果灰中ダイオキシンが熱分解される。処理済みの灰は、取出し口および処理済み灰排出口を通して槽外に排出される。加熱媒体は、取出し口を通して熱分解処理室から取出され、回転ドラムが回転することによりねじ溝の働きによって投入口側に送られ、加熱手段により再度加熱された後投入口から熱分解処理室内に投入される。
【0017】
そして、熱分解処理室内に投入された灰は、一緒に投入された加熱媒体により加熱されるので、従来の装置に比べて加熱効率が向上し、熱分解処理室内の灰を比較的短時間で所定の温度まで加熱することができる。したがって、灰に含有されているダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することが可能になる。また、回転ドラムの熱分解処理室内に投入された灰と加熱媒体とは、回転ドラムが回転することにより攪拌混合されるので、加熱媒体による灰の加熱効率が一層向上し、その結果ダイオキシンの熱分解に要する時間の短縮化効果がより優れたものとなる。さらに、加熱媒体は、回転ドラム内から取出し口を通って熱分解槽内に取出され、回転ドラムが回転することによりねじ溝の働きによって投入口側に送られるとともに、加熱手段により加熱された後、再度熱分解処理室内に投入されるので、灰中ダイオキシンの熱分解処理を連続的に行うことができ、その結果ダイオキシンの熱分解処理効率が向上する。
【0018】
請求項5の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項1〜4のうちのいずれかの発明において、加熱媒体が、ステンレス鋼、鉄、銅、セラミックスおよびガラスからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料で形成されているものである。
【0019】
請求項6の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、ダイオキシンを含有する灰と所定温度に加熱された加熱媒体とを熱分解処理室に入れ、熱分解処理室内において加熱媒体により灰を所定温度に加熱することにより、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解し、ダイオキシンが熱分解された処理済み灰と加熱媒体とを分離し、分離された加熱媒体を、熱分解処理室の外部において所定温度に加熱した後、再度熱分解処理室内に未処理灰とともに入れることよりなる灰中ダイオキシンの熱分解方法を実施するための装置であって、内部に熱分解処理室およびこれと平行なチェーン加熱室が設けられ、かつ一端部に未処理灰投入口が、他端部に処理済み灰取出し口がそれぞれ熱分解処理室と通じるように設けられた熱分解槽と、熱分解槽内の両端部に配置された1対のスプロケットに掛け渡され、かつ熱分解処理室内およびチェーン加熱室内を循環走行する無端状加熱用チェーンと、熱分解処理室の外部に配置され、かつチェーン加熱室内を走行する加熱用チェーンを加熱する加熱手段とを備えているものである。
【0020】
請求項6の発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置によれば、未処理灰投入口から熱分解槽内に供給されたダイオキシンを含有する未処理灰は熱分解処理室内に入り、ここでチェーン加熱室で所定温度にまで加熱されかつ熱分解処理室内を走行する加熱用チェーンによって、加熱されつつ処理済み灰取出し口側に向かって搬送され、その結果灰中ダイオキシンが熱分解される。処理済み灰は取出し口から槽外に取出される。加熱用チェーンは、チェーン加熱室内に入り、この室内を走行する間に加熱手段により加熱された後、再度熱分解処理室内に入る。
【0021】
そして、熱分解処理室に投入された灰は、この室内を走行する無端状チェーンにより加熱されるので、従来の装置に比べて加熱効率が向上し、熱分解処理室内の灰を比較的短時間で所定の温度まで加熱することができる。したがって、灰に含有されているダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することが可能になる。また、熱分解処理室内の灰は、走行する加熱用チェーンにより攪拌されるので、加熱用チェーンによる灰の加熱効率が一層向上し、その結果ダイオキシンの熱分解に要する時間の短縮化効果がより優れたものとなる。さらに、加熱用チェーンは、熱分解処理室とチェーン加熱室との間で循環走行し、チェーン加熱室で加熱手段により加熱された後熱分解処理室に入ってダイオキシンの熱分解に供されるので、灰中ダイオキシンの熱分解処理を連続的に行うことができ、その結果ダイオキシンの熱分解処理効率が向上する。
【0022】
請求項7の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項6の発明において、無端状加熱用チェーンが、ステンレス鋼、鉄、銅およびセラミックスからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料で形成されているものである
【0023】
請求項8の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、ダイオキシンを含有する灰を 熱分解処理室に入れ、所定温度に加熱された加熱媒体を熱分解処理室内で移動させながら、加熱媒体により灰を所定温度に加熱することによって、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解することよりなる方法を実施するための装置であって、内部全体が熱分解処理室となされ、かつ一端部に未処理灰を熱分解処理室内に投入する投入口が、他端部に処理済み灰を熱分解処理室外に取出す取出し口がそれぞれ設けられている熱分解槽と、熱分解処理室内に設けられた回転軸と、回転軸を回転させる駆動手段と、回転軸に固定された複数の放射状アームと、各アームの先端に取付けられ、かつ熱分解処理室の内周面に接触しうる線状加熱媒体と、熱分解槽の外部に配置され、かつ熱分解処理室の内周面に接触した線状加熱媒体を加熱する加熱手段とを備えているものである。
【0024】
請求項8の発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置によれば、投入口から熱分解槽の熱分解処理室内にダイオキシンを含有した灰が投入される。そして、灰が回転している回転軸のアーム先端に取付けられた線状加熱媒体により加熱され、その結果灰中ダイオキシンが熱分解される。処理済み灰は取出し口から熱分解槽の外に取出される。
【0025】
そして、熱分解処理室に投入された灰は回転している回転軸のアーム先端に取付けられた線状加熱媒体により加熱されるので、従来の装置に比べて加熱効率が向上し、熱分解処理室内の灰を比較的短時間で所定の温度まで加熱することができる。したがって、灰に含有されているダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することが可能になる。また、線状加熱媒体は、熱分解処理室の内周面に接触した状態で加熱手段により加熱されるので、加熱手段による加熱媒体の加熱効果が優れている。
【0026】
請求項9の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、請求項8の発明において、線状加熱媒体が、ステンレス鋼、鉄、銅およびセラミックスからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料で形成されたチェーンからなるものである。
【0027】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一物および同一部分には同一符号を付す。
【0028】
実施形態1
この実施形態は図1に示すものである
【0029】
図1において、熱分解装置は、両端が閉鎖された垂直筒状の熱分解槽(1)を備えている。熱分解槽(1)の頂壁(1a)には未処理灰投入口(2)および加熱媒体投入口(3)が形成されている。熱分解槽(1)の底壁(1b)には処理済み灰排出口(4)が形成されている。熱分解槽(1)内は、ふるい(5)(分離手段)により上下2室に仕切られており、ふるい(5)よりも上方の室がダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)および加熱媒体(B)を受け入れかつ高温に加熱された加熱媒体(B)により飛灰(A)を200〜500℃、好ましくは300〜400℃、望ましくは350℃程度に加熱する熱分解処理室(8)、下方の室が処理済みでかつふるい(5)により分離された飛灰(A)を所定の温度、たとえば300〜500℃、好ましくは350〜400℃に加熱保持する灰保温室(9)となされている。
【0030】
熱分解処理室(8)の下端部において、熱分解槽(1)の周壁(1c)に加熱媒体取出し口(10)が形成されている。ふるい(5)は、加熱媒体取出し口(10)に向かって、すなわち図1の左方に向かって下方に傾斜しており、ふるい(5)上の加熱媒体(B)は取出し口(10)に向かって転がるようになっている。熱分解槽(1)の周壁(1c)外面に、ふるい(5)に、図1の矢印で示す方向の振動を与える加振装置(17)が取付けられている。熱分解処理室(8)の外周に、熱分解処理室(8)からの放熱を防止するヒータ(11)(加熱手段)が設けられている。灰保温室(9)の外周に、飛灰(A)を所定温度に加熱保持するヒータ(12)が設けられている。
【0031】
熱分解処理室(8)内に攪拌装置(13)が配置されている。攪拌装置(13)は熱分解槽(1)の頂壁(1a)に垂下状に支持された回転軸(14)と、頂壁(1a)の上方に配置された回転軸駆動モータ(15)と、回転軸(14)に放射状に取付けられた複数の攪拌パドル(16)とよりなる。
【0032】
熱分解槽(1)の外部に、飛灰(A)の加熱に使用されかつふるい(5)により分離された加熱媒体(B)を熱分解処理室(8)の下端部の取出し口(10)から外部に取出し、加熱媒体投入口(3)から内部に投入する加熱媒体循環装置(18)(循環手段)が設けられている。循環装置(18)は、循環路(19)と、循環路(19)内に配置された搬送装置、たとえばバケットコンベア(20)とからなる。循環路(19)の加熱媒体投入口(3)側の端部の外周に、熱分解処理室(8)に投入される前の加熱媒体(B)を加熱するヒータ(21)(加熱手段)が設けられている。
【0033】
上記構成の熱分解装置を用いての灰中ダイオキシンの熱分解処理は、次のようにして行われる。
【0034】
すなわち、熱分解槽(1)内に不活性ガス、たとえば窒素ガスを注入して無酸素雰囲気とした後、ダイオキシンを含有した飛灰(A)を灰投入口(2)から熱分解処理室(8)内に投入するとともに、ヒータ(21)により高温、たとえば500℃に加熱された多数の加熱媒体(B)を加熱媒体投入口(3)から熱分解処理室(8)内に投入する。飛灰(A)と加熱媒体(B)との容積比率は0.5〜10:1が好ましい。そして、攪拌装置(13)により飛灰(A)と加熱媒体(B)とを攪拌する。なお、ヒータ(11)により熱分解処理室(8)内を加熱するとともに、ヒータ(12)により灰保温室(9)内を加熱しておく。すると、飛灰(A)が加熱媒体(B)の有する熱により350℃程度に加熱され、飛灰(A)中のダイオキシンが熱分解される。
【0035】
ついで、加振装置(17)によりふるい(5)を振動させることによって、ダイオキシンが熱分解された飛灰(A)と加熱媒体(B)とを分離する。飛灰(A)は灰保温室(9)に落下し、ヒータ(12)により300〜500℃、好ましくは350〜400℃程度に加熱保持された後、灰排出口(4)から外部に排出される。また、加熱媒体(B)はふるい(5)上に残り、ふるい(5)が傾斜していることにより加熱媒体取出し口(10)に向かって転がり、取出し口(10)から循環路(19)へ取出される。加熱媒体(B)の有する熱により飛灰(A)を加熱したので、循環路(19)へ取出される加熱媒体(B)の温度は350℃程度まで下がっている。循環路(19)に入った加熱媒体(B)はバケットコンベア(20)により加熱媒体投入口(3)に向かって搬送され、ヒータ(21)により再度500℃程度に加熱された後、投入口(3)から熱分解処理室(8)内へ投入される。こうして、ダイオキシンを含有した飛灰(A)が連続的に処理される
【0036】
実施形態2
この実施形態は図2に示すものである。
【0037】
図2において、熱分解装置は、両端が閉鎖された円筒状で、かつ右下がり傾斜状の熱分解槽(40)を備えている。熱分解槽(40)の傾斜上端の閉鎖壁(40a)にダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)の供給口(41)が形成されている。また、熱分解槽(40)の周壁における傾斜下端部の下側部分に処理済み飛灰(A)を排出する排出口(42)が形成されている。
【0038】
熱分解槽(40)内には、軸線の周りに回転自在な中空円筒状回転ドラム(43)が、熱分解槽(40)と同軸状に配置されており、槽(40)外に配置されたモータ(44)により回転させられるようになっている。回転ドラム(43)の内部が熱分解処理室(45)となされている。回転ドラム(43)は、その傾斜上端が開口するとともに傾斜下端が閉鎖されており、傾斜上端側開口が、未処理飛灰(A)および加熱媒体(B)を投入する投入口(46)となされている。また、回転ドラム(43)の周壁における傾斜下端部に処理済み飛灰(A)および加熱媒体(B)を熱分解処理室(45)から取出す取出し口(47)が形成されている。回転ドラム(43)の周壁外周面に、ねじ溝(48)が形成されている。
【0039】
熱分解槽(40)内には、熱分解処理室(45)の内外で循環するように多数の球状加熱媒体(B)が入れられている。加熱媒体(B)の直径は、取出し口(47)よりも小で、かつ処理済み飛灰排出口(42)よりも大であり、しかもねじ溝(48)に嵌まるような大きさとなされている。そして、回転ドラム(43)が回転すると、加熱媒体(B)が、ねじ溝(48)の働きにより熱分解槽(40)の内周面の下側部分に沿って傾斜上端側に搬送され、閉鎖壁(40a)における未処理飛灰供給口(41)の下側部分に設けられた反転ガイド部(49)に案内されて投入口(46)から熱分解処理室(45)内に投入され、さらに熱分解処理室(45)内を転がって取出し口(47)から取出されるようになっている。
【0040】
熱分解槽(40)の外部における下側部分に、取出し口(47)側から投入口(46)側に搬送される加熱媒体(B)を加熱するヒータ(37)が設けられている。
【0041】
上記構成の熱分解装置を用いての灰中ダイオキシンの熱分解処理は、次のようにして行われる。
【0042】
すなわち、熱分解槽(40)内に不活性ガス、たとえば窒素ガスを注入して無酸素雰囲気とした後、ダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)を供給口(41)から投入口(46)を経て熱分解処理室(45)内に投入するとともに、回転ドラム(43)を回転させることにより、ヒータ(37)により高温、たとえば500℃に加熱された多数の加熱媒体(B)を投入口(46)から熱分解処理室(45)内に投入する。熱分解処理室(45)内の飛灰(A)と加熱媒体(B)との容積比率は0.5〜10:1が好ましい。
【0043】
すると、飛灰(A)と加熱媒体(B)とは、回転ドラム(43)の回転により混合させられながら取出し口(47)側に移動し、この移動中に、飛灰(A)が加熱媒体(B)の有する熱により350℃程度に加熱され、飛灰(A)中のダイオキシンが熱分解される。処理済み飛灰(A)および加熱媒体(B)は取出し口(47)から取出される。処理済み飛灰(A)は、処理済み飛灰排出口(42)から熱分解槽(40)外に排出される。一方、加熱媒体(B)は回転ドラム(43)の回転により、ねじ溝(48)の働きによって投入口(46)側に搬送され、この搬送中にヒータ(37)より加熱され、所定温度に達した後、再度熱分解処理室(45)内に投入される。こうして、ダイオキシンを含有した飛灰(A)が連続的に処理される。
【0044】
実施形態3
この実施形態は図3に示すものである。
【0045】
図3において、熱分解装置は、両端が閉鎖された左右方向に長い水平筒状の熱分解槽(50)を備えている。熱分解槽(50)の内部には両端が閉鎖された左右方向に長い水平筒状体(51)が配置され、この筒状体(51)よりも下方の部分が熱分解処理室(52)となされるとともに、上方の部分がチェーン加熱室(53)となされている。また、熱分解槽(50)の左右両端部にはそれぞれスプロケット(54)が配置され、これらのスプロケット(54)に無端状加熱用チェーン(55)が掛け渡されている。右側のスプロケット(54)が槽(50)外に配置されたモータ(56)によりベルト伝動機構(57)を介して駆動される。加熱用チェーン(55)は、熱分解処理室(52)とチェーン加熱室(53)との間を循環走行するようになされており、熱分解処理室(52)では左方から右方に、チェーン加熱室(53)では右方から左方に走行するようになされている。
【0046】
熱分解槽(50)の周壁における左端部の上側部分にダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)を熱分解処理室(52)に投入する投入口(58)が形成され、同じく右端部の下側部分に処理済み飛灰(A)を熱分解処理室(52)から取出す取出し口(59)が形成されている。
【0047】
筒状体(51)内に、チェーン加熱室(53)内を走行する加熱用チェーン(55)を加熱するヒータ(37)が配置されている。
【0048】
上記構成の熱分解装置を用いての灰中ダイオキシンの熱分解処理は、次のようにして行われる。
【0049】
すなわち、熱分解槽(50)内に不活性ガス、たとえば窒素ガスを注入して無酸素雰囲気とした後、ダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)を投入口(58)から熱分解処理室(52)内に投入する。一方、無端状加熱用チェーン(55)を走行させる。加熱用チェーン(55)はチェーン加熱室(53)内を走行する間に、ヒータ(37)により高温、たとえば500℃に加熱された後熱分解処理室(52)内に入る。
【0050】
そして、未処理飛灰(A)は、熱分解処理室(52)内を走行する加熱用チェーン(55)により、取出し口(59)側に搬送されるとともに、この搬送中に加熱用チェーン(55)の有する熱により350℃程度に加熱され、飛灰(A)中のダイオキシンが熱分解される。処理済み飛灰(A)は取出し口(59)から熱分解槽(50)の外部に取出される。一方、加熱用チェーン(55)は熱分解処理室(52)からチェーン加熱室(53)内に入り、チェーン加熱室(53)内を走行する間にヒータ(37)により加熱され、所定温度に達した後、再度熱分解処理室(52)内に入る。こうして、ダイオキシンを含有した飛灰(A)が連続的に処理される。
【0051】
実施形態4
この実施形態は図4および図5に示すものである。
【0052】
図4および図5において、熱分解装置は、両端が閉鎖された円筒状で、かつ右下がり傾斜状の熱分解槽(60)を備えている。熱分解槽(60)の内部全体が熱分解処理室(61)となされている。熱分解槽(60)の周壁における傾斜上端部の上側部分に、熱分解処理室(61)内にダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)を投入する投入口(62)が形成されている。また、熱分解槽(60)の周壁における傾斜下端部の下側部分に、処理済み飛灰(A)を槽(60)外に取出す取出し口(63)が形成されている。
【0053】
熱処理室(61)内には、これと同軸状に回転軸(64)が配置されており、槽(60)外に配置されたモータ(65)により回転駆動されるようになされている。長さ方向に間隔をおいた複数箇所において、回転軸(64)には、周方向に等角度間隔をおいて複数のアーム(66)が放射状に設けられている。各アーム(66)の先端部には、加熱用チェーン(67)が取付けられている。熱分解槽(60)の下側部分では、加熱用チェーン(67)の先端部はその周壁内周面に接触するようになされている。
【0054】
熱分解槽(60)の外部の下側部分に、熱分解槽(60)の周壁内周面に接触した加熱用チェーン(67)を加熱するヒータ(37)が配置されている。
【0055】
上記構成の熱分解装置を用いての灰中ダイオキシンの熱分解処理は、次のようにして行われる。
【0056】
すなわち、熱分解槽(60)の熱分解処理室(61)内に不活性ガス、たとえば窒素ガスを注入して無酸素雰囲気とした後、ダイオキシンを含有した未処理飛灰(A)を投入口(62)から熱分解処理室(61)内に投入し、モータ(65)によって回転軸(64)を回転させる。各アーム(66)の先端に取付けられたチェーン(67)は、熱分解処理室(61)内の下側部分を通過する間に、熱分解槽(60)の周壁に接触した状態でヒータ(37)により高温、たとえば500℃に加熱される。
【0057】
そして、未処理飛灰(A)は、熱分解処理室(61)内で旋回するチェーン(67)の有する熱により350℃程度に加熱され、飛灰(A)中のダイオキシンが熱分解される。処理済み飛灰(A)は取出し口(63)から熱分解槽(60)の外部に取出される。こうして、ダイオキシンを含有した飛灰(A)が連続的に処理される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の熱分解装置の実施形態1を示す垂直縦断面図である。
【図2】 この発明の熱分解装置の実施形態2を示す垂直縦断面図である
【図3】 この発明の熱分解装置の実施形態3を示す垂直縦断面図である
【図4】 この発明の熱分解装置の実施形態4を示す垂直縦断面図である
【図5】 図4のA−A線断面図である
【符号の説明】
(1)(40)(50)(60):熱分解槽
(3):加熱媒体投入口
(5):ふるい(分離手段)
(8)(45)(52)(61):熱分解処理室
(9):灰保温室
(10):加熱媒体取出し口
(11):ヒータ(加熱手段)
(13):撹拌装置
(17):加振装置
(18):加熱媒体循環装置(加熱媒体循環手段)
(21)(37):ヒータ(加熱手段)
(41):未処理飛灰供給口
(42):処理済み飛灰排出口
(43):回転ドラム
(44):モータ(駆動手段)
(46) :投入口
(47) :取出し口
(48):ねじ溝
(53):チェーン加熱室
(54):スプロケット
(55):無端状加熱用チェーン
(58):未処理灰投入口
(59):処理済み灰取出し口
(62):投入口
(63):取出し口
(64):回転軸
(65):モータ(駆動手段)
(66):アーム
(67):加熱用チェーン(線状加熱媒体)
(A):飛灰
(B):球状加熱媒体

Claims (9)

  1. ダイオキシンを含有する灰と所定温度に加熱された加熱媒体とを熱分解処理室に入れ、熱分解処理室内において加熱媒体により灰を所定温度に加熱することにより、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解し、ダイオキシンが熱分解された処理済み灰と加熱媒体とを分離し、分離された加熱媒体を、熱分解処理室の外部において所定温度に加熱した後、再度熱分解処理室内に未処理灰とともに入れることよりなる灰中ダイオキシンの熱分解方法を実施するための装置であって、
    熱分解槽と、熱分解槽内の上部に設けられかつダイオキシンを含有する灰および加熱媒体を受け入れる熱分解処理室と、熱分解槽内における熱分解処理室の下端に設けられかつ灰と加熱媒体とを分離する分離手段と、熱分解槽内における分離手段の下方に設けられかつ分離手段により分離された灰を所定温度に加熱保持する灰保温室と、灰の加熱に使用されかつ分離手段により分離された加熱媒体を熱分解処理室の下端部の取出し口から外部に取出し、熱分解処理室の上端部の投入口からその内部に投入する加熱媒体循環手段と、加熱媒体循環手段により熱分解処理室の投入口から投入される前の加熱媒体を所定温度に加熱する加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  2. 熱分解処理室内に、灰および加熱媒体を攪拌する攪拌装置が設けられている請求項1記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  3. 熱分解処理室の外周に、熱分解処理室からの放熱を防止する加熱手段が設けられている請求項1または2記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  4. ダイオキシンを含有する灰と所定温度に加熱された加熱媒体とを熱分解処理室に入れ、熱分解処理室内において加熱媒体により灰を所定温度に加熱することにより、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解し、ダイオキシンが熱分解された処理済み灰と加熱媒体とを分離し、分離された加熱媒体を、熱分解処理室の外部において所定温度に加熱した後、再度熱分解処理室内に未処理灰とともに入れることよりなる灰中ダイオキシンの熱分解方法を実施するための装置であって、
    一端部に未処理灰供給口が、他端部に処理済み灰排出口がそれぞれ設けられ、かつ内周面が円筒面となされた熱分解槽と、熱分解槽内に、その内周面と同軸状にかつ軸線の周りに回転自在に配置されるとともに、内部が熱分解処理室となされた中空円筒状回転ドラムと、回転ドラムを回転させる駆動手段と、熱分解槽内に、熱分解処理室の内外で循環するように入れられた多数の球状加熱媒体と、熱分解槽の外側に配置され、かつ槽内の加熱媒体を加熱する加熱手段とを備えており、熱分解槽の処理済み灰排出口の大きさが加熱媒体が通過しないような大きさとなされ、回転ドラムの未処理灰供給口側の端部に、熱分解槽内の加熱媒体および未処理灰供給口から熱分解槽内に送り込まれた未処理灰を熱分解処理室内に投入する投入口が、他端部に、処理済み灰および加熱媒体を熱分解処理室外に取出す取出し口がそれぞれ設けられ、回転ドラムの外周面に加熱媒体が嵌まるねじ溝が形成され、処理済み灰は、回転ドラム内から取出し口および処理済み灰排出口を通って熱分解槽の外部に排出するようになされ、加熱媒体は、回転ドラム内から取出し口を通って熱分解槽内に取出されるとともに、回転ドラムが回転することによりねじ溝の働きによって投入口側に送られて投入口から熱分解処理室内に投入されるようになされ、加熱手段は、取出し口から取出された加熱媒体が投入口から投入される前に加熱媒体を加熱するようになされている灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  5. 加熱媒体が、ステンレス鋼、鉄、銅、セラミックス、ガラスおよび砂利からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料で形成されている請求項1〜4のうちのいずれかに記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  6. ダイオキシンを含有する灰と所定温度に加熱された加熱媒体とを熱分解処理室に入れ、熱分解処理室内において加熱媒体により灰を所定温度に加熱することにより、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解し、ダイオキシンが熱分解された処理済み灰と加熱媒体とを分離し、分離された加熱媒体を、熱分解処理室の外部において所定温度に加熱した後、再度熱分解処理室内に未処理灰とともに入れることよりなる灰中ダイオキシンの熱分解方法を実施するための装置であって、
    内部に熱分解処理室およびこれと平行なチェーン加熱室が設けられ、かつ一端部に未処理灰投入口が、他端部に処理済み灰取出し口がそれぞれ熱分解処理室と通じるように設けられた熱分解槽と、熱分解槽内の両端部に配置された1対のスプロケットに掛け渡され、かつ熱分解処理室内およびチェーン加熱室内を循環走行する無端状加熱用チェーンと、熱分解処理室の外部に配置され、かつチェーン加熱室内を走行する加熱用チェーンを加熱する加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  7. 無端状加熱用チェーンが、ステンレス鋼、鉄、銅およびセラミックスからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料で形成されている請求項6記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  8. ダイオキシンを含有する灰を熱分解処理室に入れ、所定温度に加熱された加熱媒体を熱分解処理室内で移動させながら、加熱媒体により灰を所定温度に加熱することによって、灰に含有される灰中ダイオキシンを熱分解することよりなる方法を実施するための装置であって、
    内部全体が熱分解処理室となされ、かつ一端部に未処理灰を熱分解処理室内に投入する投入口が、他端部に処理済み灰を熱分解処理室外に取出す取出し口がそれぞれ設けられている熱分解槽と、熱分解処理室内に設けられた回転軸と、回転軸を回転させる駆動手段と、回転軸に固定された複数の放射状アームと、各アームの先端に取付けられ、かつ熱分解処理室の内周面に接触しうる線状加熱媒体と、熱分解槽の外部に配置され、かつ熱分解処理室の内周面に接触した線状加熱媒体を加熱する加熱手段とを備えている灰中ダイオキシンの熱分解装置。
  9. 線状加熱媒体が、ステンレス鋼、鉄、銅およびセラミックスからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料で形成されたチェーンからなる請求項8記載の灰中ダイオキシンの熱分解装置。
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