JP3718587B2 - 可変文書確認支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変箇所に当該可変箇所に当てはめ可能な複数の候補文字列が設定され、可変箇所での候補文字列の選択に応じて複数種類の文書を生成可能な可変文書の設定内容の確認を支援するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
出版の現場においては、異なる出版物に似た内容の記事が掲載される場合がある。旅行ガイド誌を例にとれば、東北地方のガイド誌と宮城県のガイド誌を並行して出版する場合があり、著名な観光名所、例えば松島などは、案内記事が両方に掲載されることも多い。このような場合、各出版物に全く同じ記事を使えればよいが、実際には文章量(文字数)の制約や文章のスタイル(です調、である調などの表現形式)は各出版物ごとに異なるのが一般的であり、全く同じ記事を使える場合はほとんどない。したがって、従来は、似た内容の記事でも、各出版物ごとに別々に原稿を作成することが一般的であった。
【0003】
近年、消費者の嗜好の多様化等に伴い、出版物の多様化、細分化が進んでいる。このような状況下で、似た内容の記事をその都度作成することの非効率が指摘され、記事・文書の再利用の必要性が叫ばれている。文書の再利用については文書データベースの構築例が多数あるが、出版物への再利用という観点から見た場合、データベースから適切な内容の文書が検索できたとしても、適用する出版物の制約条件に合わせてその文書を手直ししなければならないことが多い。このような手直しは労力を要する作業であり、出版物の編集過程でも無視できない時間を要していた。また、そもそも検索した文書を出版側(編集者側)で勝手に手直しできない場合もあり、このような場合には似た内容の文書を別に新たに作成する必要があった。
【0004】
また、1つの出版物を作成する場面の中でも同様の問題は生じうる。例えば、1つの出版物を作成する際に、編集・レイアウトの段階で原稿の文章量が多すぎたり少なすぎたりすることが判明することがある。この場合、原稿を書いたのが外部のライターである場合、編集・組版側で勝手に原稿内容を追加又は削除して文章量を調整することは一般に不可能である。文章量を調整するには、ライターに了解を得るなどの作業が必要となり、時間や労力がかかるという問題があった。
【0005】
このような問題を解決する手法として、本出願人は、特願平10−31208号において、文書作成者が、文書が利用される様々な状況を想定して、予め文書の一部に、内容的に互いに代替可能な候補文字列を複数設定しておき、組版編集段階で状況に応じてそれら候補文字列から一つを選んで文書を構成するシステムを提案している。このように候補文字列が設定された文書のことを可変文書と呼び、候補文字列が設定された箇所のことを可変箇所と呼ぶ。
【0006】
可変文書は、可変箇所における候補文字列の選び方に応じて複数種類の文書に変化しうる。このため、一度作成した可変文書は、通常の文書よりも再利用の可能性が高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように可変文書は再利用価値が高いが、その作成手順は通常の文書に比べて複雑になる。可変文書の効率のよい作成のためには、可変文書が文書作成者の意図通りに作成できているか、すなわち可変箇所や候補文字列が意図通りに適切に設定されているかを確認するための手段が必要である。
【0008】
また、可変文書の形式で記述されたデータを元に文書を組版編集する場合でも、その可変文書からどのような文書が作成可能かを確認するために、可変箇所や候補文字列の設定内容の確認を支援する手段があると便利である。
【0009】
本発明は、可変文書における可変箇所や候補文字列の設定内容に対するユーザの確認作業を支援するための装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る可変文書確認支援装置は、可変文書における可変箇所以外の部分の文書情報と共に、前記可変箇所を特定するための情報とそれら可変箇所に設定された候補文字列とを可変箇所に対応づけて記憶する可変文書記憶手段と、前記可変文書記憶手段に記憶された情報に基づき、前記可変箇所以外の部分の文書情報に対して前記可変箇所に対応する候補文字列の中から一つを選択して当てはめることにより文書を作成し、その文書を表示する確認用表示手段と、を有し、前記確認用表示手段は、前記文書の表示の際に、前記可変箇所に当てはめられた候補文字列を前記可変箇所以外の部分と識別可能な形態で表示する。そして、本発明に係る可変文書確認支援装置は、可変文書記憶手段の記憶情報に基づき、複数の可変箇所における候補文字列の選択の仕方のすべての組合せについて、それぞれその組合せを採用して文書を構成した場合の文書の長さを求め、各組合せとそれに対応する文書の長さとを互いに対応づけて管理する組合せ管理手段と、前記組合せ管理手段の管理する情報に基づき、前記各組合せごとに、その組合せを採用した場合に構成される文書の長さを一覧表示する長さ分布表示手段とを有することを特徴とする。
【0011】
この構成では、確認用表示手段が、可変文書から生成された1つの文書を表示する際に、可変箇所に当てはめられた候補文字列を可変箇所以外の部分と識別可能な形態で表示する。したがって、ユーザは確認用表示手段の表示により、文書のどの部分が可変箇所であるかを確認することができる。そして、可変文書から生成可能な複数種類の文書の長さの一覧表示が得られる。この表示により、ユーザは、可変文書からどのような長さの文書が生成できるか、その長さのバリエーションを知ることができる。この表示により、文字数制限に柔軟に対応することができる可変文書が欲しい場合などに、作成した可変文書がその目的に合致しているかを確認することができる。
【0012】
本発明の好適な態様では、可変箇所の候補文字列の表示において、当該可変箇所に、前記当てはめられた候補文字列の他に設定されている候補文字列の長さを把握可能な表示を行う。
【0013】
この構成における表示は、例えば当該可変箇所に設定されている他の候補文字列が表示中の候補文字列より長いか短いかを表すものや、表示中の候補文字列が当該可変箇所に設定された候補文字列群の中で何番目の長さの候補文字列かを表すものなどが考えられる。この構成によれば、ユーザは、表示された文書の各可変箇所に、表示中の候補文字列の他にどのような長さの候補文字列が設定されているかを知ることができる。
【0014】
また、本発明の好適な態様では、上記各構成において、確認用表示手段による文書の表示においてユーザが指示した可変箇所を検出する手段と、検出した可変箇所に対して設定された候補文字列を可変文書記憶手段を参照して求め、一覧表示する手段とを設けることにより、ユーザは文書表示上に示された各可変箇所にそれぞれどのような候補文字列が設定されているかを確認することができる。
【0015】
また、参考的な態様では、確認用表示手段は、可変文書記憶手段の記憶情報に基づき、複数の可変箇所における候補文字列の選択の仕方のすべての組合せについて、それぞれその組合せを採用して文書を構成した場合の文書の長さを求め、その長さの順に各組合せをソートして管理する組合せ管理手段と、表示すべき文書の長さの指定を受け付ける長さ指定手段とを有し、前記長さ指定手段にて指定された長さに適合する前記組合せを前記組合せ管理手段から求め、求めた組合せに係る候補文字列群を各可変箇所に当てはめて文書を作成し、表示する。
【0016】
この態様において、長さ指定手段としては、例えばいわゆるスライダーバーのようなグラフィカル・ユーザ・インタフェースを用いることができる。ユーザが、長さ指定手段により所望の文書の長さを指定すると、その長さに適合した文書が確認用表示手段により表示される。ユーザは、長さ指定手段により表示する文書の長さを切り替えることができ、各長さの文書の内容を確認することができる。
【0019】
本発明の別の好適な態様では、長さ分布表示手段による表示においてユーザが指定した文書の長さを検出する手段を設け、ユーザが指定した文書の長さに対応する組合せを組合せ管理手段を参照して特定し、その組合せに係る候補文字列群を各可変箇所に当てはめて文書を作成して表示する構成とすることもできる。この構成によれば、各長さに対応する文書の内容を確認することができる。
【0020】
また、本発明の更に別の態様では、確認用表示手段が、表示する文書を切り替えた場合に、切り替え前及び切り替え後の文書を構成するのにそれぞれ用いた前記組合せ同士を比較することにより、切り替え後の文書のうちで切り替え前と変化した可変箇所の候補文字列を特定し、切り替え後の文書の表示において切り替え前と変化した候補文字列を識別可能に表示する。
【0021】
この表示によれば、ユーザは、文書の切り替えの前後で変化した可変箇所及び候補文字列を把握することができる。すなわち、この構成によれば、文書の長さを変えたときにその変更に関係した可変箇所及び候補文字列を特定することができ、この情報に基づき、各候補文字列が様々な長さの文書群を生成するのに寄与しているかどうかを確認することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0023】
[可変文書]
可変文書は、文書の中に予め内容(文字列)が可変の箇所(可変箇所と呼ぶ)を設定しておき、それら各可変箇所に対してそれぞれ当てはめ可能な複数種類の文字列(候補文字列と呼ぶ)を設定したものである。すなわち、可変文書は、非可変部分(すなわち可変箇所以外の部分)の文字列と、各可変箇所に当てはめられる候補文字列とから構成される。文書中に設定されたすべての可変箇所について、それぞれ当該可変箇所に複数設定された候補文字列の中から一つを選択して当てはめることにより、1つの文書ができる。このようにして、1つの可変文書から複数種類の文書を生成することができる。
【0024】
図1は、可変文書を説明するための図である。(a)は、可変文書を記述した原稿データの一例を示している。この例では、可変箇所に関する情報をタグとして文書データに挿入している。タグは、予め規定した形式で記述される。ここでは、SGML(Standard Generalized Markup Language)やHTML(HyperText Markup Language)と同様の、不等号<>で囲んだ部分をタグとする。可変箇所開始タグ“<T alt=“・・・”>”と可変箇所終了タグ“</T>”とで挟まれた文字列、例えば『aaaa』が、可変箇所の文字列を表す。可変箇所開始タグ内の記述『alt=“bb”』に示された文字列『bb』は、可変箇所の文字列『aaaa』と入れ替え可能な文字列である。したがって、文字列『aaaa』と『bb』が同じ可変箇所に設定された2つの候補文字列ということになる。これに対して、“XXXX”や“YYYYYY”などは、非可変部分の文字列を示している。なお念のために言えば、“XXXX”などという文字列の表現では、そこで用いている文字自体に特段の意味があるわけでなく、その文字の個数が文字列の文字数を表しているだけである。すなわち“XXXX”と書けば、それは単にその文字列が4文字であることを表しているに過ぎない。
【0025】
(b)は、(a)と同じ内容の可変文書を表す別の形式の原稿データの例を示す。(b)のデータでは、文書中の可変箇所に、可変箇所を表すタグ、例えば“<T cnd=“aaaa” cnd=“bb”>”が挿入される。そのタグ内の書式『cnd=“・・・”』で“”内に示された文字列『aaaa』等が、当該可変箇所に設定された候補文字列を示している。原稿データ(a)及び(b)では、可変箇所が2つあり、それぞれ2つの候補文字列が設定されている。したがって、可変箇所における候補文字列の選択の仕方は、2つの可変箇所についてそれぞれ2通りの選択の可能性があるので、全体では4(=2×2)通りの組合せが考えられる。(c)は、それら4通りの組合せに対応した4通りの文書(1)〜(4)を列挙したものである。
【0026】
[可変文書確認支援装置の全体構成]
次に、このような可変文書における可変箇所や候補文字列の設定内容の確認を支援するための可変文書確認支援装置の実施形態について説明する。本実施形態の可変文書確認支援装置は、例えば、可変文書を作成する機能を有するエディタ又はワードプロセッサに、編集対象文書の表示手段として組み込むことができる。また、この可変文書確認支援装置は、可変文書を組版する組版装置における表示手段として利用することもできる。本実施形態の可変文書確認支援装置は、典型的には、汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウエア的に構築される。
【0027】
図2は、本実施形態の可変文書確認支援装置の構成を示す機能ブロック図である。図2において、可変文書記憶部10は、可変文書の情報を記憶する手段である。可変文書記憶部10は、例えばコンピュータシステムのメインメモリ上に構築される。表示管理部20は、この可変文書記憶部10に記憶された可変文書の情報に基づき、ユーザによる設定内容確認の支援のための表示内容を生成する。可変文書記憶部10の記憶内容、並びにこれを利用した表示管理部20による確認支援表示の生成処理については、後に詳しく説明する。
【0028】
表示管理部20で生成された表示内容は、ウインドウマネージャ30の制御の下で、CRTや液晶ディスプレイなどの表示装置40に表示される。入力装置50は、マウス等のポインティングデバイスである。ユーザは、ウインドウマネージャ30により生成された表示に対し、入力装置50で表示項目の選択などを行うことができる。入力装置50による入力信号は、ウインドウマネージャ30を介して表示管理部20に伝えられ、表示管理部20はこの入力信号に応じて表示の変更等の制御を実行する。
【0029】
[可変文書記憶部]
次に、図3を参照して、可変文書記憶部10の記憶内容について説明する。なお、図3に示される可変文書の情報は、図1に示した原稿データに対応している。
【0030】
可変文書記憶部10は、文書バッファ12と可変箇所管理テーブル14を有している。文書バッファ12は、確認対象の可変文書の文書データを保持する。文書バッファ12に保持される文書データは、先頭から順に各文字のデータを配列したものだが、可変箇所については可変箇所管理テーブル14の該当レコードへのポインタが記述される。すなわち、文書中の非可変部分については各文字の文字データそのものが記述される。また、可変箇所ポインタは、この例では、可変箇所の識別子(可変箇所IDと呼ぶ)を“<>”で括ったタグの形で記述される。可変箇所ポインタは、その可変箇所についての情報を可変箇所管理テーブル14から取り出すために用いるものであり、そのテーブル14において当該可変箇所についての情報が記述されているレコードを特定できる情報を含んでいれば、図示例以外の形式であってもよい。なお、文書バッファ12に保持される文書データは、典型的にはテキストデータであるが、文字サイズや書体などのスタイル情報を含んでも良い。
【0031】
可変箇所管理テーブル14には、各可変箇所ごとにレコードが登録されている。個々の可変箇所のレコードには、可変箇所IDが含まれる。文書バッファ12内の文書データの可変箇所ポインタと、可変箇所管理テーブル14の該当レコードとは、この可変箇所IDで関連づけられている。可変箇所IDは、1つの可変文書内で一意的な値である。また、各可変箇所のレコードには、その可変箇所に設定された各候補文字列の文字列データと、各候補文字列の識別子(候補文字列IDと呼ぶ)が登録される。候補文字列IDは、少なくとも同一の可変箇所に属する候補文字列同士の間では一意的である。また、可変箇所管理テーブル14には、登録された各候補文字列ごとに、それぞれその候補文字列の長さが登録されている。図3の例では、「長さ」として、文字数が示されている。この「長さ」の情報は、後述する文書表示や、長さ切替バーや長さ分布の表示において利用される。また、可変箇所管理テーブル14の「選択結果」の情報は、各可変箇所において現在選択されている(すなわち各可変箇所に当てはめられている)候補文字列の候補文字列IDを表す。図3の例では、可変箇所1には候補文字列“aaaa”が当てはめられ、可変箇所2には候補文字列“ddd”が当てはめられていることを示している。この選択結果の情報は、後述する文書表示において用いられる。
【0032】
このように、可変文書記憶部10の記憶情報は、内容的に言えば、図1に示した原稿データに対して表示のために長さや選択結果などの付加情報を加えたものとなっている。
【0033】
図3に示した可変文書記憶部10の記憶情報は、典型的には、可変文書作成機能を有するエディタやワードプロセッサによる可変文書の作成処理において生成される。この場合、ユーザがそのようなエディタ等の編集機能を用いて、文字入力や可変箇所や候補文字列の設定を行うと、そのエディタ等の機能により、それらの情報が可変文書記憶部10に記憶される。すなわちこの場合、本実施形態の可変文書確認支援装置は、そのエディタ等の表示手段として機能し、編集対象の可変文書について、設定内容の確認のための様々な情報を表示する。なお、図1(a)等に示した原稿データは、可変文書の蓄積時あるいは転送時のフォーマットである。「選択結果」の情報は、文書表示の時のみに必要な情報なので、原稿データには含まれない。また、「長さ」の情報は、容易に求めることができるので原稿データに含める必要はないが、例えばタグの中に候補文字列の長さを示す記述を記入可能とする等の方法で原稿データに含めることももちろん可能である。エディタ等は、この可変文書記憶部10内の記憶情報を原稿データの形式に変換して出力する機能を有する。
【0034】
一方、可変文書を組版する組版装置でも、図1に例示した原稿データから図3に示した可変文書記憶部10の記憶情報を容易に生成することができ、これに基づき後述する確認支援のための表示を行うことができる。このとき、可変箇所IDや候補文字列IDは、その組版装置が上述の一意性の条件を満たすように適宜付与する。
【0035】
[確認支援表示]
次に、表示管理部20による確認支援表示の詳細について説明する。
【0036】
表示管理部20は、文書表示処理部22、組合せ管理部24、バー表示処理部26及び分布表示処理部28を有する。
【0037】
(1)文書表示
文書表示処理部22は、可変文書の文書内容の表示データを生成する。文書表示処理部22で生成された文書内容表示データは、ウインドウマネージャ30の制御の下、文書表示ウインドウとして表示装置40に表示される。図4は、このようにして生成された文書表示ウインドウ100の表示内容の一例を示す図である。なお、図4の文書表示ウインドウ100中の文書表示102は、図3に示した可変文書記憶部10の記憶内容に対応したものである。
【0038】
1つの可変文書からは、各可変箇所における候補文字列の選択の仕方に応じて複数種類の文書を生成することが可能だが、本実施形態の文書表示では、それら可能な文書のうちの一つを文書表示ウインドウ100に表示する。その際、各可変箇所でどの候補文字列が選択されているかは、可変箇所管理テーブル14における「選択結果」の情報に基づき判定する。
【0039】
文書表示処理部22が生成する文書表示102は、文書内容を表示するという点ではエディタやワードプロセッサにおける文書表示と同じである。本実施形態の文書表示102がエディタ等の文書表示と異なるのは、可変箇所についての表示の部分である。すなわち、本実施形態では、可変箇所に当てはめられた候補文字列104を、非可変部分の文字列と識別可能な表示形態で表示する。例えば図4の例では、可変箇所の候補文字列を、枠で囲んで表示することにより、非可変部分の文字列と区別している。なお当然ながら、可変箇所を識別表示する方法はこの例に限られるものではない。例えば、可変箇所と非可変部分の文字の書体を変えたり、可変箇所の文字列に網掛けなどの文字飾りを付加するなどの方法も考えられる。また、表示装置40がカラー対応の場合は、可変箇所と非可変部分とで文字の色を変えたり、あるいは文字の背景色を変えたりするなどの方法を採ることもできる。
【0040】
また、図4の表示例では、可変箇所の候補文字列104の表示に対応づけて、長さ指標106が表示されている。この例では、長さ指標106は、その当該可変箇所に現在表示中の候補文字列104の他に設定されている候補文字列が、その表示中の候補文字列よりも長いか短いかを示す。長さ指標106が“+”の場合は、表示中の候補文字列104よりも長い候補文字列が当該可変箇所に設定されていることを示し、“−”の場合は表示中の候補文字列104よりも短い候補文字列が設定されていることを示す。例えば、表示中の候補文字列『aaaa』に対しては、図3の可変文書記憶部10には、同じ可変箇所にそれより短い候補文字列『bb』が設定されているので、長さ指標106が“−”となっている。
【0041】
文書表示処理部22は、次のような手順で図4に示す表示を生成する。すなわち、文書表示処理部22は、可変文書記憶部10の文書バッファ12の記憶内容を先頭から読み出し、非可変部分については記憶されている文字をそのまま表示していく。この過程において、読み出したデータが可変箇所ポインタであった場合、文書表示処理部22は、そのポインタに示された可変箇所IDから可変箇所管理テーブル14における該当レコードを特定する。そして、そのレコードの選択結果の項目にセットされた候補文字列IDを読み出し、その候補文字列IDに対応する候補文字列をそのレコードから読み出す。そして、読み出した候補文字列を、枠付き表示や色違い表示など、可変箇所であることを示す所定の表示形態で表示する。また、文書表示処理部22は、その候補文字列の表示の際に、可変箇所管理テーブル14における「長さ」の項目を参照して、当該可変箇所に設定された他の候補文字列が、表示する選択結果の候補文字列より長いか短いかを判定し、その判定結果に基づき長さ指標106を表示する。
【0042】
このように、本実施形態の文書表示では、可変文書のデータを各可変箇所に対し複数の候補文字列が設定された状態のまま表示するのではなく、その可変文書から生成可能な文書のうちの1つを選択してそれを完全な文書として表示する。更には、その表示では、可変箇所が非可変部分とは区別して表示される。このような表示によれば、ユーザは、通常のひと続きの文章を読むのと変わらない作業で、文書中の可変箇所の設定位置を確認し、その可変箇所に設定された候補文字列が文章の流れのなかで適切なものかどうかを確認することができる。
【0043】
また、図4の文書表示では、長さ指標106の表示により、可変箇所において、表示中の候補文字列以外の候補文字列を選択すると文書の長さが長くなるのか短くなるのかを知ることができる。
【0044】
なお、1つの可変箇所に3以上の候補文字列が設定されている場合には、図4に示した“+”、“−”の長さ指標106では不十分である。このような場合には、図5に示す長さ順位指標110を用いることが好適である。すなわち、長さ順位指標110は、可変箇所に当てはめられた候補文字列104の、当該可変箇所に設定された候補文字列群の中での長さの順位を示している。この長さ順位指標110は、「(当該可変箇所に設定された候補文字列群において、長い方から見た場合の表示中の候補文字列の順位)/(当該可変箇所に設定された候補文字列の総数)」の形式で表されている。例えば、候補文字列『aaaa』に対応づけて表示された“3/4”は、当該可変箇所に候補文字列が4つ設定されており、現在表示中の『aaaa』はその4つの中で3番目に長いことを示している。文書表示処理部22は、可変箇所に候補文字列を当てはめて表示する際に、可変箇所管理テーブル14の当該可変箇所のレコードを参照して、その候補文字列の長さ順位を求めることにより、長さ順位指標110を表示することができる。
【0045】
長さ順位指標110の表示によれば、ユーザは、可変箇所に現在当てはめられている候補文字列の長さ順位を知ることができる。したがって、当てはめる候補文字列を入れ替えることにより文書の長さをどのように変化させることができるかのおおよその傾向を知ることができる。
【0046】
また、本実施形態では、所望の可変箇所に設定された候補文字列群を一覧表示することもできる。このためには、ユーザは、図4に示した文書表示において、マウス等の入力装置50を操作してカーソルを所望の可変箇所まで移動し、その可変箇所を選択すればよい。すると、ウインドウマネージャ30は、ユーザが選択した可変箇所の画面上での位置を検出し、これを表示管理部20の文書表示処理部22に伝達する。文書表示処理部22は、この位置情報から、どの可変箇所が選択されたかを特定し、その可変箇所に設定された候補文字列群の情報を可変箇所管理テーブル14から読み出して一覧表示する。
【0047】
図6は、図4の表示にて『aaaa』が選択された場合の、一覧表示の例を示している。この場合、『aaaa』の可変箇所に設定されたすべての候補文字列、この場合『aaaa』及び『bb』とが、一覧表示枠108内に表示される。この例では、一覧表示枠108の表示により周囲の行の表示が隠れてしまわないよう、『aaaa』の行の次行が一行分だけ下にずらして表示されている。なお、このような表示の代わりに、選択された可変箇所の近傍にウインドウを開き、そのウインドウの中に候補文字列の一覧を表示するようにしても良い。
【0048】
このような一覧表示により、ユーザは、各可変箇所にそれぞれどのような候補文字列が設定されているかを把握することができる。
【0049】
また、本実施形態では、このような候補文字列の一覧表示において所望の候補文字列を選択することにより、可変箇所に当てはめる候補文字列を所望のものに入れ替えることができる。例えば図6の表示において、候補文字列『bb』をマウスでダブルクリックするなどして選択すれば、可変箇所に当てはめられる候補文字列を『aaaa』から『bb』に入れ替えることができる。この場合、ウインドウマネージャ30は、ユーザが選択した候補文字列の位置を検出し、これを文書表示処理部22に伝達する。文書表示処理部22は、この位置情報からどの可変箇所のどの候補文字列が選択されたかを特定し、可変箇所管理テーブル14の該当可変箇所の「選択結果」をその選択された候補文字列のIDに変更する。これにより、可変箇所に当てはめられた候補文字列が入れ替わる。この結果、文書表示ウインドウ100では、一覧表示枠108が消され、可変箇所に『aaaa』の代わりに『bb』が当てはめられた文書が表示される。
【0050】
(2)長さ切替
本実施形態の装置では、可変文書から生成可能な複数の文書のうち、ユーザの指定した長さの文書を求めて文書表示ウインドウ100に表示することができる。
【0051】
本実施形態の装置は、図7に示すように、この機能のためのユーザインタフェースとして、長さ切替バー130を表示する。長さ切替バー130は、いわゆるスライダーバーの一種であり、バー上に示されたつまみの位置を変更することにより、表示文書の長さを切り替えることができる。
【0052】
この長さ切替バー130の表示は、バー表示処理部26により行われる。長さ切替バー130は、例えば次のような手順で表示される。すなわち、カーソルが文書表示ウインドウ100内にある状態で、マウス等の入力装置50に対して所定の操作、例えばマウスの右ボタンのクリック操作、を行うと、その操作の信号がウインドウマネージャ30を介して表示管理部20に伝えられ、表示管理部20がその信号に応じてメニュー120を表示する。このメニュー120は、表示管理部20が提供する機能の一覧であり、図7には本実施形態に関連するもののみを示す。ユーザが、このメニュー120において、マウスのクリック等により「長さ切替」を選択すると、長さ切替バー130が表示される。
【0053】
ユーザは、長さ切替バー130のつまみ132をマウス等の入力装置50でドラッグして移動させることにより、所望の長さを指示することができる。また、矢印ボタン134をクリックすることによりつまみ132を動かして所望の長さを指示することができる。この入力装置50からの入力は、ウインドウマネージャ30を介してバー表示処理部26に伝えられ、バー表示処理部26がその入力からつまみ132の位置を検出する。検出されたつまみ132の位置の情報は、長さ切替バー130の表示に利用される。また、バー表示処理部26は、そのつまみ132の位置に対応する長さの文書を表示するよう、文書表示処理部22に対して指示を送る。文書表示処理部22は、この指示に適合するように、各可変箇所における候補文字列の選択を切り替え、これにより表示する文書を切り替える。
【0054】
バー表示処理部26から文書表示処理部22に対する文書の切替指示は、以下に示す処理により生成される。
【0055】
表示管理部20は、可変文書記憶部10に記憶された可変文書の各可変箇所における候補文字列の選択についての可能なすべての組合せを、組合せ管理部24に登録して管理している。図8は、組合せ管理部24の登録内容を示す図である。図8に示すように、組合せ管理部24では、各可変箇所における候補文字列の選択についての組合せ(以下単に「組合せ」と呼ぶ)を、文書の最先頭の可変箇所から順に末尾の可変箇所まで、各可変箇所で選択する候補文字列の候補文字列IDを配列することにより表している。例えば、組合せ『1−2』は、可変文書中に設定されている可変箇所が2カ所で、先頭の可変箇所ではIDが1の候補文字列が、2番目の可変箇所ではIDが2の候補文字列が選択される組合せを示している。図8は、図3に示した可変文書の記憶情報に対応したものである、図3の可変文書では、2カ所の可変箇所についてそれぞれ2つずつ候補文字列が設定されているので、上記組合せは全部で4つできる。したがって、組合せ管理部24には、図8のように、その4つの組合せが登録される。また、組合せ管理部24は、登録された各組合せごとに、その組合せの「長さ」を記憶する。図8の例では、組合せの「長さ」として、その組合せに従って各可変箇所に候補文字列を当てはめた場合の文書の総文字数を用いている。この他、その組合せにおいて選択される候補文字列の文字数の総和を、組合せの「長さ」として用いることもできる。このように、組合せの「長さ」としては、各可変箇所に当てはめる候補文字列の組合せを変更したときに、文書の長さがどれだけ変わるかを計算できる基準となる情報を用いる。これら組合せ及び「長さ」の情報は、可変文書記憶部10の記憶情報に基づき、組合せ管理部24が求める。なお、組合せ管理部24は、各組合せのレコードを、組合せの「長さ」の順にソートして管理している。
【0056】
バー表示処理部26は、組合せ管理部24の各組合せを、その「長さ」に基づき、長さ切替バー130のつまみ位置にマッピングする。そして、バー表示処理部26は、つまみ132の位置を検出し、その位置に対応する組合せを特定して、その組合せの情報(例えばその組合せを表す候補文字列IDの列)を文書表示処理部22に送る。この組合せの情報を受け取った文書表示処理部22は、その情報に従って可変箇所管理テーブル14の「選択結果」の設定を変更する。これにより、ユーザの指示した長さに対応する文書が文書表示ウインドウ100に表示される。
【0057】
なお、以上の操作は、文書の一部だけを対象に行うこともできる。この場合は、例えば、文書表示ウインドウ100上でドラッグ操作などにより文書の一部分を選択し、この状態でメニュー120を開いて「長さ切替」を選択すればよい。この操作は、組合せ管理部24は、可変文書記憶部10からその選択された部分に含まれる可変箇所の情報を取得し、その部分について図8のような組合せの管理情報を生成する。この結果、長さ切替バー130の操作により、その選択された部分の長さを変更することができる。
【0058】
(3)長さ分布表示
可変文書からは、各可変箇所での候補文字列の選択の組合せにより、様々に異なる文書を生成することができる。候補文字列の長さが異なれば、候補文字列の選択の変更により文書の長さが変化する。このような特性から、可変文書は、編集時における文字数制限やその変更に柔軟に対応できる素材データとして期待される。
【0059】
可変文書の作成者は、可変文書の再利用性を高めるために、文字数制限に対する対応能力の高い可変文書を作ろうとするであろう。この場合、作成中の可変文書からどのような長さの文書群が生成可能であるかを確認できる手段があることが望ましい。また、可変文書を素材として用いて出版物を編集しようとする者にとっても、可変文書からどのような長さの文書群が生成できるかを知ることは、レイアウトの決定や変更などに役立つことである。
【0060】
本実施形態では、このような点に鑑み、可変文書から生成できる文書群の長さの確認を支援する手段を設けている。図9に示す長さ分布表示140が、この手段である。
【0061】
長さ分布表示140は、可変文書から生成可能な各文書の長さの一覧を分布表示したものである。図9の例では、各文書の長さが棒グラフ142及び文字数144で表されている。各文書に対応する棒グラフの長さが、それぞれその文書の長さに比例している。各文書の長さの表示は、棒グラフ142及び文字数144のいずれか一方でも良いし、これ以外の表現形式を用いても良い。
【0062】
長さ分布表示140は、表示管理部20の分布表示処理部28(図2参照)により生成される。分布表示処理部28は、メニュー120において「分布」の項目が選択された場合に起動される。分布表示処理部28は、組合せ管理部24を参照して、可変箇所における候補文字列の選択の仕方の各組合せの「長さ」を取得し、それら「長さ」を各文書の長さとして、長さ分布表示140上に棒グラフ142及び文字数144で表示する。組合せ管理部24における各組合せの情報はその「長さ」の順にソートされているので、長さ分布表示140では、長さの順に整列した棒グラフ142が表示される。
【0063】
文書作成者は、この長さ分布表示140から、可変文書から生成可能な文書の長さのバリエーションが意図したとおりになっているか確認することができる。例えば10文字程度のほぼ均等なステップで長さが変化するようなバリエーションを意図していた場合に、実際に作成した可変文書がそのようなバリエーションを達成しているかどうかをその長さ分布表示140で確認することができる。
【0064】
長さ分布表示140に示された長さのバリエーションが不満な場合、文書作成者は、いずれかの可変箇所(複数箇所でもよい)について候補文字列の変更や、追加・削除などを行うにより可変文書を修正することになる。例えば、長さ分布表示140で隣り合う文書同士の長さの差が大きく、それらの中間の長さの文書が欲しい場合などがその例である。また逆に、隣り合う文書同士の長さの差が小さい場合に、両者の長さの差をもっと大きくしたいようなこともあるであろう。いずれにしても、長さ分布表示140に基づき、ユーザは可変文書の修正の指針を得ることができる。
【0065】
また、本実施形態では、長さ分布表示140の棒グラフ142の一つをマウスのクリック等の操作により選択することにより、選択した棒グラフ142に対応した長さの文書を文書表示ウインドウ100上に呼び出すこともできる。この機能は、分布表示処理部28が、選択された棒グラフ142に対応する組合せを組合せ管理部24から求め、その組合せの情報を文書表示処理部22に伝えることにより、長さ切替バー130による文書切替と同様の仕組みで実現できる。
【0066】
この機能により、ユーザは、所望の長さの文書がどのような内容なのか、確認することができる。
【0067】
なお、この長さ分布表示も、長さ切替バー130の場合と同様、文書の一部だけを対象に行うことができる。これを実現する仕組みは、長さ切替バー130の場合と同様でよい。
【0068】
(4)変更箇所識別表示機能
また、本実施形態は、文書表示ウインドウ100に表示する文書を切り替えたときに、表示内容が変更された可変箇所を他と識別表示する機能を有している。
【0069】
文書表示ウインドウ100における表示文書の切替は、例えば長さ切替バー130の操作や長さ分布表示140での棒グラフの選択によって起こる。このような切替に伴ってどの可変箇所の文字列が変化したかを知ることは、可変箇所に設定された候補文字列の有効性を判断する上で貴重な情報になる。
【0070】
例えば、長さ分布表示140において、長さがほぼ等しい文書が2つあったとする。可変文書を作成する目的が文字数制限に対する柔軟な対応のためだけであれば、このような長さのほぼ等しい文書が2つ存在することには意味がなく、データの無駄遣いになるだけである。どの可変箇所に設定したどの候補文字列の影響でそのように長さのほぼ等しい文書ができたかが分かれば、その可変箇所の候補文字列の設定を変更したり、あるいは無駄な候補文字列を削除したりするなどして、そのような無駄をなくすことができる。このためには、例えば、長さ分布表示140上で、長さのほぼ等しい文書のうちの一方(棒グラフ)を選択して文書表示ウインドウ100に表示させた後、もう一方の文書(棒グラフ)を選択して文書表示ウインドウ100に表示させる。すると、本機能により、両文書の間で内容の異なる可変箇所の文字列が、例えば点滅表示など、他と識別可能な形態で表示される。この表示により、どの可変箇所のどの候補文字列が原因で、長さのほぼ等しい文書が2つできたかが分かる。その原因となる可変箇所の候補文字列の長さを変更するなどすれば、長さがほぼ等しい文書が2つできるという無駄は解消される。
【0071】
例えば、図9に示した表示状態は、長さ分布表示140において短い方から2番目の長さの文書を選択した状態を示している。この後、ユーザが長さ分布表示140上で最短の文書を選択したとすると、文書表示ウインドウ100の表示は図10に示す状態に切り替わる。図10において、候補文字列『bb』は、切替前(『aaaa』)と比較して変更があるので、本機能により、非可変部分や切替前と内容の変更のない候補文字列104とは異なる表示形態112で表示される。
【0072】
本機能は、文書表示処理部22により提供される。すなわち、文書表示処理部22は、バー表示処理部26又は分布表示処理部28からの指示に基づき表示文書の切替を行う際に、可変文書管理テーブル14における「選択結果」の切替前の状態と切替後の状態を比較する。そして、切替前と切替後とで「選択結果」が異なっている可変箇所を求め、その可変箇所に当てはめられた候補文字列を、点滅表示等、他と識別可能な表示形態で表示する。
【0073】
なお、上記(3)では、長さ分布表示140で確認した文書の長さバリエーションに不満の場合に、可変箇所に対する候補文字列の設定の修正を行うことを説明したが、本機能はこのような修正処理にも役立つ。
【0074】
本機能により識別表示される可変箇所は、文書の長さの切替の際に候補文字列の内容が変化した可変箇所であり、文書の長さの変化に影響する可変箇所と言える。したがって、このように文書の長さの変化に影響する可変箇所に絞り込んで、候補文字列の設定の修正を行うことにより、効率的な修正処理を行うことができる。
【0075】
例えば、長さ分布表示140の長さ順に並んだ棒グラフ表示において、隣り合う文書同士の間の長さの間隔の大きすぎる箇所を発見したとする。これに対し、文書作成者が、それら両者の中間の長さの文書も生成できるよう可変文書を修正したいと考えることは十分あり得ることである。この場合、文書作成者は、長さ分布表示140にてそれら隣り合う文書のいずれか一方を選択し、文書表示ウインドウ100に表示させ、その後長さ分布表示140にて他方の文書を選択し、文書表示ウインドウ100の表示文書をその文書に切り替えるとよい。すると、本機能により、表示内容が切り替わった可変箇所の文字列のみが、識別表示される。この識別表示された可変箇所に対し、切替前の候補文字列と切替後の候補文字列の中間の長さの補文字列を新たに設定すれば、作成者の意図を満足する可変文書を得ることができる。
【0076】
また、本機能によれば、候補文字列のうちで、所望の文書の長さバリエーションの達成に寄与しているもの、あるいは寄与が小さいものを知ることができる。この結果、寄与が小さい候補文字列については、文字列の内容に修正を加えることにより、その有効性を増大させることが可能となる。
【0077】
以上、本発明に係る可変文書確認支援装置の好適な実施形態について説明した。以上に説明した装置は、上記各機能を記述したプログラムをコンピュータに実行させることによって実現することができる。この場合、プログラムは、例えばフロッピーディスクやCD−ROMなどの記録媒体の形態あるいは通信回線を介して供給され、これを例えばコンピュータに付属する固定ディスク装置にインストールすることにより、実行可能となる。
【0078】
なお、以上に説明した実施形態は、あくまで一例であり、本発明はこの他にも様々な形態で実現することができる。例えば、以上では、可変文書確認支援装置をウインドウシステムを利用して実現したが、ウインドウシステムを利用しなくても同様の装置を実現するできることは明らかであろう。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、可変文書から生成される文書を表示する際に、可変箇所に当てはめられた候補文字列を可変箇所以外の部分と識別可能な形態で表示することができるので、文書のどの部分が可変箇所であるか、その可変箇所に設定された候補文字列が適切なもであるかなど、可変文書の設定内容の適否を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 可変文書の原稿データの一例を示す図である。
【図2】 本発明に係る可変文書確認支援装置の全体構成を示す図である。
【図3】 可変文書記憶部10の記憶内容を説明するための図である。
【図4】 文書表示処理部22により生成された文書表示ウインドウの表示内容の一例を示す図である。
【図5】 文書表示ウインドウにおける候補文字列の長さ順位指標の表示例を説明するための図である。
【図6】 文書表示ウインドウにおける候補文字列の一覧表示を説明するための図である。
【図7】 長さ切替バーによる表示文書の長さ切替処理を説明するための図である。
【図8】 組合せ管理部24の登録内容を示す図である。
【図9】 長さ分布表示を説明するための図である。
【図10】 可変箇所に当てはめられる候補文字列が入れ替えられた場合の表示を説明するための図である。
【符号の説明】
10 可変文書記憶部、20 表示管理部、22 文書表示処理部、24 組合せ管理部、26 バー表示処理部、28 分布表示処理部、30 ウィンドウマネージャ、40 表示装置、50 入力装置。

Claims (7)

  1. 可変箇所に当該可変箇所に当てはめ可能な複数の候補文字列が設定され、可変箇所での候補文字列の選択に応じて複数種類の文書を生成可能な可変文書の設定内容の確認を支援するための装置であって、
    可変文書における前記可変箇所以外の部分の文書情報と共に、前記可変箇所を特定するための情報とそれら可変箇所に設定された候補文字列とを可変箇所に対応づけて記憶する可変文書記憶手段と、
    前記可変文書記憶手段に記憶された情報に基づき、前記可変箇所以外の部分の文書情報に対して前記可変箇所ごとにそれぞれ対応する候補文字列の中から一つを選択して当てはめることにより文書を作成し、その文書を表示する確認用表示手段と、
    前記可変文書記憶手段の記憶情報に基づき、複数の可変箇所における候補文字列の選択の仕方のすべての組合せについて、それぞれその組合せを採用して文書を構成した場合の文書の長さを求め、各組合せとそれに対応する文書の長さとを互いに対応づけて管理する組合せ管理手段と、
    前記組合せ管理手段の管理する情報に基づき、前記各組合せごとに、その組合せを採用した場合に構成される文書の長さを一覧表示する長さ分布表示手段と、
    を有し、前記確認用表示手段は、前記文書の表示の際に、前記可変箇所に当てはめられた候補文字列を前記可変箇所以外の部分と識別可能な形態で表示し、
    前記長さ分布表示手段は、可変文書から生成可能な各文書の長さを比較可能に一覧表示することを特徴とする可変文書確認支援装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記確認用表示手段は、前記可変箇所に当てはめられた候補文字列の表示において、前記可変文書記憶手段の記憶情報に基づき、当該可変箇所に、前記当てはめられた候補文字列の他に設定されている候補文字列の長さを把握可能な表示を行うことを特徴とする可変文書確認支援装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の装置において、
    前記確認用表示手段による前記文書の表示においてユーザが指示した可変箇所を検出する手段と、
    検出した可変箇所に対して設定された候補文字列を、前記可変文書記憶手段を参照して求め、一覧表示する手段と、
    を有することを特徴とする可変文書確認支援装置。
  4. 請求項記載の装置において、
    前記長さ分布表示手段による表示においてユーザが指定した文書の長さを検出する手段を有し、
    前記確認用表示手段は、前記ユーザが指定した文書の長さに対応する前記組合せを前記組合せ管理手段を参照して特定し、その組合せに係る候補文字列群を各可変箇所に当てはめて文書を作成し、表示することを特徴とする可変文書確認支援装置。
  5. 請求項に記載の可変文書確認支援装置において、
    前記確認用表示手段は、表示する文書を切り替えた場合に、切り替え前及び切り替え後の文書を構成するのにそれぞれ用いた前記組合せ同士を比較することにより、切り替え後の文書のうちで切り替え前と変化した可変箇所の候補文字列を特定し、切り替え後の文書の表示において切り替え前と変化した候補文字列を識別可能に表示することを特徴とする可変文書確認支援装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置において、
    前記長さ分布表示手段は、前記可変文書から生成可能な各文書の長さを棒グラフ表示することを特徴とする可変文書確認支援装置。
  7. 可変文書における可変箇所以外の部分の文書情報を記憶すると共に、前記可変箇所を特定するための情報とそれら可変箇所に設定された候補文字列とを可変箇所に対応づけて記憶する記憶手段を有するコンピュータに、
    前記記憶手段に記憶された情報に基づき、前記可変箇所以外の部分の文書情報に対して前記可変箇所に対応する候補文字列の中から一つを選択して当てはめることにより文書を生成するステップと、
    上記ステップで生成した文書を表示する際に、前記可変箇所に当てはめられた候補文字列を前記可変箇所以外の部分と識別可能な形態で表示するステップと、
    前記記憶手段の記憶情報に基づき、複数の可変箇所における候補文字列の選択の仕方のすべての組合せについて、それぞれその組合せを採用して文書を構成した場合の文書の長さを求め、各組合せとそれに対応する文書の長さとを互いに対応づける組合せ対応付けステップと、
    前記組合せ対応付けステップでの対応付けに基づき、前記各組合せごとに、その組合せを採用した場合に構成される各文書の長さを比較可能に一覧表示する長さ分布表示ステップと、
    を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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