JP3718567B2 - 化粧板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧板の製造方法に関し、詳しくは、シート状の化粧材を木質基材に貼着してなる化粧板、いわゆるラッピング製品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラッピング製品は、木質資源が年々、減少して行くに伴い、再生可能な樹種を用いる事によって得られるMDF・集成材・合板等を基材として、その表面にシート状の化粧材を貼着したものであるが、表面の化粧性・均一性が優れている為、近年その需要は特に高まっている。このようなラッピング製品を製造する方法としては、例えば特公昭57−5183号公報に記載のものが知られている。該公報に記載の化粧板の製造方法は、表面に長手方向に凹溝を有する基材に、先ずシート状物を凹溝圧着用ロールを用いて凹溝内に貼着し、次いで平ロールによって基材表面へ貼着し、最後に基材側面へ順次貼着するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の化粧板の製造方法は、凹溝圧着用の圧着ロールの調整が難しく、凹溝部に化粧材のシワが生じたり、特に突板のシートを貼着する場合においては凹溝部に割れが生じる等の欠点があった。また、凹溝部と凹溝圧着用ロールの形状がほぼ同調していないと圧締ムラが出やすく、従って凹溝圧着用ロールの形状精度が要求されるという問題点があった。さらに言及すれば、このような凹溝圧着用ロールは使用している間に形状寸法精度が低下しやすく、頻繁にロールの取り替えが必要であるという問題点があった。また、基材の表面への貼着を行う平ロールについても、凹溝部に該当する部位で変形が起こりやすいという問題点があった。
【0004】
従って、本発明の目的は、圧着用ロールの調整に熟練を要さず、凹溝部におけるシワ・割れ等を生じることなく、極めて良好な外観を呈する化粧板を製造することができる化粧板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面に長手方向に凹溝を有する木質基材に、該凹溝の方向に沿ってシート状の化粧材を連続的に圧着させながら貼着する化粧板の製造方法において、上記化粧材を、先ず上記凹溝の一方の縁部よりも外側の表面に貼着し、次いで、該凹溝の内壁面に貼着し、その後該凹溝の他方の縁部よりも外側の表面に貼着することを特徴とする化粧板の製造方法を提供することにより上記目的を達成したものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記凹溝の内壁面に上記化粧材を貼着するに際し、該化粧材を該凹溝の一方の縁部から他方の縁部に亘って順次貼着することを特徴とする化粧板の製造方法を提供することにより上記目的を達成したものである。
また、請求項5に記載の発明は、表面に長手方向に凹溝を有する木質基材に、該凹溝の方向に沿ってシート状の化粧材を連続的に圧着させながら貼着する化粧板の製造方法において、上記化粧材を凹溝の内壁面に貼着するに先立ちシーラーを該内壁面へ塗布し、該シーラーの塗布された木質基材に接着材を塗布した化粧材を圧着することを特徴とする化粧板の製造方法を提供することにより上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の化粧板の製造方法の一実施態様について図面を参照して説明する。図1は、本発明の化粧板の製造方法の一実施形態における、圧着ロールの配置及び圧着順序を示す概略説明図である。図2は、木質基材に化粧材が貼着される状態を示す斜視図である。図3は、化粧材が貼着された状態の木質基材の断面図である。
本形態の化粧板の製造方法においては、表面に長手方向に凹溝を有する木質基材に、該凹溝の方向に沿ってシート状の化粧材を連続的に圧着させながら貼着することにより化粧板1が製造される。
【0007】
本形態における木質基材2は、その表面に長手方向に延びる一本の凹溝3を備えた長尺状の基材である。該木質基材としては、特に制限されないが、MDF・集成材・合板が挙げられる。該凹溝3は、図3に示すように、木質基材2の表面との境界を構成する一対の縁部3a、3eと、底面部3cと、該縁部3a、3eから該底面部3cまでを構成する両側の凹溝側面部3b、3dとからなる。
このような凹溝3を有する木質基材2は、ラッピング装置に備えられた搬送手段(図示せず)によりその長手方向に向かって搬送される。搬送される木質基材2には、図2に示すように、表面全体を覆うようにシート状の化粧材4が広げられ、搬送方向の定位置にそれぞれ配置された複数の圧着ロールにより該化粧材4の貼着が行われる。尚、図3は、化粧材4が既に貼着された状態を示したものである。
【0008】
而して、本発明における化粧板の製造方法においては、上記化粧材4は、図1に示すように、先ず凹溝の一方の縁部3aよりも外側の表面2aに貼着される。該貼着は、圧着ロールAにより、木質基材2上に広げられた化粧材4を上方から押圧することにより行う。次いで、圧着ロールB〜Gにより凹溝の内壁面への圧着による貼着を行う。該凹溝の内壁面への圧着に際しては、先ず圧着ロールAよりも木質基材2の搬送方向に向かって下流に設けられた圧着ロールBにより、上記凹溝の一方の縁部3aに化粧材4を圧着する。圧着ロールBはその表面が平滑なものでも、貼着面である該縁部3aに対応する形状のロール表面を有するものであっても良い。この実施形態における圧着ロールBは、図1に示すように、その周面に縁部3aに同調した凹状溝5を有する。この圧着ロールBのような、貼着面に対応する形状のロール表面を有する圧着ロールを凹溝3の内壁面への化粧材の貼着に採用することにより、凹溝におけるシワや割れの発生をより一層防止することができ、より外観の優れた化粧板を製造するができる。尚、この圧着ロールBが縁部3aを圧着すると同時に、別の圧着ロールB’が圧着ロールBの押圧位置よりも木質基材の側面部2cよりの位置を圧着する。これは、圧着ロールB及びB’間で化粧材4に好適なテンションを生じさせることによって、良好な貼着面を形成させる為である。
【0009】
次に、圧着ロールBよりも搬送方向に向かって下流に設けられた圧着ロールCにより、凹溝側面部3bにおける圧着を行う。該圧着ロールCはそのロール表面に、そのロール表面に貼着面である縁部3aの下部から凹溝側面部3bに至る凹溝内壁面の形状に同調した凹状溝6を有する。この圧着ロールCによる圧着と同時に、圧着ロールC’により基材の側面角部2dを圧着する。
【0010】
さらに、上記凹溝側面部3bと底面部3cとの境界部において、断面略菱形形状の圧着ロールDを用いた圧着が行われる。圧着ロールDは、貼着面である境界部の形状に対応するように、凹溝側面部3bと底面部3cとのなす角よりも先鋭な周面を備える。この先鋭な周面7により該境界部が確実に押圧され、これにより該境界部における浮き等の欠点の発生が防止される。また、このような圧着ロールを採用することにより、使用している間に多少の形状寸法が変化しても良好な貼着を継続することができる。圧着ロールDは、圧着ロールCよりも木質基材2の搬送方向に向かって下流に設けられている。圧着ロールDの圧着と同時に木質基材の側面部2cが圧着ロールD’により圧着される。底面部3cは、凹溝側面部3b、3dと底面部3cとの二つの境界部間の距離wと同一の巾を有する圧着ロールEにより圧着される。圧着ロールEによる圧着と同時に側面下部2eにおける圧着が圧着ロールE’により行われる。
【0011】
上記底面部3cと他方の凹溝側面部3dとの境界部、該他方の凹溝側面部3d、及び他方の縁部3eについても、同様に木質基材2の搬送方向に向かって順次設けられた、それぞれの部位に好適な表面形状を有する圧着ロールF〜Hを使用して貼着がなされる。このようにして凹溝の内壁面に、該凹溝の一方の縁部3aから他方の縁部3eに亘って順次化粧材4が貼着される。尚、圧着ロールF、G及びHによる圧着と同時にそれぞれ圧着ロールF’、G’及びH’による木質基材側面部2cの所定の位置の圧着がなされる。
【0012】
凹溝内の内壁面への貼着が終了した後、該凹溝の他方の縁部3eよりも外側の表面2fへの化粧材4の貼着が行われる。該外側の表面2fへの貼着は、先ず圧着ロールIによりなされ、次いで圧着ロールIの圧着位置よりも外側において各圧着ロールJ、Kによりなされる。更に、圧着ロールLにより側面角部2d、圧着ロールMにより側面部中央、圧着ロールNにより側面下部の圧着がなされる。尚、本実施形態における木質基材2の搬送は、木質基材又は化粧材が被覆された木質基材に側面部から当接する材送り用側面ロールを回転駆動すること等により行うことができる。尚、図1及び図2において、材送り用側面ロール及び材送り用下部機構については図示を省略した。
【0013】
このようにして、木質基材2にその全長に亘って化粧材4が施され、表面外観の極めて良好な化粧板、いわゆるラッピング製品が製造される。このような化粧板は、適宜の長さに切断され、造作材、家具等各種製品の製造等に使用される。
【0014】
更に、本発明の化粧板の製造方法における製造条件等について説明する。
本発明における化粧材としては、突板、塩化ビニール樹脂製シート、オレフィン系合成樹脂製シート及び紙の何れかであることが好ましい。これらを採用すると、特に意匠性に優れた化粧材を提供することができる。
上記突板の樹種としては、比較的太い導管を有する樹種が好ましく、特にホワイトオーク、レッドオーク及びタモが意匠性・突板加工性並びにラッピング加工性等の理由で望ましい。本発明の化粧板の製造方法によれば、従来の製造方法ではシワや割れが生じ易く、従って良好な外観の化粧材を製造するのが困難であった、これらの突板も化粧材として好適に採用することができる。
【0015】
突板の厚さは0.15mm以上0.30mm以下が望ましく、0.19mm以上0.25mm以下が更に望ましい。0.15mm未満では突板自体の曲げならびに引張強度が極度に低下することにより、ラッピングマシンで貼着する際、そのテンションにより、突板のシートが切断あるいは裂けるという不具合があり、0.30mmを越える場合、突板シート自体の強度が大きくなりすぎ、ラッピング加工の際、突板部の割れ・裂け等が発生したり、貼着後も反発力により浮き上がる等の不具合が発生する。
【0016】
塩化ビニール樹脂製シートとしては、その代表的な加工方法であるダブリングエンボス、さらに住宅部材で用いられるワイピングシートがあり、その厚さは0.15mm以上0.20mmが望ましく、0.16mm以上0.18mm以下が更に望ましい。0.15mm未満では、突板の場合と同様に塩化ビニール樹脂製シート自体の強度が低下することにより、シートが切断あるいは、裂けるという不具合が有り、0.20mmを越える場合、塩化ビニール自体の強度が上がるために貼着後、反発力で浮き上がる等の不具合が発生する。
【0017】
オレフィン系合成樹脂シートについては、塩化ビニール樹脂製シートと同様に、その厚さは0.15mm以上0.20mmが望ましく、0.16mm以上0.18mm以下が更に望ましい。0.15mm未満では、オレフィン系シート自体の強度が低下することにより、シートの切断等の不具合が発生する。0.20mmを越える場合、オレフィン系シート自体の強度が上がるために、基材に貼着後、反発力で浮き上がる等の不具合が発生する。
【0018】
紙については、その厚さは0.08mm以上0.15mmが望ましく、0.10mm以上0.12mm以下がさらに望ましい。0.08mm未満では紙シート自体の曲げ並びに引張り強度が極度に低下することにより、シートが切断あるいは、裂けるという不具合があり、0.15mmを越える場合、紙シート自体の強度が上がるために、基材に貼着後、反発力で浮き上がる等の不具合が発生する。このように、請求項1〜3に記載の発明においては、上記化粧材が、厚さ0.15mm以上0.30mm以下の突板、厚さ0.15mm以上0.20mm以下の塩化ビニール樹脂製シート、厚さ0.15mm以上0.20mm以下のオレフィン系合成樹脂製シート、及び厚さ0.08mm以上0.15mm以下の紙の何れかであることが好ましい。
【0019】
本発明の化粧板の製造方法においては、上記化粧材の木質基材に当接される面に接着材が塗布された後、該化粧材が該木質基材に貼着されるようにするのが好ましい。
上記接着剤としては、2液硬化型ウレタン系樹脂接着剤、1硬化型ウレタン系樹脂接着剤、ホットメルト系樹脂接着剤、反応型ホットメルト系樹脂接着剤などが用いられるが、それらのうち、2液硬化型ウレタン系樹脂接着剤、ホットメルト系樹脂接着剤、反応型ホットメルト系樹脂接着剤を好ましく使用できる。
また、この場合には、化粧材の貼着に先立って凹溝の内壁面全体にシーラーを塗布しておくことが好ましい。シーラーを塗布することによって、木質基材表面との強度を向上させ、木質基材表面と化粧材の接着強度が向上するという効果が奏され、更に、これにより表面が滑らかで意匠性に極めて優れる化粧板を製造することができるという効果が奏される。
従って、本願は、請求項5に記載の化粧板の製造方法を提供し、更に請求項1〜4の何れかに記載の化粧板の製造方法において、上記化粧材を凹溝の内壁面に貼着するに先立ちシーラーを該内壁面へ塗布し、該シーラーの塗布された木質基材に接着材を塗布した化粧材を圧着することを特徴とする化粧板の製造方法を提供するものでもある。
上記シーラーの種類としては、通常公知の各種のものを使用することができるが、湿気硬化型ウレタン系樹脂塗料、2液硬化型ウレタン系樹脂塗料、アクリル系樹脂塗料、エポキシ系樹脂塗料等を好ましく使用することができる。
シーラーの塗布量としては、4〜10g/m2 が好ましく、特に6〜7g/m2 が好ましい。塗布量が4g/m2 未満であると、シーラーを塗布することによる上記効果あまり期待できず、10g/m2 を越えると、接着剤の木質基材への投錨効果が期待できなくなり、更に、接着材中に残存する溶剤が滲出し、特にシート自体に空隙が稀少な塩化ビニール樹脂製シートやオレフィン系合成樹脂製シート等を化粧材として用いた場合に、膨れ等の欠点が発生する危険性がある。
【0020】
2液硬化型ウレタン系樹脂接着剤を用いて、厚さ0.21mmのタモ突板をMDFに貼着する場合、接着剤の塗布量としては、アプリケータ間隙70μm以上140μm以下、乾燥ゾーン温度30℃以上80℃以下、ラッピングマシン材送り速度4m/min以上40m/min以下である。更に好ましい塗布量としては、アプリケータ間隙90μm以上120μm以下、乾燥ゾーン温度としては45℃以上65℃以下、ラッピングマシン材送り速度10m/min以上30m/min以下である。
【0021】
上記アプリケータ間隙が、70μm以下であれば、塗布量が不足となり、過乾燥接着あるいは基材への接着剤の吸い込みによる接着力の低下という不具合が有り140μmを越えると、乾燥不足により溶剤が多量に残留する。また、接着層の増大により、突板が反発力により戻ってしまう等の不具合が発生する。上記乾燥ゾーン温度が30℃未満の場合、接着剤中の溶剤が十分揮散せずに貼着する場合があり、上述した様に、溶剤が接着剤中に多量に残留することにより、シート状化粧材が戻ってしまう不具合があり、80℃を越えると過乾燥によるシート状化粧材と基材との間で、乾燥接着が生じる不具合が有る。
【0022】
上記ラッピングマシン材送り速度については、4m/min未満の場合、接着剤の塗布されたシート状化粧材が、乾燥ゾーンを通過する時間が長くなることによって接着剤が過乾燥状態になるために乾燥接着が生じる不具合が有り、40m/minを越える場合、接着剤が塗布されたシート状化粧材の乾燥ゾーン通過時間が短くなり、接着剤中の溶剤が揮散しにくい状態になるため、シート状化粧材が溶剤の膨張により、浮き上がってしまう不具合が生じる。
【0023】
更に、ライスター(熱風を発生する装置)を化粧材に処理する事も効果が有る。以上の条件で行うことにより、良好な接着力を有し、長期に亘って剥がれ等の生じない良好な外観を呈するラッピング製品を製造することができる。また、2液硬化型エマルジョン系樹脂接着剤についても、同様な条件でラッピングすれば、同様なラッピング製品を製造することができる。
【0024】
また、ラッピングマシン材送り速度が40m/minを越える場合であっても前述の圧着用ロールの配置及び順序を再度繰り返すことにより、浮き・割れ等欠点のないラッピング製品を得る事ができる。更に、木質基材の凹溝の形状が逆R面や銀杏面等であっても、同様に対応が可能である。
【0025】
本発明の化粧板の製造方法は、上記実施形態に何等制限されず様々な設計変更を加えて実施可能である。例えば、銀杏面形状の凹溝を長手方向に有する木質基材も好適に採用することができる。図4に、表面に銀杏面形状の凹溝3を有する木質基材2に化粧材4を貼着して製造した化粧板1の断面図を示す。
【0026】
このような凹溝を有する木質基材への化粧材の貼着も、上記実施形態におけるのと同様にして行うことができる。図5に、この実施形態における、圧着ロールの配置及び圧着順序を示した。この場合においても、先ず凹溝の一方の縁部3aよりも外側の表面2aに圧着ロールAにより化粧材(図示は省略する)を貼着する。この形態においては、該圧着ロールAは、該表面2aに貼着すると同時に凹溝の一方の縁部3aの一部も貼着する。次いで、圧着ロールBが該縁部3aの他の一部及び凹溝側面部を貼着する。以下、図5に示すように圧着ロールC〜Jにより該凹溝3の他方の縁部3eに至るまでの凹溝内壁面に化粧材が順次貼着され、更に圧着ロールJ及びKにより該凹溝3の他方の縁部よりも外側の表面2fに化粧材が貼着される。尚、凹溝3の内壁面に化粧材を貼着するに際しては、圧着ロールB〜Jのように、異なる貼着面に対してそれぞれ該貼着面の形状に対応する形状のロール表面を有する圧着ロールが採用される。
また、本発明の化粧板の製造方法は、図6に示すような逆R面である凹溝を長手方向に有する木質基材を採用することもできる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の化粧板の製造方法の実施例を示す。各実施例における木質基材はいずれも図3に示すような凹溝を有するものである。
〔実施例1〕
木質基材として、ニュージーランド産のMDF(樹種 ラジアータマツ 学名Pinus radiata D.DON.厚さ9mm、幅45mm、長さ4,060mm)、化粧シートとして突板シート(樹種 タモ 学名 Fraxinus mandshurica RUPR. 厚さ0.22mm、幅75mm)、接着剤として2液硬化型ウレタン系樹脂接着剤を用いて、第1図に示した様に、圧着ロールの配置を行なった汎用ラッピングマシンにて、アプリケータ間隙100μm、ラッピングマシン乾燥ゾーン設定温度50℃、ラッピングマシン材送り速度18m/minの条件にて貼着しラッピング製品として得た。
【0028】
〔実施例2〕
木質基材としてポルトガル産のMDF(樹種 マリタインマツ 学名 Pinus maritima Mill.厚さ9mm、幅45mm、長さ4,060mm)、化粧シートとして塩化ビニル製シート(厚さ0.16mm、幅75mm)、接着剤として2液硬化型ウレタン系樹脂接着剤を用いて、第1図に示した様に、圧着ロールの配置を行なった汎用ラッピングマシンにて、アプリケータ間隙80μm、ラッピングマシン乾燥ゾーン設定温度41℃、ラッピングマシン材送り速度25m/minの条件にて貼着しラッピング製品として得た。
【0029】
〔実施例3〕
木質基材としてニュージーランド産のMDF(樹種 ラジアータマツ 学名 Pinus radiata D.DON.厚さ9mm、幅45mm、長さ4,060mm)、化粧シートとしてオレフィン系合成樹脂シート(ポリプロピレン、厚さ0.16mm、幅75mm)、接着剤として2液硬化型ウレタン系樹脂接着剤を用いて、第1図に示した様に、圧着ロールの配置を行なった汎用ラッピングマシンにて、アプリケータ間隙80μm、ラッピングマシン乾燥ゾーン設定温度43℃、ラッピングマシン材送り速度20m/minの条件にて貼着しラッピング製品として得た。
【0030】
〔実施例4〕
木質基材としてニュージーランド産のMDF(樹種 ラジアータマツ 学名 Pinus radiata D.DON.厚さ9mm、幅45mm、長さ4,060mm)、化粧シートとしてコート紙(厚さ0.15mm、幅75mm)、接着剤として2液硬化型エマルジョン系樹脂接着剤を用いて、第1図に示した様に、圧着ロールの配置を行なった汎用ラッピングマシンにて、アプリケータ間隙60μm、ラッピングマシン乾燥ゾーン設定温度73℃、ラッピングマシン材送り速度22m/minの条件にて貼着しラッピング製品として得た。
【0031】
〔評価〕
上記実施例1〜4により得られたラッピング製品について目視により観察したところ、何れの実施例においてもシワや割れの発生は認められなかった。
【0032】
【発明の効果】
本発明の化粧板の製造方法によれば、圧着用ロールの調整に熟練を要さず、凹溝部におけるシワ・割れ等を生じることなく、極めて良好な外観を呈する化粧板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の化粧板の製造方法の一実施形態における、圧着ロールの配置及び圧着順序を示す概略説明図である。
【図2】図2は、木質基材に化粧材が貼着される状態を示す概略斜視図である。
【図3】図3は、化粧材が貼着された木質基材を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の製造方法の一実施形態において製造される化粧板の断面図である。
【図5】図5は、図4の化粧板を製造する場合における、圧着ロールの配置及び圧着順序の一例を示す概略説明図である。
【図6】図6は、逆R面形状の凹溝を有する木質基材を使用した場合の、化粧板の断面図である。
【符号の説明】
1 化粧板
2 木質基材
3 凹溝
3a、3e 縁部
2a、2f 凹溝の外側の表面
4 化粧材
A〜N 圧着ロール

Claims (5)

  1. 表面に長手方向に凹溝を有する木質基材に、該凹溝の方向に沿ってシート状の化粧材を連続的に圧着させながら貼着する化粧板の製造方法において、上記化粧材を、先ず上記凹溝の一方の縁部よりも外側の表面に貼着し、次いで、該凹溝の内壁面に貼着し、その後該凹溝の他方の縁部よりも外側の表面に貼着することを特徴とする化粧板の製造方法。
  2. 上記凹溝の内壁面に上記化粧材を貼着するに際し、該化粧材を該凹溝の一方の縁部から他方の縁部に亘って順次貼着することを特徴とする請求項1に記載の化粧板の製造方法
  3. 上記凹溝の内壁面に上記化粧材を貼着するに際し、異なる貼着面に対してそれぞれ該貼着面の形状に対応する形状のロール表面を有する圧着ロールを用いて貼着することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化粧板の製造方法。
  4. 上記化粧材が、突板、塩化ビニール樹脂製シート、オレフィン系合成樹脂製シート及び紙の何れかであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の化粧板の製造方法。
  5. 表面に長手方向に凹溝を有する木質基材に、該凹溝の方向に沿ってシート状の化粧材を連続的に圧着させながら貼着する化粧板の製造方法において、上記化粧材を凹溝の内壁面に貼着するに先立ちシーラーを該内壁面へ塗布し、該シーラーの塗布された木質基材に接着材を塗布した化粧材を圧着することを特徴とする化粧板の製造方法。
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