JP3718155B2 - 飲料ディスペンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料容器内に貯えた例えばビール等の発泡飲料をガス供給手段により供給した炭酸ガスの圧力によって飲料供給管を通して注出バルブまで圧送し該注出バルブの開閉操作に応じて適宜注出するようにした飲料ディスペンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、例えば実用新案登録第2517824号公報に示されているように、注出バルブを電気的制御により開状態及び閉状態に切り換え操作する切換駆動機構と、注出バルブが切換駆動機構により開かれて発泡飲料を注出するとき飲料供給管内を通る発泡飲料の温度を検出する温度センサと、
前記発泡飲料注出時における前記温度センサによる検出に基づいて前記飲料容器内の発泡飲料の温度を推定して算出する容器内温度算出機能、及び、前記飲料容器内に対する炭酸ガスの供給圧が前記容器内温度算出機能により算出された飲料容器内の発泡飲料の温度に応じて決定した制御目標圧力となるようにガス供給手段に介装した調圧バルブを制御する調圧制御機能の両機能を有する調圧制御回路とを備え、温度センサなどを直接取り付けることなく飲料容器内の発泡飲料の温度を推定して飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧を常に同温度に応じた適切な大きさに保つようにしたものがあった。この場合、切換駆動機構を注出バルブに対して着脱可能に構成して、故障時などには同切換駆動機構を注出バルブから取り外して注出バルブを直接操作して発泡飲料を注出できるようにしたものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記切換駆動機構を脱着可能に構成した従来装置においては、切換駆動機構が注出バルブから取り外されていて注出バルブが直接操作されているとき、調圧制御回路は、飲料容器内の発泡飲料の温度を算出できないため、制御目標圧力を更新することができなかった。したがって、このとき飲料容器内の発泡飲料の温度が外気の影響などにより上昇した場合には、該発泡飲料の温度に対して制御目標圧力が低すぎる設定となるため、調圧制御回路による制御のもとに飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧が低く保たれすぎることになり、注出バルブまで圧送された発泡飲料が泡過多となり注出できなくなることがあった。
【0004】
【発明の概要】
本発明の目的は、注出バルブを直接操作する場合にも確実に発泡飲料を注出できるようにする飲料ディスペンサを提供することにある。
【0005】
本発明の構成上の特徴は、前記切換駆動機構、温度センサ、容器内温度算出機能及び調圧制御機能を有する調圧制御回路を備えた飲料ディスペンサにおいて、切換駆動機構が注出バルブを開閉操作可能な状態であるか否かを検出する駆動可能状態検出手段を設け、調圧制御回路を、切換駆動機構が注出バルブを開閉操作できない状態となって注出バルブが直接開閉操作されるようになったとき、駆動可能状態検出手段による検出に基づいて、予め設定された所定の直接操作用目標圧力値を制御目標圧力として設定して調圧バルブを制御するように構成したことにある。
【0006】
上記特徴を有する飲料ディスペンサにおいては、切換駆動機構が例えば注出バルブから取り外されるなどして注出バルブを開閉操作できない状態となっていて注出バルブが直接操作されており、調圧制御回路が飲料容器内の発泡飲料の温度を算出できずに、制御目標圧力を更新できないときには、予め設定された直接操作用目標圧力値が制御目標圧力として設定されて調圧バルブが制御されることになる。したがって、直接操作用目標圧力値を高めの値に設定しておけば、制御目標圧力を低すぎる設定のままにしておくことを回避して、調圧制御回路による制御のもとに飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧を高めに保てるようになるため、飲料容器内の発泡飲料の温度が外気の影響などにより上昇した場合にも、泡過多にすることなく確実に発泡飲料を注出バルブから注出できるようになる。
【0007】
本発明の他の構成上の特徴は、上記特徴を有する飲料ディスペンサにおいて、直接操作用目標圧力値を設定するための設定手段を設けたことにある。これによれば、直接操作用目標圧力値を外気温などに基づきより適切な値に設定することが可能となるため、当該飲料ディスペンサの使い勝手が向上する。
【0008】
本発明の他の構成上の特徴は、上記各特徴のうちのいずれかを有する飲料ディスペンサにおいて、調圧制御回路を、切換駆動機構が注出バルブを開閉操作できない状態となったとき、圧力センサにより検出した飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧が直接操作用目標圧力値以下であった場合のみ直接操作用目標圧力値を制御目標圧力として設定し、前記圧力センサによる検出圧が直接操作用目標圧力値より高かった場合は該検出圧を制御目標圧力として設定するように構成したことにある。
【0009】
上記特徴を有する飲料ディスペンサにおいては、切換駆動機構が注出バルブを開閉操作できない状態となったとき、飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧は、直接操作用目標圧力値を無意味に高い値に設定しておかなくても確実にそれまで以上の圧力に保たれることになる。したがって、それまで低圧に保たれていた低温の発泡飲料に無意味に高すぎるガス圧力を付与することを回避した上で、それ以上に温度が上昇しにくい高温高圧の発泡飲料の泡過多化も確実に回避することができる。また、炭酸ガスの供給圧を高めれば発泡飲料の注出速度を速めることにもなるため、切換駆動機構を例えば注出バルブから取り外すなどして開閉操作不能な状態にすることにより意図的に発泡飲料の注出速度を速めることができることにもなり、当該飲料ディスペンサの使い勝手が向上する。
【0010】
本発明の他の構成上の特徴は、上記各特徴のうちのいずれかを有する飲料ディスペンサにおいて、指示手段による指示に応答して、圧力センサにより検出した飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力より所定圧だけ高い閾圧以下であった場合は制御目標圧力に基づき注出時間を決定し、前記圧力センサによる検出圧が前記閾圧より高かった場合は該検出圧に基づき注出時間を決定し、切換駆動機構を作動制御して該決定した注出時間の間だけ注出バルブを開くことにより所望量の発泡飲料を自動注出するようにした自動注出制御手段を設けたことにある。
【0011】
上記特徴を有する飲料ディスペンサにおいては、切換駆動機構が注出バルブを開閉操作可能な状態にあるとき、指示手段による指示に応答して、自動注出制御手段が注出バルブを開閉制御して自動的に発泡飲料を注出する。このとき、発泡飲料の注出時間は、圧力センサにより検出された実際の炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力の近傍以下であった場合は、制御目標圧力に基づき決定される。したがって、この場合、発泡飲料注出中の不安定な実際の炭酸ガス圧に基づき不適切な注出時間を決定することもないため、所望量の発泡飲料を的確に注出することができる。一方、前記実際の炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力より所定圧以上高かった場合は、その実際の炭酸ガスの供給圧に基づき注出時間が決定される。したがって、この場合、実際の炭酸ガスの供給圧より低い圧力に基づき長すぎる注出時間を決定することもないため、発泡飲料を多く注出しすぎて外部のジョッキなどから溢れさせることを回避できる。これにより、特に、取り外された切換駆動機構が再び注出バルブに取り付けられるなどして、切換駆動機構が注出バルブを開閉操作できない状態から再び開閉操作可能な状態となって制御目標圧力が再び容器内温度算出手段による算出温度に応じて決定された値に切り換えられた直後であって、実際の炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力に追従していない可能性がある場合においても、注出のしすぎを回避した上で可能な限り的確に所望量の発泡飲料を自動注出できることになり、当該飲料ディスペンサの使い勝手が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。同実施形態は、本発明による飲料ディスペンサとして図1,2に示したビールサーバを採用したものである。このビールサーバは、ビール樽80(飲料容器)内に貯えたビール(発泡飲料)を、ガスボンベ90(ガス供給手段)により供給した炭酸ガスの圧力によって本体10の前面に配設した注出コック11(注出バルブ)まで圧送し適宜注出するようにしたものである。
【0013】
注出コック11は、図示しない弁機構を内蔵して構成されており、筺体12内に収容した切換駆動機構13によるレバー11aの傾倒操作に応じて、ビール樽80から圧送されたビールを液ノズル11bから液状態にて注出する液注出状態(開状態)と、前記ビールを泡ノズル11cから泡状態にて注出する泡注出状態(開状態)と、前記ビールを封止する中立状態(閉状態)とで切り換えられるようになっている。切換駆動機構13は、筺体12と共にディスペンサ本体10から取り外せるようになっており、同取り外し状態にて使用者がレバー11aを直接操作することもできるようになっている。なお、筺体12及び切換駆動機構13がディスペンサ本体10に取り付けられているか否かは、筺体検出スイッチ14(駆動機構着脱検出手段)により検出されるようになっている。
【0014】
注出コック11の下方には、ビールジョッキを載置するためのジョッキ台15が配設されている。ジョッキ台15は、注出コック11からのビールの注出状況に応じて傾動駆動機構16により駆動されて起立状態又は傾斜状態に保たれるようになっている。
【0015】
本体10内には、ビール樽80からサイフォン管81、ディスペンサヘッド82、及びビール供給ホース83を通して圧送されたビールを注出コック11まで導くビール供給管17が収容されている。ビール供給管17のコイル状中間部17aは、冷却装置18により冷却される冷却水を貯えた冷却水タンク19内に収容されており、この冷却水タンク19内の冷却水によって供給管中間部17a内のビールが注出コック11に供給されるまでに冷却されるようになっている。ビール供給管17のコイル状中間部17aの上流位置には、同位置におけるビールの温度を検出する温度センサ21が収容されている。
【0016】
本体10内には、ガス供給管22(ガス供給手段)も収容されている。ガス供給管22は、ガスボンベ90から定圧バルブ91により所定圧力(例えば、0.5MPa)に減圧されてガス供給ホース92を通して供給された炭酸ガスを、ガス供給ホース84及びディスペンサヘッド82を通してビール樽80内に供給するものである。ガス供給管22には、電気的に開閉制御されて上記ビール樽80に供給する炭酸ガスの圧力を調整する調圧バルブ23と、同炭酸ガスの圧力を検出する圧力センサ24が介装されている。調圧バルブ23の下流及び圧力センサ24の上流には、それぞれガス供給管22の開度を調整するための開度調整バルブ23a,24aが介装されている。
【0017】
筺体12の前面には、操作パネル25が設けられている。操作パネル25は、注出ボタン25a、液ボタン25b、及び泡ボタン25cを備えている(図2にのみ示す)。注出ボタン25aは、所定量のビールを自動的に注出する自動注出モード、又は自動注出モードにて注出するビールの量を設定するための注出量設定モードのうちから当該ビールサーバの動作モードを選択するためのものである。液ボタン25b及び泡ボタン25cは、注出ボタン25aによる注出量設定モードの選択中などにそれぞれ液状態及び泡状態のビールの注出の開始及び停止を指示するためのものである。各ボタン25a〜25cは、非操作時に常にオフ状態に保たれる常開スイッチである。
【0018】
各駆動機構13,16及び操作パネル25には、注出制御回路26が接続されている。注出制御回路26はマイクロコンピュータにより構成されて筺体12内に収容されており、操作パネル25の各ボタン25a〜25cの操作に応じて図3に示したフローチャートに対応したプログラムを実行して各駆動機構13,16の作動を制御する。注出制御回路26は、注出量設定モードにて計測した基準注出時間T1,T2を記憶するためのメモリ26aと、それぞれ液状態及び泡状態のビールの注出時間を計測するための液注出タイマ26b及び泡注出タイマ26cとを内蔵している。
【0019】
筺体検出スイッチ14、各センサ21,24、及び調圧バルブ23には、調圧制御回路27が接続されている。調圧制御回路27もマイクロコンピュータにより構成されており、スイッチ14及び各センサ21,24による検出に基づき図4〜6に示したフローチャートに対応したプログラムを実行して調圧バルブ23の作動を制御する。調圧制御回路27は、注出量設定モードにおける基準注出時間T1,T2の設定記憶時にビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧Psを記憶するメモリ27aを内蔵している。また、調圧制御回路27には、後述する直接操作用目標圧力値Pdを設定するための設定スイッチ28も接続されている。各制御回路26,27は互いに接続されており、それぞれの制御情報を相互に入出力できるようになっている。
【0020】
次に、上記のように構成した当該ビールサーバの動作について、図3〜6のフローチャートに沿って説明する。最初、図示しない電源スイッチが投入されると、冷却装置18が冷却水タンク19内の水を冷却し始めるとともに、各制御回路26,27がそれぞれ図3,4のステップ100,200にてプログラムの実行を開始する。注出制御回路26は、まず、ステップ102にて、いずれかのボタン25a〜25cがオン操作されるのを待つ。
【0021】
上記ステップ102における待機中、ジョッキ台15にビールジョッキが載置されて、液ボタン25bがオン操作されると、注出制御回路26はプログラムをステップ104へ進めて液状態のビールの注出を開始する。このとき、注出制御回路26は、液ボタン25bがオン状態に保たれている間、切換駆動機構13を作動制御して注出コック11を液注出状態に保ち、ビール樽80から圧送されたビールを注出コック11により液状態にて注出する。
【0022】
一方、上記ステップ102における待機中、泡ボタン25cがオン操作された場合、注出制御回路26はプログラムをステップ106へ進めて泡状態のビールの注出を開始する。このとき、注出制御回路26は、泡ボタン25cがオン状態に保たれている間、切換駆動機構13を作動制御して注出コック11を泡注出状態に保ち、ビール樽80から圧送されたビールを注出コック11から泡状態にて注出する。
【0023】
一方、上記ステップ102における待機中、注出ボタン25aがオン操作されてかつそのオン状態が所定時間以上保たれた場合、当該ビールサーバは注出量設定モードとなり、注出制御回路26はプログラムをステップ108へ進めて注出量設定処理を実行する。同処理中、注出制御回路26は、液ボタン25b又は泡ボタン25cがオン操作される毎に、切換駆動機構13により注出コック11を液注出状態又は泡注出状態に切り換えて液状態又は泡状態のビールを注出する。そして、各状態のビールを注出した各総時間を液注出タイマ26b及び泡注出タイマ26cを用いてそれぞれ基準注出時間T1,T2として計測しメモリ26aに記憶する。これにより、ジョッキ台15上のビールジョッキ内に所望量のビールが注出され、同注出に要した時間が基準注出時間T1,T2として設定記憶されることになる。なお、上記ビールの注出中、ジョッキ台15は傾動駆動機構16により駆動されて傾斜状態及び起立状態に適宜保たれる。上記注出の完了後、注出ボタン25aのオン状態が解除されると、注出制御回路26はこの注出量設定処理を終了してプログラムをステップ102へ戻す。
【0024】
ところで、前記電源スイッチの投入時には、調圧制御回路27も図4のステップ200にてプログラムの実行を開始している。調圧制御回路27は、プログラムの実行開始時、まずステップ202にて初期設定を実行して、制御目標圧力P0、目標下限圧力P0’、目標上限圧力P0”、及び閾圧Ppの初期値を設定する。
【0025】
具体的には、そのとき圧力センサ24により検出したビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧Pxを制御目標圧力P0の初期値として設定し、その制御目標圧力P0より所定圧(例えば、0.005MPa)だけ低い圧力を目標下限圧力P0’として設定し、その制御目標圧力P0より所定圧(例えば、0.015MPa)だけ高い圧力を目標上限圧力P0”として設定し、その目標上限圧力P0”よりさらに所定圧(例えば、0.015MPa)だけ高い圧力を閾圧Ppとして設定する。ただし、検出圧力Pxが所定の最大目標圧力Pmax(例えば、0.39MPa)より高かった場合は最大目標圧力Pmaxを制御目標圧力P0の初期値として設定し、検出圧力Pxが所定の最小目標圧力Pmin(例えば、0.2MPa)より低かった場合は最小目標圧力Pminを制御目標圧力P0の初期値として設定する。
【0026】
また、そのとき、フラグFLG1,FLG2の値を共に“0”に設定する。フラグFLG1は、値“0”にて筺体12及び切換駆動機構13がディスペンサ本体10に取り付けられていることを表し、値“1”にて筺体12及び切換駆動機構13がディスペンサ本体10から取り外されていることを表すものである。フラグFLG2は、値“1”にて液状態のビールの注出が開始されたことを表すものである。
【0027】
上記初期設定後、調圧制御回路27は、ステップ204〜232からなる循環処理を繰り返し実行して、ガスボンベ90からビール樽80への炭酸ガスの供給圧を制御する。
【0028】
ステップ204〜207は、上記炭酸ガスの供給圧を制御目標圧力P0の近傍に保つための処理である。この場合、調圧制御回路27は、まず、ステップ204にて、圧力センサ24により検出したビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧Pxと、前記ステップ202又は後述するステップ228にて設定した目標下限圧力P0’及び目標上限圧力P0”とを比較判定する。このとき、検出圧力Pxが目標下限圧力P0’より低かった場合は、プログラムをステップ206へ進めて調圧バルブ23を開き炭酸ガスの供給圧を上げる。一方、このとき検出圧力Pxが目標上限圧力P0”より高かった場合は、プログラムをステップ207へ進めて調圧バルブ23を閉じ上記ガス圧の上昇を停止させる。また、このとき検出圧力Pxが制御目標圧力P0の近傍にあって目標下限圧力P0’と目標上限圧力P0”の間にあった場合は、調圧バルブ23のそれまでの状態を保ったままプログラムをステップ208へ進める。上記循環処理中、これらステップ204〜207からなる処理が繰り返し実行されることにより、調圧バルブ23が適宜開閉制御されて、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧は、通常、図7に示したように、調圧バルブ23が開かれることによる上昇とビールの注出に伴う低下を繰り返しながら、目標下限圧力P0’と目標上限圧力P0”の間に保たれることになる。
【0029】
ステップ208においては、フラグFLG1が値“1”であるか否かを判定するが、最初、前記ステップ202の初期設定によりフラグFLG1が値“0”に設定されたままであれば、「NO」と判定してプログラムをステップ209へ進める。ステップ209においては、筺体検出スイッチ14による検出に基づき筺体12がディスペンサ本体10に取り付けられているか否かを判定し、このとき筺体12がディスペンサ本体10に取り付けられていて切換駆動機構13が注出コック11を操作可能な状態にあれば、「YES」と判定してプログラムを図5のステップ210へ進める。
【0030】
ステップ210においては、注出制御回路26が後述するビールの自動注出を開始しようとしているか否かを判定し、このとき自動注出開始時でなければ「NO」と判定してプログラムをステップ212へ進める。ステップ212においては、フラグFLG2が値“1”であるか否かを判定するが、最初、前記ステップ202の初期設定によりフラグFLG2が値“0”に設定されたままであれば、「NO」と判定してプログラムをステップ214へ進める。ステップ214においては、注出制御回路26の制御下にて注出コック11が液状態のビールの注出を開始しようとしているか否かを判定し、このときビールの注出開始時でなければ「NO」と判定してプログラムを図4のステップ204へ戻す。
【0031】
上記ステップ204〜214からなる処理の繰り返し実行中、液ボタン25bがオン操作されるか又は後述する自動注出が指示されるかして、注出コック11が注出制御回路26の制御のもとに切換駆動機構13により液注出状態に切り換えられて液状態のビールの注出を開始すると、調圧制御回路27はステップ214にて「YES」と判定してプログラムをステップ216以降へ進める。ステップ216においては、温度センサ21により、注出開始時の飲料供給管17内のビールの温度を注出前温度kaとして計測する。ステップ218においては、フラグFLG2の値を液状態のビールの注出が開始されたことを表す値“1”に設定する。ステップ220においては、注出制御回路26の制御下にて注出コック11が上記開始した液状態のビールの注出を停止しようとしているか否かを判定し、このときビールの注出停止時でなければ「NO」と判定してプログラムを図4のステップ204へ戻す。
【0032】
上記ステップ218におけるフラグFLGの設定により、調圧制御回路27は、次回以降、ステップ212の実行時に「YES」と判定してステップ214〜218の処理を実行することなくプログラムをステップ220へ進めるようになるため、以後、ステップ204〜207からなる処理及びステップ208〜210,212,220の各判定処理を繰り返し実行することになる。この繰り返し実行中、注出コック11は液注出状態に保たれて液状態のビールを注出し続ける。そして、液ボタン25bのオン状態が解除されるか又は自動注出が終了するかして、注出コック11が注出制御回路26の制御のもとに切換駆動機構13により中立状態に戻されて上記液状態のビールの注出を停止すると、調圧制御回路27はステップ220にて「YES」と判定してプログラムをステップ222以降へ進める。ステップ222においては、温度センサ21により、注出終了時の飲料供給管17内のビールの温度を注出後温度kbとして計測する。ステップ224においては、フラグFLG2の値を再び値“0”に設定する。
【0033】
ステップ226においては、上記ステップ216,222にてそれぞれ計測した注出前温度ka及び注出後温度kbの変化率から、予め実験などに基づき設定記憶したマップを参照してビール樽80内のビールの温度Kを推定し算出する。ステップ228においては、同算出した樽内温度Kに応じて、予め記憶した図8に示したマップを参照して、ビール樽80に対する炭酸ガスの適切な供給圧を制御目標圧力P0として決定する。
【0034】
樽内温度K及び制御目標圧力P0は、樽内温度Kが所定温度K1(例えば、15℃)以上かつ所定温度K2(例えば、34℃)以下であって制御目標圧力P0が最小目標圧力Pminより低くならずかつ最大目標圧力Pmaxより高くならない範囲においては比例関係にあり、樽内温度Kが高くなるにつれて制御目標圧力P0も高い値に設定するようにして、ビール中の炭酸ガス量を常に飲用に適した所定量に保つようにしている。一方、樽内温度Kが所定温度K1以下である領域においては、樽内温度Kが低くなっても制御目標圧力P0をそれ以上に低くすることなく最小目標圧力Pminに保つようにして、ビールを確実に注出コック11まで圧送するようにしている。また、樽内温度Kが所定温度K2以上である領域においては、樽内温度Kが高くなっても制御目標圧力P0をそれ以上に高くすることなく最大目標圧力Pmaxに保つようにして、ビールの過炭酸化を確実に回避するようにしている。そして、調圧制御回路25は、前記ステップ202の初期設定時と同様に、決定した制御目標圧力P0より所定圧だけ低い圧力を目標下限圧力P0’として設定し、同制御目標圧力P0より所定圧だけ高い圧力を目標上限圧力P0”として設定し、同目標上限圧力P0”よりさらに所定圧だけ高い圧力を閾圧Ppとして設定する。
【0035】
ステップ230においては、当該ビールサーバが注出量設定モードにあって注出制御回路26が前述した注出量設定処理の実行中であるか否かを判定し、このとき注出量設定中でなければ「NO」と判定してプログラムを図4のステップ204へ戻す。一方、このとき注出量設定中であれば、「YES」と判定して、ステップ232にて上記ステップ228にて決定した制御目標圧力P0を設定時圧力Psとしてメモリ27aに記憶する。このとき、既にメモリ27aに設定時圧力Psが記憶されている場合には、その記憶されている設定時圧力Psを書き換えて更新する。そして、プログラムを図4のステップ204へ戻して、再びステップ206〜214からなる処理を繰り返し実行する。
【0036】
上述のように、調圧制御回路27は、ステップ202における初期設定後、ステップ204〜232からなる循環処理を繰り返し実行する。このとき、当該ビールサーバの動作モードに関わらず、注出コック11が切換駆動機構13により液注出状態に切り換えられて液状態のビールを注出する毎に注出前温度ka及び注出後温度kbを計測し、同計測した各温度ka,kbに基づき樽内温度Kを推定して算出する。そして、同算出した樽内温度Kに応じて制御目標圧力P0を決定し、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧を目標下限圧力P0’と目標上限圧力P0”の間に保って同算出した制御目標圧力P0の近傍に保つように調圧バルブ23を適宜開閉制御する。また、注出量設定中であれば、上記決定した制御目標圧力P0を設定時圧力Psとして記憶する。
【0037】
次に、上記注出量設定モードにて設定した量のビールを自動的に注出するようにした当該ビールサーバの自動注出モードについて説明する。注出制御回路26は、前記図3のステップ102における待機中、注出ボタン25aがオン操作されてかつそのオン状態が所定時間内に解除されると、プログラムをステップ110以降へ進めてビールの自動注出を開始する。このとき、調圧制御回路27は、図5のステップ210にて「YES」と判定してプログラムをステップ234へ進め、補正値α1,α2を算出する。補正値α1,α2は、前記注出量設定モードにて液状態及び泡状態のビールに対しそれぞれ計測して設定した基準注出時間T1,T2を補正して自動注出モードにて実際に液状態及び泡状態のビールを注出する注出時間T1’,T2’を決定するためのものであり、炭酸ガスの圧力差を思量した上で基準注出時間T1,T2の設定時と同量のビールを注出できるようにその値を決定されるものである。
【0038】
ここで、補正値α1,α2の算出方法と用い方について具体的に説明する。まず、一般に、注出量Qと、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧P、及び注出時間Tとの関係は、供給圧Pが所定圧以上である条件下において、下記数1のように表される。
【0039】
【数1】
Q=(a・P+b)・T
上記式中において、a,bはそれぞれ実験により予め求められる定数である。上記数1を前述した注出量設定モードにおけるビール注出時について適用すると、液状態及び泡状態のビールについてそれぞれ下記数2,3が成り立つ。
【0040】
【数2】
Q1=(a1・Ps+b1)・T1
【0041】
【数3】
Q2=(a2・Ps+b2)・T2
なお、a1,b1,a2,b2を定める際、基準とする注出量Q1,Q2は、液状態のビールについては質量とし、泡状態のビールについては体積とするとよい。
【0042】
次に、自動注出モードにおけるビール注出時、上記注出量設定モードにおける注出時と同量の注出量Q1,Q2を得ようとすれば、その注出に要する注出時間T1’,T2’はそのときの炭酸ガスの供給圧Pを用いて下記数4,5により与えられる。
【0043】
【数4】
Q1=(a1・P+b1)・T1’
【0044】
【数5】
Q2=(a2・P+b2)・T2’
数2〜5から、下記数6,7が成立する。
【0045】
【数6】
T1’={(a1・Ps+b1)/(a1・P+b1)}・T1
【0046】
【数7】
T2’={(a2・Ps+b2)/(a2・P+b2)}・T2
ここで、補正値α1,α2を下記数8,9のように定める。
【0047】
【数8】
α1=(a1・Ps+b1)/(a1・P+b1)
【0048】
【数9】
α2=(a2・Ps+b2)/(a2・P+b2)
数8,9を用いれば、数6,7は下記数10,11のように表される。
【0049】
【数10】
T1’=α1・T1
【0050】
【数11】
T2’=α2・T2
これにより、炭酸ガスの圧力差を思量した上で、基準注出時間T1,T2の設定時と同量のビールを注出するのに要する注出時間T1’,T2’を算出することができる。
【0051】
調圧制御回路27は、前記ステップ234における補正値α1,α2の算出の際、図6にて詳細に示したように、まず、そのときの圧力センサ24による検出圧力Pxと閾圧Ppとを比較判定する(ステップ302)。このとき、前記図4のステップ204〜207からなる処理の繰り返し実行によりビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力P0に十分に追従していてその近傍に保たれており、圧力センサ22による検出圧力Pxが目標上限圧力P0”以下であった場合は、プログラムをステップ304へ進めて、上記数8,9にて炭酸ガスの供給圧Pとして制御目標圧力P0を採用した下記数12,13の算出式に従い補正値α1,α2を算出する。
【0052】
【数12】
α1=(a1・Ps+b1)/(a1・P0+b1)
【0053】
【数13】
α2=(a2・Ps+b2)/(a2・P0+b2)
一方、前記電源スイッチの投入、ビール樽80の交換、又は後述する筺体12の取り付けから間もない場合など、圧力センサ24により検出されたガス供給圧Pxが制御目標圧力P0に十分に追従しておらず目標上限圧力P0”より大きかった場合は、プログラムをステップ306へ進めて、上記数8,9にて炭酸ガスの供給圧Pとして検出圧力Pxを採用した下記数14,15の算出式に従い補正値α1,α2を算出する。
【0054】
【数14】
α1=(a1・Ps+b1)/(a1・Px+b1)
【0055】
【数15】
α2=(a2・Ps+b2)/(a2・Px+b2)
上記ステップ304又はステップ306における補正値α1,α2の算出後、調圧制御回路27は、図5のステップ236にて同算出した補正値α1,α2を注出制御回路26に対して出力する。このとき、注出制御回路26は、その調圧制御回路27から入力した補正値α1,α2に基づいて、図3のステップ110にて、上記数10,11の算出式に従い注出時間T1’,T2’を決定する。そして、ステップ112にて、液注出タイマ26b及び泡注出タイマ26cにより時間を計測しながら切換駆動機構13を作動制御して同決定した注出時間T1’,T2’の間だけ注出コック11を液注出状態及び泡注出状態にそれぞれ保つことにより、液状態及び泡状態のビールを順次注出する。なお、上記ビールの注出中、ジョッキ台15は傾動駆動機構16により駆動されて傾斜状態及び起立状態に適宜保たれる。上記自動注出が完了すると、注出制御回路26はプログラムをステップ102へ戻して再びいずれかのボタン25a〜25cが操作されるのを待つ。
【0056】
次に、当該ビールサーバにおいて筺体12を取り外した場合について説明する。切換駆動機構13が故障するなどした場合、当該ビールサーバは、筺体12及び切換駆動機構13をディスペンサ本体10から取り外して、注出コック11のレバー11aを直接操作してビールを注出するようにして用いられる。筺体12及び切換駆動機構13がディスペンサ本体10から取り外されたとき、調圧制御回路27は、筺体検出スイッチ14による検出に基づき図4のステップ209にて「NO」と判定して、プログラムをステップ238以降へ進める。
【0057】
このとき、調圧制御回路27は、ステップ238〜246からなる処理を実行して、制御目標圧力P0の設定を行う。まず、ステップ238においては、そのとき圧力センサ24により検出されたビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧Pxが直接操作用目標圧力値Pd以下であるか否かを判定する。直接操作用目標圧力値Pdは、図8にて示したように最小目標圧力Pminより大きく最大目標圧力Pmaxより小さい値であり、当該ビールサーバの使用に先駆けて予め設定スイッチ28により所定範囲(例えば、0.25〜0.35MPa)内にて選択されて設定されているものである。
【0058】
上記判定時、圧力センサ24による検出圧Pxが直接操作用目標圧力値Pd以下であれば、調圧制御回路27は、ステップ238における「YES」との判定のもとにプログラムをステップ240へ進めて、直接操作用目標圧力値Pdを制御目標圧力P0として設定する。一方、このとき圧力センサ24による検出圧Pxが直接操作用目標圧力値Pdより大きくかつ最大目標圧力Pmax以下であれば、調圧制御回路27は、ステップ238における「NO」及びステップ242における「YES」との判定のもとにプログラムをステップ244へ進めて、検出圧Pxを制御目標圧力P0として設定する。一方、このとき圧力センサ24による検出圧Pxが最大目標圧力Pmaxより大きければ、調圧制御回路27は、ステップ238,242における「NO」との判定のもとにプログラムをステップ246へ進めて、最大目標圧力Pmaxを制御目標圧力P0として設定する。
【0059】
上記制御目標圧力P0の設定後、調圧制御回路27は、ステップ248にて、前記図4のステップ202及び図5のステップ228における場合と同様に、設定した制御目標圧力P0より所定圧だけ低い圧力を目標下限圧力P0’として設定し、同制御目標圧力P0より所定圧だけ高い圧力を目標上限圧力P0”として設定し、同目標上限圧力P0”よりさらに所定圧だけ高い圧力を閾圧Ppとして設定する。また、ステップ250においては、フラグFLG1を、筺体12及び切換駆動機構13がディスペンサ本体10から取り外されていることを表す値“1”に設定する。そして、これら各設定後、プログラムをステップ204へ戻す。
【0060】
上記ステップ250におけるフラグFLG1の設定により、調圧制御回路27は、次回以降、ステップ208の実行時に「YES」と判定してプログラムをステップ252へ進めるようになる。ステップ252においては、筺体検出スイッチ14による検出に基づき筺体12がディスペンサ本体10に取り付けられているか否かを判定し、このとき筺体12がディスペンサ本体10から取り外されたままであって切換駆動機構14による注出コック11の操作が不能な状態であれば、「NO」と判定してプログラムをステップ204へ戻す。
【0061】
以後、調圧制御回路27は、ステップ204〜207からなる処理及びステップ208,252の各判定処理を繰り返し実行する。このとき、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧は、前記ステップ204〜207からなる処理の繰り返し実行により、上記ステップ240〜246のいずれかにて設定された制御目標圧力P0の近傍に保たれ続ける。また、使用者は、注出コック11を直接操作して、ビールを適宜注出する。
【0062】
上記繰り返し実行中、筺体12及び切換駆動機構13が再びディスペンサ本体10に取り付けられて、切換駆動機構13が注出コック11を操作可能な状態になると、調圧制御回路27は、筺体検出スイッチ14による検出に基づき図4のステップ252にて「YES」と判定して、ステップ254にてフラグFLG1,FLG2を共に値“0”に設定した上でプログラムをステップ204へ戻す。このフラグFLG1の設定により、調圧制御回路27は、次回以降、ステップ208の実行時に「NO」と判定してプログラムをステップ209以降へ進めるようになり、以後、再び前述したステップ204〜236からなる処理を繰り返し実行して、樽内温度Kに応じた制御目標圧力P0の決定、自動注出時の補正値α1,α2の算出などの各処理を注出制御回路26による各制御処理と連動して行い続ける。
【0063】
上述のように、上記実施形態においては、注出コック11が切換駆動機構13により液注出状態に切り換えられて液状態のビールを注出する毎に、調圧制御回路27が、ビール樽80内のビールの温度Kを推定して算出し、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧を同算出した樽内温度Kに応じて決定した制御目標圧力P0の近傍に保つように調圧バルブ23を適宜開閉制御する。これにより、温度センサなどを直接取り付けることなくビール樽80内のビールの温度Kを推定して、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧を常に同樽内温度Kに応じた適切な大きさに保つようにしている。
【0064】
しかし、切換駆動機構13が注出コック11から取り外されて注出コック11が直接操作されるようになり、調圧制御回路27が樽内温度Kを算出できず制御目標圧力P0を更新できなくなったときは、筺体検出スイッチ14による検出に基づいて、予め設定された直接操作用目標圧力Pdを制御目標圧力P0として設定して調圧バルブ23を制御するようにしている。これにより、制御目標圧力P0を低すぎる設定のままにしておくことを回避してビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧を高めに保てるようになっているため、ビール樽80内のビールの温度が外気の影響などにより上昇した場合にも、泡過多にすることなく確実にビールを注出コック11から注出できるようになっている。
【0065】
上記場合において、直接操作用目標圧力値Pdは、設定スイッチ28により設定できるようになっている。したがって、直接操作用目標圧力値Pdを外気温などに基づきより適切な値に設定することが可能であるため、当該飲料ディスペンサの使い勝手がよりよくなっている。
【0066】
また、切換駆動機構13が注出コック11から取り外されたとき、圧力センサ24による検出圧Pxが直接操作用目標圧力値Pdより大きかった場合は、直接操作用目標圧力値Pdではなくその検出圧Pxを制御目標圧力P0として設定するようにしている。これにより、ビール樽80に対する炭酸ガスの供給圧は、直接操作用目標圧力値Pdを無意味に高い値に設定しておかなくても、確実にそれまで以上の圧力に保たれることになる。したがって、それまで調圧制御回路27による制御のもとに低圧に保たれていた低温のビールに無意味に高すぎるガス圧を付与することを回避した上で、それ以上に温度が上昇しにくい高温高圧のビールの泡過多化も確実に回避できるようになっている。また、炭酸ガスの供給圧を高めればビールの注出速度を速めることにもなるため、切換駆動機構13を注出コック11から取り外すことにより意図的にビールの注出速度を速めることができるようにもなっており、当該飲料ディスペンサの使い勝手がよりよくなっている。
【0067】
また、切換駆動機構13が注出コック11に取り付けられているとき、注出ボタン25aがオン操作されると、注出制御回路26は、切換駆動機構13を作動制御して注出コック11を注出時間T1’,T2’の間だけ液注出状態及び泡注出状態にそれぞれ保つことにより液状態及び泡状態のビールを順次自動注出する。この場合、注出時間T1’,T2’は、予め設定されている基準注出時間T1,T2と補正値α1,α2とに基づき決定される。ここで、補正値α1,α2は、注出ボタン25aのオン操作時、そのときの圧力センサ24による検出圧力Pxが目標上限圧力P0”以下であった場合は、基準注出時間T1,T2設定時の圧力Psと制御目標圧力P0とに基づき算出される。一方、そのときの圧力センサ24による検出圧力Pxが目標上限圧力P0”より大きかった場合は、設定時圧力Psと圧力センサ24による検出圧力Pxとに基づき算出される。
【0068】
すなわち、上記実施形態においては、実際の炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力P0の近傍以下であった場合は、制御目標圧力P0に基づき注出時間T1’,T2’が決定されることになる。したがって、この場合、図7に示したようなビール注出中の不安定な実際の炭酸ガス圧に基づき不適切な注出時間を決定することもないため、注出量設定モードにて設定した所望量のビールを的確に注出することができる。一方、実際の炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力P0より所定圧以上高かった場合は、圧力センサにより検出された実際の炭酸ガスの供給圧Pxに基づき注出時間T1’,T2’が決定されることになる。したがって、この場合、実際の炭酸ガスの供給圧より低い圧力に基づき長すぎる注出時間を決定することもないため、ビールを多く注出しすぎて外部のジョッキなどから溢れさせることを回避できる。これにより、特に、取り外された切換駆動機構13が再び注出コック11に取り付けられて制御目標圧力P0が再び算出された樽内温度Kに応じて決定された値に切り換えられた直後であって、実際の炭酸ガスの供給圧が制御目標圧力P0に追従していない可能性がある場合においても、注出のしすぎを回避した上で可能な限り的確に所望量の発泡飲料を自動注出できるようになっており、当該飲料ディスペンサの使い勝手がよりよくなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るビールサーバの全体概略図である。
【図2】前記ビールサーバの電気制御部を表すブロック図である。
【図3】図1,2の注出制御回路により実行されるプログラムに対応したフローチャートである。
【図4】図1,2の調圧制御回路により実行されるプログラムに対応したフローチャートの前半部分である。
【図5】図1,2の調圧制御回路により実行されるプログラムに対応したフローチャートの後半部分である。
【図6】図5の補正値の算出の詳細を表すフローチャートである。
【図7】図1,2の調圧バルブの状態と炭酸ガスの供給圧との関係を表すタイムチャートである。
【図8】図1,2のビール樽内のビール温度と制御目標圧力との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
10…ビールサーバ本体、11…注出コック、13…切換駆動機構、14…筺体検出スイッチ、17…飲料供給管、21…温度センサ、22…ガス供給管、23…調圧バルブ、24…圧力センサ、25a…注出ボタン、26…注出制御回路、27…調圧制御回路、80…ビール樽、90…ガスボンベ。

Claims (4)

  1. 飲料容器内に貯えた発泡飲料をガス供給手段により供給した炭酸ガスの圧力によって飲料供給管を通して注出バルブまで圧送し該注出バルブの開閉操作に応じて適宜注出するようにした飲料ディスペンサであって、
    前記注出バルブを電気的制御により開状態及び閉状態に切り換え操作する切換駆動機構と、
    前記注出バルブが前記切換駆動機構により開かれて前記発泡飲料を注出するとき前記飲料供給管内を通る発泡飲料の温度を検出する温度センサと、
    前記発泡飲料注出時における前記温度センサによる検出に基づいて前記飲料容器内の発泡飲料の温度を推定して算出する容器内温度算出機能、及び、前記飲料容器内に対する炭酸ガスの供給圧が前記容器内温度算出機能により算出された飲料容器内の発泡飲料の温度に応じて決定した制御目標圧力となるように前記ガス供給手段に介装した調圧バルブを制御する調圧制御機能の両機能を有する調圧制御回路とを備えた飲料ディスペンサであり
    当該飲料ディスペンサは、前記切換駆動機構が前記注出バルブを開閉操作可能な状態であるか否かを検出する駆動可能状態検出手段を備え、前記調圧制御回路は、前記切換駆動機構が前記注出バルブを開閉操作できない状態となって前記注出バルブが直接開閉操作されるようになったとき、前記駆動可能状態検出手段による検出に基づいて、予め設定された所定の直接操作用目標圧力値を前記制御目標圧力として設定して前記調圧バルブを制御することを特徴とする飲料ディスペンサ。
  2. 前記請求項1に記載の飲料ディスペンサにおいて、
    前記直接操作用目標圧力値を設定するための設定手段を設けたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載の飲料ディスペンサにおいて、
    前記調圧制御回路は、前記切換駆動機構が注出バルブを開閉操作できない状態となったとき、圧力センサにより検出した前記飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧が前記直接操作用目標圧力値以下であった場合のみ前記直接操作用目標圧力値を前記制御目標圧力として設定し、前記圧力センサによる検出圧が前記直接操作用目標圧力値より高かった場合は該検出圧を前記制御目標圧力として設定することを特徴とする飲料ディスペンサ。
  4. 前記請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の飲料ディスペンサにおいて、
    指示手段による指示に応答して、圧力センサにより検出した前記飲料容器に対する炭酸ガスの供給圧が前記制御目標圧力より所定圧だけ高い閾圧以下であった場合は前記制御目標圧力に基づき注出時間を決定し、前記圧力センサによる検出圧が前記閾圧より高かった場合は該検出圧に基づき注出時間を決定し、前記切換駆動機構を作動制御して該決定した注出時間の間だけ前記注出バルブを開くことにより所望量の発泡飲料を自動注出するようにした自動注出制御手段を設けたことを特徴とする飲料ディスペンサ。
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