JP3717837B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータに交流の電力を供給して該ブラシレスモータを正逆に回転駆動するインバータと、ブラシレスモータの回転角度に応じた位置信号を出力する位置センサーと、該位置センサーから得られる位置信号に基づいてインバータを制御するPWM制御回路とを具えたブラシレスモータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動洗濯機においては、パルスエータ駆動用のモータとしてブラシレスモータが採用されている。
図8は、一般的なブラシレスモータの構造を表わしており、該ブラシレスモータは、図示の如く、円筒状の固定子(20)の中央部に形成された空間に、円柱状の永久磁石からなる回転子(21)を回転可能に収容して構成されている。固定子(20)の内周面には、複数のスロット(22)が凹設され、これら複数のスロットには、U相巻線(23)、V相巻線(24)及びW相巻線(25)が巻き付けられている。ブラシレスモータにおいては、これら複数相の巻線(23)(24)(25)に通電することによって、回転子(21)を回転させる。
【0003】
図9は、従来の自動洗濯機に搭載されているブラシレスモータ制御装置の構成を表わしている。商用電源(4)からの交流電力が、整流回路(5)によって一旦、直流電力に変換された後、インバータ(6)によって交流電力に変換され、該交流電力がブラシレスモータ(2)に供給されて、モータの駆動が行なわれる。
ブラシレスモータ(2)には、その回転軸を中心とする円周上に、3つのホール素子からなる位置センサー(3)が取り付けられており、位置センサー(3)の3つのホール素子から得られる3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)がPWM制御回路(9)に供給され、該PWM制御回路(9)によってインバータ(6)が制御されている。
【0004】
図10は、上記PWM制御回路(9)の構成を表わしている。
位置センサーから得られる3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)は、位置演算回路(95)に供給されると共に、回転数検出回路(94)に供給される。回転数検出回路(94)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)に基づいてモータの回転数ωが検出され、その結果が電圧指令制御回路(92)を構成する位相進め角導出回路(92a)、及び位置演算回路(95)に供給される。
位置演算回路(95)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)と前記回転数ωとに基づいてモータの回転角度θが算出され、算出された回転角度θは、電圧指令制御回路(92)を構成する電圧指令信号生成回路(92b)に供給される。
位相進め角導出回路(92a)では、前記回転数ωに基づいて位相進め角ψが算出され、算出された位相進め角ψは、前記電圧指令信号生成回路(92b)に供給される。
回転数検出回路(94)から得られる回転数ωは、回転数制御回路(91)に供給され、該回路(91)にて、モータ回転数の目標値ω*との偏差に基づいて電圧振幅指令Vaが作成される。
【0005】
電圧振幅指令Vaは前記電圧指令信号生成回路(92b)に供給され、該回路(92b)においては、回転数制御回路(91)から得られる電圧振幅指令Va、位相進め角導出回路(92a)から得られる位相進め角ψ、及び位置演算回路(95)から得られる回転角度θに基づいて、下記数1から、ブラシレスモータのU相についての電圧指令信号Vu*が算出される。
【0006】
【数1】
Vu*=Va・cos(θ+ψ)
【0007】
上記U相の電圧指令信号Vu*に対して120°、240°の位相差を与えることによりV相の電圧指令信号Vv*及びW相の電圧指令信号Vw*が作成され、これら3相の電圧指令信号(Vu*、Vv*、Vw*)は、PWM信号生成回路(73)に供給されて、U相、V相、W相についてのPWM信号が作成される。
この様にして作成されたU相、V相、W相のPWM信号は、図9に示すインバータ(6)に供給されて、インバータ(6)がPWM制御される。この結果、ブラシレスモータ(2)が駆動されることになる。
上記PWM制御回路(9)においては、上述の如く電圧指令信号の位相を前記位相進め角ψだけ進ませて、巻線に流れる電流の位相を該巻線に発生する誘起電圧の位相と一致させることにより、モータ効率の向上が図られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記PWM制御回路(9)を具えた従来の自動洗濯機においては、充分に高いモータ効率が得られない問題があった。
本発明の目的は、従来よりも高いモータ効率を得ることが出来るモータ制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】
そこで、出願人は、従来の自動洗濯機において充分に高いモータ効率が得られない原因を次のように究明した。
巻線に対する位置センサー(3)の相対的な取付け位置が正確な位置からずれている場合、ブラシレスモータの回転角度θとして真の値よりも該ずれ角だけ大きな値或いは小さな値が得られる。
しかし、従来のPWM制御回路(9)においては、ずれ角を無視して上記回転角度θと位相進め角ψとから電圧指令信号の位相角(θ+ψ)が算出されるため、モータの印加電圧の位相を位相進め角ψだけ進ませることが出来ない。
【0010】
図11は、ブラシレスモータの永久磁石から発生する磁束の方向をd軸、該磁束方向とは直交する方向をq軸として、洗い動作時にモータに印加される電圧の位相を表わしている。
モータに電圧が印加されると、巻線に電流Iが流れて、鎖交磁束φによる誘起電圧(ω・φ)、巻線の抵抗Rによる電圧(R・I)、及び巻線のインダクタンスLによる電圧(ω・L・I)が巻線に生じる。
巻線に対する位置センサーの相対的な取付け位置が正確な位置から正転時に位相が遅れる方向にε度だけずれている場合、q軸は、等価的にq′軸で表わすことが出来る。かかる場合、回転角度θとして真の値よりもε度だけ小さな値が得られるため、ブラシレスモータの正転時において電圧指令信号に位相進め角ψ1が与えられると、印加電圧V1の位相は(ψ1−ε)度だけ進むこととなり、q′軸に平行な方向の成分からなる電流が巻線に流れて、トルクの発生に寄与しないd軸方向の電流成分が発生する。
又、ブラシレスモータの逆転時において電圧指令信号に位相進め角ψ2が与えられると、印加電圧V2の位相は(ψ2+ε)度だけ進むこととなり、q′軸に平行な方向の成分からなる電流が巻線に流れて、トルクの発生に寄与しないd軸方向の電流成分が発生する。
従来のPWM制御回路(9)においては、巻線に対する位置センサーの相対的な取付け位置が正確な位置からずれている場合であっても、該ずれ角を無視して電圧指令信号の位相角(θ+ψ)が算出されるため、モータの印加電圧の位相を位相進め角ψだけ進めることが出来ず、トルクの発生に寄与しない電流成分が生じて、充分に高いモータ効率が得られないのである。
【0011】
本発明に係るブラシレスモータの制御装置は、ブラシレスモータに交流の電力を供給して該ブラシレスモータを正逆に回転駆動するインバータと、ブラシレスモータの回転角度に応じた位置信号を出力する位置センサーと、該位置センサーから得られる位置信号に基づいてインバータを制御するPWM制御回路とを具えている。ここで、前記PWM制御回路は、
ブラシレスモータの回転速度を検出する速度検出手段と、
前記位置信号に基づいてブラシレスモータの回転角度を検出する角度検出手段と、
前記速度検出手段から得られる回転速度と目標回転速度との偏差に基づいて電圧振幅指令値を導出する速度制御手段と、
ブラシレスモータの正転時に導出された電圧振幅指令値或いは該電圧振幅指令値に応じた値に基づいて電圧位相進め角を導出すると共に、ブラシレスモータの逆転時に導出された電圧振幅指令値或いは該電圧振幅指令値に応じた値に基づいて電圧位相進め角を導出する位相進め角導出手段と、
前記角度検出手段から得られる回転角度と、前記位相進め角導出手段によって導出された両電圧位相進め角の差とに基づいて電圧指令信号を作成する演算処理手段と、
前記作成された電圧指令信号に基づいてPWM信号を作成し、該PWM信号をインバータに供給する信号処理手段
とを具えている。
【0012】
本発明に係るブラシレスモータの制御装置においては、ブラシレスモータの回転速度と目標回転速度との偏差に基づいて電圧振幅指令値が導出される。
ここで、位置センサーが巻線に対して正確な位置に配置されている場合、モータの負荷重量が同一であれば、モータの正転時と逆転時とで同一の電圧振幅指令値が得られる。これに対し、位置センサーが正確な位置からずれた位置に配置されている場合には、モータの正転時と逆転時とで異なる電圧振幅指令値が得られ、両電圧振幅指令値の差は位置センサーの取付け位置のずれ角に応じた値となる。この電圧振幅指令値と電圧位相進め角との間には、一定の関係が成立する。
そこで、ブラシレスモータの正転時に導出された電圧振幅指令値或いは該電圧振幅指令値に応じた値に基づいて電圧位相進め角が導出されると共に、ブラシレスモータの逆転時に導出された電圧振幅指令値或いは該電圧振幅指令値に応じた値に基づいて電圧位相進め角が導出される。そして、ブラシレスモータの回転角度と両電圧位相進め角の差とに基づいて電圧指令信号を作成すれば、電圧指令信号の位相角として、位置センサーの取付け位置のずれを加味した適切な値を得ることが出来る。これによって、モータの印加電圧の位相を適切な角度だけ進ませて、トルクの発生に寄与しない電流成分の発生を防止することが可能となり、従来よりも高いモータ効率を得ることが出来る。
【0013】
第1の具体的構成において、前記PWM制御回路は、更に、前記速度検出手段から得られる回転速度に基づいて電圧位相進め角を導出する第2位相進め角導出手段を具えており、前記演算処理手段は、
前記両電圧位相進め角の差に基づいて、前記角度検出手段から得られる回転角度に補正を施す補正処理手段と、
電圧振幅指令値とブラシレスモータの回転角度と電圧位相進め角とを変数として電圧指令信号の変化を表わす正弦波関数が規定されており、該正弦波関数に基づいて、前記速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と前記補正処理手段から得られる回転角度と前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角とから電圧指令信号を作成する信号作成手段
とを具えている。
【0014】
上記第1の具体的構成を有するブラシレスモータの制御装置においては、位置センサーから得られる位置信号に基づいてブラシレスモータの回転角度が検出され、その後、補正処理手段によって前記回転角度に補正が施される。
上述の如く、正転時と逆転時における電圧振幅指令値の差は、位置センサーの取付け位置のずれ角に応じた値となり、電圧振幅指令値と電圧位相進め角との間には、一定の関係が成立する。
【0015】
従って、上記の正転時と逆転時の電圧位相進め角の差に基づいて前記検出された回転角度に補正を施せば、真の回転角度が得られることになる。
その後、速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と上述の如く得られる回転角度と第2位相進め角導出手段によって導出された電圧位相進め角とから電圧指令信号が作成される。従って、位置センサーの取付け位置が正確な位置からずれている場合であっても、電圧指令信号の位相角として、該ずれを加味した適切な値を得ることが出来る。
【0016】
又、具体的には、前記補正処理手段は、
前記両電圧位相進め角の差に基づいて補正角度を算出する第1算出手段と、
前記角度検出手段から得られる回転角度に前記算出された補正角度を用いた加算処理或いは減算処理を施して補正回転角度を算出する第2算出手段
とを具えている。
【0017】
上述の如く、正転時と逆転時における電圧振幅指令値の差は、位置センサーの取付け位置のずれ角に応じた値となり、電圧振幅指令値と電圧位相進め角との間には、一定の関係が成立する。従って、上記の正転時と逆転時の電圧位相進め角の差から、位置センサーの取付け位置のずれ角を得ることが出来る。
上記具体的構成においては、位置センサーの取付け位置のずれ角を表わす補正角度が算出され、その後、前記検出された回転角度に補正角度を加算し、或いは該回転角度から補正角度を減算することによって、回転角度に補正が施される。
【0018】
第2の具体的構成において、前記PWM制御回路は、更に、前記速度検出手段から得られる回転速度に基づいて電圧位相進め角を導出する第2位相進め角導出手段を具えており、前記演算処理手段は、
前記両電圧位相進め角の差に基づいて、前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正を施す補正処理手段と、
電圧振幅指令値とブラシレスモータの回転角度と電圧位相進め角とを変数として電圧指令信号の変化を表わす正弦波関数が規定されており、該正弦波関数に基づいて、前記速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と前記角度検出手段から得られる回転角度と前記補正処理手段から得られる電圧位相進め角とから電圧指令信号を作成する信号作成手段
とを具えている。
【0019】
上記第2の具体的構成を有するブラシレスモータの制御装置においては、位相進め角導出手段によって電圧位相進め角が導出され、その後、補正処理手段によって前記電圧位相進め角に補正が施される。
上述の如く、正転時と逆転時における電圧振幅指令値の差は、位置センサーの取付け位置のずれ角に応じた値となり、電圧振幅指令値と電圧位相進め角との間には、一定の関係が成立する。
従って、上記の正転時と逆転時の電圧位相進め角の差に基づいて、位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正を施し、これによって得られる電圧位相進め角に角度検出手段から得られる回転角度を加算すれば、位置センサーの取付け位置のずれを加味した適切な位相角が得られることになる。
【0020】
第3の具体的構成において、前記PWM制御回路は、更に、電圧指令信号の信号成分の内、ブラシレスモータを構成する磁石から発生する磁束の方向とは直交する方向の成分の大きさと該直交方向成分の目標値との偏差に基づいて、電圧位相進め角を導出する第2位相進め角導出手段を具えており、前記演算処理手段は、
前記両電圧位相進め角の差に基づいて、前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正を施す補正処理手段と、
電圧振幅指令値とブラシレスモータの回転角度と電圧位相進め角とを変数として電圧指令信号の変化を表わす正弦波関数が規定されており、該正弦波関数に基づいて、前記速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と前記角度検出手段から得られる回転角度と前記補正処理手段から得られる電圧位相進め角とから電圧指令信号を作成する演算処理手段
とを具えている。
【0021】
モータの印加電圧Vのq軸方向成分の大きさVqは、巻線のインダクタンスLによる電圧の大きさ(ω・L・Id)と、巻線の抵抗Rによる電圧の大きさ(R・Iq)と、鎖交磁束φによる誘起電圧の大きさ(ω・φ)との和で与えられる。ここで、インダクタンスLによる電圧が巻線に流れる電流Iのd軸方向成分によって生じる電圧であり、d軸方向成分はトルクの発生に寄与しない電流成分である。
そこで、上記第3の具体的構成を有するブラシレスモータの制御装置においては、巻線に流れる電流Iのd軸方向成分の大きさIdがゼロであるときの印加電圧Vのq軸方向成分の大きさ、即ち抵抗Rによる電圧の大きさ(R・Iq)と鎖交磁束φによる誘起電圧の大きさ(ω・φ)との和(R・Iq+ω・φ)が、電圧指令信号V*のq軸方向成分(直交方向成分)の目標値Vq**として設定される。
ここで、巻線に流れる電流Iのq軸方向成分の大きさIqはモータの負荷重量に応じて変動するが、抵抗Rによる電圧の大きさ(R・Iq)は、鎖交磁束φによる誘起電圧の大きさ(ω・φ)に比べて十分に小さいため、抵抗Rによる電圧の大きさ(R・Iq)の変動量(R・ΔIq)は、誘起電圧の大きさ(ω・φ)に比べて十分に小さい。従って、前記目標値Vq**の決定の際には、電流Iのq軸方向成分の大きさIqとして、負荷重量が任意の基準値であるときの一定値を用いることが出来る。又、電流Iのd軸方向成分の大きさIdがゼロであるとき、印加電圧Vのd軸方向成分の大きさVdは、インダクタンスLによる電圧の大きさ(ω・L・Iq)によって与えられるため、電流Iのq軸方向成分の大きさIqとして、印加電圧Vのd軸方向成分の大きさVdから算出される値を用いることも出来る。
【0022】
上記制御装置においては、電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*を上記目標値Vq**に追従させるための電圧位相進め角を導出して電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*を制御することによって、負荷重量に応じた電圧位相進め角を導出することが出来る。
その後、補正処理手段によって該電圧位相進め角に補正が施される。上述の如く、正転時及び逆転時における電圧振幅指令値の差は、位置センサーの取付け位置のずれ角に応じた値となり、電圧振幅指令値と電圧位相進め角との間には、一定の関係が成立する。従って、上記の正転時と逆転時の電圧位相進め角の差に基づいて、位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正を施し、これによって得られる電圧位相進め角に角度検出手段から得られる回転角度を加算すれば、位置センサーの取付け位置のずれを加味した適切な位相角が得られることになる。
【0023】
又、具体的には、前記補正処理手段は、
前記両電圧位相進め角の差に基づいて補正角度を算出する第1算出手段と、
前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に、前記算出された補正角度を用いた加算処理或いは減算処理を施して補正進め角を算出する第2算出手段
とを具えている。
【0024】
上述の如く、正転時と逆転時における電圧振幅指令値の差は、位置センサーの取付け位置のずれ角に応じた値となり、電圧振幅指令値と電圧位相進め角との間には、一定の関係が成立する。従って、上記の正転時と逆転時の電圧位相進め角の差から、位置センサーの取付け位置のずれ角を得ることが出来る。
上記具体的構成においては、位置センサーの取付け位置のずれ角を表わす補正角度が算出され、その後、前記位相角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正角度を加算し、或いは該電圧位相進め角から補正角度を減算することによって、電圧位相進め角に補正が施される。
【0025】
【発明の効果】
本発明に係るブラシレスモータの制御装置によれば、従来よりも高いモータ効率を得ることが出来る。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、3つの実施例に基づいて具体的に説明する。
第1実施例
本実施例に係る自動洗濯機は、パルスエータ駆動用のブラシレスモータと、該ブラシレスモータを制御するモータ制御装置とを具えている。
該モータ制御装置の全体構成は、PWM制御回路を除いて、図9に示す従来の制御装置と同一であって、ブラシレスモータの円周上に配備された位置センサー(3)から得られる3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)がPWM制御回路に供給され、該PWM制御回路によってインバータ(6)が制御されている。
【0027】
図1は、上記PWM制御回路(1)の構成を表わしている。
前記位置センサーから得られる3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)は、位置演算回路(15)に供給されると共に、回転数検出回路(14)に供給される。回転数検出回路(14)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)に基づいてモータの回転数ωが検出され、その結果が電圧指令制御回路(12)を構成する位相進め角導出回路(12a)、及び位置演算回路(15)に供給される。
位置演算回路(15)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)と前記回転数ωとに基づいてモータの回転角度θが算出され、算出された回転角度θは、電圧指令制御回路(12)を構成する電圧指令信号生成回路(12b)に供給される。
【0028】
回転数検出回路(14)から得られる回転数ωは、回転数制御回路(11)に供給され、該回路(11)にて、モータ回転数の目標値ω*との偏差に基づいて電圧振幅指令Vaが作成される。回転数制御回路(11)は伝達関数C(s)を有しており、電圧振幅指令Vaは、該伝達関数C(s)を用いて、下記数2から算出される。
【0029】
【数2】
Va=C(s)・(ω*−ω)
【0030】
ここで、伝達関数C(s)は、例えば下記数3によって表わされ、電圧振幅指令VaはPI制御される。
【0031】
【数3】
C(s)=Kp+Ki/s
Kp、Ki:定数
【0032】
上述の如く作成された電圧振幅指令Vaは、位相進め角導出回路(12a)に供給される。
位相進め角導出回路(12a)では、先ず、回転数検出回路(14)から得られる回転数ωに基づいて位相進め角ψoが算出される。ここで、モータの回転数ωと後述の電圧指令信号Vu*に与えるべき位相進め角ψとの間には、図2に示す如く一定の関係が成立し、位相進め角導出回路(12a)の内蔵メモリには、該関係を表わすテーブル或いは演算式が格納されている。かかるテーブル或いは演算式に基づいて、回転数ωから位相進め角ψoが導出される。
その後、下記数4を用いて、前記位相進め角ψoに補正が施される。
【0033】
【数4】
ψ=ψo−ε
【0034】
上記数4のεは、巻線に対する位置センサー(3)の相対的な取付け位置と正確な位置とのずれ角を表わしており、後述の如く求められる。
位置センサー(3)が巻線に対して正確な位置に取り付けられている場合、上記位相進め角ψが一定値に設定された状態では、ブラシレスモータの正転時と逆転時とでモータの負荷重量が同一であれば同一の電圧振幅指令Vaが得られる。これに対し、位置センサー(3)が正確な位置からずれた位置に取り付けられている場合には、正転時と逆転時とで異なる電圧振幅指令Vaが得られる。
【0035】
図4は、ブラシレスモータの永久磁石から発生する磁束の方向をd軸、該磁束方向とは直交する方向をq軸として、モータの正転時及び逆転時に電圧指令信号に一定の位相進め角ψを与えたときにモータに印加される電圧の振幅及び位相を表わしている。
モータに電圧が印加されると、巻線に電流が流れて、鎖交磁束φによる誘起電圧(ω・φ)、巻線の抵抗Rによる電圧(R・I)、及び巻線のインダクタンスLによる電圧(ω・L・I)が巻線に生じる。
巻線に対する位置センサーの相対的な取付け位置が正確な位置から位相の遅れる方向にε度だけずれている場合、モータの正転時と逆転時とで負荷重量が同一であっても、正転時には(ψ−ε)度だけ位相の進んだ電圧V1がモータに印加されるのに対し、逆転時には(ψ+ε)度だけ位相の進んだ電圧V2がモータに印加され、両電圧V1、V2の振幅は異なる。この様に、正転時と逆転時とで印加電圧V1、V2の振幅が異なる理由は、正転時及び逆転時とで同一の大きさのトルクをモータに発生させるために、トルクの発生に寄与するq軸方向の電流成分の大きさIqが同一の電流を巻線に流す必要があるからである。q軸方向の電流成分の大きさIqが同一の電流が巻線に流れると、図中に破線で示す如く、q軸方向成分の大きさが同一の電圧(ω・L・I)が巻線に発生することになる。
上述の如く、巻線に対する位置センサーの相対的な取付け位置が正確な位置からずれている場合には、ブラシレスモータの正転時と逆転時とで異なる電圧振幅指令Vaが作成される。
【0036】
電圧振幅指令Vaと位相進め角ψとの間には、図3に示す如く一定の関係が成立し、位相進め角導出回路(12a)の内蔵メモリには、該関係を表わすテーブル或いは演算式が格納されている。
上記位相進め角導出回路(12a)では、ブラシレスモータの正転時に位相進め角ψを一定値に設定した状態で回転数制御回路(11)から得られる電圧振幅指令Va1を用いて、前記関係に基づき位相進め角ψo1が導出されると共に、ブラシレスモータの逆転時に位相進め角ψを一定値に設定した状態で回転数制御回路(11)から得られる電圧振幅指令Va2を用いて、前記関係に基づき位相進め角ψo2が導出される。
その後、下記数5に基づいて、前記導出された位相進め角ψo1、ψo2からずれ角εが算出される。
【0037】
【数5】
ε=(ψo1−ψo2)/2
【0038】
例えば洗い動作の開始前に、上述の如くずれ角εが算出され、洗い動作時には、該ずれ角εを用いて位相進め角ψoが位置センサー(3)の取付け位置のずれを加味した位相進め角ψに補正され、該位相進め角ψは、図1に示す電圧指令信号生成回路(12b)に供給される。
又、上述の如く回転数制御回路(11)から得られる電圧振幅指令Vaは、電圧指令信号生成回路(12b)に供給される。
電圧指令信号生成回路(12b)においては、前記位相進め角ψ、前記電圧振幅指令Va、及び位置演算回路(15)から供給される回転角度θに基づいて、上記数1から、ブラシレスモータのU相についての電圧指令信号Vu*が算出される。
【0039】
上記U相の電圧指令信号Vu*に対して120°、240°の位相差を与えることによりV相の電圧指令信号Vv*及びW相の電圧指令信号Vw*が作成され、これら3相の電圧指令信号(Vu*、Vv*、Vw*)は、PWM信号生成回路(13)に供給される。PWM信号生成回路(13)では、U相の電圧指令信号Vu*と所定の搬送波(三角波)とが比較され、該比較結果に基づいてU相の駆動信号(PWM信号)が作成される。同様にして、V相の電圧指令信号Vv*と所定の搬送波とが比較されて、V相の駆動信号が作成され、W相の電圧指令信号Vw*と所定の搬送波とが比較されて、W相の駆動信号が作成される。
この様にして作成されたU相、V相、W相のPWM信号は、図9に示すインバータ(6)に供給されて、インバータ(6)がPWM制御される。この結果、ブラシレスモータ(2)が駆動されることになる。
【0040】
図5は、本実施例の自動洗濯機の洗い動作時にモータに印加される電圧の位相を表わしている。
位置センサーの取付け位置が正確な位置からε度だけ位相の遅れる方向にずれている場合、正転時には、位相進め角ψoの大きさとずれ角εの大きさとを加算した大きさを有する位相進め角ψ1が電圧指令信号に与えられ、q軸方向に平行な方向の成分からなる電流が巻線に流れて、トルクの発生に寄与しないd軸方向の電流成分は発生しない。
一方、逆転時には、位相進め角ψoの大きさからずれ角εの大きさを減算した大きさを有する位相進め角ψ2が電圧指令信号に与えられ、q軸方向に平行な方向の成分からなる電流が巻線に流れて、トルクの発生に寄与しないd軸方向の電流成分は発生しない。
【0041】
本実施例の自動洗濯機においては、巻線に対する位置センサー(3)の相対的な取付け位置が正確な位置からずれている場合であっても、上述の如く該ずれ角を用いた補正処理の結果、得られる位相進め角ψを用いて電圧指令信号が作成されるので、電圧指令信号の位相角として位置センサー(3)の取付け位置のずれを加味した適切な値が得られる。従って、モータの印加電圧の位相を適切な角度だけ進ませて、トルクの発生に寄与しない電流成分の発生を防止することが出来る。これによって高いモータ効率を得ることが出来、その結果、消費電力が低減する。
【0042】
第2実施例
第1実施例のPWM制御回路(1)は、上述の如く、ずれ角εに基づいて位相進め角ψoに補正を施すのに対し、本実施例のPWM制御回路は、ずれ角εに基づいて回転角度θoに補正を施すものである。
図6は、本実施例のPWM制御回路(7)の構成を表わしており、位置センサーから得られる3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)は、位置演算回路(75)に供給されると共に、回転数検出回路(74)に供給される。回転数検出回路(74)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)に基づいてモータの回転数ωが検出され、その結果が電圧指令制御回路(72)を構成する位相進め角導出回路(72a)、及び回転数制御回路(71)に供給される。
回転数制御回路(71)では、モータ回転数の目標値ω*との偏差に基づいて、上記数2及び数3から電圧振幅指令Vaが作成され、該電圧振幅指令Vaは、位相進め角導出回路(72a)及び電圧指令信号生成回路(72b)に供給される。
位相進め角導出回路(72a)では、下記数6を用いて、回転数検出回路(74)から得られる回転数ωと回転数制御回路(71)から得られる電圧振幅指令Vaとから位相進め角ψが算出される。
【0043】
【数6】
ψ=K1・Va−K2・ω
K1、K2:正の定数
【0044】
この様にして得られる位相進め角ψは、電圧指令制御回路(72)を構成する電圧指令信号生成回路(72b)に供給される。
回転数検出回路(74)から得られる回転数ωは、位置演算回路(75)に供給され、位置演算回路(75)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)と前記回転数ωとに基づいてモータの回転角度θoが算出され、算出された回転角度θoは、補正処理回路(76)に供給される。
又、上述の如く回転数制御回路(71)から得られる電圧振幅指令Vaは、補正処理回路(76)に供給される。
補正処理回路(76)では、下記数7を用いて、前記回転角度θoに補正が施される。
【0045】
【数7】
θ=θo−ε
【0046】
上記数7のεは、巻線に対する位置センサー(3)の相対的な取付け位置と正確な位置とのずれ角を表わしており、第1実施例と同様に、上記数5を用いて、ブラシレスモータの正転時に作成された電圧振幅指令Va1と逆転時に作成された電圧振幅指令Va2とに基づいて求められる。
【0047】
この様にして、ブラシレスモータの回転角度θoが位置センサー(3)の取付け位置のずれを加味した真の回転角度θに補正され、該回転角度θは、電圧指令信号生成回路(72b)に供給される。
電圧指令信号生成回路(72b)においては、回転数制御回路(71)から供給される電圧振幅指令Va、位相進め角導出回路(72a)から供給される位相進め角ψ、及び前記回転角度θに基づいて、上記数1から、ブラシレスモータのU相についての電圧指令信号Vu*が算出される。そして、この電圧指令信号Vu*に基づいて電圧指令信号Vv*及び電圧指令信号Vw*が作成され、これら3相の電圧指令信号(Vu*、Vv*、Vw*)は、PWM信号生成回路(73)に供給されて、U相、V相、W相についてのPWM信号が作成される。
【0048】
本実施例の自動洗濯機においては、巻線に対する位置センサー(3)の相対的な取付け位置が正確な位置からずれている場合であっても、該ずれ角を用いた補正処理の結果、得られる真の回転角度θを用いて電圧指令信号が作成されるので、電圧指令信号の位相角(θ+ψ)として位置センサー(3)の取付け位置のずれを加味した適切な値が得られる。従って、モータの印加電圧を適切な角度だけ進ませて、トルクの発生に寄与しない電流成分の発生を防止することが出来る。これによって高いモータ効率を得ることが出来、その結果、消費電力が低減する。
【0049】
第3実施例
第1実施例及び第2実施例のPWM制御回路は、電圧振幅指令Vaに基づいてずれ角εを導出するのに対し、本実施例のPWM制御回路は、電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*に基づいてずれ角εを導出するものである。
図7は、本実施例のPWM制御回路(8)の構成を表わしており、位置センサーから得られる3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)は、位置演算回路(85)に供給されると共に、回転数検出回路(84)に供給される。回転数検出回路(84)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)に基づいてモータの回転数ωが検出され、その結果が位置演算回路(85)に供給される。
位置演算回路(85)では、3つの位置信号(Hu、Hv、Hw)と前記回転数ωとに基づいてモータの回転角度θが算出され、算出された回転角度θは、電圧指令制御回路(82)を構成する電圧指令信号生成回路(82c)に供給される。
【0050】
回転数検出回路(84)から得られる回転数ωは、回転数制御回路(81)に供給され、該回路(81)にて、モータ回転数の目標値ω*との偏差に基づいて、上記数2及び数3から電圧振幅指令Vaが作成される。
電圧振幅指令Vaは電圧指令信号生成回路(82c)に供給され、該回路(82c)においては、回転数制御回路(81)から得られる電圧振幅指令Vaと、位置演算回路(85)から得られる回転角度θと、後述の位相進め角導出回路(82b)から得られる位相進め角ψとに基づいて、上記数1から、ブラシレスモータのU相についての電圧指令信号Vu*が算出される。そして、この電圧指令信号Vu*に基づいて電圧指令信号Vv*及び電圧指令信号Vw*が作成され、これら3相の電圧指令信号(Vu*、Vv*、Vw*)は、PWM信号生成回路(83)に供給されて、U相、V相、W相についてのPWM信号が作成される。
【0051】
回転数制御回路(81)から得られる電圧振幅指令Vaは、電圧指令制御回路(82)を構成する電圧成分演算回路(82d)に供給される。電圧成分演算回路(82d)においては、該電圧振幅指令Vaと、後述の位相進め角導出回路(82b)において前回の演算周期にて導出された位相進め角ψとに基づいて、下記数8から、U相についての電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*が算出される。
【0052】
【数8】
Vq*=Va・cosψ
【0053】
この様にして算出されたq軸方向成分の大きさVq*は、電圧指令制御回路(82)を構成する減算回路(82a)に供給され、該回路(82a)にて、電圧指令信号V*のq軸方向成分の目標値Vq**との偏差が算出される。
算出された偏差は、位相進め角導出回路(82b)に供給され、位相進め角導出回路(82b)では、該偏差に基づいて位相進め角ψが導出される。位相進め角導出回路(82b)は、伝達関数Cph(s)を有しており、位相進め角ψは、該伝達関数Cph(s)を用いて、下記数9から算出される。
【0054】
【数9】
ψ=Cph(s)・(Vq**−Vq*)
【0055】
ここで、伝達関数Cph(s)は、例えば下記数10によって表わされ、位相進め角ψはPI制御される。
【0056】
【数10】
Cph(s)=Kp+Ki/s
Kp、Ki:定数
【0057】
モータに印加される電圧Vのq軸方向成分の大きさVqは、巻線に流れる電流Iのq軸方向成分の大きさをIq、d軸方向成分の大きさをId、巻線のインダクタンスをL、巻線の抵抗をR、巻線の鎖交磁束数をφとすると、下記数11によって表わされる。
【0058】
【数11】
Vq=ω・L・Id+R・Iq+ω・φ
【0059】
巻線に流れる電流Iのq軸方向成分がトルクの発生に寄与する電流成分であり、d軸方向成分はトルクの発生に寄与しない電流成分である。
そこで、巻線に流れる電流Iのd軸方向成分の大きさIdがゼロであるときの印加電圧Vのq軸方向成分の大きさ(R・Iq+ω・φ)が、電圧指令信号V*のq軸方向成分の目標値Vq**として設定される。ここで、電流Iのq軸方向成分の大きさIqはモータの負荷重量に応じて変動するが、抵抗Rによる電圧の大きさ(R・Iq)は、鎖交磁束φによる誘起電圧の大きさ(ω・φ)に比べて十分に小さいため、抵抗Rによる電圧の大きさ(R・Iq)の変動量(R・ΔIq)は、誘起電圧の大きさ(ω・φ)に比べて十分に小さい。従って、電流Iのq軸方向成分の大きさについて負荷重量が任意の一定値であるときの値を予め実験的或いは理論的に求めておき、該値を電流Iのq軸方向成分の大きさIqとして用いることが可能である。
又、モータに印加される電圧Vのd軸方向成分の大きさVdは、下記数12によって表わされ、電流Iのq軸方向成分の大きさIqとしては、d軸方向成分の大きさIdをゼロとして下記数12から算出した値を用いることも可能である。
【0060】
【数12】
Vd=ω・L・Iq+R・Id
【0061】
位相進め角導出回路(82b)では、電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*を前記目標値Vq**に追従させるための位相進め角ψoが導出される。この様にして、電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*を制御すれば、負荷重量に応じた位相進め角ψoを導出することが出来る。
【0062】
その後、第1実施例と同様に、上記数4を用いて前記位相進め角ψoに補正が施される。ここで、上記数4のずれ角εは、後述の如く電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*に基づいて算出される。
電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*は、電圧振幅指令Vaの変動に応じて変動するため、q軸方向成分の大きさVq*と位相進め角ψとの間には、一定の関係が成立し、位相進め角導出回路(82b)の内蔵メモリには、該関係を表わすテーブル或いは演算式が格納されている。位相進め角導出回路(82b)では、ブラシレスモータの正転時に位相進め角ψを一定値に設定した状態で電圧成分演算回路(82d)から得られる値Vq*1を用いて、前記関係に基づき位相進め角ψo1が導出されると共に、ブラシレスモータの逆転時に位相進め角ψを一定値に設定した状態で電圧成分演算回路(82d)から得られる値Vq*2を用いて、前記関係に基づき位相進め角ψo2が導出される。その後、上記数5に基づいて、前記導出された位相進め角ψo1、ψo2からずれ角εが算出される。
【0063】
この様にして算出されたずれ角εを用いて位相進め角ψoが位置センサー(3)の取付け位置のずれを加味した位相進め角ψに補正され、これによって得られる位相進め角ψが、上述の如く電圧指令信号生成回路(82b)に供給される。
本実施例の自動洗濯機においては、負荷重量に応じた位相進め角ψoが得られ、該位相進め角ψoに前記ずれ角を用いた補正処理を施して得られる位相進め角ψを用いて電圧指令信号が作成される。従って、負荷重量に拘わらず常に、電圧指令信号の位相角として位置センサー(3)の取付け位置のずれを加味した適切な値を得ることが可能であり、モータの印加電圧の位相を適切な角度だけ進ませて、トルクの発生に寄与しない電流成分の発生を防止することが出来る。これによって高いモータ効率を得ることが出来、その結果、消費電力が低減する。
【0064】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、第1乃至第3実施例においては、洗い動作の開始前にずれ角εを導出する構成を採用しているが、これに限らず、任意の時点、例えば製品出荷時や電源投入時にずれ角εを導出する構成を採用することが出来る。
又、第1及び第2実施例においては、電圧振幅指令Vaに基づいてずれ角εを導出する構成を採用し、第3実施例においては、電圧指令信号V*のq軸方向成分の大きさVq*に基づいてずれ角εを導出する構成を採用しているが、電圧指令信号V*のd軸方向成分の大きさVd*、電圧振幅指令Vaをモータの回転数ωで除算して得られる値(Va/ω)、電圧指令信号V*のd軸方向成分の大きさVd*をモータの回転数ωで除算して得られる値(Vd*/ω)、或いはq軸方向成分の大きさVq*をモータの回転数ωで除算して得られる値(Vq*/ω)に基づいてずれ角εを導出する構成を採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のブラシレスモータの制御装置を構成するPWM制御回路の構成を表わすブロック図である。
【図2】ブラシレスモータの回転速度と位相進め角との間の関係を表わすグラフである。
【図3】電圧振幅指令と位相進め角との間の関係を表わすグラフである。
【図4】モータの正転時及び逆転時に電圧指令信号に一定の位相進め角ψを与えたときにモータに印加される電圧の振幅及び位相を表わす図である。
【図5】第1実施例の自動洗濯機の洗い動作時にモータに印加される電圧の位相を表わす図である。
【図6】第2実施例のブラシレスモータの制御装置を構成するPWM制御回路の構成を表わすブロック図である。
【図7】第3実施例のブラシレスモータの制御装置を構成するPWM制御回路の構成を表わすブロック図である。
【図8】ブラシレスモータの構造を示す図である。
【図9】ブラシレスモータの制御装置の全体構成を表わすブロック図である。
【図10】従来のブラシレスモータの制御装置を構成するPWM制御回路の構成を表わすブロック図である。
【図11】従来の自動洗濯機の洗い動作時にモータに印加される電圧の位相を表わす図である。
【符号の説明】
(1) PWM制御回路
(2) ブラシレスモータ
(3) 位置センサー
(4) 商用電源
(5) 整流回路
(6) インバータ
(11) 回転数制御回路
(12) 電圧指令制御回路
(12a) 位相進め角導出回路
(12b) 電圧指令信号生成回路
(13) PWM信号生成回路
(14) 回転数検出回路
(15) 位置演算回路

Claims (6)

  1. ブラシレスモータに交流の電力を供給して該ブラシレスモータを正逆に回転駆動するインバータと、ブラシレスモータの回転角度に応じた位置信号を出力する位置センサーと、該位置センサーから得られる位置信号に基づいてインバータを制御するPWM制御回路とを具えたブラシレスモータの制御装置において、前記PWM制御回路は、
    ブラシレスモータの回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記位置信号に基づいてブラシレスモータの回転角度を検出する角度検出手段と、
    前記速度検出手段から得られる回転速度と目標回転速度との偏差に基づいて電圧振幅指令値を導出する速度制御手段と、
    ブラシレスモータの正転時に導出された電圧振幅指令値或いは該電圧振幅指令値に応じた値に基づいて電圧位相進め角を導出すると共に、ブラシレスモータの逆転時に導出された電圧振幅指令値或いは該電圧振幅指令値に応じた値に基づいて電圧位相進め角を導出する位相進め角導出手段と、
    前記角度検出手段から得られる回転角度と、前記位相進め角導出手段によって導出された両電圧位相進め角の差とに基づいて電圧指令信号を作成する演算処理手段と、
    前記作成された電圧指令信号に基づいてPWM信号を作成し、該PWM信号をインバータに供給する信号処理手段
    とを具えていることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2. 前記PWM制御回路は、更に、前記速度検出手段から得られる回転速度に基づいて電圧位相進め角を導出する第2位相進め角導出手段を具えており、前記演算処理手段は、
    前記両電圧位相進め角の差に基づいて、前記角度検出手段から得られる回転角度に補正を施す補正処理手段と、
    電圧振幅指令値とブラシレスモータの回転角度と電圧位相進め角とを変数として電圧指令信号の変化を表わす正弦波関数が規定されており、該正弦波関数に基づいて、前記速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と前記補正処理手段から得られる回転角度と前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角とから電圧指令信号を作成する信号作成手段
    とを具えている請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. 前記補正処理手段は、
    前記両電圧位相進め角の差に基づいて補正角度を算出する第1算出手段と、
    前記角度検出手段から得られる回転角度に前記算出された補正角度を用いた加算処理或いは減算処理を施して補正回転角度を算出する第2算出手段
    とを具えている請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記PWM制御回路は、更に、前記速度検出手段から得られる回転速度に基づいて電圧位相進め角を導出する第2位相進め角導出手段を具えており、前記演算処理手段は、
    前記両電圧位相進め角の差に基づいて、前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正を施す補正処理手段と、
    電圧振幅指令値とブラシレスモータの回転角度と電圧位相進め角とを変数として電圧指令信号の変化を表わす正弦波関数が規定されており、該正弦波関数に基づいて、前記速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と前記角度検出手段から得られる回転角度と前記補正処理手段から得られる電圧位相進め角とから電圧指令信号を作成する信号作成手段
    とを具えている請求項1に記載の制御装置。
  5. 前記PWM制御回路は、更に、電圧指令信号の信号成分の内、ブラシレスモータを構成する磁石から発生する磁束の方向とは直交する方向の成分の大きさと該直交方向成分の目標値との偏差に基づいて、電圧位相進め角を導出する第2位相進め角導出手段を具えており、前記演算処理手段は、
    前記両電圧位相進め角の差に基づいて、前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に補正を施す補正処理手段と、
    電圧振幅指令値とブラシレスモータの回転角度と電圧位相進め角とを変数として電圧指令信号の変化を表わす正弦波関数が規定されており、該正弦波関数に基づいて、前記速度制御手段から得られる電圧振幅指令値と前記角度検出手段から得られる回転角度と前記補正処理手段から得られる電圧位相進め角とから電圧指令信号を作成する演算処理手段
    とを具えている請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記補正処理手段は、
    前記両電圧位相進め角の差に基づいて補正角度を算出する第1算出手段と、
    前記第2位相進め角導出手段から得られる電圧位相進め角に、前記算出された補正角度を用いた加算処理或いは減算処理を施して補正進め角を算出する第2算出手段
    とを具えている請求項4又は請求項5に記載の制御装置。
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