JP3717633B2 - 転写装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、像担持体に形成される画像を記録材に転写する転写装置とそれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光体等の像担持体に画像情報に対応する画像を形成する電子写真や複写機、Fax、プリンター等の画像形成装置においては、記録材に画像を転写するための転写装置が備えている。転写装置は、回転駆動する像担持体の外周面に接触する導電性で所定の抵抗を持つ転写ベルトに代表される転写手段を有している。転写ベルトには、転写バイアスローラ等の電荷付与手段を用いて所謂転写バイアスが印加されており、この転写バイアスで記録材を転写ベルトに担持すると共に、現像装置によって現像された像担持体の外周面の静電潜像を、転写ベルトと像担持体とが接触する転写位置で静電的に吸着させて像担持体上の現像画像を記録材に転写している。
【0003】
この種の転写装置では、転写ベルトに転写バイアスを印加するため、転写バイアスと逆極性のトナーが転写ベルト上に静電的に付着してしまい、裏汚れという問題が発生するという基本的課題がある。
【0004】
そこで、特開平7−248693号に記載のものでは、転写ベルトと感光体との接触により形成される転写ニップ位置に記録材が存在しない状態で、転写ベルトと感光体を接触させ、転写バイアスを印加してベルトを回転駆動させ、かつ、クリーニング手段となるブレード部材を転写ベルトに接触させて転写ベルト上に残った帯電トナーのクリーニングを行っている。また、特開平8−76608号に記載のものは、クリーニング部材としてクリーニングバイアスが印加されるローラ状のクリーニング手段を用いて転写ベルト上に残った帯電トナーのクリーニングを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
転写ベルトのクリーニングとしては、特開平7−248693号に記載のように、ブレード部材で転写ベルトのクリーニングを行う構成がシンプルで低コストにできることから一般的に使用されるが、このブレード部材によるクリーニングの場合の転写ベルトに課題がある。すなわち、転写ベルトは一般に弾性体であり、その表面をコーティングするのであるが、このコーティング材料の選択により様々な不具合がある。例えば、転写ベルトの伸びを優先させたコーティング材料を選択して用いると、この材料は摩擦係数が高く、接触するブレード部材がめくれあがったり、残留トナーの離形性が良くなくクリーニング不良となる。これに対し、低摩擦係数のコーティング材料を選択して用いると、トナーの離形性やブレード部材のめくれ上がりは防止できるが、材質が堅いため転写ベルトの伸びが悪く、転写ベルトの表面、すなわちコーティング材料にクラックの発生を招き、そのクラック内にトナーが入り込んでクリーニング不良を起こしてしまう。
【0006】
その点、特開平8−76608号に記載のように、クリーニングバイアスをローラ状のクリーニング部材に印加して静電的に転写ベルトから残留トナーをクリーニングすると、転写ベルトのコーティング材料の選択に困らず、ブレード部材を用いてクリーニングをする場合の問題点は解決される。
【0007】
しかし、このようなクリーニングバイアスを与えられたクリーニング部材で転写ベルトのクリーニングを行う場合、記録材に画像を転写する画像形成動作中にクリーニング部材に印加すると、この時のクリーニングバイアスが転写領域に流れ込んでしまい、転写不良を引き起こしてしまうという問題がある。特に、転写とクリーニングに用いられる転写バイアスが同極性の場合で、転写ベルトの固有抵抗が低い場合にはこのような現象が顕著で、転写バイアスにクリーニングバイアスが合算されたようなかたちとなり、実質的な転写バイアス過多によって転写領域直前の空間で放電が発生し転写効率が下がって適正な転写画像が得られないという新たな問題がある。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑み、転写ベルトの製造品質のバラツキがあってもバイアスローラ等の静電的クリーニングの長所を維持して転写手段のクリーニング不良による記録材の裏汚れの発生を防止し、同時に最適な転写性能を維持できる転写装置と画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明では、像担持体の外周面に接触する転写手段と、上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、少なくとも上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、転写ニップ位置における上記記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御する制御手段とを備えを有している。
【0010】
そして、請求項1の転写装置では、この制御手段が、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御するという構成を採っている。
【0011】
請求項2記載の発明では、像担持体の外周面に接触する転写手段と、上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、上記転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段と、上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、転写位置における上記記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御すると共に、上記抵抗検知手段で検知した上記転写手段の抵抗に応じて上記クリーニングバイアスの制御の実行可否を判断する制御手段とを備えている。
【0012】
そして請求項2の転写装置では、この制御手段が、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御する構成を採っている。
【0013】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の転写装置において、上記抵抗検知手段は、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電圧検知手段で構成されている。
【0014】
請求項4記載の発明では、請求項2記載の転写装置において、上記抵抗検知手段は、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電流を検知する出力電流検知手段で構成されている。
【0015】
請求項5記載の発明では、請求項1または2記載の転写装置において、上記クリーニング電荷印加手段からのクリーニングバイアス出力を定電圧制御する構成としている。
【0016】
請求項6記載の発明では、請求項5記載の転写装置において、上記転写手段を中抵抗の転写材担持体または中間転写体としている。
【0017】
請求項7記載の発明では、請求項6記載の転写装置において、上記クリーニング手段を上記転写材担持体と、上記転写ニップ位置よりも同転写材担持体の移動方向下流側で接触する転写手段クリーニング部材としている。
【0018】
請求項8記載の発明では、請求項7記載の転写装置において、上記転写材担持体を転写ローラとし、転写手段クリーニング部材をローラ部材としている。
【0019】
請求項9記載の発明では、画像情報に対応する画像を記録材上に形成する画像形成装置において、像担持体の外周面と接触する転写手段と、上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、少なくとも上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、転写ニップ位置における上記記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御する制御手段とを備えている。
【0020】
請求項10記載の発明では、像担持体の外周面に接触する転写手段と、上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、上記転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段と、上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、転写位置における上記記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御すると共に、上記抵抗検知手段で検知した上記転写手段の抵抗に応じて上記クリーニングバイアスの制御の実行可否を判断する制御手段とを備えている。
【0021】
そして、請求項9、10の発明では、上記制御手段が、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御する構成を採っている。
【0022】
請求項11記載の発明では、請求項10記載の画像形成装置において、上記抵抗検知手段を、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電圧検知手段で構成している。
【0023】
請求項12の発明では、請求項10記載の画像形成装置において、上記抵抗検知手段を、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電流検知手段で構成している。
【0024】
請求項13記載の発明では、請求項9乃至12の何れか1つに記載の画像形成装置において、上記クリーニング電荷印加手段からのクリーニングバイアス出力を定電圧制御している。
【0025】
請求項14記載の発明では、請求項9乃至13の何れか1つに記載の転写装置において、上記転写手段は中抵抗の転写材担持体または中間転写体からなり、上記クリーニング手段は上記中抵抗の転写材担持体と上記転写ニップ位置よりも同転写材担持体の移動方向下流側で接触する転写手段クリーニング部材からなり、上記像担持体は感光体からなる構成を採っている。
【0026】
請求項15記載の発明では、請求項14記載の画像形成装置において、上記転写材担持体は転写ローラであり、転写手段クリーニング部材は、ローラ部材からなる構成を採っている。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる転写装置は、転写手段にかかる過度なバイアスを低減させるために、像担持体の外周面に接触する転写手段と、転写手段に像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、制御手段とを備えていて、この制御手段を用いて像担持体から記録材へのトナー像の転写位置に記録材が有るか否かという条件に基づいて電荷付与手段へのクリーニングバイアスを制御するものである。
【0028】
転写位置は、担持体と転写手段とが接触する転写ニップ位置であって、制御手段は、転写ニップ位置に記録材が存在する状態の時と、転写ニップ位置に記録材が存在しない状態の時とで、クリーニング電荷印加手段を制御してクリーニングバイアスの出力値を制御している。
【0029】
転写装置としては、駆動手段を用いて少なくとも転写手段を所定方向に移動させるが、この駆動手段で像担持体と同期させて駆動するようにしても良い。像担持体及び転写手段は、接離手段で接離自在として転写ニップ位置を選択的に形成するようにしても良い。
【0030】
転写手段が所定方向に移動され、像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を記録材が通過する画像形成動作タイミングAと、転写手段が移動していて転写ニップ位置に記録材が存在しない全ての動作タイミングBとにおいて、クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値が動作タイミングBよりも画像形成動作タイミングAの時に小さくなるように、制御手段でクリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力制御を行うと、記録材が転写ニップ位置に位置している時には、クリーニング手段へのクリーニングバイアスが低くなり、転写手段へ供給されるバイアスが低くなるので好ましい。
【0031】
転写部材のクリーニング性能や転写性能は、転写部材の固有抵抗によってその性能に差が生じるので、転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段を設け、この抵抗検知手段で検知した転写手段の抵抗に応じて、記録材の有無によるクリーニングバイアス制御を実行させるか否かを制御手段でコントロールしても良い。
【0032】
この場合であっても、転写ニップ位置に記録材が存在する状態と存在しない状態とでクリーニング電荷印加手段を制御してクリーニングバイアスの出力値を制御したり、画像形成動作タイミングAと動作タイミングBとによりクリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値をA<Bとなるように制御すれば、転写部材の状態と記録材の状態に応じたクリーニングバイアスの制御を行えるので好ましい。
【0033】
抵抗検知手段としては、クリーニング電荷印加手段からの出力電流を検知する出力電流検知手段やクリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電圧検知手段が挙げられる。これらは、クリーニング電荷印加手段に付与されるバイアスの極性や掛け方によってそれに対応して設定すれば良い。また、クリーニング電荷印加手段からのクリーニングバイアス出力を、定電圧制御するようにしても良い。
【0034】
画像情報に対応する画像を記録材上に形成する画像形成装置においも、上記転写装置と同様、転写手段にかかる過度なバイアスを低減させるためには、像担持体の外周面に接触する転写手段、転写手段に像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段、転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段及び制御手段を設け、この制御手段によって像担持体から記録材へのトナー像の転写位置に記録材が有るか否かという条件を基づき電荷付与手段にかかるクリーニングバイアスを制御すると良い。
【0035】
転写位置は担持体と転写手段とが接触する転写ニップ位置であって、制御手段で、転写ニップ位置に記録材が存在する状態の時と、転写ニップ位置に記録材が存在しない状態の時とに応じてクリーニング電荷印加手段を制御してクリーニングバイアスの出力値を制御する。画像形成装置としては、駆動手段を用いて少なくとも転写手段を所定方向に移動させたり、像担持体と同期させて駆動するようにすると、転写手段と像担持体の画像との位置合わせが容易となるので都合が良い。像担持体及び転写手段を、接離手段で接離自在として転写ニップ位置を選択的に形成するようにすると、常時、転写手段と像担持体との接触がなくなり、転写手段や像担持体の初期起動時の負荷や摺接時間が短縮するので双方の耐久性がよくなる。また双方の接触時間や回数の低減は、転写手段と像担持体との間における不用意なバイアスの受渡しを防止する点で好ましい。
【0036】
画像形成装置においても、上記転写装置同様に、画像形成動作タイミングAと動作タイミングBとにおいて、制御手段でクリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値が動作タイミングBよりも画像形成動作タイミングAの時に小さくなるよう制御すると、記録材が転写ニップ位置に位置しているときには、クリーニング手段へのクリーニングバイアスが低くなり、転写手段へ供給されるバイアスが低くなるので好ましい。
【0037】
また、転写部材のクリーニング性能や転写性能は、転写部材の固有抵抗によってその性能に差が生じるので、転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段を設け、この抵抗検知手段で検知した転写手段の抵抗に応じて記録材の有無によるクリーニングバイアス制御を実行させるか否かを制御手段でコントロールしても良い。
【0038】
この場合であっても、転写ニップ位置に記録材が存在する状態の時と存在しない状態の時とでクリーニング電荷印加手段を制御してクリーニングバイアスの出力値を制御したり、画像形成動作タイミングAと動作タイミングBとによりクリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値をA<Bとなるように制御すれば、転写部材の状態と記録材の状態に応じたクリーニングバイアスの制御を行えるので好ましい。抵抗検知手段としては、クリーニング電荷印加手段からの出力電流を検知する出力電流検知手段やクリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電圧検知手段が挙げられる。これらは、クリーニング電荷印加手段に付与されるバイアスの極性や掛け方によってそれに対応して設定すれば良い。また、クリーニング電荷印加手段からのクリーニングバイアス出力を、定電圧制御するようにしても良い。
【0039】
本発明における転写手段としては中抵抗の転写材担持体または中間転写体が挙げられ、これらにはそれぞれベルト、ローラ、ドラム等の形態があり、装置の使用により適宜選択して用いる。
【0040】
クリーニング手段としては上記中抵抗の転写材担持体や中間転写体に対して、転写ニップ位置よりもその移動方向下流側で接触する転写手段クリーニング部材や電荷付与手段クリーニング手段が挙げられる。転写手段クリーニング部材並びに電荷付与手段クリーニング手段としては、ブラシ、ローラ,ブレード状の形態がそれぞれ挙げられる転写手段に接触させる場合には、ブラシやローラ状が好ましいが、転写手段に要求される制動や条件をより少なくできる点では、ローラの形成がより好ましい。
【0041】
像担持体としてはドラムやベルト状の感光体やドラム、ベルト、ローラなどの形態を有する中間転写体が挙げられる。転写印加転写手段やクリーニング電荷印加手段としては、大きくは電源であり、定電流か定電圧方式が挙げられる。また両者は、それぞれ個別な構成でも両者を一体として構成のどちらでも良い。記録材としては、所謂普通紙、光沢紙等を構成される転写紙やOHP等に用いられる樹脂シート材等が挙げられる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明の第1の実施例を図面を用いて説明する。図1に示す画像形成装置は、駆動手段としてのメインモータMで矢印C方向に回転駆動される像担持体としてのドラム状の感光体1、記録材としての転写紙Pを担持する転写手段の1つをなす転写材担持体としての転写ベルト3、転写ベルト3に転写バイアスを付与する電源の1つである転写電荷印加手段と、転写ベルト3にクリーニングバイアスを付与する電源の1つであるクリーニング電圧印加手段となる転写/クリーニング複合型直流高圧電源6(以下「複合型直流高圧電源6」と記す)、バイアス端子7に支持された転写付与手段の1つをなす接触転写部材としての転写バイアスローラ8、及び制御手段17を備えている。
【0043】
転写バイアスは、感光体1上のトナー像を転写紙Pに転写するためのもので、クリーニングバイアスは、転写ベルト3上に付着した残留トナーを後述する金属ローラ10Aに付着させるためのものである。
【0044】
感光体1の周囲には、感光体1の表面を除電する除電部材としての除電器15、感光体1を帯電させる帯電手段としての図示しない周知のコロナ帯電器または帯電ローラ、静電潜像を形成する露光部、静電潜像を現像する現像部としての現像ローラ14、及び感光体1上の残留トナーを清掃するクリーニング装置等の周知のプロセスユニットが配置されている。除電器15としては、周知のクエンチングランプやコロナ放電器が挙げられる。本実施例において感光体1は直径100mm、線速330mm/secに設定されていて、その表面は帯電手段により−800Vに帯電される。なお、感光体1としては、ベルト状のものであっても良い。転写ニップLの上流側(図1において右側)には、図示しないプロセスユニットによって感光体1上に形成される正極性に帯電される正規帯電トナーで形成される画像の先端位置に合わせて転写紙Pを送り出すレジストローラ対12と、同ローラ対の上方に位置し、転写前の感光体1上の電荷を弱める転写前除電ランプ(PTL)13とが、それぞれ感光体1に近接配置されている。転写紙Pは、図示しない用紙搬送手段によってレジストローラ対12まで搬送され、同ローラ対12に挟持されて待機状態に保持されるようになっている。
【0045】
感光体1の下方には、駆動ローラ2aと従動ローラ2bとに支持張架されると共に所定の抵抗値を有する転写ベルト3、転写ベルト3を感光体1に対して接離させる転写材担持体接離手段としての接離レバー4、同レバーを駆動するアクチュエータとなるDCソレノイド5、複合型直流高圧電源6と転写ニップ位置Lの転写ベルト移動方向下流側の転写ベルト3の内面に接触配置された転写バイアスローラ8、転写ベルト3を除電する除電手段の1つとなる接触転写部材としての接地された接地板9、転写ベルト3の表面を清掃するクリーニング手段の1つとなる転写手段クリーニング部材としての金属ローラ10Aと、クリーニング手段の1つとなる電荷付与手段クリーニング部材としてのブレード10B、及びブレード10の下方に配置されたトナー回収手段となるトナー回収ローラ11を備える転写装置100が、感光体1に近接配置されている。ブレード10Bは、その先端を金属ローラ10Aに摺接させていて、同金属ローラ10Aの表面に付着するトナーを中心とした異物を清掃するものである。
【0046】
この転写装置100を構成する部材の内、DCソレノイド5、複合型直流高圧電源6、金属ローラ10Aとブレード10B及びトナー回収ローラ11は、転写装置100の図示しないフレームに支持固定されていて、他の部材は、駆動ローラ2aと従動ローラ2bを支持する側板101に支持されている。側板101は、駆動ローラ2aの駆動軸2Aを回動中心としてフレームに揺動自在に支持されている。
【0047】
バイアス端子7は、導電性材料で形成されていて、側板101にねじ102で固定されている。バイアス端子7の上端には、転写バイアスローラ8が回転自在に支持され、下端にはDCソレノイド5にリンク結合された接離レバー4が当接されている。バイアス端子7には、複合型直流高圧電源6の転写用電源6Aが接続され、転写出力電流を一定とする定電流制御を行っている。この時の印加電圧は、転写ベルト3の負荷抵抗に応じて−1kVから−7kVまでの間で可変制御される。
【0048】
転写ベルト3は、JISK6911の測定法による体積抵抗率が5×106〜108Ωcm、ベルト表側の表面抵抗率が109〜1012Ω、ベルト内側の表面抵抗率が107〜109Ωを有する中抵抗体の導電性材料で形成されていて、ベルト周長を334mmに設定されており、感光体1に対して接離自在に支持されている。すなわち、接離レバー4は、DCソレノイド5のオン、オフに連動してバイアス端子7を上下動するように構成されており、このバイアス端子7の動作によって側板101が揺動して転写ベルト3を感光体1の表面に対して接離するようになっている。DCソレノイド5は、後述する転写紙Pの先端が感光体1と転写ベルト3との接触によって形成される転写ニップ位置Lの近傍まで搬送されると作動するほか、図示しない帯電器が作動される前であって、感光体1が未帯電の時に作動する。また、転写ベルト3は、図示しない歯車輪列やベルトとプーリ等のからなる周知の駆動連結手段を介してメインモータMによって感光体1と同期して回転駆動される駆動ローラ2aによって、矢印Dで示す反時計方向に線速330mm/secで駆動されている。
【0049】
導電性材料からなる接触板9は、側板101に固定されて接地されており、転写ニップ位置Lの下方の転写ベルト3の内周面に接触している。接触板9は、転写ニップ位置Lからローラ2a間に位置する転写ベルト3の内側に配置しても良く、また、除電手段としては接触板9ではなく、ローラ2a,2bの何れか一方若しくは両方のローラ2b,2bを除電手段として用いても構わない。すなわち、転写ベルト3からの除電位置は、1か所に限定されるものではなく、複数箇所で合っても良く、搬送ベルト3の搬送面となる表面や非搬送面となる内周面からであっても良い。
【0050】
金属ローラ10Aは、アルミニウムやステンレス等の材質からなり、それに接するブレード10Bは、ゴムや合成樹脂等の弾性体から構成されている。金属ローラ10Aは、転写ベルト3の表面に当接しており、複合型直流高圧電源6のクリーニング用電源6Bと接続されており、印加電圧を一定とする定電圧制御が行なわれている。この時の印加電圧は、−0.2kVから−4kVまでの間で任意に決められた値が出力される。
【0051】
メインモータM、DCソレノイド5、複合型直流高圧電源6は、図2に示すように、入出力装置(I/O)25を介して制御手段17に接続している。この制御手段17には、入出力装置(I/O)21を介してプリント開始指令を発するキースイッチ等を有する操作部20が接続されている。制御手段17は、周知のマイクロコンピュータからその要部を構成されていて、その内部に、CPU24と接続するROM22とRAM23を有している。ROM22には、図4に示したタイミングチャートに対応するタイミングでメインモータM、DCソレノイド5、複合型直流高圧電源6を制御するプログラムが記憶されている。このプログラムは、操作部20から指令信号が発すると、各接続された部材をオン/オフ制御するものである。
【0052】
制御手段17は、複合型直流高圧電源6による転写バイアスとクリーニングバイアスの出力を制御するようになっている。具体的には、メインモータMやDCソレノイド5の駆動と同期させて複合型直流高圧電源6を駆動して感光体1と転写ベルト3が回転駆動し、転写ベルト3が感光体1と接触状態にある期間は一定の転写バイアスを転写バイアスローラ8に印加するとともに、クリーニングバスアスを画像形成領域とそれ以外の領域とで別の出力値となるように可変制御している。すなわち、転写紙Pが感光体1と転写ベルト3とが接する転写ニップ位置Lを通過して転写紙Pにトナー画像が転写される画像形成領域タイミングをAとし、転写紙9が少なくとも転写ニップ位置Lに存在しない状態で転写ベルト3が回転駆動される画像形成後や給紙間のタイミングをBとした時に、これらA,Bとでクリーニングバイアス値を切替える。この実施例では、タイミングAにおいて−1kV、タイミングBにおいて−3kVを出力するように制御している。
【0053】
図3は、転写ベルト3に対するクリーニングバイアスの変化に応じた転写ベルト3のクリーニングランクと、クリーニングバイアスが転写に干渉することによって発生する転写紙Pに対する転写不良ランクとを示したものである。線aは、クリーニングバイアスを一定出力し、その出力を段階的に変化させたときのクリーニングランク特性を示し、線bは、クリーニングバイアスを一定出力し、その出力を段階的に変化させたときの転写不良ランク特性を示しものである。図3から明らかなように、クリーニングバイアスを増やすとクリーニングランクは良くなるが、転写不良ランクは低下し、両者を一定のクリーニングバイアスの出力下で両立させることが難しいことが理解できる。
【0054】
このような構成の転写装置100を有する画像形成装置の動作について図4に示すタイムチャートに沿って説明する。
【0055】
図2に示す操作部20のキースイッチが押されると、メインモータMと除電ランプ15が作動し、感光体1と転写ベルト3が回転駆動されると共に、感光体1表面が除電(イレース)される。キースイッチが押されると、DCソレノイド5が駆動して転写ベルト3が感光体1に圧接され転写ニップLが形成されると共に、複合型直流高圧電源6が駆動され転写ベルト3が転写バイアスローラ8によって−1Kv〜−7Kvの転写バイアスによってチャージされると共に、金属ローラ10Aが−3kVのクリーニングバイアスでチャージされる。このクリーニングバイアスによって転写ベルト3上に残留しているトナーが金属ローラ10Aに付着して転写ベルト3のクリーニングが行われる。金属ローラ10Aに付着したトナーはブレード10Bで掻き落とされてトナー回収ローラ11で現像装置等の所定の場所に回収される。
【0056】
このように、転写ニップ位置Lに転写紙Pやトナー像が存在しない(到達しない)状態であるコピー動作開始前の時期等に対応するタイニングBにおいては、クリーニングバイアスが−3kVであるので、転写バイアスローラ8にクリーニングに十分なバイアスが与えられてクリーニング性能を良好に維持できる。
【0057】
この−3kVのクリーニングバイアスを転写バイアスローラ8に印加させた状態を、少なくとも転写ベルト3の周長分回動させることにより、転写ベルト3に対して前クリーニングを良好に行うことができる。また、−3kVのクリーニングバイアスを転写ベルト3に印加させた状態を転写紙Pが転写ベルト3に接触したり、あるいは、ニップ位置に到達するまで保持すれば、より長くクリーニング期間を設けられ、さらに良好なクリーニングを行える。
【0058】
前クリーニングが行われると図示しない露光部によるスキャンがスタートして現像ローラ14を含むプロセスユニットによって画像情報に対応するトナー像が感光体1に形成され、レジストローラ対12まで給送されて待機していた転写紙Pが、同ローラ対12によってトナー像の先端位置とタイミングを取られて送り出される。そして、図1に示す、転写ニップ位置Lに進入すると、すなわち、画像形成領域タイミングAとなると金属ローラ10Aに印加されるクリーニングバイアスが−3kVから−1kVに切替えられ、転写に有利なバイアス状態に転写ベルト3がなる。転写紙Pが転写ニップ位置Lに進入すると、既に転写バイアスが印加されている転写ベルト3によって転写紙Pが帯電されて、トナー像の転写が行われる。この時、金属ローラ10Aによるクリーニング性能は、図3に示すように若干低下する。
【0059】
転写紙Pへの画像の転写が終了すると、つまり転写紙Pが転写ニップ位置Lを通過して画像形成領域タイミングAが終了すると、金属ローラ10Aに印加されるクリーニングバイアスが−1kVから−3kVに切替えられ、クリーニングに有利な転写バイアスローラ8のバイアス状態になる。このように、画像形成領域タイミングAが終了すると直ちにクリーニングバイアスがクリーニングに有利な高いバイアスに切替えられるので、画像形成領域タイミングA時のクリーニング性能が一時的に低下しても、次の画像形成領域タイミングAまでに十分に金属ローラ10Aによりクリーニングされるので、クリーニング不良を回避できる。
【0060】
転写を終えた転写紙Pは、転写ベルト3に静電的に吸着されつつ矢印B方向に搬送される。駆動ローラ2aによって反時計方向に回転している転写ベルト3や同ベルトに吸着された転写紙Pに印加された転写バイアスは、転写ベルト3が回転方向下流側への移動するに伴い接触板9により除電され、一枚目の転写紙Pの画像形成動作が終了する。
【0061】
このように、転写紙Pが転写ニップ位置Lを通過している画像形成領域タイミングAにおいては、制御手段17でクリーニングバイアスが−3kVから−1kVに切替えられるので、転写ベルト3に伝わるバイアスが小さくなり、図1に示す転写領域直前の空隙となる転写ニップ位置Lよりも右方で感光体1近傍に位置する空隙Zでの放電がなくなり、転写効率の低下を抑えられる。このため、転写ベルト3を転写に最適な状態におけるので、転写装置100や画像形成装置における転写性能を維持できる。また、画像形成領域タイミングA以外のタイミングBでは、転写紙Pがニップ部Lに存在しないので、即ち画像転写に関与しないタイミングでなるので、クリーニングバイアスを−1kVから−3kVに切替えても転写には影響しない。このため金属ローラ10Aをクリーニングに最適なバイアス状態におけるので、転写装置100や画像形成装置におけるクリーニング機能を維持でき、クリーニング不良による転写紙Pの裏汚れの発生を防止することができる。
【0062】
従って、転写ニップ位置Lにおける転写紙Pの有無によりクリーニングバイアスの出力値を制御することで、転写装置100や画像形成装置において、転写不良を抑えながらクリーニング特性を維持することができる。
【0063】
この例では、転写ベルト3に接触する金属ローラ10Aにクリーニングバイアスを印加しているので、転写ベルト3に付着したトナーは転写ベルト3に吸着される。このため、転写手段クリーニング部材として金属製のブレード部材を用いる場合に比べて、転写ベルト3のコーティング材料や転写ベルト3の製造精度に対する許容幅を広くでき、低コスト化を図れる。
【0064】
本実施例では、クリーニングバイアスを定電圧制御して金属ローラ10Aに印加しているが、出力電流を一定とする定電流制御を行って金属ローラ10Aにクリーニングバイアスを供給し、転写ニップ位置Lにおける転写紙Pの有無によってこの定電流制御により印加されるクリーニングバイアスを切替えても第1の実施例と同様の効果を得られる。あるいは、転写バイアスやクリーニングバイアスの両方を定電圧制御し、クリーニングバイアスを転写ニップ位置Lにおける転写紙Pの有無によって切替えるようにしても同様の効果を得られる。
【0065】
図3に示したクリーニングバイアスに対するクリーニングランクと転写不良ランクを、転写ベルト3の抵抗別に示したものが図5である。ここでの転写ベルト3の抵抗とは、ベルト内側の表面抵抗率である。図5において、線cは各ベルトのクリーニングランクを示し、線dは1×109Ωのベルトにおける転写不良ランク、線eは1×108Ωのベルトにおける転写不良ランク、線fは1×107Ωのベルトにおける転写不良ランクをそれぞれ示す。図5から明らかなように、ベルト抵抗が低くなるほど転写不良ランクとクリーニングランクとの差が開き、両者の両立が難しくなる。逆にベルト抵抗が高い場合(1×109Ω)では、クリーニングバイアスを高めに設定することで、転写不良ランクとクリーニングランクとを共に良い方で両立させられることがわかる。このことから、ベルトの抵抗が高い場合は、上述したクリーニングバイアスの切替制御は不要であることがわかる。
【0066】
そこで、第2の実施例は、上述したクリーニングバイアスの切替制御に転写ベルト3の抵抗をパラメータとして加え、所定の抵抗値の場合には、クリーニングバイアスの切替制御を行わずに、クリーニングバイアスを一定にしておくというものである。
【0067】
この実施例では図6に示すブロック図と、図7に示す転写制御プログラム以外の構成を第1の実施例と同一構成としているので、同一作用をする部材には、第1実施例で用いた符合と同一符合をふし、その説明は省略する。
【0068】
図6に示す複合型直流高圧電源60は、バイアス端子7を介して転写バイアスローラ8に転写バイアスを印加する転写用電源60Aと、金属ローラ10Aにクリーニングバイアスを印加するクリーニング用電源60Bと、転写用電源60Aと接続された抵抗検知手段としての出力電流検知手段61とからなり、それぞれ制御手段17に接続している。転写用電源60Aは、転写出力電流を一定とする定電流制御を行なわれた印加電圧を転写ベルト3の負荷抵抗に応じて−1kVから−7kVまでの間で可変制御されてバイアス端子7を介して転写バイアスローラ8に転写バイアスを印加している。クリーニング用電源60Bは、印加電圧を一定とする定出圧制御を行なわれた印加電圧を金属ローラ10Aに印加している。この印加電圧は、−0.2kVから−4kVまでの間で任意に決められた値が出力される。これら転写バイアスとクリーニングバイアスは、制御手段17により制御されて出力される。
【0069】
出力電流検知手段61は、転写ベルト3の抵抗を検知して、その検知されたベルト抵抗を制御手段17に入力している。制御手段17には、図7に示すクリーニングバイアスの切替制御を実行の可否を判断するプログラムが記憶されており、図7に示すフローチャートに沿ってこの制御動作を行う。
【0070】
本実施例における制御手段17は、図示しない装置のメインスイッチがオンして画像形成装置に設けられる周知の定着手段となる定着ヒータの加熱時などの所謂装置の待機中に、転写用電源60Aからベルト抵抗検知に用いられる一定の検知電圧を出力させる機能と、出力電流検知手段61からの判断信号により、クリーニングバイアスの出力調整を行う機能を備えている。この例では検知電圧を−2kVとしている。
【0071】
以下、図7に示すフローチャートに沿って第2実施例を説明する。ステップS1において、制御手段17からの指令に基づき−2kVの検知電圧が転写用電源60Aから印加されると、ステップS2でこの時の出力電流ITを出力電流検知手段61で検知する。すなわち、ステップS2においては、検知電圧と出力電流ITとの比から実質的な転写ベルト3の抵抗近似値が求まるので、この出力電流ITを転写ベルト3の抵抗値と見做す。ステップS3では、予め10μAに設定された比較電流値と検知電流ITとを比較し、検知電流ITが比較電流値と一緒かそれ以上であると、転写ベルト3の抵抗値が低い状態、あるいは低いものであるとしてステップS4に進みクリーニングバイアス切替制御を行うべく制御手段17に判断信号を出力してリターンする。制御手段17では、この判断信号に基づき第1実施例と同様に、転写紙Pが転写ニップ位置LにあるコピーモードAであると、クリーニングバイアスが−3kVから−1kVとなるように出力切替制御を行い、画像形成領域タイミングA以外のタイミングB状態であると、クリーニングバイアスを−1kVから−3kVとなるように出力切替制御を行う。
【0072】
一方、ステップS3において、検知電流ITが比較電流値よりも低い場合には、転写ベルト3の抵抗値が高い状態と見做してステップS5に進み、制御手段17にクリーニングバイアス出力切替制御を行わない判断信号を出力してリターンする。制御手段17では、この信号が入力されると、画像形成領域タイミングAであってもクリーニングバイアスを−1kVから−3kVとなるような出力切替制御は行わず、クリーニングバイアスとして−3kVが金属ローラ10Aに印加されるようにクリーニング用電源60Bを制御する。
【0073】
このように、出力電流検知手段61を設けて、転写ベルト3の抵抗値を求め、その抵抗値が高い場合は、クリーニングバイアスを−3kVから−1kVとなるように制御せず、常時高めのクリーニングバイアス(−3kV)を金属ローラ10Aに印加するので、同ローラ10Aに対してより安定したクリーニン性能を確保でき、転写紙Pへの裏汚れを防止しながら最適な転写性能を維持することができる。
【0074】
本実施例では、出力電流検知手段61を転写用電源60Aと接続し、この転写用電源60Aからの一定電圧印加時の出力電流から転写ベルト3の抵抗値を求めているが、クリーニング用電源60Bからの一定電圧印加時の出力電流から転写ベルト3の抵抗値を求めても良い。あるいは、定電流制御を行っている場合には、出力電流検知手段61ではなく、図8に示すように、出力電圧検知手段62を設け、転写用電源60Aかクリーニング用電源60Bの少なくとも一方からの定電流出力時の電圧を検知して、この検知電圧から転写ベルト3の抵抗値を求め、この抵抗値に応じてクリーニングバイアスの出力切替制御を行っても金属ロー等10Aに対してより安定したクリーニン性能を確保でき、転写紙Pへの裏汚れを防止しながら最適な転写性能を維持することができる。図8は、転写用電源60Aに出力電圧検知手段62を設けた例である。
【0075】
上述して各実施例では像担持体をドラム状やベルト状の感光体1として説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、カラー画像形成の際に感光体1から複数の色トナーを一旦、順次重ねて転写、担持体し、その後、各色トナーで形成されたカラートナー像を転写する無端状の中間転写体であっても良い。中間転写体としては、ベルトあるいはドラム形状のものが挙げられる。
【0076】
各実施例における作像プロセスとしては、感光体1の帯電極性とトナーの帯電極性が逆特性となる所謂ポジ−ポジであっても良いし、感光体1の帯電極性とトナーの帯電極性とが同極性のネガ−ポジの作像プロセスであっても良い。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、電荷付与手段を介して転写手段供給されるクリーニングバイアスが制御手段で像担持体から記録材へのトナー像の転写位置における記録材の有無により制御されるので、記録材と転写手段の状態に応じてクリーニングバイアスを調整でき、転写ベルトの製造品質のバラツキを吸収できる。
【0078】
また、像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を記録材が通過する画像形成動作タイミングAと、転写手段が移動していて転写ニップ位置に記録材が存在しない全ての動作タイミングBとにおいて、クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値を動作タイミングBよりも画像形成動作タイミングAの時に小さくなるように、クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力制御が行われるので、記録材が転写ニップ位置に位置しているときには、クリーニング手段へのクリーニングバイアスが低くなり、転写手段へ供給されるバイアスが低くなるのでより最適な転写性能を維持できる、また、動作タイミングBの時はクリーニング手段へ供給されるバイアスが高くなるので、転写ベルトの製造品質のバラツキがあっても静電的クリーニングの長所を維持して転写手段のクリーニング不良による記録材の裏汚れの発生をより確実に防止できる。
【0079】
本発明によれば、転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段を設で検知した転写手段の抵抗に応じて、記録材の有無によるクリーニングバイアス制御を実行させるか否かを制御するので、転写ベルトの製造品質のバラツキがあってもそれに合わせたクリーニングバイアスの出力制御が行わえるので、転写手段のクリーニング不良による記録材の裏汚れの発生を防止し、同時に最適な転写性能を維持できる。
【0080】
本発明によれば、転写材担持体を転写ローラとし、転写手段クリーニング部材をローラ部材としているので、製造品質のバラツキがあってもバイアスローラ等の静電的クリーニングの長所を維持して転写手段のクリーニング不良による記録材の裏汚れの発生をより確実防止でき、同時により最適な転写性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す転写装置と画像形成装置の概略構成図である。
【図2】 本発明の制御手段の一例を示すブロック図である。
【図3】 クリーニングバイアスとクリーニング性能及び転写性能を示す特性図である。
【図4】 転写動作とその前後区間の各ユニットの駆動を示すタイムチャートである。
【図5】 転写手段の抵抗値の違いによるクリーニング性能と転写性能を示す特性図である。
【図6】 本発明の制御手段の別な例を示すブロック図である。
【図7】 転写手段の抵抗値に応じた制御の一例を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の制御手段の更に別な例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 像担持体
3 転写手段
5 接離手段
6A 転写電荷印加手段
6B クリーニング電荷印加手段
8 電荷付与手段
10A クリーニング手段
17,60 制御手段
61,62 抵抗検知手段
100 転写装置
D 所定方向
L 転写位置(転写ニップ位置)
P 記録材
Claims (15)
- 像担持体の外周面に接触する転写手段と、
上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを、電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、
上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、
少なくとも上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、
上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、
上記転写ニップ位置における記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御する制御手段とを備え、
上記制御手段は、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御する転写装置。 - 像担持体の外周面に接触する転写手段と、
上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを、電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、
上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、
上記転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段と、
少なくとも上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、
上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、
上記転写ニップ位置における上記記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御すると共に、上記抵抗検知手段で検知した上記転写手段の抵抗に応じて上記クリーニングバイアスの制御の実行可否を判断する制御手段とを備え、
上記制御手段は、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御する転写装置。 - 請求項2記載の転写装置において、
上記抵抗検知手段は、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電圧検知手段である転写装置。 - 請求項2記載の転写装置において、
上記抵抗検知手段は、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電流検知手段である転写装置。 - 請求項1または2記載の転写装置において、
上記クリーニング電荷印加手段からのクリーニングバイアス出力は、定電圧制御される転写装置。 - 請求項5記載の転写装置において、
上記転写手段は、中抵抗の転写材担持体または中間転写体である転写装置。 - 請求項6記載の転写装置において、
上記クリーニング手段は、上記中抵抗の転写材担持体と上記転写ニップ位置よりも同転写材担持体の移動方向下流側で接触する転写手段クリーニング部材である転写装置。 - 請求項7記載の転写装置において、
上記転写材担持体は転写ローラであり、転写手段クリーニング部材は、ローラ部材からなる転写装置。 - 画像情報に対応する画像を記録材上に形成する画像形成装置において、
像担持体の外周面と接触する転写手段と、
上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを、電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、
上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、
少なくとも上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、
上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、
上記転写ニップ位置における記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御する制御手段とを有し、
上記制御手段は、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御する画像形成装置。 - 画像情報に対応する画像を記録材上に形成する画像形成装置において、
像担持体の外周面に接触する転写手段と、
上記転写手段に上記像担持体上のトナー像を記録材に転写させるための転写バイアスを、電荷付与手段を介して供給する転写電荷印加手段と、
上記転写手段にクリーニング手段を介してクリーニングバイアスを供給するクリーニング電荷印加手段と、
上記転写手段の抵抗を検知する抵抗検知手段と、
少なくとも上記転写手段を所定方向に移動させる駆動手段と、
上記像担持体及び上記転写手段とを接離自在とし、上記像担持体から上記記録材へのトナー像の転写ニップ位置を選択的に形成する接離手段と、
上記転写ニップ位置における記録材の有無により上記クリーニングバイアスを制御すると共に、上記抵抗検知手段で検知した上記転写手段の抵抗に応じて上記クリーニングバイアスの制御の実行可否を判断する制御手段とを備え、
上記制御手段は、上記駆動手段と上記接離手段との動作により上記転写手段が所定方向に移動し、かつ、上記像担持体と接触して形成された転写ニップ位置上を上記記録材が通過する画像形成動作タイミングをAとし、上記転写ニップ位置に上記記録材が存在しない上記転写手段が移動している全ての動作タイミングをBとしたとき、AとBとで上記クリーニング手段に対するクリーニングバイアスの出力の絶対値がA<Bとなるように制御する画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、
上記抵抗検知手段は、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電圧を検知する出力電圧検知手段である画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、
上記抵抗検知手段は、少なくとも上記クリーニング電荷印加手段からの出力電流を検知する出力電流検知手段である画像形成装置。 - 請求項9乃至12の何れか1つに記載の画像形成装置において、
上記クリーニング電荷印加手段からのクリーニングバイアス出力は、定電圧制御される画像形成装置。 - 請求項9乃至13の何れか1つに記載の画像形成装置において、
上記転写手段は中抵抗の転写材担持体または中間転写体であり、上記クリーニング手段は上記中抵抗の転写材担持体と上記転写ニップ位置よりも同転写材担持体の移動方向下流側で接触する転写手段クリーニング部材であり、上記像担持体は感光体である転写装置。 - 請求項14記載の画像形成装置において、
上記転写材担持体は転写ローラであり、転写手段クリーニング部材は、ローラ部材からなる画像形成装置。
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