JP3717494B2 - 昇降用足掛具の足踏部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンホ―ル管内や護岸等のあらゆる外壁へ取付が可能な昇降用足掛具の足踏部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,マンホ―ル管内や護岸や地下室等の外壁へ取付が可能な昇降用足掛具であって、壁面への取付部を有し、該取付部に連接し上面に滑べり止め模様を形成した足踏部を有する平面視コ字状のもので、その足踏部の断面形状を略四角形状とし、その内側面に波形模様を形成して足踏部の把持時の滑べり止め用とした昇降用足掛具の足踏部構造がある(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58ー143090号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の技術では、足踏部の把持時の滑べり止め用としては内側面に形成した波形模様のみであり、他の側面及び底面には滑べり止め用としては何等の考慮も払われていないばかりでなく、前記内側面の波形模様では指の横滑べりは予防できるが、最も必要とする足踏部からの指の滑べり抜けに対しては格別の効力を発揮できない、という虞がある。
【0005】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、足踏部からの指の滑べり抜けを確実に予防し且つ確実な把持ができるような昇降時に安全な昇降用足掛具の足踏部構造を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明における昇降用足掛具の足踏部構造は、壁面への取付部を有し、該取付部に連接し上面に滑べり止め模様を形成した足踏部を有する平面視コ字状の昇降用足掛具の足踏部において、該足踏部の断面形状を略六角形状とし、その両側面に階段状の突起を足踏部の長手方向に沿って複数段形成すると共に底面に突起を足踏部の長手方向に沿って複数帯形成し、足踏部の把持時の滑べり止め用としたことを特徴とするものである。
【0007】
また、前記断面形状が略六角形状の足踏部の両側面で、内側の側面の垂直線に対する傾斜角を外側の側面の垂直線に対する傾斜角よりも大きくしたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4は本発明に係る昇降用足掛具の足踏部構造の実施例に関するものであり、図1はその足踏部構造を適用した昇降用足掛具の平面図、図2はその正面図、図3はその側面図、図4は図1のA―A断面図を示すものである。
【0009】
図において、1は足掛具の全体を示すものであり、該足掛具1は、足踏部2とその両端から直角に折れて延びる側部3,3と各側部3からさらに延びて壁面(図示せず)に取付られる取付部4,4とからなり、平面視でコ字状の芯金5とそれを覆う合成樹脂の被覆部6で構成されている。
【0010】
前記足踏部2の上面には例えばX文字状の滑べり止め模様7,7…が前記合成樹脂の被覆部6と一体に形成されている。また、前記側部3の上面外側端部には足の滑べり落ち防止用の立壁8が該側部3の長手方向に沿って前記合成樹脂の被覆部6と一体に形成されている。また、前記取付部4の先端部は芯金が露出しており、且つ上方へ屈曲した足掛具1の抜け防止部9が形成されている。
【0011】
また、前記足踏部2の断面形状は図4に示すように略六角形状とされ、その上面10と底面11は水平に形成され、内側面12および外側面13はそれぞれ前記六角形の二辺で構成されている。
【0012】
前記内側面12および外側面13にはそれぞれ階段状の突起14,15が足踏部2の長手方向に沿って複数段に前記合成樹脂の被覆部6と一体に形成されている。また、前記底面11には例えば断面三角形状の突起16が足踏部2の長手方向に沿って複数帯に前記合成樹脂の被覆部6と一体に形成されている。そして、これら突起14,15,16の各複数が協力して足踏部の把持時の滑べり止め用となる。なお、17は足掛具1の取付け時のハンマ―等の打ち込み受け部である。
【0013】
以上のような足踏部2を備えた足掛具1を適宜の外壁に複数個上下に取付けてこれら足掛具1,1…を利用して昇降者が上下行をする際に、昇降者は下部の足掛具1の足踏部2に足を乗せ、上部の足掛具1の足踏部2を手で握りしめながら昇降動作を行うが、足を乗せた足踏部2では該足踏部2の上面に形成された滑べり止め模様7,7…によって足の滑べりが防止され、手で握りしめた上部の足掛具1の足踏部2では昇降者の指および掌が側面12,13および底面11の各突起14,15,16の各複数のものにそれぞれ係止され易く、これらの突起14,15,16が抵抗体となって足踏部2の把持時の滑べり止め作用を充分に行うことができる。
【0014】
そして、前記内側面12の垂直線に対する傾斜角度α(例えば15度)を外側面13の垂直線に対する傾斜角度β(例えば10度)より大きくした場合、昇降者がその昇降時に足踏部2を把持する際に、その握り方向が上向き或は下向きに拘らず指や掌が確実に足踏部2にフィットして、前記滑べり止め用の突起14,15,16との協力により、より確実・安全な昇降が可能となる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、足踏部の両側面に階段状の複数の突起と底面に複数の突起を形成することにより、昇降者の指の滑べり抜けが確実に予防され確実安全な昇降が可能な昇降用足掛具の足踏部構造となる。
【0016】
更に、足踏部の両側面で、内側の側面の垂直線に対する傾斜角を外側の側面の垂直線に対する傾斜角よりも大きくした場合には、指や掌が確実に足踏部にフィットして、より確実安全な昇降が可能な昇降用足掛具の足踏部構造となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例に係る足踏部構造を適用した昇降用足掛具の平面図である。
【図2】図2はその正面図である。
【図3】図3はその側面図である。
【図4】図4は図1のA―A断面拡大図である。
【符号の説明】
1 足掛具
2 足踏部
4 取付部
7 滑べり止め用模様
10 足踏部の上面
11 足踏部の底面
12,13 側面
14,15 階段状の突起
16 突起
α,β 傾斜角度

Claims (2)

  1. 壁面への取付部を有し、該取付部に連接し上面に滑べり止め模様を形成した足踏部を有する平面視コ字状の昇降用足掛具の足踏部において、該足踏部の断面形状を略六角形状とし、その両側面に階段状の突起を足踏部の長手方向に沿って複数段形成すると共に底面に突起を足踏部の長手方向に沿って複数帯形成し、足踏部の把持時の滑べり止め用としたことを特徴とする昇降用足掛具の足踏部構造。
  2. 前記断面形状が略六角形状の足踏部の両側面で、内側の側面の垂直線に対する傾斜角を外側の側面の垂直線に対する傾斜角よりも大きくしたことを特徴とする請求項1記載の昇降用足掛具の足踏部構造。
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