JP3715976B2 - 多層ディスク再生装置及び多層ディスク再生方法 - Google Patents

多層ディスク再生装置及び多層ディスク再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、多層ディスクを再生する再生装置において、各層に最適なフォーカスサーボ、トラッキングサーボの各ループゲイン値又は/及びイコライザ値と、RF信号のレベル値又は/及びイコライザ値を自動的に設定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来のCDよりも記憶密度を飛躍的に向上させ、一本の映画等が記録可能な高密度記録媒体であるDVD(Digital Video Disk)の開発が盛んである。
【0003】
このDVDは、ディスク基板の厚さがCDとは異なるが、情報を担う記録ピットの読取り原理がCDと同一であることから、CD/DVDコンパチブル再生装置の提案がなされている。このCD/DVDコンパチブル再生装置には各ディスクの情報記録面上で情報読取りビームが最適に集光する様に、同一直線上の異なる位置に焦点を結ぶ二つの光ビームを照射することが可能な二焦点レンズや、ディスクに応じて焦点距離を変化せしめるようにレンズを交換する方式等の採用が検討されている。例えば、二焦点レンズ12は図17(a)に示すように、回折格子13と対物レンズ11を同一光路上に配置したもので、コリメータレンズ14で平行光線とされた光ビームを回折格子13により0次光と±1次光の三つのビームに分光(−1次光は図示せず)し、このうち0次光と+1次光の光路長の差を利用して、当該0次光と+1次光を同一線上の異なる位置に焦点を結ばせるものである。
【0004】
具体的には、DVD又はCDの情報記録面に対して、0次光と比較して+1次光の方が対物レンズ11から遠い位置に焦点を結ぶように構成されているので、0次光がDVDの情報記録面に最適に集光すると共に、+1次光がCDの記録情報面に最適に集光する様に設定されている。この二焦点レンズを用いた光ピックアップを徐々に光ディスクに近付ける場合を考えると、最初に+1次光のビームが光ディスクの情報記録面に照射され、ディスク再生装置の図示せぬ光ピックアップに設けられた4分割フォトダイオードから、フォーカスエラー信号であるS字信号が出力される。次に+1次光の光ディスクからの反射光が0次光の光路を戻ることによって生じる疑似的なフォーカスエラー信号のS字信号が得られる。そして、最後に0次光に対応するフォーカスエラー信号のS字信号が得られる。
【0005】
図17(b)は、二焦点レンズを光ディスクに近付けた場合に、上述した、0次光のS字、疑似S字及び+1次光のS字の出現の様子を示したものである。ここで、回折格子13における0次光と+1次光の分光比は、互いにほぼ等しくなるように設定されている。また、0次光の最適集光はDVDに対してなされ、+1次光の最適集光はCDに対してなされているので、逆の組合せに対しては、例えば球面収差の発生などにより、最適な集光状態でなくなるから、光ディスクがCDである場合、+1次光に対応するフォーカスエラー信号のS字信号のレベルが最も高く、0次光に対応するフォーカスエラー信号のS字信号のレベルが最も小さくなり、これとは逆に、光ディスクがDVDである場合には、0次光に対応するフォーカスエラー信号のS字信号のレベルが最も高く、+1次光に対応するフォーカスエラー信号のS字信号のレベルが最も低くなる。
【0006】
ところで、DVDは、高密度化の要請からその線速度がCDの線速度より大きくなるように規定されている。そこで、CDとDVDでは、フォーカスやトラッキングなどのサーボ回路におけるサーボゲインやサーボ周波数帯域を異ならしめる必要がある。より具体的には、サーボ帯域について、DVDの方がCDより高周波数側に広くなるように設定し、サーボゲインについてDVDの方がCDより大きくなるように設定するのである。従って、CD/DVDコンパチブル再生装置においてサーボ回路をCDとDVDとで共用化するためには、ディスクに応じてサーボゲインやサーボ帯域の調整が必要となる。つまり、再生動作に先立って、再生すべき光ディスクがCDかDVDかの判断を行ない、その判別結果に応じて当該光ディスクの反射率を示す信号、例えば、フォーカスエラーのS字信号やRF信号等に基づいて、当該ディスクに応じた適切なサーボゲインやサーボ帯域の調整を行なうのである。尚、一度調整された値は、ディスクの交換が行なわれるまで保持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
さて、DVDには、記録情報を担うピットを記録する情報記録面が一層からなる単層ディスクと、同じ厚さ内に複数の記録層(例えば二層)を有する多層ディスクとがある。多層ディスクの場合は、各記録層の間に相対的な傾きが有ったり、各記録層の反射率が異なること等から、例えば、二層ディスクにおいて一層目の記録層で設定されたゲインをそのまま二層目の記録層に使おうとすると、二層目の記録層においては最適化されないという問題が生じる。この問題を解決するためには、再生中に読取りビームが一層目から二層目の記録層へ、或いは二層目から一層目の記録層へ層間ジャンプする度に、ジャンプ先の記録層に対応するゲインに設定するべく、フォーカスエラー信号等に基づいてゲインの設定動作を行えば良いが、この場合、層間ジャンプが行なわれる度にゲインや帯域の初期設定を行なうことになるため、ジャンプ動作に時間がかかるという問題が生じる。従って、例えば映画等の一連の関連情報を二層に亘って記録した場合、層間ジャンプを実行することによって連続再生がとぎれてしまうことになる。そこで、本発明は、多層ディスクから記録情報を再生する際に、読取りビームを層間ジャンプさせた場合であっても、安定したサーボ制御を迅速に行なうことが可能となる多層ディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値とを測定する第一の測定手段と、フォーカスエラー信号に基づいて、前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを測定する第二の測定手段と、測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第一の記憶手段と、夫々測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と前記第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値との比率を求める第一の演算手段と、測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに演算された前記比率を乗算し、前記第二の記録層に対応するトラッキングサーボループゲインを求める第二の演算手段と、演算された前記第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第二の記憶手段と、前記第一の記録層から前記第二の記録層へ層間ジャンプに伴って前記記憶手段に記憶されている第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを読み出し、当該第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに設定する設定手段と、を備える。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項2記載の発明は、複数の記録層を備えた多層ディスクを再生する多層ディスク再生方法において、第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値とを測定する第一の測定工程と、フォーカスエラー信号に基づいて、前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを測定する第二の測定工程と、測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第一の記憶工程と、夫々測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と前記第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値との比率を求める第一の演算工程と、測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに演算された前記比率を乗算し、前記第二の記録層に対応するトラッキングサーボループゲインを求める第二の演算工程と、演算された前記第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第二の記憶工程と、前記第一の記録層から前記第二の記録層へ層間ジャンプに伴って前記記憶されている第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを読み出し、当該第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに設定する設定工程と、を含む。
【0020】
【実施の形態】
[I]本発明のブロック図の説明
図1は、本発明による実施例の多層ディスク再生装置のブロック図である。符号20は、再生用の光ディスクであり、スピンドルモータ21により規定の回転数で回転している。符号22は、二焦点レンズを採用した光ピックアップであり、光ディスク20の情報記録面上に担持されたビットを光ビームにより情報を読み取っている。光ピックアップ22の出力信号は、RFAmp23に入力されフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等のアナログ信号として、出力される。RFAmp23から出力されるフォーカスエラー信号は、LPF24を通して不要な周波数成分が除去された後、可変増幅器25に供給される。この可変増幅器25の利得は後述するFGA(フォーカスゲイン制御器)27からの指令で設定される。可変増幅器25の出力信号は、A/D変換器26でアナログ信号からデジタル信号に変換された後、FGA27に供給される。
【0021】
FGA27の出力は、D・EQ(デジタル・イコライザ)28で特定な周波数領域に重み付けされ、PWM29でパルス幅変換された後、フォーカスコイル駆動回路30によって、図示せぬ光ピックアップのフォーカスコイルに供給される。このPWM29は、フォーカスコイル駆動回路30に信号を供給する回路であるが、後述するサーボコントローラ38からの指令で、フォーカスコイル駆動回路30に信号を供給しない状態にすることが出来るので、フォーカスループを開路(オープン)又は閉路(クローズ)状態にするために用いられるフォーカスループスイッチの役目も担っている。
【0022】
一方、RFAmp23から出力されるトラッキングエラー信号は、LPF31を通して不要な周波数成分が除去された後、可変増幅器32に供給される。可変増幅器32の出力信号はA/D変換器33でアナログ信号からデジタル信号に変換された後、TGA(トラッキングゲイン制御器)34に供給される。また、TGA34の出力は、D・EQ35で特定な周波数領域に重み付けされ、PWM36でパルス幅変換された後、トラッキング駆動回路37によって、図示せぬ光ピックアップのトラッキングコイルに供給される。また、FGA27、TGA34及び各D・EQ28、35等から得られたデータを基にして、各回路に指令を出すサーボコントローラ38があり、必要に応じてデータの演算及び指令を行っている。また、このサーボコントローラ38には、多層ディスク再生装置が必要とする各規定値を記憶させたROM39やCPU40が接続されている。
【0023】
このCPU40には、操作部41及びRAM42が接続され、多層ディスク再生装置の初期動作の際に検出された各種情報を記憶し、また必要に応じて呼出すようにしている。また、サーボコントローラ38には、TR・BL(トラッキング・バランス制御回路)43が接続され、トラッキング・バランスのコントロール信号がD/A変換器44でデジタル信号からアナログ信号に変換された後、RFAmp23に信号を供給し、最適なトラッキングバランスが行われるようになっている。一方、RFAmp23から得られたRF信号は、増幅器45を経てEFMデコーダ46に供給され、スピンドルモータ駆動回路47によって、スピンドルモータ21を駆動し、光ディスク20を規定の回転速度で回転させる。
【0024】
また、サーボコントローラ38からの指令により、多層ディスクの各層に最適なRFゲインは、A/D変換器49を介してRGA(RFゲイン制御回路)48に供給され、更にサーボコントローラ38からの制御信号によりRGA48から増幅器45を制御し、最適なデータをEFMデコーダ46に送りスピンドルモータ21の回転速度を監視、制御している。
【0025】
[II]片面二層ディスクの説明
図2(a)に示すDVDの光ディスクは、直径が例えば120mmで、厚さが例えば0.6mmの透明性の光ディスク基板を2枚貼り合たものであり、第1の光ディスク(A面)の保護層と第2の光ディスク(B面)の保護層を相対向させて接着剤で貼り合せ、厚さ1.2mmの光ディスク基板を構成している。A面は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートの合成樹脂からなる透光性基板9の面上に情報を担持するピットが同心円状又は螺旋状に形成されている。このピットが形成された透光性基板9の面上の一部には文字、記号、絵等の表示パターンがアルミニウム等の銀白色を有する金属薄膜からなる半透明な一層目の反射層1が形成されている。
【0026】
更に、一層目の反射層1の上面及び一層目の反射層1の形成されていない透光性基板9の上面には金等の金色を有する金属薄膜からなる二層目の反射層2が形成され、一層目の反射層1及び二層目の反射層2がピットと接する表面は、概ね同一の反射率を有している。また、二層目の反射層2の上面には紫外線硬化樹脂からなる保護層3が形成されている。即ち、第1の光ディスクであるA面ディスクは、透光性基板9、ピット、一層目の反射層1、二層目の反射層2及び保護層3等による二層構造の光ディスクである。また、A面ディスクと同様に、第2の光ディスク(B面)は、透光性基板8の面上に情報を担持するピットが形成されていて、一層目の反射層7及び二層目の反射層6の面上に保護層5が形成されている。上述したように、これら2枚の光ディスク基板の保護層3、5同志を相対向させホットメルトタイプの接着剤4で貼り合厚さ1.2mmの光ディスク基板を構成している。
【0027】
このような多層構造の多層ディスク基板を片面側から再生する場合、二焦点レンズを用いて再生する場合は、一層目と二層目との間隔(約40μm)が狭いため、レンズを上下させた時に得られるフォーカスエラー信号には、図2(b)に示すように0次光、疑似光そして、+1次光の夫々に対して一層目と二層目に対するS字が連続して発生する。
【0028】
[III]本発明の前提になる実施例(第1実施例)
本実施例においては、再生装置のディスク載置面に載置された片面二層ディスクに対して、光ビームを照射しながら対物レンズをUP又はDOWN動作させることによって得られるフォーカスエラー信号のうち、一層目から得られるフォーカスエラー信号を抽出し、これに基づいてフォーカスサーボのゲイン値設定を行ない、その後、トラッキングエラー信号に基づいてトラッキングサーボのバランス調整とゲイン値設定を行なう。次に、二層目にフォーカスジャンプを行ない、二層目に関して上記と同様な動作を行なう。以上の動作は、再生動作に先立つセットアップ(初期設定)動作として行なわれる。
【0029】
では、本実施例の動作を説明するに当たり図3及び図4の動作タイムチャートと図5及び図6を用いて説明する。先ず、図3(a)は、レンズが上下動した時に光ピックアップ22が検出する2つの(二層の場合)フォーカスエラー信号(以下FEと記す。)を示す。尚、図3では+1次光、疑似光、0次光のうち、そのディスク本来のFEのS字のみを図示してある。即ち、本実施例においては、0次光により得られたFEのS字のみを図示してある。図中、記号Nは、レンズの上下動の回数を示している。また、図3(b)のように、T1は、レンズが上昇して最初に得られたFE1の振幅電圧が、多層ディスク再生装置のROM39に記憶されている規定の閾値(THと記す)を越えた時点から、レンズがセットされた最大位置に上昇するまでに要する時間である。
【0030】
また、T2は、レンズが降下して、最初に得られたFE2の振幅電圧がTHを越えた時点から、FE2のS字特性の終了までに要する時間である。また、T3は、2つ目のFE1の振幅電圧がTHを越えた時点から、レンズがセットされたレンズ降下終了位置に降下するまでに要する時間である。また、T4は後述する最初に行うトラッキングバランス調整に要する時間であり、T5は、最初に行うトラッキングゲイン調整に要する時間である。また、図4は、上述した図3と同様に、光ピックアップ22が二層目に移動した場合の動作タイムチャートである。T6は、レンズが上昇して最初に得られたFE1の振幅電圧が多層ディスク再生装置のROM39に記憶されている規定のTHを越えた時点から、FE1のS字特性が終了するまでに要する時間である。
【0031】
また、T7は、2つ目のフォーカスエラー信号FE2の振幅電圧がTHを越えた時点から、レンズがセットされた最大位置に上昇するまでに要する時間である。また、T8は、レンズが降下して、最初に得られた振幅電圧がTHを越えた時点から、レンズがセットされたレンズ降下終了位置に降下するまでに要する時間である。また、T9は二層目で行うトラッキングバランス調整に要する時間であり、T10は、二層目で行うトラッキングゲイン調整に要する時間である。
【0032】
では、本実施例の動作を図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。先ず、ステップS1において、光ディスクがセットされたか否かを判断し、光ディスクがセットされている場合は、ステップS2で前回の光ディスクを再生する際に設定した各種データを初期化する。即ち、これから使用する多層ディスク再生装置内に設けられた図示せぬカウンター値やタイマー値をリセットする。
【0033】
また、ステップS3において、各種ディスクのディスク判別を行うが、ディスク判別の動作については、後述する図12及び図13のフローチャートを用いて説明する。次に、ステップS4において、レンズを規定位置まで降下させる。そして、ステップS5は、レンズが上昇及び降下を繰返す回数を計数しており、レンズが上昇又は降下の動作を行なう度に1つ加算され、その時のNの値をRAM42に記憶する。そして、ステップS6において、レンズを規定速度で上昇させる。ステップS7において、予め多層ディスク再生装置のROM39に記憶されている、規定値閾値(THと記す。)と、得られたFE値とを比較する。FE値が得られない場合は、再度ステップS6に移行して、レンズの規定速度での上昇動作を継続させレンズが上昇し、得られたFE1がFE1≧THを満足する場合は、ステップS8に移行してタイマーが時間T1の計時動作を開始する。
【0034】
次いで、ステップS9でN=1回目のFE1の最大振幅値FEP−Pを読取り、RAM42に記憶する。ステップS10において、タイマーの計時時間が規定時間T1を越えたか否かを判断し、越えていないと判断した場合(ステップS10;NO)には、タイマーの計時時間が規定時間T1に達するまでレンズの上昇を継続する。規定時間T1に達した場合(ステップS10:YES)にはステップS11に移行して、Nに1を加算すると共に、ステップS12においてレンズを降下させる。次いで、ステッブS13に移行して、レンズの降下時に得られる二層目のFE値がTH以上であるか否かを判断する。FE値がTH以下の場合(ステップS13;NO)には、RFAmp23の出力に0次光によるFEが未だ得られていないことを示すから、ステップS12に移行してレンズの降下動作を継続する。FE値がTHを越えた場合(ステップS13;YES)には、ステップS14に移行して、タイマーに規定時間T2の計時動作を開始させる。
【0035】
ステップS15において、タイマーの計時時間Tが規定時間T2に達したと判断された場合、ステップS16に移行して、TH以上のFE値の検出を行なう。このステップで検出されるFE値はレンズ降下時における一層目のFE1を示す。FE1の振幅値がTHレベルをクロスした時点で、タイマーに規定時間T3の計時時間を開始させる(ステップS17)。次いで、ステップS18でN=2回目のFE1の最大振幅値FEP−Pを読取り、RAM42に記憶する。そして、ステップS19において、タイマーの計時時間Tが規定時間T3を越えたか否かを判断し、規定時間T3を越えている場合は、ステップS20に移行してレンズの上下動の回数Nを監視する。回数Nが4回に満たない場合(ステップS20;NO)には、ステップS5に戻り、レンズの上昇/降下に伴うFE1の最大振幅値の取込み動作を継続する。
【0036】
一方、回数Nが4回を越えた場合(ステップS20:YES)にはステップS21に移行して、一層目のフォーカスゲイン調整を行なう。この際、調整するゲイン値は、ステップS9及びステップS18においてRAM42に記憶した、レンズの上下動作を行なったときのFE1の最大振幅値に基づいて決定する。例えば、レンズの上下動作を4回行なった場合には、RAM42には4サンプルのFE1の最大振幅値が記憶されているので、これら4サンプルの最大振幅値の平均値を算出し、この平均値が所定の振幅値となるようにサーボゲインを設定するのである。尚、本実施形態においては、レンズの上下動作の回数を4回とした例を述べているが、この回数に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更可能である。
【0037】
次に、一層目のFE1がゼロクロス近傍となる位置までレンズを上昇させた後(ステップS22)、サーボコントローラ38からサーボクローズ信号を出力せしめる。PWM29はサーボコントローラ38から出力されるサーボクローズ信号に応じてFGA27からの出力信号、つまりフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスコイル駆動用のパルス信号を生成する。このように、PWM29が動作可能状態になることによって、フォーカスサーボループが閉路状態となる(ステップS23)。次に、ステップS24に移行して、タイマーに規定時間T4の計時時間を開始させる。次いで、トラッキングエラー(TE)信号のセンターレベル(TRCL)を検出するべく、例えば、TE信号の最大ピーク値と最小ピーク値を取込み、それらの差分を取る。
【0038】
この差分がTE信号センターのゼロレベルからのオフセット量、つまり、TE信号を生成する差動回路などのバランスズレ量に相当する。本実施例では、このオフセット量を複数のサンプルについて求め、平均化したものをTE信号のセンターレベルとしている(ステップS25)。規定時間T4は、平均的なセンターレベルを検出するのに十分なTE信号のサンプル値を取込むことができる時間に設定される。このTE信号のセンターレベルの検出動作はステップS26においてタイマーの計時時間が規定時間T4に達するまで繰り返し実行される。ステップS26においてタイマーの計時時間が規定時間T4を越えた場合には、ステップS27に移行して、ステップS25で求めたオフセット量に基づいてTRCLがゼロレベルとなるようにTRBL回路43を介してトラッキングバランスの調整を行なう。
【0039】
次に、ステップS28に移行して、タイマーに規定時間T5の計時動作を開始させる。次いで、ステップS29に移行してTE信号の最大振幅値であるTEP−Pを取込む。この取込み動作はタイマーの計時時間Tが規定時間T5に達するまで繰り返し実行される(ステップS30)。この際、繰り返し取込んだ最大振幅値の平均化処理を行なう。ステップS30において、タイマーの計時時間Tが規定時間T5を越えた場合には、ステップS31に移行して、トラッキングゲインの調整が行なわれる。調整するゲイン値は、ステップS29において求めたTE信号の平均化された最大振幅値に基づいて決定する。つまり、平均化された最大振幅値が所定の振幅値となるようにサーボゲインを設定するのである。次にステップS32に移行して、トラッキングサーボループを閉路状態にせしめるべく、サーボコントローラ38からサーボクローズ信号を出力せしめる。PWM36はサーボコントローラ38から供給されるサーボクローズ信号に応じてTGA34から出力信号、つまり、トラッキングエラー信号に基づいてトラッキングコイル駆動用のパルス信号を生成する。
【0040】
このように、PWM36が動作可能状態になることによって、トラッキングサーボループが閉路状態となる。次に、ステップS33に移行して、上記ステップS1〜S32において求めた一層目に対するフォーカスサーボ及びトラッキングサーボに係わる各調整値(フォーカスエラー信号の最大振幅値、フォーカスゲインの調整値、トラッキングエラー信号のセンターレベル、トラッキングバランス調整値、トラッキングエラー信号の最大振幅値、トラッキングゲインの調整値等)をRAM42における一層目の情報を記憶するための所定アドレスに記憶する。尚、本実施例では、サーボゲインの設定を行なう例について説明したが、各記録層に応じてゲインと共にイコライザ値を変化させることで、より最適化することができる。この際、イコライザ値もRAM42に記憶する。
【0041】
次に、ステップS34に移行して一層目に対する規定値を求めるために使用したパラメータやカウンタ値等を初期化する。次いでステップS35に移行してレンズを規定位置まで降下させる。次いで、レンズの上昇又は降下を繰り返した回数を示すN値を1つ加算すると共に規定速度でレンズを上昇させる(ステップS36、S37)。次いでステップS38において、ステップS7と同様にFE≧THの条件を満たすFE値が得られるか否かを判断し、得られない場合(ステップS38;NO)には、ステップS37に移行してレンズの上昇を継続する。一方、FE値が得られた場合(ステップS38;YES)には、ステップS39に移行してタイマーに規定時間T6の計時動作を開始させる。ステップS40において規定時間T6が経過した後、ステップS41に移行してTH以上のFE値の検出を行なう。
【0042】
このステップで検出されるFE値はレンズ上昇時における二層目のFE2を示す。FE2の振幅値がTHレベルをクロスした時点で、タイマーに規定時間T7の計時動作を開始させる(ステップS42)。次いで、ステップS43でN=1回目のFE2の最大振幅値FEP−Pを読み取り、RAM42に記憶する。ステップS44において、タイマーの計時時間が規定時間T7を越えたか否かを判断し、越えていないと判断した場合(ステップS44;NO)には、タイマーの計時時間が規定時間T7に達するまでレンズの上昇動作を継続する。規定時間T7に達した場合(ステップS44;YES)にはステップS45に移行して、Nに1を加算すると共に、ステップS46においてレンズを降下させる。
【0043】
次いでステップS47に移行して、レンズの降下時に得られる二層目のFE値がTH以上であるか否かを判断する。FE値がTH以下の場合(ステップS47;NO)には、RFAmp23の出力に0次光によるFEが未だ得られていないことを示すから、ステップS46に移行してレンズの降下動作を継続する。FE値がTHを越えた場合(ステップS47;YES)には、ステップS48に移行して、タイマーに規定時間T8の計時動作を開始させる。次いで、ステップS49でN=2回目の最大振幅値FEP−Pを読み取り、RAM42に記憶する。そして、ステップS50において、タイマーの計時時間Tが規定時間T8を越えたか否かを判断し、規定時間T8を越えている場合は、ステップS51に移行してレンズの上下動の回数Nを監視する。回数Nが4回に満たない場合(ステップS51;NO)には、ステップS36に戻り、レンズの上昇/降下に伴うFE2の最大振幅値の読み取り動作を継続する。
【0044】
一方、回数Nが4回を越えた場合(ステップS51;YES)にはステップS52に移行して、二層目のフォーカスゲイン調整を行なう。この際、調整するゲイン値は、ステップS43及びステップS49においてRAM42に記憶した、レンズの上下動作を行なったときのFE2の最大振幅値に基づいて決定する。例えば、レンズの上下動作を4回行なった場合には、RAM42には4サンプルのFE1の最大振幅値が記憶されているので、これら4サンプルの最大振幅値の平均値を算出し、この平均値が所定の振幅値になるようにサーボゲインを設定するのである。
【0045】
次に、二層目のFE2がゼロクロス近傍となる位置までレンズを上昇させた後(ステップS54)、サーボコントローラ38からサーボクローズ信号を出力せしめる。PWM29はサーボコントローラ38から出力されるサーボクローズ信号に応じてFGA27からの出力信号、つまりフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスコイル駆動用のパルス信号を生成する。このように、PWM29が動作可能状態になることによって、フォーカスサーボループが閉路状態となる(ステップS54)。次に、ステッブS55に移行して、タイマーに規定時間T9の計時動作を開始させる。次いで、トラッキングエラー(TE)信号のセンターレベル(TRCL)を検出すべく、例えば、TE信号の最大ピーク値を取り込み、それらの差分を取る。この差分がTE信号センターのゼロレベルからのオフセット量、つまり、TE信号を生成する差動回路などのバランスズレ量に相当する。
【0046】
本実施例では、このオフセット量を複数のサンプルについて求め、平均化したものをTE信号のセンターレベルとしている(ステップS56)。規定時間T9は、平均的なセンターレベルを検出するのに十分なTE信号のサンプル値を取り込むことができる時間に設定される。このTE信号のセンターレベルの検出動作はステップS57においてタイマーの計時時間が規定時間T9に達するまで繰り返し実行される。ステップS57においてタイマーの計時時間が規定時間T9を越えた場合には、ステップS58に移行して、ステップS56で求めたオフセット量に基づいてTRCLがゼロレベルとなるようにTRBL回路43を介してトラッキングバランスの調整を行なう。
【0047】
次に、ステップS59に移行して、タイマーに規定時間T10の計時動作を開始させる。次いで、ステップS60に移行してTE信号の最大振幅値であるTEP−Pを取り込む。この取り込み動作はタイマーの計時時間が規定時間T10に達成されるまで繰り返し実行される(ステップS61)。この際、繰り返し取り込んだ最大振幅値の平均化処理を行なう。ステップS61において、タイマーの計時時間Tが規定時間T10を越えた場合には、ステップS62に移行して、トラッキングゲインの調整が行なわれる。調整するゲイン値は、ステップS60において求めたTE信号の平均化された最大振幅値に基づいて決定する。つまり、平均化された最大振幅値が所定の振幅値となるようにサーボゲインを設定するのである。
【0048】
次にステップS63に移行して、トラッキングサーボループを閉路状態にせしめるべく、サーボコントローラ38からサーボクローズ信号を出力せしめる。PWM36はサーボコントローラ38から出力されるサーボクローズ信号に応じてTGA34からの出力信号、つまりトラッキングエラー信号に基づいてトラッキングコイル駆動用のパルス信号を生成する。このように、PWM36が動作可能状態になることによって、トラッキングサーボループが閉路状態となる。次に、ステップS64に移行して、上記ステップS34〜S63において求めた二層目に対するフォーカスサーボ及びトラッキングサーボに係わる各調整値(フォーカスエラー信号の最大振幅値、フォーカスゲインの調整値、トラッキングエラー信号のセンターレベル、トラッキングバランス調整値、トラッキングエラー信号の最大振幅値、トラッキングゲインの調整値等)をRAM42における二層目の情報を記憶するための所定アドレスに記憶する。
【0049】
上記したステップS33及びS64の動作により、二層ディスクにおける各記録層に最適なフォーカスサーボに係わる調整値が、メモリRAM42の各記録層に対応した所定アドレスに記憶される。次に、ピックアップを二層ディスクに記録された記録情報の開始位置(例えば、一層目の最内周トラック)に移送するため、RAM42の所定アドレスに記憶した一層目の調整値を読み出した後(ステップS65)、ステップS66のフォーカスジャンプ動作、即ち読み取りビームの合焦位置を二層目から一層目へ、或いは一層目から二層目の記録層へ移行する。以上の動作により再生装置に載置された二層ディスク20に対する初期動作(セットアップ動作)が完了する。
【0050】
尚、フォーカスジャンプ動作は、次のように行う。先ず、トラッキングサーボループを開路状態にし、次いでフォーカスサーボループを開路状態にする。そして、レンズをフォーカス方向(ディスク記録面に対する垂直方向)に所定距離(層間距離)だけ強制移送した後、フォーカスサーボの閉路動作を行う。引き続いてトラッキングサーボの閉路動作を行い、必要に応じてピックアップを所望のトラックへサーチさせる。このように、フォーカスジャンプに伴ってフォーカスサーボ、トラッキングサーボを一度開路状態にした後、再度閉路状態とする際に、RAM42から読み出したジャンプ先の記録層に応じた調整値を利用するのである。従って、再生動作中においても、一層目の記録層から二層目の記録層へ、又は、二層目の記録層から一層目の記録層への層間ジャンプを行う場合に、ジャンプ動作に先立ってRAM42からジャンプ先の記録層に対応する各種調整値を読み出しておき、ジャンブ後のサーボ閉路動作において、読み出した調整値に基づいてサーボゲインの調整を行うことができるので、安定したサーボ制御を迅速に行うことが可能となる。
【0051】
[IV]本発明の前提となる実施例(第2実施例)
本実施例においては、片面二層ディスクをセットアップ後、レンズのUPとDOWNにより得られるフォーカスエラー信号のうち、一層目と二層目から得られるフォーカスエラー信号を続けて抽出し、ゲイン値設定を行ない、その後、トラッキングにおいては一層目のトラッキングエラー信号よりゲイン値設定を行なう。次に、二層目にフォーカスジャンプを行ない、二層目のトラッキングエラー信号よりゲイン値設定を行なう。以上の動作も再生動作に先立つセットアップ(初期設定)動作として行われる。本実施例を図1のブロック図及び、図7のタイミングチャート図、図8及び図9のフローチャート図を用いて説明する。
【0052】
先ず、図7(a)は、レンズが上下動した時に光ピックアップ22が検出した2つの(二層の場合)フォーカスエラー信号(FE)を示した動作タイムチャート図である。図中、記号Nは、レンズの上下動の回数を示している。また、T1は、レンズが上昇して最初(一層目)に得られたFE1の振幅電圧が、多層ディスク再生装置のROM39に記憶されている規定の閾値THを越えた時点からFE1の完了までの時間、T2は二層目のFE2の振幅電圧がTHを越えた時点から、レンズがセットされた最大位置に上昇するまでに要する時間である。また、T3は、レンズが降下する場合のもので、二層目のFE2がTHを越えた時点からFE2のS字特性の終了までに要する時間である。また、T4は一層目のFE1がTHを越えた時点からレンズがセットされたレンズ降下終了位置に降下するまでに要する時間である。また、T5は、一層目で最初に行うトラッキングバランス調整に要する時間であり、T6は同様にトラッキングゲイン調整に要する時間である。また、同様にT7及びT8は二層目におけるT5とT6の関係である。
【0053】
では、本実施例の動作を図8及び図9のフローチャートを用いて説明する。先ず、ステップS1として、光ディスクがセットされたか否かを判断し、光ディスクがセットされている場合は、ステップS2で前回の光ディスクを再生する際に設定した各種データを初期化する。即ち、これから使用する多層ディスク再生装置のカウンター値やタイマー値をリセットする。
【0054】
また、ステップS3において、各種ディスクのディスク判別を行うが、ディスク判別の動作については、後述する。次に、ステップS4において、レンズを規定位置まで降下させる。そして、ステップS5において、レンズを規定速度で上昇さる。ステップS6において、Nは、レンズが上昇及び降下を繰返す回数を計数しており、Mは、FEを取込んだ回数を計数している。ステップS7において、予め多層ディスク再生装置のROM39に記憶されている、規定値閾値THと、得られたFE値とを比較している。FE値が得られない場合は、レンズの上昇を継続する。レンズが上昇し、TH以上のFE1が得られた場合は、FE1≧THを満足するので、ステップS8でタイマーT1の計時動作を開始する。
【0055】
このタイマーT1の動作開始は、FE1の振幅がTHレベルをクロス(越えた時点)した時点である。このタイマーT1は前もって、ROM39等に設定されているもので、最初のFEが終了するまでの時間を設定している。ステップS9で一層目のFEの最大振幅値FEP−Pを読み取り、RAM42に記憶する。ステップS10において、タイマーの計時時間が規定時間T1を越えたか否かを判断し、越えていないと判断した場合(ステップS10;NO)には、タイマーの計時時間T1に達するまで、レンズの上昇を継続する。規定時間T1に達した場合(ステップS10;YES)には、ステップS11に移行して、Mに1を加算し、ステップS12に移行する。ステップS12において、二層目のFE値がTH以上であるか否かを判断する。FE値がTH以下の場合には、FE値がTHを越えるまでレンズの上昇を継続し、FE値がTHを越えた場合(ステップS12;YES)には、ステップS13に移行する。
【0056】
ステップS13では、タイマーT2の計時動作を開始させる。ステップS14で二層目のFEの最大振幅値FEP−Pを読み取り、RAM42に記憶させる。ステップS15において、タイマーの計時時間Tが規定時間T2を越えたか否かを判断し、規定時間T2を越えている場合は、ステップS16でレンズを降下させる。ステップS17でN及びMの値に1を加算する。次に、ステップS18において、二層目のFE値がTH以上であるか否かを判断する。FE値がTH以下である場合には、FE値がTHを越えるまでレンズの降下を継続し、FE値がTHを越えた場合(ステップS18;YES)には、ステップS19に移行する。ステップS19では、タイマーT3の計時動作を開始させる。ステップS20で二層目のFEの最大振幅値FEP−Pを読み取り、RAM42に記憶させる。ステップS21において、タイマーの計時時間Tが規定時間T3を越えたか否かを判断し、規定時間T3を越えている場合は、ステップS22でMの値に1を加算する。
【0057】
また、ステップS23において、一層目のFE値がTH以上であるか否かを判断する。FE値がTH以下である場合には、FE値がTHを越えるまでレンズの降下を継続し、FE値がTHを越えた場合(ステップS23;YES)には、ステップS24に移行する。ステップS24では、タイマーT4の計時動作を開始させる。ステップS25で一層目のFEの最大振幅値FEP−Pを読み取り、RAM42に記憶させる。ステップS26において、タイマーの計時時間Tが規定時間T4を越えたか否かを判断し、規定時間T4を越えている場合は、ステップS27で設定したレンズの上下動の回数を監視する。回数Nが4回に満たない場合(ステップS27;NO)には、ステップS5に戻る。
【0058】
一方、回数Nが4回を越えた場合(ステップS27;YES)には、ステップS28に移行して、一層目及び二層目のフォーカスゲイン調整を行う。そして、ステップS29で一層目及び二層目のフォーカスゲインをRAM42に記憶させる。その後、ステップS30でレンズを上昇させ、ステップS31で、FGA27からの出力によりPWM29を動作させ駆動信号を出力させると共に、サーボコントローラ38によりフォーカスサーボループを閉路状態にする。次に、ステップS32に移行して、タイマーに規定時間T5の計時時間を開始させる。次いで、トラッキングエラー(TE)信号のセンターレベル(TRCL)を検出するべく、例えば、TE信号の最大ピーク値と最小ピーク値を取込み、それらの差分を取る。この差分がTE信号センターのゼロレベルからのオフセット量、つまり、TE信号を生成する差動回路などのバランスズレ量に相当する。
【0059】
本実施例では、このオフセット量を複数のサンプルについて求め、平均化したものをTE信号のセンターレベルとしている(ステップS33)。規定時間T5は、平均的なセンターレベルを検出するのに十分なTE信号のサンプル値を取込むことができる時間に設定される。このTE信号のセンターレベルの検出動作はステップS34においてタイマーの計時時間が規定時間T5に達するまで繰り返し実行される。ステップS34においてタイマーの計時時間が規定時間T5を越えた場合には、ステップS35に移行して、ステップS33で求めたオフセット量に基づいてTRCLがゼロレベルとなるようにTRBL回路43を介してトラッキングバランスの調整を行なう。
【0060】
次に、ステップS36に移行して、タイマーに規定時間T6の計時動作を開始させる。次いで、ステップS37に移行してTE信号の最大振幅値であるTEP−Pを取込む。この取込み動作はタイマーの計時時間Tが規定時間T6に達するまで繰り返し実行される(ステップS38)。この際、繰り返し取込んだ最大振幅値の平均化処理を行なう。ステップS38において、タイマーの計時時間Tが規定時間T6を越えた場合には、ステップS39に移行して、トラッキングゲインの調整が行なわれる。調整するゲイン値は、ステップS37において求めたTE信号の平均化された最大振幅値に基づいて決定する。つまり、平均化された最大振幅値が所定の振幅値となるようにサーボゲインを設定するのである。次いで、ステップS40で一層目のトラッキングゲインをRAM42に記憶する。ステップS41でフォーカスジャンプさせ、読み取りビームの合焦位置を一層目から二層目へ移行する。
【0061】
次に、二層目のFE2がゼロクロス近傍となる位置までレンズを上昇させた後(ステップS42)、サーボコントローラ38からサーボクローズ信号を出力せしめる。PWM29はサーボコントローラ38から出力されるサーボクローズ信号に応じてFGA27からの出力信号、つまりフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスコイル駆動用のパルス信号を生成する。このように、PWM29が動作可能状態になることによって、フォーカスサーボループが閉路状態となる(ステップS42)。次に、ステップS43に移行して、タイマーに規定時間T7の計時動作を開始させる。次いで、トラッキングエラー(TE)信号のセンターレベル(TRCL)を検出すべく、例えば、TE信号の最大ビーク値を取り込み、それらの差分を取る。この差分がTE信号センターのゼロレベルからのオフセット量、つまり、TE信号を生成する差動回路などのバランスズレ量に相当する。
【0062】
本実施例では、このオフセット量を複数のサンプルについて求め、平均化したものをTE信号のセンターレベルとしている(ステップS44)。規定時間T7は、平均的なセンターレベルを検出するのに十分なTE信号のサンプル値を取り込むことができる時間に設定される。このTE信号のセンターレベルの検出動作はステップS45においてタイマーの計時時間が規定時間T7に達するまで繰り返し実行される。ステップS45においてタイマーの計時時間が規定時間T7を越えた場合には、ステップS46に移行して、ステップS44で求めたオフセット量に基づいてTRCLがゼロレベルとなるようにTRBL回路43を介してトラッキングバランスの調整を行なう。
【0063】
次に、ステップS47に移行して、タイマーに規定時間T8の計時動作を開始させる。次いで、ステップS48に移行してTE信号の最大振幅値であるTEP−Pを取り込む。この取り込み動作はタイマーの計時時間が規定時間T8に達成されるまで繰り返し実行される(ステップS49)。この際、繰り返し取り込んだ最大振幅値の平均化処理を行なう。ステップS49において、タイマーの計時時間Tが規定時間T8を越えた場合には、ステップS50に移行して、トラッキングゲインの調整が行なわれる。調整するゲイン値は、ステップS48において求めたTE信号の平均化された最大振幅値に基づいて決定する。つまり、平均化された最大振幅値が所定の振幅値となるようにサーボゲインを設定するのである。次にステップS51に移行して、トラッキングサーボループを閉路状態にせしめるべく、サーボコントローラ38からサーボクローズ信号を出力せしめる。PWM36はサーボコントローラ38から出力されるサーボクローズ信号に応じてTGA34からの出力信号、つまりトラッキングエラー信号に基づいてトラッキングコイル駆動用のパルス信号を生成する。
【0064】
このように、PWM36が動作可能状態になることによって、トラッキングサーボループが閉路状態となる。次いで、ステップS52で二層目のトラッキングゲインを記憶する。ステップS53において、多層ディスク基板のセットアップが終了する。本発明の第2実施例では、フォーカス、トラッキングを共にゲインのみ調整、記憶したが、第1実施例と同様にイコライザー値も調整、記憶することも勿論可能である。このようにして、各層におけるフォーカスサーボループのループゲイン値を得るためのフォーカスエラー信号を、レンズの1回のUPとDOWNにより、全て取込んでいるので、本発明の第1実施例よりも、迅速にゲイン値設定をおこなうことが可能となる。
【0065】
[V]本発明の実施例(第3実施例)
本実施例においては、第2実施例で二層目のトラッキングエラー信号を抽出するために、二層目にフォーカスジャンプを行なっている点に代えて、フォーカスジャンプすることなく一層目及び二層目のフォーカス及びトラッキングのゲイン値を設定する方法を述べる。本実施例を図1のブロック図及び図10、11のフローチャート図を用いて説明する。一層目のフォーカスゲイン値と二層目のフォーカスゲイン値及び、一層目のトラッキングゲイン値を調整する過程のステップS1〜ステップS40については、第2実施例の図8、9と同じため説明を省略する。ステップS41でステップS9、S14、S20、S25で取込んだFEP−P値のうち、例えばサーボコントローラ38が一層目のフォーカスエラーの最大振幅値の平均値と二層目のフォーカスエラーの最大振幅値の平均値の比率を求め、AとしてRAM42に記憶する。次に、ステップS42にて二層目のトラッキングゲインを、ステップS41で記憶したAを一層目のトラッキングゲイン値に掛け合わせ演算により求め、二層目のトラッキングゲイン値としてステップS43にてRAM42に記憶する。
【0066】
このようにして、二層目のトラッキングゲインを各層のフォーカスエラーの振幅値の比率より求めているので、二層目のトラッキングゲインの調整時間が節約できる。また、本実施例では、比率は各層のフォーカスエラーの振幅値より演算したが、ステップS29で記憶した各層のフォーカスゲインの値から比率を求めても、勿論同じ効果が得られる。尚、本発明の第3実施例においては、第2実施例の変形例として説明したが、本実施例の方法は、第1実施例にも適用可能である。即ち、二層目にフォーカスジャンプを行なった後、二層目から得られるフォーカスエラー信号を抽出し、ゲイン設定を行ない、その後、トラッキングにおいては、本実施例の方法を用いることができる。
【0067】
[VI]各実施例におけるディスク判別方法
ここで、上述したフローチャートの中で用いたディスク判別法について、図12に示すレンズ交換型のディスク判別法、図13は二焦点レンズを用いたときのディスク判別法にて示す。
(1)レンズ交換型のディスク判別法
先ず、図12において、ステップS1で光ピックアップにレンズ1を装着する。次に、ステップS2において、レンズを規定の位置まで上昇させる。その後、ステップS3でレンズを規定速度で降下させる。ステップS4はフォーカスエラー信号を検出する部分であり、得られるFEと予め規定された閾値の一つであるTH1とを比較し、得られたFE値がTH1を越えた場合は、ステップS5で再度フォーカスエラー信号を検出する。ステップS5では、ステップS4とは別に、予め規定された閾値の一つであるTH2とFEを比較している。
【0068】
ここで設けた2つの閾値TH1、TH2は、レンズ1を用いたときにCDとDVDで発生するFEの最大振幅の大きさの違いを閾値の規定としている。即ち、TH1はCD用であり、TH2はDVD用である。この結果、載置された光ディスクがDVDの場合は、ステップS4でFE≧|TH1|の条件を満足し、ステップS5において、FE≧|TH2|を満足しない場合は、CDであると判断される。そして、ステップS6でD=2をセットすることが求められステップ12に送られ、レンズの降下を中止する。また、ステップS5でFE≧|TH2|を満足した場合は、DVDの一層目であると判断され、ステップS7でD=1がセットされる。その後、ステップS8でタイマーT2がセットされる。このタイマーT2は、多層ディスクの場合に、一層目のS字が終了する時間を待っているので、この規定値を設定している。
【0069】
そして、ステップS9でFEの発生時間を監視している。ステップS10で再度TH2を越えるFEが発生した場合は、ステップS11で二層のディスクであると判断され、D=3がセットされる。また、ステップS9でT2≧tを満足する場合は、二層目のFEのS字がいないのであり、ステップS12に送られ、レンズの降下を中止する。そして、ステップS13においてDの値を確認し、1であれば0.6mmの一層ディスクに、また、3であれば0.6mmの二層ディスクであると判断し、ステップS15において、ディスク判別を終了する。また、ステップS13において、Dが2の場合は、1.2mmディスクスと判断され、ステップS14でレンズ2をセットして、ステップS15において、ディスク判別を終了する。
【0070】
(2)二焦点レンズを用いた時のディスク判別法
図13は、二焦点レンズを用いた場合のディスク判別法であり、図13において先ず、ステップS1において、レンズを規定の位置まで上昇させる。その後、ステップS2でレンズを規定速度で降下させる。ステップS3はフォーカスエラー信号を検出する部分であり、得られるFEと予め規定された閾値の一つであるTH1とを比較し、得られたFE値がTH1を越えた場合は、ステップS4で再度フォーカスエラー信号を検出する。ステップS4では、ステップS3とは別に、予め規定された閾値の一つであるTH2とFEを比較している。ここで設けた2つの閾値TH1、TH2は、二焦点レンズを用いたときにCDとDVDで0次光又は1次光によって発生するFEの最大振幅の大きさの違いを閾値の規定としている。
【0071】
即ち、TH1はCD用であり、TH2はDVD用である。この結果、載置された光ディスクがDVDの場合は、ステップS3でFE≧|TH1|の条件を満足し、ステップS4において、FE≧|TH2|を満足しない場合は、CDであると判断される。そして、ステップS5でD=2をセットすることが求められステップ11に送られ、レンズの降下を中止する。また、ステップS4でFE≧|TH2|を満足した場合は、DVDの一層目であると判断され、ステップS6でD=1がセットされる。その後、ステップS7でタイマーT2がセットされる。このタイマーT2は、多層ディスクの場合に、一層目のS字が終了する時間を待っているので、この規定値を設定している。
【0072】
そして、ステップS8でFEの発生時間を監視している。ステップS9で再度TH2を越えるFEが発生した場合は、ステップS10で二層のディスクであると判断され、D=3がセットされる。また、ステップS9でT2≧tを満足する場合は、二層目のFEのS字が発生していないことであり、ステップS11に送られ、レンズの降下を中止する。そして、ステップS12においてDの値を確認し、1であれば0.6mmの一層ディスクに、また、3であれば0.6mmの二層ディスクであると判断し、ステップS12において、ディスク判別を終了とする。上述したディスク判別方により、CD、DVD(一層)、DVD(二層)が判別され、本実施例では、DVD(二層)が使用されることになる。
【0073】
[VII]本願のその他の実施例(第4実施例)
本実施例においては、フォーカス及びトラッキングのゲイン値設定と共に、RF信号のゲイン値設定も行なう方法である。図14及び図15は、RF信号のゲインを調整するフローチャート図であり、第1及び第2実施例で用いたフローチャート図に含めなかった部分である。先ず、第4実施例として図14を用いて説明する。ステップS1は一層目及び二層目のフォーカスゲイン調整を上述した実施例のように自動的に行ない、ステップS2で一層目のフォーカスループを閉路とする。その後、ステップS3で一層目のトラッキングゲイン調整を行い、ステップS4でトラッキングのループを閉路とする。そして、ステップS5で一層目のRF信号の最大振幅値を読込み、RGA48、サーボコントローラ38によりゲイン値が演算されステップS6でRAM42に記憶させる。次に、ステップS7でフォーカス及びトラッキングループを開路とし、ステップS8で二層目に移動する。ステップS9からステップS13までは、一層目の動作と同様なので、説明を省略する。
【0074】
その後、ステップS14において、RAM42に記憶されている一層目のフォーカスゲイン値及びトラッキングゲイン値及びRFゲイン値を読み出し、ステップS15で再びフォーカスを開路し、一層目に移動する。ステップS16でフォーカス及びトラッキングループを閉路にする。そして、ステップS17で多層ディスク再生装置をプレイ状態にし再生する。ステップS18において、載置されたディスクが最後まで再生されるか停止命令が来れば、ステップS23で終了する。しかし、ステップS18で停止命令が来ない場合は、ステップS19で他の層にジャンプする命令が来た場合は、ステップS20において、トラッキング及びフォーカスループを開路にし、ステップS21で多層のフォーカスゲイン値、トラッキングゲイン値及びRFゲイン値を読み出し、ステップS22で他層にジャンプし多層の演奏をするためステップS17に戻り、演奏が終了すればステップS23の再生を終了する。このようにして、RF信号に対しても、各層におけるRF信号のゲイン値を設定記憶しているので、再生時の各サーボが安定し、信号を正確に再生することができる。
【0075】
[VIII]本願のその他の実施例(第5実施例)
本実施例においては、第4実施例の変形例として、トラッキングクローズせずに、RF信号の最大振幅値を取込む方法である。本実施例について、図15を用いて説明する。ステップS1〜ステップS3は図14と同じなので省略する。ステップS4でトラッキングオープン状態のまま一層目のRF信号の最大振幅値を読み、RGA48、サーボコントローラ38によりゲインが演算され、ステップS5でRAM42に記憶される。次に、ステップS6でフォーカスループを開路とし、ステップS7で二層目に移動する。ステップS8〜ステップS10は、一層目の動作と同じなので省略する。その後、ステップS11でフォーカスループを開路とし、ステップS12でRAM42に記憶されている一層目のフォーカスゲイン値、トラッキングゲイン値及びRFゲイン値を読み出し、ステップS13で一層目に移動し、ステップ14でフォーカス及びトラッキングループを閉路にする。以下ステップS15〜ステップS20は図12のステップS17〜ステップS22と同じなので省略する。このようにして、本発明の第5実施例においては、トラッキングをオープン状態で、各層のRF信号の最大振幅値を取込んでいるため、第4実施例よりも調整時間が短くなり、より迅速に設定動作が行なえる。
【0076】
[IX]本願のその他の実施例(第6実施例)
本実施例においては、第5実施例の変形例として、RF信号のゲイン値を予め各ディスク及び各層毎に設定値を設け記憶させておく方法である。本実施例について、図16を用いて説明する。ステップS1〜ステップS3は図15と同じなので省略する。ステップS4は、各ディスク及び各層毎の規定値が予めROM39に記憶されている一層目のRF信号のゲイン値を読み込み設定し、ステップS5において、フォーカスループを開路とし、ステップS6で二層目に移動する。ステップS7トラッキングゲインを調整した後、ステップS8で一層目と同様に、ROM39に予め記憶されている二層目のRF信号のゲイン値を読み込み設定し、ステップS9でフォーカスループを開路とし、ステップS10で再度一層目に移動する。そして、ステップS11でRAM42に記憶されている一層目のフォーカスゲイン値、トラッキングゲイン値及びRFゲイン値を読み出し、ステップS12でフォーカス及びトラッキングループを閉路にする。ステップS13以降は図15のステップS15〜ステップS20と同じなので省略する。このようにして、本実施例においては、RF信号のゲイン値を予め各ディスク及び各層毎に設定値を設け記憶させておくので、第5実施例よりも調整時間が短くなり、より迅速に設定動作が行なえる。
【0077】
実施例ではフォーカス及びトラッキングのゲイン調整と共に、RFゲイン調整を行う例について説明したが、RFゲイン調整のみ行うことも勿論可能である。また、特定の周波数帯域の信号、例えば3T(最小時間幅)をRGA48とサーボコントローラ38により抜き出し、若しくは3TのみをBPFにより抜き出しA/D変換して3Tのレベルを取込みRGA48に供給し、少なくとも3T周波数のレベルをアップするようにイコライザの調整を同時に行うか、イコライザの調整のみを行っても良い。これいより、RF信号のアイパターンが開き、適切なスピンドルサーボが行なえ、信号読取り能力が向上する。本実施例では図14、15のように、トラッキング閉回路/開回路にてRF信号の最大振幅値を読込み、RF信号のゲイン調整を行ったが、RF信号をフォーカスエラーと同じ光ピックアップ22内の図示せぬ4分割光変換器から作る場合、一層目と二層目のフォーカスエラーの最大振幅値を読み、この値から各層のRF信号に対するゲイン値を設定記憶するようにしても同様な効果が得られる。
【0078】
これは、例えば各層に対し、基準ディスクにてFEのレベルがいくつになるか基準値をRAM42に記憶しておき、この各層の基準値と各層のFE値を比較し、各層のRF信号に対する比率としてゲイン値を設定し記憶する。更に、本実施例では、二層目ディスクの一層目と二層目についてのみRFゲイン調整を行い記憶したが、DVDの一層目ディスク及びCDについても合わせてフォーカストラッキング及びRF各ゲイン値及び/若しくはイコライザ値を調整して記憶して利用しても良い。また、フォーカス、トラッキングのゲイン及び/若しくはイコライザの値を測定して調整・記憶する場合、RFのゲイン及び/若しくはイコライザの値について、予め各ディスク及び各層毎に設定値を設けROM39に記憶しておき、調整は行なわず、この設定値を用いても良い。更に、ゲイン値及び若しくはイコライザの値を測定・調整中に傷があった場合に対し別途図示せぬ傷検出回路を設け、その傷の間は測定を中断するなり、再測定することも可能である。尚、上述した二層ディスクを両面に形成したディスクの場合、各記録層の調整値と共に、面識別情報を併せて記憶することにより、ディスク再生面が変化した際にも迅速な対応が可能となる。また、調整値と共にディスク固有情報を記憶しておけば、再生時に固有情報を識別することにより、一度初期設定を行ったディスクに対する再度の初期設定動作を不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 層ディスク再生装置のブロック図。
【図2】 実施例に用いる二焦点レンズの構造とフォーカスエラー信号の関係図。
【図3】 1実施例における一層目のフォーカスエラー信号発生のタイムチャート図。
【図4】 1実施例における二層目のフォーカスエラー信号発生のタイムチャート図。
【図5】 1実施例における動作フローチャート図。
【図6】 図5から続く動作フローチャート図。
【図7】 2実施例におけるフォーカスエラー信号発生のタイムチャート図。
【図8】 2実施例における動作フローチャート図。
【図9】 図から続く動作フローチャート図。
【図10】 3実施例における動作フローチャート図。
【図11】 図10から続く動作フローチャート図。
【図12】 実施例に用いられるレンズ交換型ディスク判別法の動作フローチャート図。
【図13】 実施例に用いられる二焦点レンズ型ディスク判別法の動作フローチャート図。
【図14】 4実施例における動作フローチャート図。
【図15】 5実施例における動作フローチャート図。
【図16】 6実施例における動作フローチャート図。
【図17】 CD/DVDコンパチブル再生装置の二焦点レンズ型ピックアップのフォーカスエラー信号の発生波形を示した図。
【符号の説明】
20・・・光ディスク
21・・・スピンドルモータ
22・・・光ピックアップ
23・・・RFAmp
24、31・・・LPF
25、32・・・可変増幅器
26、33、49・・・A/D変換器
27・・・フォーカスゲイン制御器(FGA)
28、35・・・D・EQ(デジタル・イコライザ)
29、36・・・PWM
30・・・フォーカスコイル駆動回路
34・・・TGA(トラッキングゲイン制御器)
37・・・トラッキング駆動回路
38・・・サーボコントローラ
39・・・ROM
40・・・CPU
41・・・操作部
42・・・RAM
43・・・TR・BL(トラッキング・バランス制御回路)
45・・・増幅器
46・・・EFMデコーダ
47・・・スピンドルモータ駆動回路
48・・・RGA(RFゲイン制御回路)

Claims (2)

  1. 複数の記録層を備えた多層ディスクを再生する多層ディスク再生装置において、
    第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値とを測定する第一の測定手段と、
    フォーカスエラー信号に基づいて、前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを測定する第二の測定手段と、
    測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第一の記憶手段と、
    夫々測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と前記第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値との比率を求める第一の演算手段と、
    測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに演算された前記比率を乗算し、前記第二の記録層に対応するトラッキングサーボループゲインを求める第二の演算手段と、
    演算された前記第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第二の記憶手段と、
    前記第一の記録層から前記第二の記録層へ層間ジャンプに伴って前記記憶手段に記憶されている第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを読み出し、当該第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする多層ディスク再生装置。
  2. 複数の記録層を備えた多層ディスクを再生する多層ディスク再生方法において、
    第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値とを測定する第一の測定工程と、
    フォーカスエラー信号に基づいて、前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを測定する第二の測定工程と、
    測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第一の記憶工程と、
    夫々測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値と前記第二の記録層に対応するフォーカスエラー信号の最大振幅値との比率を求める第一の演算工程と、
    測定された前記第一の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに演算された前記比率を乗算し、前記第二の記録層に対応するトラッキングサーボループゲインを求める第二の演算工程と、
    演算された前記第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを記憶する第二の記憶工程と、
    前記第一の記録層から前記第二の記録層へ層間ジャンプに伴って前記記憶されている第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインを読み出し、当該第二の記録層に対応するフォーカスサーボループゲインに設定する設定工程と、
    を含むことを特徴とする多層ディスク再生方法。
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