JP3715442B2 - 永久電流超電導磁石装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば理化学用NMR(核磁気共鳴)分析装置や医療用断層映像装 置(MRI)などに組み込まれ、永久電流モードで運転される永久電流超電導磁石装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この理化学用NMR分析装置では、磁界強度が高くしかも磁界の時間的変動(減衰)が極めて小さい永久電流超電導磁石装置を必要としている。このため、通常、この永久電流超電導磁石装置は永久電流スイッチを用いて形成された閉回路を利用することで永久電流モードで運転されている。
【0003】
ところが、実際には、永久電流モードの運転時に、超電導コイル間の超電導線の接続部分の微小な接続抵抗が主な原因になって、永久電流が時間と共に徐々に減衰するために磁場の減衰が生じている。超電導線の接続部分における通常の半田付けでは、半田材料が超電導材料ではないので、この接続抵抗を10-9オーム程度以下にすることは困難であるが、接続しにくい超伝導線のフィラメント同士を、スポット溶接や圧着などで直に接続して10-12オーム程度とすることができる接続技術が開発されている。これにより、磁場の減衰度が0.01ppm/hr程度の永久電流超電導磁石装置が実現可能である。
【0004】
しかし、このような超電導線間の接続抵抗値は磁界によりその抵抗値が影響を受け、その接続部分の磁束密度が1T(テスラ=104ガウス)程度以上になると、その接続部分は超電導状態から通常の金属導電状態に移行してしまい、接続抵抗値が急激に上昇して電流(磁場)の減衰も大きくなってしまう。そのため、接続部分に磁気シールドを施すなどの特殊な対策が必要となる。このような特殊な対策を施すことなく極めて安定な磁場を得る方法として、従来より特公平4−61103号公報に示される方法が提案されている。
【0005】
この方法による永久電流超電導磁石装置30は、図5に示すように、外周側の第1の超電導磁石31と、その内周側の第2の超電導磁石32とを同心状に有し内部に作用空間が形成されている。さらに、第1の超電導磁石31の外周側には 磁場補正用超電導コイル33が、第1の超電導磁石31および第2の超電導磁石32に対して同心状に配設されている。
【0006】
この第1の超電導磁石31は、円筒状に巻回された第1の超電導コイル34と、この第1の超電導コイル34と並列接続された第1の永久電流スイッチ35と、第1の超電導コイル34に対して励磁用の電流を供給する励磁用電源36と、第1の永久電流スイッチ35のヒータに対して電流を供給するヒータ用電源37とを有している。また、第2の超電導磁石32は、第1の超電導コイル34の内周側に他の超電導線が同心状でかつ円筒状に巻回された第2の超電導コイル38と、この第2の超電導コイル38と並列接続された第2の永久電流スイッチ39と、第2の超電導コイル38に対して励磁用の電流を供給する励磁用電源40と、第2の永久電流スイッチ39のヒータに対して電流を供給するヒータ用電源41とを有している。
【0007】
さらに、クライオスタット42の内部において、これらの第1の超電導磁石31と第2の超電導磁石32とがそれぞれ電気的に独立し、かつ、第2の超電導コイル38が第1の超電導コイル34のボア内部に具備されている。これによって、第2の超電導コイル38の電流減衰による作用空間内の磁場の減衰を、この電流減衰に伴って第1の超電導コイル34に相互誘導される電流による第1の超電導コイル34の作用空間内の磁場の増加分で補償することにより、作用空間内の磁場を極めて安定に保とうとしている。つまり、第2の超電導コイル38の電流による磁界低下分と、それにより誘起される第1の超電導コイル34の電流による磁界増加分を等しくすることにより、作用空間内の磁界強度を一定に保つようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の方法では、2つの独立した超電導磁石31,32をそれぞれ励磁するためには、独立した別々の励磁用電源36,40が必要となると共に、独立した別々の永久電流スイッチ35,39に対するヒータ用電源37,4 1が必要となる。しかも、電気的に独立した第1の超電導コイル34および第2の超電導コイル38を励磁する場合には、磁場中のコイルに働く力のバランスが崩れてコイル部分が破損する虞があるため、それぞれの超電導磁石31,32を同じ割合の励磁速度で同時に励磁する必要がある。このように、励磁用電源36,40などの励磁設備を2つ用い、2つの設備を操作するため、超電導磁石装置30の操作方法は煩雑となり、その煩雑さ故にその操作方法は、1つの超電導磁石だけからなる永久電流超電導磁石装置の操作方法(同じ割合の励磁速度で同時に励磁する必要がない場合)と比べると著しく異なっている。
【0009】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、超電導接続に特殊な技術や対策を施すことなく、しかも、1つの超電導磁石だけからなる磁石装置と同様の励磁設備および操作方法によって磁石装置中心付近の中心磁場が極めて安定な永久電流超電導磁石装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の永久電流超電導磁石装置は、作用空間の外側に同心状に配設された複数個の円筒状の単位超電導コイルが直列接続された超電導磁石と、直列接続された単位超電導コイルよりなる直列回路の両端に接続された第1の永久電流スイッチと、直列回路の両端に接続され、直列回路に励磁用の電流を供給可能な励磁用電源と、複数個の単位超電導コイルの任意の一つまたは、連続する所定数の単位超電導コイルの両端に接続された一つの第2の永久電流スイッチとを有したことを特徴とするものである。この場合、第2の永久電流スイッチは複数設けられていてもよい。
【0011】
この構成により、複数個の直列接続された単位超電導コイルと第1の永久電流スイッチからなる閉回路に加えて、複数個の単位超電導コイルのうち任意の一または複数の単位超電導コイルの両端を接続して閉回路を構成する一つの第2の永久電流スイッチを設けているので、超電導磁石回路が2つの閉回路に分割され、それぞれの相互誘導により、磁石装置中心付近の磁場の減衰が抑えられ、磁石装置中心付近の磁場を極めて安定に保つことが可能となる。また、これらの2つの閉回路を構成している各超電導磁石は、複数個の単位超電導コイルが直列接続されているので、第1及び第2の永久電流スイッチをオフ状態とすることによって、同じ割合の励磁速度で同時に容易に励磁することが可能となって、例えば従来のような電気的に独立した2つの超電導磁石に対して励磁用電源などの励磁設備を2つ用いる必要がなくなって部品点数が削減され、また、2つの設備を操作したりする必要はなくなって操作方法が煩雑なものとはならない。よって、超電導線間の接続にスポット溶接などの特殊な接続技術や、磁気シールドなどの特殊な対策を施すことなく、しかも、1つの超電導磁石だけからなる場合と同様の励磁設備(各1つの励磁用電源およびヒータ用電源)によって、さらに、1つの超電導磁石だけからなる場合と同様の操作方法によって同じ割合の励磁速度で同時に容易に励磁され得ることから、従来のように煩雑な操作方法とはならず、磁石装置中心付近の中心磁場が極めて安定なものとなる。
【0012】
また、好ましくは、本発明の永久電流超電導磁石装置における第2の永久電流スイッチが一つ設けられ、第2の永久電流スイッチが接続されている単位超電導コイルの自己インダクタンスをL1、その単位超電導コイルに含まれる微小抵抗をR1、その単位超電導コイ ルの磁場定数をK 1 、他の単位超電導コイルの自己インダクタンスをL 2 、前記他の単位超電導コイルに含まれる微小抵抗をR 2 、前記他の単位超電導コイルの磁場定数をK 2 、それらの相互インダクタンスをM、としたとき、
【0013】
【数1】
【0014】
を満足する(但し、L 0 =L 1 +L 2 +2Mである)一または所定数の単位超電導コイルの両端に第2の永久電流スイッチが接続されている。
【0015】
この構成により、磁石装置中心付近の中心磁場の減衰を、第2の永久電流スイッチがない場合の従来の超電導磁石よりも低く抑える上記条件式(数1)を満足する位置に第2の永久電流スイッチを配置して閉回路を構成するので、第2の永 久電流スイッチがない場合の超電導磁石よりも磁場減衰率を低く抑えることができ、磁石装置中心付近の中心磁場が極めて安定な超電導磁石装置となる。
【0016】
さらに、好ましくは、本発明の永久電流超電導磁石装置における第1の永久電流スイッチと第2の永久電流スイッチとが共に熱式永久電流スイッチであって、それらのヒータ線がヒータ用電源に対して直列接続されている。
【0017】
この構成により、第1の永久電流スイッチと第2の永久電流スイッチのヒータ線が直列接続されているので、ヒータ用電源が共用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る永久電流超電導磁石装置の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0019】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の超電導磁石装置の基本概念を示す回路図である。
【0020】
図1において、この永久電流超電導磁石装置1は、同心状に配列された各単位超電導コイル2a,2bが直列接続された超電導磁石3と、単位超電導コイル2a,2bの直列回路に励磁用の電流を供給可能な励磁用電源4とを有している。これらの円筒状の単位超電導コイル2a,2bの内側は作用空間として作用し、この作用空間内に分析試料を挿入(NMR)して高磁場を生じさせた状態で所定の組成分析を行ったり、また、この作用空間内に人体を挿入(MRI)して高磁場を生じさせた状態で人体の検診を行うようになっている。なお、これらの単位超電導コイル2a,2bはそれぞれ一または所定数の更なる単位超電導コイルから構成されていてもよい。
【0021】
また、超電導磁石装置1は、単位超電導コイル2a,2bの直列回路の両端に接続された第1の永久電流スイッチ5と、単位超電導コイル2aの両端に接続さ れた第2の永久電流スイッチ6と、第1の永久電流スイッチ5および第2の永久電流スイッチ6のヒータ線に対して電流を供給可能なヒータ用電源7とを有している。これらの第1の永久電流スイッチ5と第2の永久電流スイッチ6とは共に熱式永久電流スイッチであって、それらのヒータ線が直列接続されてヒータ用電源7から電流供給可能に構成されている。
【0022】
このように、直列接続された単位超電導コイル2a,2bと閉回路を構成する第1の永久電流スイッチ5に加えて、単位超電導コイル2aの両端を接続して閉回路を構成する第2の永久電流スイッチ6を設けている。このように、超電導磁石回路が2つの閉回路からなり、それぞれの相互誘導により、作用空間内(磁石装置中心付近)の磁場の減衰を抑えることができて、作用空間内の磁場を極めて安定に保つことができる。
【0023】
この場合、それぞれの相互誘導とは、第2の永久電流スイッチ6と並列接続されている単位超電導コイル2aと、この単位超電導コイル2a以外の単位超電導コイル2bとの相互誘導であり、例えば単位超電導コイル2bの電流が減って磁束が減る方向に変化すると、その磁束と鎖交する単位超電導コイル2aに、単位超電導コイル2bの電流変化(減少)分に相当する電流が誘起されることにより、作用空間内の磁場の減衰を相殺的に抑えることができて、作用空間内の磁場を極めて安定に保つことができる。このとき、単位超電導コイル2a,2bが励磁用電源4に対して直列接続されているだけでは単位超電導コイル2a,2bに流れる電流値は同一であるが、単位超電導コイル2aの両端を接続した閉回路を構成したことにより、単位超電導コイル2bの電流変化(減少)分に相当する増加電流が単位超電導コイル2a側に誘起され得るようになっている。
【0024】
上記構成により、その永久電流モード動作を説明する。まず、複数個の単位超電導コイル2a,2bの直列回路に並列に接続されている第1の永久電流スイッチ5と、単位超電導コイル2aに並列に接続されている第2の永久電流スイッチ6のそれぞれのヒータ線に外部のヒータ用電源7から通電して、それぞれの永久電流スイッチ5,6を開状態(オフ状態)にする。この永久電流スイッチ5,6の開状態(オフ状態)は、外部からの励磁用電源4によって複数個の単位超電導コイル2a,2bに、電流値が所定の設定電流値I0に達するまで電流を供給する。
【0025】
次に、その供給電流値が所定の設定電流値I0に達したところで、外部のヒータ用電源7からの通電をオフにして、それぞれの永久電流スイッチ5,6を閉状態(オン状態)に切り換えて、単位超電導コイル2a,2bと第1の永久電流スイッチ5で構成された閉回路と、単位超電導コイル2aと第2の永久電流スイッチ6で構成された閉回路とで電流がそれぞれ循環する永久電流モードでの運転を行わせる。
【0026】
このようにして、まず、単位超電導コイル2a,2bを励磁した初期状態では、単位超電導コイル2aの電流I1と単位超電導コイル2bの電流I2は、何れも設定電流I0と等しいが、単位超電導コイル2a,2bには微小抵抗R1,R2が存在するために時間と共にそれぞれ減衰を生じることとなる。
【0027】
ここで、第2の永久電流スイッチ6と閉回路を構成する単位超電導コイル2aの自己インダクタンスをL1、単位超電導コイル2aに含まれる接続部等に起因する微小抵抗をR1、単位超電導コイル2a以外の単位超電導コイル2bの自己インダクタンスをL2、その単位超電導コイル2bに含まれる接続部等に起因する微小抵抗をR2、単位超電導コイル2a,2b間の相互インダクタンスをMとすると、微小抵抗R1,R2による電流変化は以下の回路方程式(数2および数3)により求められる。
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】
一方、第2の永久電流スイッチ6を設けていない場合の従来の超電導磁石では、励磁した後の電流変化は以下の回路方程式(数4)により求められる。
【0031】
【数4】
【0032】
t=0のとき、I1=I2=I0なので、上記(数2)および(数3)により、下記の(数5)となる。
【0033】
【数5】
【0034】
また、(数4)により、
【0035】
【数6】
【0036】
ここで、L0は回路全体のインダクタンスであり、L0=L1+L2+2Mを満足し、R0は回路全体の微小抵抗であり、R0=R1+R2を満足する。
【0037】
したがって、第2の永久電流スイッチ6がない従来の超電導磁石と比較して、作用空間内の磁場の減衰を低く抑えるためには、電流I1,I2が変化することによる磁場減衰が、電流Iが変化することによる磁場減衰よりも小さくなればよい。すなわち、電流がI1,I2であるコイルの磁場定数(コイルに1A通電したときに生じる磁場の強さで定義され、単位はT/Aとなる)をK1,K2、全体の超電導磁石3の磁場定数をK0とすれば、次式(数7)が成立するようにすればよい。但し、K0=K1+K2を満足する。
【0038】
【数7】
【0039】
これらのI1,I2,Iを上記の(数7)に代入すると、次の(数8)となり、これを整理して次の(数9)が得られる。
【0040】
【数8】
【0041】
【数9】
【0042】
この条件式(数9)を満足する位置に第2の永久電流スイッチ6を配置して閉回路を構成することによって、第2の永久電流スイッチ6を設けていない場合の従来の超電導磁石よりも磁場減衰率を低く抑えることができ、作用空間内の中心磁場が極めて安定した超電導磁石装置1を得ることができる。
【0043】
また、この(数9)において、一般的には、下記の(数10)が成り立つために、次の(数11)が得られる。
【0044】
【数10】
【0045】
【数11】
【0046】
すなわち、上記(数9)の場合と同様に、この条件式(数11)を満足する位置に第2の永久電流スイッチ6を配置して閉回路を構成することによって、第2の永久電流スイッチ6を設けていない場合の従来の超電導磁石よりも磁場減衰率を低く抑えることができ、作用空間内の中心磁場が極めて安定した超電導磁石装置1を得ることができる。
【0047】
(実施形態2)
上記実施形態1では、直列接続された複数個の単位超電導コイル2a,2bの任意の一つである単位超電導コイル2aと並列に第2の永久電流スイッチ6を接続して閉回路を構成したが、本実施形態2では、直列接続された複数個の単位超 電導コイルのうちの、連続する一部(複数個)の単位超電導コイルと並列に第2の永久電流スイッチを接続して閉回路を構成した場合である。
【0048】
図2は本発明の実施形態2の、磁場補正用の磁性体シムを具備した超電導磁石装置の概略構成を示す縦断面図、図3は図2の超電導磁石装置の概略構成を示す回路図である。
【0049】
図2および図3において、この永久電流超電導磁石装置11は、同心状に配列された複数個の単位超電導コイルよりなる超電導コイル12が直列接続された超電導磁石13と、この超電導コイル12の直列回路の両端に接続され、超電導コイル12の直列回路に励磁用の電流を供給可能な励磁用電源14とを有している。この円筒状の超電導コイル12の内側の中心軸部分には、高磁場による作用空間Sが形成されるようになっている。
【0050】
また、永久電流超電導磁石装置11は、複数個の超電導コイル12に並列に第1の永久電流スイッチ15を接続して閉回路を形成すると共に、複数個の超電導コイル12のうち、連続する任意の例えば超電導コイル121aに並列に第2の永久電流スイッチ16を接続して閉回路を形成している。また、これらの第1の永久電流スイッチ15と第2の永久電流スイッチ16とは共に熱式永久電流スイッチであって、第1の永久電流スイッチ15のヒータ線と第2の永久電流スイッチ16のヒータ線とはクライオスタット18の内部で直列に接続され、その直列回路の両端は外部のヒータ用電源17に接続されてヒータ用電源17から電流供給可能に構成されている。
【0051】
さらに、超電導コイル12は超電導コイル121、122,123からなっている。この超電導コイル121(121aと121b)は、軸心方向に等しい長さを有し、それぞれ所要のターン数を有して巻回された6個の単位超電導コイルが同心状で径方向に積層されてなっている。その内側には、超電導コイル122が相互作用を行う超電導コイル121に対して同心状に収納配設されている。超 電導コイル122は、超電導コイル121とは軸心方向長が多少短かく設定されており、それぞれ所要のターン数を有して巻回された3個の単位超電導コイルが同心状で径方向に積層されてなるものである。この超電導コイル122の空心部分を高磁場とする作用空間Sとしている。超電導コイル121の軸心長を超電導コイル122に比して長くすることで、作用空間Sにおける軸心方向の磁場の均一度を(軸方向両端による磁界の乱れを抑制することで)可及的に高めるようにしている。
【0052】
また、補正用の超電導コイル123が最外周部に配設され、作用空間Sの軸心方向の中心に対して上下対称となる位置、本実施形態2では中央と上下両側に、それぞれ所要数のターン数を有して(上下側は同一ターン数)配設されている。これにより、作用空間S内の磁場を径方向及び軸心方向に対して均一に補正可能にしている。
【0053】
なお、図示は示していないが、超電導コイル123の外側には、外部へ漏れる磁界を抑制するシールド部材、例えばシールド用の超電導コイルが必要に応じて配設されている。
【0054】
上記において、作用空間Sには、その中心部に分析試料(NMRの場合)が挿入され、あるいは人体が入れられ(MRIの場合)て、高磁場の下で組成解析や検診が施される。
【0055】
以上のように、超電導磁石回路が2つの閉回路からなり、それぞれの相互誘導により、磁石装置中心付近の作用空間Sの磁場の減衰を抑えることができる。この場合の相互誘導とは、第2の永久電流スイッチ16と並列接続されている位超電導コイル121aと、この超電導コイル121a以外の超電導コイル122,121b,123との相互誘導であり、例えば超電導コイル122,121b,123に流れている電流が減って磁束が減る方向に変化すると、その磁束と鎖交する超電導コイル121a側に、その電流変化(減少)分に相当する増加電流が 誘起されることにより、作用空間Sの磁場の減衰が抑制されて、作用空間Sの磁場を極めて安定に保つことができる。このとき、超電導コイル12が直列接続されているだけでは超電導コイル12に流れる電流値は常に同一であるが、超電導コイル121aの両端を接続して閉回路を構成したために、それ以外の超電導コイル122,121b,123の電流変化(減少)分に相当する増加電流が超電導コイル121a側に誘起され得るようになっている。
【0056】
以下に、具体的に説明すると、超電導磁石13の超電導コイル12は、内径φ80mm,幅350mmの巻枠にφ0.8mmのNb3Sn超電導線材が巻回された超電導コイル122と、内径φ140mm,幅500mmの巻枠にφ0.7mmとφ0.6mmのNbTi超電導線が巻回された超電導コイル121と、φ0.6mmのNbTi超電導線が巻回された磁場補正用超電導コイル123から構成される合計12個の単位超電導コイルが直列に接続されて設けられている。また、NbTi超電導線が巻回された超電導コイル121の一部である、連続した3個の単位超電導コイルからなる超電導コイル121aと並列に第2の永久電流スイッチ16が接続されている。
【0057】
この場合、超電導コイル12全体の自己インダクタンスL0は120H、第2の永久電流スイッチ16により分割された各々の単位超電導コイル121aの自己インダクタンスL1は15H、他の単位超電導コイル122,121b,123の自己インダクタンスをL2は55H、それぞれの相互インダクタンスMは25Hである。これらを上記条件式(数11)の右辺(数12)に代入すると、以下のようになる。
【0058】
【数12】
【0059】
一方、単位超電導コイルの微小抵抗はその接続部の抵抗が支配的であるため、各単位超電導コイルの微小抵抗はその接続部の数に比例する。各単位超電導コイル毎に接続しているのは、中央側のコイルのコイル線ほど太いコイル線を用い、かつそれらの材質も異なるようにして磁場発生の効率化を図っていることと、全コイルに渡る長いコイル線が作れないためである。
【0060】
このように、各単位超電導コイルの微小抵抗はその接続部の数に比例するため、複数個(本実施形態2では3個)の単位超電導コイルよりなる超電導コイル121aに含まれる微小抵抗をR1、それ以外の全単位超電導コイル(本実施形態2では9個)よりなる超電導コイル122,121b,123に含まれる微小抵抗をR2とすると、上記条件式(数11)の左辺は、次式(数13)のようになって、第2の永久電流スイッチ16は、上記式(数11)を満足する位置に閉回路が配置していることになる。つまり、第2の永久電流スイッチ16は、上記式(数11)を満足する一または所定数(本実施形態2では、連続する3個)の単位超電導コイルよりなる超電導コイル121aの両端に接続されている。
【0061】
【数13】
【0062】
さらに、本実施形態2において、磁場定数K1は0.044T/A、K2は1.086T/Aなので、下記の(数14)となる。また、下記の(数15)であり、下記の(数16)であるので、上記条件式(数9)も成立する位置に第2の永久電流スイッチ16が配置されて接続されている。
【0063】
【数14】
【0064】
【数15】
【0065】
【数16】
【0066】
上記構成により、まず、外部のヒータ用電源17による通電により、12個の直列接続された単位超電導コイルよりなる超電導コイル12全体に並列に接続された第1の永久電流スイッチ15と、NbTi超電導コイル121の一部である3個の単位超電導コイルよりなる超電導コイル121aと並列に接続された第2の永久電流スイッチ16とを開状態とし、外部の励磁用電源14を用いて超電導コイル12に電流を流して励磁を行う。
【0067】
次に、超電導磁石13の電流値が所定の設定電流値I0になったときに、外部のヒータ用電源17をオフとし、第1の永久電流スイッチ15および第2の永久電流スイッチ16を共に閉状態として各閉回路を構成する。
【0068】
この後、磁石装置中心磁場を1か月以上の長期間に亘り測定した結果を図4に示している。一方、比較のために、第2の永久電流スイッチ16を用いずに同様の測定をした結果も併せて図4に示している。図4の測定結果からも判るように、第2の永久電流スイッチ16を用いることで、超電導磁石回路を2つの閉回路に分割し、それぞれの相互誘導によって、従来の超電導磁石装置よりも磁場減衰率を低く抑えることができ、約0.01ppm/hrの磁場減衰率となる極めて安定な磁場を得ることができた。
【0069】
以上により、本発明の永久電流超電導磁石装置1,11によれば、複数個の直列接続された単位超電導コイルと第1の永久電流スイッチ5,15からなる閉回路に加えて、複数個の単位超電導コイルのうち任意の一または複数の単位超電導コイルの両端を接続して閉回路を構成する第2の永久電流スイッチ6,16を設けているため、超電導磁石回路が2つの閉回路よりなり、それぞれの相互誘導により、磁石装置中心付近の磁場の減衰を抑制でき、磁石装置中心付近の磁場を極めて安定化させることができる。また、これらの2つの閉回路を構成している各超電導磁石は、複数個の単位超電導コイルが直列接続されているために、同じ割合の励磁速度で同時に励磁することが容易になって、従来のような電気的に独立した2つの超電導磁石の、2つの励磁設備を用い同じ割合の励磁速度で同時に励磁する操作方法とは異なって煩雑なものとはならない。よって、超電導線間の接続にスポット溶接などの特殊な接続技術や、磁気シールドなどの特殊な対策を施すことなく、しかも、従来の1つの超電導磁石だけからなる場合と同様の励磁設備(各1つの励磁用電源4,14およびヒータ用電源7,17)によって、さらに、1つの超電導磁石だけからなる場合と同様の操作方法によって同じ割合の励磁速度で同時に容易に励磁され得ることから、従来のように煩雑な操作方法とはならず、磁石装置中心付近の中心磁場を極めて安定化させることができる。
【0070】
また、上記条件式(数1)を満足するコイル位置に第2の永久電流スイッチ6,16を配置して閉回路を構成するようにしたため、第2の永久電流スイッチ6,16を設けない場合の従来の超電導磁石よりも磁場減衰率を低く抑えることができ、磁石装置中心付近の中心磁場が極めて安定な超電導磁石装置とすることができる。
【0071】
さらに、第1の永久電流スイッチ5,15と第2の永久電流スイッチ6,16のヒータ線が直列接続されているので、ヒータ用電源7,17を共用化することができて部品点数を削減することができ、しかも、一つの超電導磁石だけからなる場合と同じ操作方法により励磁ができる。
【0072】
なお、上記実施形態2では、第2の永久電流スイッチ16による閉回路は、連続して接続された3個の単位超電導コイルよりなる超電導コイル121aを含むように構成したが、これに限らず、超電導コイル122,121b,123の何れかの一または複数個の単位超電導コイルを含むように設けてもよく、また、超電導コイル122,121a,121b,123のうち、連続する何れかに渡る複数個の単位超電導コイルを含むように設けてもよい。
【0073】
例えば、閉回路を構成する第2の永久電流スイッチ16の配置位置が変われば、第2の永久電流スイッチ16と並列に接続される超電導コイルの自己インダクタンスも変更され、その超電導コイルに含まれる接続部等に起因する微小抵抗も変更され、さらには、その超電導コイル以外の全超電導コイルの自己インダクタンスも変わると共に、その超電導コイルに含まれる接続部等に起因する微小抵抗も変わり、かつ、それらの間の相互インダクタンスMも変わるが、要は、上記条件式(数1)を満足する第2の永久電流スイッチ16の配置位置であれば、第2の永久電流スイッチ16を設けない場合の従来の超電導磁石よりも磁場減衰率を低く抑えることができて、磁石装置中心付近の中心磁場が極めて安定な超電導磁石装置とすることができる。
【0074】
また、上記実施形態1,2では、第1の永久電流スイッチ5または15による閉回路に対して一つの第2の永久電流スイッチ6または16による閉回路との2つの閉回路を設けて、それらのコイルによる相互誘導によって磁石装置中心付近の中心磁場を極めて安定化させるようにしたが、これに限らず、複数の第2の永久電流スイッチによる多段の閉回路を構成して、それらのコイルによる相互誘導によって磁石装置中心付近の中心磁場を極めて安定化させるようにしてもよい。この場合、閉回路数に応じて永久電流スイッチを設ければよい。但し、それらのヒータ線に流れる電流が多くなるため、ヒータ用電源としての容量が大きいものが必要となると共に、各永久電流スイッチとコイルとを接続する作業も増えるので、これらの点を考慮して好ましい数の閉回路を設けるようにすればよい。
【0075】
【発明の効果】
以上のように請求項1によれば、複数個の直列接続された単位超電導コイルと第1の永久電流スイッチからなる閉回路に加えて、複数個の単位超電導コイルのうち任意の一または複数の単位超電導コイルの両端を接続して閉回路を構成する一つの第2の永久電流スイッチを設けているため、超電導磁石回路が2つの閉回路よりなり、それぞれの相互誘導により、磁石装置中心付近の磁場の減衰を抑制でき、磁石装置中心付近の磁場を極めて安定化させることができる。また、これらの2つの閉回路を構成している各超電導磁石は、複数個の単位超電導コイルが直列接続されているために、第1及び第2の永久電流スイッチをオフ状態とすることによって、同じ割合の励磁速度で同時に励磁することが容易になって、例えば従来のような電気的に独立した2つの超電導磁石に対して励磁用電源などの励磁設備を2つ用いる必要がなくなって部品点数が削減され、また、2つの設備を操作したりする必要はなくなって操作方法が煩雑なものとはならない。よって、超電導線間の接続にスポット溶接などの特殊な接続技術や、磁気シールドなどの特殊な対策を施すことなく、しかも、1つの超電導磁石だけからなる場合と同様の励磁設備によって、さらに、1つの超電導磁石だけからなる場合と同様の操作方法によって同じ割合の励磁速度で同時に容易に励磁され得ることから、従来のように煩雑な操作方法とはならず、磁石装置中心付近の中心磁場を極めて安定化させることができる。
【0076】
また、上記条件式(数1)を満足するコイル位置に第2の永久電流スイッチを配置して閉回路を構成するようにしたため、第2の永久電流スイッチを設けない場合の従来の超電導磁石よりも磁場減衰率を低く抑えることができ、磁石装置中心付近の中心磁場が極めて安定な超電導磁石装置とすることができる。
【0077】
さらに、請求項3によれば、第1の永久電流スイッチと第2の永久電流スイッチのヒータ線が直列接続されているため、ヒータ用電源を共用化することができて部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の超電導磁石装置の基本概念を示す回路図である。
【図2】 本発明の実施形態2の磁場補正用の磁性体シムを具備した超電導磁石装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図3】 図2の超電導磁石装置の回路図である。
【図4】 図2の超電導磁石装置による磁石装置中心磁場の減衰率の測定結果を示す図である。
【図5】 従来の磁場補正用の磁性体シムを具備した超電導磁石装置の概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,11 永久電流超電導磁石装置
2a,2b 単位超電導コイル
12,121,121a,121b,122,123 超電導コイル
3,13 超電導磁石
4,14 励磁用電源
5,15 第1の永久電流スイッチ
6,16 第2の永久電流スイッチ
7,17 ヒータ用電源
18 クライオスタット
Claims (3)
- 作用空間の外側に同心状に配設された複数個の円筒状の単位超電導コイルが直列接続された超電導磁石と、
前記直列接続された単位超電導コイルよりなる直列回路の両端に接続された第1の永久電流スイッチと、
前記直列回路の両端に接続され、前記直列回路に励磁用の電流を供給可能な励磁用電源と、
前記複数個の単位超電導コイルの任意の一つまたは、連続する所定数の単位超電導コイルの両端に接続された一つの第2の永久電流スイッチとを有し、
前記第2の永久電流スイッチが接続されている単位超電導コイルの自己インダクタンスをL 1 、その単位超電導コイルに含まれる微小抵抗をR 1 、その単位超電導コイルの磁場定数をK 1 、他の単位超電導コイルの自己インダクタンスをL 2 、前記他の単位超電導コイルに含まれる微小抵抗をR 2 、前記他の単位超電導コイルの磁場定数をK 2 、それらの相互インダクタンスをM、としたとき、
- 作用空間の外側に同心状に配設された複数個の円筒状の単位超電導コイルが直列接続された超電導磁石と、
前記直列接続された単位超電導コイルよりなる直列回路の両端に接続された第1の永久電流スイッチと、
前記直列回路の両端に接続され、前記直列回路に励磁用の電流を供給可能な励磁用電源と、
前記複数個の単位超電導コイルの任意の一つまたは、連続する所定数の単位超電導コイルの両端に接続された一つの第2の永久電流スイッチとを有し、
前記第2の永久電流スイッチが接続されている単位超電導コイルの自己インダクタンスをL 1 、その単位超電導コイルに含まれる微小抵抗をR 1 、他の単位超電導コイルの自己インダクタンスをL 2 、前記他の単位超電導コイルに含まれる微小抵抗をR 2 、それらの相互インダクタンスをM、としたとき、
- 前記第1の永久電流スイッチと第2の永久電流スイッチとが共に熱式永久電流スイッチであって、それらのヒータ線がヒータ用電源に対して直列接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の永久電流超電導磁石装置。
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