JP3714329B2 - 可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法 - Google Patents

可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3714329B2
JP3714329B2 JP2003012468A JP2003012468A JP3714329B2 JP 3714329 B2 JP3714329 B2 JP 3714329B2 JP 2003012468 A JP2003012468 A JP 2003012468A JP 2003012468 A JP2003012468 A JP 2003012468A JP 3714329 B2 JP3714329 B2 JP 3714329B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower layer
signal
path
variable capacity
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003012468A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003324473A (ja
Inventor
康敬 岡崎
幸男 築島
哲夫 ▲高▼橋
篤 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2003012468A priority Critical patent/JP3714329B2/ja
Publication of JP2003324473A publication Critical patent/JP2003324473A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3714329B2 publication Critical patent/JP3714329B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上位レイヤのリンクを下位レイヤのパス群で構成した階層型ネットワークにおいて、上位レイヤのトラヒック量に応じて、下位レイヤのパス群の容量を変更する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットをはじめとするデータ通信トラフィックの増大により、大規模大容量ネットワークに課せられる要求条件が変わりつつある。旧来の回線交換型ネットワークにおいては、加入者数を考慮し、交換ノードの対地間の回線を収容するパス容量を設計し、需要に応じた設備投資を計画的に行なうことが可能であった。
【0003】
このような回線交換型ネットワークにおいては、ノード間を接続するリンクの容量は常に計画的に設計され、その変更・更新の速度は非常に遅い。従って、リンクの容量の変更の頻度は非常に小さく、回線交換ネットワークインフラ設備及びそのオペレーションシステムはこれを前提として設計されている。
【0004】
一方、データ通信ネットワークにおいては、様々なドラスティックな変動要因がある。インターネットサービスプロバイダの新設・廃止、各種サーバ間のミラーリングによる遠隔データベースバックアップなどがその一例である。前述の回線交換型ネットワークにおける容量変更・更新の速度では、データ通信ネットワークにおけるこれらの変動に柔軟に追従できないので、容量設計上余裕を持たすことにより対処している。
【0005】
しかしながら、このように周期が短く変更するデータ通信ネットワークのトラフィック特性と、回線交換をベースとしたネットワークとは整合せず、ネットワークの使用効率の面で非常に非効率である。
【0006】
すなわち、インターネットを代表とするIP(Internet Protocol)やイーサネット(登録商標)などのデータ通信ネットワークは、トラフィックを伝送するための下位レイヤネットワークとして、帯域固定の回線交換型ネットワークであるSDH(Synchronous Digital Hierarchy)を用いたネットワークを利用することが多い。SDHネットワークは、始点、終点を定め、パスを固定的に設定する方式を持つネットワークであり、一度パスを設定すると、ネットワーク内では常に一定の容量が確保される一方で、パスの容量や経路の変更に多量の時間がかかり、上述したようにその変更の頻度は低い。
【0007】
また、上位レイヤネットワークとしてIP、イーサネット(登録商標)等を用い、下位レイヤとしてSDHネットワークを用いる場合には、ネットワーク構成が階層化され、管理も別々に行われるため、ネットワーク内で確保される帯域を変更する場合には、上位レイヤでの設定の変更だけでなく、下位レイヤに位置するネットワークでも設定変更を行う必要があり、2重の手間がかかるため、ネットワーク構成の変更に非常に時間がかかる。従って、下位レイヤネットワークの容量に余裕を持たすことにより対処している。従って、ネットワーク資源が有効に利用されていない。
【0008】
最近、次世代の下位レイヤネットワークとして、光クロスコネクトなどの波長単位でトラフィックを取り扱うネットワークが下位レイヤネットワークとして利用される可能性が出てきているが、現在のところ、光クロスコネクトを用いた光ネットワークでのパスの設定・解除は、従来のSDHネットワークと同様の手法を用いている。従って、このような次世代の下位レイヤネットワークを用いても下位レイヤネットワークの容量に余裕を持たすことにより対処することになる。
【0009】
また、OIF/IETF等の標準化機関で、MPLSと呼ばれるコネクション型のネットワーキング技術をATM/SDH/SONETもしくは、光レイヤなどをはじめとする回線交換レイヤにまで拡張し、下位のATMレイヤで提供されるVirtual Path(VP)、物理レイヤで提供されるSDHパス、さらには、光レイヤで提供される波長パスやファイバまで統一的に管理するGeneralized-MPLSが提唱されている。この技術は、これまで別々のレイヤで管理されていたATM装置、SONET/SDH装置、WDM装置、光クロクコネクト装置、ファイバスイッチ等をトラフィック量に応じて柔軟にサービス提供できるようにし、各レイヤの収容設計の冗長性を排除し、サービス提供の迅速性も確保しようという意思に基づくものである。OIFUNI1.0の仕様においては、ネットワークリソースの利用に関してはポリシサーバを用いてポリシコントロールすることが記述されている。
【0010】
しかしながら、上記のG−MPLSをはじめとする技術群はリンク容量を可変にする仕組みを持っていないので、これらの技術群を用いたとしても、ネットワーク資源の有効利用が図られていないという問題点は解決しない。
【0011】
すなわち、G−MPLSは、トラフィック量の時間変更に応じてきめ細かく下位レイヤネットワークの容量を制御することはできない。そのため、上位レイヤとして、IPやイーサネット(登録商標)などのネットワークを収容する場合、上位レイヤネットワークのトラフィック変動に備え、下位レイヤネットワーク内では、パスの内部を流れるトラフィックの最大トラフィック量を予め想定し、パスの容量に余裕を持たせ、半永久的にパスを設定することが必要である。そのため、SDHネットワークでは、実際にネットワークを通過するトラフィック量の総量に対し、はるかに広帯域のネットワークリソースを準備する必要があり、ネットワークのリソースの有効利用という観点で見た場合、極めて非効率である。
【0012】
上記のように、従来は、トラフィック量が変動した場合にも、下位レイヤにおいてパスの容量は一定であるため、トラフィック量が少ない場合には、下位レイヤのリソースを無駄に使用し、また、突発的にデータトラフィックが急増した場合には、容量が足りず、溢れたトラフィックが失われるといった事態が生じる。G−MPLSなどでは、上位レイヤからの要求に対して、下位レイヤにおいて、パスを設定する仕組みが提案されているが、上位レイヤのトラフィック量に応じて、下位レイヤにおいて積極的に容量を制御するものではない。また、従来技術として、特開平13−333045号公報に開示された技術がある。
【0013】
【特許文献1】
特開平13−333045号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上位レイヤトラヒック量に応じて下位レイヤパス群の容量を変更することにより、ネットワークリソースの効率的な利用を可能とする可変容量リンク装置、及び可変容量リンク設定方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記の構成により達成することができる。
【0016】
本発明は、主信号系と制御系とを有する可変容量リンク装置であって、
前記主信号系は、
前記可変容量リンク装置に入出力する上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部と、
下位レイヤパス終端部と
前記上位レイヤ信号を、該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じて決められた容量の下位レイヤパス群における各パスに、下位レイヤ信号として振り分け、前記下位レイヤパス終端部に該下位レイヤ信号を渡す信号編集部とを有し、
前記制御系は、
前記上位レイヤ信号収容部を流れるトラフィック量を測定し、そのトラフィック量に応じて下位レイヤパス群の容量の増減を判断するトラフィック量測定部と、
トラフィック量測定部における判断結果に応じて、前記信号編集部を制御する信号編集管理部とを有する。
【0017】
本発明では、主信号系においては、上位レイヤ信号収容部及び下位レイヤパス終端部を備え、それらの間に信号編集部を設けることにより、上位レイヤ信号の下位レイヤパスへの収容位置を制御することができる。従前からある上位レイヤ信号を下位レイヤパスにマッピングする方式においては、その関係は固定的であったため、上位レイヤ信号の最大値ないしはSLAにより定める最大スループットを収容できるよう下位レイヤパスの容量を設定すると、上位レイヤ信号のバースト性によりスループットが上がらず、下位レイヤパスの帯域の利用効率が上がらない。本発明においては、下位レイヤパスの容量を最大に設定するのではなく、むしろ小さく設定し、トラフィック量測定部において測定されたトラフィック量が増加してきた場合においては、下位レイヤパスを増設し、リンク容量を増加させ、又は、減少した場合には、これを削除することでリンク容量を減少させる。これら増減する下位レイヤパスへの振り分けを、信号編集管理部の制御により信号編集部が行なうことにより、可変容量リンクが実現される。
【0018】
このような構成とすることにより、上位レイヤのトラフィック容量に応じて随時下位レイヤのパスの設定・開放を行なう機構が実現され、各下位レイヤパスのスループットは向上する。結果として、これら増減する下位レイヤパスを下位レイヤネットワーク内で共有して用いることで、より少ない下位レイヤネットワーク資源でより高スループットなネットワークを構築することが可能となる。
【0019】
また、本発明は、上位レイヤのリンクを下位レイヤのパス群で構成した階層型ネットワークにおける可変容量リンク設定方法であって、
前記階層型ネットワークは、上位レイヤ信号を編集して下位レイヤのパス群の各パスに振り分ける手段を有するノード装置を有し、
前記ノード装置が、前記上位レイヤのトラフィックデータを取得するトラフィックデータ取得ステップと、
前記ノード装置が、前記トラフィックデータを用いて、下位レイヤパスの増減判断を行う増減判断ステップと、
前記下位レイヤパスの増減を行うことが決定した場合には、前記ノード装置が上位レイヤから下位レイヤへ下位レイヤパスの増設又は減設の要求を送出し、その要求に基づき、他のノード装置との間での下位レイヤシグナリングプロトコルを用いた下位レイヤパスの設定を行うとともに、前記ノード装置と、下位レイヤパスの終点のノード装置において、下位レイヤパスの本数に応じた上位レイヤ信号の編集を行う、増減設ステップとを有することを特徴とする可変容量リンク設定方法。
【0020】
本発明により、上位レイヤでの判断の結果をトリガーとして、上位レイヤ信号の編集と、下位レイヤパスの増設、減設を実行することで、下位レイヤのリソースを有効利用することができる。すなわち、本発明では、可変容量リンク設定方法を実現するために、ノード装置において今まで独立に動作していた上位レイヤと下位レイヤの制御管理系を接続し、連携して動作させる。上位レイヤと下位レイヤを連携して動作させることで、可変容量リンクを実現するために必要となる上位レイヤ信号の編集と下位レイヤパスの設定とを連携して迅速に行うことが可能となり、変動するトラフィックに合わせた容量のリンクを、下位レイヤシグナリングプロトコルを用いて効率的にオンデマンドに設定することができ、下位レイヤネットワークのリソースの節約と、オンデマンドな帯域の提供を実現することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【0023】
同図に示す可変容量リンク装置は、制御系100と主信号系200とから構成され、制御系100には、トラフィック量測定部110、信号編集管理部120が設けられる。
【0024】
主信号系200は、上位レイヤ信号収容部210及び下位レイヤパス終端部230を備え、それらの間に信号編集部220を設けることにより、上位レイヤ信号の下位レイヤパスへの収容位置を制御する。
【0025】
本実施の形態において、上位レイヤ信号の下位レイヤパスへの収容位置を制御する場合には、下位レイヤパスの容量を最大に設定するのではなく、むしろ小さく設定し、上位レイヤ信号のトラフィック量が増加してきた場合に、下位レイヤパスを増設し、リンク容量を増加させ、又は、減少した場合には、これを削除することでリンク容量を減少させる。これら増減する下位レイヤパスへの振り分けを信号編集部220で行なうことにより、容量可変リンクが実現される。
【0026】
なお、本明細書中、リンクとは、ある上位レイヤ信号を運ぶ容量可変な上位レイヤリンクのことであり本装置はこれを提供するものである。この上位レイヤリンクに可変性を持たせるために、これを収容する下位レイヤパス群の本数を増減させることが本発明の特徴である。リンク容量とは、下位レイヤパス群によって上位レイヤリンクに提供される容量のことであり、その容量は下位レイヤパス群の容量の和に等しい。
【0027】
このように構成する可変容量リンク装置においては、例えば、あるユーザの上位レイヤトラフィックが減少したために開放されたリソースを、他のユーザの上位レイヤトラフィックが利用できる。従って、上位レイヤ信号の最大総容量に対して下位レイヤ信号の最大総容量を小さく設定することが可能となる。即ち、同じ上位レイヤ信号のスループットを実現するための下位レイヤネットワーク資源量は削減されることになる。
【0028】
上記に示したように、上記レイヤ信号を下位レイヤパスに効率よく編集、収容するように信号編集を行なうために、トラフィック量測定部110では、上位レイヤ信号収容部210を流れる上位レイヤトラフィック量を測定し、トラフィック量に基づき下位レイヤパスの設定変更を行うか否かを判断し、その結果を信号編集管理部120に渡す。あるいは、トラフィック量測定部110は、測定したトラフィックデータをデータベースに格納し、そのデータベースからトラフィックデータを取得するようにしてもよい。なお、測定したトラフィックデータをデータベースに格納しておくことにより、過去のトラヒックデータを利用したトラヒックの予測が可能となる。
【0029】
信号編集管理部120は、トラフィック量測定部110より得た情報を元に上位レイヤ信号を下位レイヤパスに効率よく収容するように編集するために信号編集部220を制御し、また、同時に下位レイヤパス終端部230を制御することにより下位レイヤパスの本数を制御する。これにより、リンク容量を可変とすることができる。
【0030】
なお、第11の実施の形態で説明するように、信号編集管理部120が、他のノードからのメッセージに基づく通知を受信し、その内容に基づき、信号編集部220、下位レイヤパス終端部230を制御して、下位レイヤパスの増減を行ってもよい。
【0031】
このような構成とすることにより、上位レイヤのトラフィック量に応じて随時下位レイヤのパスの設定・開放を行なう機構が実現され、各下位レイヤパスのスループットは向上する。結果として、これら増減する下位レイヤパスを下位レイヤネットワーク内で共有して用いることで、より少ない下位レイヤネットワーク資源でより高スループットなネットワークを構築することが可能となる。なお、信号編集部等の具体例は、後述する第10の実施の形態において詳細に説明する。
【0032】
[第2の実施の形態]
図2は、本発明の第2の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。なお、以下の各実施の形態において、図1と同一構成部分については同一符号を付し、その説明を省略する。図2に示す可変容量リンク装置は、前述の図1における制御系100のトラフィック量測定部110として、スループット、又は、パケット廃棄率を測定する機能を有するスループット測定orパケット廃棄率測定部111を設けた構成である。
【0033】
スループット測定orパケット廃棄率測定部111は、上位レイヤ信号のトラフィック測定パラメータとしてスループットもしくはパケット廃棄率を測定し、その測定値と事前に設定された閾値とを比較する。
【0034】
測定値が閾値を超過した場合、下位レイヤパスの本数を増やし、信号編集部220の編集の設定を変更することにより、可変容量リンクを実現する。また、同様に、閾値を下回ったことを検出し、下位レイヤパスの本数を削減し、信号編集部220の設定を変更することによりリンク容量を減少させる。
【0035】
[第3の実施の形態]
図3は、本発明の第3の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。図3に示す可変容量リンク装置は、前述の図1における制御系100のトラフィック量測定部110として、測定と平均化処理を行なう測定with平均化処理部112を設けた構成である。
【0036】
測定with平均化処理部112は、測定パラメータを時間平均する。この測定with平均化処理部112を設けたことにより、平均化処理によりごく周期の短いトラフィック変動に対して不必要にリンク間の容量が変動するバタツキを抑える。測定with平均化処理部112は、算出した値と、事前に設定された閾値とを比較し、比較結果を信号編集管理部120に伝達し、信号編集管理部120の制御により、信号編集部220の設定を行う。
【0037】
なお、トラヒックデータと閾値との比較に関しては、第11の実施の形態で詳細に説明する。
【0038】
[第4の実施の形態]
図4は、本発明の第4の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。図4に示す可変容量リンク装置の信号編集管理部120には、ネットワーク管理オペレーションシステム700が接続されている。すなわち、可変容量リンク装置が、ネットワーク管理オペレーションシステム700にアクセスする手段を有し、アクセスして得たデータを信号編集管理部120に渡す機能を有している。また、可変容量リンク装置は、下位レイヤパスの増減に応じてデータベースの増減に関する情報をアップロードする手段を含む。
【0039】
当該可変容量リンク装置に接続されるネットワーク管理オペレーションシステム700は下位レイヤパスネットワーク情報データベースを保持し、その下位レイヤパスネットワーク情報データベースでは、随時ネットワークリソースの使用状況が更新されている。当該ネットワーク管理オペレーションシステム700にアクセスして使用状況を読み出すことにより、容量増を行なう場合に、新規に利用するネットワークリソースの検索を行ない、増設できるパスを把握することができる。
【0040】
また、ネットワーク管理オペレーションシステム700での下位レイヤパスの管理において、個別パス(リンクを構成する複数のパスの中の個々のパス)に優先度を与えることも可能である。本構成をとることで、可変容量リンク装置では、トラフィック量測定部110からの情報に基づき、新規に下位レイヤパスを開通する際に、新たに増設したいパスと既に使用されている下位レイヤパスとの間で競合が起こり、使用可能なネットワークリソースがない場合においても、ネットワーク管理オペレーションシステム700で設定された優先度を参照することにより、増設しようとするパスの優先度よりも低優先度の下位レイヤパスが存在する場合にはそれを廃止してネットワークリソースを開放した上で、当初目的のパスの開通を行なうことができる。このような操作により競合制御が可能となり、ネットワークリソースの更なる最適化を図ることができる。
【0041】
[第5の実施の形態]
図5は、本発明の第5の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。図5に示す可変容量リンク装置の信号編集管理部120には、G(Generalized)−MPLSプロトコルコア800が実装されている。なお、G−MPLSプロトコルコア800は、ソフトウェアやファームウェアとして実装することが可能である。
【0042】
信号編集管理部120は、G−MPLSプロトコルコア800のG−MPLSプロトコルにより管理している随時更新されているネットワークリソースの使用状況を参照し、パス容量の増設・減設を行なう。また、下位レイヤパスの容量の増減に応じてデータベースに情報をアップロードする手段を含む。これにより、前述の第4の実施の形態と同様に、容量増を行なう場合に、新規に利用するネットワークリソースの検索を行なうことが可能になる。
【0043】
また、前述の第4の実施の形態と同様に、G−MPLSプロトコルコア800により下位レイヤを管理する際に、個別パスの優先度を与えることも可能である。これにより、使用可能なネットワークリソースがない場合においても、増設するパスの優先度よりも低優先度の下位レイヤパスが存在する場合にはそれを廃止してネットワークリソースを開放した上で、当初目的のパスの開通を行なうことが可能となる。このような操作により、ネットワークリソースのさらなる最適化を図ることができる。
【0044】
さらに、下位レイヤ装置がG−MPLSプロトコルコア800によりG−MPLS技術を用いてプロビジョニングされている場合に、その優先度処理のための優先度フラグをシムヘッダ内に実装することも可能である。本フラグは、一例として、EXPフィールドに実装することもできる。このような構成を採った場合、従前のG−MPLS技術との互換性を完全に保ったまま可変容量リンク装置を用いた容量可変リンクの実現が可能となる。
【0045】
[第6の実施の形態]
図6は、本発明の第6の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。図6に示す可変容量リンク装置は、容量可変な上位レイヤリンクを収容する下位レイヤパス群をバーチャルコンカチネーションパスとして管理するものである。これにより、対地が同じ可変容量パス群は、下位レイヤにおいて一つのパスと見做し運用管理ができる。
【0046】
なお、バーチャルコンカチネーションパスとしての制御は、例えば、信号編集部及び下位レイヤパス終端部において行うことができる。
【0047】
[第7の実施の形態]
図7は、本発明の第7の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。同図に示す可変容量リンク装置は、トランキング部1000により信号編集管理部120より下位レイヤパス終端部230に渡す信号群を、一つの論理的なリンクとして上位レイヤにおけるトランキングされたリンクとして取り扱うものである。この操作により上位レイヤから見た場合の同一対地のリンクが論理的に一つのリンクと見做すことができ、保守運用性の向上を図ることが可能となる。
【0048】
また、トランキング部1000が用いるプロトコルとしてRPR/DPTプロトコルを用いることが可能であり、レイヤ2におけるスイッチドリングを提供する。この方法を2地点間に適用し、リングをコラプスドリングとして2地点間の2リンクとして扱い、上位レイヤトラフィックが多い場合には2リンクを、少ない場合には1リンクを用いることにより、下位レイヤネットワークのリソースが不要な場合に、これを開放し、容量可変リンクを実現すると同時にネットワークリソースの他への再利用を図ることができる。
【0049】
また、トランキング部1000の手段としてIEEE802.3adに規定されるリンクアグリゲーション技術を用いることも可能である。この方法は、イーサネット(登録商標)におけるトランキングを提供する。この方法を2地点間に適用し、2地点間の複数リンクとして扱い、上位レイヤトラフィック量に応じて各リンクの設定解除を行い、下位レイヤネットワークのリソースが不要な場合これを開放し、容量可変リンクを実現すると同時にネットワークリソースの他への再利用を図ることができる。
【0050】
[第8の実施の形態]
図8は、本発明の第8の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。図8に示す可変容量リンク装置は、LSP信号を処理するLSP収容部213を設けた構成である。ここでは、上位レイヤの信号として特にMPLSのラベルスイッチパス(LSP)信号を用いる。また、この場会、信号編集部としてLSP編集部を用いる。LSP収容部とLSP編集部とを合わせてラベルスイッチルータ(LSR)を用いて実現することが可能である。
【0051】
ラベルスイッチルータ(LSR)を通過してある対地へと転送されるLSPの合計帯域が時間的な変動しても、本発明の下位レイヤパス可変の仕組みにより、下位レイヤでその変動を吸収でき、下位レイヤネットワーク側空きリソースの有効活用により最大容量を増加することが可能となる。
【0052】
[第9の実施の形態]
図9〜図12は、本発明の第9の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。第9の実施の形態は、下位レイヤパス終端部として、特定の種類の下位レイヤパスに適合した下位レイヤパス終端部を設ける形態である。
【0053】
図9に示す可変容量リンク装置は、図1に示す下位レイヤパス終端部230の代わりに、STS/VCパス終端部231を設けた構成である。STS/VCパス終端部231は、下位レイヤの信号が特にSONET/SDHのSTS/VCパスである場合に利用される。
【0054】
現在実現されているイーサネット(登録商標)オーバSONET技術においては、容量の可変性が実現されていないが、本構成のトラフィック量測定部110及び信号編集部220、信号編集管理部120を備えることにより、STS/VCパス本数を変更することで、容量の可変性を実現することが可能となる。なお、上位レイヤ信号がイーサネット(登録商標)信号である場合、第10の実施の形態で説明するように、信号編集部220には、イーサネット(登録商標)信号をSTS/VCにマッピングする手段を設ける。
【0055】
図10に示す可変容量リンク装置は、図1に示す下位レイヤパス終端部230として、光パス終端部232を設けた構成である。光パス終端部232は、下位レイヤの信号が特に光パスである場合に利用される。
また、図11に示す可変容量リンク装置は、図1に示す下位レイヤパス終端部230として、光トランスポートネットワークレイヤにおける光パスを終端するOTNパス終端部233を設けた構成である。OTNパス終端部233は、下位レイヤの光パス信号が特に、ITU−T G.872準拠の光パスであるOTN光パスである場合に利用される。OTN光パス本数を変更することで容量の可変性を実現することが可能となる。
【0056】
なお、G.872準拠の光パスとは、G.707のセクションオーバーヘッダ部分をオーバーヘッドに流用した光パス、あるいはG. 709準拠の光パスのことである。従って、OTNパス終端部233は、G.709準拠の光パスを終端する、あるいはG. 707を流用した光パスを終端する。
【0057】
図12に示す可変容量リンク装置は、図1に示す下位レイヤパス終端部230として、無線伝送における無線パスを終端する無線パス終端部234を設けた構成である。無線パス終端部234は、下位レイヤの信号が特に無線パスである場合に利用される。無線パス本数を変更することで、容量の可変性を実現することが可能となる。
【0058】
[第10の実施の形態]
第10の実施の形態は、図13に示すように、上位レイヤ信号収容部210として、イーサネット(登録商標)信号を処理するイーサネット(登録商標)信号収容部211を用いるものである。また、本実施の形態では、上位レイヤ信号にイーサネット(登録商標)信号を用いる場合における信号編集部などの構成の詳細についても説明する。
【0059】
イーサネット(登録商標)の仕様においては容量の可変性は実現されていないが、一方でそのトラフィック特性は非常にバースト的特性を持つことが知られている。従前の技術においては、容量可変の仕組みがないため、下位レイヤ側のリソース量は固定で使用されているが、本発明によりこの部分に容量可変の仕組みを持つことにより、下位ネットワーク側空きリソースの有効活用により最大容量を増加することが可能となる。
【0060】
図13の信号編集部220をVLAN設定変更可能なイーサネット(登録商標)スイッチ(Ethernet(登録商標) Switch With VLAN)221で実現する構成を図14に示す。イーサネット(登録商標)スイッチ221は、複数のイーサネット(登録商標)を分離したままリンク対地へと転送するネットワークを実現するものである。上位レイヤ信号のトラフィックの増加・減少に応じて下位レイヤ側のパスの開通・廃止を行い、各イーサネット(登録商標)と下位レイヤ側の複数パスとの割り当て関係をVLAN設定を変更することで変更し、複数のイーサネット(登録商標)各々に対するリンク側の容量を可変にすることが可能となる。
【0061】
図15は、図14に示す構成をより具体的に示す図である。図15に示す構成では、上位レイヤ信号としてギガビットイーサネット(登録商標)信号の入出力を行なう。イーサネット(登録商標)スイッチ221は、イーサネット(登録商標)信号収容部211を通る信号を複数本の100Mbit/sのイーサネット(登録商標)に分離する。イーサネット(登録商標)スイッチ221は、その分離関係の維持のためにポートベースのVLAN技術を用いている。
【0062】
イーサネット(登録商標)信号収容部211と同一のネットワークに属する一群の100Mbit/sのイーサネット(登録商標)は、IEEE802.3adに規定されるリングアグリゲーション技術を用いて一つの論理的リンクとして管理される。この個々の100Mbit/sイーサネット(登録商標)を、マッピング機能部(mapper) 240が、VC4パスにマッピング(フレームからタイムスロットへのマッピング)する。さらに、下位レイヤパス終端部230において、SDHネットワークにおけるVCパス終端を行い、その一群をX本の150Mbit/sパスであるVC4コンカチネーションパス(VC4−Xv)として管理する。
【0063】
図15に示す構成において、ギガビットイーサネット(登録商標)信号中のトラフィック量が変動した場合、トラフィック量測定部110により測定された測定結果、及び判断結果に基づき、最適な本数の100Mbit/sに分解するよう信号編集管理部120がPort−VLANの設定変更、IEEE802.3adトランキング設定変更、及び、下位レイヤパス終端部230においてバーチャネルコンカチネーション設定変更を行なう。例えば、ギガビットイーサネット(登録商標)信号のトラフィック量が100Mbit/s以下の場合には1本の100Mbit/sイーサ、VC4−1vを用いることになるが、最大1Gbit/sの場合には10本の100Mbit/sイーサ、VC4−10vを用いるよう制御されることになる。
【0064】
当該制御を実行する際には、信号編集管理部120よりネットワーク管理オペレーションシステム700へと下位レイヤネットワークリソースの利用可能性について問い合わせ処理を行い、空きリソースがある場合にはそのリソースを用いて下位レイヤパス終端部230等における容量増加操作を行う。容量増加のためのリソース(パス)の優先度がすでに使用されているネットワークリソースの優先度よりも高い場合には低優先度を廃止してリソースを開放した上で、当該リソースを用いて容量増加操作を行なう。斯くのごとく容量可変リンク装置が実現される。
【0065】
図15に示す例では、上位レイヤ側信号として100Mbit/sイーサネット(登録商標)信号ついての例を示したが、他速度のイーサネット(登録商標)信号や、ファイバチャネル信号、MPLSのLSPを採用した場合にも同様の構成により適用可能である。
【0066】
下位レイヤ側パスとしてSONET/SDHにおけるSTS/VCパスについての例を示したが、下位レイヤのSDH信号は、通常の光のSDH信号でなく、無線を用いた信号でもよい。
【0067】
イーサネット(登録商標)信号収容部を用いる他の例を図16に示す。可変容量リンク装置は、信号編集部220を、個々の上位レイヤのイーサネット(登録商標)信号をそのトラフィック量に応じてイーサネット(登録商標)スイッチ部(EOS(Ethernet(登録商標) over SONET) mapping後Crosspointスイッチする構成) 224で複数本に分割し、各々のイーサネット(登録商標)信号を下位レイヤ信号にマッピングした後に、マッピングされた下位レイヤ信号のうち、上位レイヤのイーサネット(登録商標)信号のトラフィック量に応じた必要な帯域分だけをストリームデータのクロスポイントスイッチにより下位レイヤパス終端部に受け渡す。これにより、複数のイーサネット(登録商標)を分離したままリンク対地へと転送するネットワークを実現すると同時に個々のイーサネット(登録商標)のリンク容量を可変とすることが可能となる。
【0068】
図17は、図16に示す構成をより詳細に示す図である。この構成では、10ギガビットイーサネット(登録商標)信号の入出力を行なう。10ギガビットイーサネット(登録商標)信号収容部211と同一のネットワークに属する一群のGbEは、IEEE802.3adに規定されるリンクアグリゲーション技術を用いて一つの論理的リンクとして管理される。そして、マッピング機能部(mapper)222が、この個々のGbEを2本ずつ束ね、Ethernet(登録商標) Over SONET 技術を用いて、OC−48信号にマッピングする。なお、マッピング機能部(mapper)222は、デマッピングする機能も有している。さらに、上位レイヤ信号のトラヒック量に応じた必要帯域分のOC−48信号を、ストリームデータのスイッチングを行なうクロスポイントスイッチにより下位レイヤパス終端部230へと接続する。
【0069】
下位レイヤパス終端部230においては、ITU−TG.709準拠のOChとして、ODU1が終端され、さらに同一ネットワークに属するODU1は、X本の2.4Gbit/sパスであるODU1コンカチネーションパス(ODU1−Xv)として管理する。
【0070】
本構成の装置において、10ギガビットイーサネット(登録商標)信号中のトラフィック量が変動した場合、トラフィック量測定部110により測定された測定結果、及び判断結果に基づき、最適な本数のOC−48が下位レイヤパス終端部230に接続されるよう、信号編集管理部120がクロスポイントスイッチのバーチャルコンカネーション設定変更を行なう。
【0071】
本制御を実行する際には、信号編集管理部120よりGMPLSプロトコルコア、もしくはそこに存在するポリシサーバへと下位レイヤネットワークリソースの利用可能性につき問い合わせ処理を行い、空きリソースがある場合にはそのリソースを用いて容量増加操作を行い、あるいは、容量増加のためのリソースの優先度がすでに使用されているネットワークリソースの優先度よりも高い場合には、低優先度を廃止してリソースを開放した上で、当該リソースを用いて容量増加操作を行なう。斯くのごとく可変容量リンク装置が実現される。
【0072】
図17に示す例では、上位レイヤ側信号として、10Gbit/sイーサネット(登録商標)信号についての例を示したが、40Gbit/sのODU3信号中に収容される他の信号や、他速度のイーサネット(登録商標)信号や、ファイバチャネル信号、MPLSのLSPを採用した場合にも同様の構成により適用可能である。また、図17の構成において、下位レイヤ信号として光トランスポートネットワークの信号を用いることができ、その場合、図17の“ITU−T G.709準拠OCH”“ODU1−Xv”を“ITU−T G.872準拠OCH”とする。
【0073】
図18に、ファイバチャネル信号を用いる場合の構成を示す。上位レイヤ信号収容部として、ファイバチャネル信号収容部212を用いる。また、この場合、信号編集部としてファイバチャネルスイッチを用いる。より詳細には、上記のイーサネット(登録商標)を使用した場合における実施の形態において、VLANを、ゾーニング又はVSAN(Virtual Storage Area Network)とし、トランキングを、トランキング又はISL(Inter-Switch Link)-Trunkingとすることにより、ファイバチャネルの場合も、上記のイーサネット(登録商標)を使用した場合と同様の構成をとることができる。
【0074】
ファイバチャネルの仕様においてはそもそも容量の可変性は実現されていないが、一方でそのトラフィック特性はイーサネット(登録商標)と同様に非常にバースト的特性を持つことが知られている。従前の技術においては、容量可変の仕組みがないため、下位レイヤのリソース量は固定で使用されているが、この部分に容量可変の仕組みを持つことにより下位レイヤネットワーク側空きリソースの有効活用により最大容量を増加させることが可能となる。
【0075】
更に、下位レイヤとして無線パス、もしくは、SONET/SDHのSTS/VCパスを採用した場合についても同様に適用可能である。
【0076】
[第11の実施の形態]
第11の実施の形態以降の実施の形態では、複数ノードからなるネットワークにおいて、下位レイヤパスの容量可変を実現する形態について説明する。本実施の形態では、上記の可変容量リンク装置を、階層型ネットワークにおけるノード内に設け、始点ノード、中継点ノード、終点ノードに位置するノードが連携して通信を行うことにより、下位レイヤパスの増減の設定を行う。なお、階層型ネットワークとは、上位レイヤのリンクを下位レイヤの複数のパスで構成したものである。
【0077】
第11の実施の形態以降の実施の形態では、下位レイヤネットワークにおいて、上位レイヤから下位レイヤにトラフィックが流入するエッジノードを始点ノード、下位レイヤにおいてトラフィックを中継するコアノードを中継ノード、下位レイヤから上位レイヤにトラフィックが流出するエッジノードを終点ノードとし、時間変動する上位レイヤ信号のトラフィック量に合わせて、下位レイヤネットワーク内におけるリンクの構成パスの設定、及びリンクの構成変更、及び上位レイヤトラフィックの編集を迅速に行い、ネットワークリソースの有効利用を図るための可変容量リンク設定方法について説明する。
【0078】
図19は、本実施の形態の可変容量リンク設定方法の概要を説明するための図である。まず、始点ノードが、上位レイヤのトラフィックデータを取得し(ステップ1)、取得したトラフィックデータを用いて、下位レイヤパス本数の増減判断を行う(ステップ2)。増減判断の結果、下位レイヤパスの増設が決定した場合には、下位レイヤパスを増設するための経路を選択し、シグナリングによる下位レイヤパスの設定及び上位レイヤ信号の編集を行う(ステップ3)。増減判断の結果、下位レイヤパスの減設が決定した場合には、シグナリングによる下位レイヤパスの削除及び上位レイヤ信号の編集を行う(ステップ4)。上位レイヤ信号の編集は、上位レイヤ信号を、増設又は減設された下位レイヤパス群に振り分けるために行うものである。
【0079】
図20は、本実施の形態における可変容量リンク設定方法の処理を、図19より詳細に示したフローチャートである。
【0080】
まず、始点ノードにおいて、始点ノードから終点ノードへのトラフィック量を示すトラフィックデータを取得し(ステップ11)、当該トラフィックデータから、上位レイヤのトラフィック量に対して、下位レイヤにおける下位レイヤパスの本数が不足しているか、それとも、下位レイヤパス本数が無駄に多く設定されているか、それとも適正な下位レイヤパス本数が設定されているかの判断を行う(ステップ12)。
【0081】
下位レイヤパス本数増減判断の結果、下位レイヤにおいて、下位レイヤパス本数が不足し、増設する必要がある場合には、下位レイヤパス本数増加を決定し(ステップ14)、下位レイヤパスの増設を開始する。下位レイヤパスの増設では、下位レイヤネットワーク内において、下位レイヤパスが設定される経路を探索する(ステップ17)。
【0082】
選択した経路に従って、下位レイヤパスを増設、及び下位レイヤパスの始点、終点において、下位レイヤパスの本数に適合するように上位レイヤ信号の編集を行い(ステップ18)、下位レイヤパスの増設が完了する。
【0083】
また、下位レイヤパス本数増減判断の結果、下位レイヤにおいて、下位レイヤパス本数が無駄に設定され、減設する必要がある場合、下位レイヤパス本数減少を決定し(ステップ15)、下位レイヤパスの減設を開始する。下位レイヤパスの減設では、削除する下位レイヤパスを選択し、下位レイヤパスを削除し、上位レイヤ信号を編集し(ステップ19)、下位レイヤパスの減設が完了する。
【0084】
また、下位レイヤパス本数増減判断の結果、下位レイヤにおいて、下位レイヤパス本数が適正であると判断した場合(ステップ16)、処理を終了する。以上のフローを繰り返すことで、可変容量リンク設定が行われる。
【0085】
図21は、本発明の第11の実施の形態における可変容量リンク設定方法を実現するための装置構成を示す。同図に示す装置は、2つのエッジノード11、13、1つのコアノード12からなる。
【0086】
エッジノード11、13は、上位レイヤネットワークと下位レイヤネットワークの境界に位置するノードであり、主信号系として、上位レイヤ信号の処理を行う上位レイヤ機能部14と、上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部210と、上位レイヤ信号を編集して下位レイヤに伝達する信号編集部220と、下位レイヤパスを終端する下位レイヤパス終端部230と、下位レイヤパスの方路を決定する、下位レイヤスイッチ部16とを有する。
【0087】
また、エッジノード11、13の制御系として、トラフィック量を観測し、トラフィックデータを取得し、下位レイヤパス増減を判断するトラフィック量測定部110と、信号編集部220の設定・管理を行う信号編集管理部120、下位レイヤスイッチ部16と下位レイヤパスの管理制御を行う、下位レイヤパス管理制御部15を有する。下位レイヤスイッチ部と下位レイヤパス管理制御部を下位レイヤ部と称する。
【0088】
なお、エッジノード11、13における、上位レイヤ信号収容部210、信号編集部220、下位レイヤパス終端部230、トラフィック量測定部110、及び信号編集管理部120は、第1〜第10の実施の形態における可変容量リンク装置に相当する。なお、第1〜第10の実施の形態では、下位レイヤスイッチ部16と下位レイヤパス管理制御部15は図示していない。もしくは、信号編集管理部120が、下位レイヤパス管理制御部15の機能を含むようにしてもよい。
【0089】
コアノード12は、下位レイヤネットワーク内で下位レイヤの処理を行うノードであり、エッジノードにおける下位レイヤ部を持つノードである。すなわち、コアノード12は、主信号系として下位レイヤスイッチ部16を持ち、管理制御系として下位レイヤ管理制御部15を持つ。なお、コアノード12の代わりに、エッジノードを配置し、エッジノードの下位レイヤ部分だけを利用してもよい。
【0090】
図21の例では、コアノードは1台だけであるが、ネットワークの形態上、コアノードを含まなくてもよい。また、コアノードを2台以上有してもよい。
【0091】
当該ネットワーク構成において、ノード間の主信号系は、波長多重された伝送路34、35で接続されている。すなわち、本実施の形態は、下位レイヤパスとして、波長多重技術を用いた光パスを利用する場合の形態である。
【0092】
また、制御信号系は、ノード間で接続されており(制御信号伝送路32、33)、主信号系と同じ伝送路に波長多重された伝送路を持つか、主信号系とは異なる管理制御信号専用ネットワークを持つ。
【0093】
本実施の形態では、前述のフローチャートにおけるトラフィックデータの取得において、エッジノード11における上位レイヤ機能部14又は、上位レイヤ信号収容部210にて、トラフィックを観測し、トラフィック量測定部110において、観測したトラフィック量を取得し、データベースにトラフィックデータとして蓄積する。信号編集管理部120は、ある定められた時間間隔、又は、任意の時間に、下位レイヤパス増減判断に必要なトラフィックデータをデータベースから取得する。なお、データベースはノード内に設けても良いし、ネットワークを介してノードに接続される外部の装置に設けてもよい。
【0094】
トラフィック量測定部110は、取得したトラフィックデータに、所定の処理を行うことで、下位レイヤパス本数の増減判断を行うための判断データを作成する。
【0095】
判断データは、取得したトラフィクデータからトラフィックの変化の傾向を抽出し、将来のトラフィック量を予測する方法を用いて作成する。予測の流れを図22のフローチャートを用いて説明する。
【0096】
まず、信号編集管理部120が、データベースからトラフィックデータを取得し(ステップ41)、トラフィックデータから、トラフィック量を予測する。トラフィックの予測では、様々な予測方法が考えられるが、ここでは、以下のような予測手法を用いるものとする。
【0097】
すなわち、ある時間範囲のトラフィックデータから、トラフィックの時間変化について、時間を変数として、最小二乗法により、線形関数のフィッティングを行い、近似線形関数を求める。そして、求めた線形関数から、現在の時間から次の下位レイヤパス本数の増減判断を行う時間までの、時間範囲において、トラフィック量の最大値を求め、その値を判断データとする。
【0098】
近似では、線形関数以外にも、n次関数、トラフィック量の周期的な変動を考慮した三角関数でのフィッティングを用いることができる。上記の操作により判断データを得る。
【0099】
得られたトラフィックデータと、現在の下位レイヤパス本数を変数として定めた閾値とを比較することにより、下位レイヤパス本数の増減の判断を行う。閾値は、現在の下位レイヤパス(光パス)本数に依存する関数で定義される。本実施の形態では、下位レイヤパス本数の増加を判断する増加閾値と、下位レイヤパスの減少を判断する減少閾値を用いる。例えば、現在の下位レイヤパス本数をN本とすると、Nを増加閾値、N−1を減少閾値とすることができる。なお、閾値と比較するために、実際の測定値を、下位レイヤパス1本の容量で割った値を用いることができる。図23に、線形近似を用いた場合の判断の例を示す。
【0100】
判断データが下位レイヤパス本数の増加を決定する増加閾値よりも大きい場合、トラフィック量測定部110が、下位レイヤパス本数増加の判断を行い、増加する下位レイヤパス本数の決定した後に、その本数を信号編集管理部に通知する。例えば、図23に示す例では、パスを1本増加させる。
【0101】
判断データが、下位レイヤパス本数の減少を決定する減少閾値よりも小さい場合、トラフィック量測定部110は、下位レイヤパス本数減少の判断を行い、減少する下位レイヤパス本数の決定をし、削除する下位レイヤパスを特定した後、信号編集管理部に削除する下位レイヤパスを通知する。増加・減少が行われない場合は、次の判断時まで待機する。
【0102】
トラフィックの観測と、下位レイヤパス増減判断は、トラフィックの変動に応じて、適正な時間間隔、又は、ある定められたイベントの発生をトリガとして行う。
【0103】
下位レイヤパス増減判断の結果、下位レイヤパスの増設が決定した場合、図24に示すシグナリングシーケンスに従って、ノード間の通信を行い、下位レイヤパスの設定、及び信号編集部220の設定を行う。
【0104】
ノード間の下位レイヤパスを設定するシグナリングプロトコルは任意であり、RSVP−TE、CR−LDP、LDPなどのプロトコル、又は、これらのプロトコルを拡張したプロトコルを用いることができる。ここでは、下位レイヤパスの設定に、RSVP−TEを拡張したものを用いる。
【0105】
以下に、図24に示す下位レイヤパスの増加時のシグナリングシーケンスを説明する。
【0106】
始点ノード51の信号編集管理部54から、下位レイヤパス管理制御部55に下位レイヤパス設定要求メッセージ59を伝達する。下位レイヤパス設定要求メッセージ59は、増設するべきパス本数の情報と、下位レイヤパス増設のための設定を下位レイヤのプロトコルを用いて行う旨の指示とを含むものである。
【0107】
要求メッセージを受信した下位レイヤパス管理制御部55は、経路探索プロトコルを用いて始点ノードから終点ノードまでの経路探索を行う。
【0108】
経路選択には、OSPF(Open Shortest Path First)や、CSPF(Constrained Shortest Path First) 等のルーティングプロトコルを用いることができるが、他の方式でもよい。本実施の形態では、OSPF、又は、CSPFを用いる。
【0109】
選択された経路選択情報に基づいて、中継ノード52に対し、制御信号伝送路を通して、拡張されたPathメッセージ60(増設すべきパスの情報を含むように拡張されている)を送信する。なお、中継ノードを持たないネットワーク構成でもよく、また、中継ノードを2台以上有していてもよい。本実施の形態では、1台の中継ノード52が始点ノードと終点ノードの間にあるものとする。
【0110】
中継ノード52は、Pathメッセージ60を受信すると、下位レイヤパス管理制御部56が空き波長を検索し、波長が空いていれば、終点ノードに対しPathメッセージ61を送信する。
【0111】
中継ノードが複数台存在する場合は、経路上の全ての中継ノードでPathメッセージを受信、波長の検索を行い、波長が空いていれば、次の中継ノードにPathメッセージを送信する。
【0112】
終点ノード53まで、正常にPathメッセージ61が到達すると、下位レイヤパス管理制御部57は、信号編集管理部58に信号編集部設定要求メッセージ62を伝達し、終点ノード53において、信号編集部220の設定を行う(ステップ63)。この要求メッセージ62は、下位レイヤパスの増設、及び上位レイヤ信号収容部210と下位レイヤパスとの接続の指示を含むメッセージである。
【0113】
信号編集部220の設定が完了すると、信号編集管理部58は、設定が完了したことを示す通知メッセージ64を下位レイヤパス管理制御部57に返信する。
【0114】
下位レイヤパス管理制御部57は、通知メッセージ64を受け取ると、下位レイヤパスを設定するための波長を予約し(ステップ65)、中継ノードに対し、Pathメッセージが通ってきた経路に沿って、逆方向にResvメッセージ66を送信する。中継ノードは、Resvメッセージを受信すると、波長予約し(ステップ67)、始点ノードにResvメッセージ68を送信する。
【0115】
中継ノードが複数ある場合、中継ノードは、Resvメッセージを受信すると、波長を予約し、次の中継ノードにResvメッセージを送信する。
【0116】
始点ノード51がResvメッセージ68を受信すると、下位レイヤパス管理制御部が波長の予約を行い(ステップ69)、信号編集管理部に対し通知メッセージ70を伝達する。
【0117】
信号編集管理部54は、通知を受信すると、信号編集部220を設定し(ステップ71)、下位レイヤパスの増設、及び、下位レイヤパス本数の増加による容量の増加が完了する。なお、始点ノードにおける信号編集部220の設定は、信号編集管理部54が信号編集部に設定の指示を行うことにより行うこともできる。
【0118】
下位レイヤパス増減判断の結果、下位レイヤパス本数の減少が決定した場合、図25に示すシグナリングシーケンスで、ノード間の通信を行い、下位レイヤパスの増設及び信号編集部220の設定を行うことで、下位レイヤパス本数の減少を実現する。
【0119】
下位レイヤパス増設の場合と同様に、ノード間の下位レイヤパスを設定するシグナリングプロトコルは任意であり、RSVP−TE(Resource Reservation Protocol for Traffic Engineering),CR−LDP(Constraint-based Routing-Label Distribution Protocol) ,LDP(Label Distribution Protocol) などのプロトコル、又は、これらのプロトコルを拡張したプロトコルを用いることできる。ここでは、下位レイヤパスの設定にRSVP−TEを拡張したプロトコルを適用する。
【0120】
次に、図25のシーケンスを説明する。始点ノード、中継ノード、終点ノードの構成は、図24と同様である。
【0121】
始点ノードの信号編集管理部で、信号編集部220の設定を行い、削除する下位レイヤパスを取り外し、信号編集管理部から下位レイヤパス管理制御部に下位レイヤパス削除要求メッセージ73を伝達する。要求メッセージ73は、減設するべきパスの情報と、下位レイヤパス減設のための設定を下位レイヤのプロトコルを用いて行う旨の指示とを含むものである。
【0122】
下位レイヤパス管理制御部は、要求メッセージ73を受信すると、パスの削除と波長の開放を行い(ステップ74)、Path Tearメッセージを中継ノードに送信する(ステップ75)。
【0123】
中継ノードが、Path Tearメッセージを受信すると、下位レイヤパス管理制御部は、パスの削除と波長の開放を行い(ステップ76)、次の中継ノードに対し、Path Tearメッセージを送信する(ステップ77)。
【0124】
終点ノードの下位レイヤパス管理制御部まで正常にPath Tearメッセージが到達すると、下位レイヤパス管理制御部は、パスの削除と波長の開放を行い(ステップ78)、信号編集管理部に信号編集部設定要求メッセージ79を伝達し(ステップ79)、信号編集管理部から終点ノードにおける信号編集部220の設定を行い(ステップ80)、下位レイヤパスの削除及び、下位レイヤパス本数の減少による容量の減少が完了する。要求メッセージ79は、パスの削除と、上位レイヤ信号収容部210と下位レイヤパスとの切断の指示とを含むメッセージである。
【0125】
また、下位レイヤパス本数の減少は、図26に示す往復のシグナリングシーケンスを用いて行うこともできる。この場合、終点ノードにおける信号編集部の設定の後、信号編集管理部は通知メッセージを下位レイヤパス管理制御部に送信し、下位レイヤパス管理制御部は波長の開放を行う。そして、逆方向にResv Tearメッセージを送信する。中継ノードは、Resv Tearメッセージを受信すると、波長の開放を行い、始点ノードにResv Tearメッセージを送信する。始点ノードがResv Tearメッセージを受信すると、下位レイヤパス管理制御部が波長の開放を行い、信号編集管理部に対し通知メッセージを伝達する。信号編集管理部は、通知を受信すると、信号編集部を設定する。
【0126】
上記のように、始点ノードと終点ノード間のパスの増設、削除は、RSVP−TE(Resource Reservation Protocol for Traffic Engineering),CR−LDP(Constraint-based Routing-Label Distribution Protocol) ,LDP(Label Distribution Protocol) などのプロトコルに基づく下位レイヤのシグナリングプロトコルを用いて行う。本実施の形態では、下位レイヤのシグナリングプロトコルによるパス設定にあたり、始点ノードにおいて、パス容量の増設、減設を指示する情報と、増加容量、減少容量を指定する情報を含む要求メッセージを信号編集管理部から下位レイヤパス管理制御部に送信する。この要求メッセージがトリガーとなって、下位レイヤパス管理制御部は、下位レイヤのプロトコルに基づくパス設定プロセスを起動し、シグナリングを行うことにより下位レイヤパス設定を開始する。
【0127】
そして、終点ノードにおいては、上記下位レイヤのプロトコルに基づく、シグナリングメッセージの到着をトリガーとして、下位レイヤパス管理制御部が信号編集管理部に要求メッセージを送信することにより、信号編集管理部が信号編集部220の設定を行う。
【0128】
上記の処理では、RSVP−TE(Resource Reservation Protocol for Traffic Engineering),CR−LDP(Constraint-based Routing-Label Distribution Protocol) ,LDP(Label Distribution Protocol) などのプロトコルにおけるメッセージを拡張して使用している。その拡張として、増加又は減少すべき帯域情報を上記プロトコルのシグナリングメッセージの帯域情報に反映させている。また、要求メッセージには、下位レイヤパス設定を行う旨の指示が明示される。
【0129】
なお、上記の実施の形態では、ノード間のシグナリングで下位レイヤパスの設定を行っているが、ノード間のシグナリングを用いることに代えて、下位レイヤネットワーク全体を管理するネットワークオペレーティングシステムを用い、ネットワークオペレーティングシステムが各ノードに命令を出すことで、下位レイヤパスの設定を行ってもよい。すなわち、下位レイヤネットワークを管理するネットワーク管理システムが、中継ノードに対して下位レイヤパス設定メッセージを送信する。これにより、下位レイヤパスの設定が行われる。また、始点、終点ノードに対しては、ネットワーク管理システムが、上位レイヤ信号編集の要求メッセージを下位レイヤパス設定と合せて送信する。
【0130】
このように、本実施の形態では、上位レイヤから下位レイヤへの下位レイヤパスの増設又は減設の要求に、ノード装置での上位レイヤ信号の編集のトリガーとなる情報を内包するようにシグナリングメッセージを拡張することで、下位レイヤパスの増設、削除のシグナリングと、上位レイヤ信号の編集のためのシグナリングとを統合したので、1回のシグナリングで、下位レイヤパスの増設や削除を行うことができる。このようなシグナリングを実現するために、例えば、上記のようなRSVP−TE等の既存のプロトコルを、上位レイヤの制御と下位レイヤでのパス設定とを連結させて動作するように拡張したプロトコルを使用することができる。
【0131】
[第12の実施の形態]
次に、第12の実施の形態について説明する。本実施の形態では、前述の第11の実施の形態とは異なり、下位レイヤパス増減判断を、始点ノードと、終点ノード間で行う。始点ノードから終点ノードへのトラフィックを下りのトラフィック、終点ノードから始点ノードへのトラフィックを下りのトラフィックとした際に、「上り」と「下り」の対になったものを、下位レイヤパスとして下位レイヤパス本数の増減を行う。これにより、トラフィックの不要な損失を防ぎながら、下位レイヤパスの削除を行うことが可能となる。
【0132】
図27は、本発明の第12の実施の形態における下位レイヤパス増減判断のフローチャートである。
【0133】
下位レイヤパス本数増減判断が開始されると、まず、始点ノードで下位レイヤパス本数の増加を行うか否かの判断を行う(ステップ81)。下位レイヤパス本数増加と判断した場合、下位レイヤパス増加本数を決定し(ステップ82)、下位レイヤパス増減判断を終了する。
【0134】
下位レイヤパス本数増加をしない場合、始点での下位レイヤパス本数を減少するか否かの判断を行う(ステップ83)。下位レイヤパス本数を減少しないと判断した場合、下位レイヤパス増減判断を終了する。
【0135】
ステップ83において、下位レイヤパス本数を減少すると判断した場合、終点での下位レイヤパス本数の減少判断を行う(ステップ84)。下位レイヤパス本数を減少すると判断した場合、下位レイヤパス減少本数を決定し(ステップ85)、下位レイヤパス増減判断を終了する。
【0136】
次に、図28を用いて下位レイヤパス本数減少のシグナリングシーケンスを説明する。
【0137】
始点ノードから終点ノードに対し、終点ノードでの下位レイヤパス本数減少判断を行うために交渉メッセージを送信する(ステップ86)。終点ノードでは、終点ノードから始点ノードに向かうトラフィック量から、光パス本数の減少判断を行い、結果を始点ノードに通知する(ステップ87)。始点ノードでは、受け取った結果を元に、下位レイヤパス減少本数増減の判断を行い、減設が決定した場合、下位レイヤパスの削除を実行する。
【0138】
下位レイヤパス削除は、「上り」と「下り」を1対の下位レイヤパスとして、下位レイヤを削除する以外は、前述の第11の実施の形態と同様である。
【0139】
また、第11の実施の形態における図26と同様に、第12の実施の形態においても、図29に示すように、往復のシグナリングシーケンスを用いることができる。
【0140】
本実施の形態のように増減する下位レイヤパスが双方向であり、また、パスを流れるトラフィック量が非対称である場合に上記にような交渉メッセージが必要となる。
【0141】
すなわち、始点ノードに流入し、始点ノードから終点ノードに向かうトラフィック量だけを観測し下位レイヤパスの増減判断を行うと、終点ノードに流入し、終点ノードから始点ノードに向かうトラフィック量に対して下位レイヤパス容量不足し、トラフィックのロスが発生する可能性がある。そこで、交渉メッセージにより、終点ノードに流入し、終点ノードから始点ノードに向かうトラフィック量も考慮してパスの減少の判断を行うようにしている。
【0142】
なお、始点ノードと終点ノードでメッセージの交換を行って下位レイヤパス本数増減判断を行うのではなく、終点ノードからは、終点ノードでの下位レイヤパス増減判断結果の情報を内包するメッセージを始点ノードに対して、自発的に送信し、始点ノードでは、始点ノードでの下位レイヤパス本数増減判断結果と、受信した終点ノードからの下位レイヤパス本数増減結果をもとに、下位レイヤパス本数の増減判断を行うようにしてもよい。すなわち、終点ノードから始点ノードに対して送信される下位レイヤパス本数増減判断結果と、始点ノードでの下位レイヤパス増減判断結果の2つの情報を考慮して、下位レイヤパス本数の増減を行なう。
【0143】
[第13の実施の形態]
次に、本発明の第13の実施の形態について説明する。
【0144】
第13の実施の形態は、図21に示す構成において、下位レイヤを、例えば光トランスポートネットワーク、SDHネットワークとしたり、また、上位レイヤを、IPネットワーク、ギガビットイーサネット(登録商標)ワーク、ファイバチャネルネットワークなどとするものである。
【0145】
図30は、下位レイヤを光トランスポートネットワーク、上位レイヤをIPネットワークとした場合の、ノード構成、及びネットワーク構成例である。
【0146】
同図に示す構成は、図21の構成における上位レイヤ機能部14をIPルータ機能部301に、上位レイヤ信号収容部210を、IP信号収容部306に、下位レイヤスイッチ部16を、光クロスコネクトスイッチ308に、下位レイヤパス管理制御部15を光パス管理制御部302に置き換えたものである。光パス本数増減判断は、下位レイヤパス本数増減判断と同じ手順を用いて行うことができる。
【0147】
本発明の信号編集部は光スイッチ、電気によるスイッチなど、どのような形態でも実現可能であるが、特に、電気スイッチで実現したほうが、光スイッチを用いた場合と比較して効果が大きい。
【0148】
電気での編集の場合、図15に示すようにmapper と下位レイヤパスを一対一対応に構成するだけでなく、これを多対一対応にすることが可能である。例えば、イーサネット(登録商標)として 10M/100M/1000Mが混在した場合でも、イーサネット(登録商標)の信号を下位レイヤパスの容量(例えば、2.5Gbit/s)にあわせるように編集することが可能である。一方、例えば、従来技術の特開平13−333045号公報に開示された技術では、IPルータからの信号は負荷分配ユニットに入るため、この構成をとることはできない。すなわち、負荷の分配では、10M/100M/1000Mが混在した信号を光のパス (2.5Gbit/s以上が一般的)に収容することができない。
【0149】
本発明の実施の形態の場合、分配ではなく編集動作を行っているので、光パスの容量に適合するまで信号を編集することが可能である。例えば、ギガイーサネット(登録商標)5本における速度が平均で2.5Gbit/sである場合に、これら5本の信号を編集し、トラヒック量にあわせて、下位レイヤパスを1乃至2本にと設定変更することが可能である。この機能は特開平13−333045号公報に開示された技術では実現できない。更に、本発明では、下位レイヤが無線、SDHなど細かい単位の場合の編集にも適用可能であるという汎用性を持っている。
【0150】
更に、特開平13−333045号公報のように光クロスコネクトスイッチを使う場合に比較して、本発明においてはO/Eの数が少ないという効果がある。光通信システムにおいては、O/E、E/O部分は非常にコストが高いので、O/Eの数を少なくできることでコストダウンを図ることができる。一方、電気回路部分は製造数が増えるにつれ、また、集積度が上がるにつれて確実にコストダウンが図れるので、本発明では、特開平13−333045号公報の技術と比較して一層コストダウンを図ることができる。
【0151】
更に、本発明において電気回路を用いた信号編集を行うことにより、必要に応じて装置全体を(制御系の一部をも含んで)集積化することが可能である。これは特開平13−333045号公報の技術における構成では得られない効果である。本発明の構成では、集積化による装置の小型化、又は生産工程の削減によるコストダウンなどの効果を得ることが容易である。
【0152】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【0153】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、上位レイヤ信号のバースト的な特性に対し、トラフィック量を測定することで、下位レイヤ側のネットワークリソースを動的に設定・開放する機構を実現する可変容量リンク装置を実現することができる。この可変容量リンク装置によれば、ネットワークリソースのより有効な活用が可能となり、投資の削減効果、もしくは、その反映としての通信料金の低減が実現される。
【0154】
また、本発明によれば、上位レイヤから、下位レイヤに収容するトラフィックが変動する場合、トラフィック量に合わせて下位レイヤの構成パス本数を増減し、ネットワークとしての下位レイヤにおける容量を制御することが可能となる。これにより、下位レイヤにおけるネットワークリソースを動的に有効利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態の可変容量リンク装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の第9の実施の形態の可変容量リンク装置の構成(1)を示す図である。
【図10】本発明の第9の実施の形態の可変容量リンク装置の構成(2)を示す図である。
【図11】本発明の第9の実施の形態の可変容量リンク装置の構成(3)を示す図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態の可変容量リンク装置の構成(4)を示す図である。
【図13】本発明の第10の実施の形態の可変容量リンク装置の概要構成を示す図である。
【図14】図13の信号編集部220をVLAN設定変更可能なイーサネット(登録商標)スイッチ(Ethernet(登録商標) Switch With VLAN)221で実現する構成を示す図である。
【図15】図14に示す構成をより具体的に示す図である。
【図16】イーサネット(登録商標)信号収容部を用いる他の例を示す図である。
【図17】図16に示す構成をより詳細に示す図である。
【図18】上位レイヤ信号としてファイバチャネル信号を用いる場合の構成を示す図である。
【図19】第11の実施の形態の可変容量リンク設定方法の概要を説明するための図である。
【図20】第11の実施の形態における可変容量リンク設定方法の処理を、図19より詳細に示したフローチャートである。
【図21】本発明の第11の実施の形態における可変容量リンク設定方法を実現するための装置構成を示す図である。
【図22】判断データを作成するためのフローチャートを示す図である。
【図23】線形近似を用いた場合におけるパス増減の判断を示す図である。
【図24】下位レイヤパスの増設を行うためのシグナリングシーケンスを示す図である。
【図25】下位レイヤパスの減設を行うためのシグナリングシーケンスを示す図である。
【図26】下位レイヤパスの減設を行うための往復のシグナリングシーケンスを示す図である。
【図27】本発明の第12の実施の形態における下位レイヤパス増減判断のフローチャートである。
【図28】本発明の第12の実施の形態における下位レイヤパス本数減少の場合のシグナリングシーケンスを示す図である。
【図29】本発明の第12の実施の形態における下位レイヤパス本数減少の場合の往復のシグナリングシーケンスを示す図である。
【図30】本発明の第12の実施の形態において、下位レイヤを光トランスポートネットワーク、上位レイヤをIPネットワークとした場合の、ノード構成、及びネットワーク構成例である。
【符号の説明】
100 制御系
110 トラフィック量測定部
111 スループット測定orパケット廃棄率測定部
112 測定with平均化処理部
120 信号編集管理部
200 主信号系
210 上位レイヤ信号収容部
211 イーサネット(登録商標)(登録商標)信号収容部
213 LSP収容部
220 信号編集部
221 イーサネット(登録商標)(登録商標)スイッチ、Ethernet(登録商標)(登録商標) Switch With VLAN
222 マッピング機能部
223 クロクポイントスイッチ
224 EOSmapping 後Crosspointスイッチする構成
230 下位レイヤパス終端部
231 STS/VCパス終端部
232 光パス終端部
233 OTNパス終端部
234 無線パス終端部
240 マッピング機能部
700 ネットワーク管理オペレーションシステム
800 G−MPLSプロトコルコア
900 バーチャルコンカチネーション
1000 トランキング
11,13 エッジノード
12 コアノード
14,22 上位レイヤ機能部
15 下位レイヤパス管理制御部
16 下位レイヤスイッチ
32,33 管理制御信号伝送路
34,35 主信号伝送路
51 始点ノード
52 中継ノード
53 終点ノード
59,62 要求メッセージ
60,61 Pathメッセージ
64,70 通知メッセージ
66,68 Resvメッセージ
301 IPルータ機能部
302 光パス管理制御部
306 IP信号収容部
307 光パス終端部
308 光クロスコネクトスイッチ部
309 下位レイヤスイッチ部

Claims (42)

  1. 主信号系と制御系とを有する可変容量リンク装置であって、
    前記主信号系は、
    前記可変容量リンク装置に入出力する上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部と、
    下位レイヤパス終端部と、
    前記上位レイヤ信号を、該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じて決められた容量の下位レイヤパス群における各パスに、下位レイヤ信号として振り分け、前記下位レイヤパス終端部に該下位レイヤ信号を渡す信号編集部とを有し、
    前記制御系は、
    前記上位レイヤ信号収容部を流れるトラフィック量を測定し、そのトラフィック量に応じて下位レイヤパス群の容量の増減を判断するトラフィック量測定部と、
    トラフィック量測定部における判断結果に応じて、前記信号編集部を制御する信号編集管理部とを有し、
    前記信号編集管理部は、下位レイヤパスの設定を行う旨の要求を含む要求メッセージを下位レイヤに対して通知することを特徴とする可変容量リンク装置。
  2. 主信号系と制御系とを有する可変容量リンク装置であって、
    前記主信号系は、
    前記可変容量リンク装置に入出力する上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部と、
    下位レイヤパス終端部と、
    前記上位レイヤ信号を、該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じて決められた容量の下位レイヤパス群における各パスに、下位レイヤ信号として振り分け、前記下位レイヤパス終端部に該下位レイヤ信号を渡す信号編集部とを有し、
    前記制御系は、
    前記上位レイヤ信号収容部を流れるトラフィック量を測定し、そのトラフィック量に応じて下位レイヤパス群の容量の増減を判断するトラフィック量測定部と、
    トラフィック量測定部における判断結果に応じて、前記信号編集部を制御する信号編集管理部とを有し、
    前記トラフィック量測定部は、
    上位レイヤ信号の前記トラフィック量の測定パラメータとしてスループット又は、パケット廃棄率を測定し、測定した値と設定された閾値とを比較し、比較結果を前記信号編集管理部に伝達することを特徴とする可変容量リンク装置。
  3. 主信号系と制御系とを有する可変容量リンク装置であって、
    前記主信号系は、
    前記可変容量リンク装置に入出力する上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部と、
    下位レイヤパス終端部と、
    前記上位レイヤ信号を、該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じて決められた容量の下位レイヤパス群における各パスに、下位レイヤ信号として振り分け、前記下位レイヤパス終端部に該下位レイヤ信号を渡す信号編集部とを有し、
    前記制御系は、
    前記上位レイヤ信号収容部を流れるトラフィック量を測定し、そのトラフィック量に応じて下位レイヤパス群の容量の増減を判断するトラフィック量測定部と、
    トラフィック量測定部における判断結果に応じて、前記信号編集部を制御する信号編集管理部とを有し、
    前記トラフィック量測定部は、
    上位レイヤ信号の前記トラフィック量の測定パラメータを設定された時間にわたって計測し、計測結果の平均値と設定された閾値とを比較し、比較結果を前記信号編集管理部に伝達することを特徴とする可変容量リンク装置。
  4. 主信号系と制御系とを有する可変容量リンク装置であって、
    前記主信号系は、
    前記可変容量リンク装置に入出力する上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部と、
    下位レイヤパス終端部と、
    前記上位レイヤ信号を、該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じて決められた容量の下位レイヤパス群における各パスに、下位レイヤ信号として振り分け、前記下位レイヤパス終端部に該下位レイヤ信号を渡す信号編集部とを有し、
    前記制御系は、
    前記上位レイヤ信号収容部を流れるトラフィック量を測定し、そのトラフィック量に応じて下位レイヤパス群の容量の増減を判断するトラフィック量測定部と、
    トラフィック量測定部における判断結果に応じて、前記信号編集部を制御する信号編集管理部とを有し、
    前記トラフィック量測定部は、
    ある時間範囲の時系列のトラフィックデータを取得し、そのトラフィックデータの変化を近似した線形関数における、下位レイヤパス本数の増減判断を行う時刻から次に下位レイヤパス本数の増減判断を行う時刻の範囲での最大値を求め、その最大値を所定の閾値と比較することにより、下位レイヤパス群の容量の増減を判断することを特徴とする可変容量リンク装置。
  5. 主信号系と制御系とを有する可変容量リンク装置であって、
    前記主信号系は、
    前記可変容量リンク装置に入出力する上位レイヤ信号を収容する上位レイヤ信号収容部と、
    下位レイヤパス終端部と、
    前記上位レイヤ信号を、該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じて決められた容量の下位レイヤパス群における各パスに、下位レイヤ信号として振り分け、前記下位レイヤパス終端部に該下位レイヤ信号を渡す信号編集部とを有し、
    前記制御系は、
    前記上位レイヤ信号収容部を流れるトラフィック量を測定し、そのトラフィック量に応じて下位レイヤパス群の容量の増減を判断するトラフィック量測定部と、
    トラフィック量測定部における判断結果に応じて、前記信号編集部を制御する信号編集管理部と、
    前記信号編集部より前記下位レイヤパス終端部に渡す信号群を一つの論理的なリンクとして扱うためにトランキングする手段と、
    を有することを特徴とする可変容量リンク装置。
  6. 前記トラフィック量測定部は、
    上位レイヤ信号の前記トラフィック量の測定パラメータとしてスループット又は、パケット廃棄率を測定し、測定した値と設定された閾値とを比較し、比較結果を前記信号編集管理部に伝達する請求項1、又は3ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  7. 前記トラフィック量測定部は、
    上位レイヤ信号の前記トラフィック量の測定パラメータを設定された時間にわたって計測し、計測結果の平均値と設定された閾値とを比較する請求項1、2、4、又は5に記載の可変容量リンク装置。
  8. 前記トラフィック量測定部は、
    ある時間範囲の時系列のトラフィックデータを取得し、そのトラフィックデータの変化を近似した線形関数における、下位レイヤパス本数の増減判断を行う時刻から次に下位レイヤパス本数の増減判断を行う時刻の範囲での最大値を求め、その最大値を所定の閾値と比較することにより、下位レイヤパス群の容量の増減を判断する請求項1ないし3、又は5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  9. 前記可変容量リンク装置は、下位レイヤパスネットワーク情報データベースを有するネットワーク管理オペレーションシステムにアクセスする手段と、
    前記ネットワーク管理オペレーションシステムにより管理された下位レイヤネットワークのネットワークリソースの使用状況を読出し、下位レイヤパスの増減に応じて前記データベースに増減に関する情報をアップロードする手段を含む請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  10. 前記ネットワーク管理オペレーションシステムは、下位レイヤパスに対して個別にパスの優先度を与え、
    前記可変容量リンク装置は、前記トラフィック量測定部からの情報に基づき、新規に下位レイヤパスを開通する際に、既に使用されている下位レイヤネットワークリソースとの競合が起こった場合に、前記ネットワーク管理オペレーションシステムで設定された優先度を参照して競合制御を行なう請求項記載の可変容量リンク装置。
  11. 前記可変容量リンク装置は、下位レイヤ用にGeneralized-MPLSプロトコルコアを実装し、
    前記可変容量リンク装置は、前記Generalized-MPLSプロトコルコアのGeneralized-MPLSプロトコルにより管理された下位レイヤネットワークのネットワークリソースの使用状況を読出し、下位レイヤパスの容量の増減に応じて前記データベースに情報をアップロードする請求項記載の可変容量リンク装置。
  12. 前記Generalized-MPLSプロトコルコアで管理された下位レイヤパスに対して個別にパスの優先度が割り当てられ、
    前記可変容量リンク装置は、前記トラフィク量測定部からの情報により新規に下位レイヤパスを開通する際に、既に使用されている下位レイヤネットワークリソースとの競合が起こった場合に、優先度を参照して競合制御を行なう請求項11記載の可変容量リンク装置。
  13. 下位レイヤパスの優先度をシムヘッダに実装する請求項12記載の可変容量リンク装置。
  14. 前記主信号系に、容量可変な下位レイヤパス群をバーチャルコンカチネーションパスとして管理する手段を含む請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  15. 前記トランキングする手段は、RPR/DPTプトロコルを用いる請求項記載の可変容量リンク装置。
  16. 前記トランキングする手段として、IEEE802.3adのリンクアグリゲーション技術を用いる請求項記載の可変容量リンク装置。
  17. 前記上位レイヤ信号収容部は、イーサネット信号を処理するイーサネット信号収容部である請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  18. 前記信号編集部は、
    前記イーサネット信号収容部からのイーサネット信号を、上位レイヤ信号のトラフィック量に応じた数の信号に変換するイーサネットスイッチと、
    該上位レイヤ信号のトラフィック量に応じた数の信号を下位レイヤ信号にマッピングする手段とを有する請求項17記載の可変容量リンク装置。
  19. 前記信号編集部は、
    イーサネット信号を下位レイヤ信号であるSONET信号にマッピングする手段と、
    上位レイヤ信号のトラヒック量に応じた帯域分のSONET信号のスイッチングを行うクロスポイントスイッチとを有する請求項17記載の可変容量リンク装置。
  20. 前記上位レイヤ信号収容部は、ファイバチャネル信号を処理するファイバチャネル信号収容部である請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  21. 前記上位レイヤ信号収容部として、MPLSのラベルスイッチパス(LSP)を処理するラベルスイッチルータ(LSR)を用いる請求項1ないし5のうち いずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  22. 前記下位レイヤリンク終端部を、SONET/SDHにおけるSTS/VCパスを終端するSONET/SDHパス終端部とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  23. 前記下位レイヤリンク終端部を、光トランスポートネットワークレイヤにおける光パスを終端する光パス終端部とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  24. 前記光パス終端部を、ITU−TG.709準拠の光パス終端機能を持つ光パス終端部とする請求項23記載の可変容量リンク装置。
  25. 前記光パス終端部は、ITU−TG.707定義のSDH信号のセクションオーバヘッドを流用した光パスを終端する請求項23記載の可変容量リンク装置。
  26. 前記下位レイヤパス終端部を、無線伝送における無線パスを終端する無線パス終端部で構成する請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の可変容量リンク装置。
  27. 上位レイヤのリンクを下位レイヤのパス群で構成した階層型ネットワークにおける可変容量リンク設定方法であって、
    前記階層型ネットワークは、上位レイヤ信号を編集して下位レイヤのパス群の各パスに振り分ける手段を有するノード装置を有し、
    前記ノード装置が、前記上位レイヤのトラフィックデータを取得するトラフィックデータ取得ステップと、
    前記ノード装置が、前記トラフィックデータを用いて、下位レイヤパスの増減判断を行う増減判断ステップと、
    前記下位レイヤパスの増減を行うことが決定した場合には、前記ノード装置が上位レイヤから下位レイヤへ下位レイヤパスの増設又は減設の要求を送出し、その要求に基づき、他のノード装置との間での下位レイヤシグナリングプロトコルを用いた下位レイヤパスの設定を行うとともに、
    前記ノード装置と、下位レイヤパスの終点のノード装置において、下位レイヤパスの本数に応じた上位レイヤ信号の編集を行う、増減設ステップとを有することを特徴とする可変容量リンク設定方法。
  28. 前記トラフィックデータ取得ステップにおいて、
    前記のノード装置は、上位レイヤのトラフィックを観測し、得られたデータをトラフィックデータとしてデータベースに格納し、
    必要に応じて、前記トラフィックデータを前記データベースから読み出す請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  29. 前記増減判断ステップにおいて、
    前記ノード装置は、前記トラフィックデータから下位レイヤパス本数増減の判断を行うための判断データを作成し、
    判断データと所定の閾値とを比較することにより、増設する下位レイヤパス本数又は削除する下位レイヤパス本数を決定する請求項27に記載の可変容量リンク設定方法。
  30. 前記判断データは、
    トラフィックの変化を用いて予測されたトラフィック量である請求項29に記載の可変容量リンク設定方法。
  31. 前記判断データは、
    ある時間範囲の時系列のトラフィックデータの変化を近似した線形関数における、下位レイヤパス本数の増減判断を行う時刻から次に下位レイヤパス本数の増減判断を行う時刻の範囲での最大値である請求項30に記載の可変容量リンク設定方法。
  32. 前記閾値を、
    下位レイヤパス本数を変数とした関数とする請求項29記載の可変容量リンク設定方法。
  33. 前記増減判断ステップにおいて、
    下位レイヤパスの前記ノード装置と前記他のノード装置の間で、下位レイヤパス本数増減の判断の交渉を行うことで、下位レイヤパス本数の増減判断を行う請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  34. 下位レイヤパスの前記ノード装置と前記他のノード装置の間で、前記他のノード装置から前記ノード装置に対して送信される下位レイヤパス本数増減判断結果と、前記ノード装置での下位レイヤパス増減判断結果の2つの情報を考慮して、下位レイヤパス本数の増減を行なう請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  35. 前記増減設ステップにおける経路選択を、OSPF又はCSPFを用いて行う請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  36. 前記下位レイヤシグナリングプロトコルは、RSVP−TE又は、該RSVP−TEを拡張したプロトコルである請求項27に記載の可変容量リンク設定方法。
  37. 前記下位レイヤシグナリングプロトコルは、CR−LDP又は、該CR−LDPを拡張したプロトコルである請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  38. 前記下位レイヤシグナリングプロトコルは、LDP又は、該LDPを拡張したプロトコルである請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  39. 上位レイヤから下位レイヤへの下位レイヤパスの増設又は減設の要求に、ノード装置での上位レイヤ信号の編集のトリガーとなる情報を内包することで、下位レイヤパス設定シグナリングメッセージと、上位レイヤ信号の編集のためのシグナリングメッセージとを統合し、1回のシグナリングで、下位レイヤパスの増減設及び、上位レイヤの信号編集を行う請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  40. 前記ノード装置における前記要求の送出、及び前記ノード装置と前記他のノード装置間での下位レイヤシグナリングに代えて、ネットワークを集中管理するネットワークオペレーションシステムからのメッセージにより、前記階層型ネットワークにおける各ノード装置が、下位レイヤパスの設定及び上位レイヤ信号の編集を行う請求項27記載の可変容量リンク設定方法。
  41. 前記上位レイヤのネットワークを、IPネットワーク、ギガビットイーサネットのネットワーク、ファイバーチャネルネットワークとした請求項27に記載の可変容量リンク設定方法。
  42. 前記下位レイヤのネットワークを、SDHネットワーク又は光トランスポートネットワークとした請求項27に記載の可変容量リンク設定方法。
JP2003012468A 2002-01-22 2003-01-21 可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法 Expired - Fee Related JP3714329B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003012468A JP3714329B2 (ja) 2002-01-22 2003-01-21 可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002013432 2002-01-22
JP2002-13432 2002-01-22
JP2002054559 2002-02-28
JP2002-54559 2002-02-28
JP2003012468A JP3714329B2 (ja) 2002-01-22 2003-01-21 可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003324473A JP2003324473A (ja) 2003-11-14
JP3714329B2 true JP3714329B2 (ja) 2005-11-09

Family

ID=29553958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003012468A Expired - Fee Related JP3714329B2 (ja) 2002-01-22 2003-01-21 可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3714329B2 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005184301A (ja) 2003-12-18 2005-07-07 Fujitsu Ltd 仮想連結帯域の自動変更方法
CA2548960C (en) 2003-12-23 2012-07-10 Telecom Italia S.P.A. System and method for the automatic setup of switched circuits based on traffic prediction in a telecommunications network
JP4526495B2 (ja) * 2005-06-28 2010-08-18 日本電信電話株式会社 パス容量増減判断方法および通信システム
JP4711794B2 (ja) * 2005-09-28 2011-06-29 富士通株式会社 リング型ネットワーク帯域変更方法およびノード装置
JP4711795B2 (ja) * 2005-09-28 2011-06-29 富士通株式会社 リング型ネットワーク帯域増減速方法およびノード装置
JP4648207B2 (ja) * 2006-01-31 2011-03-09 富士通株式会社 伝送装置および回線速度変更方法
JP4833685B2 (ja) * 2006-02-24 2011-12-07 富士通テレコムネットワークス株式会社 Lanシステム及び帯域自動割当方法
JP5033364B2 (ja) * 2006-06-29 2012-09-26 京セラ株式会社 無線端末装置及びチャネル制御方法
US7602703B2 (en) * 2006-11-29 2009-10-13 Fujitsu Limited Method and system for providing ethernet protection
JP5262291B2 (ja) * 2008-05-22 2013-08-14 富士通株式会社 ネットワーク接続装置および集合/分配装置
JP4864047B2 (ja) * 2008-06-05 2012-01-25 日本電信電話株式会社 パケットスイッチ型光伝送システム
JP2009022033A (ja) * 2008-09-08 2009-01-29 Fujitsu Ltd 回線接続変更方法及び装置
US8526438B2 (en) 2008-09-19 2013-09-03 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Bandwidth variable communication apparatus and bandwidth variable communication method
JP5452985B2 (ja) * 2009-06-04 2014-03-26 Kddi株式会社 光伝送システム
JP2011010188A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Nec Corp ノード装置、通信システム、及びパス割当方法
JP5354746B2 (ja) * 2010-02-23 2013-11-27 Kddi株式会社 光伝送装置
JP5513342B2 (ja) * 2010-02-26 2014-06-04 アラクサラネットワークス株式会社 パケット中継装置
JP5111566B2 (ja) * 2010-06-16 2013-01-09 テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー 電気通信ネットワークにおけるトラヒック予測に基づいた交換回線の自動設定システム及び方法
CN102143052B (zh) * 2010-11-08 2013-10-09 华为技术有限公司 一种无损带宽调整方法、设备及系统
JP5574491B2 (ja) * 2010-12-01 2014-08-20 日本電信電話株式会社 マルチレイヤ統合伝送装置及び最適化方法
JP5641907B2 (ja) * 2010-12-07 2014-12-17 Kddi株式会社 インタフェース速度可変通信装置および方法
JP6024472B2 (ja) * 2013-01-18 2016-11-16 株式会社ナカヨ Ip機器診断機能を有するip中継装置
WO2014125761A1 (ja) * 2013-02-12 2014-08-21 日本電気株式会社 無線伝送装置、通信システム及び通信障害制御方法
JP6036436B2 (ja) * 2013-03-19 2016-11-30 富士通株式会社 伝送装置、制御カード、伝送方法及び伝送プログラム
JP2016039474A (ja) 2014-08-07 2016-03-22 富士通株式会社 通信装置、及び、処理方法
JP5898284B1 (ja) * 2014-09-18 2016-04-06 日本電信電話株式会社 通信ネットワーク設計装置及び通信ネットワーク設計方法
RU2683850C1 (ru) 2015-03-06 2019-04-02 Нек Корпорейшн Устройство управления сетью, способ управления сетью и носитель записи для программы

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003324473A (ja) 2003-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3714329B2 (ja) 可変容量リンク装置及び可変容量リンク設定方法
US20110128848A1 (en) Capacity variable link apparatus and capacity variable link setting method
JP4891616B2 (ja) 電気通信ネットワークにおけるトラヒック予測に基づいた交換回線の自動設定システム及び方法
US10505655B2 (en) FlexE GMPLS signaling extensions
US7860392B2 (en) Optical network topology databases based on a set of connectivity constraints
US9848049B2 (en) Service preemption selection systems and methods in networks
EP1639734A2 (en) Optical network topology databases and optical network operations
De Maesschalck et al. Multi-layer traffic grooming in networks with an IP/MPLS layer on top of a meshed optical layer
Qiao et al. Extending generalized multiprotocol label switching (GMPLS) for polymorphous, agile, and transparent optical networks (PATON)
JP3925468B2 (ja) パス容量及びパス経路変更方法、及びノード装置
Frederick et al. Light trails: a sub-wavelength solution for optical networking
JP5111566B2 (ja) 電気通信ネットワークにおけるトラヒック予測に基づいた交換回線の自動設定システム及び方法
JP5027776B2 (ja) 通信ノード装置及び通信システム及び通信路制御プログラム
Fang et al. IP traffic grooming over WDM optical networks
EP2472797A1 (en) Method for dynamic packet-optical server network
Zhou et al. iOPEN testbed for dynamic resource provisioning in metro ethernet networks
Correia et al. Protection schemes for IP-over-WDM networks: Throughput and recovery time comparison
Simmons et al. Grooming
Zhou et al. iOPEN Network: Operation mechanisms and experimental study
Kurki et al. Wavelength Router as a Transport Platform for IP
Kartalopoulos et al. Traffic Management and Control
Guo et al. Novel packet-loss free reconfiguration scheme for GMPLS optical networks
Anderson Optical flow networking: a new approach for IP over DWDM services
Robadey et al. Implementing the ASON: interest and critical issues for the operator
Pachnicke et al. Analysis of static versus fully-dynamic routing in IP/GMPLS over WDM optical networks with physical-layer impairment constraints

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080902

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090902

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090902

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100902

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100902

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110902

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120902

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130902

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees