JP3714238B2 - ネットワーク転送システム及び転送方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワーク転送システム及び転送方法に関し、特にノード間をイーサネット(登録商標)又はEthernet(登録商標)スイッチで代表されるレイヤ2スイッチ(以下、L2スイッチと称す)を用いて接続したネットワークに用いられる転送システム及び転送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図27は従来のL2スイッチネットワークの一例の構成図である。同図を参照して従来技術の問題点を説明する。ノード510,520,530,540はL2スイッチ(SW)611〜617により相互に接続されている。このネットワークではネットワーク内の障害に対する冗長構成を実現するため、随所にループが構成されている。
【0003】
例えば、SW616−SW617−SW612−SW611−SW616を結ぶリンク(link)でループが構成されている。L2ネットワークでは、ループが発生すると同じパケットがループ上を無限に巡回することを防ぐためにスパンニング・ツリ−(Spanning Tree)という公知の技術が採用されている。このツリ−(Tree)はスパンニング・ツリ−・プロトコル(Spanning Tree Protocol)(以下、STPと称す)により自動的に一意に決定される。
【0004】
例えば、SW616をツリ−の根(Root)とすると、ノード520は直接、ノード510及びノード540はそれぞれSW611及びSW617を介して、ノード530はSW617及びSW612を介してSW616と接続される(図27ではこのリンクを太線で示す)。これ以外のリンクは使用状態にはならない。
【0005】
一方、障害に対しては、例えば、SW617とSW612との間で障害が生じるとSTPにより、自動的に迂回経路が設定される。例えば、SW615を介してSW612とSW617とを結ぶリンクが設定される(図27ではこのリンクを破線で示す)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、STPを用いた従来のL2転送ネットワークでは、(1)経路がSTPにより自動的に設定されるので運用者のポリシ−(policy:意図) を反映させることが困難であり、(2)稼動状態となるリンクはネットワーク全体のリンクの一部でありネットワーク資源の有効利用が図れず、(3)障害復旧に際しSTPを用いて迂回経路が設定されるため復旧までに長時間を要し、従って速やかな障害復旧が困難、という課題がある。
【0007】
更に、(4)MPLS(MultiProtocol Label Switch)方式によるネットワークがある。MPLS方式とは、IPパケット内に「ラベル」と称する識別子を挿入し、ラベルと経路の対応を管理するIPネットワーク上のMPLS対応ノードがラベルによってパケットを高速に転送することにより、トラフィックの負荷分散や、IP−VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network) の設定等を実現する方式である。このMPLS方式は、トラフィック・エンジニアリング(Traffic Engineering) と呼ばれるポリシーベースの迂回制御や負荷分散(複数の経路を用いた転送)制御を実現するという特徴がある。従って、MPLSノード間を接続するのに従来のL2スイッチネットワーク技術を用いたのではポリシーベースで制御するという特徴を生かすことができないので、中継用のノード(図27のSW611からSW617までに相当するノード)として高価なMPLSノードを使用せねばならない、という課題がある。
【0008】
そこで本発明の目的は、経路設定に運用者のポリシーを反映させることができ、ネットワーク資源の有効利用が図れ、速やかな障害復旧が可能で、かつ中継用のノードとして比較的安価な物を用いることが可能なネットワーク転送システム及び転送方法を提供することにある。
【0009】
具体的には、本発明は以下の目的を有する。
(1)L2スイッチを用いて、ポリシーベースの冗長構成を含む経路設定・迂回制御・並列転送を実現すること。
(2)ネットワークのリンク使用率を向上させること。
(3)高速に障害復旧制御を実現すること。
(4)MPLSネットワークをエッジノード(図1のノード10,20,30,40)とコアノード(図1のSW11〜17)とに分け、コアノードの部分をMPLSル−タではなく、低価格のL2スイッチで実現し、低コストのMPLSネットワークを実現すること。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明によるネットワーク転送システムは、相互に通信を行う複数のノード間を、VLAN−Tag情報で特定され、経路がループを構成しない複数の仮想ネットワークで接続し、前記複数の経路は少なくもその一部が重ならないように構成され、前記ノードは送出すべきパケットのアドレス情報に基づき前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする。
【0011】
又、本発明によるネットワーク転送方法は、相互に通信を行う複数のノード間を、VLAN−Tag情報で特定され、経路がループを構成しない複数の仮想ネットワークで接続し、前記複数の経路は少なくもその一部が重ならないように構成され、前記ノードは送出すべきパケットのアドレス情報に基づき前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、上記構成により経路設定に運用者のポリシーを反映させることができ、ネットワーク資源の有効利用が図れ、速やかな障害復旧が可能で、かつ中継用のノードとして比較的安価な物を用いることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係るレイヤ2ネットワーク転送システムの最良の実施の形態の構成図、図12は同実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0014】
図1を参照すると、レイヤ2ネットワーク転送システムはノード10,20,30及び40と、L2スイッチ(以下、SWと表示する場合もある)11〜17とを含んで構成される。そして、このレイヤ2ネットワークには、一例として3つの仮想ネットワーク(VLAN:Virtual Local Area Network) が設定されている。
【0015】
第1の仮想ネットワークVLAN1は、ノード20からSW16及びSW17を介してノード40へ至るリンクと、SW16からSW11を介してノード10へ至るリンクと、SW17からSW12を介してノード30へ至るリンクとから構成される(同図中、実線で表示するリンク)。第2の仮想ネットワークVLAN2は、ノード20からSW16及びSW11を介してノード10へ至るリンクと、ノード40からSW17及びSW12を介してノード30へ至るリンクと、ノード10からSW11及びSW12を介してノード30へ至るリンクとから構成される(同図中、太破線で表示するリンク)。そして、第3の仮想ネットワークVLAN3は、ノード20からSW13を介してノード10へ至るリンクと、ノード40からSW15を介してノード30へ至るリンクと、SW13とSW14とSW15とを結ぶリンクとから構成される(同図中、細破線で表示するリンク)。
【0016】
このように、第1〜第3仮想ネットワークVLAN1〜3の各々はループを形成しないように設定されている。なお、これらの仮想ネットワークVLAN1〜3は、IEEE802.3で規定されているVLAN−Tag技術により実現される。
【0017】
次に、この実施形態の動作について説明する。転送パケットのヘッダにはどの仮想ネットワークであるかを表示する仮想ネットワーク番号がタグ(Tag) 情報として付与され(S1)、各SW11〜17は、仮想ネットワーク番号で規定されたポート間でのみスイッチ制御を行う(S2)。例えば、SW16においては、VLAN1のタグが付与されたパケットはノード20、SW17、SW11とのポート間でスイッチされ、SW14へのスイッチは禁止される。なお、スイッチング自身はMAC(Media Access Control)アドレスに基づく。又、このVLANタグを用いたスイッチ制御及び仮想ネットワークの設定は既存のSWで実現される。
【0018】
このVLAN1はループを形成していないので、パケットがループ上で巡回するのを回避することができ、STPが動作することもないという効果を奏する。さらに、VLAN1〜3の各々を運用者のポリシ−を反映させて構成することができるという効果も奏する。又、ループを形成しないVLAN2及びVLAN3もVLAN1と同様の効果を奏する。
【0019】
図2はL2スイッチ(SW)で構成される各仮想ネットワークVLAN1〜3とノード10、20、30、40との関係を示す図である。論理的には、各ノードは異なる3つのLANで接続された構成となっている。従って、各ノードは3つのLANを介して並列転送を行うことができ、図27と図2の稼動リンク数を比べれば明らかなように、本発明のネットワークによればネットワークリンクの使用効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0020】
なお、図1において、例えばSW11とSW16とは、太線と破線で示すVLAN1とVLAN2とで接続されているが、これはp(pは正の整数)本のイーサネット(登録商標)のうち別々のイーサネット(登録商標)を用いて接続する場合と、物理的には同じイーサネット(登録商標)を介して接続する場合の両方を含むものである。
【0021】
次に、各ノードにおける仮想ネットワークへの転送制御を説明する。図3は、イーサネット(登録商標)ポート121及び122を有する伝送路インタフェース部分の一例の構成図である。同図を参照すると、ノードは分配処理装置110と、VLANハ゛ッファ101〜103と、他のVLANハ゛ッファ104,105と、多重処理装置111,112とを含んで構成される。そして、ノード内処理部114とはインタフェース113により結合されている。
【0022】
次に、ノードの動作について説明する。図13はノードの送信時の動作を示すフローチャート、図14はノードの受信時の動作を示すフローチャートである。インタフェース113より供給されるパケットは分配処理装置110において定められたVLANハ゛ッファに分配され、定められたVLAN−Tag情報がヘッダ情報としてそのパケットに付与される(S11)。更に、そのパケットは多重処理装置111,112を介しL2スイッチにそれぞれ接続されたポート121,122より出力される(S12)。
【0023】
一方、受信に際しては、ポート121,122より受信されたパケットは、それぞれ多重処理装置111,112、VLANハ゛ッファに分配され、パケットに付与されたVLAN−Tag情報が除去される(S21)。更に、そのパケットは分配処理装置110を介してインタフェース113に供給される(S22)。
【0024】
【実施例】
はじめにL2処理ノード間の転送に関する第1実施例を説明する。図3を参照すると、インタフェース113を介し供給されたL2パケットは、分配処理装置110においてそのヘッダ情報が読み出され、VLAN1,2,3に対応するVLANハ゛ッファ101,102,103に供給される。同図では、その他のVLAN対応のバッファ104,105も記述しているが、本実施例では、VLAN1,2,3で接続されるノード10,20,30,40間の説明に限るので転送制御にはその他のVLAN対応のバッファは関与しない。
【0025】
図4(a)にイーサネット(登録商標)対応のL2フレームを示す。同図を参照すると、L2フレームは、宛先MACアドレスと、発信MACアドレスと、VLAN−Tagヘッダと、Type(型)と、Payload(ペイロード)とから構成されている。さらに、VLAN−Tagヘッダはプライオリティ−(Priority;優先)情報とVLAN−IDとを含んでおり、ネットワーク内で着脱可能である。
【0026】
次に、分配処理装置110における分配アルゴリズムの例をいくつか紹介する。一つは、到着したパケットを順にVLANハ゛ッファ101,102,103と周期的(サイクリック)に分配する方法である。この場合、各VALNへの負荷は均等に分散するが、同じ宛先MACアドレスのパケットが異なる仮想ネットワークに供給されることもあるので、受信側で到着順序が反転することがある。これを避ける方法として、宛先MACアドレスを計算し、同じ宛先MACアドレスのパケットは同じVLANハ゛ッファに供給されるようにする方法がある。この場合、同じ宛先MACアドレスのパケットは同じVLANハ゛ッファに供給されるものの、分配が無作為(ランダム)、即ち、3つのバッファの負荷が均等に近づくようになる。なお、分配処理装置110での分配制御アルゴリズム自身は本発明を制限するものではない。又、インタフェース113からのパケット信号にVLAN−Tagが付与されている場合は、その番号との対応で分配することもできる。
【0027】
次に、第2実施例について説明する。図5は第2実施例における仮想ネットワークの構成図、図15は第2実施例の動作を示すフローチャートである。例えば、図5に示すように、ノード10,20,30,40にはそれぞれVLAN21,22,23,31,32,33(VLAN22,23,31は図示を省略する)に属する端末群が接続されている場合につき説明する。分配処理装置110はVLAN21,31のパケットはVLAN1に対応するVLANハ゛ッファ101に分配し(S31)、そこでVLAN1のTag情報を更に付加する(S32)。同様にVLAN22,32のパケット、VLAN23,33のパケットはそれぞれVLAN2,3に対応するVLANハ゛ッファ102,103に分配され、VLAN2,VLAN3のTag情報が付加される。
【0028】
例えば、端末間で規定される仮想ネットワークVLAN21に属する端末からは、図5のパケットフレーム42に示すように、VLAN21を先頭とするパケットフレームが各ノードに供給されるが、仮想ネットワークVLAN1ではパケットフレーム41に示されるように、パケットフレームの先頭にVLAN1が付加される。このように本実施例では、VLAN−Tagが二重に付加されたパケットが転送されるが、先頭、即ちVLANハ゛ッファで付加されたVLAN−Tag情報(VLAN1,VLAN2,VLAN3)のみに基づき転送処理される(S33)。
【0029】
次に、第3実施例について説明する。図6はL2スイッチの一例の構成図、図16は第3実施例の動作を示すフローチャートである。ここまでの説明では、各ノード間を3つの仮想ネットワークで接続する場合について説明したが、第3の実施例として、SW12,17などのL2スイッチの構成を図6に示し、障害時の制御についてSW17がSW12からの受信リンクで障害を検出した場合を例にして説明する。同図において、SW17は制御部52と、ノード40、SW12及びSW16に接続される受信リンクと送信リンクを収容するスイッチ部51と、仮想ネットワーク対応にバッファエリアを有するバッファ部53とを含んで構成される。
【0030】
制御部52はSW12からの受信リンクに障害を検出すると(S41)、SW12へのリンクに関与する仮想ネットワーク、この場合VLAN1,2に対応するバッファ部53内のバッファエリアから、仮想ネットワーク毎に障害通知を意味する同報パケットを送出する(S42)。VLAN1及びVLAN2を示すVLAN−Tagが付加された障害通知同報パケットは、共に、SW12、SW16及びノード40への送信リンクに供給され、直接ノード40に、SW12を介しノード30に、SW16さらにはSW11を介しノード20及び10に到着する(S43)。VLAN1,2はループを構成していないので、障害通知同報パケットが無限巡回ることはない。図3において、この障害検出同報パケットはポート121を介しVLANハ゛ッファ101,102に受信される。この受信により、分配処理装置110は、VLAN1とVLAN2の障害を検出すると、VLANハ゛ッファ101,102への分配制御を停止し(S44)、VLANハ゛ッファ103に切り替える(S45)。
【0031】
図2の構成で説明すれば、VLAN1,2,3に分散して並列転送していたのを障害発生に伴い分配制御をVLAN3のみに切り替えたことになる。SPT制御では、L2スイッチ相互で障害信号のやり取りを行い、最適なツリーに構造を変えるのに時間を要するが、本発明では、経路切り替えに際し、“ツリー再構成“に相当する時間を不要とするので高速に切り替えることができる。
【0032】
次に第4実施例について説明する。図17は第4実施例の動作を示すフローチャートである。第1実施例では、VLAN1,2,3全てを現用としているが、第4実施例ではVLAN1,2を現用としているのに対し、VALN1,2と途中の経路が重ならない(Disjointな)経路より構成されるVLAN3を予備系としている。本実施例では、VALN1、2のいずれか(例えばSW11−SW12間あるいはSW16−SW17間)、あるいは両方に障害が発生した場合、障害発生の仮想ネットワークをVLAN3に切り替える形態で運用する。
【0033】
図3の分離処理装置110は、正常時には送信すべきパケットはVLANハ゛ッファ101,102に対し分配制御を実施するが、仮想ネットワークに障害が検出されると(S51)、それに属するパケットに対しては、VLANハ゛ッファ103に分配されるよう制御する(S52)。これにより、現用系から予備系への切り替えが実現される。この場合、あらかじめ、現用の仮想ネットワークの形態と予備系の仮想ネットワークとを重ならないように設計しておくことにより、現用の仮想ネットワークの何処に障害が発生したかの探索を行うことなく、予備系に切り替えることができ、障害の復旧速度を速めることができる。
【0034】
次に、第5実施例について説明する。図18は第5実施例の動作を示すフローチャートである。第5の実施例として、障害復旧処理を更に高速化するために、プロテクション(Protection)手法を説明する。この場合、途中の経路が重ならない2つのVLANのうち一方(VLAN1)を現用、他方(VLAN3)をプロテクション用として用いる。送信側のノードでは、同じパケット信号を分配処理装置110は、VLANハ゛ッファ101,103に複製して供給する(S61)。従って、図2においてVLAN1とVLAN3には同じパケットが供給され、受信ノード側では、VLANハ゛ッファ101と103とでは同じパケットが格納される。分配処理装置110は通常はVLANハ゛ッファ101より読み出すが(S62)、VLAN1の障害検出時にはVLANハ゛ッファ103からの読み出しに切り替える(S63)。本実施例によれば、障害復旧が、受信側でのハ゛ッファ読み出し制御だけですむので、より高速な復旧制御が実現する。
【0035】
次に第6実施例について説明する。図19は第6実施例の動作を示すフローチャート、図4(b)はIPフレームの構成図である。第6実施例はIPレイヤ処理ノード間の転送に関するものである。本実施例に用いる各ノードはIPルータに相当する機能を持つ。図4(b)を参照すると、本実施例に用いるIPフレームはTOS(Type of Service;優先度を示す)と、発信IPアドレスと、宛先IPアドレスと、Paylpadとを含んで構成される。
【0036】
図2において、インタフェース113を介し供給されたIPパケット(フレーム構成は図4(b)参照)は、分配処理装置110において、宛先IPアドレスあるいはポート番号に基づきVLANハ゛ッファ101、102及び103に分配される(S71)。VLANハ゛ッファ101,102、103に格納されたIPパケットには、仮想ネットワーク番号を示すVLAN−Tagと、各対向ノード(隣接ルータ:Next Hop Router )のMACアドレスが付与され、多重処理装置111,112を介しそれぞれポート121及び122に出力される(S72)。ノード10においては、ポート121はSW11へのポート、ポート122はSW13へのポートに相当する。受信側のノードでは、多重処理装置111あるいは112を介し受信されたIPパケットはVLAN−Tag情報に従いVLANハ゛ッファ101,102,103に格納され、更に分配処理装置110を経てインタフェース113に受信される(S73)。
【0037】
対向ノードのMACアドレスは以下の公知の方法により得ることができる。即ち、対向ノード(隣接ルータ)のインタフェースに対しIPアドレスを割当て、仮想ネットワーク毎に公知のアドレス解決プロトコル(Address Resolution Protocol )により、MAC Addressを解決する。
【0038】
なお、ポート122に属する仮想ネットワークはVLAN103の1個なのでMACアドレスは1個でよいが、ポート121に対しては、VALN101,102それぞれに対応し異なるMACアドレスを割り当ててもよいし、まとめて一つのMACアドレスを割り当てても良い。この制御により各ノードは、対向ノードのIPアドレスとMACアドレスの対応表を作成する。各ノードが、図5に示すような形態でIP端末を収容している場合、IPパケットのヘッダ内の宛先IPアドレスはこれらIP端末のIPアドレスとそれが属する対向ノードのIPアドレスの対応をとる必要があるが、これはRIP(Routing Information Protocol) やOSPF(Open Shortest Path First )に代表される公知のルーティングプロトコルにより実現される。従って、本発明は、図2に示すような形態でIPルータを複数の仮想ネットワークで相互に接続する構成においても適用できる。
【0039】
次に第7実施例について説明する。図20は第7実施例の動作を示すフローチャート、図4(c)はMPLSフレームの構成図である。第7実施例はMPLSノード間の転送に関するものである。図4(c)を参照すると、MPLSフレームはMPLSラベルと、IPフレームとから構成される。MPLSネットワークの場合、IPルータ接続の場合に比べ、その特徴を生しMPLSパス毎に何処の経路を通過するか設定可能にしたいという要求度が高い。MPLSフレームには、図4(b)に示すIPフレームにMPLSパスを特定するMPLSラベル情報がヘッダ情報として付加されている。このヘッダもネットワーク内で着脱可能である。なお、L2ネットワーク内をMPLSフレームが転送される場合、図4(d)に示す構成となる。即ち、MPLSフレームの先頭にL2ヘッダが付加される。
【0040】
本発明では、自律分散制御に基づくSTPベースのL2ネットワークとは異なり、仮想ネットワークの構成は運用者の意図(ポリシー)に従って設定できるので、各MPLSパスに対する要求に従い、通過するLANスイッチ間の経路に対応した仮想ネットワークを設定することができる。この点からも、本発明はMPLSノード間の接続方式として適していることが判る。図3のMPLSノード構成において(図3のノードをMPLSノードとする)、分散処理装置110はインタフェース113より供給されるMPLSのラベル情報に応じて、パケットをVLANハ゛ッファ101,102,103へ分配する(S81)。従って、分配処理装置110内のMPLSラベルとVLAN−Tag情報との対応表によりMPLSパスと転送仮想ネットワークとが関連づけられる。MPLSノード間の転送はL2スイッチに基づくので前述の実施例と同じ形態で実現される。従って、前述の複数の仮想ネットワークを用いた並列転送、障害時の制御、2現用+1予備の制御、1+1のプロテクション制御は、同じ方法により実現される。
【0041】
なお、以上の説明では、L2転送、IPレイヤ転送、MPLS転送を別々に扱っているが、同一ノードでこれらの制御を行ってもよいし、L2ネットワーク内の同一仮想ネットワークをこれら種類の異なるサービスで共有することも可能である。
【0042】
次に第8実施例について説明する。図7は第8実施例におけるノードの一例の構成図、図21は第8実施例の動作を示すフローチャートである。第8実施例は帯域保証制御に関するものである。図7において図3と同様の構成部分には同様の番号を付し、その説明を省略する。図7を参照すると、各VLANハ゛ッファ101〜105に対応してシェーパ131〜135が設けられている。VLAN1,2,3に対応してはシェーパ131,132,133をそれぞれ配置する。シェーパは、転送速度を設定された速度あるいはそれ以下に抑えるための装置で公知のパケットシェーピング技術で実現される。
【0043】
例えば、VLAN1を帯域保証サービス用に割り当てるとすると、シェーパ131は、定められた転送速度以下でパケット送出を行う。同時に、L2フレームのPriorityフィールドを高優先に設定する(S91)。更に、L2スイッチ間の各SW間リンクにおいて、そこを通過する高優先の仮想ネットワークの保証帯域の総和が伝送路帯域を越えないようにあるいは一定の余裕を持つように設計する(S92)。
【0044】
例えば、高優先の仮想ネットワークVLAN1,VLAN2の保証帯域がそれぞれ100Mbps、200Mbpsとすれば、例えば、図1においてSW16−SW17間、SW11−SW12間、SW11−SW16間はそれぞれ100Mbps以上、200Mbps以上、300Mbps以上の伝送帯域を確保すればよい。一方、途中のL2スイッチSW11−17では、L2フレームフレーム上での優先制御を行うことにより(S93)、ノード間の帯域は確保できる。
【0045】
即ち、L2ネットワーク内ではシェーピングといった帯域制御を必要とせず、市販のL2スイッチを用いてエンドノード間の帯域を保証できる。又、VLAN1,2に障害が発生した場合の予備系ネットワークとしてVLAN3の通過する伝送路、例えばSW13−SW14間の伝送路の帯域を300Mbps以上に設計すれば、VLAN1,2に障害が発生し予備系に切り替えても帯域は保証される。
【0046】
次に第9実施例について説明する。図8は第9実施例におけるVLANハ゛ッファの一例の構成図、図22は第9実施例の動作を示すフローチャートである。第9実施例は、仮想ネットワーク単位ではなく、例えばMPLSのラベル単位や対向ノード向けのフロー単位で行われる帯域制御に関する。図8は図3のVLANハ゛ッファ101〜105の構成を示す図である。同図を参照すると、VLANハ゛ッファ100は分配処理装置210と、フローバッファ201〜203と、シェーパ231〜233と、多重処理装置211とを含んで構成されている。分配処理装置210では、図3の分配処理装置110よりVLANハ゛ッファ100に供給されるパケットのフロー例えば、MPLSのラベル情報やIPパケットの優先度を表すTOSフィールドに応じて、フローバッファ201〜203に分配し(S101)、各パケットは、それぞれシェーパ231,232,233で帯域制御を受け多重処理装置211を介しVLANハ゛ッファ100から出力される(S102)。この制御により、VLAN単位より細かな帯域制御が可能となる。
【0047】
又、VLANハ゛ッファ100内に置かれた分配処理装置210及び多重処理装置211の機能を図3の分配処理装置110や多重処理処理装置111,112の機能に含ませ実現することも可能である。又、第6の実施例で示したようにノード10,20,30,40がルータとして機能する場合は、対向ノード(隣接ルータ)宛てにパケットを管理することも可能であるので、図8の構成においてフロー単位のバッファリング替えて、対向ノード毎に分類しバッファリングすることも可能である。このように、本発明を用いれば、仮想ネットワーク単位、フロー単位、隣接ルータ単位など多様な単位で帯域保証が可能となる。
【0048】
次に第10実施例について説明する。図9は第10実施例における仮想ネットワークの構成図、図10は第10実施例におけるL2スイッチの構成図、図23は第10実施例の動作を示すフローチャートである。図9を参照すると、ノード10からノード20,30,40との間で3つの仮想ネットワークが設定されている。図示はしていないが、ノード20とノード30,40との間で2つの仮想ネットワーク、ノード30とノード40との間に1つの仮想ネットワークを設定し、総計6個の仮想ネットワークで、4つのノード間の論理メッシュなリンクが設定される(S111)。
【0049】
図10を参照すると、前述した実施例におけるL2スイッチはMACアドレスを用いてスイッチングを行っていたのに対し、本実施例におけるL2スイッチは、4個のポート51,52,53,54を有し、図4(a)に示すVLAN−ID情報に基づいてスイッチングするVLAN−IDスイッチ50から構成される。
【0050】
そして、各ポートのスイッチングテーブル55には、VLAN−IDと出力ポートの対応が記録され、この情報に基づきスイッチングを行う(S112)。図10には、ポート51におけるスイッチングテーブルの一例が示されている。このスイッチングテーブルは、例えばポート51に入力されたパケットのVLAN−TagがVLAN1であると、このパケットはポート52から出力されることを示している。このように、VLANを指定するだけでパケットを宛先に転送することができるのである。
【0051】
従来のL2スイッチでは転送されるパケットのMACアドレスがスイッチングテーブルに記録されており、一般にその数は数千から数万と大規模のものを必要とする。従って、VLAN−ID対応のスイッチングテーブルとすることによりその規模を抑えることができ、装置の小型化・低価格化に寄与する。又、MPLSのラベル情報のように、リンク・バイ・リンクにラベルを付け替える必要が無いので、装置の小型化・低価格化に寄与するのみならず、ネットワーク全体の管理を簡易にする。
【0052】
次に第11実施例について説明する。図24は第11実施例の動作を示すフローチャートである。図1及び図24を用いて説明する。現用系をVLAN1、バックアップ用をVLAN3とする。VLAN2は本実施例では使用しない。ノード10はVLAN1に対し診断用の同報パケットを一定間隔で送出する(S121)。このパケットはノード20、30、40に受信されるが、例えばSW12,17間で障害が発生すると(S122)、ノード30ではノード10からの診断パケットが受信されない。ノード30はこれによりVLAN1の障害を検出し(S123),現用系をVLAN3に切替える(S124)。これにより、ノード30からは診断用の同報パケットを含むパケットはVLAN3に送出される(S125)。同様に、ノード10,20,40でもノード30からの診断パケットは受信されないのでVLAN3に切り替わる(S126)。
【0053】
このように、障害により分断されたノードからの診断パケットあるいはVLAN3に切替えたノードからの診断パケットはVLAN1からは受信されないので、全てのノードはVLAN3に切替わることができる。
【0054】
次に、図3を参照しながらノードの動作について説明する。同図において、VLANバッファ101及び103はそれぞれVLAN1及びVLAN3対応のバッファとする。送信側にあっては、障害検出をするまでは、LANバッファ101より診断用の同報パケットを送出し、LANバッファ101で他のノードからの診断用の同報パケットの中断により障害を検出する。障害を検出した後は、LANバッファ103を用いて通信を行う。診断用のパケットは必ずしも同報パケットである必要はなく、相手ノードそれぞれとユニキャスト形式の通信で障害検出を行ってもよい。この場合、障害により分断されないノード間はVLAN1をそのまま使用し、分断されたノード間はVLAN3に切替えて通信する。
【0055】
次に第12実施例について説明する。図25は第12実施例の動作を示すフローチャートである。なお、本実施例でもVLAN2は使用しない。本実施例では、各ノードは送信すべきパケットを、診断用のパケットを含めVLAN1及びVLAN3に複製して送出する(S131)。従って、VLAN1及びVLAN3には同じパケットが現れる。受信側では、現用系のVLAN1上で診断用パケットの中断により障害を検出し(S132)、現用系をVLAN3に切替える(S133)。図3において、VLANバッファ101、103には診断用パケットを含み同じパケットが複製して供給され、現用系のVLAN1対応のVLANバッファ101にて他のノードからの診断用パケットの受信が中断されると、分配処理装置110により受信側として選択されるバッファがVLANバッファ103に切替えられる。このように、本発明によれば、レイア2上で仮想ネットワークごとのプロテクション機能が実現される。
【0056】
なお、第11及び第12実施例において、診断用パケットの受信の中断により障害を検出する方法の説明を行ったが、受信パケット自身の中断による障害検出を行ってもよい。この場合、各ノードは送信に際し、あるノード宛のパケット信号が一定時間送信なしの状態が継続すると診断用パケットを送出する。
【0057】
このように本発明によれば、途中のL2スイッチは切替制御に関与しないので、中継L2スイッチ段数及び各L2スイッチを経由する仮想ネットワーク数に依存することなく高速にスイッチを切替えることができる。
【0058】
次に第13実施例について説明する。図26は第13実施例における仮想ネットワークの構成図である。本発明において、仮想ネットワークがループを構成しない,あるいは重ならないというのは、経路的に分離していればよくL2スイッチを共有する場合も含むものである。同図を参照すると、ノード10とノード40との間に実線と破線で示す2つの仮想ネットワークが表示されているが、これら2つの仮想ネットワークはSW14を共有している。しかし、2つの仮想ネットワーク間ではデータの交換は行われていない。このような形態も本発明に含むのである。
【0059】
本発明のL2ネットワーク上での仮想ネットワーク識別子としてVLAN−IDを用いて説明してきたが、ネットワークの規模が大きい場合、図4に示すVLAN−Tagヘッダを複数個配置したり、VLAN−ID(例えば、12ビット)より情報量の長いMPLSラベル(例えば、20ビット)等他の形態のラベル情報をL2仮想ネットワークの識別子に用いることも含むものである。MPLSラベル情報を用いる場合でも、本発明では各L2スイッチではラベル情報の付け替えを行わない、ラベル分配するプロトコルを必要としないという特徴を有しており、又、その位置もL2ヘッダ内にあり、公知のMPLSネットワークとは異なる発明である。
【0060】
【発明の効果】
本発明によるネットワーク転送システムによれば、相互に通信を行う複数のノード間を経路がループを構成しない複数の仮想ネットワークで接続したため、経路設定に運用者のポリシーを反映させることができ、ネットワーク資源の有効利用が図れ、かつ速やかな障害復旧が可能となる。
【0061】
又、本発明によるネットワーク転送方法も上記ネットワーク転送システムと同様の効果を奏する。
【0062】
より具体的には、安価なレイヤ2スイッチを用いて以下の効果を得ることができる。
(1)ポリシーベースの経路設定及び迂回制御が可能となる。
(2)パケットの無限巡回を防止することができる
(3)現用・予備ベースでの経路設計が可能となる。
(4)1+1のプロテクション制御が可能である。
(5)障害復旧を含む経路切り替えは、レイヤ2転送網のエッジのノードでの切り替え制御のみで済む。
(6)前記切り替え制御は高速に実現することができる。
(7)エッジのノード間で帯域保証が実現する。
(8)レイヤ2スイッチして、仮想ネットワーク番号に基づくスイッチを用いることにより、より低価格なスイッチを提供することができる。
(9)MPLSル−タ間を本発明によるL2スイッチネットワークで相互に接続すれば、MPLSが実現するポリシ−ベ−スのトラフィックエンジニアリングと同等のサービスが提供されるので、ネットワークのコアの部分をL2スイッチで構成することができ、ネットワークの低コスト化に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレイヤ2ネットワーク転送システムの最良の実施の形態の構成図である。
【図2】L2スイッチで構成される各仮想ネットワークとノードとの関係を示す図である。
【図3】イーサネット(登録商標)ポート121及び122を有する伝送路インタフェース部分の一例の構成図である。
【図4】パケットフレームの一例の構成図である。
【図5】第2実施例における仮想ネットワークの構成図である。
【図6】L2スイッチの一例の構成図である。
【図7】第8実施例におけるノードの一例の構成図である。
【図8】第9実施例におけるVLANハ゛ッファの一例の構成図である。
【図9】第10実施例における仮想ネットワークの構成図である。
【図10】第10実施例におけるL2スイッチの構成図である。
【図11】第10実施例に用いるL2スイッチの一例の構成図である。
【図12】本発明の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図13】ノードの送信時の動作を示すフローチャートである。
【図14】ノードの受信時の動作を示すフローチャートである。
【図15】第2実施例の動作を示すフローチャートである。
【図16】第3実施例の動作を示すフローチャートである。
【図17】第4実施例の動作を示すフローチャートである。
【図18】第5実施例の動作を示すフローチャートである。
【図19】第6実施例の動作を示すフローチャートである。
【図20】第7実施例の動作を示すフローチャートである。
【図21】第8実施例の動作を示すフローチャートである。
【図22】第9実施例の動作を示すフローチャートである。
【図23】第10実施例の動作を示すフローチャートである。
【図24】第11実施例の動作を示すフローチャートである。
【図25】第12実施例の動作を示すフローチャートである。
【図26】第13実施例における仮想ネットワークの構成図である。
【図27】従来のL2スイッチネットワークの一例の構成図である。
【符号の説明】
1〜3 VLAN
11〜17 L2スイッチ
10,20 ノード
21〜23 VLAN
31〜33 VLAN
30,40 ノード
41,42 パケットフレーム
50 VLAN−IDスイッチ
51 スイッチ部
52 制御部
53 バッファ部
55 スイッチングテーブル
110 分配処理装置
111,112 多重処理装置
113 インタフェース
101〜105 VLANハ゛ッファ
121、122 ポート
131〜135 シェーパ
201〜203 フローバッファ
231〜233 シェーパ
210 分配処理装置
211 多重処理装置

Claims (34)

  1. 相互に通信を行う複数のノード間を、VLAN−Tag情報
    で特定され、経路がループを構成しない複数の仮想ネットワークで接続し、前記複数の経路は少なくもその一部が重ならないように構成され、前記ノードは送出すべきパケットのアドレス情報に基づき前記仮想ネットワークを特定する前記
    VLAN−Tag情報を付与することを特徴とするネットワーク転送システム。
  2. 前記ノードは、前記仮想ネットワークに対応する複数のバッファを有し送受信されるパケットを前記バッファに格納すると共に、前記パケットのアドレス情報と前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報との対応を示すテーブルを有し、前記VLAN−Tag情報の付加及び除去動作を行うことを特徴と請求項1記載のネットワーク転送システム。
  3. 前記仮想ネットワークを用いて、前記ノード間で並列転送通信が行われることを特徴とする請求項1又は2記載のネットワーク転送システム。
  4. 前記ノードは、前記VLAN−Tag情報のみに基づき転送制御を行うことを特徴とする請求項1から3いずれか記載のネットワーク転送システム。
  5. 正常時には複数の前記仮想ネットワークを用いて前記パケットが転送され、前記仮想ネットワークの一部に障害が発生した場合、前記障害が発生した仮想ネットワークに転送されるべき前記パケットは他の仮想ネットワークを介して転送されることを特徴とする請求項1からいずれか記載のネットワーク転送システム。
  6. 前記ノードは前記仮想ネットワークの障害を検出すると、障害箇所に関わる仮想ネットワークに対し障害を通知する同報パケットを送出し、この同報パケットを受信した対向ノードは他の仮想ネットワークへ切替えることを特徴とする請求項記載のネットワーク転送システム。
  7. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、一方を現用として用い他方を予備用として用いるとともに、前記現用に障害が発生した場合、前記予備用に切替えることを特徴とする請求項1から5いずれか記載のネットワーク転送システム。
  8. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、前記ノードから同じパケットが前記2つの仮想ネットワークを介して対向ノードへ送出され、対向ノードでは通常は一方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットのみを読出すが、この仮想ネットワークに障害が発生した場合、他方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットを読出すことを特徴とする請求項1から5いずれか記載のネットワーク転送システム。
  9. 前記ノードは、パケットのMACアドレスに基づいて前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする請求項1からいずれか記載のネットワーク転送システム。
  10. 前記ノードは、パケットのIPアドレスに基づいて前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする請求項1からいずれか記載のネットワーク転送システム。
  11. 前記ノードは、パケットのMPLSラベル情報に基づいて前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする請求項1からいずれか記載のネットワーク転送システム。
  12. 前記ノードはパケットの送信に際し前記仮想ネットワーク毎に帯域制御と高優先転送を示すヘッダ情報をパケットに付与し、前記仮想ネットワーク内のスイッチは優先制御が加味されたスイッチ制御を行うことを特徴とする請求項1から11いずれか記載のネットワーク転送システム。
  13. 前記ノードは帯域保証すべきパケットのフローに対し、フロー毎に帯域制御を行いかつパケットのフレームのPriorityフィールドを所定優先度に設定して送出し、前記仮想ネットワーク内のスイッチは優先制御が加味されたスイッチ制御を行うことを特徴とする請求項1から11いずれか記載のネットワーク転送システム。
  14. 前記仮想ネットワークは1対のノード間を接続する形態で設定され、前記仮想ネットワーク内のスイッチには前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報とポートとの対応が表示されたスイッチングテーブルが設けられ、前記スイッチは前記スイッチングテーブルに基づきパケットが転送されるべき前記仮想ネットワークに切替えることを特徴とする請求項1から13いずれか記載のネットワーク転送システム。
  15. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、一方を現用として用いたほうを予備用として用いるとともに、送出ノードから現用仮想ネットワークを介して複数の対向ノード宛診断用の同報パケットが送出され、この同報パケットを受信したか否かの結果に基づき前記ノード側にて前記仮想ネットワークが切替えられることを特徴とする請求項1から13いずれか記載のネットワーク転送システム。
  16. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、前記ノードから診断用のパケットを含め同じパケットが前記2つの仮想ネットワークを介して対向ノードへ送出され、対向ノードでは通常は一方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットのみを読出すが、この仮想ネットワークに障害が発生した場合、他方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットを読出すことを特徴とする請求項1から13いずれか記載のネットワーク転送システム。
  17. 前記仮想ネットワークに設けられるスイッチは異なる仮想ネットワーク間で共有されることを特徴とする請求項1から16いずれか記載のネットワーク転送システム。
  18. 相互に通信を行う複数のノード間を、VLAN−Tag情報で特定され、経路がループを構成しない複数の仮想ネットワークで接続し、前記複数の経路は少なくもその一部が重ならないように構成され、前記ノードは送出すべきパケットのアドレス情報に基づき前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とするネットワーク転送方法。
  19. 前記ノードは、前記仮想ネットワークに対応する複数のバッファを有し送受信されるパケットを前記バッファに格納すると共に、前記パケットのアドレス情報と前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報との対応を示すテーブルを有し、前記VLAN−Tag情報の付加及び除去動作を行うことを特徴と請求項18記載のネットワーク転送方法。
  20. 前記仮想ネットワークを用いて、前記ノード間で並列転送通信が行われることを特徴とする請求項18又は19記載のネットワーク転送方法。
  21. 前記ノードは、前記VLAN−Tag情報のみに基づき転送制御を行うことを特徴とする請求項18から20いずれか記載のネットワーク転送方法。
  22. 正常時には複数の前記仮想ネットワークを用いて前記パケットが転送され、前記仮想ネットワークの一部に障害が発生した場合、前記障害が発生した仮想ネットワークに転送されるべき前記パケットは他の仮想ネットワークを介して転送されることを特徴とする請求項18から21いずれか記載のネットワーク転送方法。
  23. 前記ノードは前記仮想ネットワークの障害を検出すると、障害箇所に関わる仮想ネットワークに対し障害を通知する同報パケットを送出し、この同報パケットを受信した対向ノードは他の仮想ネットワークへ切替えることを特徴とする請求項22記載のネットワーク転送方法。
  24. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、一方を現用として用い他方を予備用として用いるとともに、前記現用に障害が発生した場合、前記予備用に切替えることを特徴とする請求項18から22いずれか記載のネットワーク転送方法。
  25. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、前記ノードから同じパケットが前記2つの仮想ネットワークを介して対向ノードへ送出され、対向ノードでは通常は一方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットのみを読出すが、この仮想ネットワークに障害が発生した場合、他方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットを読出すことを特徴とする請求項18から22いずれか記載のネットワーク転送方法。
  26. 前記ノードは、パケットのMACアドレスに基づいて前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする請求項18から25いずれか記載のネットワーク転送方法。
  27. 前記ノードは、パケットのIPアドレスに基づいて前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする請求項18から25いずれか記載のネットワーク転送方法。
  28. 前記ノードは、パケットのMPLSラベル情報に基づいて前記VLAN−Tag情報を付与することを特徴とする請求項18から25いずれか記載のネットワーク転送方法。
  29. 前記ノードはパケットの送信に際し前記仮想ネットワーク毎に帯域制御と高優先転送を示すヘッダ情報をパケットに付与し、前記仮想ネットワーク内のスイッチは優先制御が加味されたスイッチ制御を行うことを特徴とする請求項18から28いずれか記載のネットワーク転送方法。
  30. 前記ノードは帯域保証すべきパケットのフローに対し、フロー毎に帯域制御を行いかつパケットのフレームのPriorityフィールドを所定優先度に設定して送出し、前記仮想ネットワーク内のスイッチは優先制御が加味されたスイッチ制御を行うことを特徴とする請求項18から28いずれか記載のネットワーク転送方法。
  31. 前記仮想ネットワークは1対のノード間を接続する形態で設定され、前記仮想ネットワーク内のスイッチには前記仮想ネットワークを特定する前記VLAN−Tag情報とポートとの対応が表示されたスイッチングテーブルが設けられ、前記スイッチは前記スイッチングテーブルに基づきパケットが転送されるべき前記仮想ネットワークに切替えることを特徴とする請求項18から30いずれか記載のネットワーク転送方法。
  32. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、一方を現用として用いたほうを予備用として用いるとともに、送出ノードから現用仮想ネットワークを介して複数の対向ノード宛診断用の同報パケットが送出され、この同報パケットを受信したか否かの結果に基づき前記ノード側にて前記仮想ネットワークが切替えられることを特徴とする請求項18から30いずれか記載のネットワーク転送方法。
  33. 前記仮想ネットワークは途中の経路が重ならない2つの仮想ネットワークから構成され、前記ノードから診断用のパケットを含め同じパケットが前記2つの仮想ネットワークを介して対向ノードへ送出され、対向ノードでは通常は一方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットのみを読出すが、
    この仮想ネットワークに障害が発生した場合、他方の仮想ネットワークを介して受信されたパケットを読出すことを特徴とする請求項18から30いずれか記載のネットワーク転送方法。
  34. 前記仮想ネットワークに設けられるスイッチは異なる仮想ネットワーク間で共有されることを特徴とする請求項18から33いずれか記載のネットワーク転送方法。
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