JP3714165B2 - 給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置や複写装置等に用いられる自動原稿搬送装置の給紙装置に関し、特に、原稿の先端を規制するシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動原稿搬送装置においては、ユーザーが原稿を挿入するときに、該原稿の用紙さばき装置(セパレートローラおよびリタードローラ)への突入を防止し、安定した給紙を行うため、ピックアップローラと用紙さばき装置との中間位置にシャッタが配置されている。
このシャッタはスプリングにより付勢して揺動可能となるように配設されており、その揺動動作をピックアップアームと連動させることで、原稿の繰込み時には上昇させて、繰込みの障害とならないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような揺動可能なシャッタを、回動支点周りに原稿の挿入口側へ向けて回動するようにした場合は、シャッタが原稿に当接しながら上昇することになる。すると原稿が負荷となって、シャッタが円滑に上昇できないという問題が発生する。これを避けるためシャッタの回動方向を紙送り側とすると、シャッタの回動支点をピックアップローラ側に配置する必要がある。そうすると今度は、シャッタの配設スペースをどのように確保するか、駆動源をどこから求めるか、ピックアップアームとの連動をどのように実現するか、ということが問題となる。また前述したような従来の技術では、シャッタおよびピックアップアームはいずれもスプリングにより上方に付勢して、ピックアップアームとシャッタとが互いに逆向きに揺動するように連動させている。このため、駆動側であるピックアップアームのスプリングを、従動側であるシャッタのスプリングより、付勢力が大きくなるように設定しておく必要がある。しかし、ピックアップアームのスプリングをあまりに強く設定すると、駆動軸によりピックアップアームが下降する力(ピックアップローラが原稿を押圧すると共に、原稿を繰込む力)を強化する必要があり、繰込みに影響してしまう。このため、シャッタ上昇用のスプリングの設定値は自ずと制限されてしまうことになる。そうすると、前述したようにスプリングの付勢力により負荷としての原稿を排除しながら(シャッタを原稿に当接しながら)、シャッタを円滑に上昇させることは困難であり、シャッタが原稿にあたらないようにして上昇させる必要が出てくる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、原稿を取り込むピックアップローラと、ピックアップローラにより取り込まれた原稿を送るセパレートローラと、前記ピックアップローラと前記セパレートローラの中間に位置し、原稿の先端を規制する規制位置から揺動可能なシャッタとを備えた給紙装置であって、前記シャッタの先端が、該シャッタが上昇するにしたがって紙送り下流側に移動し、ついで途中より紙送り上流側へ向けて移動するようにし、
前記シャッタの一端に接続され、該シャッタの一端が紙送り上流側に突出する略円弧形状の軌跡を描くように駆動する駆動部材と、上下動するシャッタを一定位置で案内して該シャッタの先端を紙送り方向で移動させるための支点となるガイド部とを設け、
前記駆動部材は、一端に前記シャッタを取り付け、他端に軸を設けて回動するアームであり、前記ガイド部は、紙送り方向にシャッタが通過可能な幅を有する長孔、または紙送り方向にシャッタが通過可能な幅だけ離間して設けた一対のローラとしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の給紙装置2を備えた自動原稿搬送装置(以下ADF装置)1について、図1、図2を用いて説明する。図1はシャッタ21が下降した状態を示すADF装置1の側面断面図であり、図2はシャッタ21が上昇した状態を示すADF装置1の側面断面図である。
図1、図2には、ファクシミリ装置や複写装置等の画像形成装置に備えられるADF装置1が示されている。該ADF装置1は上部の給紙装置2と下部の搬送装置3とから構成されている。該搬送装置3の上面にはインナーガイド41が配設されており、該インナーガイド41の右部(ADF装置1への原稿挿入口1a)とそれに連なる供給トレイ(図示せず)上には、原稿束5を載置可能としている。そして、インナーガイド41上に載置された原稿束5を、給紙装置2により一枚づつ分離して給送し、原稿5aがADF装置1内部へ搬送されるようにしている。
【0009】
ADF装置1内には原稿搬送路が設けられており、前記搬送装置の下方に配設される原稿読取部(図示せず)により、該原稿搬送路内を送られる原稿5aが該原稿搬送路の中途部にて読み取られるようにしている。読取られた後の原稿5aは、アウターガイド45の右部(ADF装置1への原稿排出口1b)に連なる排出トレイ(図示せず)へ排出される。
前記原稿搬送路は、給紙装置2の下面に設けたアウターガイド40や、搬送装置3に設けたインナーガイド41・42・43・44およびアウターガイド45等によって形成されている。そして原稿5aを搬送可能とするため、原稿搬送路に沿って、リタードローラ33、フィードローラ34・35・36等が配置されている。これらのローラは駆動ローラであり、フィードローラ34・35・36はADF装置1内へ原稿5aを搬送する向き(以下紙送り方向)に回転している。また、リタードローラ33は原稿5aを原稿挿入口1aへ逆送する向きに回転しているが、後述するように、給紙装置2に設けられるセパレートローラ6の作用により、原稿5aはADF装置1内へ搬送される。
【0010】
次に、前記給紙装置2について説明する。給紙装置2には原稿繰込み機構とシャッタ機構とが備えられており、まず原稿繰込み機構について、図1から図3を用いて説明する。図3は、シャッタ21が下降した状態を示す給紙装置2の要部の平面図である。
駆動軸4は、図示せぬモータの動力がギヤ等を介して伝達され駆動されるようにしており、該駆動軸4にはセパレートローラ6が配されている。該セパレートローラ6は駆動軸4の紙送り方向への回転により、原稿5aを給送する。セパレートローラ6の両側には、駆動軸4を支点としてピックアップアーム7・8が回動自在に設けられており、該ピックアップアーム7・8の先端にはピックアップローラ9が回動可能に設けられている。
ピックアップアーム7と前記アウターガイド40との間には、スプリング等で形成される付勢部材10が介装されており、ピックアップアーム7(およびピックアップローラ9)を駆動軸4を支点として上方へ付勢するようにしている。
【0011】
セパレートローラ6は、ワンウェイクラッチ11を介して駆動軸4に取り付けられており、該駆動軸4の回転によりセパレートローラ6を紙送り方向に一体的に回転させると共に、セパレートローラ6が外力により同方向(紙送り方向)へ、駆動軸4の回転速度よりも早い速度で回転される場合は、該駆動軸4はセパレートローラ6に対して空回りするようにしている。
セパレートローラ6の同軸上にはギア12が固設されており、セパレートローラ6とギア12とが一体的に回転するようにしている。また、前記ピックアップローラ9の同軸上にはギア13が固設されており、ピックアップローラ9とギア13とが一体的に回転するようにしている。そしてギア12とギア13とには、ベルト14が巻回されており、駆動軸4の回転がピックアップローラ9にも伝達されるようにしている。
【0012】
ギア13と前記ピックアップアーム7との間にはトルクリミッタ15が設けられており、ギア13はトルクリミッタ15による負荷トルクを受けて回転を制限されている。そして、該トルクリミッタ15で制限する負荷トルク(限界トルク)以上のトルクがギア13に加えられると、該ギア13はピックアップアーム7に対して回転する。
駆動軸4が回転を始めると、前述したようにギア13に回転力が伝達されて、ギア13が回転しようとするが、トルクリミッタ15による負荷トルクによって該ギア13の回転は制限される。一方、前述したように、ピックアップアーム7は駆動軸4に対して回動自在に設けられている。このため駆動軸4の回転力は、その回動がギア13の回転に比して容易であるピックアップアーム7に向けられる。従って、ピックアップアーム7が駆動軸4を支点として下降回動し、ギア13はピックアップアーム7に相対的に固定されて回転しない。この結果、ピックアップアーム7の下降回動に応じてピックアップローラ9が下降する。
下降するピックアップローラ9が図2に示すように原稿束5と接触した場合は、ピックアップアーム7はそれ以上下降できない。この結果、駆動軸4の回転力はすべてギア13に向けられ、この場合は、駆動軸4から該ギア13に加わるトルクがトルクリミッタ15で制限されている負荷トルクを上回るようになっている。従って、ギア13がピックアップアーム7に対して回転し、ピックアップローラ9が回転する。
【0013】
つまり、駆動軸4が紙送り方向に回転する場合は、ワンウェイクラッチ11が係合して、前記駆動軸4の回転力がセパレートローラ6およびギア12に伝達され、この結果、ピックアップローラ9が原稿束5と接触するまでピックアップアーム7を下降させる。そして、ピックアップローラ9が原稿束5と接触すると、ギア13に前記限界トルク以上のトルクが加わってピックアップローラ9が回転し、原稿束5の最上に位置する原稿5aをADF装置1内へと繰込むのである。
【0014】
また、駆動軸4が紙送り方向に対して逆回転する場合は、ワンウェイクラッチ11の係合が解除され、セパレートローラ6およびギア12への動力伝達が遮断される。したがって、ピックアップアーム7にも回転力は伝達されず、該ピックアップアーム7は前記付勢部材10の付勢力により上方へ回動する。
なお、駆動軸4が逆回転するのは、原稿束5をすべてADF装置1内へ繰込んでインナーガイド41に一枚も原稿がなくなったときである。
【0015】
図2に示すように、ピックアップローラ9によりADF装置1内側へ繰込まれた原稿5aは、まずセパレートローラ6と前記リタードローラ33との間に搬送される。セパレートローラ6とリタードローラ33とで用紙さばき装置が構成されており、該用紙さばき装置は以下のようにして、ピックアップローラ9側から搬送されてきた原稿5aを一枚ずつ、前記用紙搬送路へ給送するようにしている。
原稿5aの搬送時において、セパレートローラ6が紙送り方向に回転するのに対し、リタードローラ33は前述したように逆方向に回転する。リタードローラ33はトルクリミッタを介して該ローラの駆動軸に設けられており、一定以上のトルクが加えられる場合には、該駆動軸に対して回動自在となるようにしている。セパレートローラ6はリタードローラ33に圧接しており、両ローラ間に原稿を挟まない場合、もしくは一枚だけ原稿5aを挟んでいる場合には、リタードローラ33はセパレートローラ6に連れ回りして紙送り方向に回転する。これは、セパレートローラ6の回転のトルクがリタードローラ33に加わる場合には、前記トルクリミッタが解除されるためである。
【0016】
セパレートローラ6およびリタードローラ33は、外周にゴム等の摩擦係数の大きな部材を配設している。そして、原稿5a・5a間に働く摩擦力より、それらのローラと原稿5a間とに働く摩擦力の方が大きくなるようにしている。このため、複数枚の原稿5a・5a・・・が用紙さばき装置に搬送されてきた場合には、リタードローラ33はセパレートローラ6に連れ回りしないで、搬送された複数枚の原稿のうち最下の一枚を前記原稿挿入口1a側へ逆送する。このようにして、複数枚の原稿5a・5a・・・がピックアップローラ9によりADF装置1内側へ繰込まれた場合でも、前記用紙さばき装置により分離されて、一枚の原稿5aだけが原稿搬送路へと給送されるようにしている。
【0017】
用紙さばき装置より原稿搬送路へ給送された原稿5aは前記フィードローラ34によって搬送されるが、ここでフィードローラ34の回転速度はセパレートローラ6の回転速度よりも大きく設定されている。従って、原稿5aの先端がフィードローラ34にまで至ると、原稿5aの後端がセパレートローラ6から抜け切るまでは、セパレートローラ6は連れ回りして、フィードローラ34と同速度で回転する。
上述するようにセパレートローラ6がフィードローラ34と同速度で回転するとき、セパレートローラ6は駆動軸4に対し、相対的に紙送り方向へ回転することになる。このような場合は前述したように前記ワンウェイクラッチ11が切断され、ピックアップアーム7が上方へ回動を始める。
つまり、フィードローラ34に原稿が供給されると、一旦ピックアップローラ9が上昇して原稿束5より離間し、少し間をおいて原稿5aの後端がセパレートローラ6が抜けてから、ピックアップローラ9は再び下降して次の原稿5aの繰込みを行うのである。
【0018】
次に、前記シャッタ機構について説明する。以下で、第一から第三実施例のシャッタ機構について説明するが、まずシャッタ21(第一から第三実施例で共通)と前記ピックアップアーム7・8との連動機構について説明する。該連動機構は、これらの実施例間で同一の機構である。
図3に示すように、駆動軸4よりもADF装置1内側には枢軸16が配設されており、該枢軸16はADF装置1のケーシングに回動自在に設けられている。枢軸16には、係合部材17、駆動部材19・19がそれぞれ固設されており、これらの部材は枢軸16と一体的に回動する。該駆動部材19の後端側(枢軸16側)には、掛止部19bが設けられている。また、前記アウターガイド40上に支持部材46が固設されており、該支持部材46と前記掛止部19bとの間には、スプリング等で形成される付勢部材20が介装されている。そして付勢部材20・20は、駆動部材19・19が枢軸16を支点として上方回動する方向の付勢力を常時作用させるようにしている。
【0019】
これより、第一実施例のシャッタ機構について、図4から図6を用いて説明する。図4は第一実施例のシャッタ機構の要部を示す図であり、図4(a)はシャッタ21を示す側面図、図4(b)はシャッタ21および駆動部材19を示す平面図、図4(c)はアウターガイド40に設けた長孔40aを示す平面図である。また、図5は第一実施例においてシャッタ21が下降した状態を示すシャッタ機構要部の側面断面図であり、図6は第一実施例においてシャッタ21の上下移動の軌跡を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
駆動部材19の先端部には、シャッタ21が回動自在に接続されている。シャッタ21は、図4(b)、図5に示すように、支点軸21aで駆動部材19に枢設されており、該支点軸21aにはシャッタ部21bが固設されている。また、該シャッタ部21b上には補強リブ21cが固設されている。
以上構成により、駆動部材19の上下回動に伴って、シャッタ21が上下に移動するようにしている。そしてシャッタ21は、駆動部材19を介して前記付勢部材20により、上方に付勢されている。また、図1から図3に示すように、シャッタ21は側面視でピックアップローラ9とセパレートローラ6との中間に位置するようにしている。
【0020】
前記ピックアップアーム8の枢軸16側には突起部8aが形成されており、該突起部8aには係合片22が固設されている。一方、前記係合部材17には係合部17aが切欠いて形成されている。そして、ピックアップアーム7・8の駆動軸4回りの回動により、係合片22と係合部17aとが係合して、係合部材17が枢軸16を支点として回動可能となるようにしている。
係合部材17と前記駆動部材19とは、前述のとおり一体的に回動するように構成しているため、該係合部材17の回動により駆動部材19も回動する。そして駆動部材19が係合部材17により駆動すると、駆動部材19の先端(シャッタ21との接続側の一端)が、紙送り方向の上流側に突出する円弧を描くように移動する。つまり駆動部材19は、一端にシャッタ21を取り付け、他端に枢軸16を設けて回動するアームである。また、駆動部材19の駆動により、シャッタ21が上下に移動する。
なお、係合部材17の形状は、前述の構成に限定されるものではなく、例えば円筒部材に突起部を形成して、前記係合片が該突起部で係合するようにしてもよい。
【0021】
給紙装置2が作動されていない状態では、前記ピックアップアーム7・8は回動可能な範囲における最上位置で待機している。そして前記係合片22の下降により係合部材17が紙送り方向に回転して、駆動部材19も下降している。このときシャッタ21も駆動部材19に連動して下降しており、前記シャッタ部21bの先端は、前記インナーガイド41上に設けた凹部に係止される。ここで該凹部にシャッタ部21bが係止される際の位置を、シャッタ21の規制位置とする。シャッタ21が規制位置にあるとき、図1、図5に示すように、原稿束5が前記原稿挿入口1aより挿入されても、シャッタ部21b先端が凹部で係止されて、シャッタ21が原稿挿入の圧力につられて動いてしまうことがないようにしている。
【0022】
前記アウターガイド40には、図4(c)、図5に示すように、長孔40aが形成されている。該長孔40aはシャッタ21が丁度通過可能となるだけの幅を有しており、シャッタ21は上下動する際に、長孔40a内を必ず通過するように規制される。すなわち長孔40aは、シャッタ21を一定位置(長孔40aが形成される位置)で案内するガイド部として作用する。
【0023】
シャッタ21が駆動部材19の駆動により上昇する際には、次のような軌跡を描く。シャッタ21は規制位置より離れた直後では、紙送り方向の下流側に移動する。図6中では、シャッタ21が規制位置にあるときは二点斜線で示しており、規制位置より上昇した直後の状態は破線で示している。また、シャッタ21は上昇するに従い、途中で紙送り方向の上流側に移動する。図6中では、シャッタ21は、前記の破線で示される位置より上昇した位置を、実線で示している。つまり、シャッタ部21bの先端が図6中に矢印で示すような形状の曲線を描くようにして、シャッタ21は上昇する。
このため、シャッタ21を原稿束5の先端から離れるようにして上昇させることができ、原稿束5がシャッタ21が上昇する際の負荷となることがない。したがって、シャッタ21を駆動部材19を介して付勢する付勢部材20は、シャッタ21が負荷としての原稿束5を押しのけるだけの強さがなくてもよい。したがって給紙装置2に備えられる付勢部材20としては、原稿束5を押しのけるだけの強さを必要とされないので、コストダウンを図ることができる。
【0024】
シャッタ21が前述したような軌跡を描いて上昇するのは、駆動部材19が上昇するにつれて、駆動部材19の先端(つまりシャッタ21の支点軸21a)が紙送り下流側より紙送り上流側へ移動し、次いで紙送り下流側へ移動するためである。なお、これは前述したように、駆動部材19の先端が紙送り方向の上流側に突出する円弧を描くように移動するように駆動部材19が設けられているためである。シャッタ21は前述したように、前記長孔40aを支点とするように案内される。そして長孔40aを支点としてシャッタ21の先端は、駆動部材19の先端が(紙送り)下流側より、上流側、下流側へと移動するのと逆順に、上流側より、下流側、上流側へと移動するのである。
【0025】
なお、前述では、シャッタ21が上昇する際の移動について説明したが、シャッタ21が下降する際も、シャッタ機構が以上のように構成されることにより、同様の軌跡をたどって移動を行う。
【0026】
次いで、第二実施例のシャッタ機構について、図7から図9を用いて説明する。図4は第一実施例のシャッタ機構の要部を示す図であり、図7(a)はシャッタ21を示す側面図、図7(b)はシャッタ21および駆動部材19を示す平面図、図7(c)はアウターガイド50に設けた長孔50aを示す平面図である。また、図8は第二実施例においてシャッタ21が下降した状態を示すシャッタ機構要部の側面断面図であり、図9は第二実施例においてシャッタ21の上下移動の軌跡を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
第二実施例においては、前記アウターガイド40の代わりにアウターガイド50を用いて給紙装置を構成しており、該アウターガイド50には、図7(c)、図8に示すように、シャッタ21を通過可能とする開口部50aが形成されている。該開口部50aには、一対のガイドローラ26・26が紙送り方向に並設されている。
【0027】
一対のガイドローラ26・26は、シャッタ21が丁度通過可能となるだけの幅だけ離間して設けられている。そして、シャッタ21が上下動する際に、ガイドローラ26・26間を必ず通過するように規制している。すなわち第二実施例では前記ガイド部材として、第一実施例での長孔40aの代わりに、一対のガイドローラ26・26としている。
なお、本実施例(第二実施例)では、開口部50a内で左右にガイドローラ26を配置して、全体で二対のガイドローラ26・26が配置されるようにしている。これは、シャッタ21には補強リブ21cのところで突出しているため、該補強リブ21cとガイドローラ26・26との接触を避けて、シャッタ21の案内を良好とするためである。したがって、一対のガイドローラを構成するローラのうち、紙送り下流側に配設されるローラは、中間部を凹形状として補強リブ21cと接触しないようにし、一対だけのガイドローラを開口部50aに設ける構成としても良い。
シャッタ21は一対のガイドローラ26・26によって、図9に示すようにして移動する。シャッタ21の移動を規制する作用は、第一実施例と同様のものである。
【0028】
次に、第三実施例のシャッタ機構について、図10から図12を用いて説明する。図10は第一実施例のシャッタ機構の要部を示す図であり、図10(a)はシャッタ21を示す側面図、図10(b)はシャッタ21および駆動部材19を示す平面図、図10(c)はアウターガイド60に設けた長孔60aを示す平面図である。また、図11は第三実施例においてシャッタ21が下降した状態を示すシャッタ機構要部の側面断面図であり、図11は第三実施例においてシャッタ21の上下移動の軌跡を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
第三実施例においては、前記アウターガイド40・50の代わりにアウターガイド60を用いて給紙装置を構成しており、該アウターガイド60には、図10(c)、図11に示すように、シャッタ21を通過可能とする開口部60aが形成されている。また、該開口部60aを形成するアウターガイド60の切断面のうち、紙送り上流側に位置する面を、ガイド面60bとしている。
【0029】
シャッタ21と駆動部材19との間には、図10(b)、図11に示すように、スプリングである付勢部材27が介装されており、該付勢部材27がシャッタ21を紙送り上流側へ向けて付勢するようにしている。このためシャッタ21は紙送り上流側へ移動して、前記ガイド面60bに当接する。
以上構成により、シャッタ21は上下動する際に、ガイド面60bに当接した状態となるように規制される。したがって、シャッタ21はガイド面60bのある位置(一定位置)で案内されるものであり、該ガイド面60bは前述したガイド部材として作用する。
なお、本実施例(第三実施例)では、付勢部材27による付勢方向を紙送り上流側とし、開口部60aが形成される面のうち紙送り上流側のガイド面60bをガイド部材としているが、これらを逆としてもよい。つまり、付勢部材によりシャッタを紙送り下流側に付勢すると共に、開口部60aの形成面うち、紙送り下流側の面をガイド部材としても、シャッタ21の移動は同様のものとなる。
【0030】
シャッタ21は付勢部材27とガイド面60bとによって、図12に示すようにして移動する。シャッタ21の移動を規制する作用は、第一、第二実施例と同様のものである。
【0031】
請求項1記載の如く構成するので、シャッタが原稿先端から離れつつ上昇させることができ、原稿がシャッタ上昇時の負荷となることがない。このため、シャッタ上昇用のスプリング力を小さなものとすることができ、コストダウンを図ることができる。シャッタを一定位置を支点として回動しつつ上昇させることができ、シャッタが原稿先端より離れるように上昇させることができる。しかも、このようなシャッタの移動を、支点となるガイド部材と上下揺動する駆動部材とだけで実現でき、簡単な構成でシャッタを作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャッタ21が下降した状態を示すADF装置1の側面断面図である。
【図2】シャッタ21が上昇した状態を示すADF装置1の側面断面図である。
【図3】給紙装置2の要部を示す平面図である。
【図4】第一実施例のシャッタ機構の要部を示す図である。
【図5】第一実施例においてシャッタ21が下降した状態を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
【図6】第一実施例においてシャッタ21の上下移動の軌跡を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
【図7】第二実施例のシャッタ機構の要部を示す図である。
【図8】第二実施例においてシャッタ21が下降した状態を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
【図9】第二実施例においてシャッタ21の上下移動の軌跡を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
【図10】第三実施例のシャッタ機構の要部を示す図である。
【図11】第三実施例においてシャッタ21が下降した状態を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
【図12】第三実施例においてシャッタ21の上下移動の軌跡を示すシャッタ機構要部の側面断面図である。
【符号の説明】
1 ADF装置
2 給紙装置
6 セパレートローラ
9 ピックアップローラ
19 駆動部材
21 シャッタ
21a 支点軸
21b シャッタ部
21c 補強リブ
26 ガイドローラ
27 付勢部材
40・50・60 アウターガイド
40a 長孔
50a・60a 開口部
60b ガイド面
Claims (1)
- 原稿を取り込むピックアップローラと、ピックアップローラにより取り込まれた原稿を送るセパレートローラと、前記ピックアップローラと前記セパレートローラの中間に位置し、原稿の先端を規制する規制位置から揺動可能なシャッタとを備えた給紙装置であって、前記シャッタの先端が、該シャッタが上昇するにしたがって紙送り下流側に移動し、ついで途中より紙送り上流側へ向けて移動するようにし、
前記シャッタの一端に接続され、該シャッタの一端が紙送り上流側に突出する略円弧形状の軌跡を描くように駆動する駆動部材と、上下動するシャッタを一定位置で案内して該シャッタの先端を紙送り方向で移動させるための支点となるガイド部とを設け、
前記駆動部材は、一端に前記シャッタを取り付け、他端に軸を設けて回動するアームであり、前記ガイド部は、紙送り方向にシャッタが通過可能な幅を有する長孔、または紙送り方向にシャッタが通過可能な幅だけ離間して設けた一対のローラとしたことを特徴とする給紙装置。
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