JP3713749B2 - ゴムホースの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はゴムホースの製造方法に関し、詳しくは端部の肉厚及び外径を任意に制御できるゴムホースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車には多数の車種があり、用いられる部品の数は膨大なものとなっている。したがってコストの低減を図るためには部品の共通化が有効であり、エンジンルーム内の部品においても共通化が進められている。
ところで二つの部材を連結するゴムホースにおいては、一般にはゴムホースの断面は全長で一定であるから、二つの相手部材のゴムホースに挿入される口金部分は従来同じ外径とされている。しかしながら、上記のように部品を共通化する場合には、二つの相手部材の口金部分の外径が異なる場合も生じる。
【0003】
そこで両端の内径が異なるゴムホースの需要が生じている。このようなゴムホースは、射出成形などによって製造すれば容易に製造できるものの、量産には不向きである。したがって従来と同様に押出成形により断面一定の未加硫ゴムホースを製造し、それに両端部の外径が異なる両端異径のマンドレルを挿入した状態で加硫することにより製造する方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、断面一定の未加硫ゴムホースに両端部の外径が異なるマンドレルを挿入すると、未加硫ゴムホースの内径が拡径される側では必然的に肉厚が薄くなり、所定の外径とすることが困難であった。例えばホースクランプの寸法上の制約からホースには所定の外径が必要となる場合があるが、上記のような場合にはホース端部の外径に必要寸法を確保することが困難であり、ホースクランプによる締結が困難となってしまう。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、押出成形を用いながら端部の肉厚及び外径を任意に制御できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のゴムホースの製造方法は、一端側の内径が他端側の内径より小さく一端側の肉厚が他端側の肉厚より薄いゴムホースの製造方法であって、押出成形により断面均一な未加硫ゴムホースを形成する成形工程と、未加硫ゴムホース内に目的とする内径と同一の外径をもつ両端異径のマンドレルを挿入した状態で加硫する加硫工程とからなり、成形工程は未加硫ゴムホースに軸方向の引張り力を加えながら行いその状態で冷却し、加硫工程では未加硫ゴムホースの小径とすべき一端側に所定内径のキャップを挿着し、加硫時の未加硫ゴムホースの軸方向の収縮により他端側を厚肉とするとともに一端側の肉厚の増大をキャップで規制することを特徴とする。
【0008】
【作用】
本発明のゴムホースの製造方法では、先ず押出成形により断面一定の未加硫ゴムホースが製造される。この時未加硫ゴムホースには軸方向の引張り力が加えられ、その状態で冷却されることで軸方向に収縮する方向の内部応力が蓄えられた状態となる。
【0009】
次に未加硫ゴムホースには目的とする内径と同一の外径をもつ両端異径のマンドレルが挿入され、内径が規制される。拡径された側では肉厚が薄くなるが、この時点では構わない。そして小径とすべき一端側には所定内径のキャップが挿着される。
この状態で加硫が行われると、内部応力が蓄えられた未加硫ゴムホースはその内部応力により軸方向に熱収縮し、その分肉厚が厚くなって拡径されて肉厚が薄くなるべき他端側の端部でも厚肉とすることができる。一方キャップが挿着された一端側の端部では、キャップにより外径が規制されているため、収縮により厚くなる範囲内でキャップとマンドレルの寸法によって決まる肉厚となり、肉厚及び外径を正確に制御することができる。
【0010】
そして加硫後キャップとマンドレルを除去することで、未加硫ゴムホースの寸法に係わらず両端部で肉厚及び外径が所定寸法となったゴムホースが得られる。
【0012】
【実施例】
以下、実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
〔成形工程〕
図1に示す製造装置により未加硫ゴムホースを製造した。先ずEPDMゴムを基材とする配合ゴムが内層押出機1に供給され、内層押出機1から内管が押出成形される。次にブレーダー2により内管表面にナイロン糸製補強糸層が編組され、続いて外被押出機3の押出ヘッド30から補強糸層表面にEPDMゴムを基材とする外被ゴム層が被覆されて押出チューブ4が製造される。
【0013】
押出チューブ4には、外径計測器5でその外径が所定値となるように制御されながら引取りコンベアー6によって所定の引張り力が印加され、その状態で冷却されて未加硫ゴムホース40が製造される。本実施例においては、押出チューブ4の外径は43.4mm、肉厚は4.2mmであり、未加硫ゴムホース40の内径は32mm、外径は40mm、肉厚は4.0mmとなっている。
〔加硫工程〕
得られた未加硫ゴムホース40には、図2に示すように所定の曲り形状のマンドレル7が挿入される。マンドレル7は一端部70の端面から所定長さの範囲の外径が33mm、他端部の端面から所定長さの範囲の外径が36mmであり、両端異径となっている。
【0014】
そして未加硫ゴムホース40の一端部41には、内径41mm、長さ35mmの有底筒状のキャップ8が挿着される。このキャップ8は未加硫ゴムホース40の熱収縮に伴う一端部41のマンドレル7に対する相対移動に追従して移動可能にマンドレル7に保持されている。
その状態で全体を加硫缶に入れ、150℃に加熱して加硫を行う。この際に未加硫ゴムホース40は軸方向に熱収縮し、それに伴って外径及び肉厚が増大する。一端部41ではキャップ8の存在により外径の増大量が規制されているが、他端部では規制するものがないので成形時の引張り力に対応して外径及び肉厚が増大する。
【0015】
そして加硫後にキャップ8とマンドレル7を外し、ゴムホースが得られる。このゴムホースは、一端部の外径は41mmで肉厚が4.0mmであり、他端部の外径は45mmで肉厚が4.5mmであって、両端異径のゴムホースが容易に製造された。未加硫ゴムホースからゴムホースへの寸法変化を表1にまとめて示す。
【0016】
【表1】
なお本実施例において、さらに加硫後の収縮量を大きくしたい場合には、引張り力を増大することもさることながら、未加硫ゴムホース中のポリマー分率を高くすることによっても行うことができる。この場合、ポリマー分率は40〜80体積%の範囲で高くすることが好ましい。40体積%より低いと加硫後の収縮量の増大が困難であり、80体積%を超えるとゴムホースとしての物性に悪影響が現れる。
(参考例1)
〔成形工程〕
引取りコンベアー6による引張り力を従来と同様小さくしたこと以外は実施例1と同様にして、未加硫ゴムホース42を形成した。この未加硫ゴムホース42は、内径33mm、外径41mm,肉厚4mmである。
〔挿入工程〕
次に一端にキャップ90が一体的に形成されたマンドレル9を用意する。このマンドレル9は、キャップ90側の端部の端面から所定長さの範囲の径が未加硫ゴムホース42の内径より大きい36mmであり、反対側の径は未加硫ゴムホース42の内径とほぼ同一である。
【0017】
このマンドレル9を、キャップ90をもたない側から未加硫ゴムホース42に挿入する。この時、未加硫ゴムホース42の長さをマンドレル9の全長より長めにしておく。そして未加硫ゴムホース42の一端部がキャップ90内に入ったら、図3に示すように未加硫ゴムホース42をキャップ90の底面に押圧して軸方向に圧縮する。これにより未加硫ゴムホース42はキャップ90内で肉厚が拡大され、キャップ90の内径で規定される外径となる。
【0018】
一方、マンドレル9の他端部では、キャップは用いられず未加硫ゴムホース42の外径を規制するものは用いられない。もちろん上記のようにキャップを用いて肉厚を増大させることもできる。この場合はキャップをマンドレルに対して軸方向に移動可能とし、未加硫ゴムホース42の他端部をキャップで圧縮することになる。
〔加硫工程〕
その状態で実施例1と同様に加硫する。この時未加硫ゴムホース42には内部応力がほとんど存在しないので、軸方向にほとんど収縮することなく加硫され、所定形状のゴムホースが得られる。
【0019】
得られたゴムホースでは、キャップ90によって形成された一端部の外径は42mm、肉厚が4.5mmであり、他端側の外径は45mm、肉厚が4.5mmであって、両端異径のゴムホースが容易に製造された。未加硫ゴムホースからゴムホースへの寸法変化を表2にまとめて示す。
【0020】
【表2】
なお本参考例において、未加硫ゴムホースの全長は、目的とする長さをLとした場合L×0.05〜0.1の範囲の長さだけ長くすることが好ましい。長くした分の長さがL×0.05より短いとキャップへ圧縮した後の全長がLより短くなり、L×0.1より長くすると圧縮後の全長がLより長くなってしまう。
【0022】
【発明の効果】
すなわち本発明のゴムホースの製造方法によれば、押出成形により未加硫ゴムホースを形成できるので、工数の増大を防止でき容易に製造できる。そして端部の肉厚及び外径を任意に制御でき、両端異径のゴムホースを容易に製造することができる。したがって部品の共通化を一層促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いた未加硫ゴムホースの製造装置の概略構成説明図である。
【図2】本発明の一実施例において未加硫ゴムホースにマンドレル及びキャップを挿着した状態を示す要部断面図である。
【図3】本発明の参考例において未加硫ゴムホースをキャップに押圧している状態を示す説明断面図である。
【符号の説明】
7,9 :マンドレル 40,42:未加硫ゴムホース
Claims (1)
- 一端側の内径が他端側の内径より小さく該一端側の肉厚が該他端側の肉厚より薄いゴムホースの製造方法であって、
押出成形により断面均一な未加硫ゴムホースを形成する成形工程と、該未加硫ゴムホース内に目的とする内径と同一の外径をもつ両端異径のマンドレルを挿入した状態で加硫する加硫工程とからなり、
前記成形工程は前記未加硫ゴムホースに軸方向の引張り力を加えながら行いその状態で冷却し、前記加硫工程では該未加硫ゴムホースの小径とすべき一端側に所定内径のキャップを挿着し、加硫時の該未加硫ゴムホースの軸方向の収縮により他端側を厚肉とするとともに該一端側の肉厚の増大を該キャップで規制することを特徴とするゴムホースの製造方法。
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- 1995-06-20 JP JP15318795A patent/JP3713749B2/ja not_active Expired - Fee Related
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