JP3712816B2 - 表示デバイス用ガラス基板及び表示デバイス用ガラス基板保持装置 - Google Patents

表示デバイス用ガラス基板及び表示デバイス用ガラス基板保持装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶表示装置などの表示デバイスに用いられる表示デバイス用ガラス基板及びその保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置などの表示デバイスに用いられるガラス基板は、図7に示すような長方形もしくは正方形であった。図7において、1はガラス基板である。
このようなガラス基板1を用いて表示デバイスを形成する工程においては、ガラス基板1を保持、保管及び搬送する形態は水平であり、その状態は図8〜図10に示すとおりである。図8は、従来のガラス基板を保持する方法を示す図である。図において、2はガラス基板1の端部を支持するガラス基板保持治具、bはガラス基板1のたわみ量を示している。
【0003】
図9は、従来のガラス基板を搬送する方法を示す図である。図において、3はガラス基板搬送治具である。
図10は、従来のガラス基板を収納する方法を示す図である。図において、4はガラス基板収納治具であるカセットである。
図8に示すように、ガラス基板1を水平にしてその両端を支持すると、ガラス基板1の自重によりガラス基板1がたわむ。一辺が500mmで厚みが0.7mmのガラス基板1の場合、そのたわみ量bは3mm程度となる。また、図8のような支持方法で表面を薬液処理する際には、中央部分に薬液が溜まるために処理が不均一になる。
【0004】
また、図9のようにして、ガラス基板1を搬送する際には、ガラス基板1の裏面に直接ガラス基板搬送治具3が接触するため、保持部の材質によっては、ガラス裏面に傷をつけたり、あるいは保持部とガラス基板1の裏面の間に紛れ込んだ異物によって、ガラス基板1の裏面に傷や汚れをつけてしまうことがあった。
また、図10に示すようなカセット4にガラス基板1を保持する際には、ガラス基板1のたわむ量を考慮して、カセット4のピッチを大きくする必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、ガラス基板1が長方形であるために、保持、保管及び搬送を、ガラス基板1を水平にして行うために生じるたわみの問題があった。
【0006】
この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、ガラス基板を垂直または垂直に近い状態に立てて保持、保管及び搬送を行うことが可能な形状の表示デバイス用ガラス基板を得ることを第一の目的としている。
また、このような表示デバイス用ガラス基板を保持する表示デバイス用ガラス基板保持装置を得ることを第二の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる表示デバイス用ガラス基板は、平行な対辺の一つの辺である第一の辺と、この第一の辺に隣接する二つの第二の辺と、第一の辺と第二の辺のなす角度が90度を越える二つの角部をもつ台形の形状を有し、第一の辺を下方に向けて二つの第二の辺が保持された垂直または垂直に近い状態で、安定に支持されるよう構成されているものである。
また、第一の辺と、この第一の辺に隣接する二つの第二の辺と、第一の辺と第二の辺のなす角度が90度を越える二つの角部をもち、第一の辺に垂直な中心線に対して線対称な六角形の形状を有し、第一の辺を下方に向けて二つの第二の辺が保持された垂直または垂直に近い状態で、安定に支持されるよう構成されているものである。
【0008】
た、第一の辺に垂直な中心線に対して線対称であるものである。
加えて、中心に対して点対称な六角形に形成されたものである。
また、この発明に係わる表示デバイス用ガラス基板保持装置は、表示デバイス用ガラス基板を第一の辺を下方に向けて第二の辺を保持する保持治具を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるガラス基板の形状を示す図である。図において、6は台形の形状を有するガラス基板、aはガラス基板6の斜めの辺である。
図2は、図1のガラス基板を保持する方法を示す図である。図において、7はガラス基板6を保持するガラス基板保持治具である。
図3は、図1のガラス基板を収納する方法を示す図である。図において、8はガラス基板6を収納するカセットである。
図4は、図3に示す方法により収納されたガラス基板を移し替える方法を示す図である。図において、7は図2におけるものと、8は図3におけるものと同一のものである。
【0010】
実施の形態1は、ガラス基板1を台形にしたもので、台形にすることにより、ガラス基板6の斜めの辺aの部分でガラス基板6を支えることができ、垂直保持が可能となる。
図2において、ガラス基板保持治具7は、ガラス基板6の斜めの辺aを掴んで、垂直に保持し、またこの状態で搬送が可能である。
図3は、カセット8にガラス基板6を保管した状態を示し、ガラス基板6を垂直に立てて置くことが可能であるため、カセット8のピッチは狭くてよく、収納効率が上がる。
【0011】
また図4には、ガラス基板6をカセット8から取り出す際の方法を示している。ここではガラス基板6の高さよりもカセット8の高さを小さくしている。カセット8に収納されたガラス基板6を、ガラス基板保持治具7が、ガラス基板6のカセット8から上に出ている部分を掴んで、カセット8から抜き出す。このようにして台形のガラス基板6は垂直保管、垂直搬送が可能となる。このため辺に対すて厚みの薄いガラス基板でも、安定に表示デバイスを形成することができる。
【0012】
実施の形態2.
図5、6は、この発明の実施の形態2によるガラス基板の形状を示す図である。図5において、10は六角形のガラス基板である。図6において、11はp点を中心にして、点対称な形状のガラス基板である。
実施の形態2では、ガラス基板の形状は六角形をしている。さらに図6においては、六角形の中心p点に対して点対称な形状である。これらガラス基板10、11の保持、搬送は、実施の形態1の場合と同様でよく、ガラス基板10、11の支持は、斜めの辺aの部分を用いる。さらに図6の場合にはガラス基板11の中心p点に対し、点対称であるため上下が回転してもガラス基板11を保持できる特徴がある。
【0013】
また、実施の形態1及び2において、底辺に対して垂直な線を中心線とする線対称の形状を有するガラス基板を用いれば、ガラス基板が裏返しになっても垂直に立てて保持することができる。
また、ガラス基板は、台形、六角形に限らずn角形(n≧4)であればよい。
【0014】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
平行な対辺の一つの辺である第一の辺と、この第一の辺に隣接する二つの第二の辺と、第一の辺と第二の辺のなす角度が90度を越える二つの角部をもつ台形の形状を有し、第一の辺を下方に向けて二つの第二の辺が保持された垂直または垂直に近い状態で、安定に支持されるよう構成されているので、辺に対して厚みが薄い表示デバイス用ガラス基板でも、たわみが生じることなく安定に表示デバイスを形成することができる。
また、第一の辺と、この第一の辺に隣接する二つの第二の辺と、第一の辺と第二の辺のなす角度が90度を越える二つの角部をもち、第一の辺に垂直な中心線に対して線対称な六角形の形状を有し、第一の辺を下方に向けて二つの第二の辺が保持された垂直または垂直に近い状態で、安定に支持されるよう構成されているので、辺に対して厚みが薄い表示デバイス用ガラス基板でも、たわみが生じることなく安定に表示デバイスを形成することができる。
【0015】
た、第一の辺に垂直な中心線に対して線対称であるので、表示デバイス用ガラス基板を裏返しにしても、垂直または垂直に近い状態に立てて保持することができる。
【0016】
加えて、六角形の中心に対して点対称であるので、表示デバイス用ガラス基板の上下が逆転しても、垂直または垂直に近い状態に立てて保持することができる。
また、この発明に係わる表示デバイス用ガラス基板保持装置は、表示デバイス用ガラス基板を第一の辺を下方に向けて第二の辺を保持する保持治具を備えたので、表示デバイス用ガラス基板を垂直または垂直に近い状態に立てて保持することができ、表示デバイス用ガラス基板の収納効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるガラス基板の形状を示す図である。
【図2】 図1のガラス基板を保持する方法を示す図である。
【図3】 図1のガラス基板を収納する方法を示す図である。
【図4】 図3の方法により収納したガラス基板を移し替える方法を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2によるガラス基板の形状を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるガラス基板の形状を示す図である。
【図7】 従来のガラス基板の形状を示す図である。
【図8】 従来のガラス基板を保持する方法を示す図である。
【図9】 従来のガラス基板を搬送する方法を示す図である。
【図10】 従来のガラス基板を収納する方法を示す図である。
【符号の説明】
6,10,11 ガラス基板、7 ガラス基板保持治具。

Claims (5)

  1. 平行な対辺の一つの辺である第一の辺と、この第一の辺に隣接する二つの第二の辺と、上記第一の辺と第二の辺のなす角度が90度を越える二つの角部をもつ台形の形状を有し、上記第一の辺を下方に向けて上記二つの第二の辺が保持された垂直または垂直に近い状態で、安定に支持されるよう構成されていることを特徴とする表示デバイス用ガラス基板。
  2. 第一の辺と、この第一の辺に隣接する二つの第二の辺と、上記第一の辺と第二の辺のなす角度が90度を越える二つの角部をもち、上記第一の辺に垂直な中心線に対して線対称な六角形の形状を有し、上記第一の辺を下方に向けて上記二つの第二の辺が保持された垂直または垂直に近い状態で、安定に支持されるよう構成されていることを特徴とする表示デバイス用ガラス基板。
  3. 第一の辺に垂直な中心線に対して線対称であることを特徴とする請求項記載の表示デバイス用ガラス基板。
  4. 中心に対して点対称な六角形であることを特徴とする請求項記載の表示デバイス用ガラス基板。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか一項記載の表示デバイス用ガラス基板を第一の辺を下方に向けて第二の辺を保持する保持治具を備えたことを特徴とする表示デバイス用ガラス基板保持装置。
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