JP3711908B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、ファクシミリ装置、複写機能・ファクシミリ機能等多機能を有する複合機などの画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置などの画像処理装置には、画像を縮小して記録する機能を有するものがある。従来の縮小方式には、図1に示すように主走査ラインの画像を間引いて記録する方式、図2に示すように縮小率に応じてラインヘッドの画像の転送周期を等倍時より短くして、走査線間を狭くして記録する方式等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の縮小方式のうち、主走査線の画像を間引く方式は、処理が簡単であるが、縮小率を高くする場合、間引きが多くなるため、記録画質を下げるという問題がある。
【0004】
また、縮小率に応じてラインヘッドの画像の転送周期を短くする方式では、縮小による画質劣化はないが、解像度の高い画像の場合は、短くした周期で画像処理を行うと、データ転送設定など、ライン毎にしなければならない処理が周期に追随できず、縮小率を高くするには、やはり限界がある。
【0005】
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、記録画質を落とすことなく、ある程度の縮小率も確保し得る画像処理装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の画像処理装置は、一定速度で記録用紙を搬送し、ラインヘッドにより記録用紙に記録を行うものにおいて、目的の画像縮小率を設定する縮小率設定手段と、ラインヘッドへの1ラインの画像信号の転送周期を等倍記録時よりも、可能な範囲で短くして走査線間を短くして画像縮小する第1の画像縮小手段と、第1の画像縮小手段により、前記縮小率設定値に縮小できない場合に、画像の走査線の間引きにより、設定値まで縮小する第2の画像縮小手段と、を備えている。
【0007】
この画像処理装置では、目標とする縮小率が、ラインヘッドの1ラインの画像信号の転送周期を可能な範囲で短くすることにより縮小するその縮小率よりも大なる場合、先ず、第1の画像縮小手段でラインヘッドの1ラインの画像信号の転送周期を可能な範囲まで短くすることにより縮小を行い、その後の更に目標とする縮小率までの縮小は、第2の画像縮小手段による画像の走査線の間引きにより行う。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。図1は、この発明が実施されるファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。このファクシミリ装置は画像の縮小機能付きであり、CPU(制御部)1、NCU2、MODEM3、ROM4、SRAM5、画像メモリ(DRAM)6、制御部7、CODEC(符号化・復号器:Coder and Decoder )8、CCDスキャナ9、画像処理部10、SRAM11、ゲートアレイ12、高速SRAM13、LEDヘッド14、ゲートアレイ15、モータドライバ16、システムバス17を備える。
【0009】
CPU1は、この装置を構成する各部を制御する。NCU2は、電話回線網(PSTN)18との接続を制御すると共に、相手先の電話番号(FAX番号を含む)に対応したダイヤル信号の送出及び着信を検出するための機能を備えている。MODEM3は、ITU(国際電気通信連合)−T勧告T.30に従ったファクシミリ伝送制御手順に基づいて、V.17、V.27ter、V.29等に従った送信データの変調及び受信データの復調を行う。或いは、これらに加えてV.34に従った送信データの変調及び受信データの復調を行う。
【0010】
ROM4は、この装置を制御するためのプログラムを記憶する。SRAM5は、データ等を一時的に記憶する。画像メモリ6は、NCU2、MODEM3を介して受ける受信画データや、CCDスキャナ9で読み取った画データを一時的に記憶する。操作部7は、ユーザがFAX送信・受信、プリント等の指示をするためのものである。CODEC8は、読み取った画データを送信するためにMH、MR、MMR方式等により符号化(エンコード)し、受信画データを復号(デコード)する。CCDスキャナ9は、FAX送信するときに原稿の画データを読み取る。画像処理部10は、CCDスキャナ9で読み取られた原稿を画像処理し、画像メモリ6に記憶させる
SRAM11は、CODEC8で符号化あるいは復号化するデータを格納する。ゲートアレイ12は、プリントすべき画像データに画像処理を施し、LEDヘッド14にプリントすべき画像データに応じた駆動信号を供給する。LEDヘッド14は、画像データに応じ、回転する感光ドラム(図示省略)を露光し、プリントする。後述する水平同期信号HSYNCの時間、先端余白、後端余白、縮小率等は、ゲートアレイ12に予め設定する。縮小処理は、これらの設定に応じてプリント処理時に実施される。
【0011】
次に、上記実施形態装置において、プリンタ縮小設定処理について、図4に示すフロー図を参照して説明する。このプリンタ縮小設定処理ルーチンに入ると、先ずステップST1において、印字縮小を指示する。ここでは、予め縮小率が設定されている。次に、ステップST2へ移行する。ステップST2においては、ライン間タイミングで実現可能な縮小率か否かを判定する。具体的には、この実施形態装置において、短くできる可能な転送周期より考慮した縮小率に対し、目標とする今回設定の縮小率が小さいか否かで判定する。ライン間タイミングで実現可能な縮小率よりも、目標とする縮小率が小さい場合は、ステップST8へ移行する。一方、ライン間タイミングで実現可能な縮小率より、目標とする縮小率の方が大きい場合は、ステップST3へ移行する。ステップST8においては、縮小率に応じたライン間のタイミング、つまりラインヘッドの転送周期をセットする。次に、ステップST7へ移行し、印字を開始する。
【0012】
なお、ここでライン間の転送周期とは、図6に示すように、1ラインの画像信号を転送してから、次の1ラインの画像信号を転送するまでの期間である。1ラインの画像信号の転送は、転送クロック1個毎に1画素が転送される。1ラインの画像が転送されてから、次の1ラインの画像を転送するまでに、所定転送休止時間がある。転送クロックを変化させることなく、1ラインの画像信号の転送時間は一定であるが、転送休止時間を縮小率に応じて変えることにより、ライン間の転送周期が変更される。図6の(a)は、転送周期が長く、図6の(b)は転送周期が短い。図6の(a)から図6の(b)に示すように、転送周期を変更すると、走査線間が狭くなり、画像が縮小される。
【0013】
ステップST3においては、セット可能な最小のライン間タイミングを計算(最も短くできる転送周期)する。そして、ステップST4へ移行する。ステップST4においては、計算したライン間タイミングをセットする。次に、ステップST5へ移行する。
【0014】
ステップST5においては、足りない分の縮小率(例えば、目標とする縮小率が6に対し、ライン間タイミングでの可能な縮小率が3の場合、さらに縮小の必要な縮小率2)を実現するための間引き率を計算する。続いて、ステップST6へ移行する。ステップST6においては、間引き率をセットする。次に、ステップST7へ移行する。ステップST7においては、印字を開始する。印字はセットしたライン間タイミングで走査線間隔を狭くしながらセットした間引き率で走査線を間引きしながら印字を行う。このライン間タイミングで走査線間隔を狭くする方式と、走査線の間引きとを併用した場合の縮小例を図5に示している。
【0015】
【発明の効果】
この発明によれば、目的の画像縮小率を設定する縮小率設定手段と、ラインヘッドへの1ラインの画像信号の転送周期を等倍記録時よりも、可能な範囲で短くして走査線間を短くして画像縮小する第1の画像縮小手段と、第1の画像縮小手段により、前記縮小率設定値に縮小できない場合に、画像の走査線の間引きにより、設定値まで縮小する第2の画像縮小手段とを備え、縮小率が大なる場合には、1ラインの画像信号の転送周期を短くするとともに、間引きも併用して縮小するので、記録画質を極端に低下することなく、所望の比較的高い縮小率の記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走査線の間引きによる縮小を説明する図である。
【図2】同走査線画像の転送周期を速くすることによる縮小を説明する図である。
【図3】この発明の一実施形態であるファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態ファクシミリ装置のプリンタ縮小設定処理を説明するフロー図である。
【図5】実施形態ファクシミリ装置の縮小を説明する図である。
【図6】ラインヘッドの転送周期の変更により、縮小率を変化させることを説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 NCU
3 MODEM
4 ROM
5 SRAM
6 画像メモリ
7 操作部
8 CODEC
9 CCDスキャナ
10 画像処理部
11 SRAM
12 ゲートアレイ
13 高速SRAM
14 LEDヘッド
15 ゲートアレイ
16 モータドライバ
17 システムバス
18 電話回線

Claims (2)

  1. 一定速度で記録用紙を搬送し、ラインヘッドにより記録用紙に記録を行う画像処理装置において、
    目的の画像縮小率を設定する縮小率設定手段と、ラインヘッドへの1ラインの画像信号の転送周期を等倍記録時よりも、可能な範囲で短くして走査線間を短くして画像縮小する第1の画像縮小手段と、第1の画像縮小手段により、前記縮小率設定値に縮小できない場合に、画像の走査線の間引きにより、設定値まで縮小する第2の画像縮小手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 設定縮小率まで画像を縮小させるときに、前記ラインヘッドへの1ラインの画像信号の転送クロックは変化させないことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
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