JP3711260B2 - 中空成形品の吹込循環成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中空成形品の吹込循環成形方法に関し、特に、吹込ノズルをパリソンに挿入して中空成形品を成形する場合に、吹込ノズルを電気的制御によって上昇させて吹込ノズルと成形品との間に隙間を形成し、この隙間からエアを排出することにより、成形品内部にエアを循環させ、その後、吹込ノズルを再度降下させて成形品に挿入して隙間をなくし再吹込みを行うことにより、簡単かつ低コストで成形品の冷却を迅速に行い、成形サイクルの短縮及び生産性の向上を簡単に達成するための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種の中空成形における成形品の冷却時間効率を向上させるためには、一般に、吹込ノズルを3重管にすることにより成形品内のエアを循環させるか、又は、特開2000−108199号公報及び特開平11−314269号公報に開示された冷却媒体(窒素ガス、ミスト)を吹込エアとして吹込ノズルから成形品内へ強制的に吹込み、成形品を冷却していた。
また、前述の3重管の構成としては、図2の構成を挙げることができる。すなわち、図2は成形品1内に吹込ノズル2が打込まれて挿入されている状態を示しており、この吹込ノズル2は外側から冷却水路3、循環路4及び吹込路5が互いに同軸状で3重管構造として構成され、冷却水路3には冷却用の水が供給されていると共に、吹込路5から供給された吹込エア6が成形品1内を循環して循環エア7として循環路4から外部へ排気されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の中空成形における成形品の冷却方法は、以上のように構成されているため、次のような課題が存在していた。
すなわち、前述の3重管構成の吹込ノズルの場合、構造が複雑となると共に、コストアップとなっていた。また、3重管であるため、外径の小径化が難しく、大径の成形品には適しているが、小径の医薬品用等には不適であった。
また、冷却媒体(窒素ガス、ミスト)を吹込エアとして成形品に供給して冷却する方法においては、ミスト等の中にゴミやチリ等が混入しやすく、成形品の品質に悪影響を与える恐れがあった。
また、医薬品用に用いられる成形品の場合には、ミストを吹込むと衛生上問題が発生する恐れがあり、医薬及び食品用等には適用は困難であった。また、前述の何れの場合も、エア吹込中は、吹込ノズルと成形品が密着したままであるため、内部のエア温度の低下に時間がかかり、特に成形品の底部の温度低下が困難で、そのために、成形品サイクルが長くなって成形品のコストを下げることが困難であった。
【0004】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、吹込ノズルをパリソンに挿入して中空成形品を成形する場合に、吹込ノズルを電気的制御によって上昇させて吹込ノズルと成形品との間に隙間を形成し、この隙間からエアを排出することにより、成形品内部にエアを循環させ、簡単かつ低コストで成形品の冷却を迅速に行い、その後、吹込ノズルを再度降下させて成形品に挿入して隙間をなくし再吹込みを行うことにより、成形サイクルの短縮及び生産性の向上を簡単に達成するようにした中空成形品の吹込循環成形方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による中空成形品の吹込循環成形方法は、金型で挟持されたパリソンに吹込ノズルを挿入して前記パリソン内にエアを吹込んで成形品を成形する際に前記成形品から前記吹込ノズルを上昇させて前記吹込ノズルと成形品との間に隙間を形成し、前記隙間から前記エアを外部に排出することにより、前記成形品内部のエア循環を行う方法において、前記吹込ノズルを再度降下させて前記成形品に挿入して前記隙間をなくし再吹込みを行う方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による中空成形品の吹込循環成形方法の好適な実施の形態について説明する。尚、従来例と同一又は同等部分には同一符号を付して説明する。
図1において符号10で示されるものは周知のクロスヘッドであり、図示しない押出機から押出された樹脂材料が前記クロスヘッド10の筒状の流路11及び吐出口12を介して筒状のパリソン13として下方へ押出されるように構成されている。
【0007】
前記クロスヘッド10の下方には、このクロスヘッド10から押出されて垂下するパリソン13を挟持して成形するための一対構成の金型14が配設されている。
前記パリソン13を挟持した金型14は、図示しない搬送手段によって吹込ノズル2の直下位置に移動され、金型14で挟持されたパリソン13内に打込んで挿入され、パリソン13内にエアを供給してパリソン13を中空成形することができるように構成されている。尚、前記吹込ノズル2は、図示していないが、電動構成よりなり、エンコーダ付きのDCサーボモータ及びACサーボモータ等のサーボモータを用いたサーボ制御によるプログラムを内蔵した時間と位置の高精度位置決め制御によって吹込ノズル2の自在な位置制御を達成できるように構成されている。尚、前記サーボモータによる電動構成のみではなく、油圧制御によっても可能である。
【0008】
次に、前述のように構成されたクロスヘッド10、金型14及び吹込ノズル2を用いて構成された中空成形装置を用いて実際に中空成形時のエアの吹込循環制御を行い、成形品の効率のよい冷却を行い成形サイクルを従来よりも大幅に向上させることができる中空成形を行う場合について説明する。
図1において、まず、(A)の段階で、クロスヘッド10からパリソン13が下方へ押出されて垂下すると、(B)の段階で、金型14内にパリソン13が位置し、(C)の段階で、パリソン13の上部がカットされて金型14により挟持された状態となり、この金型14が吹込ノズル2の直下位置に移動する。
【0009】
次に、(D)の段階になると、前記金型14によってパリソン13が挟持された状態で、金型14の上方から吹込ノズル2が前述の電動制御によって下方へ降下し、パリソン13内に打込まれて挿入される。
前記吹込ノズル2がパリソン13内に挿入されると同時に、吹込ノズル2からのエアの吹込みが開始され、パリソン13は中空成形されて金型14のキャビティ14aの形状に沿って成形品1に成形される。
【0010】
前述の(D)の段階から(E)の段階になると、吹込動作中の吹込ノズル2が前述の電動制御によって予め設定された時間と距離のデータに従ってやや上昇し、この吹込ノズル2と成形品1の口部1aの内周との間に微小(例えば、0.5〜1.0mm位)な隙間が発生する。
前記隙間20からは、吹込ノズル2によって吹込んだエアが矢印にて示されるように上方に排出され、この成形品1内には強制的なエア循環が行われて、極めて短時間のうちに成形品1の全体の冷却が行われる。
【0011】
前述の(E)段階が終了した後は、F段階に移行して吹込ノズル2を成形品1内に再打込を行い、排気工程を行う。F段階を終了した後は、(G)段階に移行し金型14を型開きさせ、成形品1を取り出して成形完了となる。尚、この排気工程は、成形方法によっては不要となる場合もある。すなわち、再打込をする時に、エアを吹きつつ打込をした場合には、排気工程が必要となるが、再打込の際に吹込をやめている場合には排気工程は不要となり、排気工程が無くなるために成形サイクルを短縮することができる。従って、前述の何れの場合もその成形品に合う方法(冷却優先か成形サイクル優先か)を選定できるように構成されている。
【0012】
尚、金型14から成形品1を取り出す際は、成形品1の下部に残存するパリソン13の一部13aを切断除去及び前記口部1aの上端の上バリ(回示せず)の切断除去(吹込ノズル2の再打込みによって、上バリの二度切りを行うことができる)によって成形品1の完成となる。
【0013】
尚、前述の(E)段階における強制的なエア循環によって、従来の中空成形における冷却時間よりも大幅に時間短縮となり、同一成形品の場合、成形サイクルで比較すると約3〜5sec短縮された。
また、前述の場合、吹込ノズル2の上下動は、サーボモータを用いているが、他の手段としては、リニアモータによる直接駆動も可能である。
【0014】
実施例
テスト機は(株)日本製鋼所製のJEB・7IIに吹込循環回路動作シーケンスを作成し改造を実施した。動作選択スイッチにより本発明動作と通常成形動作の切り替えは可能とし、画面上の設定値項目として循環開始時間、循環吹込ノズル戻り値を設定することにより本動作が可能とした。
本発明の実施効果について成形後の成形品表面温度について、従来の通常成形と比較を実施したところ成形品下部のピンチオフ部(肉厚約3mm)において約10°Cの冷却効果がみられた。なお、吹込圧力においては、高くすればより効果があげられることが実測により確認されている。(吹込圧0.5Mpaから0.8Mpaに変えたところ約20°Cの冷却効果となった。)
【0015】
【発明の効果】
本発明による中空成形品の吹込循環成形方法は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
(1).吹込ノズルによるエアの吹込時に、吹込ノズルを上昇させて吹込ノズルと成形品との間に形成された隙間からエアを排出しているため、成形品内のエアを強制循環することができ、成形品の冷却に要する時間を従来よりも大幅に短縮させ、成形サイクルの短縮化による生産効率の大幅な向上を達成することができる。
(2).中空成形装置としては、電動型の既存品からなる装置の電動制御の一部を改良するのみで用いることができ、これから出荷する装置並びに出荷後にユーザーで稼動中の装置に対しても適用することができる。
(3).成形品に対して、吹込ノズルを再打込みすることにより、上バリを二度打込みすることができ、上バリの喰切りを確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による中空成形品の吹込循環成形方法を示す工程図である。
【図2】 従来の3重管の吹込ノズルを示す要部の構成図である。
【符号の説明】
1 成形品
2 吹込ノズル
13 パリソン
14 金型
20 隙間
Claims (1)
- 金型(14)で挟持されたパリソン(13)に吹込ノズル(2)を挿入して前記パリソン(13)内にエアを吹込んで成形品(1)を成形する際に前記成形品(1)から前記吹込ノズル(2)を上昇させて前記吹込ノズル(2)と成形品(1)との間に隙間(20)を形成し、前記隙間(20)から前記エアを外部に排出することにより、前記成形品(1)内部のエア循環を行うようにした中空成形品の吹込循環成形方法において、前記吹込ノズル(2)を再度降下させて前記成形品(1)に挿入して前記隙間(20)をなくし再吹込みを行うことを特徴とする中空成形品の吹込循環成形方法。
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