JP3711212B2 - エンジン - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイミングギヤ列を介してクランク軸を動弁カムや燃料供給ポンプなどへ連動連結させる調時伝動装置を備えたエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
即ち、上記エンジンは、動弁カムギヤや燃料噴射カムギヤなどからなるタイミングギヤ列を有しており、そのタイミングギヤ列を、ケース蓋で前面開口を覆ったギヤケース内に配置してある。そのギヤケースは、シリンダブロックの前側に装着してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、次の問題がある。
即ち、燃料噴射ポンプとして高圧の燃料噴射ポンプを用いた場合、その燃料噴射ポンプは、燃料噴射カムから受ける駆動反力で振動しようとする。
これに対し、メンテナンスなどを容易に行うために、ギヤケースをシリンダブロックの側方へ延出させ、その延出部分に上記燃料噴射ポンプを露出状態で固定したものでは、そのギヤケースが振動しやすくなっている。
【0004】
このため、上記燃料噴射ポンプの振動によってギヤケースが大きく振動し、これによって燃料噴射カムギヤが大きく振動する。その結果、噴射タイミングのずれが起こったり、上記振動によってギヤ同士の噛合部分で大きな騒音が発生したり、ギヤが傷ついたりするおそれがある。
この対策として、肉厚を大きくして剛性を高めたギヤケースを用いることが考えられるが、剛性を高めるために肉厚を大きくすると、ギヤケースが重くなってエンジンの軽量化の妨げになる。
【0005】
本発明は、ギヤケースの高重量化を抑えつつ、高圧の燃料噴射ポンプをギヤケースに取り付けても振動しにくくすることを目的とする。また、本発明は、エンジンの組立工数の低減や部品点数の低減を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[請求項1の発明]
請求項1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1から図3に示すように、次のように構成したものである。
エンジンのシリンダブロック(1)の前側にギヤケース(7)を装着し、ギヤケース(7)内にタイミングギヤ列(5)を収容し、ギヤケース(7)をシリンダブロック(1)の側方へ延出させてシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)を設け、そのシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に燃料供給ポンプ(6)を取り付けたエンジンにおいて、
ギヤケース(7)のうち、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)に、ウオータポンプ(9)を固定するウオータポンプサポート部(19)を連設し、そのウオータポンプサポート部(19)をシリンダブロック(1)に固定したものである。
【0007】
また、請求項1の発明は、上記構成において、さらに次のように構成したものである。
タイミングギヤ列(5)は、クランクギヤ(10)と、燃料供給ポンプ(6)の駆動カム軸(18)のカムギヤ(13)とを連結するアイドルギヤ(12)を有し、そのアイドルギヤ(12)のアイドル軸受けボス(17)を、ギヤケース(7)のシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成し、このアイドル軸受けボス (17) は、ギヤケース ( 7 ) の後側となる開口をボス蓋 (30) で閉塞し、ボス蓋 (30) を取り外した場合には、アイドル軸受けボス (17) に補機を取り付けて、補機の連動軸をアイドルギヤ軸 (16) に連結できるようにしたものである。
【0008】
[請求項2の発明]
請求項2の発明は、上記請求項1の発明の構成において、さらに次のように構成したものである。
タイミングギヤ列(5)は、油圧ポンプ(24)のポンプ軸(25)に連結された油圧ポンプギヤ(15)を有し、その油圧ポンプ(24)のポンプ取付用ボス(26)を、ギヤケース(7)のシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成したものである。
【0009】
【発明の作用及び効果】
[請求項1]
上記請求項1の発明は、次の作用・効果を奏する。
即ち、燃料供給ポンプ(6)は、駆動カム軸(18)から受ける駆動反力で振動しようとするうえ、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に取り付けてあることにより、そのギヤケース(7)のシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)が振動しようとする。
【0010】
これに対し、ギヤケース(7)と一体にしたウオータポンプサポート部(19)が、シリンダブロック(1)に固定されていることにより、燃料供給ポンプ(6)が受ける駆動反力を、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)を介してウオータポンプサポート部(19)によって強固に受け止めることができる。その結果、その燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)の振動を抑制することができる。
【0011】
つまり、ウオータポンプ(9)を固定するためのウオータポンプサポート部(19)をギヤケース(7)と一体にするといった比較的簡単な設計変更で、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)の振動低減のために、補強部材を別途に設けたり、ギヤケース(7)の肉厚を十分に大きくして剛性を高めたりする必要がなくなる。そして、上記補強部材を省略できる分だけ、その補強部材を取り付ける手間及びその補強部材にかかるコストを省略でき、また、ギヤケース(7)の肉厚をあまり大きくしなくても済む分だけ、ギヤケース(7)の高重量化を防止できる。
【0012】
請求項1の発明は、上記作用・効果に加え、さらに次の作用・効果を奏する。
アイドルギヤ(12)のアイドル軸受けボス(17)を、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成したことにより、そのアイドル軸受けボス(17)をギヤケース(7)と一体でエンジンに取り付けることができる。従って、エンジンの組立工数を低減できるうえ、部品点数が減って部品管理の手間が低減される。
【0013】
[請求項2]
上記請求項2の発明は、上記請求項1の発明の作用・効果に加え、さらに次の作用・効果を奏する。
油圧ポンプ(24)のポンプ取付用ボス(26)を、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成したことにより、そのポンプ取付用ボス(26)をギヤケース(7)と一体でエンジンに取り付けることができる。従って、エンジンの組立工数を低減できるうえ、部品点数が減って部品管理の手間が低減される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるエンジンの実施の一形態について図1から図3を用いて説明する。
図1は上記エンジンにかかるギヤケース内を示す正面図、図2は上記エンジンにかかる調時伝動装置の要部縦断面図、図3は上記エンジンの要部を示す側面図である。
【0015】
上記エンジンは、シリンダブロック(1)の上側にシリンダヘッド(2)を取り付けてあり、シリンダブロック(1)の下側にオイルパン(3)を取り付けてある。また、シリンダブロック(1)の前側には調時伝動装置(4)を取り付けてある。
上記調時伝動装置(4)は、次のように構成される。
即ち、上記調時伝動装置(4)は、タイミングギヤ列(5)及び燃料噴射ポンプ[燃料供給ポンプ](6)などを有しており、それらはギヤケース(7)に配置してある。そのギヤケース(7)は、シリンダブロック(1)の前側に装着してあり、その前全面の開口をケース蓋(8)で覆っている。
また、上記ギヤケース(7)には、ウオータポンプ(9)を固定するウオータポンプサポート部(19)を一体に設けてある。
【0016】
上記タイミングギヤ列(5)は、次のように構成される。
即ち、上記タイミングギヤ列(5)は、クランクギヤ(10)と第1・第2のアイドルギヤ(11)(12)と燃料噴射カムギヤ(13)と動弁カムギヤ(14)と油圧ポンプギヤ(15)とを有しており、上記クランクギヤ(10)は、クランク軸[図示せず]に固定してある。そして、そのクランクギヤ(10)に第1のアイドルギヤ(11)が噛合し、その第1のアイドルギヤ(11)に動弁カムギヤ(14)と第2のアイドルギヤ(12)とが噛合している。その第2のアイドルギヤ(12)には、燃料噴射カムギヤ(13)と油圧ポンプギヤ(15)とが噛合している。
【0017】
また、第1のアイドルギヤ(11)と動弁カムギヤ(14)とは、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接している部分(7a)に収容してあり、第2のアイドルギヤ(12)と燃料噴射カムギヤ(13)と油圧ポンプギヤ(15)とは、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)の側方へ延出してシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に収容してある。
そして、上記シリンダブロック(1)に接している部分(7a)と、上記ウオータポンプサポート部(19)とが取付ボルトでシリンダブロック(1)に固定される。
なお、クランクギヤ(10)は、ギヤケース(7)外に配置したクランクギヤ収容部(21)内に収容してある。
【0018】
また、燃料噴射ポンプ(6)は、図3に示すように、上記シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)の後面に露出状態で取り付けてある[図3中では左側]。
さらに、上記ギヤケース(7)の前面には、図1に示すように、各ギヤに対して放射状に延びるリブ(20)を設けてあり、これによってギヤケース(7)の剛性を高めている。また、ギヤケース(7)は、強度の高い材質を用いている。
【0019】
上述の第2のアイドルギヤ(12)と燃料噴射カムギヤ(13)と油圧ポンプギヤ(15)とは、図2に示すように、次の構成によって、ギヤケース(7)のうち、上記シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に取り付けられている。
即ち、第2のアイドルギヤ(12)は、アイドルギヤ軸(16)に連結されており、そのアイドルギヤ軸(16)は、ギヤケース(7)に一体に設けたアイドル軸受けボス(17)に軸受けされる。また、上記燃料噴射カムギヤ(13)は、燃料噴射ポンプ(6)の駆動カム軸(18)に固定してあり、その駆動カム軸(18)は、ギヤケース(7)に一体に設けたカム軸受けボス(23)に軸受けされる。上記油圧ポンプギヤ(15)は、油圧ポンプ(24)のポンプ軸(25)に連結されており、その油圧ポンプ(24)は、ギヤケース(7)に一体に設けたポンプ取付用ボス(26)に取り付けられる。
【0020】
なお、上記燃料噴射ポンプ(6)に設けたフランジ(27)を、上記駆動カム軸(18)を中心として回転させることによって、燃料噴射時期が調節されるようになっている。そして、上記燃料噴射ポンプ(6)をエンジンの側方に露出状態で配置してあることにより、上記回転による燃料噴射時期の調節や、燃料噴射ポンプ(6)のメンテナンスなどが容易に行える。
また、上記アイドル軸受けボス(17)は、ギヤケース(7)の後側となる開口をボス蓋(30)で閉塞してある。そして、そのボス蓋(30)を取り外し、上記アイドル軸受けボス(17)に燃料ポンプなどの補機を取り付けて、その補機の連動軸をアイドルギヤ軸(16)に連結することにより、第2のアイドルギヤ(12)を補機の連動ギヤとして兼用できる。
【0021】
さらに、上記ポンプ軸受けボス(26)は、ギヤケース(7)の後側となる開口をボス蓋(31)で閉塞してあるとともに、ケース蓋(8)のうち、上記ポンプ軸受けボス(26)に臨む位置を開口してあり、その開口を蓋(32)[ 図3参照]で閉塞してある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるエンジンの実施の一形態を示すものであり、上記エンジンにかかるギヤケース内を示す正面図である。
【図2】 上記エンジンにかかる調時伝動装置の要部縦断面図である。
【図3】 上記エンジンの要部を示す側面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、5…タイミングギヤ列、6…燃料噴射ポンプ、7…ギヤケース、7b…ギヤケースのシリンダブロックに接していない部分、9…ウオータポンプ、10…クランクギヤ、12…アイドルギヤ、13…カムギヤ、15…油圧ポンプギヤ、17…アイドル軸受けボス、18…駆動カム軸、19…ウオータポンプサポート部、24…油圧ポンプ、25…ポンプ軸、26…ポンプ取付用ボス。
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイミングギヤ列を介してクランク軸を動弁カムや燃料供給ポンプなどへ連動連結させる調時伝動装置を備えたエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
即ち、上記エンジンは、動弁カムギヤや燃料噴射カムギヤなどからなるタイミングギヤ列を有しており、そのタイミングギヤ列を、ケース蓋で前面開口を覆ったギヤケース内に配置してある。そのギヤケースは、シリンダブロックの前側に装着してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、次の問題がある。
即ち、燃料噴射ポンプとして高圧の燃料噴射ポンプを用いた場合、その燃料噴射ポンプは、燃料噴射カムから受ける駆動反力で振動しようとする。
これに対し、メンテナンスなどを容易に行うために、ギヤケースをシリンダブロックの側方へ延出させ、その延出部分に上記燃料噴射ポンプを露出状態で固定したものでは、そのギヤケースが振動しやすくなっている。
【0004】
このため、上記燃料噴射ポンプの振動によってギヤケースが大きく振動し、これによって燃料噴射カムギヤが大きく振動する。その結果、噴射タイミングのずれが起こったり、上記振動によってギヤ同士の噛合部分で大きな騒音が発生したり、ギヤが傷ついたりするおそれがある。
この対策として、肉厚を大きくして剛性を高めたギヤケースを用いることが考えられるが、剛性を高めるために肉厚を大きくすると、ギヤケースが重くなってエンジンの軽量化の妨げになる。
【0005】
本発明は、ギヤケースの高重量化を抑えつつ、高圧の燃料噴射ポンプをギヤケースに取り付けても振動しにくくすることを目的とする。また、本発明は、エンジンの組立工数の低減や部品点数の低減を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[請求項1の発明]
請求項1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1から図3に示すように、次のように構成したものである。
エンジンのシリンダブロック(1)の前側にギヤケース(7)を装着し、ギヤケース(7)内にタイミングギヤ列(5)を収容し、ギヤケース(7)をシリンダブロック(1)の側方へ延出させてシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)を設け、そのシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に燃料供給ポンプ(6)を取り付けたエンジンにおいて、
ギヤケース(7)のうち、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)に、ウオータポンプ(9)を固定するウオータポンプサポート部(19)を連設し、そのウオータポンプサポート部(19)をシリンダブロック(1)に固定したものである。
【0007】
また、請求項1の発明は、上記構成において、さらに次のように構成したものである。
タイミングギヤ列(5)は、クランクギヤ(10)と、燃料供給ポンプ(6)の駆動カム軸(18)のカムギヤ(13)とを連結するアイドルギヤ(12)を有し、そのアイドルギヤ(12)のアイドル軸受けボス(17)を、ギヤケース(7)のシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成し、このアイドル軸受けボス (17) は、ギヤケース ( 7 ) の後側となる開口をボス蓋 (30) で閉塞し、ボス蓋 (30) を取り外した場合には、アイドル軸受けボス (17) に補機を取り付けて、補機の連動軸をアイドルギヤ軸 (16) に連結できるようにしたものである。
【0008】
[請求項2の発明]
請求項2の発明は、上記請求項1の発明の構成において、さらに次のように構成したものである。
タイミングギヤ列(5)は、油圧ポンプ(24)のポンプ軸(25)に連結された油圧ポンプギヤ(15)を有し、その油圧ポンプ(24)のポンプ取付用ボス(26)を、ギヤケース(7)のシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成したものである。
【0009】
【発明の作用及び効果】
[請求項1]
上記請求項1の発明は、次の作用・効果を奏する。
即ち、燃料供給ポンプ(6)は、駆動カム軸(18)から受ける駆動反力で振動しようとするうえ、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に取り付けてあることにより、そのギヤケース(7)のシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)が振動しようとする。
【0010】
これに対し、ギヤケース(7)と一体にしたウオータポンプサポート部(19)が、シリンダブロック(1)に固定されていることにより、燃料供給ポンプ(6)が受ける駆動反力を、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)を介してウオータポンプサポート部(19)によって強固に受け止めることができる。その結果、その燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)の振動を抑制することができる。
【0011】
つまり、ウオータポンプ(9)を固定するためのウオータポンプサポート部(19)をギヤケース(7)と一体にするといった比較的簡単な設計変更で、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)の振動低減のために、補強部材を別途に設けたり、ギヤケース(7)の肉厚を十分に大きくして剛性を高めたりする必要がなくなる。そして、上記補強部材を省略できる分だけ、その補強部材を取り付ける手間及びその補強部材にかかるコストを省略でき、また、ギヤケース(7)の肉厚をあまり大きくしなくても済む分だけ、ギヤケース(7)の高重量化を防止できる。
【0012】
請求項1の発明は、上記作用・効果に加え、さらに次の作用・効果を奏する。
アイドルギヤ(12)のアイドル軸受けボス(17)を、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成したことにより、そのアイドル軸受けボス(17)をギヤケース(7)と一体でエンジンに取り付けることができる。従って、エンジンの組立工数を低減できるうえ、部品点数が減って部品管理の手間が低減される。
【0013】
[請求項2]
上記請求項2の発明は、上記請求項1の発明の作用・効果に加え、さらに次の作用・効果を奏する。
油圧ポンプ(24)のポンプ取付用ボス(26)を、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成したことにより、そのポンプ取付用ボス(26)をギヤケース(7)と一体でエンジンに取り付けることができる。従って、エンジンの組立工数を低減できるうえ、部品点数が減って部品管理の手間が低減される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるエンジンの実施の一形態について図1から図3を用いて説明する。
図1は上記エンジンにかかるギヤケース内を示す正面図、図2は上記エンジンにかかる調時伝動装置の要部縦断面図、図3は上記エンジンの要部を示す側面図である。
【0015】
上記エンジンは、シリンダブロック(1)の上側にシリンダヘッド(2)を取り付けてあり、シリンダブロック(1)の下側にオイルパン(3)を取り付けてある。また、シリンダブロック(1)の前側には調時伝動装置(4)を取り付けてある。
上記調時伝動装置(4)は、次のように構成される。
即ち、上記調時伝動装置(4)は、タイミングギヤ列(5)及び燃料噴射ポンプ[燃料供給ポンプ](6)などを有しており、それらはギヤケース(7)に配置してある。そのギヤケース(7)は、シリンダブロック(1)の前側に装着してあり、その前全面の開口をケース蓋(8)で覆っている。
また、上記ギヤケース(7)には、ウオータポンプ(9)を固定するウオータポンプサポート部(19)を一体に設けてある。
【0016】
上記タイミングギヤ列(5)は、次のように構成される。
即ち、上記タイミングギヤ列(5)は、クランクギヤ(10)と第1・第2のアイドルギヤ(11)(12)と燃料噴射カムギヤ(13)と動弁カムギヤ(14)と油圧ポンプギヤ(15)とを有しており、上記クランクギヤ(10)は、クランク軸[図示せず]に固定してある。そして、そのクランクギヤ(10)に第1のアイドルギヤ(11)が噛合し、その第1のアイドルギヤ(11)に動弁カムギヤ(14)と第2のアイドルギヤ(12)とが噛合している。その第2のアイドルギヤ(12)には、燃料噴射カムギヤ(13)と油圧ポンプギヤ(15)とが噛合している。
【0017】
また、第1のアイドルギヤ(11)と動弁カムギヤ(14)とは、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)に接している部分(7a)に収容してあり、第2のアイドルギヤ(12)と燃料噴射カムギヤ(13)と油圧ポンプギヤ(15)とは、ギヤケース(7)のうち、シリンダブロック(1)の側方へ延出してシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に収容してある。
そして、上記シリンダブロック(1)に接している部分(7a)と、上記ウオータポンプサポート部(19)とが取付ボルトでシリンダブロック(1)に固定される。
なお、クランクギヤ(10)は、ギヤケース(7)外に配置したクランクギヤ収容部(21)内に収容してある。
【0018】
また、燃料噴射ポンプ(6)は、図3に示すように、上記シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)の後面に露出状態で取り付けてある[図3中では左側]。
さらに、上記ギヤケース(7)の前面には、図1に示すように、各ギヤに対して放射状に延びるリブ(20)を設けてあり、これによってギヤケース(7)の剛性を高めている。また、ギヤケース(7)は、強度の高い材質を用いている。
【0019】
上述の第2のアイドルギヤ(12)と燃料噴射カムギヤ(13)と油圧ポンプギヤ(15)とは、図2に示すように、次の構成によって、ギヤケース(7)のうち、上記シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に取り付けられている。
即ち、第2のアイドルギヤ(12)は、アイドルギヤ軸(16)に連結されており、そのアイドルギヤ軸(16)は、ギヤケース(7)に一体に設けたアイドル軸受けボス(17)に軸受けされる。また、上記燃料噴射カムギヤ(13)は、燃料噴射ポンプ(6)の駆動カム軸(18)に固定してあり、その駆動カム軸(18)は、ギヤケース(7)に一体に設けたカム軸受けボス(23)に軸受けされる。上記油圧ポンプギヤ(15)は、油圧ポンプ(24)のポンプ軸(25)に連結されており、その油圧ポンプ(24)は、ギヤケース(7)に一体に設けたポンプ取付用ボス(26)に取り付けられる。
【0020】
なお、上記燃料噴射ポンプ(6)に設けたフランジ(27)を、上記駆動カム軸(18)を中心として回転させることによって、燃料噴射時期が調節されるようになっている。そして、上記燃料噴射ポンプ(6)をエンジンの側方に露出状態で配置してあることにより、上記回転による燃料噴射時期の調節や、燃料噴射ポンプ(6)のメンテナンスなどが容易に行える。
また、上記アイドル軸受けボス(17)は、ギヤケース(7)の後側となる開口をボス蓋(30)で閉塞してある。そして、そのボス蓋(30)を取り外し、上記アイドル軸受けボス(17)に燃料ポンプなどの補機を取り付けて、その補機の連動軸をアイドルギヤ軸(16)に連結することにより、第2のアイドルギヤ(12)を補機の連動ギヤとして兼用できる。
【0021】
さらに、上記ポンプ軸受けボス(26)は、ギヤケース(7)の後側となる開口をボス蓋(31)で閉塞してあるとともに、ケース蓋(8)のうち、上記ポンプ軸受けボス(26)に臨む位置を開口してあり、その開口を蓋(32)[ 図3参照]で閉塞してある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるエンジンの実施の一形態を示すものであり、上記エンジンにかかるギヤケース内を示す正面図である。
【図2】 上記エンジンにかかる調時伝動装置の要部縦断面図である。
【図3】 上記エンジンの要部を示す側面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、5…タイミングギヤ列、6…燃料噴射ポンプ、7…ギヤケース、7b…ギヤケースのシリンダブロックに接していない部分、9…ウオータポンプ、10…クランクギヤ、12…アイドルギヤ、13…カムギヤ、15…油圧ポンプギヤ、17…アイドル軸受けボス、18…駆動カム軸、19…ウオータポンプサポート部、24…油圧ポンプ、25…ポンプ軸、26…ポンプ取付用ボス。
Claims (2)
- エンジンのシリンダブロック(1)の前側にギヤケース(7)を装着し、そのギヤケース(7)内にタイミングギヤ列(5)を収容し、
上記ギヤケース(7)を上記シリンダブロック(1)の側方へ延出させてシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)を設け、そのシリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に、燃料供給ポンプ(6)を取り付けたエンジンにおいて、
上記ギヤケース(7)のうち、上記燃料供給ポンプ(6)の取付部分(7b)に、ウオータポンプ(9)を固定するウオータポンプサポート部(19)を連設し、そのウオータポンプサポート部(19)を上記シリンダブロック(1)に固定し、
前記タイミングギヤ列 ( 5 ) は、クランクギヤ (10) と、前記燃料供給ポンプ ( 6 ) の駆動カム軸 (18) のカムギヤ (13) とを連結するアイドルギヤ (12) を有し、そのアイドルギヤ (12) のアイドル軸受けボス (17) を、前記シリンダブロック ( 1 ) に接していない部分 (7b) に一体構成し、
このアイドル軸受けボス (17) は、ギヤケース ( 7 ) の後側となる開口をボス蓋 (30) で閉塞し、ボス蓋 (30) を取り外した場合には、アイドル軸受けボス (17) に補機を取り付けて、補機の連動軸をアイドルギヤ軸 (16) に連結できるようにした、
ことを特徴とするエンジン。 - 請求項1に記載のエンジンにおいて、
前記タイミングギヤ列(5)は、油圧ポンプ(24)のポンプ軸(25)に連結された油圧ポンプギヤ(15)を有し、その油圧ポンプ(24)のポンプ取付用ボス(26)を、前記シリンダブロック(1)に接していない部分(7b)に一体構成した、
ことを特徴とするエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20834399A JP3711212B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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