JP3710763B2 - 自励式スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、直流電流をスイッチングし平滑して所望の電圧に変換し電子機器に供給するスイッチング電源装置であって、自励発振方式によりスイッチングする自励式スイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スイッチング電源の駆動方式の一つとして、自励発振方式がある(以下、自励式と呼ぶ)。自励式スイッチング電源装置は比較的簡単な回路で構成可能であり、主に小容量の電源装置に適用される。この自励式スイッチング電源装置として、図5に示すような回路があった。
【0003】
図5に示す回路は、高電位側の入力端子1と低電位側である基準電位側の端子3との間にフィルタ用のコンデンサC1が接続され、入力端子1にチョークコイルL1と整流用のダイオードD1が直列に接続され、ダイオードD1のカソードが出力端子2に接続されている。出力端子2と基準電位端子3間には、平滑用の出力コンデンサC2が接続されている。
【0004】
入力端子1と基準電位端子3間には、チョークコイルL1と直列にnpn型のトランジスタQ1が接続され、トランジスタQ1のエミッタが基準電位端子3に接続されている。入力端子1とトランジスタQ1のベース間には、抵抗R1とpnp型のトランジスタQ2が、直列に接続されている。トランジスタQ2は、エミッタが抵抗R1を介して入力端子1に接続され、コレクタはトランジスタQ1のベースに接続されている。トランジスタQ2のベースは、トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点にコンデンサC6を介して接続されているとともに、基準電位端子3に抵抗R5を介して接続されている。また、トランジスタQ2のベースと入力端子1間に、カソードが入力端子1に接続されたダイオードD2が接続されている。
【0005】
さらに、トランジスタQ1のベースと基準電位端子3間に、npn型のトランジスタQ3が設けられ、トランジスタQ3のコレクタがトランジスタQ1のベースに、エミッタが基準電位端子3に接続されている。トランジスタQ3のベースは、pnp型のトランジスタQ5のコレクタに接続され、トランジスタQ5のエミッタが出力端子2に接続されている。トランジスタQ5のベースは、抵抗R6を介して出力端子2に接続されているとともに、抵抗R7とシャントレギュレータIC1の直列回路を介して基準電位端子3に接続されている。シャントレギュレータIC1のリファレンス端子は、コンデンサC7と抵抗R8の直列回路を介してそのカソードに接続されているとともに、出力端子2と基準電位端子3間に直列に接続された抵抗R9,R10間に接続されている。
【0006】
次に、図5に示す自励式スイッチング電源回路の動作を説明する。先ず、入力端子1に直流電圧が印加されると、抵抗R1,R5を経てトランジスタQ2のベース電流が流れ、トランジスタQ2がオンする。トランジスタQ2がオンするとそのコレクタ電流がトランジスタQ1のベースに流れて、トランジスタQ1をオンし、トランジスタQ1のコレクタ電位が基準電位まで引き下げられる。これによりチョークコイルL1に電流が流れエネルギーが蓄えられる。
【0007】
また、定常動作状態においては、トランジスタQ5のコレクタからは出力電圧に応じたほぼ一定の制御電流I1が流れる。制御電流I1は、トランジスタQ1がオンした瞬間にコンデンサC3を介してトランジスタQ1のコレクタ電位が伝達されることにより負電位まで引き下げられたトランジスタQ3のベース電位を、コンデンサC3を充電しながら、トランジスタQ3のオン電圧まで上昇させる。この充電に要する所定期間後にトランジスタQ3のベースがオン電圧に達すると、制御電流I1はトランジスタQ3のベースに流れ込み、トランジスタQ3はオンに移行する。
【0008】
トランジスタQ3がオンしコレクタ電流を流し始めると、トランジスタQ2から供給されるトランジスタQ1へのベース電流を減少させ、かつトランジスタQ1のベース蓄積電荷を引抜くことになる。これにより、トランジスタQ1のコレクタ電流は増加できなくなり、チョークコイルL1の通過電流も増加できなくなる。すると、チョークコイルL1の極性が反転をはじめ、トランジスタQ1はオフ状態に移行する。
【0009】
チョークコイルL1の極性が反転を始めると、トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点aの電位は上昇し、その電圧信号はコンデンサC6を介してトランジスタQ2のベース電位を引き上げ、トランジスタQ2はオフ状態に移行する。また、前記電圧信号はコンデンサC3を介してトランジスタQ3のベースに与えられ、ベース電圧を上昇させトランジスタQ3のオンを促進するとともに、トランジスタQ1のオフを促進する。
【0010】
そして、トランジスタQ1がオフした後、チョークコイルL1からダイオードD1を介して出力コンデンサC2に電流が流れ、チョークコイルL1に蓄えられたエネルギーが放出される。チョークコイルL1のエネルギーが放出され尽くすと、チョークコイルL1の極性は再び反転を始める。トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点aの電位は下降すると、その電圧信号はコンデンサC6を介してトランジスタQ2のベース電位を引き下げ、トランジスタQ2はオン状態に移行する。また、前記電圧信号はコンデンサC3を介してトランジスタQ3のベース電位を引き下げ、トランジスタQ3をオフする。トランジスタQ3のオフにより、オン状態のトランジスタQ2のコレクタ電流がトランジスタQ1のベースに流入し、トランジスタQ1はオンに移行する。
【0011】
このようにして図5の回路は自励発振し、トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点aの電圧変動をダイオードD1で整流し出力コンデンサC2で平滑することにより、出力端子2へ直流電力を供給する。
【0012】
ここで、出力電圧の安定化について説明する。例えば図5に示す回路の出力電流を減少させると、出力電圧が上昇し、シャントレギュレー
タIC1のリファレンス端子電位が上昇し、シャントレギュレータIC1のカソード電流I2が増加する。これにより、トランジスタQ5のベース電流が増加し、トランジスタQ5のコレクタ電流が増加し、コンデンサC3の充電速度が増し、上述のようにトランジスタQ3のオフ時間が減少する。トランジスタQ3のオフ時間の減少により、トランジスタQ1のオン時間が減少して出力電圧を低下させる。図5に示す電源回路では、以上の動作による負帰還がかかり、出力電圧の安定化が図られる。
【0013】
なお、ダイオードD2とダイオードD3は、それぞれトランジスタQ2とトランジスタQ3のベースエミッタ間の逆電圧による破壊防止用に接続してあるもので、入出力電圧の条件によっては削除される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の自励式スイッチング電源装置においては、トランジスタQ1のオフした後、そのオフ期間に、チョークコイルL1が電流を放出し尽くし、上述の動作によりトランジスタQ3をオフし、トランジスタQ1のベース電位が上昇してトランジスタQ1はオン状態に移行する。しかし、トランジスタQ1のオフ期間の間は、常にトランジスタQ3のベースに制御電流I1が流入しており、トランジスタQ3はオン状態にある。チョークコイルL1の極性反転の後、トランジスタQ3がオフするまでには、トランジスタQ3のベース蓄積電荷を引き抜く時間を必要とするため、トランジスタQ2のコレクタ電流はしばらくの間トランジスタQ3のコレクタに流入し、その間トランジスタQ1のベース電流は流れず、トランジスタQ1のオンタイミングが遅れると言う問題があった。
【0015】
この結果、この自励式スイッチング電源装置を高周波数でスイッチングさせようとすると、トランジスタQ1のターンオンが上記のように遅れ、トランジスタQ1は間欠動作しやすくなり、間欠動作すると出力リップル電圧の増大を招くことから、スイッチング周波数の高周波化に限界があった。スイッチング周波数を上げられないと、チョークコイルL1の磁気飽和の面からチョークコイルL1の外形の小型化の妨げとなり、結果として電源装置の小型化の障害となっていた。また、定常時のスイッチング周波数を低く設定しても、図5に示すスイッチング電源装置の回路は、出力電流を減少させるとスイッチング周波数を上げることにより出力電圧の安定化を行うため、低出力電流時にはスイッチング周波数が上昇し、間欠動作を引き起こし、出力リップル電圧の増大を招くという問題点もあった。
【0016】
この発明は、上記の従来の技術に鑑みてなされたもので、簡単な構成でスイッチング周波数の高周波化を可能とし、出力リップル電圧を抑え、小型化にも寄与する自励式スイッチング電源装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明は、入力端子と基準電位間にチョークコイルと第1のトランジスタが直列に接続され、上記入力端子または基準電位と上記第1のトランジスタの制御端子間にインピーダンス素子と第2のトランジスタが直列に接続され、上記第1のトランジスタの制御端子と基準電位または入力端子との間に第3のトランジスタが接続され、上記第1のトランジスタと上記チョークコイルの接続点から上記第2のトランジスタの制御端子に信号を供給し、電流信号に変換された出力端子の電圧変動を第3のトランジスタの制御端子に付与して上記第1のトランジスタのスイッチングを行い、上記第1のトランジスタとチョークコイルの接続点の電圧を整流して出力電圧を得る自励式スイッチング電源装置であって、第3のトランジスタの制御端子と基準電位または入力端子との間に第4のトランジスタを接続し、上記第1のトランジスタと上記チョークコイル間を適宜抵抗等を介して上記第4のトランジスタの制御端子に接続し、上記第1のトランジスタのコレクタからの信号により上記第4のトランジスタを駆動して、上記第1のトランジスタがオフしている期間は上記第3のトランジスタもオフさせるようにした自励式スイッチング電源装置である。
【0018】
また、上記基準電位または入力端子と上記第3のトランジスタの制御端子との間に容量素子が接続されたものである。また、上記第4のトランジスタの制御端子と上記第1のトランジスタのコレクタ間に、上記第4のトランジスタのターンオフを促進するダイオードが接続されたものである。上記インピーダンス素子は抵抗である。
【0019】
この発明の自励式スイッチング電源装置は、第3のトランジスタが第1のトランジスタのベース蓄積電荷を引抜き、第1のトランジスタがオフとなった後、第4のトランジスタにより第3のトランジスタのベースを基準電位または入力電位と短絡し、第1のトランジスタがオフしてから所定時間の後、第3のトランジスタもオフさせておくものである。これによって、次に第1のトランジスタがオンするタイミングで、第2のトランジスタから流れ出す電流を全て第1のトランジスタのベースに注入し、第1のトランジスタのターンオンを早めるようにしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、この発明の一実施形態の自励式スイッチング電源装置を示すもので、図5に示す従来の回路と同様の構成は同一の符号を付して説明する。この実施形態の自励式スイッチング電源装置は、高電位側の入力端子1と低電位側である基準電位側の端子3との間にコンデンサC1が接続され、入力端子1にチョークコイルL1とダイオードD1が直列に接続され、ダイオードD1のカソードが出力端子2に接続されている。出力端子2と基準電位端子3間には、出力コンデンサC2が接続されている。
【0021】
入力端子1と基準電位端子3間には、チョークコイルL1と直列にnpn型のトランジスタQ1が接続され、トランジスタQ1のエミッタが基準電位端子3に接続されている。入力端子1とトランジスタQ1のベース間には、抵抗R1とpnp型のトランジスタQ2が、直列に接続されている。トランジスタQ2は、エミッタが抵抗R1を介して入力端子1に接続され、コレクタは、トランジスタQ1のベースに接続されている。トランジスタQ2のベースは、トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点にコンデンサC6を介して接続されているとともに、基準電位端子3に抵抗R5を介して接続されている。また、トランジスタQ2のベースと入力端子1間に、カソードが入力端子1に接続されたダイオードD2が接続されている。
【0022】
さらに、トランジスタQ1のベースと基準電位端子3間に、npn型のトランジスタQ3が設けられ、トランジスタQ3のコレクタがトランジスタQ1のベースに、エミッタが基準電位端子3に接続されている。トランジスタQ3のベースは、pnp型のトランジスタQ5のコレクタに接続され、トランジスタQ5のエミッタが出力端子2に接続されている。トランジスタQ5のベースは、抵抗R6を介して出力端子2に接続されているとともに、抵抗R7とシャントレギュレータIC1の直列回路を介して基準電位端子3に接続されている。シャントレギュレータIC1のリファレンス端子は、コンデンサC7と抵抗R8の直列回路を介してそのカソードに接続されているとともに、出力端子2と基準電位端子3間に直列に接続された抵抗R9,R10間に接続されている。
【0023】
トランジスタQ3のベースと基準電位端子3との間には、npn型のトランジスタQ4が設けられている。このトランジスタQ4のコレクタはトランジスタQ3のベースに接続され、エミッタが基準電位端子3に接続されている。トランジスタQ4のベースは、抵抗R11を介してトランジスタQ1のコレクタに接続されているとともに、抵抗R12とコンデンサC8の並列回路を介して基準電位端子3に接続されている。さらに、トランジスタQ4のベースとトランジスタQ1のコレクタ間には、アノードがそのベースにカソードがコレクタに接続されたダイオードD4が設けられている。
【0024】
次に、この実施形態の自励式スイッチング電源装置の動作について、図1を基にして説明する。この回路においても基本的な自励発振の動作は、上記従来の技術の図5に示す回路と同様であり、入力端子1に直流電圧が印加されると、抵抗R1,R5を経てトランジスタQ2のベース電流が流れ、トランジスタQ2がオンする。トランジスタQ2がオンするとそのコレクタ電流がトランジスタQ1のベースに流れて、トランジスタQ1をオンし、トランジスタQ1のコレクタ電位が基準電位まで引き下げられる。これによりチョークコイルL1に電流が流れエネルギーが蓄えられる。
【0025】
また、定常動作状態においては、トランジスタQ5のコレクタから、出力電圧に応じたほぼ一定の制御電流I1が流れる。制御電流I1は、トランジスタQ1がオンした瞬間にコンデンサC3を介してトランジスタQ1のコレクタ電位が伝達されることにより負電位まで引き下げられたトランジスタQ3のベース電位を、コンデンサC3を充電しながら、トランジスタQ3のオン電圧まで上昇させる。この充電に要する所定期間後にトランジスタQ3のベースがオン電圧に達すると、制御電流I1はトランジスタQ3のベースに流れ込み、トランジスタQ3はオンに移行する。
【0026】
トランジスタQ3がオンしコレクタ電流を流し始めると、トランジスタQ2から供給されるトランジスタQ1へのベース電流を減少させ、かつトランジスタQ1のベース蓄積電荷を引抜くことになる。これにより、トランジスタQ1のコレクタ電流は増加できなくなり、チョークコイルL1の通過電流も増加できなくなる。すると、チョークコイルL1の極性が反転をはじめ、トランジスタQ1はオフ状態に移行する。
【0027】
チョークコイルL1の極性が反転を始めると、トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点aの電位は上昇し、その電圧信号はコンデンサC6を介してトランジスタQ2のベース電位を引き上げ、トランジスタQ2はオフ状態に移行する。また、前記電圧信号はコンデンサC3を介してトランジスタQ3のベースに与えられ、ベース電圧を上昇させトランジスタQ3のオンを促進するとともに、トランジスタQ1のオフを促進する。
【0028】
そして、トランジスタQ1がオフした後、チョークコイルL1からダイオードD1を介して出力コンデンサC2に電流が流れ、チョークコイルL1に蓄えられたエネルギーが放出される。ここまでの動作は、上記従来の技術の図5に示す回路と同様である。
【0029】
トランジスタQ1がオフした後、この実施形態の回路では、トランジスタQ1のコレクタ電位は出力端子2の電位にダイオードD1のVfを加えた電位まで上昇する。この電圧信号は抵抗R11、抵抗R12、コンデンサC8により設定される遅延時間を経て、トランジスタQ4のベース電圧をトランジスタQ4がオンできる電位まで引き上げる。そして、トランジスタQ4はオンし、トランジスタQ3のベース電位を低下させ、トランジスタQ3をオフする。即ち、トランジスタQ3がトランジスタQ1をオフさせた後、設定した遅延時間後にトランジスタQ3もオフする。
【0030】
その後、トランジスタQ1のオフ期間にチョークコイルL1からダイオードD1を介して出力コンデンサC2に電流が流れ、チョークコイルL1に蓄えられたエネルギーが放出され尽くすと、チョークコイルL1の極性は再び反転を始める。トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点aの電位は下降すると、その電圧信号はコンデンサC6を介してトランジスタQ2のベース電位を引き下げ、トランジスタQ2はオン状態に移行する。
【0031】
この実施形態の回路では、トランジスタQ2がオンし始めてトランジスタQ2に流れるコレクタ電流は、図5の従来の回路とは異なり、トランジスタQ3には流れずに全てトランジスタQ1のベースに供給されるため、トランジスタQ1は急速にオン状態に移行する。
【0032】
このようにして図1の回路は高速に自励発振し、トランジスタQ1とチョークコイルL1の接続点aの電圧変動を、ダイオードD1で整流し出力コンデンサC2で平滑することにより、出力端子2へ直流電力を供給する。
【0033】
ここで、ダイオードD4は、トランジスタQ1がオンしたときに、トランジスタQ4のベース電位を急速に引き下げて、素早くトランジスタQ4をオフするためのものである。また、ダイオードD2とダイオードD3は、それぞれ従来の図5の回路で説明したように、トランジスタQ2とトランジスタQ3のベースエミッタ間の逆電圧による破壊防止用に接続してある。
【0034】
出力電圧の安定化については、従来の図5の回路と同様に、出力電流を減少させると、出力電圧が上昇し、シャントレギュレー
タIC1のリファレンス端子電位が上昇し、シャントレギュレータIC1のカソード電流I2が増加する。これにより、トランジスタQ5のベース電流が増加し、トランジスタQ5のコレクタ電流が増加し、コンデンサC3の充電速度が増し、上述のようにトランジスタQ3のオフ時間が減少する。トランジスタQ3のオフ時間の減少により、トランジスタQ1のオン時間が減少して出力電圧を低下させる。図1に示す電源回路でも、以上の動作による負帰還がかかり、出力電圧の安定化が図られる。
【0035】
以上の動作により、トランジスタQ1のターンオンを早められることから、高周波スイッチング時の間欠動作を抑制し、スイッチング周波数の高周波化を可能とし、装置の小型化にも寄与する。また、低出力電流時にスイッチング周波数が上昇しても、間欠動作を抑制し、出力リップル電圧の増大を抑えることができる。
【0036】
次にこの発明の第二実施形態について、図2を基にして説明する。ここで上述の実施形態と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。図2に示すスイッチング電源装置の回路は、上記第一実施形態におけるコンデンサC3とダイオードD3を削除し、トランジスタQ3のベースと基準電位間にコンデンサC4を接続したものである。コンデンサC4は、コンデンサC3と同様に、トランジスタQ3がオンするタイミングを設定する機能を担うものである。
【0037】
この第二実施形態の回路の動作は、トランジスタQ3によりトランジスタQ1をオフさせた期間において、上記第一実施形態と同様に、設定した遅延時間後にトランジスタQ3がオフする。その後トランジスタQ1のオフ期間にチョークコイルL1が電流を放出し尽くし、極性反転した電圧信号がコンデンサC6を経由してトランジスタQ2のベースに入り、トランジスタQ2がオンし始めると、トランジスタQ2に流れるコレクタ電流は、全てトランジスタQ1のベースに供給される。このため、トランジスタQ1は急速にオン状態に移行することができる。この動作は、上記第一実施形態と同様であり、上記実施形態と同様に、間欠発振を抑制しスイッチング周波数の高周波化や、電源装置の小型化を可能とする。
【0038】
さらに、この実施形態ではコンデンサC3の削除により、上記第一実施形態におけるトランジスタQ3ベースエミッタ間の逆電圧による破壊防止用ダイオードD3は不要となる。従って、図1の回路構成では逆電圧による破壊防止用ダイオードD3を設けなければならないような入出力条件の場合、この図2に示す回路が好ましい。
【0039】
次にこの発明の第三実施形態について、図3を基にして説明する。ここで上述の実施形態と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。図3に示すスイッチング電源装置の回路は、極性反転型電源にこの発明を適用したものである。この実施形態では、トランジスタQ1〜Q5が、図1の回路に対して以下のように変えられている。トランジスタQ1はpnp型、トランジスタQ2はnpn型、トランジスタQ3はpnp型、トランジスタQ4はpnp型、トランジスタQ5はnpn型のトランジスタに置き換えられている。
【0040】
そして、出力端子2からは、極性が反転した出力が出される。また、トランジスタQ5のベースが、基準電位端子3に接続され、上記第一実施形態と同様に、制御電流I1によりトランジスタQ1をオン・オフさせる。この動作は、コンデンサC3が充電され、トランジスタQ3のオンによりトランジスタQ1がオフする。このトランジスタQ1のオフの後、トランジスタQ4のオンによりトランジスタQ3もオフさせている。これにより、トランジスタQ2がオンし始めてトランジスタQ2に流れるコレクタ電流は、トランジスタQ3には流れずに全てトランジスタQ1のベースから供給され、トランジスタQ1は急速にオン状態に移行する。従って、この実施形態においても、上記第一実施形態と同様の効果を得ることができるものである。
【0041】
次にこの発明の第四実施形態について、図4を基にして説明する。ここで上述の実施形態と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。図4に示すスイッチング電源装置の回路は、上記第三実施形態におけるコンデンサC3とダイオードD3を削除し、トランジスタQ3のベースと入力端子1間にコンデンサC4を接続したものである。コンデンサC4は、コンデンサC3と同様に、トランジスタQ3がオンするタイミングを設定する機能を担うものである。
【0042】
この第四実施形態の回路の動作は、トランジスタQ3によりトランジスタQ1をオフさせた期間において、上記第三実施形態と同様に、設定した遅延時間後にトランジスタQ3がオフする。その後トランジスタQ1のオフ期間にチョークコイルL1が電流を放出し尽くし、極性反転した電圧信号がコンデンサC6を経由してトランジスタQ2のベースに入り、トランジスタQ2がオンし始めると、トランジスタQ2に流れるコレクタ電流は、全てトランジスタQ1のベースから供給される。このため、トランジスタQ1は急速にオン状態に移行することができる。この動作は、上記第三実施形態と同様であり、上記実施形態と同様に、間欠発振を抑制しスイッチング周波数の高周波化や、電源装置の小型化を可能とする。
【0043】
さらに、この実施形態ではコンデンサC3の削除により、上記第三実施形態におけるトランジスタQ3ベースエミッタ間の逆電圧による破壊防止用ダイオードD3は不要となる。従って、図3の回路構成では逆電圧による破壊防止用ダイオードD3を設けなければならないような入出力条件の場合、この図4に示す回路が好ましい。
【0044】
なお、この発明の自励式スイッチング電源装置は、上記実施形態に限定されず、トランジスタは種々のトランジスタを利用することができるものであり、同様の機能を有する回路であればよい。その他の電子素子も適宜選択可能なものであり、回路構成も適宜変更し得るものである。
【0045】
【発明の効果】
この発明の自励式スイッチング電源装置は、スイッチング素子である第1のトランジスタをオフさせる第3のトランジスタのベースと基準電位又は入力端子間にトランジスタを接続し、その制御信号を第1のトランジスタのコレクタから得ることにより、第1のトランジスタのターンオンを早め、スイッチング周波数の高周波化と間欠発振の抑制を可能としている。これより小型のチョークコイルを使用することができ、結果として小型のスイッチング電源装置を得ることが可能となる。また、低出力電流時の間欠動作を抑制できることから、低出力電流時の出力リップル電圧を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態の自励式スイッチング電源装置の概略回路図である。
【図2】この発明の第二実施形態の自励式スイッチング電源装置の概略回路図である。
【図3】この発明の第三実施形態の自励式スイッチング電源装置の概略回路図である。
【図4】この発明の第四実施形態の自励式スイッチング電源装置の概略回路図である。
【図5】従来の自励式スイッチング電源装置の概略回路図である。
【符号の説明】
1 入力端子
2 出力端子
3 基準電位端子
C1,C2,C3,C4,C6,C7,C8 コンデンサ
D1,D2,D3,D4 ダイオード
IC1 シャントレギュレータ
L1 チョークコイル
R1,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12 抵抗
Q1,Q2,Q3,Q4,Q5 トランジスタ

Claims (4)

  1. 入力端子と基準電位間にチョークコイルと第1のトランジスタが直列に接続され、入力端子または基準電位と第1のトランジスタの制御端子間にインピーダンス素子と第2のトランジスタが直列に接続され、第1のトランジスタとチョークコイルの接続点から第2のトランジスタの制御端子に信号を供給し、第1のトランジスタの制御端子と基準電位または入力端子との間に第3のトランジスタが接続され、電流信号に変換された出力端子の電圧変動を第3のトランジスタの制御端子に付与し、第1のトランジスタとチョークコイルの接続点の電圧を整流して出力電圧を得る自励式スイッチング電源装置において、第3のトランジスタの制御端子と基準電位または入力端子との間に第4のトランジスタを接続し、上記第1のトランジスタと上記チョークコイル間を上記第4のトランジスタの制御端子に接続し、上記第1のトランジスタからの信号により上記第4のトランジスタを駆動して上記第3のトランジスタをオフすることを特徴とする自励式スイッチング電源装置。
  2. 上記基準電位または入力端子と上記第3のトランジスタの制御端子との間に容量素子が接続されたものであることを特徴とする請求項1記載の自励式スイッチング電源装置。
  3. 上記第4のトランジスタの制御端子と上記第1のトランジスタのコレクタ間に、上記第4のトランジスタのターンオフを促進するダイオードが接続されたことを特徴とする請求項1または2記載の自励式スイッチング電源装置。
  4. 上記インピーダンス素子は抵抗であることを特徴とする請求項1,2または3記載の自励式スイッチング電源装置。
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