JP3710681B2 - 陳列台 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料(テスター用化粧料等を含む)等の各種の陳列品を店頭等に陳列する陳列台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、口紅等の各種化粧料を店頭等に陳列する場合には、図12に示すような陳列台40がよく用いられている。この陳列台40は、ひな壇形に形成されており、各段の上面に多数のテスター品挿通孔41が穿設されている。そして、サンプル保持体44の下側に口紅等のテスター品(試供品)42が保持され、上側に色見本ダミー43が取着されたテスター化粧品45を多数(各色ごとに)用意し、上記テスター品挿通孔41に、上記テスター化粧品45の下部(テスター品42の部分)を挿通させて陳列台40上に載置し、多数並べて陳列するようにしている。このような陳列台40には、通常、その後部に背板46が着脱自在に取り付けられており、この背板46の前面に表示されたP0P広告(図示せず)により、テスター化粧品45やその商品に関するP0P広告を行うようにしている。
【0003】
ところが、上記陳列台40では、これに陳列される全てのテスター化粧品45を背板46の前面に表示されたP0P広告だけで広告しているため、各段に陳列されるテスター化粧品45に合わせたP0P広告を充分に行うことができない。しかも、各段の上面の後端部に塵芥等が筋状に溜まりやすく、すぐに汚くなる。そこで、各段の上面にPOP広告用シート(図示せず)を寝かせた状態で載置することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の陳列台40において、各段の上面にPOP広告用シートを載置する場合には、POP広告用シート載置用のスペースが必要で、陳列用スペースが小さくなる。しかも、POP広告用シートを各段の上面に寝かせた状態で載置しているため、POP広告用シートのPOP広告が遠くから見にくい。しかも、依然として、各段の上面の後端部に塵芥等が筋状に溜まりやすいという問題が残っている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、充分な陳列用スペースを確保することができ、しかも、遠くからでもPOP広告等が見やすく、しかも、各段の上面の後端部に塵芥等が溜まらない陳列台の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の陳列台は、複数段の棚部がひな壇状に形成され、各段の棚部の後端部に、広告板を立てた状態で挿入するための凹溝が棚部の後端縁に沿って形成され、上記各段の棚部がそれぞれコ字状に形成されてこのコ字状の中央横片が、陳列品を陳列する棚板部に形成され、上下に隣り合う2つの棚部の、下側の棚部のコ字状の後側縦片の下端部と上側の棚部のコ字状の前側縦片の下端部とを、上記両縦片の間に隙間を形成した状態で連結することにより、この隙間で上記凹溝を構成したという構成をとる。
【0007】
すなわち、本発明の陳列台は、複数段の棚部がひな壇状に形成されており、各段の棚部の後端部に、その後端縁に沿って凹溝が形成されている。そして、上記各凹溝に広告板を立てた状態で挿入することができる。したがって、本発明の陳列台では、各段の棚部の後端部に、広告板を立てた状態で挿入しうる細長い凹溝を形成するだけでよく、各段の棚部に充分な陳列用スペースを確保することができる。しかも、上記各凹溝に広告板を立てた状態で挿入しているため、この広告板の前面に表示されたPOP広告等を遠くからでも見ることができる。しかも、各段の棚部の後端部に凹溝が形成されているため、各段の棚部の上面の塵芥等は各段の棚部の後端部から上記凹溝に落下し、各段の棚部の上面には溜まらない。なお、広告板としては、各種のPOP,リーフレット等があげられる。
【0008】
本発明において、最下段の棚部の前端部に、広告板を立てた状態で挿入するための凹溝が棚部の前端縁に沿って形成されている場合には、本発明の陳列台の前端部にも広告板を立てることができ、さらに充実したPOP広告等が行える。
【0009】
本発明において、各段の棚部の一側に係合部が形成され、他側の、上記係合部に対応する部分に、上記係合部に着脱自在に係合する被係合部が形成され、2つの陳列台を左右に並べ、一方の陳列台の係合部と他方の陳列台の被係合部とを係合させることにより上記両陳列台を左右に連結できるように構成した場合には、一方の陳列台の係合部と他方の陳列台の被係合部とを係合させるだけで、簡単に2つの陳列台を左右に並べて連結することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0011】
図1は本発明の陳列台の一実施の形態を示している。この実施の形態では、上記陳列台は、透明アクリル板により一体成形されている。図において、1はコ字状に形成された下側陳列棚(棚部)で、2はコ字状に形成された上側陳列棚(棚部)であり、これら両陳列棚1,2は、図2および図3に示すように、第1連結部分3を介して一体に連結されている。4は上記下側陳列棚1に第2連結部分5を介して一体に連結された前板で、6は上記上側陳列棚2に第3連結部分7を介して一体に連結された後板である。そして、上記前板4と下側陳列棚1のコ字状の前側縦片11との間、上記下側陳列棚1のコ字状の後側縦片13と上側陳列棚2のコ字状の前側縦片14との間、および上記上側陳列棚2のコ字状の後側縦片16と後板6との間にそれぞれ、POP広告板17〜19(図2参照)を立てた状態で支受しうる第1〜第3隙間(凹溝)8〜10が上記両陳列棚1,2の左右全幅にわたって形成されている(図4参照)。
【0012】
また、上記両陳列棚1,2の棚板部(コ字状の中央横片)12,15には、その一側(図4では、左側)の端面中央から外側に向かって、断面形状L字状の係合爪(係合部)20が突設されているとともに、上記一側の端縁部の下面中央に第1棒状部21が固定されている(図5参照)。上記係合爪20は、より詳しく説明すると、四角形状の平板部20aと、この平板部20aの先端から垂下する縦片20bとで構成されている。また、上記両棚板部12,15には、その他側(図4では、右側)の端面中央(上記係合爪20に対応する位置)から内側に向かって、上記係合爪20の平板部20aが着脱自在に係合しうる四角形状の切り欠き部(被係合部)22が形成されているとともに、上記他側の端縁部の下面中央に第2棒状部23が固定されている(図5参照)。そして、上記切り欠き部22のうち、上記第2棒状部23より内側の部分に、上記係合爪20の縦片20bが着脱自在に係合しうる係合用隙間24が形成されている。
【0013】
上記の構成において、上記陳列台に化粧品(図示せず)を陳列する場合には、上記両陳列棚1,2の棚板部12,15に化粧品を陳列し、上記第1〜第3隙間8〜10にPOP広告板17〜19を立てることを行う。
【0014】
また、上記陳列台同士を、図6に示すように、左右に連結することができる。上記連結に際しては、一方の陳列台の両棚板部12,15の係合爪20を他方の陳列台の両棚板部12,15の切り欠き部22に近付けたのち(図7参照)、両係合爪20を両切り欠き部22の上方に位置決めし(図8参照)、両係合爪20を下降させて両切り欠き部22の係合用隙間24に係合させる(図9参照)ことを行う。なお、図7〜図9では、一方の係合爪20と、これに対応する一方の切り欠き部22しか図示せず。
【0015】
また、図10に示すように、コ字状に折り曲げたPOP広告板26を用い、このPOP広告板26のコ字状の前側縦片26aを陳列台の第1隙間8に挿入し、コ字状の後側縦片26bを陳列台の第3隙間10に挿入することにより、陳列台に支受するようにしてもよい。上記POP広告板26としては、POP広告(図示せず)を表示したものが用いられる。また、上記POP広告板26を透明アクリル板等によりコ字状体に作製し、このコ字状体の内側に化粧品を配設したり、コ字状体の天板26cに化粧品を載置したりしてもよい。
【0016】
また、図11に示すように、有天角筒体に(底板のない四角形箱型に)形成したPOP広告板27を用い、このPOP広告板27の前側脚部27aを陳列台の第1隙間8に挿入し、後側脚部27bを陳列台の第3隙間10に挿入することにより、陳列台に支受するようにしてもよい。ただし、このPOP広告板27の左右両側部28の底面28aは、陳列台の両陳列棚1,2の形状に沿う形状に形成されている。また、このPOP広告板27も、上記POP広告板26と同様に、内側に化粧品を配設したり、天板27cに化粧品を載置したりしてもよい。
【0017】
このように、上記実施の形態では、下側陳列棚1の前側に第1隙間8を設け、下側陳列棚1と上側陳列棚2との間に第2隙間9を設け、上側陳列棚2の後側に第3隙間10を設けているため、第1〜第3隙間8〜10にPOP広告板17〜19を立てた状態で支受することができ、両陳列棚1,2に陳列される化粧品に対応させて、きめ細かいPOP広告を行うことができる。しかも、塵芥等は上記第1〜第3隙間8〜10に溜まり、両陳列棚1,2の上面には溜まらない。しかも、陳列台を左右に連結することができ、陳列スペースに合わせた長さに変えることができる。しかも、上記第1〜第3隙間8〜10は両陳列棚1,2の左右全幅にわたって形成されているため、前後方向に少し撓み、外力等が作用しても、この外力を逃がすことができ、耐久性に優れる。
【0018】
なお、上記実施の形態では、陳列台は2段に形成されているが、これに限定するものではなく、3段以上に形成されていてもよい。
【0019】
また、上記実施の形態において、両陳列棚1,2の棚板部12,15に多数の孔を穿設し、各孔に口紅等のテスター化粧品45(図12参照)を陳列してもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、本発明の陳列台によれば、各段の棚部の後端部に、広告板を立てた状態で挿入しうる細長い凹溝を形成するだけでよく、各段の棚部に充分な陳列用スペースを確保することができる。しかも、上記各凹溝に広告板を立てた状態で挿入しているため、この広告板の前面に表示されたPOP広告等を遠くからでも見ることができる。しかも、各段の棚部の後端部に凹溝が形成されているため、各段の棚部の上面の塵芥等は各段の棚部の後端部から上記凹溝に落下し、各段の棚部の上面には溜まらない。
【0021】
本発明において、最下段の棚部の前端部に、広告板を立てた状態で挿入するための凹溝が棚部の前端縁に沿って形成されている場合には、本発明の陳列台の前端部にも広告板を立てることができ、さらに充実したPOP広告等が行える。
【0022】
本発明において、各段の棚部の一側に係合部が形成され、他側の、上記係合部に対応する部分に、上記係合部に着脱自在に係合する被係合部が形成され、2つの陳列台を左右に並べ、一方の陳列台の係合部と他方の陳列台の被係合部とを係合させることにより上記両陳列台を左右に連結できるように構成した場合には、一方の陳列台の係合部と他方の陳列台の被係合部とを係合させるだけで、簡単に2つの陳列台を左右に並べて連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陳列台の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記陳列台の左側面図である。
【図3】上記陳列台の右側面図である。
【図4】上記陳列台の平面図である。
【図5】上記陳列台の要部の断面図である。
【図6】2つの陳列台を左右に連結した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の作用を示す斜視図である。
【図8】本発明の作用を示す断面図である。
【図9】本発明の作用を示す断面図である。
【図10】コ字状に折り曲げたPOP広告板の使用態様を示す斜視図である。
【図11】有天角筒体に形成したPOP広告板の使用態様を示す斜視図である。
【図12】 従来の陳列台を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 下側陳列棚
2 上側陳列棚
8〜10 隙間
17〜19 POP広告板
Claims (3)
- 複数段の棚部がひな壇状に形成され、各段の棚部の後端部に、広告板を立てた状態で挿入するための凹溝が棚部の後端縁に沿って形成され、上記各段の棚部がそれぞれコ字状に形成されてこのコ字状の中央横片が、陳列品を陳列する棚板部に形成され、上下に隣り合う2つの棚部の、下側の棚部のコ字状の後側縦片の下端部と上側の棚部のコ字状の前側縦片の下端部とを、上記両縦片の間に隙間を形成した状態で連結することにより、この隙間で上記凹溝を構成したことを特徴とする陳列台。
- 最下段の棚部の前端部に、広告板を立てた状態で挿入するための凹溝が棚部の前端縁に沿って形成されている請求項1記載の陳列台。
- 各段の棚部の一側に係合部が形成され、他側の、上記係合部に対応する部分に、上記係合部に着脱自在に係合する被係合部が形成され、2つの陳列台を左右に並べ、一方の陳列台の係合部と他方の陳列台の被係合部とを係合させることにより上記両陳列台を左右に連結できるように構成した請求項1または2記載の陳列台。
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