JP3709705B2 - 回折光学素子を含む光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折光学素子含む光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回折光学素子には、従来より知られている屈折光学素子には無い有用な特長がある。例えば集光作用を有する回折光学素子には、以下のような特長がある。
・通常の屈折光学素子のレンズ表面に回折光学素子を付けることによって、回折作用と屈折作用の両方を一つの光学素子に持たせることができる。
・屈折光学素子でいう分散特性に相当する量が、回折光学素子では逆の値を持つため、回折光学素子で色収差を効果的に補正することができる。
【0003】
回折光学素子には、上記のような有用な特長がある反面、回折効率が波長に依存するため問題もある。例えば、設計波長以外では設計次数以外の回折光の発生が顕著となるため、これにより発生するゴーストが像性能劣化の原因となる。特に使用波長域が広い白色光で使用する光学系では、これが大きな問題となる。
【0004】
この問題を解決することを目的とした回折光学素子が、特開平9-127321号公報とSteven M. Ebstein(1996.9.15 OPTICAL SOCIETY OF AMERICA)で提案されている。これらの回折光学素子は、互いに異なる光学材料の境界面に回折格子のレリーフパターンが形成された構成をとっている。そして、2材料の屈折率差が波長に依存することを利用して波長による位相差の変化を防ぐことにより、広い波長域で回折効率を高くすることを可能にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、白色光で使用する光学系に上記回折光学素子を用いる場合には、回折光学素子に入射する白色光に対して回折効率が良好であるだけでは不十分である。g線波長からC線波長にわたる広い波長域で回折効率が良好であるのに加えて、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好であることが、更に必要である。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって回折光学素子を含む光学系において、広い波長域で回折効率が良好であるだけでなく、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好な光学系を提供すること目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
目的を達成するために、第1の発明の光学系は、ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、前記レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより物体側に位置するように含む光学系おいて、前記回折格子のパワーが正の場合には、前記回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成し、前記回折格子のパワーが負の場合には、前記回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成したことを特徴とする
【0008】
目的を達成するために、第2の発明の光学系は、ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、前記レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより像側に位置するように含む光学系おいて、前記回折格子のパワーが正の場合には、前記回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成し、前記回折格子のパワーが負の場合には、前記回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成したことを特徴とする
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した回折光学素子含む光学系を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態に係るズームレンズを示すレンズ構成図であり、広角端[W],ミドル(中間焦点距離状態)[M]及び望遠端[T]でのレンズ配置を示している。このレンズ構成図中の矢印(m1,m2)は、ズーミングにおける第1群(Gr1)と第2群(Gr2)の移動をそれぞれ模式的に示しており、di(i=5,9)は、ズーミングにおいて変化する可変間隔を示している。また、各レンズ構成図中、ri(i=1,2,3,...)が付された面は物体側から数えてi番目の面{ただしr12が付された面は像面(I)}であり、riに*印が付された面は非球面、riに#印が付された面は回折光学面(回折格子面)である。
【0011】
このズームレンズは、第1,第2レンズ(G1,G2)から成る第1群(Gr1)と、絞り(S)と第3レンズ(G3)から成る第2群(Gr2)と、ローパスフィルターから成る第3群(Gr3)と、で構成されている。第2レンズ(G2)と第3レンズ(G3)は、積層された2つの光学材料から成るとともに、互いに異なる光学材料の境界面(r4,r8)に回折格子のレリーフパターンが形成された回折光学素子である。第2レンズ(G2)の境界面(r4)は回折格子のパワーが負の回折光学面であり、第3レンズ(G3)の境界面(r8)は回折格子のパワーが正の回折光学面である。また、各境界面(r4,r8)の物体側の媒質はガラスであり、像側の媒質は樹脂である。
【0012】
第2,第3レンズ(G2,G3)に設けられているレリーフパターンの回折格子断面形状は、ブレーズ形状である。回折格子断面形状がブレーズ形状である場合の回折効率ηは、以下の式(1)で表される。
η=[{sin(π(α−m))}/{π(α−m)}]2 …(1)
ただし、
m :回折次数、
α=h0(n・cosθ−n'・cosθ')/λ …(1')
λ :波長、
n :境界面に隣接する物体側の光学材料の波長λの光に対する屈折率、
n' :境界面に隣接する像側の光学材料の波長λの光に対する屈折率、
θ :境界面に入射する光線の入射角度(単位:degree)、
θ':境界面から射出する光線の射出角度(単位:degree)、
h0 :回折格子高さ{=λ0/(n0−n'0)}、
λ0:設計波長、
n0 :境界面に隣接する物体側の光学材料の設計波長λ0の光に対する屈折率、
n'0:境界面に隣接する像側の光学材料の設計波長λ0の光に対する屈折率、である。
【0013】
本実施の形態に係る回折光学素子は、ガラスと樹脂とを密着させて、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成したものである。ここで、ガラスPSKS52と樹脂MS300との組み合わせ、ガラスSF9と樹脂OPETとの組み合わせ、のそれぞれについて、波長λでの回折格子高さに相当するλ/|n−n'|を各光線について計算し、その結果を表1に示す。なお、各ガラス,樹脂のd線に対する屈折率nd,アッベ数νd、ガラスの転移点温度Tgは、以下の通りである。
ガラス…PSKS52:nd=1.6, νd=64.33,Tg=534(℃)
樹脂 …MS300 :nd=1.5644, νd=35.1
ガラス…SF9 :nd=1.65446,νd=33.86,Tg=435(℃)
樹脂 …OPET :nd=1.62017,νd=24.01
【0014】
【表1】
Figure 0003709705
【0015】
表1から分かるように、λ/|n−n'|は、g線程度で中間値、F線程度で最小値、C線程度で最大値となる。したがって、g線程度の設計波長λ0で回折格子高さh0を決めれば、F線及びC線での回折格子高さとのずれ量が振り分けとなるため、g線波長(435.84nm)からC線波長(656.28nm)にわたって回折効率が良好になると予測される。
【0016】
つまり、積層された複数の光学材料から成るとともに、その少なくとも一つの互いに異なる光学材料の境界面に回折格子のレリーフパターンが形成された、白色光で使用される回折光学素子において、レリーフパターンの回折格子高さが以下の式(2)で表されるならば、白色光に対して(つまりg線波長435.84nmからC線波長656.28nmにわたって)回折効率が良好な回折光学素子を実現することができる。この条件を外れた場合、F線波長付近での回折効率の低下又はC線波長付近での回折効率の低下が発生することになる。
h=λ/|n−n'| …(2)
ただし、
h :レリーフパターンの回折格子高さ、
λ:波長{ここで、λ≦450(nm)である。}、
n :境界面に隣接する物体側の光学材料の波長λの光に対する屈折率、
n':境界面に隣接する像側の光学材料の波長λの光に対する屈折率、
である。
【0017】
ところで、回折光学素子を含む光学系においては、式(1')から分かるように、回折格子のレリーフパターンが形成されている境界面に対して、どのような角度θで光線が入射するかによって回折効率ηは異なる。そこで、軸上光入射の場合と軸外光入射の場合とについて回折効率ηを計算し、その結果に基づいて本発明に係る光学系の特徴を説明することにする。なお、回折効率ηの計算において、ガラスはPSKS52、樹脂はMS300とし、ガラス,樹脂とも平行平板(つまり屈折作用によるパワーを持たない)とし、また、回折格子高さh0=16.6(μm),設計波長λ0=435(nm)とした。
【0018】
表2に、軸上光入射の場合の回折効率ηを示す。ここでは、θ=0°の平行入射光を軸上光の代表光線とした。この場合、cos(±θ')=cosθ'であるため、回折格子のパワー符号が正,負のいずれであっても回折効率ηに変化はない。また、回折格子のパワー=0.008557,平行平板に対する入射角度=0°,平行平板からの1次回折光の射出角度=-0.78°とした。
【0019】
【表2】
Figure 0003709705
【0020】
表2に示す2つのタイプを比較すると分かるように、物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂;物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラス、のいずれの順で回折光学素子を構成した場合でも、回折効率は良好である。
【0021】
次に、上述した平行入射光の回折効率ηが良好である構成を前提として、軸外光が入射する場合を考える。軸外光入射の場合は、回折格子のレリーフパターンが光学系の瞳(又は絞り)より物体側(前側)に位置する場合と像側(後側)に位置する場合とに分けられ、さらに、回折格子のパワーが正の場合と負の場合とに分けられる。
【0022】
表3に、レリーフパターンが瞳より前側に位置し、回折格子のパワーが正の場合の回折効率η(%)を示す。ここでは、回折格子のパワー=0.008557,平行平板に対する入射角度=-10°,平行平板からの1次回折光の射出角度=-11.25°とした。
【0023】
【表3】
Figure 0003709705
【0024】
表3に示す2つのタイプを比較すると分かるように、回折光学素子が物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成されている場合には、F線での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が問題である。したがって、レリーフパターンが瞳より前側に位置し、回折格子のパワーが正の場合には、回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成することが適当である。
【0025】
上記のように回折光学素子の構成の順番で回折効率ηに違いが生じる理由を説明する。境界面(回折格子面)に対する入射・射出角度θ,θ'は、以下の屈折回折の式(3)にしたがって、屈折率n,n'の違いにより変化する。このため、式(1')が表す値αも変化することになる。αの変化量は、入射角度θが大きいほど(斜入射であるほど)、また回折格子のパワーが大きいほど(格子間隔dが小さいほど、高次であるほど)大きくなる。表4にF線(λ=486.13nm)について、m=2のときの入射・射出角度θ,θ'についてα,η等を示す。表4から、構成の順番でα及び回折効率ηが変化することが分かる。
n'・sinθ'−n・sinθ=mλ/d …(3)
ただし、
d:格子ピッチ間隔、
である。
【0026】
【表4】
Figure 0003709705
【0027】
以上のことから分かるように、ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより物体側に位置するように含む光学系おいて、回折格子のパワーが正の場合には、回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成すれば、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好な回折光学素子を含む光学系を実現することができる。この条件を外れた場合は、軸外光での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が生じるため不適当である。
【0028】
表5に、レリーフパターンが瞳より前側に位置し、回折格子のパワーが負の場合の回折効率η(%)を示す。ここでは、回折格子のパワー=-0.008557,平行平板に対する入射角度=-10°,平行平板からの1次回折光の射出角度=-8.75°とした。
【0029】
【表5】
Figure 0003709705
【0030】
表5に示す2つのタイプを比較すると分かるように、回折光学素子が物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成されている場合には、F線での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が問題である。したがって、レリーフパターンが瞳より前側に位置し、回折格子のパワーが負の場合には、回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成することが適当である。
【0031】
以上のことから分かるように、ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより物体側に位置するように含む光学系おいて、回折格子のパワーが負の場合には、回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成すれば、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好な回折光学素子を含む光学系を実現することができる。この条件を外れた場合は、軸外光での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が生じるため不適当である。
【0032】
表6に、レリーフパターンが瞳より後側に位置し、回折格子のパワーが正の場合の回折効率η(%)を示す。ここでは、回折格子のパワー=0.008557,平行平板に対する入射角度=-10°,平行平板からの1次回折光の射出角度=-8.75°とした。
【0033】
【表6】
Figure 0003709705
【0034】
表6に示す2つのタイプを比較すると分かるように、回折光学素子が物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成されている場合には、F線での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が問題である。したがって、レリーフパターンが瞳より後側に位置し、回折格子のパワーが正の場合には、回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成することが適当である。
【0035】
以上のことから分かるように、ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより像側に位置するように含む光学系おいて、回折格子のパワーが正の場合には、回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成すれば、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好な回折光学素子を含む光学系を実現することができる。この条件を外れた場合は、軸外光での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が生じるため不適当である。
【0036】
表7に、レリーフパターンが瞳より後側に位置し、回折格子のパワーが負の場合の回折効率η(%)を示す。ここでは、回折格子のパワー=-0.008557,平行平板に対する入射角度=-10°,平行平板からの1次回折光の射出角度=-11.25°とした。
【0037】
【表7】
Figure 0003709705
【0038】
表7に示す2つのタイプを比較すると分かるように、回折光学素子が物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成されている場合には、F線での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が問題である。したがって、レリーフパターンが瞳より後側に位置し、回折格子のパワーが負の場合には、回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成することが適当である。
【0039】
以上のことから分かるように、ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより像側に位置するように含む光学系おいて、回折格子のパワーが負の場合には、回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成すれば、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好な回折光学素子を含む光学系を実現することができる。この条件を外れた場合は、軸外光での1次回折光の回折効率低下及び2次回折光の回折効率増大が生じるため不適当である。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施した回折光学素子を含むズームレンズの構成を、コンストラクションデータを挙げて更に具体的に示す。ここで例として挙げる実施例は、前述した実施の形態に対応しており、実施の形態を表すレンズ構成図(図1)は、この実施例のレンズ構成を示している。
【0041】
この実施例のコンストラクションデータにおいて、ri(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の面の曲率半径、di(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の軸上面間隔を示しており、Ni(i=1,2,3,...),νi(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の光学要素のd線に対する屈折率,アッベ数を示している。また、コンストラクションデータ中、ズーミングにおいて変化する軸上面間隔(可変間隔)は、広角端(短焦点距離端)[W]〜望遠端(長焦点距離端)[T]での各群間の軸上空気間隔である。各焦点距離状態[W],[T]に対応する全系の焦点距離f,半画角ω及びFナンバーFNOを併せて示す。
【0042】
曲率半径riに*印が付された面は、非球面で構成された面であることを示し、非球面の面形状を表わす以下の式(AS)で定義されるものとする。また、曲率半径riに#印が付された面は、回折光学面で構成された面であることを示し、回折光学面のピッチの位相形状を表す以下の式(DS)で定義されるものとする。各非球面の非球面データ及び各回折光学面の回折光学面データを他のデータと併せて示す。
【0043】
X(H)=(C・H2)/{1+√(1-C2・H2)}+(A4・H4+A6・H6+A8・H8+A10・H10) …(AS)
ただし、式(AS)中、
X(H):高さHの位置での光軸方向の変位量(面頂点基準)、
H :光軸に対して垂直な方向の高さ、
C :近軸曲率、
Ai :i次の非球面係数、
である。
【0044】
φ(H)=(2π/λ0)・(C1・H2+C2・H4) …(DS)
ただし、式(DS)中、
φ(H):位相関数、
H :光軸に対して垂直な方向の高さ、
Ci :2i次の位相係数、
λ0 :設計波長、
である。
【0045】
Figure 0003709705
【0046】
[第1面(r1)の非球面データ]
A4= 0.009071
A6=-0.0001235
A8=-4.4×10-6
【0047】
[第2面(r2)の非球面データ]
A4= 0.012871
A6= 0.00211106
A8= 9.85×10-5
【0048】
[第3面(r3)の非球面データ]
A4=-0.00584
A6= 0.00141341
A8=-0.00014
【0049】
[第4面(r4)の非球面データ]
A4= 0.036276
A6=-0.015181
A8= 0.002011
【0050】
[第5面(r5)の非球面データ]
A4=-0.01326
A6= 0.0018055
A8=-0.00037
【0051】
[第7面(r7)の非球面データ]
A4=-0.00695
A6=-0.0008778
A8= 0.000301
A10=-0.00013
【0052】
[第8面(r8)の非球面データ]
A4=-0.01369
A6= 0.0051316
A8=-0.00021
【0053】
[第9面(r9)の非球面データ]
A4= 0.000919
A6=-0.0003216
A8= 3.39×10-5
【0054】
[第4面(r4)の回折光学面データ]
C1= 0.003039
C2=-0.0007736
【0055】
[第8面(r8)の回折光学面データ]
C1=-0.00146
C2= 0.00030703
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように発明によれば、回折光学素子を含む光学系において、広い波長域で回折効率が良好であるだけでなく、軸上光から軸外光にわたって回折効率が良好な光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態(実施例)の概略構成を示すレンズ構成図。
【符号の説明】
Gr1 …第1群
Gr2 …第2群
Gr3 …ローパスフィルター
G1 …第1レンズ
G2 …第2レンズ(回折光学素子)
G3 …第3レンズ(回折光学素子)
S …絞り
AX …レンズ光軸

Claims (2)

  1. ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、前記レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより物体側に位置するように含む光学系おいて、
    前記回折格子のパワーが正の場合には、前記回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成し、
    前記回折格子のパワーが負の場合には、前記回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成した
    ことを特徴とする光学系。
  2. ガラスと樹脂とを密着させ、かつ、その境界面に回折格子のレリーフパターンを形成してなる回折光学素子を、前記レリーフパターンが光学系の瞳又は絞りより像側に位置するように含む光学系おいて、
    前記回折格子のパワーが正の場合には、前記回折光学素子を物体側からガラス,レリーフパターン,樹脂の順で構成し、
    前記回折格子のパワーが負の場合には、前記回折光学素子を物体側から樹脂,レリーフパターン,ガラスの順で構成した
    ことを特徴とする光学系。
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