JP3709513B2 - ゲーム装置、ゲーム処理方法および記録媒体 - Google Patents

ゲーム装置、ゲーム処理方法および記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオゲーム装置に係り、特に、遊技者の操作内容に応じて、そのゲームのシナリオ(ゲームの場面ごとの台詞や場面展開等、映画の脚本に相当する)が変化していく、いわゆるアドベンチャーゲームの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
アドベンチャーゲームといわれるようなゲーム装置では、遊技者の操作内容に応じてゲームのシナリオを変えている。
【0003】
これらゲーム装置では、ゲーム中、ゲーム装置に遊技者の意図を伝えるために、複数の選択肢を列挙した表示枠(いわゆるウインドウ)が表示される。遊技者は、この選択枠に列挙された選択肢の中から所望の選択肢を、マウスやゲームパッド等の入力装置で選択する。ゲーム装置は、この選択内容をゲームポイントに反映し、選択内容に応じてシナリオを変更する。
【0004】
しかしながら、新しいゲームを発売しても、そのゲームに馴れるにしたがって遊技者は興味を失いがちである。このため、ゲーム業界としては、これらアドベンチャーゲームにさらに新しい面白さを付加する必要がある。
【0005】
特に、選択枠を表示し、選択肢を選ぶという操作が単純に連続すると、遊技者にスピード感や緊張感を与えつづけることが困難になり、ゲームの人気を早く低下させる要因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、アドベンチャーゲームに新しい面白さを付加するゲームを提供することを目的とする。
【0008】
すなわち、本発明の課題は、遊戯者の操作に制限時間を設けると共に、時間の経過に伴って遊戯者が操作できる内容を次々変化させることにより、遊戯者に従来よりも高い緊張感を与えることができるゲームを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のゲーム装置は、モニタ装置の画面に複数の選択肢を表示し、前記複数の選択肢の表示開始から遊戯者が前記選択肢を選択する時間を制限する制限時間をタイマーにより計測し、前記制限時間中に前記遊技者に前記選択肢の選択を要求して行うゲーム処理プログラムをコンピュータにより実行するゲーム装置において、前記コンピュータは、複数の選択肢を前記画面に表示させるステップと、前記複数の選択肢の表示開始からタイマーを始動させるステップと、遊戯者がいずれの選択肢を選択したかを判定するステップと、いずれの選択肢も選択されていない場合に、前記タイマーによる表示開始からの時間によって、前記選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定するステップと、前記選択肢を変更するタイミングである場合に、前記複数の選択肢のいずれかを削除または新たな選択肢を追加して前記選択肢を変更するステップと、を実行することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載のゲーム処理方法は、モニタ装置の画面に表示される複数の選択肢を、タイマーにより計測され、前記複数の選択肢の表示開始から遊戯者が前記選択肢を選択する時間を制限する制限時間中に、遊技者に選択を要求して行うゲーム処理プログラムをコンピュータにより実行するゲーム処理方法において、前記コンピュータは、複数の選択肢を前記画面に表示させるステップと、前記複数の選択肢の表示開始からタイマーを始動させるステップと、遊戯者がいずれの選択肢を選択したかを判定するステップと、いずれの選択肢も選択されていない場合に、前記タイマーによる表示開始からの時間によって、前記選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定するステップと、前記選択肢を変更するタイミングである場合に、前記複数の選択肢のいずれかを削除または新たな選択肢を追加して前記選択肢を変更するステップと、を実行することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の記憶媒体は、モニタ装置の画面に表示される複数の選択肢を、タイマーにより計測され、前記複数の選択肢の表示開始から遊戯者が前記選択肢を選択する時間を制限する制限時間中に、遊技者に選択を要求して行うゲーム処理をコンピュータにより実行させるプログラムが記憶された記録媒体であって、前記コンピュータに、複数の選択肢を前記画面に表示させるステップと、前記複数の選択肢の表示開始からタイマーを始動させるステップと、遊戯者がいずれの選択肢を選択したかを判定するステップと、いずれの選択肢も選択されていない場合に、前記タイマーによる表示開始からの時間によって、前記選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定するステップと、前記選択肢を変更するタイミングである場合に、前記複数の選択肢のいずれかを削除または新たな選択肢を追加して前記選択肢を変更するステップと、を実行させるプログラムが記憶されたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本発明の実施形態1は、二重の制限時間を設けたアドベンチャーゲームに関する。
(構成)
図1に示すように、本実施形態1のゲーム装置は、装置全体の制御を行うCPUブロック10、ゲーム画面の表示制御を行うビデオブロック11、効果音等を生成するサウンドブロック12、およびCD−ROM1の読み取りを行うサブシステム13により構成されている。本ゲーム装置は、CPUブロック10がCD−ROM1から読み取ったプログラムを実行することにより、図2のフローチャートにしたがって動作するものとする。
(CPUブロックの構成)
CPUブロックは、SCU(System Control Unit)100、メインCPU101、RAM102、ROM103、サブCPU104およびCPUバス105等により構成されている。
【0028】
メインCPU101は、その内部にDSP(Digital Signal Processor)を備え、CD−ROM1から転送されたプログラムデータに基づく処理を高速に実行可能に構成されている。RAM102は、CD−ROM1から読み取られたアプリケーションソフトのプログラムデータ、MPEG画像のワークエリアおよびCD−ROM復号時の誤り訂正用データキャッシュとして使用可能に構成されている。ROM103は、当該装置の初期化処理のためのイニシャルプログラムデータが格納可能に構成されている。SCU100は、バス105、106および107を介して行われるデータの転送を統括可能に構成されている。また、SCU100は、内部にDMAコントローラを備え、ゲームの実行中に必要になる画像データをビデオブロック11内のVRAMへ転送可能に構成されている。
【0029】
マウス2bやパッド2cは、遊技者の操作に基づいて操作信号を生成可能に構成される。サブCPU104はSMPC(System Manager & Peripheral Control)と呼ばれ、メインCPU101の要求に応じマウス2b等からコード2d、コネクタ2aを介して操作信号を収集可能に構成される。なお、コード2dの代わりに、リモコン等の無線通信によりサブCPU104に操作信号を転送可能な構成にしてもよい。
(ビデオブロックの構成)
ビデオブロック11は、VDP(Video Display Processor)120、VDP130、VRAM121、フレームバッファ122、および123を備えて構成されている。
【0030】
VDP120は、VRAM121に格納された描画コマンドに基づいて、テクスチャデータに基づく画像の変形、ポリゴン等の非テクスチャデータに基づく画像データの生成、影やシェーディング等の色演算等を行い、生成した画像データをフレームバッファ122および123に書込み可能に構成されている。
【0031】
VDP130は、フレームバッファ122および123に格納された画像データに基づいて、選択枠を設定するウインドウ処理、影をつける処理、拡大・縮小、回転、モザイク処理、移動処理、クリッピングや表示優先順位処理等の陰面処理、等の画像処理を行い表示画像データをメモリ132に格納可能に構成されている。
【0032】
VRAM121は、メインCPU101によりSCU100を介して転送された描画コマンドを格納可能に構成されている。
【0033】
フレームバッファ122および123は、VDP120により生成させられた画像データを格納可能に構成されている。
【0034】
メモリ132は、VDP130により描画用画像データが格納され、エンコーダ160に出力可能に構成されている。
【0035】
エンコーダ160は、メモリ132に格納されている描画用画像データをビデオ信号のフォーマットに変換し、D/A変換してモニタ装置5へ供給可能に構成されている。
【0036】
モニタ装置5は、供給されたビデオ信号に基づいた画像を表示可能に構成されている。
(その他のブロックの構成)
サウンドブロック12は、DSP140と、CPU141とにより構成される。
【0037】
DSP140は、PCM方式またはFM方式による音声合成を行い、生成した音声データをD/Aコンバータ170に出力可能に構成されている。CPU141は、CPUブロック10から供給されたコマンドに基づいて、DSP140を制御可能に構成されている。D/Aコンバータ170は、DSP140によって生成された音声データを2チャンネルの信号に変換し、スピーカ5aおよび5bに供給可能に構成されている。
【0038】
サブシステム13は、CD−ROMドライブ等を備え、CD−ROM1からアプリケーションソフトのプログラムデータ、画像データを読取り、CPUブロック10に供給可能に構成されている。
(作用)
本発明で表示される像を以下のように定義する。図3に示すように、モニタ装置5のCRTに表示される画面Dは、W1、W2、W3の3表示枠およびそれ以外の背景領域から構成されている。
【0039】
選択枠W1には、一以上の選択肢(同図では選択肢A、BおよびC)が列挙して表示される。ステージ表示枠W2には、ゲームステージの画像が表示される。メッセージ表示枠W3には、ステージ表示枠に表示されるゲームのシナリオに応じたメッセージが表示される。
【0040】
ステージ表示枠W2は、現在進行中のゲームステージのために設定された画像が表示される。ここで、「ゲームステージ」とは、ゲームのシナリオ上、一つのまとまった場面展開が行われるゲーム中の一単位をいい、一以上のゲームステージによりゲーム全体が構成されている。一つのゲームステージが次のゲームステージに繋がるように、シナリオが構成されている。選択枠W1は、一つのゲームステージ中、シナリオに応じて一回以上表示される。
【0041】
遊技者は、シナリオ上、主人公としてゲームに酸化する。主人公に成り代わった遊技者が、ゲームの世界に入り、ゲーム上の登場人物(以下キャラクタと称する)と意思疎通をしながら、ゲームの結末を探索する。意思疎通としては、キャラクタからの問いかけは、メッセージ表示枠W3に表示される台詞で、遊技者側からの意思表示は、主として選択枠W1に表示される選択肢の表示をマウスやパッドを使用して選択することで行われる。遊技者がパッド等を操作していずれかの選択肢を選択すると、この選択に対応する次のシナリオに進む。シナリオの進行に連れて再び別の質問がメッセージ表示枠W3に提示され、それに対応する選択枠W1が表示される。これらの繰り返しによりゲームが進行する。
【0042】
なお、選択枠W1およびステージ表示枠W2の周囲には、選択する時間を制限するタイマー表示がされる。選択枠W1が表示されるたびに、開始点SP1から終了点EP1に向かって第1タイマーTM1の表示棒が進行する。同図では、現在点CP1に第1タイマーTM1の表示棒が進行している。また、ステージ表示枠W2に新たなゲームステージが表示される同時に、開始点SP2から終了点EP2に向かって第2タイマーTM2の表示棒が進行する。同図では、現在点CP2に第2タイマーTM2の表示棒が進行している。
【0043】
選択枠W1、ステージ表示枠W2およびメッセージ表示枠W3の画像データは、CPU101により、CD−ROM1からRAM102に一旦供給され、さらにビデオブロック11に供給される。また、背景画像のための画像データも同一の経路で、ビデオブロック11に供給される。背景画像の優先順位データは、選択枠等の優先順位データよりも低く設定される。CPU101は、ステージ表示枠W2、選択枠W1、メッセージ表示枠W3を表示させる描画コマンドもビデオブロック11に供給する。また、メッセージ表示枠W3の優先順位データよりも高い優先順位データを選択枠W1に設定して、それらをビデオブロック11に供給する。
【0044】
ビデオブロック11のVDP120は、描画コマンドに基づいて、ステージ表示枠W2、選択枠W1およびメッセージ表示枠W3を表示する。VDP130は、背景画像をメモリ132に描画したのち、優先順位データに基づいてステージ表示枠W2より高い優先順位で選択枠W1を表示する画像データをメモリ132に供給する。この結果、選択枠が表示されるときには、必ずステージ表示枠W2に隠されることなく、手前に選択枠W1が表示されることになる。
【0045】
また、CPU101は、SCU100のタイマー機能に基づいて、ゲームステージの開始時からの時間を監視し、開始時からの経過時間に対応して第2タイマーTM2の表示棒を表示する描画コマンドをビデオブロック11に供給する。これにより、ステージ開始時からの時間経過に対応してステージ表示枠の周囲に沿って変化する第2タイマーTM2の表示棒が表示される。一方、選択枠が表示されるタイミングになると、CPU101は、SCU100のタイマー機能に基づいて、選択枠の表示開始時からの時間を監視し、開始時からの経過時間に対応して第1タイマーTM1の表示棒を表示する描画コマンドをビデオブロック11に供給する。これにより、選択枠W1の表示開始時からの時間経過に対応してステージ表示枠W2の周囲に沿って変化する第1タイマーTM1の表示棒が表示される。
(動作の説明)
次に本実施形態1の動作を説明する。本実施形態のゲームは、複数のゲームステージから構成される。以下の説明では、図2を参照して一つのゲームステージの開始から終了までを述べる。
【0046】
ステップS1: まず、ステージ表示枠W2にステージの画像を表示する。それと同時に第2タイマーTM2を始動させる。第2タイマーTM2を始動させると同時に、ステージ表示枠W2の外周上の開始点SP2から第2タイマーの表示棒を、時間の経過に伴って伸ばしていく。第2タイマーTM2は、例えば5分間で開始点SP2から終了点EP2まで表示棒が伸びるように速度設定させられる。
【0047】
ステップS2: シナリオの進行に連れて、メッセージ表示枠W3に順次キャラクタのメッセージが表示される。最初の選択枠W1が表示される前までに、表示すべき選択枠W1の番号#をゼロにする。
【0048】
ステップS3: 番号#(最初はゼロ)の選択枠W1が表示される。すなわち、シナリオが進み、相手となるキャラクタから質問され、遊技者、すなわち主人公がそれに答える場面で、キャラクタの質問がメッセージ表示枠W3に表示され、それに対する答えを列挙した選択枠W1が表示される。選択枠W1が表示されると同時に、図3に示すように、第1タイマーTM1を始動させる。第1タイマーTM1を始動させると、開始点SP1から第1タイマーの表示棒を、時間の経過に伴って伸ばしていく。第1タイマーTM1は、例えば10秒間で開始点SP1から終了点EP1まで表示棒の先端が伸びるように速度設定させられる。この速度設定は、選択枠W1ごと(つまり番号#ごと)に異ならせることは好ましい。例えば、瞬間的な判断力を遊技者に求めるようなシナリオの場合は速度を早め、逆に故意に一定の選択肢を選択させようとする場合には速度を遅くする。
【0049】
ステップS4: 第2タイマーTM2が残りゼロ、すなわち終了点EP2に表示棒の先端が達したか否かが判定される。終了点EP2に達していたら(S4;YES)、ステージのタイムアウト処理(S11)に移行するが、終了点EP2に達しない限り(S4;NO)、ステップS5に向かう。
【0050】
ステップS5: 選択枠W1でいずれかの選択肢が選択されたか否かが判定される。選択肢の選択は、遊技者がマウスあるいはパッドを操作し、それに連れて移動させられるカーソル(矢印等)を所望の選択肢上に位置させ、マウスのクリックあるいはパッドの所定の操作ボタンを押下して行う。
【0051】
ステップS6; いずれかの選択肢が選択されていたら(S5;YES)、その選択肢に対応させてゲームのシナリオを変化させる。例えば、相手のキャラクタの主人公に対する好感度を変化させたり、ゲームポイント(得点等)を変化させる。選択肢に対応する処理が終わったら、この選択枠W1を消去する。
【0052】
ステップS7: いずれの選択肢も選択されなかったら(S5;NO)、第1タイマーTM1が残りゼロ、すなわち終了点EP1に表示棒が達したか否かが判定される。
【0053】
ステップS8: 第1タイマーTM1の表示棒が終了点EP1に達していたら(S7;YES)、タイムアウトの処理を行う。例えば,図4に示すように、第1タイマーTM1の終了点EP1から煙SMが吹き出すような画像を表示し、タイムアウトである旨を演出する。演出後、この選択枠W1を消去する。
【0054】
本発明では、タムアウトになった場合も選択肢の選択と同様の一つの選択として取り扱う。つまり、「与えられた選択肢からは何も選択しない」という選択である。この選択は消極的な選択なので、相手のキャラクタの主人公に対する好感度を悪化させたり、ゲームポイントを下げたりすればよい。
【0055】
ステップS9: 第1タイマーTM1の表示棒が終了点EP1に達していなかったら(S7;NO)、再度第2タイマーTM2が終了点EP2に達しているか否かを判定する。第2タイマーTM2の表示棒が終了点EP2に達していなかったら、ステップS5〜S9を再び繰り返す。つまり、選択肢が選択されるか(S5;YES)、第1タイマーTM1がタイムアウトになるまで(S7;YES)、これら処理を繰り返す。
【0056】
ステップS10: 第2タイマーTM2の表示棒が終了点EP2に達していたら、つまりタイムアウトになったら(S9;YES)、ステージタイムアウト処理を行う。まず、タイムアウトを遊技者に知らせるため、例えば図5に示すように、第2タイマーTM2の終了点EP2付近から煙SMが吹き出すような画像を表示し、タイムアウトである旨を演出する。次いで、このステージでどの番号まで選択枠を表示させたか、あるいは各々の選択枠で、どのような選択肢が選択されたかに応じて、ゲームポイントや相手キャラクタの好感度等を設定し、これに応じて次のゲームステージのシナリオを変化させる。シナリオを変化させるだけでなく、このゲームポイントや好感度に応じて、次に表示させるゲームステージを変更してもよい。
【0057】
ステップS11: 選択肢の処理がされた結果(S6)、一つの選択枠が消去された場合や、第1タイマーTM1がタイムアウトとなった場合(S8)には、次の選択枠W1の番号#を設定する。番号#が設定させられると、ステップS3で次の選択枠W1が表示される。つまり、第2タイマーTM2がタイムアウトにならない限り、順次新たな選択枠W1が選択され、表示されていく(S3)。
(実施例1)
本実施形態1をより理解するため、実施例を示す。
【0058】
実施例1は、相手キャラクタである女の子を遊技者たる主人公がデートに誘おうとするシナリオに関する。
【0059】
ゲームステージのシナリオ: 主人公は、相手キャラクタである女の子をデートに誘いたいので、口説き落とそうとする。しかし彼女には用事があるため、5分間しか話をきいてもらえない。主人公はこの5分間の間に何とか彼女の気を惹いて、デートの約束に漕ぎ着けることをもくろむ。
【0060】
上記のようなシナリオでゲームステージが展開する。第2タイマーの制限時間は相手キャラクタと話ができる5分間に設定する。その他の設定、つまり、第1タイマーの制限時間、メッセージ表示枠に表示される彼女の言葉、それに対応して表示される選択枠中の選択肢(主人公の言葉)、その表示時間、選択肢に割り当てられるゲームポイント、および選択肢の選択に対する応答メッセージの一の例を、表1に示す。
【表1】
Figure 0003709513
本実施例1では、図6に示すように、ゲームステージの制限時間(第2タイマー)が5分間に設定され、その間に複数の異なる制限時間(第1タイマー)を有する選択枠1乃至5が表示される。どの選択枠まで表示されるかは、どのくらい早く遊技者が解答したかによって決まる。
【0061】
表1には選択枠1および2の内容を例示するが、このように、シナリオに応じてメッセージ表示枠に台詞が表示され、これに対応する内容の台詞が選択枠中に選択肢として表示される。遊技者は、上記制限時間内にいずれの選択肢かを選択するため、緊張感をもってゲームプレイをすることができる。また、遊技者が選択肢を選択せず制限時間が経過した場合には、女の子が「何も用がないのなら行きます。さようなら。」というような台詞をメッセージ表示枠に表示し、ゲームポイントにマイナス点を加算するよう構成すればよい。
(実施例2)
本実施形態1の実施例2は、選択肢の選択によって、シナリオが変化するものである。
【0062】
例えば、図7のように、女の子をデートに誘うというシナリオで、ゲームステージの制限時間が上記と同様に5分間に設定されている。遊技者が選択枠1でいずれの選択肢を選択するかによって、次に表示される選択枠が選択枠2になったり選択枠3になったりする。選択枠2に進んだ場合は、さらに選択枠2の中のいずれの選択肢を選択するかによって、女の子と活動写真を見に行くシナリオが展開したり、銀座に買い物に行くシナリオが展開したりする。
【0063】
同様に、選択枠3に進んだ場合は、さらに選択枠3の中のいずれの選択肢を選択するかによって、劇場内を一緒に散歩するシナリオが展開したり、デートに行けないというシナリオが展開したりする。
(利点)
本実施形態1によれば、制限時間を二重に設けるよう構成したので、遊技者に従来より高い緊張感を与えることのできるゲームを提供できる。つまり、比較的長い制限時間のゲームステージ中であっても短い制限時間の選択枠が順次表示されていくため、ゲーム展開がスピーディーであり、遊技者に緊張感を与えることができる。
【0064】
特に、選択枠に応じて第1タイマーの制限時間を変化させることで、ゲーム展開に変化を与えることができる。
【0065】
選択枠で選択しない場合にもシナリオの変化を与えることで、ゲームに面白さを与えることができる。
【0066】
また、選択枠の中でいずれの選択肢を選択したかにより次に表示す選択枠を変更すれば、遊技者の対応により大胆にシナリオが変化する興味深いゲームを提供できる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2は、時間経過に伴って選択肢が変化するゲーム装置に関する。
(構成)
本実施形態2のゲーム装置は、実施形態1のゲーム装置と同様のものを用いる。ただし、CPUブロック10は、CD−ROM1から読み取ったプログラムデータを実行することにより、図8のフローチャートにしたがって動作するものとする。また、本実施形態で表示される画面構成も実施形態1と同様である。
(動作)
次に本実施形態2の動作を説明する。本実施形態では、図9に示すように、第1タイマーTM1の現在点CP1が何処にあるかによって選択枠W1中の選択肢を変更する。同図における現在点と選択肢との関係を表2に示す。
【表2】
Figure 0003709513
上記処理を図8および図9を参照してさらに詳細に説明する。このフローチャートは、実施形態1のうち一つの選択枠W1が表示されてから制限時間に達するまでの処理の変形に相当する。
【0067】
ステップS20: 最初に、選択枠W1が表示される。まず表2に示すように、選択肢A、BおよびCが表示されている。第1タイマーTM1を始動させると、第1タイマーTM1の表示棒が時間の経過とともに伸びていく。そして、遊技者により選択肢のうちいずれかが表示されたかが判定される。いずれかの選択肢が選択された場合には(S20;YES)、ステップS24に進み、いずれの選択肢も選択されていなかったら(S20;NO)、ステップ21に進む。
【0068】
ステップS24: 選択肢が選択されたら(S20;YES)、その選択肢の内容の処理が行われる。まず、選択枠W1を消去し、メッセージ表示枠W3にこの選択肢に対する台詞等を表示する。例えば、「声をかけよう」という選択肢が選択されたら、メッセージ表示枠W3に相手キャラクタが声をかけられて振り返った台詞として「何ですか?」というような台詞を表示する。そしてそれ以降、遊技者、すなわち主人公が相手のキャラクタに声をかけたというシナリオを展開する。
【0069】
ステップS21: 選択肢が選択されていない場合(S20;NO)、選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定する。表示開始から何秒後のタイミングで最初の選択肢を変更し、次に何秒後のタイミングで再び選択肢を変更するかは、選択枠W1ごとに予め設定され、プログラムデータの一部として格納されている。したがって、現在点CP1がどこにあるかによって変更するタイミングが異なる。選択肢の変更タイミングであるか否かは、複数の選択肢のそれぞれで判定する。選択肢ごとに、削除したり変更したり、あるいは変更しなかったりを定めるからである。
【0070】
ステップS22: 選択肢を変更するタイミングである場合(S21;YES)、選択肢を削除しまたは追加する等して選択肢を変更する。選択肢が変更されたらステップS20に戻る。
【0071】
ステップS23: 選択肢を変更するタイミングでない場合(S21;NO)、一定時間が経過したか否かを判定する。この一定時間は、第1タイマーTM1の制限時間に相当する。
【0072】
一定時間が経過していない場合(S21;YES)、再び選択されたか否かを判定する(S20)。
【0073】
ステップS25: 一定時間が経過した場合(S21;NO)、すなわち第1タイマーTM1の表示棒が終了点EP1に達し制限時間となると、選択枠W1のタイムアウト処理を行う。選択枠W1のタイムアウト処理とは、第1タイマーTM1の表示棒を終了点SP1まで進め、ここから煙等が吹き出る画像(図4参照)を表示させるものである。
【0074】
ステップS26: 選択枠W1のタイムアウト処理後、選択枠W1は一旦消去される。
【0075】
ステップS27: 最後に、この選択枠W1内でどのような選択肢が選択されたかに応じ、次のゲームステージのシナリオを設定し、また相手キャラクタの主人公に対する好感度を図るゲームポイントを増減する。
(実施例1)
本形態2の実施例1として、遊技者、すなわち主人公が女の子に声をかけるというシナリオでの選択肢の変更の実施例を説明する。
【0076】
図10に示すように、選択枠W1が10秒間表示され、その間に2回選択肢が変更される。選択枠W1の表示と同時に同図の状態1のような選択肢が表示される。いずれの選択肢も選択されないまま(図8のS20;NO)4秒経過すると、選択肢Bが消去され、状態2となる。さらに3秒間何も選択しないと、新たに選択肢Dが追加された状態3となる。状態3でも何も選択しないと、当該選択枠W1の表示が終了する(S23;NO)。
【0077】
この実施例は、女の子が徐々に主人公から遠ざかるというシナリオに適する。すなわち、状態1では腕をつかめる距離にいた女の子が遠ざかり、腕をつかめたはずの選択肢Bが消去される。さらに状態2の最後に女の子が躓き転びかける。このため、状態3では、危うく転びそうな女の子のために「クッションになろう」という選択肢Dが新たに追加される。
【0078】
状態1では選択肢Bのゲームポイントを高く設定する。つまり、すかさず主人公が「腕をつかむ」ことができれば、得点が高くなる。同様に、状態3では、主人公が身を呈して女の子を怪我から守るために「クッションになる」という選択肢Dが選択された場合に、ゲームポイントを高く設定すればよい。これらゲームポイントの高さは、女の子の主人公に対する好感度や信頼度に相当し、後にゲーム上、ハッピーエンドを迎える要因になるものとすればよい。
【0079】
実施例1によれば、シナリオの進行に合せて順次選択肢を変更していくので、遊技者に緊張感を与え、また多様なシナリオの進行を提供することができる。
(実施例2)
本形態2の実施例2として、遊技者、すなわち主人公が、鍋が煮えるのを待つというシナリオでの選択肢の変更の実施例を説明する。
【0080】
図11に示すように、実施例2は1回選択肢が変更される。状態1は、鍋が煮える前に、生煮えの具を選んで食べるというシナリオであり、状態2は、具が煮えて来たというシナリオである。状態1のときに何かを選択肢を選択すると、生煮えの具を食べたということでゲームポイントが下がり、状態2のとき煮えた具(野菜)を食べるとゲームポイントが上がるよう設定する。
【0081】
状態1では、いずれの選択肢を選択してもゲームポイントが下がるので、何も選択しないことが、ゲームポイントの向上に寄与する。
【0082】
実施例2によれば、何も選択しないことも積極的な選択肢として提供されるため、遊技者に要求される判断が多様化し、ゲームプレイにより面白味を与えることができる。
(実施例3)
本形態2の実施例3として、遊技者、すなわち主人公が、地震に遭遇し、パニックに陥ったキャラクタを助けるというシナリオでの選択肢の変更の実施例を説明する。
【0083】
実施例3では、そのゲームステージのシナリオ進行中に地震が生じ、ステージ表示枠W2全体が揺れるような画像を表示する一方、地震に巻き込まれるキャラクタの像が表示される。その中で、図12に示すような選択枠W1の選択肢表示が多数回変更されていく。つまり、地震の中で、主人公が身近な人から次々助けていくという状況を演出するため、短い時間1秒から2秒の間、その時点で助けることのできるキャラクタの名前等が選択肢として表示される。遊技者は迅速にこれら選択肢を選択して、制限時間(例えば10秒)中にできるだけ多くのキャラクタを助けるものとする。
【0084】
多くのキャラクタを助ければゲームポイントが上がり、また助けたキャラクタによってその後のシナリオを変更すればよい。例えば、助けられなかったキャラクタは地震の犠牲になってしまうので、その後のゲームには現れなくする等の応用が考えられる。
【0085】
実施例3によれば、ごく短時間に選択肢が変更されていくので、瞬間的な判断力が要求され、遊技者にスピード感と高い緊張感を与えることができる。
(実施例4)
本形態の実施例4は、時間の経過に伴って選択肢の内容を変更するだけでなく、選択肢の表示態様を変えることにより、本形態の効果を創出するものである。
【0086】
例えば、時間の経過に伴っていずれかの選択肢の大きさを徐々に拡大させていったり、縮小させていったりすることは好ましい。本形態のようにマウス等を使用して選択肢をマウスカーソルで選択させる場合、選択肢の大きさを変化させるような処理を行うと、選択肢ごとに選択のし易さが変わる。つまり、選択肢を大きくしていくに連れ、その選択肢はマウスで選択し易くなる。選択肢を小さくしていくに連れ、その選択肢はマウスで選択し難くなる。このため遊技者に選択させるように誘導したい選択肢を拡大していき、逆に選択させたくない選択肢を縮小していくことができる。また、選択肢全体を拡大していったり、縮小していったりすることで、選択肢の内容を変えなくても、選択肢を「時間の経過に伴って選び易く/あるいは選び難く」することができる。これによりゲームの難易度を調整することも可能である。
【0087】
なお、選択肢の拡大・縮小の代わりに、選択させたい選択肢の表示を濃くしていき、選択させたくない選択肢の表示を薄くしていくことでも、同様の効果が得られる。
(利点)
以上説明したように、本実施形態2によれば、時間の経過に伴って遊技者が操作できる内容を次々変化させるよう構成したので、多様なシナリオ展開を演出できるとともに、シナリオ遊技者に従来より高い緊張感を与えることのできるゲームを提供できる。
【0088】
特に、シナリオの進行に合せて順次選択肢を変更していくけば、遊技者に緊張感を与え、また多様なシナリオの進行を提供することができる。
【0089】
また、何も選択しないことも積極的な選択肢として提供すれば、遊技者に要求される判断が多様化し、ゲームプレイにより面白味を与えることができる。
【0090】
さらに、ごく短時間に選択肢を変更していけば、瞬間的な判断力が要求され、遊技者にスピード感と高い緊張感を与えることができる。
【0091】
また、選択肢の表示態様を時間の経過に伴って変更していけば、ゲームの難易度を調整することが可能である。
<実施形態3>
本発明の実施形態3は、制限時間内にステージ表示枠W2内から探し物をするゲーム装置に関する。
(構成)
本実施形態3のゲーム装置は、実施形態1のゲーム装置と同様のものを用いる。ただし、CPUブロック10は、CD−ROM1から読み取ったプログラムデータを実行することにより、図13のフローチャートにしたがって動作するものとする。
【0092】
本実施形態では、図14に示すように、ステージ表示枠W2およびメッセージ表示枠W3が表示される。カーソルとしてルーペ型の特殊形状のカーソルTが表示される。ステージ表示枠W2内には、遊技者に探し物をさせるための画像、例えば、屋内の家具や備品が置いてある部屋の画像や、複数の静物や動物がある屋外の画像が表示される。
(動作)
次に、本実施形態3の動作を図13を参照して説明する。本実施形態では、あるステージが探し物をするステージに割り当てられるものとする。以下の処理は、この探し物をするステージが開始されてから終了するまでを説明する。
【0093】
ステップS30: 新たなステージが開始すると、ステージ表示枠W2に、探し物のための屋内あるいは屋外の画像が表示される。それと同時に、実施形態1と同様に第2タイマーTM2を始動させる。
【0094】
ステップS31: 第2タイマーTM2の表示棒が開始点SP2(図3参照)から伸び始まる。遊技者はマウスやパッドを用いてカーソルTを動かし、探し物をする。これは怪しいと思う備品のところで、遊技者はマウスをクリックしたりパッドの操作ボタンを押下する。ゲーム装置は、マウスあるいはパッド等から入力される位置データに基づいて、画面上に表示するカーソルの表示位置を演算し、カーソルをその位置に表示する。遊技者がマウスのボタンをクリックしたり、パッドの操作ボタンを押下したりすると、押下された時のカーソルの指示した位置を特定する。
【0095】
ステップS32: ゲーム装置は、像ごとに、対応するメッセージをプログラムデータの一部として備えている。ゲーム装置は、カーソルの指示位置を特定すると、指示されている画面上の像、例えば部屋の中で探し物をするステージであれば、机、時計、椅子、ベッド、棚等の備品の像を特定し、それに対応するメッセージを読み取りメッセージ表示枠W3に表示する。
【0096】
指示した備品に探し物が隠されていなかったら、「そこにはありません。」等のメッセージを表示する。探し物が隠されていたら、「ありました! これです。」等のメッセージを表示する。
【0097】
また、備品を指示すると、その内部の様子をカーソルの近くに表示するようにしてもよい。つまり、戸棚の引き出しを開けたり、布団をめくったりする動作により、探し物をしている雰囲気を演出できればよい。
【0098】
ステップS33: 第2タイマーの残りがゼロ、すなわち表示棒が終了点EP2に達したか否かを判定する。まだ終了点EP2に達していなかったら(S33;NO)、探し物を続けさせるべく、ステップS31に戻る。
【0099】
ステップS34: 探し物をしている間に、第2タイマーの残りがゼロ、すなわち表示棒が終了点EP2に達したら(S33;YES)、ステージのタイムアウト処理が行われる。すなわち、実施形態1と同様に終了点EP1より煙が吹き出される画像を表示し、この探し物の結果をゲームポイントに反映する。また、何が見つけられたか、目的物が見つかったかに応じて、以降のゲームのシナリオを変更すればよい。
(実施例)
本実施形態の実施例として、次のシナリオを説明する。
【0100】
ゲームステージのシナリオ: 女の子が、着物の美容院で着物の着付けをしている。彼女は、ふと家に忘れ物をしたことに気づくが、3分後には乗り物が来てしまう。家に戻りたくても、彼女はまだ着物の着付けの真っ最中である。そこで、彼女を迎えに美容院に来た遊技者、すなわち主人公が、親切にも彼女に家に忘れ物を取りに行くことにした。ところが、彼女の家に着いても、彼女のいう忘れ物が何処にあるのかがわからない。そこで、主人公は、家の中の備品をしらみつぶしに調べていく。タイムリミットは乗り物が来る3分間である。
【0101】
以上のシナリオでゲームステージが進む。第2タイマーTM2としては、乗り物が来るまでの時間である3分間を制限時間に設定する。ステージ表示枠W2に表示される画像は、彼女の家の中の様子である。
【0102】
なお、ステージ表示枠W2に表示する画像の変形例として、暗がりで物を探す場合のように、全体が薄暗く、それぞれの備品に触れてみなければそれが何か表示されないように制御することが考えられる。
【0103】
以上のように、本実施形態3によれば、遊技者の探し物に制限時間が加えられるので、遊技者の緊張感を高めることができる。
<その他の変形例>
本発明は、上記各実施の形態に拘らず、種々に変形して適用することが可能である。
【0104】
例えば、上記各実施形態を互いに組み合わせて演出することが考えられる。
実施形態1と実施形態2との組み合わせ
実施形態1では、一つのゲームステージ(第2タイマーで管理されるもの)の中で1以上の選択枠W1(第1タイマーで管理されるもの)が表示されるが、これら選択枠W1に実施形態2を適用することは好ましい。この場合、ステージ全体で制限時間が課せられる他、選択枠W1に制限時間が課せられ、その選択枠W1の表示も時間の経過とともに順次変化していくことになる。
【0105】
したがって、この組み合わせにより、遊技者には3重もの制限時間が課せられることになるので、息をつく暇もない緊張感を遊技者に与えることができる。
(2) 実施形態2と実施形態3との組み合わせ
実施形態3では、制限時間(第2タイマーで管理されるもの)中に探し物をするゲームであったが、ステージ表示枠W2中に実施形態2の制限時間的要素を付け加え、時間の経過にともなってステージ表示枠W2中の画像の表示態様をどんどん変化させることは好ましい。例えば、このようなシナリオとして、探し物をしている家の中に猫がおり、この猫が時間の経過にともなってあちこち移動し、備品である花瓶等を割ってしまったり、皿を咥えたまま表示枠から去ってしまったりする演出が考えられる。時間の経過とともに、探し物を探し当てることができる可能性を少なくするのである。また、部屋の中でライトが揺れて部屋の様子がチカチカと断続的に表示して、緊張感を煽ることも考えられる。さらにこれを発展させて、夕暮れ時に探しはじめたので、探しているうちにだんだん周囲が薄暗くなり、備品が何であるか見極めずらくする等の演出も考えられる。
【0106】
したがって、この組み合わせによれば、探し物をするのに制限時間が二重にかけられていることになり、遊技者に非常な緊張感を与えることができる。
(3) 実施形態1と実施形態3との組み合わせ
実施形態3の探し物の最中に実施形態1の選択枠W1を表示させることは好ましい。例えば、実施形態3の探し物であれば、女の子が忘れ物をしたことに気づいた時から選択枠W1を表示し、正しい選択肢が選択されたら彼女の家に探し物をしに行けるが、誤った選択肢を選択すると、まったく関係ない場所を探すはめになる等が考えられる。
【0107】
したがって、この組み合わせによれば、探し物をしている場所が必ずしも正しい場所とも限らないため、遊技者に不安感を与え、もってゲームプレイをますます奥深いものにすることができる。
(4) 実施形態1、実施形態2および実施形態3の組み合わせ
これら3つの実施形態を組み合わせることはさらに好ましい。例えば、実施形態3の探し物のゲームステージであれば、女の子から探し物のある場所について問題が出され、それに対する誤った答えを含む選択枠W1を表示する。問題が難しいので、早く選択肢を選びたいが、ゆっくり選択肢を選んでいると、選択肢が変化し、正しい答えが消されてしまう等のシナリオが考えられる。この場合、消された後に正しい答えが解っても遅いのである。主人公は、次善の策を選択せざるを得なくなる。さらに解答が遅くなると、選択枠W1自体がタイムアウトとなり次善策も講じることができなくなる。
【0108】
したがって、これらの組み合わせによれば、複数の制限時間が複雑に絡み合うことになり、非常に複雑で面白いゲームプレイを提供できる。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、遊戯者の操作に制限時間を設けると共に、時間の経過に伴って遊戯者が操作できる内容を次々変化させるよう構成したので、遊戯者に従来よりも高い緊張感を与えることができるゲームを提供できる。また、時間の経過に伴って選択肢を変化させているので、遊戯者に緊張感をもってゲームを遊ばせることができ、またゲームの難易度を調整することが可能である。
【0112】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゲーム装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の処理を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態の画面表示レイアウト例である。
【図4】第1タイマーTM1がタイムアウトに達した時の画面表示例である。
【図5】第2タイマーTM2がタイムアウトに達した時の画面表示例である。
【図6】実施形態1の実施例1のゲームステージの選択枠の表示の説明図である。
【図7】実施形態1の実施例2のゲームステージの選択枠の表示の説明図である。
【図8】本発明の実施形態2の処理を説明するフローチャートである。
【図9】実施形態2の選択肢の変化の様子の説明図である。
【図10】実施形態2の実施例1のゲームステージの選択枠の表示の説明図である。
【図11】実施形態2の実施例2のゲームステージの選択枠の表示の説明図である。
【図12】実施形態2の実施例3のゲームステージの選択枠の表示の説明図である。
【図13】本発明の実施形態3の処理を説明するフローチャートである。
【図14】実施形態3のステージ表示枠のカーソル表示例である。
【符号の説明】
W1…選択枠
W2…ステージ表示枠
W3…メッセージ表示枠
TM1…第1タイマー、 TM2…第2タイマー

Claims (3)

  1. モニタ装置の画面に複数の選択肢を表示し、前記複数の選択肢の表示開始から遊戯者が前記選択肢を選択する時間を制限する制限時間をタイマーにより計測し、前記制限時間中に前記遊技者に前記選択肢の選択を要求して行うゲーム処理プログラムをコンピュータにより実行するゲーム装置において、
    前記コンピュータは、
    複数の選択肢を前記画面に表示させるステップと、
    前記複数の選択肢の表示開始からタイマーを始動させるステップと、
    遊戯者がいずれの選択肢を選択したかを判定するステップと、
    いずれの選択肢も選択されていない場合に、前記タイマーによる表示開始からの時間によって、前記選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定するステップと、
    前記選択肢を変更するタイミングである場合に、前記複数の選択肢のいずれかを削除または新たな選択肢を追加して前記選択肢を変更するステップと、
    を実行することを特徴とするゲーム装置。
  2. モニタ装置の画面に表示される複数の選択肢を、
    タイマーにより計測され、前記複数の選択肢の表示開始から遊戯者が前記選択肢を選択する時間を制限する制限時間中に、
    遊技者に選択を要求して行うゲーム処理プログラムをコンピュータにより実行するゲーム処理方法において、
    前記コンピュータは、
    複数の選択肢を前記画面に表示させるステップと、
    前記複数の選択肢の表示開始からタイマーを始動させるステップと、
    遊戯者がいずれの選択肢を選択したかを判定するステップと、
    いずれの選択肢も選択されていない場合に、前記タイマーによる表示開始からの時間によって、前記選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定するステップと、
    前記選択肢を変更するタイミングである場合に、前記複数の選択肢のいずれかを削除または新たな選択肢を追加して前記選択肢を変更するステップと、を実行することを特徴とするゲーム処理方法。
  3. モニタ装置の画面に表示される複数の選択肢を、
    タイマーにより計測され、前記複数の選択肢の表示開始から遊戯者が前記選択肢を選択する時間を制限する制限時間中に、
    遊技者に選択を要求して行うゲーム処理をコンピュータにより実行させるプログラムが記憶された記録媒体であって、
    前記コンピュータに、
    複数の選択肢を前記画面に表示させるステップと、
    前記複数の選択肢の表示開始からタイマーを始動させるステップと、
    遊戯者がいずれの選択肢を選択したかを判定するステップと、
    いずれの選択肢も選択されていない場合に、前記タイマーによる表示開始からの時間によって、前記選択肢を変更するタイミングであるか否かを判定するステップと、
    前記選択肢を変更するタイミングである場合に、前記複数の選択肢のいずれかを削除または新たな選択肢を追加して前記選択肢を変更するステップと、
    を実行させるプログラムが記憶されたことを特徴とする記憶媒体。
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