JP3709263B2 - ボイラの制御方法およびボイラ - Google Patents

ボイラの制御方法およびボイラ Download PDF

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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電用蒸気タービン等に蒸気を供給するためのボイラの制御方法およびボイラに係り、特に大きい負荷変化率に対応することができるボイラの制御方法およびボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラは発電用蒸気タービン等に蒸気を供給するための装置である。このようなボイラを図5,6により説明する。図5は代表的な貫流ボイラの主蒸気系の水・蒸気系統図、図6は従来の貫流ボイラの制御系統図の一部を示す図である。図5で、図示しない供給源から供給された水はバルブ1を経て節炭器2に入る。節炭器2で加温された水の一部は火炉入口連絡管3に、また残りはスプレ配管22に流入する。なお、以下、火炉入口連絡管3に流入する水をボイラ水、また、スプレ配管22に流入する水をスプレ水という。
【0003】
ボイラ水は火炉水壁4で加熱される間に大部分が蒸気になり、蒸気と水(以下、火炉水壁出口水という。)が混在した流体は火炉出口連絡管5を経て気水分離器6に入る。そして、気水分離器6において蒸気と水に分離され、水は図示しない経路を通り、節炭器2の入口に戻る。また、蒸気は、一次過熱器入口連絡管7→一次過熱器8→一次減温器入口連絡管9→一次減温器10→二次過熱器入口連絡管11→二次過熱器12→二次減温器入口連絡管13→二次減温器14→三次過熱器入口連絡管15→三次過熱器16→三次減温器入口連絡管17→三次減温器18→四次(最終)過熱器入口連絡管19→四次(最終)過熱器20→主蒸気管21を経て図示しない高圧タービンに供給される。なお、蒸気は、上記経路における一次過熱器8、二次過熱器12、三次過熱器16および四次過熱器20において加熱される。
【0004】
また、スプレ水は、一次スプレ水量調節弁23、二次スプレ水量調節弁24、および三次スプレ水量調節弁25によりそれぞれ流量を調整され、一次減温器10、二次減温器14および三次減温器18の内部に配置された図示しないスプレにより霧状にされて蒸気に付加され、蒸気の温度を調節する。なお、スプレ水は常時ある一定量が各減温器の内部に供給されるように計画されており(コンスタントスプレともいう。)、通常、定格負荷において安定状態にある時のスプレ水量は、一次減温器10と二次減温器14と三次減温器18の合計で主蒸気管21を流れる蒸気(以下、主蒸気という。)の量の10%程度である。また、一次減温器10、二次減温器14、三次減温器18のスプレ水量は、主蒸気の量に対してそれぞれ4%、3%、3%の割合で配分され、この数値をスプレ配分という。
【0005】
ところで、スプレ配分を大きくするとボイラとしての制御裕度を高くできる。しかし、以下の理由により上記のスプレ配分が選択されている。すなわち、ボイラ水とスプレ水の水量の和が一定であるとき、スプレ水の量を増せばボイラ水の量は減少する。この結果、燃焼条件、すなわち火炉の発熱量が同一という条件のもとでは、ボイラ水の量が少くなることにより火炉水壁4で発生する蒸気の量は減少し、蒸気の温度は上昇する。このため、一次過熱器入口連絡管7等の配管および一次過熱器8、一次減温器10等の容器を構成する金属材料(以下、メタルという。)等は高温強度に優れた材料を採用しなければならない。しかし、高温強度に優れた金属材料は高価である。そこで、メタルの温度上昇値を所定の値以下に抑え、実用的な材料を使用できるようにしている。
【0006】
また、制御性の点から、一次スプレ水量調節弁23、二次スプレ水量調節弁24および三次スプレ水量調節弁25の仕様として定格負荷(100%負荷)時のスプレ水量の2倍の水量を流すことができるものを採用している。すなわち、定格負荷において安定な運転状態にあるときの各スプレ水量調節弁の開度は略50%である。ここで、ボイラに取り入れる水の量、すなわち、バルブ1を通る水量は負荷の大きさとほぼ線形の関係にある。そこで、中間負荷(定格負荷未満の負荷)における各スプレ水量調節弁の開度を定格負荷の場合と同一にすると、例えば50%負荷において安定なときのスプレ水の量は定格負荷の約半分になり、制御裕度が定格負荷の時と同等になる。そこで、中間負荷におけるスプレ配分も定格負荷と同じ値に設定するようにしている。この結果、中間負荷においても、当該負荷で安定な状態の時のスプレ水の量の2倍の量まで流すことができる。
【0007】
次に、図6により、一次スプレ水量調節弁23、二次スプレ水量調節弁24および三次スプレ水量調節弁25のスプレ配分がそれぞれ4%、3%、3%であり、ボイラがほぼ安定状態にあるときの一次スプレ水量調節弁23の制御手順について説明する。なお、貫流ボイラの場合、構造上伝熱面積あたりの保有水量がきわめて少なく、負荷変動によって大きい圧力変動が生じやすい。そこで、バルブ1、各スプレ水量調節弁および燃料供給量は自動制御されるように構成されている。また、制御装置Nには、予め知られている十分長い時間運転した時に収束する各過熱器の入口温度および出口温度の値が目標値として入力されている。
【0008】
制御装置Nは、先ず二次過熱器12の出口温度計31の出力と、負荷の大きさを表すMWD信号(負荷要求信号、この場合は100%)に基づいて関数で設定される二次過熱器12の出口温度目標値設定器32の出力とを比較する。そして、両者の差である偏差信号33をPID調節器34で演算して二次過熱器補正信号35とする。この二次過熱器補正信号35を二次過熱器12の入口温度計画値設定器36の出力に加算し、二次過熱器入口温度設定信号37とする。次に、二次過熱器入口温度設定信号37と、一次減温器10の出口温度計38の出力を比較し、両者の差である偏差信号39をPID調節器40で演算してスプレ水量補正信号41とする。そして、このスプレ水量補正信号41をMWD信号に基づいて関数器42で設定されるスプレ水量設定信号43に加算し、一次スプレ水量調節弁開度指令44にして一次スプレ水量調節弁23を調節する。なお、二次スプレ水量調節弁24および三次スプレ水量調節弁25も上記と同様の制御が行われる。この結果、蒸気の温度を一定に保つことができ、高圧タービンの出力を安定なものにできる。
【0009】
次に、図7により負荷変化率3%/minで定格負荷から50%負荷に移行させる場合について説明する。なお、スプレ配分は、上記の場合と同じである。先ず、制御装置Nに負荷変化率3%/minと、50%負荷において収束する各過熱器の入口温度および出口温度を計画値(目標値)として入力する。すると、制御装置Nは先ず単位時間ごとの各過熱器の入口温度および出口温度を演算し、各部の温度が上記演算で求めた温度になるように、各スプレ水量調節弁の開度を調節する。図7はこの場合における主蒸気温度偏差、一次過熱器出口温度および三次スプレ弁の開度の時間の経過に伴う変化を示す図である。同図から明らかなように、主蒸気温度偏差はメタルの熱応力上の制限から設けられている主蒸気温度偏差許容値の+8°Cよりも小さい+3〜−10°Cの範囲で変化しており、上記のスプレ配分で適切な運転がされたことが分かる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年の電力需要の特徴は、日中の時刻による電力消費量の落差が拡大していることであり、発電設備には従来に増して高効率な運用と、負荷変化により高速に対応することが要求されている。そこで、スプレ配分を上記と同じ値にしておき、負荷変化率8%/minで定格負荷から50%負荷に移行させたところ、図8に示す結果になった。同図から明らかなように、主蒸気温度偏差は+13〜−25°Cの範囲で変化し、主蒸気温度偏差許容値の+8℃を上回った。また、三次スプレは全開(100%)や全閉(0%)を生じた。各スプレ水量調節弁が全閉になると、各減温器の温度は上昇し、次にスプレ水が流れて急冷されることにより発生する熱応力によって、最悪の場合は破損する。したがって、このボイラは負荷変化率8%minで運転することはできず、効率の良い運用ができないことになる。なお、容量が大きいスプレを採用すれば、主蒸気温度の制御裕度を拡大することができる。しかし、大きな容量を有するスプレは高価であり、ボイラの価格上昇を招く。
【0011】
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決し、上記のボイラであっても大きい負荷変化率に対応することができるボイラの制御方法およびボイラを提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明者は、ボイラの熱収支を検討した。いま、火炉水壁4や、各過熱器等の容器(以下、バンクという。)に入るガスの顕熱をQGIN、バンクに入る蒸気の顕熱をQLIN、バンクから出るガスの顕熱をQGOUT、バンクから出る蒸気の顕熱をQLOUT、バンクの熱容量をCM、バンクの温度をTMとすると、バンクのヒートバランスは、式(1)で表される。
GIN+QLIN−QGOUT−QLOUT=CM・dTM/dt ………(1)
また、伝熱速度から、蒸気温度をTL、管内側総括伝熱係数をhとすると、バンク温度TMは式(2)を満たす必要がある。
LOUT−QLIN=h・(TM−TL) ………(2)
静定時、すなわちある負荷で十分長い時間ボイラを運転すると、上記式2の左辺および右辺のhは一定値になる。また、蒸気温度TLも目標値になるから、バンク温度TMはおのずから所定の値になる。ここで、中間負荷においては、火炉水壁4、各過熱器および節炭器2のヒートフラックス(熱貫流率)が低下するから、各部の蒸気温度は定格負荷の時よりも低下する。そこで、定格負荷および50%負荷における火炉水壁4の中間部、上部および一次過熱器8のバンクのメタル温度を測定したところ、図3に示す結果が得られた。同図から明らかなように、定格負荷と50%負荷とでは、火炉水壁4の中間部で60°C、上部で70°C、一次過熱器8で60°C程度の差があった。
【0013】
ところで、負荷が変化する際、蒸気が接触する各部の配管および容器(以下、これらをまとめて蒸気通路という。)は、負荷が大きくなる時には蒸気の温度差に蒸気通路の熱容量を乗じた値の熱量を吸収し、負荷が小さくなる時には同じだけの熱量を蒸気側に放出する。この熱量は、そのまま負荷変化の際の遅れとなって現われる。すなわち、負荷変化率を8%/minにした時に主蒸気温度偏差が主蒸気温度偏差許容値を超えたのは、蒸気通路が吸収・放出する熱量が大きいためであると考えられる。したがって、ボイラを効率良く運用するためには蒸気通路が保有する熱量の影響を抑えればよい。
【0014】
上記の目的を達成するため、第1の手段は、予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを定めておくボイラの制御方法において、中間負荷における前記スプレ配分を、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量を下回らない範囲で、定格負荷における前記スプレ配分よりも高くすることを特徴とする。
【0015】
また、第2の手段は、予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを定めておくボイラの制御方法において、中間負荷における前記スプレ配分を、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量以上かつスプレ水の流量が当該流量を調節するスプレ水量調節弁を全開にするときの流量以内の範囲で、定格負荷における前記スプレ配分よりも高くすることを特徴とする。
【0016】
さらに、第3の手段は、予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを制御装置に入力するようにしたボイラにおいて、記憶装置を設け、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量以上かつスプレ水の流量が当該流量を調節するスプレ水量調節弁を全開にするときの流量以内の範囲で、蒸気通路の温度を定格負荷における蒸気通路の温度に近付けることができる前記スプレ配分を中間負荷毎に予め求めて前記記憶装置に記憶させ、前記制御装置は入力された中間負荷から前記スプレ配分を前記記憶装置に記憶された当該中間負荷における前記スプレ配分にするように構成したことを特徴とする。
【0017】
なお、ボイラの制御において、中間負荷は例えば制御目標値を40%→60%→80%のごとく、スキップするように切り換えて制御され、従って中間負荷毎にスプレ配分を設定することは可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る貫流ボイラの制御系統図の一部で、一次スプレ水量調節弁23の制御を説明するための図である。なお、図5,6と同じものあるいは機能が同じものは同一符号を付して説明を省略する。また、主蒸気系の水・蒸気系統図は上記図5と同じである。50は記憶装置で、制御装置Nに接続されている。そして、記憶装置50には、中間負荷の大きさ毎に予め求めた以下を満足するスプレ配分、すなわち、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量以上かつスプレ水の流量が当該流量を調節するスプレ水量調節弁を全開にするときの流量以内の範囲で、蒸気通路の温度を定格負荷における蒸気通路の温度に近付けることができるスプレ配分(例えば50%負荷におけるスプレ配分は7%、3%、3%)が記憶されている。なお、定格負荷のスプレ配分は上記従来の場合と同様、4%、3%、3%が記憶されている。
【0019】
以下、本実施の形態における動作を説明する。例えば、50%負荷の場合、制御装置Nに負荷の値50%を入力する。すると、制御装置Nはバルブ1の開度を設定すると共に、記憶装置50を参照して一次スプレ水量調節弁23、二次スプレ水量調節弁24、および三次スプレ水量調節弁25の開度を調整し、スプレ配分をそれぞれ7%、3%、3%にする。なお、以下の動作は上記従来技術と同一であるから説明を省略する。50%負荷時は定格負荷時に比べてヒートフラックスが低下し、火炉水壁4、節炭器2、一次過熱器8、二次過熱器12、三次過熱器16、四次過熱器20において、ボイラ水あるいは蒸気が受け取る熱量は小さい。しかし、定格負荷の時に比べてボイラ水の割合が約3%少ないため、火炉水壁4から一次過熱器8を流れる蒸気の流量が減少し、各部の温度は図2に示すものとなる。図から明らかなように、定格負荷および50%負荷の温度差は火炉水壁4で中間部が20°C、上部で18°C、一次過熱器8で18°C程度であり、従来よりもはるかに温度差が縮まっている。
【0020】
次に、負荷変化率を8%/minで定格負荷から50%負荷まで変化させる場合について説明する。先ず、制御装置Nに変化率8%/minと、50%負荷時に収束する各過熱器の入口温度および出口温度を計画値(目標値)として入力する。すると、制御装置Nは記憶装置50を参照して50%負荷におけるスプレ配分である7%、3%、3%を記憶すると共に、単位時間ごとの各過熱器の入口温度、出口温度および一次スプレ水量調節弁23の開度を演算する。そして、8%/minの割合でバルブ1を閉めると共に、各部の温度が上記演算で求めた温度になるように、各スプレ水量調節弁(この場合は、スプレ配分が4%から7%に移行する一次水量調節弁23)の開度をスプレ配分に応じて調節する。そして、最終的なスプレ配分を7%、3%、3%にする。図4はこの時の各部の温度を示すものである。図から明らかなように、主蒸気温度偏差は+7°C〜−12°Cの範囲に入っており、主蒸気温度偏差許容値内である。また、三次スプレ水量調節弁25の全開および全閉も発生していない。すなわち、50%負荷における蒸気温度を、定格負荷における蒸気温度に近づけるようにして、蒸気通路の温度の変化幅を小さくした効果が明らかである。
【0021】
本実施の形態では、記憶装置50を設けたから、負荷変化率、例えば8%/minと目標とする中間負荷の値を入力するだけでスプレ配分が自動的に決定でき、操作が容易である。
【0022】
なお、上記では、一次スプレ水の配分を大きくする場合について説明したが、二次スプレ水あるいは三次スプレ水のスプレ配分を高くしても良い。すなわち、中間負荷の大きさが小さくなるにつれて各部のヒートフラックスが小さくなり、各部の温度変化幅は大きくなる。そこで、中間負荷の大きさが小さく(例えば30%)、火炉水壁4から二次過熱器8に至る蒸気通路の温度低下を抑えようとする時には一次スプレ水の代りに二次スプレ水のスプレ配分を大きくし、火炉水壁4から三次過熱器16に至る蒸気通路の温度低下を抑えようとする時には一次スプレ水または二次スプレ水の代りに三次スプレ水のスプレ配分を大きくすればよい。また、一次スプレ水、二次スプレ水、三次スプレ水の総てあるいはいずれか2つのスプレ配分を大きくしてもよい。ただし、いずれの場合も、危険防止のため、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量を下回るほどスプレ配分を大きくしてはならない。また、スプレ配分はスプレ水量調節弁が全開のときの流量以内にする必要があることはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを定めておくボイラの制御方法において、中間負荷における前記スプレ配分を火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量を下回らない範囲で定格負荷における前記スプレ配分よりも高くすることにより、蒸気通路の温度を蒸気通路の温度が最も高くなる定格負荷時の温度にできるだけ近付け、蒸気温度に対する蒸気通路に蓄えられた熱量の影響を抑える。この結果、大きい負荷変化率に対応することができ、例えば発電設備を高効率に運用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る貫流ボイラの制御系統図の一部を示す図である。
【図2】本発明における定格負荷時および50%負荷時の各部の温度を示す図である。
【図3】従来の定格負荷時および50%負荷時の各部の温度を示す図である。
【図4】本発明における定格負荷から50%負荷まで負荷変化率8%/minで変化させた時の各部の状態を示す図である。
【図5】貫流ボイラの主蒸気系の水・蒸気系統図である。
【図6】従来の貫流ボイラの制御系統図の一部を示す図である。
【図7】従来の定格負荷から50%負荷まで負荷変化率3%/minで変化させた時の各部の状態を示す図である。
【図8】従来の定格負荷から50%負荷まで負荷変化率8%/minで負荷を変化させた時の各部の状態を示す図である。
【符号の説明】
4 火炉水壁
8 一次過熱器
10 一次減温器
12 二次過熱器
14 二次減温器
16 三次過熱器
18 三次減温器
20 四次過熱器
22 スプレ配管
23 一次スプレ水量調節弁
24 二次スプレ水量調節弁
25 三次スプレ水量調節弁
50 記憶装置

Claims (3)

  1. 予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを定めておくボイラの制御方法において、中間負荷における前記スプレ配分を、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量を下回らない範囲で、定格負荷における前記スプレ配分よりも高くすることを特徴とするボイラの制御方法。
  2. 予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを定めておくボイラの制御方法において、中間負荷における前記スプレ配分を、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量以上かつスプレ水の流量が当該流量を調節するスプレ水量調節弁を全開にするときの流量以内の範囲で、定格負荷における前記スプレ配分よりも高くすることを特徴とするボイラの制御方法。
  3. 予め負荷に応じてボイラに取り入れる水の量と、主蒸気の量に対するスプレ水の比率であるスプレ配分とを制御装置に入力するようにしたボイラにおいて、記憶装置を設け、火炉水壁出口水の流量が最小貫流流量以上かつスプレ水の流量が当該流量を調節するスプレ水量調節弁を全開にするときの流量以内の範囲で、蒸気通路の温度を定格負荷における蒸気通路の温度に近付けることができる前記スプレ配分を中間負荷毎に予め求めて前記記憶装置に記憶させ、前記制御装置は入力された中間負荷から前記スプレ配分を前記記憶装置に記憶された当該中間負荷における前記スプレ配分にするように構成したことを特徴とするボイラ。
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